JP2017009883A - 光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置 - Google Patents
光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017009883A JP2017009883A JP2015127258A JP2015127258A JP2017009883A JP 2017009883 A JP2017009883 A JP 2017009883A JP 2015127258 A JP2015127258 A JP 2015127258A JP 2015127258 A JP2015127258 A JP 2015127258A JP 2017009883 A JP2017009883 A JP 2017009883A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- optical film
- stretching
- range
- casting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Polarising Elements (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
【課題】本発明の課題は、斜め延伸した際のフィルムのカールが改善され、表示装置に具備したときの高温高湿環境下での表示ムラが低減した光学フィルムの製造方法を提供することである。【解決手段】本発明の光学フィルムの製造方法は、溶液流延製膜法により、樹脂と溶媒とを含有するドープを調製する工程と、支持体上にドープを流延して流延膜を形成する工程と、残留溶媒を含んだ状態で、前記支持体から前記流延膜を剥離する工程と、剥離した流延膜を幅手方向に対して斜め方向に延伸する工程と、及び斜め方向に延伸された流延膜を熱乾燥させて残留溶媒を揮発し、光学フィルムとして巻取る工程とを有し、前記斜め方向に延伸を開始するときの前記流延膜の残留溶媒量が、2〜20質量%の範囲内であり、前記斜め方向に延伸後の熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内で、かつ熱乾燥時間が5〜50分の範囲内で乾燥することを特徴とする。【選択図】なし
Description
本発明は、光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置に関する。詳しくは、斜め延伸した際のフィルムのカールが改善され、表示装置に具備したときの高温高湿環境下での表示ムラが低減した光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置に関する。
近年のスマートフォンやタブレット等の普及に伴い、斜め延伸された光学フィルムの需要が高まってきた。長尺状の光学フィルムを斜め延伸しフィルム面内の遅相軸を45°方向に付与することによって、長手方向に吸収軸を有する長尺状偏光子とロールtoロールにて貼合することで、容易に長尺状円偏光板を作製することが可能となる。
前記長尺状偏光子と貼合する際には、光学フィルムにカール等がないことが偏光板の歩留まりを向上する上で必要になる。
例えば、特許文献1には、側鎖にエステル基を有する環状ポリオレフィン樹脂を含有して形成される環状ポリオレフィン樹脂層をケン化した後、該層上に水溶性樹脂を含む層を設けたことを特徴とする環状ポリオレフィンフィルムを用いることで、偏光板のカールを抑制できると記載されている。
しかしながら、斜め延伸されたフィルムは延伸方向(遅相軸方向)と直交する方向の収縮により、搬送方向に対して斜め方向のカールが生じやすい。この斜め方向のカールは前記偏光板の加工時に歩留りを悪くさせるだけでなく、当該偏光板を表示装置に具備した際に、高温高湿環境下等の過酷な環境にさらされた状態にあると、表示装置の一対の角にだけムラが生じてしまう現象がみられた。このムラは、当該部位の表示画像のコントラストや色味を損なう。
したがって、斜め延伸しても斜め方向のカールが生じず、搬送方向に対して斜め方向に遅相軸を有する斜め延伸された長尺状の光学フィルムが要望されている。
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、斜め延伸した際のフィルムのカールが改善され、表示装置に具備したときの高温高湿環境下での表示ムラが低減した光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、流延膜を斜め方向に延伸する際に特定の残留溶媒量で延伸し、次いで特定の乾燥温度及び乾燥時間で乾燥して光学フィルムを製造することで、斜め延伸した際のフィルムのカールが改善され、表示装置に具備したときの高温高湿環境下での表示ムラを低減した光学フィルムの製造方法が得られることを見出した。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.溶液流延製膜法による光学フィルムの製造方法であって、
樹脂と溶媒とを含有するドープを調製する工程と、
走行する支持体上に前記ドープを流延して流延膜を形成する工程と、
前記溶媒を含んだ状態で、前記支持体から前記流延膜を剥離する工程と、
剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送することにより、前記流延膜を幅手方向に対して斜め方向に延伸する工程と、及び
前記斜め方向に延伸された前記流延膜を熱乾燥させて残留溶媒を揮発し、光学フィルムとして巻取る工程とを有し、
前記斜め方向に延伸を開始するときの前記流延膜の残留溶媒量が、2〜20質量%の範囲内であり、
前記斜め方向に延伸後の熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内で、かつ熱乾燥時間が5〜50分の範囲内で乾燥することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
樹脂と溶媒とを含有するドープを調製する工程と、
走行する支持体上に前記ドープを流延して流延膜を形成する工程と、
前記溶媒を含んだ状態で、前記支持体から前記流延膜を剥離する工程と、
剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送することにより、前記流延膜を幅手方向に対して斜め方向に延伸する工程と、及び
前記斜め方向に延伸された前記流延膜を熱乾燥させて残留溶媒を揮発し、光学フィルムとして巻取る工程とを有し、
前記斜め方向に延伸を開始するときの前記流延膜の残留溶媒量が、2〜20質量%の範囲内であり、
前記斜め方向に延伸後の熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内で、かつ熱乾燥時間が5〜50分の範囲内で乾燥することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
2.前記流延膜の残留溶媒量が、5〜20質量%の範囲内であることを特徴とする第1項に記載の光学フィルムの製造方法。
3.前記延伸時に幅手方向に、3〜15℃の範囲内の温度差をつけることを特徴とする第1項又は第2項に記載の光学フィルムの製造方法。
3.前記延伸時に幅手方向に、3〜15℃の範囲内の温度差をつけることを特徴とする第1項又は第2項に記載の光学フィルムの製造方法。
4.前記延伸前に仕上がりの膜厚に対し、幅手方向で2.5〜7.5%の範囲内の膜厚差をつけることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法。
5.前記熱乾燥時のフィルムの張力を、50〜150N/mの範囲内とすることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法。
6.第1項から第5項までのいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法によって製造された光学フィルムを具備することを特徴とする円偏光板。
7.第1項から第5項までのいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法によって製造された光学フィルムを具備することを特徴とする表示装置。
本発明の上記手段により、斜め延伸した際のフィルムのカールが改善され、表示装置に具備したときの高温高湿環境下での表示ムラが低減した光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置を提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
本発明者は、斜め延伸した際のフィルムのカールを改善する過程において、延伸時に特定の残留溶媒量で斜め延伸し、当該延伸後特定の温度及び時間で熱乾燥することで、斜め延伸されたフィルムの延伸方向と直交する方向の収縮応力を緩和することによってカールが解消されることを見出した。
すなわち、延伸時に特定の範囲内の残留溶媒がフィルム内にあることにより、樹脂に過度な応力をかけずに、斜め方向に当該樹脂を配向させることが可能となり、その後残留溶媒を特定の温度及び時間で熱乾燥して揮発することにより、フィルム内に残留する収縮応力を十分に緩和することができ、カールの発生を改善できるものと推察される。
その結果、カールの発生を改善できた光学フィルムは表示装置に具備された際に、高温高湿環境下でのカール耐性も向上し、表示ムラがより低減できるものと推察される。
本発明の光学フィルムの製造方法は、溶液流延製膜法による光学フィルムの製造方法であって、樹脂及び溶媒を含有するドープを調製し、当該ドープを支持体上に流延して流延膜を形成し、当該流延膜を斜め方向に延伸する際に特定の残留溶媒量で延伸し、次いで特定の乾燥温度及び乾燥時間で乾燥して光学フィルムを製造することを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項7までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記流延膜の残留溶媒量が、5〜20質量%の範囲内であることが好ましい。カールの抑制効果は2〜20質量%の範囲内であることによって達成されるが、5〜20質量の範囲であれば十分にカールを抑制する効果を発現し、より好ましい。
また、前記延伸時に幅手方向に3〜15℃の範囲内の温度差を付けることで、斜め延伸する際に把持具の先行側は遅延側よりも相対的に延伸されやすくなるため、左右の延伸応力差の影響をキャンセルすることができ、フィルムの幅手で均一な位相差のフィルムを作製するために、好ましい。
また、前記延伸時に幅手方向に3〜15℃の範囲内の温度差を付けることで、斜め延伸する際に把持具の先行側は遅延側よりも相対的に延伸されやすくなるため、左右の延伸応力差の影響をキャンセルすることができ、フィルムの幅手で均一な位相差のフィルムを作製するために、好ましい。
また、前記延伸前に仕上がりの膜厚に対し、2.5〜7.5%の範囲内の膜厚差を幅手方向につけることも、幅手左右での相対的な延伸倍率の違いや、幅手の延伸温度の違いの影響をキャンセルでき、得られるフィルムの幅手の膜厚の均一性を保つために、好ましい実施態様である。
さらに、前記熱乾燥時のフィルムの張力を、50〜150N/mの範囲内とすることが、前記遅相軸に直交する方向の収縮応力を適度に緩和しながら搬送することで、延伸後の幅手の配向角の均一性を保てる観点から、好ましい実施態様である。
本発明の光学フィルムの製造方法によって製造された光学フィルムは、円偏光板及び表示装置に好適に具備される。これにより、歩留まりの高い偏光板及び表示ムラの低減した表示装置が得られるという効果が得られる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
≪本発明の光学フィルムの製造方法の概要≫
溶液流延製膜法による光学フィルムの製造方法であって、
樹脂と有機溶媒とを含有するドープを調製するドープ調製工程と、
走行する支持体上に前記ドープを流延して流延膜を形成する工程と、
前記溶媒を含んだ状態で、前記支持体から前記流延膜を剥離する工程と、
剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送することにより、前記流延膜を幅手方向に対して斜め方向に延伸する工程と、及び
前記斜め方向に延伸された前記流延膜を熱乾燥させて残留溶媒を揮発し、光学フィルムとして巻取る工程とを有し、
前記斜め方向に延伸を開始するときの前記流延膜の残留溶媒量が、2〜20質量%の範囲内であり、
前記斜め方向に延伸後の熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内で、かつ熱乾燥時間が5〜50分の範囲内で乾燥することを特徴とする。
〔1〕光学フィルムの製造方法
本発明の光学フィルムの製造方法は、溶液流延製膜法による光学フィルムの製造方法であり、ドープを調製する工程、流延膜を形成する工程、流延膜を剥離する工程、斜め方向に延伸する工程及び乾燥して巻取る工程を有し、前記斜め方向に延伸する工程において、前記斜め方向に延伸するときの前記流延膜の残留溶媒量が、2〜20質量%の範囲内であり、前記斜め方向に延伸後の熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内で、かつ熱乾燥時間が5〜50分の範囲内で乾燥することを特徴とする。
溶液流延製膜法による光学フィルムの製造方法であって、
樹脂と有機溶媒とを含有するドープを調製するドープ調製工程と、
走行する支持体上に前記ドープを流延して流延膜を形成する工程と、
前記溶媒を含んだ状態で、前記支持体から前記流延膜を剥離する工程と、
剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送することにより、前記流延膜を幅手方向に対して斜め方向に延伸する工程と、及び
前記斜め方向に延伸された前記流延膜を熱乾燥させて残留溶媒を揮発し、光学フィルムとして巻取る工程とを有し、
前記斜め方向に延伸を開始するときの前記流延膜の残留溶媒量が、2〜20質量%の範囲内であり、
前記斜め方向に延伸後の熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内で、かつ熱乾燥時間が5〜50分の範囲内で乾燥することを特徴とする。
〔1〕光学フィルムの製造方法
本発明の光学フィルムの製造方法は、溶液流延製膜法による光学フィルムの製造方法であり、ドープを調製する工程、流延膜を形成する工程、流延膜を剥離する工程、斜め方向に延伸する工程及び乾燥して巻取る工程を有し、前記斜め方向に延伸する工程において、前記斜め方向に延伸するときの前記流延膜の残留溶媒量が、2〜20質量%の範囲内であり、前記斜め方向に延伸後の熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内で、かつ熱乾燥時間が5〜50分の範囲内で乾燥することを特徴とする。
以上の工程を図をもって説明する。
図1は、本発明に好ましい溶液流延製膜方法のドープ調製工程、流延工程、乾燥工程及び巻取り工程の一例を模式的に示した図である。
光学フィルムにマット剤を用いる場合は、分散機によって溶媒とマット剤を分散させた微粒子分散液は仕込み釜41から濾過器44を通過しストック釜42にストックされる。一方主ドープである樹脂は溶媒とともに溶解釜1にて溶解され、適宜ストック釜42に保管されているマット剤が添加されて混合され主ドープを形成する。得られた主ドープは、濾過器3、ストック釜4から濾過器6によって濾過され、合流管20によって添加剤が添加されて、混合機21で混合されて加圧ダイ30に液送される。
一方、添加剤(例えば紫外線吸収剤、位相差上昇剤など)は、溶媒に溶解され、添加剤仕込み釜10から濾過器12を通過してストック釜13にストックされる。その後、濾過器15を通して導管16を経由して合流管20、混合機21によって主ドープと混合される。
加圧ダイ30に液送された主ドープは、金属ベルト状の支持体31上に流延されて流延膜(ウェブともいう。)32を形成し、所定の乾燥後剥離位置33で剥離されフィルムを得る。剥離された流延膜32は、第1乾燥装置34にて多数の搬送ローラーに通しながら、所定の残留溶媒量になるまで乾燥された後、後述する斜め延伸装置35によって長手に対して斜め方向に延伸される。延伸後、第2乾燥装置36によって所定の残留溶媒量になるまで、搬送ローラー37により搬送しながら乾燥し、巻取り装置38によって、ロール状に巻取られる。
以下、各工程について説明する。下記説明では本発明に好ましいシクロオレフィン樹脂を本発明に係る「樹脂」として、又本発明に係る溶媒は「有機溶媒」として説明する。
(1)ドープ調製工程
最初に本発明に係る樹脂について説明する。当該樹脂は特に制限されるものではないが、例えば、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、セルローストリアセテート、セルロースナイトレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースエーテル等のセルロース誘導体、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、エチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、シクロオレフィン樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン、脂環式ポリイミド、アクリル樹脂又はポリアリレート樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂を混合して使用してもよい。
最初に本発明に係る樹脂について説明する。当該樹脂は特に制限されるものではないが、例えば、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、セルローストリアセテート、セルロースナイトレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースエーテル等のセルロース誘導体、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、エチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、シクロオレフィン樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン、脂環式ポリイミド、アクリル樹脂又はポリアリレート樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂を混合して使用してもよい。
中でも、前記樹脂が、シクロオレフィン樹脂であることが、取り扱い性、位相差等の光学特性及びフィルムの機械的強度や透水性等の物性に優れ、さらに疎水性樹脂であるため本発明の課題である高温高湿環境下でのカールによる表示ムラを低減する観点から特に好ましい。以下、シクロオレフィン樹脂について説明する。
本発明に用いられるシクロオレフィン樹脂としては、次のような(共)重合体が挙げられる。
上記一般式(1)中、R1及びR3が水素原子又は炭素数1〜10、さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜2の炭化水素基であり、R2及びR4が水素原子又は1価の有機基であって、R2及びR4の少なくとも一つは水素原子及び炭化水素基以外の極性を有する極性基を示し、mは0〜3の整数、pは0〜3の整数であり、より好ましくはm+p=0〜4、さらに好ましくは0〜2、特に好ましくはm=1、p=0であるものである。m=1、p=0である特定単量体は、得られるシクロオレフィン樹脂のガラス転移温度が高くかつ機械的強度も優れたものとなる点で好ましい。
上記特定単量体の極性基としては、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、アミノ基、アミド基、シアノ基などが挙げられ、これら極性基はメチレン基などの連結基を介して結合していてもよい。また、カルボニル基、エーテル基、シリルエーテル基、チオエーテル基、イミノ基など極性を有する2価の有機基が連結基となって結合している炭化水素基なども極性基として挙げられる。これらの中では、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリロキシカルボニル基が好ましく、特にアルコキシカルボニル基又はアリルオキシカルボニル基が好ましい。
さらに、R2及びR4の少なくとも一つが式−(CH2)nCOORで表される極性基である単量体は、得られるシクロオレフィン樹脂が高いガラス転移温度と低い吸湿性、各種材料との優れた密着性を有するものとなる点で好ましい。上記の特定の極性基にかかる式において、Rは炭素原子数1〜12、さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜2の炭化水素基、好ましくはアルキル基である。
共重合性単量体の具体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ジシクロペンタジエンなどのシクロオレフィンを挙げることができる。
シクロオレフィンの炭素数としては、4〜20が好ましく、さらに好ましいのは5〜12である。
本発明において、シクロオレフィン樹脂は1種単独で、又は2種以上を併用することができる。
本発明に係るシクロオレフィン樹脂の好ましい分子量は、固有粘度〔η〕inhで0.2〜5cm3/g、さらに好ましくは0.3〜3cm3/g、特に好ましくは0.4〜1.5cm3/gであり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は8000〜100000、さらに好ましくは10000〜80000、特に好ましくは12000〜50000であり、重量平均分子量(Mw)は20000〜300000、さらに好ましくは30000〜250000、特に好ましくは40000〜200000の範囲のものが好適である。
固有粘度〔η〕inh、数平均分子量及び重量平均分子量が上記範囲にあることによって、シクロオレフィン樹脂の耐熱性、耐水性、耐薬品性、機械的特性と、本発明の光学フィルムであるシクロオレフィンフィルムとしての成形加工性が良好となる。
本発明に係るシクロオレフィン樹脂のガラス転移温度(Tg)としては、通常、110℃以上、好ましくは110〜350℃、さらに好ましくは120〜250℃、特に好ましくは120〜220℃である。Tgが110℃未満の場合は、高温条件下での使用、又はコーティング、印刷などの二次加工により変形するので好ましくない。一方、Tgが350℃を超えると、成形加工が困難になり、また成形加工時の熱によって樹脂が劣化する可能性が高くなる。
シクロオレフィン樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば特開平9−221577号公報、特開平10−287732号公報に記載されている、特定の炭化水素系樹脂、又は公知の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム質重合体、有機微粒子、無機微粒子などを配合しても良く、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、位相差調整剤などの添加剤を含んでも良い。
以上説明したシクロオレフィン樹脂は、市販品を好ましく用いることができ、市販品の例としては、JSR(株)からアートン(ARTON)G、アートンF、アートンR、及びアートンRXという商品名で発売されており、また日本ゼオン(株)からゼオノア(ZEONOR)ZF14、ZF16、ゼオネックス(ZEONEX)250又はゼオネックス280という商品名で市販されており、これらを使用することができる。
前記シクロオレフィン樹脂に対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜中で当該シクロオレフィン樹脂、場合によってその他の化合物を撹拌しながら溶解しドープを調製する工程、又は当該シクロオレフィン樹脂溶液に、その他の化合物溶液を混合して主溶解液であるドープを調製する工程である。
本発明の光学フィルムを溶液流延法で製造する場合、ドープを形成するのに有用な有機溶媒は、シクロオレフィン樹脂、その他の化合物を同時に溶解するものであれば制限なく用いることができる。
用いられる有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタンなどの塩素系溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン、及びこれらの混合溶媒などの芳香族系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノールなどのアルコール系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチル、ジエチルエーテル;などが挙げられる。これら溶媒は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いられる有機溶媒は、良溶媒と貧溶媒の混合溶媒であることが好ましく、当該良溶媒は、例えば、塩素系有機溶媒としては、ジクロロメタン、非塩素系有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等が挙げられ、中でもジクロロメタンであることが好ましい。当該良溶媒は、溶媒全体量に対して55質量%以上を用いることが好ましく、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上用いることである。
貧溶媒はアルコール系溶媒であることが好ましく、当該アルコール系溶媒が、メタノール、エタノール及びブタノールから選択されることが、剥離性を改善し、高速度流延を可能にする観点から好ましい。中でもメタノール又はエタノールを用いることが好ましい。ドープ中のアルコールの比率が高くなると流延膜がゲル化し、金属支持体からの剥離が容易になり、また、アルコールの割合が少ないときは非塩素系有機溶媒系でのシクロオレフィン樹脂及びその他の化合物の溶解を促進する役割もある。本発明の光学フィルムの製膜においては、得られる光学フィルムの平面性を高める点から、アルコール濃度が0.5〜15.0質量%の範囲内にあるドープを用いて製膜することが好ましい。
シクロオレフィン樹脂、その他の化合物の溶解には、常圧で行う方法、主溶媒の沸点以下で行う方法、主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法、特開平9−95544号公報、特開平9−95557号公報、又は特開平9−95538号公報に記載の如き冷却溶解法で行う方法、特開平11−21379号公報に記載されている高圧で行う方法等種々の溶解方法を用いることができるが、特に主溶媒の沸点以上で加圧して行う方法が好ましい。
ドープ中のシクロオレフィン樹脂の濃度は、10〜40質量%の範囲であることが好ましい。溶解中又は後のドープに化合物を加えて溶解及び分散した後、濾材で濾過し、脱泡して送液ポンプで次工程に送る。
ドープの濾過については、好ましくはリーフディスクフィルターを具備する主な濾過器3で、ドープを例えば90%捕集粒子径が微粒子の平均粒子径の10倍〜100倍の濾材で濾過することが好ましい。
本発明において、濾過に使用する濾材は、絶対濾過精度が小さい方が好ましいが、絶対濾過精度が小さすぎると、濾過材の目詰まりが発生しやすく、濾材の交換を頻繁に行なわなければならず、生産性を低下させるという問題点ある。
このため、本発明において、シクロオレフィン樹脂を溶解したドープに使用する濾材は、絶対濾過精度0.008mm以下のものが好ましく、0.001〜0.008mmの範囲が、より好ましく、0.003〜0.006mmの範囲の濾材がさらに好ましい。
濾材の材質には、特に制限はなく、通常の濾材を使用することができるが、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等のプラスチック繊維製の濾材やステンレス繊維等の金属製の濾材が繊維の脱落等がなく好ましい。
本発明において、濾過の際のドープの流量が、10〜80kg/(h・m2)、好ましくは20〜60kg/(h・m2)であることが好ましい。ここで、濾過の際のドープの流量が、10kg/(h・m2)以上であれば、効率的な生産性となり、濾過の際のドープの流量が、80kg/(h・m2)以内であれば、濾材にかかる圧力が適正となり、濾材を破損させることがなく、好ましい。
濾圧は、3500kPa以下であることが好ましく、3000kPa以下が、より好ましく、2500kPa以下であることがさらに好ましい。なお、濾圧は、濾過流量と濾過面積を適宜選択することで、コントロールできる。
多くの場合、主ドープには返材が10〜50質量%程度含まれることがある。
返材とは、例えば本発明の光学フィルムを細かく粉砕した物で、光学フィルムを製膜するときに発生する、フィルムの両サイド部分を切り落とした物や、擦り傷などでフィルムの規定値を越えた光学フィルム原反が使用される。
また、ドープ調製に用いられる樹脂の原料としては、あらかじめシクロオレフィン樹脂及びその他の化合物などをペレット化したものも、好ましく用いることができる。
(2)流延工程
(2−1)ドープの流延
ドープを、送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイ30に送液し、無限に移送する無端の金属支持体31、例えば、ステンレスベルト、又は回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
(2−1)ドープの流延
ドープを、送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイ30に送液し、無限に移送する無端の金属支持体31、例えば、ステンレスベルト、又は回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
流延(キャスト)工程における金属支持体は、表面を鏡面仕上げしたものが好ましく、金属支持体としては、ステンレススティールベルト若しくは鋳物で表面をメッキ仕上げしたドラムが好ましく用いられる。キャストの幅は1〜4mの範囲、好ましくは1.3〜3mの範囲、さらに好ましくは1.5〜2.8mの範囲とすることができる。流延工程の金属支持体の表面温度は−50℃〜溶剤が沸騰して発泡しない温度以下、さらに好ましくは−30〜0℃の範囲に設定される。温度が高い方が流延膜(流延用支持体上にドープを流延し、形成されたドープ膜を流延膜又はウェブともいう。)の乾燥速度が速くできるので好ましいが、余り高すぎると流延膜が発泡したり、平面性が劣化する場合がある。好ましい支持体温度としては0〜100℃で適宜決定され、5〜30℃の範囲が更に好ましい。又は、冷却することによって流延膜をゲル化させて残留溶媒を多く含んだ状態でドラムから剥離することも好ましい方法である。金属支持体の温度を制御する方法は特に制限されないが、温風又は冷風を吹きかける方法や、温水を金属支持体の裏側に接触させる方法がある。温水を用いる方が熱の伝達が効率的に行われるため、金属支持体の温度が一定になるまでの時間が短く好ましい。温風を用いる場合は溶媒の蒸発潜熱による流延膜の温度低下を考慮して、溶媒の沸点以上の温風を使用しつつ、発泡も防ぎながら目的の温度よりも高い温度の風を使う場合がある。特に、流延から剥離するまでの間で支持体の温度及び乾燥風の温度を変更し、効率的に乾燥を行うことが好ましい。
ダイは、ダイの口金部分のスリット形状を調整でき、膜厚を均一にしやすい加圧ダイが好ましい。加圧ダイには、コートハンガーダイやTダイ等があり、いずれも好ましく用いられる。金属支持体の表面は鏡面となっている。製膜速度を上げるために加圧ダイを金属支持体上に2基以上設け、ドープ量を分割して積層してもよい。
(2−2)溶媒蒸発工程
流延膜を流延用支持体上で加熱し、溶媒を蒸発させる工程である。
流延膜を流延用支持体上で加熱し、溶媒を蒸発させる工程である。
溶媒を蒸発させるには、流延膜側から風を吹かせる方法又は支持体の裏面から液体により伝熱させる方法、輻射熱により表裏から伝熱する方法等があるが、裏面液体伝熱方法が、乾燥効率が良く好ましい。また、それらを組み合わせる方法も好ましく用いられる。流延後の支持体上の流延膜を30〜100℃の雰囲気下、支持体上で乾燥させることが好ましい。30〜100℃の雰囲気下に維持するには、この温度の温風を流延膜上面に当てるか赤外線等の手段により加熱することが好ましい。
面品質、透湿性、剥離性の観点から、30〜180秒以内で当該流延膜を支持体から剥離することが好ましい。
(2−3)剥離工程
金属支持体上で溶媒が蒸発した流延膜を、剥離位置で剥離する工程である。剥離された流延膜はフィルムとして次工程に送られる。
金属支持体上で溶媒が蒸発した流延膜を、剥離位置で剥離する工程である。剥離された流延膜はフィルムとして次工程に送られる。
金属支持体上の剥離位置における温度は好ましくは10〜40℃の範囲であり、さらに好ましくは11〜30℃の範囲である。
本発明では、前記溶媒蒸発工程で流延膜中の溶媒を蒸発するが、剥離する時点での金属支持体上での流延膜の残留溶媒量は、15〜100質量%の範囲内とすることが好ましい。残留溶媒量の制御は、前記溶媒蒸発工程における乾燥温度及び乾燥時間で行うことが好ましい。
前記残留溶媒量が15質量%以上であれば、支持体上での乾燥過程において、添加剤、例えばマット剤等が厚さ方向に分布を持たずフィルム中に均一に分散した状態になるため好ましい。
また、前記残留溶媒量が100質量%以内であれば、フィルムが自己支持性を有し、フィルムの剥離不良を回避でき、流延膜の機械的強度も保持できることから剥離時の平面性が向上し、剥離張力によるツレや縦スジの発生を抑制できる。
流延膜又はフィルムの残留溶媒量は下記式(Z)で定義される。
式(Z)
残留溶媒量(%)=(流延膜又はフィルムの加熱処理前質量−流延膜又はフィルムの加熱処理後質量)/(流延膜又はフィルムの加熱処理後質量)×100
なお、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃で1時間の加熱処理を行うことを表す。
残留溶媒量(%)=(流延膜又はフィルムの加熱処理前質量−流延膜又はフィルムの加熱処理後質量)/(流延膜又はフィルムの加熱処理後質量)×100
なお、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃で1時間の加熱処理を行うことを表す。
金属支持体から流延膜を剥離してフィルムとする際の剥離張力は、通常、196〜245N/mの範囲内であるが、剥離の際に皺が入りやすい場合、190N/m以下の張力で剥離することが好ましい。
本発明においては、当該金属支持体上の剥離位置における温度を−50〜40℃の範囲内とするのが好ましく、10〜40℃の範囲内がより好ましく、15〜30℃の範囲内とするのが最も好ましい。
(3)乾燥及び延伸工程
乾燥工程は予備乾燥工程(第1乾燥工程)、本乾燥工程(第2乾燥工程)に分けて行うこともできる。
乾燥工程は予備乾燥工程(第1乾燥工程)、本乾燥工程(第2乾燥工程)に分けて行うこともできる。
(3−1)予備乾燥工程
金属支持体から流延膜剥離して得られたフィルムは第1乾燥装置34にて予備乾燥させる。フィルムの予備乾燥は、フィルムを、上下に配置した多数のローラーにより搬送しながら乾燥させてもよいし、テンター乾燥機のようにフィルムの両端部をクリップで固定して搬送しながら乾燥させてもよい。
金属支持体から流延膜剥離して得られたフィルムは第1乾燥装置34にて予備乾燥させる。フィルムの予備乾燥は、フィルムを、上下に配置した多数のローラーにより搬送しながら乾燥させてもよいし、テンター乾燥機のようにフィルムの両端部をクリップで固定して搬送しながら乾燥させてもよい。
流延膜を乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ローラー、マイクロ波等で行うことができるが、簡便さの点で、熱風で行うことが好ましい。
流延膜の予備乾燥工程における乾燥温度は好ましくはフィルムのガラス転移点−5℃以下であって、30℃以上の温度で1分以上30分以下の熱処理を行うことが効果的である。乾燥温度は40〜150℃の範囲内、更に好ましくは50〜100℃の範囲内で乾燥が行われる。
本発明では、この乾燥工程にて後述する延伸時のフィルム中の残留溶媒量を調整することが好ましい。当該残留溶媒量は延伸工程の初期に行ってもよいが、残留溶媒量の制御は、前記予備乾燥工程における乾燥温度及び乾燥時間で行うことが好ましい。
(3−2)延伸工程
本発明の光学フィルムは、延伸装置35にて特定の残留溶媒量下で延伸することで、斜め方向への延伸によって発生するカールの発生を低減することができ、さらにフィルム内の分子の配向を制御することで、目標とするリターデーション値Ro及びRtを得ることができる。
本発明の光学フィルムは、延伸装置35にて特定の残留溶媒量下で延伸することで、斜め方向への延伸によって発生するカールの発生を低減することができ、さらにフィルム内の分子の配向を制御することで、目標とするリターデーション値Ro及びRtを得ることができる。
本発明の光学フィルムの製造方法は、当該フィルムを斜め方向に延伸する工程において、延伸開始時の残留溶媒量を2〜20質量%の範囲内することが特徴である。好ましくは5〜20質量%の範囲内であるとより十分にカールを抑制する効果を発現する。
延伸開始時の残留溶媒量が2質量%未満であると、延伸されたフィルムに残留応力がかかり過ぎるため、斜め延伸時のカールの発生が大きくなり、好ましくない。また、高温延伸によりフィルムの残留溶媒を減少させようとすると所望の位相差が得られない。
一方、残留溶媒量が20質量%を超えると、延伸時に応力が掛かりにくくなるため、位相差の制御がしにくくなったり、延伸機内で発泡し、フィルム面に気泡による凹凸が生じて平面性が劣化する。
(3−2−1)斜め延伸
本発明に係る延伸工程は、剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送することにより、前記流延膜を幅手方向に対して斜め方向に延伸する工程である。
本発明に係る延伸工程は、剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送することにより、前記流延膜を幅手方向に対して斜め方向に延伸する工程である。
本発明の光学フィルムは、上記のとおり、前記ドープを用いて溶液流延製膜法によって製膜した後、流延膜を幅手方向に対して、好ましくは45±30°の範囲内の方向、より好ましくは45±10°の方向に斜め延伸し、遅相軸を幅手方向に対して45±30°、より好ましくは45±10°、特に好ましくは45±5°の方向に付与する工程である。
斜め方向への延伸方法及び延伸装置については、特開2005−321543号公報、特開2013−120208号公報及び特開2014−194484号公報を参照することができる。
[斜め延伸方法及び装置]
本発明に係る斜め延伸工程は、前記のとおり、剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送して、幅手方向に対して斜め方向に延伸する。
本発明に係る斜め延伸工程は、前記のとおり、剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送して、幅手方向に対して斜め方向に延伸する。
より詳細には、以下の工程を採用することが好ましい。ここでは担持具はクリップとして説明する。
本発明に係る斜め延伸工程は、前記流延膜の左右端部を、それぞれ、縦方向のクリップピッチが変化する可変ピッチ型の左右のクリップによって把持すること(A:把持工程);該フィルムを予熱すること(B:予熱工程);該左右のクリップ間の距離を拡大させながら、一方のクリップのクリップピッチを増大させ、かつ、他方のクリップのクリップピッチを減少させて、該フィルムを斜め延伸すること(C:第1の斜め延伸工程);該左右のクリップ間の距離を拡大させながら、左右のクリップのクリップピッチが等しくなるように該一方のクリップのクリップピッチを維持又は減少させ、かつ、該他方のクリップのクリップピッチを増大させて、該フィルムを斜め延伸すること(D:第2の斜め延伸工程);及び該フィルムを把持するクリップを解放すること(E:解放工程);を含む。
A.把持工程
最初に、図2を参照して、本工程を含む本発明の製造方法に用いられ得る延伸装置について説明する。図2は、本発明の製造方法に用いられ得る延伸装置の一例の全体構成を説明する概略平面図である。延伸装置50は、平面視で、左右両側に、フィルム把持用の多数のクリップ80を有する無端ループ60Lと無端ループ60Rとを左右対称に有する。なお、本明細書においては、フィルムの入口側から見て左側の無端ループを左側の無端ループ60L、右側の無端ループを右側の無端ループ60Rと称する。左右の無端ループ60L、60Rのクリップ80は、それぞれ、基準レール70に案内されてループ状に巡回移動する。左側の無端ループ60Rは反時計廻り方向に巡回移動し、右側の無端ループ60Rは時計廻り方向に巡回移動する。延伸装置においては、シートの入口側から出口側へ向けて、把持ゾーンA、予熱ゾーンB、第1の斜め延伸ゾーンC、第2の斜め延伸ゾーンD、及び解放ゾーンEが順に設けられている。なお、これらのそれぞれのゾーンは、延伸対象となるフィルムが実質的に把持、予熱、第1の斜め延伸、第2の斜め延伸及び解放されるゾーンを意味し、機械的、構造的に独立した区画を意味するものではない。また、図2の延伸装置におけるそれぞれのゾーンの長さの比率は、適宜きめられるものである。
最初に、図2を参照して、本工程を含む本発明の製造方法に用いられ得る延伸装置について説明する。図2は、本発明の製造方法に用いられ得る延伸装置の一例の全体構成を説明する概略平面図である。延伸装置50は、平面視で、左右両側に、フィルム把持用の多数のクリップ80を有する無端ループ60Lと無端ループ60Rとを左右対称に有する。なお、本明細書においては、フィルムの入口側から見て左側の無端ループを左側の無端ループ60L、右側の無端ループを右側の無端ループ60Rと称する。左右の無端ループ60L、60Rのクリップ80は、それぞれ、基準レール70に案内されてループ状に巡回移動する。左側の無端ループ60Rは反時計廻り方向に巡回移動し、右側の無端ループ60Rは時計廻り方向に巡回移動する。延伸装置においては、シートの入口側から出口側へ向けて、把持ゾーンA、予熱ゾーンB、第1の斜め延伸ゾーンC、第2の斜め延伸ゾーンD、及び解放ゾーンEが順に設けられている。なお、これらのそれぞれのゾーンは、延伸対象となるフィルムが実質的に把持、予熱、第1の斜め延伸、第2の斜め延伸及び解放されるゾーンを意味し、機械的、構造的に独立した区画を意味するものではない。また、図2の延伸装置におけるそれぞれのゾーンの長さの比率は、適宜きめられるものである。
把持ゾーンA及び予熱ゾーンBでは、左右の無端ループ60R、60Lは、延伸対象となるフィルムの初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されている。第1の斜め延伸ゾーンC及び第2の斜め延伸ゾーンDでは、予熱ゾーンBの側から解放ゾーンEに向かうに従って左右の無端ループ60R、60Lの離間距離が上記フィルムの延伸後の幅に対応するまで徐々に拡大する構成とされている。解放ゾーンEでは、左右の無端ループ60R、60Lは、上記フィルムの延伸後の幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されている。
左側の無端ループ60Lのクリップ(左側のクリップ)80及び右側の無端ループ60Rのクリップ(右側のクリップ)80は、それぞれ独立して巡回移動し得る。例えば、左側の無端ループ60Lの駆動ローラー51、52、53が電動モータ(不図示)によって反時計廻り方向に回転駆動され、右側の無端ループ60Rの駆動ローラー51、52、53が電動モータによって時計廻り方向に回転駆動される。その結果、これら駆動ローラー51、52、53に係合しているクリップ担持部材に走行力が与えられる。これにより、左側の無端ループ60Lは反時計廻り方向に巡回移動し、右側の無端ループ60Rは時計廻り方向に巡回移動する。左側の電動モータ及び右側の電動モータを、それぞれ独立して駆動させることにより、左側の無端ループ60L及び右側の無端ループ60Rをそれぞれ独立して巡回移動させることができる。
さらに、左側の無端ループ60Lのクリップ(左側のクリップ)80及び右側の無端ループ60Rのクリップ(右側のクリップ)80は、それぞれ可変ピッチ型である。すなわち、左右のクリップ80は、基準レール70に取り付けられているクリップ可変機構90によってそれぞれ独立して、移動に伴って縦方向(MD)のクリップピッチ(クリップ間距離)が変化し得る。
上記のような延伸装置を用いてフィルムの斜め延伸を行うことにより、斜め方向(例えば、幅手方向又は長手方向に対して45°の方向)に遅相軸を有する位相差フィルムが作製され得る。まず、把持ゾーンA(延伸装置50のフィルム取り込みの入り口)において、左右の無端ループ60R、60Lのクリップ80によって、延伸対象となるフィルムの両側縁が互いに等しい一定のクリップピッチで把持され、左右の無端ループ60R、60Lの移動(実質的には、基準レール70に案内された各クリップの移動)により、当該フィルムが予熱ゾーンBに送られる。
B.予熱工程
予熱ゾーン(予熱工程)Bにおいては、左右の無端ループ60R、60Lは、上記のとおり延伸対象となる流延膜の初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されているので、基本的には横延伸も縦延伸も行わず、流延膜が加熱される。ただし、予熱により流延膜のたわみが起こり、オーブン内のノズルに接触するなどの不具合を回避するために、わずかに左右クリップ間の距離(幅方向の距離)を広げてもよい。
予熱ゾーン(予熱工程)Bにおいては、左右の無端ループ60R、60Lは、上記のとおり延伸対象となる流延膜の初期幅に対応する離間距離で互いに略平行となるよう構成されているので、基本的には横延伸も縦延伸も行わず、流延膜が加熱される。ただし、予熱により流延膜のたわみが起こり、オーブン内のノズルに接触するなどの不具合を回避するために、わずかに左右クリップ間の距離(幅方向の距離)を広げてもよい。
予熱工程においては、フィルムを温度T1(℃)まで加熱する。温度T1は、フィルムのガラス転移温度(Tg)以上であることが好ましく、より好ましくはTg+2℃以上、さらに好ましくはTg+5℃以上である。一方、加熱温度T1は、好ましくはTg+40℃以下、より好ましくはTg+30℃以下である。用いる樹脂により異なるが、温度T1は、例えば70〜190℃であり、好ましくは80〜180℃である。
上記温度T1までの昇温時間及び温度T1での保持時間は、フィルムの構成材料や製造条件(例えば、フィルムの搬送速度)に応じて適切に設定され得る。これらの昇温時間及び保持時間は、クリップ20の移動速度、予熱ゾーンの長さ、予熱ゾーンの温度等を調整することにより制御され得る。
C.第1の斜め延伸工程
第1の斜め延伸ゾーン(第1の斜め延伸工程)Cにおいては、左右のクリップ間の距離(より具体的には、左右の無端ループ60R、60Lの離間距離)を拡大させながら、一方のクリップのクリップピッチを増大させ、かつ、他方のクリップのクリップピッチを減少させるか又は保持して、フィルムを斜め延伸する。このようにクリップピッチを変化させることによって左右のクリップを異なる速度で移動させ、これにより、フィルムの一方の側縁部を長手方向に伸長させ、かつ、他方の側縁部を長手方向に収縮させながら斜め延伸を行うことができる。その結果、所望の方向(例えば、長手方向又は幅手方向に対して45°の方向)に高い一軸性及び面内配向性で遅相軸を発現させることができる。
第1の斜め延伸ゾーン(第1の斜め延伸工程)Cにおいては、左右のクリップ間の距離(より具体的には、左右の無端ループ60R、60Lの離間距離)を拡大させながら、一方のクリップのクリップピッチを増大させ、かつ、他方のクリップのクリップピッチを減少させるか又は保持して、フィルムを斜め延伸する。このようにクリップピッチを変化させることによって左右のクリップを異なる速度で移動させ、これにより、フィルムの一方の側縁部を長手方向に伸長させ、かつ、他方の側縁部を長手方向に収縮させながら斜め延伸を行うことができる。その結果、所望の方向(例えば、長手方向又は幅手方向に対して45°の方向)に高い一軸性及び面内配向性で遅相軸を発現させることができる。
以下、第1の斜め延伸の一つの実施形態を、図3及び図4を参照しながら具体的に説明する。まず、予熱ゾーンBにおいては、左右のクリップピッチはともにP1とされている。P1は、フィルムを把持した際のクリップピッチである。次に、フィルムが第1の斜め延伸ゾーンCに入ると同時に、一方の(図示例では右側)クリップのクリップピッチの増大を開始し、かつ、他方の(図示例では左側)クリップのクリップピッチの減少を開始する。第1の斜め延伸ゾーンCにおいては、右側クリップのクリップピッチをP2まで増大させ、左側クリップのクリップピッチをP3まで減少させる。したがって、第1の斜め延伸ゾーンCの終端部(第2の斜め延伸ゾーンDの開始部)において、左側クリップはクリップピッチP3で移動し、右側クリップはクリップピッチP2で移動することとされている。なお、クリップピッチの比はクリップの移動速度の比に概ね対応し得る。よって、左右のクリップのクリップピッチの比は、フィルムの右側側縁部と左側側縁部のMD方向の延伸倍率の比に概ね対応し得る。
図3及び図4では、右側クリップのクリップピッチが増大し始める位置及び左側クリップのクリップピッチが減少し始める位置をともに第1の斜め延伸ゾーンCの開始部としているが、図示例とは異なり、右側クリップのクリップピッチが増大し始めた後に左側クリップのクリップピッチが減少し始めてもよく、左側クリップのクリップピッチが減少し始めた後に右側クリップのクリップピッチが増大し始めてもよい。一つの好ましい実施形態においては、一方の側のクリップのクリップピッチが増大し始めた後に他方の側のクリップのクリップピッチが減少し始める。このような実施形態によれば、既にフィルムが幅方向に一定程度(好ましくは1.2〜2.0倍程度)延伸されていることから該他方の側のクリップピッチを大きく減少させてもシワが発生しにくい。よって、より鋭角な斜め延伸が可能となり、一軸性及び面内配向性の高い位相差フィルムが好適に得られ得る。
同様に、図3及び図4では、第1の斜め延伸ゾーンCの終端部(第2の斜め延伸ゾーンDの開始部)まで右側クリップのクリップピッチの増大及び左側クリップのクリップピッチの減少が続いているが、図示例とは異なり、クリップピッチの増大又は減少のいずれか一方が第1の斜め延伸ゾーンCの終端部よりも前に終了し、第1の斜め延伸ゾーンCの終端部までクリップピッチがそのまま維持されてもよい。
上記増大するクリップピッチの変化率(P2/P1)は、好ましくは1.25〜1.75、より好ましくは1.30〜1.70、さらに好ましくは1.35〜1.65である。また、減少するクリップピッチの変化率(P3/P1)は、例えば0.50以上1未満、好ましくは0.50〜0.95、より好ましくは0.55〜0.90、さらに好ましくは0.55〜0.85である。クリップピッチの変化率がこのような範囲内であれば、フィルムの長手方向に対して概ね45度の方向に高い一軸性及び面内配向性で遅相軸を発現させることができる。
クリップピッチは、上記のとおり、延伸装置のピッチ設定レールと基準レールとの離間距離を調整してスライダを位置決めすることにより、調整され得る。
第1の斜め延伸工程におけるフィルムの幅方向の延伸倍率(W2/W1)は、好ましくは1.1〜3.0倍、より好ましくは1.2〜2.5倍、さらに好ましくは1.25〜2.0倍である。当該延伸倍率が1.1倍以上であると、収縮させた側の側縁部にトタン状のシワが生じる場合を回避することができる。また、当該延伸倍率が3.0倍以内であれば、得られる位相差フィルムの二軸性が高くならず、円偏光板等に適用した場合に視野角特性が低下することがない。
一つの実施形態において、第1の斜め延伸は、一方のクリップのクリップピッチの変化率と他方のクリップのクリップピッチの変化率との積が、好ましくは0.7〜1.5、より好ましくは0.8〜1.45、さらに好ましくは0.85〜1.40となるように行われる。変化率の積がこのような範囲内であれば、一軸性及び面内配向性の高い位相差フィルムが得られ得る。
第1の斜め延伸は、代表的には、温度T2で行われ得る。温度T2は、樹脂フィルムのガラス転移温度(Tg)に対し、Tg−20℃〜Tg+30℃であることが好ましく、さらに好ましくはTg−10℃〜Tg+20℃、特に好ましくはTg程度である。用いる樹脂フィルムにより異なるが、温度T2は、例えば70℃〜180℃であり、好ましくは80℃〜170℃である。上記温度T1と温度T2との差(T1−T2)は、好ましくは±2℃以上であり、より好ましくは±5℃以上である。一つの実施形態においては、T1>T2であり、したがって、予熱工程で温度T1まで加熱されたフィルムは温度T2まで冷却され得る。
D.第2の斜め延伸工程
第2の斜め延伸ゾーン(第2の斜め延伸工程)Dにおいては、左右のクリップ間の距離(より具体的には、左右の無端ループ60R、60Lの離間距離)を拡大させながら、左右のクリップのクリップピッチが等しくなるように一方の側のクリップのクリップピッチを維持又は減少させ、かつ、他方の側のクリップのクリップピッチを増大させて、フィルムを斜め延伸する。このように左右のクリップピッチの差を縮小しながら、斜め延伸することにより、余分な応力を緩和しつつ、斜め方向に十分に延伸することができる。また、左右のクリップの移動速度が等しくなった状態でフィルムを解放工程に供することができるので、左右のクリップの解放時にフィルムの搬送速度等のバラつきが生じ難く、その後のフィルムの巻き取りが好適に行われ得る。
第2の斜め延伸ゾーン(第2の斜め延伸工程)Dにおいては、左右のクリップ間の距離(より具体的には、左右の無端ループ60R、60Lの離間距離)を拡大させながら、左右のクリップのクリップピッチが等しくなるように一方の側のクリップのクリップピッチを維持又は減少させ、かつ、他方の側のクリップのクリップピッチを増大させて、フィルムを斜め延伸する。このように左右のクリップピッチの差を縮小しながら、斜め延伸することにより、余分な応力を緩和しつつ、斜め方向に十分に延伸することができる。また、左右のクリップの移動速度が等しくなった状態でフィルムを解放工程に供することができるので、左右のクリップの解放時にフィルムの搬送速度等のバラつきが生じ難く、その後のフィルムの巻き取りが好適に行われ得る。
以下、第2の斜め延伸の一つの実施形態を、図3を参照しながら具体的に説明する。まず、フィルムが第2の斜め延伸ゾーンDに入ると同時に、左側クリップのクリップピッチの増大を開始する。第2の斜め延伸ゾーンDにおいては、左側クリップのクリップピッチをP2まで増大させる。一方、右側クリップのクリップピッチは、第2の斜め延伸ゾーンDにおいてP2のまま維持される。したがって、第2の斜め延伸ゾーンDの終端部(解放ゾーンEの開始部)において、左側クリップ及び右側クリップはともに、クリップピッチP2で移動することとされている。
上記実施形態における増大するクリップピッチの変化率(P2/P3)は、本発明の効果を損なわない限りにおいて制限はない。該変化率(P2/P3)は、例えば1.3〜4.0、好ましくは1.5〜3.0である。
第2の斜め延伸工程におけるフィルムの幅方向の延伸倍率(W3/W2)は、好ましくは1.1〜3.0倍、より好ましくは1.2〜2.5倍、さらに好ましくは1.25〜2.0倍である。当該延伸倍率が1.1倍以上であると、収縮させた側の側縁部にトタン状のシワが生じる場合を回避することができる。また、当該延伸倍率が3.0倍以内であれば、得られる位相差フィルムの二軸性が高くなることはなく、円偏光板等に適用した場合に視野角特性が低下することがない。また、第1の斜め延伸工程及び第2の斜め延伸工程における幅方向の延伸倍率(W3/W1)は、上記と同様の観点から、好ましくは1.2〜4.0倍であり、より好ましくは1.4〜3.0倍である。
第2の斜め延伸工程におけるフィルムの幅方向の延伸倍率(W3/W2)は、好ましくは1.1〜3.0倍、より好ましくは1.2〜2.5倍、さらに好ましくは1.25〜2.0倍である。当該延伸倍率が1.1倍以上であると、収縮させた側の側縁部にトタン状のシワが生じる場合を回避することができる。また、当該延伸倍率が3.0倍以内であれば、得られる位相差フィルムの二軸性が高くなることはなく、円偏光板等に適用した場合に視野角特性が低下することがない。また、第1の斜め延伸工程及び第2の斜め延伸工程における幅方向の延伸倍率(W3/W1)は、上記と同様の観点から、好ましくは1.2〜4.0倍であり、より好ましくは1.4〜3.0倍である。
第2の斜め延伸は、代表的には、温度T3で行われ得る。温度T3は、温度T2と同等であり得る。
E.解放工程
最後に、流延膜を把持するクリップを解放して、位相差フィルムが得られる。必要に応じて、流延膜を熱処理して延伸状態を固定し、冷却した後にクリップを解放し、次工程に斜め延伸された流延膜を搬送する。
最後に、流延膜を把持するクリップを解放して、位相差フィルムが得られる。必要に応じて、流延膜を熱処理して延伸状態を固定し、冷却した後にクリップを解放し、次工程に斜め延伸された流延膜を搬送する。
(3−2−2)膜厚分布、温度分布の調整
また、斜め延伸前の前記流延膜は、幅手方向の各位置で、斜め延伸後の前記斜め延伸流延膜に生じる膜厚偏差を補償する量だけ基準膜厚から予め膜厚を増大させ、幅手方向において非対称な膜厚分布を持たせることが好ましく、幅手方向で仕上がりの膜厚に対し2.5〜7.5%の範囲内の膜厚差(膜厚分布)をつけることが好ましい。
また、斜め延伸前の前記流延膜は、幅手方向の各位置で、斜め延伸後の前記斜め延伸流延膜に生じる膜厚偏差を補償する量だけ基準膜厚から予め膜厚を増大させ、幅手方向において非対称な膜厚分布を持たせることが好ましく、幅手方向で仕上がりの膜厚に対し2.5〜7.5%の範囲内の膜厚差(膜厚分布)をつけることが好ましい。
前記膜厚分布(膜厚プロファイル)について説明する。
図5は、膜厚が幅手方向に一定(基準膜厚Tとする)の流延膜S0の斜め延伸前後での幅手方向に沿った断面図である。このように、膜厚が幅手方向に基準膜厚Tで一定の流延膜S0に対して延伸部にて斜め延伸を行うと、延伸によって膜厚が減少する。このとき、斜め延伸では、流延膜S0の幅手方向の一端側と他端側とで把持具の移動距離が異なり、延伸倍率が異なることから、膜厚の減少の仕方が幅手方向の一端側と他端側とで異なる。その結果、斜め延伸後の長尺斜め延伸流延膜fにおいては、幅手方向の中央に対して左右非対称な膜厚分布が生じる。なお、斜め延伸後の流延膜fにおいて、所望の膜厚(要求膜厚)tからの膜厚の減少量、つまり、膜厚の最大値と最小値との差のことを、ここでは膜厚偏差t0と呼ぶ。
そこで、本実施形態では、図6に示すように、図5の斜め延伸後の膜厚分布と厚さ方向にほぼ対称な膜厚分布を持つ流延膜S1を用いて斜め延伸を行う。より具体的には、斜め延伸後に生じる上記の膜厚偏差t0を補償する量t1だけ、幅手方向の各位置で基準膜厚Tから予め膜厚を増大させた、幅手方向において非対称な膜厚分布を持つ流延膜S1を用いて斜め延伸を行う。なお、流延膜S1の材料及び幅は、流延膜S0の材料及び幅と同じものとする。
このような流延膜S1を斜め延伸することにより、幅手方向の全ての位置において、斜め延伸によって減少する膜厚の所望の膜厚t(<基準膜厚T)からの減少量(=t0)を、斜め延伸前の膜厚の増加量(=t1)で過不足なく補うことができる。これにより、斜め延伸後の長尺斜め延伸フィルムFの膜厚を幅手方向において十分に均一にすることができる(幅手方向の膜厚を所望の膜厚tで確実に揃えることができる)。また、その結果、斜め延伸後の流延膜Fにおける面内位相差(リタデーション値Ro)の幅手方向のバラツキも十分に低減される。
ここで、斜め延伸を行うにあたり、上記のような膜厚分布で予め製膜された流延膜S1を最初から用いて斜め延伸を行ってもよいし、厚さ一定の流延膜S0を斜め延伸したときの膜厚分布を求めて、その膜厚分布に基づいて流延膜S1を流延時の条件を調整して製膜し、その後、流延膜S1を斜め延伸してもよい。
さらに、本発明に係る斜め延伸では、斜め延伸前後の流延膜に対して熱処理を行う熱処理工程(前記B.予熱工程〜D.第2延伸工程)を有し、前記熱処理工程では、斜め延伸前後の前記斜め延伸流延膜に対して、幅手方向において、斜め延伸前の流延膜の膜厚分布に応じた温度分布が得られるように、幅手方向に3〜15℃の範囲内の温度差を付ける熱処理を行うことが好ましい。より好ましくは5〜10℃の範囲内の温度差である。
図7は、流延膜に対する熱処理時の温度分布を、図6の長尺フィルムS1の膜厚分布と併せて示したものである。同図に示すように、斜め延伸前の流延膜S1の幅手方向の膜厚分布は、幅手方向において膜厚の極大が一つのみ生じ、かつ、その極大が流延膜S1の幅手方向の中央と遅延側端部との間で生じる分布となっている。
本実施形態では、前記熱処理工程において、加熱するための加熱部は、斜め延伸前の流延膜S1の幅手方向の膜厚分布に応じた温度分布が得られるように、斜め延伸後の流延膜Fを加熱する。ここで、上記膜厚分布に応じた温度分布とは、図7に示すように、幅手方向において温度の極大が一つのみ生じ、かつ、その温度の極大位置が、長尺斜め延伸フィルムFにおいて斜め延伸前に膜厚が極大であった位置(斜め延伸前の長尺フィルムS1の膜厚の極大位置に対応)と幅手方向において一致する分布である。
このように、斜め延伸後の流延膜Fに対して、斜め延伸前の流延膜S1の幅手方向の膜厚分布に応じた温度分布が得られるように熱処理を行うことにより、斜め延伸後の流延膜Fに残留する応力(斜め延伸前の膜厚に応じた大きさの残留応力)を、幅手方向の各位置ごとに適切に緩和して残留応力のバラツキを低減し、残留応力を幅手方向で均一にすることができる。その結果、斜め延伸後の流延膜Fの幅手方向のリターデーション値Roのバラツキを低減することができる。
このように、斜め延伸後の流延膜Fに対して、斜め延伸前の流延膜S1の幅手方向の膜厚分布に応じた温度分布が得られるように熱処理を行うことにより、斜め延伸後の流延膜Fに残留する応力(斜め延伸前の膜厚に応じた大きさの残留応力)を、幅手方向の各位置ごとに適切に緩和して残留応力のバラツキを低減し、残留応力を幅手方向で均一にすることができる。その結果、斜め延伸後の流延膜Fの幅手方向のリターデーション値Roのバラツキを低減することができる。
(3−3)本乾燥工程
本乾燥工程では、第2乾燥装置36によって延伸後のフィルムを加熱して乾燥させる。熱風等によりフィルムを加熱する場合、使用済みの熱風(溶媒を含んだエアーや濡れ込みエアー)を排気できるノズルを設置して、使用済み熱風の混入を防ぐ手段も好ましく用いられる。熱風温度は、光学フィルムの熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内となるように残留溶媒量、搬送における伸縮率等を考慮して温度を調整する。また、熱乾燥時間は5〜50分の範囲内であることが必要であり、20〜40分の範囲内であることがより好ましい。
本乾燥工程では、第2乾燥装置36によって延伸後のフィルムを加熱して乾燥させる。熱風等によりフィルムを加熱する場合、使用済みの熱風(溶媒を含んだエアーや濡れ込みエアー)を排気できるノズルを設置して、使用済み熱風の混入を防ぐ手段も好ましく用いられる。熱風温度は、光学フィルムの熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内となるように残留溶媒量、搬送における伸縮率等を考慮して温度を調整する。また、熱乾燥時間は5〜50分の範囲内であることが必要であり、20〜40分の範囲内であることがより好ましい。
熱乾燥温度は100℃以上でなければ、緩和が十分できずカールを抑制しきれない。また、乾燥性も悪い為100℃以上にする必要がある。
熱乾燥温度は140℃以内であれば、溶剤を含んだシクロオレフィン樹脂を搬送しながら乾燥している際のフィルムの伸びを抑制し、搬送方向のシワの発生を防止することができる。
熱乾燥時間は、5分以下であるとカールを抑制する効果が十分でなく、また、溶剤を十分に乾燥できないため、顧客での故障の原因になる。
熱乾燥時間は、50分以上であると生産性の観点(生産速度、製造コスト)から好ましくない。
また、熱乾燥手段は熱風に制限されず、例えば、赤外線、加熱ローラー、マイクロ波等を用いることができる。簡便さの観点からは、千鳥状に配置した搬送ローラー37でフィルムを搬送しながら、熱風等で乾燥を行うことが好ましい。
また、前記熱乾燥時のフィルムを搬送する際の張力は、50〜150N/mの範囲内であることが、遅相軸に直交する方向の収縮応力を適度に緩和しながら搬送することができ、延伸後の幅手の配向角の均一性を保てる観点から好ましい。より好ましくは60〜120N/mの範囲内である。
乾燥工程においては、残留溶媒量が1000ppm以下になるまで、フィルムを乾燥することが好ましい。
(4)巻取り工程
(4−1)ナーリング加工
所定の熱処理又は冷却処理の後、巻取り前にスリッターを設けて端部を切り落とすことが良好な巻姿を得るため好ましい。更に、幅手両端部にはナーリング加工をすることが好ましい。
(4−1)ナーリング加工
所定の熱処理又は冷却処理の後、巻取り前にスリッターを設けて端部を切り落とすことが良好な巻姿を得るため好ましい。更に、幅手両端部にはナーリング加工をすることが好ましい。
ナーリング加工は、加熱されたエンボスローラーをフィルム幅手端部に押し当てることにより形成することができる。エンボスローラーには細かな凹凸が形成されており、これを押し当てることでフィルムに凹凸を形成し、端部を嵩高くすることができる。
本発明に係る光学フィルムの幅手両端部のナーリングの高さは4〜20μm、幅5〜20mmが好ましい。
また、本発明においては、上記のナーリング加工は、フィルムの製膜工程において乾燥終了後、巻取りの前に設けることが好ましい。
(4−2)巻取り工程
フィルム中の残留溶媒量が2質量%以下となってからフィルムとして巻取る工程であり、残留溶媒量を好ましくは0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることができる。
フィルム中の残留溶媒量が2質量%以下となってからフィルムとして巻取る工程であり、残留溶媒量を好ましくは0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることができる。
巻取り方法は、一般に使用されているものを用いればよく、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等があり、それらを使い分ければよい。
本発明の光学フィルムの製造方法によれば、延伸時の残留溶媒量を特定の範囲に制御することで、延伸時にフィルムに対して適度な応力をかけることができ、その結果、マット剤によってフィルム表面に均一に分布した凹凸構造を形成することが可能になり、均一なすべり性を確保することによって、安定な巻取り形状を達成できる。
〔2〕添加剤
本発明の光学フィルムは、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、マット剤、位相差上昇剤、帯電防止剤、剥離剤などを含んでもよく、以下に主要な添加剤の詳細を記す。
本発明の光学フィルムは、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、マット剤、位相差上昇剤、帯電防止剤、剥離剤などを含んでもよく、以下に主要な添加剤の詳細を記す。
[可塑剤]
本発明において可塑剤として、さらにポリエステル樹脂を用いることができる。ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸とジオールを重合することにより得られ、ジカルボン酸構成単位(ジカルボン酸に由来する構成単位)の70%以上が芳香族ジカルボン酸に由来し、かつジオール構成単位(ジオールに由来する構成単位)の70%以上が脂肪族ジオールに由来する。
本発明において可塑剤として、さらにポリエステル樹脂を用いることができる。ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸とジオールを重合することにより得られ、ジカルボン酸構成単位(ジカルボン酸に由来する構成単位)の70%以上が芳香族ジカルボン酸に由来し、かつジオール構成単位(ジオールに由来する構成単位)の70%以上が脂肪族ジオールに由来する。
芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位の割合は70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
脂肪族ジオールに由来する構成単位の割合は70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。ポリエステル樹脂は、2種以上を併用してもよい。
前記芳香族ジカルボン酸として、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、3,4′−ビフェニルジカルボン酸等及びこれらのエステル形成性誘導体が例示できる。
ポリエステル樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲でアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸や安息香酸、プロピオン酸、酪酸等のモノカルボン酸を用いることができる。
前記脂肪族ジオールとして、エチレングリコール、1,3−プロピレンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール等及びこれらのエステル形成性誘導体が例示できる。
ポリエステル樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲でブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール等のモノアルコール類や、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類を用いることもできる。
ポリエステル樹脂の製造には、公知の方法である直接エステル化法やエステル交換法を適用することができる。ポリエステル樹脂の製造時に使用する重縮合触媒としては、公知の三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物、酢酸チタン等のチタン化合物、塩化アルミニウム等のアルミニウム化合物等が例示できるが、これらに限定されない。
ポリエステル樹脂の製造には、公知の方法である直接エステル化法やエステル交換法を適用することができる。ポリエステル樹脂の製造時に使用する重縮合触媒としては、公知の三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物、酢酸チタン等のチタン化合物、塩化アルミニウム等のアルミニウム化合物等が例示できるが、これらに限定されない。
好ましいポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−1,4−シクロヘキサンジメチレン−テレフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキレート樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート−テレフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−テレフタレート−4,4′−ビフェニルジカルボキシレート樹脂、ポリ−1,3−プロピレン−テレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂等がある。
より好ましいポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−1,4−シクロヘキサンジメチレン−テレフタレート共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂の固有粘度(フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=60/40質量比混合溶媒中、25℃で測定した値)は、0.7〜2.0cm3/gの範囲内が好ましく、より好ましくは0.8〜1.5cm3/gの範囲内である。固有粘度が0.7cm3/g以上であるとポリエステル樹脂の分子量が充分に高いために、これを使用して得られるポリエステル樹脂組成物からなる成形物が成形物として必要な機械的性質を有するとともに、透明性が良好となる。固有粘度が2.0cm3/g以下の場合、成形性が良好となる。他の可塑剤としては、特開2013−97279号公報の段落0056〜0080の一般式(PEI)及び一般式(PEII)に記載の化合物を用いてよい。
[紫外線吸収剤]
本発明の光学フィルムは、偏光板や液晶表示装置に照射される不要な紫外線を遮蔽するために、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
本発明の光学フィルムは、偏光板や液晶表示装置に照射される不要な紫外線を遮蔽するために、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等を挙げることができるが、着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。また、特開平10−182621号公報、特開平8−337574号公報に記載の紫外線吸収剤、特開平6−148430号公報に記載の高分子紫外線吸収剤も好ましく用いられる。
本発明の光学フィルムを、位相差フィルムのほかに、偏光板の保護フィルムとして用いる場合、紫外線吸収剤としては、偏光子や液晶の劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ液晶の表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ない特性を備えていることが好ましい。
紫外線吸収剤の添加量は、高分子組成物に対して0.1〜5.0質量%の範囲内であることが好ましく、0.5〜5.0質量%の範囲内であることがさらに好ましい。
本発明に有用なベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、オクチル−3−[3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−[3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネートの混合物等を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、市販品として、「チヌビン(TINUVIN)109」、「チヌビン(TINUVIN)171」、「チヌビン(TINUVIN)326」、「チヌビン(TINUVIN)328」(以上、商品名、BASFジャパン社製)を好ましく使用できる。
[酸化防止剤]
酸化防止剤は、例えば、基材フィルム中の残留溶媒のハロゲンやリン酸系可塑剤のリン酸等により基材フィルムが分解するのを遅らせたり、防いだりする役割を有するので、フィルム中に含有させることが好ましい。
酸化防止剤は、例えば、基材フィルム中の残留溶媒のハロゲンやリン酸系可塑剤のリン酸等により基材フィルムが分解するのを遅らせたり、防いだりする役割を有するので、フィルム中に含有させることが好ましい。
このような酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート等を挙げることができる。
特に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また、例えば、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。
[マット剤]
本発明の光学フィルムには、フィルムの製膜時に、フィルム表面に凹凸を付与し、すべり性を確保し、安定な巻取り形状を達成するためにマット剤を含有する。
本発明の光学フィルムには、フィルムの製膜時に、フィルム表面に凹凸を付与し、すべり性を確保し、安定な巻取り形状を達成するためにマット剤を含有する。
また、作製されたフィルムがハンドリングされる際に、傷が付いたり、搬送性が悪化することを防止するためにも、当該マット剤は機能することができる。
マット剤としては、無機化合物の微粒子や樹脂の微粒子が挙げられる。無機化合物の微粒子の例として、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等を挙げることができる。微粒子はケイ素を含むものが、濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化ケイ素が好ましい。
微粒子の一次粒子の平均粒径は、5〜400nmの範囲内が好ましく、さらに好ましいのは10〜300nmの範囲内である。これらは主に粒径0.05〜0.3μmの範囲内の二次凝集体として含有されていてもよく、平均粒径80〜400nmの範囲内の粒子であれば凝集せずに一次粒子として含まれていることも好ましい。
フィルム中のこれらの微粒子の含有量は、0.01〜1質量%の範囲内であることが好ましく、特に0.05〜0.5質量%の範囲内であることが好ましい。
まあ、共流延法による多層構成の場合は、表面にこの添加量の微粒子を含有することが好ましい。
二酸化ケイ素の微粒子は、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
樹脂の微粒子の例として、シリコーン樹脂、フッ素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることができる。シリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
これらの中でもアエロジル200V、アエロジルR972V、アエロジルR812が、基材フィルムのヘイズを低く保ちながら、摩擦係数を下げる効果が大きいため特に好ましく用いられる。
本発明に係る光学フィルムにおいては、少なくとも一方の面の動摩擦係数が0.2〜1.0の範囲内であることが好ましい。
[位相差上昇剤]
本願でいう位相差上昇剤とは、シクロオレフィン樹脂100質量部に対して当該化合物を3質量部含有した光学フィルムの厚さ方向のリターデーション値Rt(光波長590nm測定)が、未添加の光学フィルムと比べて1.1倍以上の値を示す機能を有する化合物をいう。
本願でいう位相差上昇剤とは、シクロオレフィン樹脂100質量部に対して当該化合物を3質量部含有した光学フィルムの厚さ方向のリターデーション値Rt(光波長590nm測定)が、未添加の光学フィルムと比べて1.1倍以上の値を示す機能を有する化合物をいう。
本発明に係る位相差上昇剤は、特に制限されるものではなく、例えば従来知られている、特開2006−113239号公報段落〔0143〕〜〔0179〕に記載の芳香族環を有する円盤状化合物(1,3,5−トリアジン系化合物等)、特開2006−113239号公報段落〔0106〕〜〔0112〕記載の棒状化合物、特開2012−214682号公報段落〔0118〕〜〔0133〕記載のピリミジン系化合物等を用いることができる。
本発明に係る位相差上昇剤に求められる特性としては、シクロオレフィン樹脂との相溶性に優れること、フィルム薄膜化したときに位相差発現性に優れること、また耐析出性に優れること、高湿度下において水分の出入りに伴うリターデーション値変動耐性に優れることなどが挙げられるが、このような観点から位相差上昇剤を選択することが好ましい。
位相差上昇剤の光学フィルム中への添加量は、シクロオレフィン樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲内であることが好ましく、1〜5質量部であることがより好ましい。
〔3〕光学フィルムの物性
本発明の光学フィルムの厚さは、使用目的によって異なるが、通常5〜200μmの範囲であり、5〜100μmの範囲が好ましく、液晶表示装置用には5〜50μmであることが好ましく、最近の薄型化を考慮すると35μm以下であることが、特に好ましい。
本発明の光学フィルムの厚さは、使用目的によって異なるが、通常5〜200μmの範囲であり、5〜100μmの範囲が好ましく、液晶表示装置用には5〜50μmであることが好ましく、最近の薄型化を考慮すると35μm以下であることが、特に好ましい。
フィルム厚さの調製は、所望の厚さになるように、ドープ中に含まれる固形分濃度、ダイの口金のスリット間隙、ダイからの押し出し圧力、金属支持体速度等を調節すればよい。以上のようにして得られた光学フィルムの幅は0.5〜4mの範囲が好ましく、より好ましくは0.6〜3mの範囲、さらに好ましくは0.8〜2.5mである。長さは1ロールあたり100〜10000mの範囲で巻き取るのが好ましく、より好ましくは500〜9000mの範囲であり、さらに好ましくは1000〜8000mの範囲である。
本発明の光学フィルムは使用するポリマー構造、添加剤の種類及び添加量、延伸時の残留溶媒量、延伸方向、延伸温度、延伸倍率、乾燥時の残留溶媒量などの工程条件を適宜調節することで所望の光学特性を実現することができる。
本明細書において、Ro、Rtは各々、23℃・55%RHの環境下で光波長550nmにおける面内のリターデーション値及び厚さ方向のリターデーション値を表す。
Roは、AXOMETRICS社製AxoScanにおいて波長550nmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。Rtは、前記Ro、面内の遅相軸(AxoScanにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して+40°傾斜した方向から波長550nmの光を入射させて測定したリターデーション値、及び面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したリターデーション値の計三つの方向で測定したリターデーション値を基にAxoScanが算出する。ここで平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、AxoScanはnx、ny、nzを算出し下記式(i)及び(ii)に基づいてリターデーション値を計算する。
式(i):Ro=(nx−ny)×d(nm)
式(ii):Rt={(nx+ny)/2−nz}×d(nm)
(式中、Roはフィルム内の面内リターデーション値を表し、Rtはフィルム内の厚さ方向のリターデーション値を表す。また、dは、光学フィルムの厚さ(nm)を表す。nxは、フィルムの面内の最大の屈折率を表し、遅相軸方向の屈折率ともいう。nyは、フィルム面内で遅相軸に直角な方向の屈折率を表す。nzは、厚さ方向におけるフィルムの屈折率を表す。)
本発明の光学フィルムの面内方向の前記遅相軸は、長手方向に対して45±10°の範囲内で傾斜している。
式(ii):Rt={(nx+ny)/2−nz}×d(nm)
(式中、Roはフィルム内の面内リターデーション値を表し、Rtはフィルム内の厚さ方向のリターデーション値を表す。また、dは、光学フィルムの厚さ(nm)を表す。nxは、フィルムの面内の最大の屈折率を表し、遅相軸方向の屈折率ともいう。nyは、フィルム面内で遅相軸に直角な方向の屈折率を表す。nzは、厚さ方向におけるフィルムの屈折率を表す。)
本発明の光学フィルムの面内方向の前記遅相軸は、長手方向に対して45±10°の範囲内で傾斜している。
本発明の光学フィルムのリターデーション値は特に限定されるものではないが、可視光領域でλ/4板として機能するには、Roが100〜180nmの範囲であり、Rtが50〜200nmの範囲であると、円偏光板を備えた表示装置に好ましく用いることができる。
本発明の光学フィルムは、高透明性であることがコントラスト向上や輝度向上の観点で好ましい。23℃・55%RHの環境下で調湿後測定される全光線透過率が80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。全光線透過率は、JIS7375:2008「プラスチック−全光線透過率及び全光線反射率の求め方」に従って測定することができる。
本発明の光学フィルムは、25℃・60%RHにおける平衡含水率が3%以下であることが位相差変動やベンディングの観点で好ましく、1%以下であることがより好ましい。平衡含水率を3%以下とすることにより、湿度変化に対応しやすく、光学特性や寸法がより変化しにくく好ましい。
平衡含水率は、試料フィルムを23℃・20%RHに調湿された部屋に4時間以上放置した後、23℃・80%RHに調湿された部屋に24時間放置し、サンプルを微量水分計(例えば三菱化学アナリテック(株)製、CA−20型)を用いて、温度150℃で水分を乾燥・気化させた後、カールフィッシャー法により定量する。
〔4〕光学フィルムの応用
本発明の光学フィルムは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の各種表示装置やタッチパネルに用いられる機能フィルムであることが好ましい。具体的には、本発明の光学フィルムは、液晶表示装置用の偏光板保護フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、ハードコートフィルム、防眩フィルム、帯電防止フィルム、視野角拡大等の光学補償フィルムなどでありうる。典型的には、本発明の光学フィルムは、偏光板保護フィルムである。
本発明の光学フィルムは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の各種表示装置やタッチパネルに用いられる機能フィルムであることが好ましい。具体的には、本発明の光学フィルムは、液晶表示装置用の偏光板保護フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、ハードコートフィルム、防眩フィルム、帯電防止フィルム、視野角拡大等の光学補償フィルムなどでありうる。典型的には、本発明の光学フィルムは、偏光板保護フィルムである。
(4−1)円偏光板
本発明の光学フィルムを用いて円偏光板を作製することができる。円偏光板は、長尺状の保護フィルム、長尺状の偏光子及び長尺状の本発明の光学フィルム(λ/4位相差を具備する光学フィルム)をこの順に有する長尺ロールを断裁して作製されることが好ましい。
本発明の光学フィルムを用いて円偏光板を作製することができる。円偏光板は、長尺状の保護フィルム、長尺状の偏光子及び長尺状の本発明の光学フィルム(λ/4位相差を具備する光学フィルム)をこの順に有する長尺ロールを断裁して作製されることが好ましい。
本発明の円偏光板は、本発明の光学フィルムを用いて作製され、特に、λ/4位相差を有するフィルムを用いて作製されることが好ましいため、後述する有機エレクトルミネッセンス表示装置(有機EL表示装置ともいう。)等に適用することにより、可視光の全波長において、有機EL素子の金属電極の鏡面反射を遮蔽する効果を発現し得ることができる。その結果、観察時の映り込みを防止することができるとともに、黒色表現を向上させることができる。
また、前記円偏光板は、紫外線吸収機能を備えていることが好ましい。
視認側の保護フィルムが紫外線吸収機能を備えていると、偏光子と有機EL素子の両方を紫外線に対する保護効果を発現できる観点から好ましい。
さらに、発光体側の位相差フィルムも紫外線吸収機能を備えていると、有機EL素子を具備する表示装置に用いた場合に、より有機EL素子の劣化を抑制し得る。
また、前記円偏光板は、遅相軸の角度(すなわち配向角θ)を長手方向に対して45±10°の範囲内となるように調整した本発明の光学フィルムを位相差フィルムとして用いることで、吸収軸を長手方向に有する偏光子とロールtoロール方式で、一貫した製造ラインにより接着剤層の形成及び偏光子と位相差フィルムとの貼り合わせが可能となる。
具体的には、偏光膜を長手方向に延伸して吸収軸を長手方向に有する偏光子を作製する工程を終えた後、続いて行われる乾燥工程中又は乾燥工程後に、偏光子と位相差フィルムを貼合する工程を組み込むことができる。それぞれを連続的に供給することができ、かつ、貼合後もロール状態で巻き取ることにより、次工程に一貫した製造ラインでつなげることができる。
なお、偏光子と位相差フィルムを貼合する際に、同時に保護フィルムもロール状態で供給し、連続的に貼合することもできる。性能及び生産効率の観点からは、偏光子に位相差フィルムと保護フィルムとを同時に貼合する方が好ましい。すなわち、偏光膜を延伸して偏光子を作製する工程を終えた後、続いて行われる乾燥工程中又は乾燥工程後に、両側の面にそれぞれ保護フィルムと位相差フィルムを接着剤により貼合し、ロール状態の円偏光板を得ることも可能である。
当該円偏光板は、液晶表示装置や有機EL表示装置に具備することができるが、有機EL表示装置に適用することにより、有機EL発光体の金属電極の鏡面反射を遮蔽する効果を発現する。
(保護フィルム)
当該円偏光板は、偏光子を本発明の光学フィルムと保護フィルムとによって挟持されることが好ましい。
当該円偏光板は、偏光子を本発明の光学フィルムと保護フィルムとによって挟持されることが好ましい。
このような保護フィルムとしては、他のセルロースエステル含有フィルムが好適に用いられ、例えば、市販のセルロースエステルフィルム(例えば、コニカミノルタタックKC8UX、KC5UX、KC4UX、KC8UCR3、KC4SR、KC4BR、KC4CR、KC4DR、KC4FR、KC4KR、KC8UY、KC6UY、KC4UY、KC4UE、KC8UE、KC8UY−HA、KC2UA、KC4UA、KC6UAKC、2UAH、KC4UAH、KC6UAH、以上コニカミノルタ(株)製、フジタックT40UZ、フジタックT60UZ、フジタックT80UZ、フジタックTD80UL、フジタックTD60UL、フジタックTD40UL、フジタックR02、フジタックR06、以上富士フイルム(株)製)が好ましく用いられる。
保護フィルムの厚さは、特に制限されないが、10〜200μm程度とすることができ、好ましくは10〜100μmの範囲内であり、より好ましくは10〜70μmの範囲内である。
(偏光子)
偏光子は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、その例には、ポリビニルアルコール系偏光フィルムが含まれる。
偏光子は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、その例には、ポリビニルアルコール系偏光フィルムが含まれる。
ポリビニルアルコール系偏光フィルムには、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと、二色性染料を染色させたものとがある。
偏光子は、ポリビニルアルコールフィルムを一軸延伸した後、染色するか又はポリビニルアルコールフィルムを染色した後、一軸延伸して、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理をさらに行って得ることができる。
偏光子の膜厚は、5〜30μmの範囲内が好ましく、5〜15μmの範囲内であることがより好ましい。
ポリビニルアルコールフィルムとしては、特開2003−248123号公報、特開2003−342322号公報等に記載のエチレン単位の含有量1〜4モル%、重合度2000〜4000、ケン化度99.0〜99.99モル%のエチレン変性ポリビニルアルコールが好ましく用いられる。また、特開2011−100161号公報、特許第4691205号公報、特許第4804589号公報に記載の方法で、偏光子を作製し本発明の光学フィルムと貼り合わせて偏光板を作製することが好ましい。
(接着剤)
本発明の光学フィルムと偏光子との貼り合わせは、特に限定はないが、当該光学フィルムをケン化処理した後、完全ケン化型のポリビニルアルコール系接着剤を用いて行うことができる。
本発明の光学フィルムと偏光子との貼り合わせは、特に限定はないが、当該光学フィルムをケン化処理した後、完全ケン化型のポリビニルアルコール系接着剤を用いて行うことができる。
また、活性光線硬化性接着剤等を用いて貼り合わせることもできるが、得られる接着剤層の弾性率が高く、偏光板の変形を抑制しやすい点等から、光硬化性接着剤を用いる貼り合わせであることが好ましい。
光硬化性接着剤の好ましい例としては、特開2011−028234号公報に開示されているような、(α)カチオン重合性化合物、(β)光カチオン重合開始剤、(γ)380nmより長い波長の光に極大吸収を示す光増感剤、及び(δ)ナフタレン系光増感助剤の各成分を含有する光硬化性接着剤組成物が挙げられる。ただし、これ以外の光硬化性接着剤が用いられてもよい。
[偏光板の製造方法]
以下、光硬化性接着剤を用いた偏光板の製造方法の一例を説明する。
以下、光硬化性接着剤を用いた偏光板の製造方法の一例を説明する。
偏光板は、(1)光学フィルムの偏光子を接着する面を易接着処理する前処理工程、(2)偏光子と光学フィルムとの接着面のうち少なくとも一方に、下記の光硬化性接着剤を塗布する接着剤塗布工程、(3)得られた接着剤層を介して偏光子と光学フィルムとを貼り合わせる貼合工程、及び(4)接着剤層を介して偏光子と光学フィルムとが貼り合わされた状態で接着剤層を硬化させる硬化工程、を含む製造方法によって製造することができる。(1)の前処理工程は、必要に応じて実施すればよい。
<前処理工程>
前処理工程では、光学フィルムの、偏光子との接着面に易接着処理を行う。
前処理工程では、光学フィルムの、偏光子との接着面に易接着処理を行う。
偏光子の両面にそれぞれ光学フィルムを接着させる場合は、それぞれの光学フィルムの、偏光子との接着面に易接着処理を行う。 易接着処理としては、コロナ処理、プラズマ処理等が挙げられる。
<接着剤塗布工程>
接着剤塗布工程では、偏光子と光学フィルムとの接着面のうち少なくとも一方に、上記光硬化性接着剤を塗布する。
接着剤塗布工程では、偏光子と光学フィルムとの接着面のうち少なくとも一方に、上記光硬化性接着剤を塗布する。
偏光子又は光学フィルムの表面に直接光硬化性接着剤を塗布する場合、その塗布方法に特別な限定はない。例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーター等、種々の塗工方式が利用できる。
また、偏光子と光学フィルムの間に、光硬化性接着剤を流延させた後、ローラー等で加圧して均一に押し広げる方法も利用できる。
<貼合工程>
こうして光硬化性接着剤を塗布した後、貼合工程に供される。
こうして光硬化性接着剤を塗布した後、貼合工程に供される。
この貼合工程では、例えば、先の塗布工程で偏光子の表面に光硬化性接着剤を塗布した場合、そこに光学フィルムが重ね合わされる。先の塗布工程で光学フィルムの表面に光硬化性接着剤を塗布した場合は、そこに偏光子が重ね合わされる。
また、偏光子と光学フィルムの間に光硬化性接着剤を流延させた場合は、その状態で偏光子と光学フィルムとが重ね合わされる。偏光子の両面に光学フィルムを接着する場合であって、両面とも光硬化性接着剤を用いる場合は、偏光子の両面にそれぞれ、光硬化性接着剤を介して光学フィルムが重ね合わされる。そして、通常は、この状態で両面(偏光子の片面に光学フィルムを重ね合わせた場合は、偏光子側と光学フィルム側、また偏光子の両面に光学フィルムを重ね合わせた場合は、その両面の光学フィルム側)からロール等で挟んで加圧することになる。
ロールの材質は、金属やゴム等を用いることが可能である。両面に配置されるローラーは、同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
<硬化工程>
硬化工程では、未硬化の光硬化性接着剤に活性エネルギー線を照射して、エポキシ化合物やオキセタン化合物を含む接着剤層を硬化させる。それにより、光硬化性接着剤を介して重ね合わせた偏光子と光学フィルムとを接着させる。
硬化工程では、未硬化の光硬化性接着剤に活性エネルギー線を照射して、エポキシ化合物やオキセタン化合物を含む接着剤層を硬化させる。それにより、光硬化性接着剤を介して重ね合わせた偏光子と光学フィルムとを接着させる。
偏光子の片面に光学フィルムを貼合する場合、活性エネルギー線は、偏光子側又は光学フィルム側のいずれから照射してもよい。
また、偏光子の両面に光学フィルムを貼合する場合、偏光子の両面にそれぞれ光硬化性接着剤を介して光学フィルムを重ね合わせた状態で、いずれか一方の光学フィルム側から活性エネルギー線を照射し、両面の光硬化性接着剤を同時に硬化させるのが有利である。
活性エネルギー線としては、可視光線、紫外線、X線、電子線等を用いることができ、取扱いが容易で硬化速度も十分であることから、一般的には、電子線又は紫外線が好ましく用いられる。
電子線の照射条件は、前記接着剤を硬化しうる条件であれば、任意の適切な条件を採用できる。例えば、電子線照射は、加速電圧が好ましくは5〜300kVの範囲内であり、さらに好ましくは10〜250kVの範囲内である。加速電圧が上記範囲内であれば、電子線が接着剤まで届き、確実に硬化させることができ、また、試料を通る浸透力が強すぎて電子線が跳ね返り、透明光学フィルムや偏光子にダメージを与えるおそれもない。
照射線量としては、5〜100kGyの範囲内、さらに好ましくは10〜75kGyの範囲内である。照射線量が上記範囲内であれば、接着剤が十分に硬化し、また、透明光学フィルムや偏光子にダメージを与えることなく、機械的強度の低下や黄変を防止し、所定の光学特性を得ることができる。
紫外線の照射条件は、前記接着剤を硬化しうる条件であれば、任意の適切な条件を採用できる。紫外線の照射量は積算光量で50〜1500mJ/cm2の範囲内であることが好ましく、100〜500mJ/cm2の範囲内であるのがさらに好ましい。
以上のようにして得られた偏光板において、接着剤層の厚さは、特に限定されないが、通常0.01〜10μmの範囲内であり、好ましくは0.5〜5μmの範囲内である。
(4−2)表示装置
本発明の表示装置は、本発明の光学フィルムを具備して作製される。
本発明の表示装置は、本発明の光学フィルムを具備して作製される。
また、本発明の表示装置は、本発明の光学フィルムを用いた円偏光板と、有機EL素子とを備えることが好ましい。本発明の光学フィルムを用いることで、観察する際の映り込みを防止することができ、黒色表現が向上した有機EL表示装置を得ることができる。
表示装置の画面サイズは、特に限定されず、20インチ以上とすることができる。
図8は、本発明の表示装置が有機EL素子を備える場合の構成の概略的な説明図である。本発明の表示装置の構成は、図8に示されるものに何ら限定されるものではない。
図8に示されるように、ガラスやポリイミド等を用いた透明基板101上に、順に金属電極102、TFT103、有機発光層104、透明電極(ITO等)105、絶縁層106、封止層107、フィルム108(省略可)を有する有機EL素子B上に、偏光子110を本発明の光学フィルムであるλ/4位相差フィルム109と保護フィルム111によって挟持した長尺円偏光板Cを設けて、表示装置Aを構成する。
保護フィルム111には、硬化層112が積層されていることが好ましい。
硬化層112は、表示装置の表面のキズを防止するだけではなく、長尺円偏光板による反りを防止する効果を有する。
さらに、硬化層上には、反射防止層113を有していてもよい。
上記有機EL素子自体の厚さは、1μm程度である。
一般に、有機EL素子を具備する表示装置は、透明基板上に金属電極と有機発光層と透明電極とを順に積層して発光体である素子(有機EL素子)を形成している。
ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えば、トリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、このような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、これらの正孔注入層、発光層、及び電子注入層の積層体等、種々の組み合わせを持った構成が知られている。
表示装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子と注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物質を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明であることが必要であり、通常、酸化インジウムスズ(ITO)等の透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いていることが好ましい。
一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Li等の金属電極を用いている。
上記した位相差フィルムを有する円偏光板は、画面サイズが20インチ以上、すなわち対角線距離が、50.8cm以上の大型画面からなる表示装置に適用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
実施例1
[シクロオレフィン樹脂]
実施例に用いるシクロオレフィン樹脂として、下記のシクロオレフィン樹脂1及び2を用いた。
[シクロオレフィン樹脂]
実施例に用いるシクロオレフィン樹脂として、下記のシクロオレフィン樹脂1及び2を用いた。
シクロオレフィン樹脂1(COP1):ARTON G7810(JSR社製)
シクロオレフィン樹脂2(COP2):ARTON R5000(JSR社製)
〔光学フィルム101の作製:溶融流延〕
[樹脂組成物]
シクロオレフィン樹脂1(COP1) 100質量部
Tinuvin928(BASFチバジャパン(株)製) 1.1質量部
GSY−P101(堺化学工業(株)製) 0.25質量部
Irganox1010(BASFジャパン(株)製) 0.5質量部
SumilizerGS(住友化学(株)製) 0.24質量部
R972V(日本アエロジル社製) 0.15質量部
得られた樹脂組成物を、二軸式押し出し機にて230℃で溶融混練して、ストランド状に押し出した。ストランド状に押し出された樹脂組成物を水冷した後、カッティングしてペレットを得た。
シクロオレフィン樹脂2(COP2):ARTON R5000(JSR社製)
〔光学フィルム101の作製:溶融流延〕
[樹脂組成物]
シクロオレフィン樹脂1(COP1) 100質量部
Tinuvin928(BASFチバジャパン(株)製) 1.1質量部
GSY−P101(堺化学工業(株)製) 0.25質量部
Irganox1010(BASFジャパン(株)製) 0.5質量部
SumilizerGS(住友化学(株)製) 0.24質量部
R972V(日本アエロジル社製) 0.15質量部
得られた樹脂組成物を、二軸式押し出し機にて230℃で溶融混練して、ストランド状に押し出した。ストランド状に押し出された樹脂組成物を水冷した後、カッティングしてペレットを得た。
得られたペレットに、温度70℃の除湿空気を5時間以上循環させて乾燥させた後、温度100℃の温度を保ったまま、一軸押し出し機に投入した。一軸押し出し機に投入されるペレットの水分量は120ppmであった。
得られたペレットを、一軸押し出し機にて230℃で溶融混練した後、Tダイから、表面温度が90℃である第1冷却ローラー上に押し出した。そして、第1冷却ローラー上に押し出された樹脂を、表面の金属層の厚さが2mmである弾性タッチローラーで押圧した後、第2冷却ローラーと第3冷却ローラーでさらに冷却して、厚さ50μmのウェブを得た。
冷却固化したウェブを剥離ローラーで剥離した後、図2及び図3で示した斜め延伸機にてウェブの長手方向に対して45°の方向に延伸倍率1.4倍で延伸した。得られたフィルムを、本乾燥工程において、熱乾燥温度120℃、熱乾燥時間30分間で、多数のローラー間を搬送しながら乾燥し、その後フィルム温度が30℃となるまで冷却し、フィルムの幅方向の両端部を切り落として、膜厚35μm、巻き長4000mの光学フィルム101を作製した。
〔光学フィルム102の作製:溶液流延〕
<微粒子分散液の調製>
11.3質量部の微粒子(アエロジル R972V、日本アエロジル(株)製)と、84質量部のエタノールとを、ディゾルバーで50分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散した。
<微粒子分散液の調製>
11.3質量部の微粒子(アエロジル R972V、日本アエロジル(株)製)と、84質量部のエタノールとを、ディゾルバーで50分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散した。
溶解タンク中の十分撹拌されているジクロロメタン(100質量部)に、5質量部の微粒子分散液を、ゆっくりと添加した。さらに、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFでろ過し、微粒子添加液を調製した。
<主ドープの調製>
下記組成の主ドープを調製した。まず加圧溶解タンクにジクロロメタンを添加した。ジクロロメタンの入った加圧溶解タンクにシクロオレフィン樹脂と微粒子添加液を撹拌しながら投入した。これを加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用してろ過し、主ドープを調製した。
下記組成の主ドープを調製した。まず加圧溶解タンクにジクロロメタンを添加した。ジクロロメタンの入った加圧溶解タンクにシクロオレフィン樹脂と微粒子添加液を撹拌しながら投入した。これを加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用してろ過し、主ドープを調製した。
シクロオレフィン樹脂1(COP1) 100質量部
ジクロロメタン 200質量部
エタノール 10質量部
微粒子添加液 3質量部
次いで、無端ベルト流延装置を用い、主ドープを温度31℃、1800mm幅でステンレスベルト支持体上に均一に流延した。ステンレスベルトの温度は28℃に制御した。
ジクロロメタン 200質量部
エタノール 10質量部
微粒子添加液 3質量部
次いで、無端ベルト流延装置を用い、主ドープを温度31℃、1800mm幅でステンレスベルト支持体上に均一に流延した。ステンレスベルトの温度は28℃に制御した。
ステンレスベルト支持体上で、流延(キャスト)したフィルム中の残留溶媒量が0.1%になるまで溶媒を蒸発させた。次いで、剥離張力128N/mで、ステンレスベルト支持体上から剥離した。剥離したフィルムを、160℃の条件下で、図3(a)の装置を用いて長手方向に対して前記θiが45°になる方向に、1.2倍斜め延伸した。延伸開始時の残留溶媒は1質量%であった。次いで、乾燥ゾーンを多数のローラーで搬送させながら乾燥を終了させ、テンタークリップで挟んだ端部をレーザーカッターでスリットし、その後、巻き取り、膜厚20μm、巻き長4000mの光学フィルム101を得た。
〔光学フィルム103〜117の作製:溶液流延〕
光学フィルム102の作製において、シクロオレフィン樹脂の種類、剥離時の残留溶媒量、熱乾燥温度及び熱乾燥時間を、表1に記載の条件にそれぞれ変化させた以外は同様にして、光学フィルム103〜117を作製した。
光学フィルム102の作製において、シクロオレフィン樹脂の種類、剥離時の残留溶媒量、熱乾燥温度及び熱乾燥時間を、表1に記載の条件にそれぞれ変化させた以外は同様にして、光学フィルム103〜117を作製した。
≪評価≫
(1)リターデーション値Roの測定
リターデーション値Roは23℃・55%RHの環境下で光波長550nmにおける面内のリターデーション値を表す。
(1)リターデーション値Roの測定
リターデーション値Roは23℃・55%RHの環境下で光波長550nmにおける面内のリターデーション値を表す。
Roは、AXOMETRICS社製AxoScanにおいて波長550nmの光をフィルム法線方向に入射させて測定した。平均屈折率の値はアッベ屈折計で測定した。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、AxoScanはnx、ny、nzを算出し下記式(i)に基づいてリターデーション値Roを計算した。
式(i):Ro=(nx−ny)×d(nm)
(式中、dは光学フィルムの厚さ(nm)を表す。nxはフィルムの面内の最大の屈折率(遅相軸)を表し、nyは、フィルム面内で遅相軸に直角な方向の屈折率を表す。)
(2)カール
(耐久試験)それぞれアルミ包装したロール状光学フィルムを85℃・80%RHの条件で30日間保存し、湿熱処理を実施した。
(式中、dは光学フィルムの厚さ(nm)を表す。nxはフィルムの面内の最大の屈折率(遅相軸)を表し、nyは、フィルム面内で遅相軸に直角な方向の屈折率を表す。)
(2)カール
(耐久試験)それぞれアルミ包装したロール状光学フィルムを85℃・80%RHの条件で30日間保存し、湿熱処理を実施した。
ロール状光学フィルムの各ロールから3m切り出し、切り出した光学フィルムを、温度23℃・55%RHの条件で2時間調湿後、下記のカールについて評価した。
耐久試験後の各光学フィルムのカールの測定を、JIS K 7619−1988の「写真フィルムのカール測定方法」中の方法Aのカール測定用型板を用いて行った。また、カールは以下の数式Aで表される。
(数式A) カール=1/R (Rは曲率半径(m))
測定結果のカール量により、以下のようにランク付した。
測定結果のカール量により、以下のようにランク付した。
○(優れる):プラス10以内
×(やや劣り、実用上問題がある):プラス10超過〜プラス15未満
××(劣る):プラス15以上
(3)表示ムラ
(ロールtoロールによる円偏光板の作製)
上記作製した斜め延伸した光学フィルムと長尺状の偏光子と保護フィルム((コニカミノルタタックKC4UY、厚さ40μm、コニカミノルタ(株)製)とをロールtoロールにより貼り合わせ、斜め延伸した光学フィルム/偏光子/保護フィルムの3層構造を有する長尺状の円偏光板を作製した。
×(やや劣り、実用上問題がある):プラス10超過〜プラス15未満
××(劣る):プラス15以上
(3)表示ムラ
(ロールtoロールによる円偏光板の作製)
上記作製した斜め延伸した光学フィルムと長尺状の偏光子と保護フィルム((コニカミノルタタックKC4UY、厚さ40μm、コニカミノルタ(株)製)とをロールtoロールにより貼り合わせ、斜め延伸した光学フィルム/偏光子/保護フィルムの3層構造を有する長尺状の円偏光板を作製した。
(偏光サングラスによる視認性:表示ムラ)
上記で得られた円偏光板を所定のサイズに切り出し、市販のスマートフォン(APPLE社製、製品名「iPhone 6」)にあらかじめ貼り合わされていた偏光板を剥がした後、当該切り出した円偏光板を貼り合わせた。貼り合わせは、円偏光板の斜め延伸した光学フィルム面に塗布されたアクリル系粘着剤を介して行った。円偏光板が貼られたスマートフォンを85℃85%の高温高湿下環境に300時間晒し、画像を出力させ、市販の偏光サングラスをかけて画像の見栄えを目視確認した。
上記で得られた円偏光板を所定のサイズに切り出し、市販のスマートフォン(APPLE社製、製品名「iPhone 6」)にあらかじめ貼り合わされていた偏光板を剥がした後、当該切り出した円偏光板を貼り合わせた。貼り合わせは、円偏光板の斜め延伸した光学フィルム面に塗布されたアクリル系粘着剤を介して行った。円偏光板が貼られたスマートフォンを85℃85%の高温高湿下環境に300時間晒し、画像を出力させ、市販の偏光サングラスをかけて画像の見栄えを目視確認した。
判断基準は以下のとおりである。
○:表示ムラが全く見えない
△:表示装置の一対の角にだけうっすら色味が異なる箇所が確認できるが実用上問題ないレベル
×:表示装置の一対の角にだけはっきりと色味が異なる箇所が確認され実用上問題となるレベル
(4)発泡評価
ロール状光学フィルムの各ロールから3m切り出し、延伸機内での発泡故障がないか、蛍光灯(40Wの蛍光灯(パナソニック社製の「FLR40S−EX−D/M」))下で目視で確認した。
△:表示装置の一対の角にだけうっすら色味が異なる箇所が確認できるが実用上問題ないレベル
×:表示装置の一対の角にだけはっきりと色味が異なる箇所が確認され実用上問題となるレベル
(4)発泡評価
ロール状光学フィルムの各ロールから3m切り出し、延伸機内での発泡故障がないか、蛍光灯(40Wの蛍光灯(パナソニック社製の「FLR40S−EX−D/M」))下で目視で確認した。
○:目視では故障が確認できない
×:発泡由来の円形の故障が目視で確認できる
×:発泡由来の円形の故障が目視で確認できる
(5)搬送方向のシワ評価
ロール状光学フィルムの各ロールから3m切り出し、搬送方向のシワの強さを目視で確認した。製造した光学フィルムから幅90cm、長さ100cmの大きさの試料を切り出し、台の上に置いた。40Wの蛍光灯(パナソニック社製の「FLR40S−EX−D/M」)を5本並べ、台上の試料に対して45°の角度から光が照射されるように、台から1.5mの高さに固定した。蛍光灯のスイッチを入れて試料を照らし、試料の表面を目視で観察し、次の基準で評価した。
ロール状光学フィルムの各ロールから3m切り出し、搬送方向のシワの強さを目視で確認した。製造した光学フィルムから幅90cm、長さ100cmの大きさの試料を切り出し、台の上に置いた。40Wの蛍光灯(パナソニック社製の「FLR40S−EX−D/M」)を5本並べ、台上の試料に対して45°の角度から光が照射されるように、台から1.5mの高さに固定した。蛍光灯のスイッチを入れて試料を照らし、試料の表面を目視で観察し、次の基準で評価した。
○:蛍光灯が5本とも真っ直ぐに見える
×:蛍光灯が全体的に少しでも曲がって見える
(6)残留溶媒量
溶媒成分の残留量を、一定の形状に切り取った光学フィルムを20mlの密閉ガラス容器に入れ、120℃で20min で処理したあと、ガスクロマトグラフィー(機器:HP社 5890SERIES II、カラム:J&W社 DB−WAX(内径0.32mm、長さ30m)、検出:FID )でGC昇温条件を40℃で5分間保持したあと、80℃/分で100℃まで昇温として求めた。
×:蛍光灯が全体的に少しでも曲がって見える
(6)残留溶媒量
溶媒成分の残留量を、一定の形状に切り取った光学フィルムを20mlの密閉ガラス容器に入れ、120℃で20min で処理したあと、ガスクロマトグラフィー(機器:HP社 5890SERIES II、カラム:J&W社 DB−WAX(内径0.32mm、長さ30m)、検出:FID )でGC昇温条件を40℃で5分間保持したあと、80℃/分で100℃まで昇温として求めた。
溶媒成分は1000ppm以下であることが顧客が使用する上で好ましく、○とした。溶媒成分が1000ppmを超える場合は、顧客が使用する上で問題であり×とした。
(7)生産性
生産速度(m/min)が20m/min以上が好ましく、40m/min以上がさらに好ましく、90m/min以上が特に優れている。
生産速度(m/min)が20m/min以上が好ましく、40m/min以上がさらに好ましく、90m/min以上が特に優れている。
以上、光学フィルムの製造条件、及び上記評価結果を下記表1に示す。
本発明の光学フィルム103〜106、109〜111、114〜116は、本発明に係る延伸時の残留溶媒量、熱乾燥温度、熱乾燥時間の範囲内に制御することにより、比較例の光学フィルムに対して、カール、表示ムラ、発泡、搬送方向のシワ、残留溶媒について、優れた性能を有し、かつ生産速度が高いことが分かる。
また、本発明の光学フィルムは、斜め45°方向に延伸することにより、リターデーション値Roがλ/4値を示し、円偏光板を容易に作製することができる。
また、光学フィルム105と115の比較から、当該効果はシクロオレフィン樹脂の種類(COP1及びCOP2)によらず再現することが分かった。
実施例2
〔光学フィルム201〜213の作製:溶液流延〕
実施例1の光学フィルム105の作製において、延伸時の残留溶媒、熱乾燥温度、熱乾燥時間の条件に加えて、幅手の温度差(図7参照。)、幅手膜厚差(図7参照。)、熱乾燥時の張力を表2記載のようにそれぞれ変化させた以外は同様にして、光学フィルム201〜213を作製し、実施例1の評価に加えて以下の評価を実施した。
〔光学フィルム201〜213の作製:溶液流延〕
実施例1の光学フィルム105の作製において、延伸時の残留溶媒、熱乾燥温度、熱乾燥時間の条件に加えて、幅手の温度差(図7参照。)、幅手膜厚差(図7参照。)、熱乾燥時の張力を表2記載のようにそれぞれ変化させた以外は同様にして、光学フィルム201〜213を作製し、実施例1の評価に加えて以下の評価を実施した。
≪評価≫
(8)幅手のリターデーション値Ro差、幅手の配向角差
上記作製した光学フィルム201〜213について、フィルムの光学的性質を評価するために、幅手方向における面内方向のリターデーション値Roと配向角(θ)を、AXOMETRICS社製AxoScanを用いて、23℃・55%RHの環境下で、波長550nmで測定した。 ここで得られた光学フィルムの20点の面内リターデーション値Roを測定し、その平均値(Roave)を算出するとともに、最小値(Romin)と最大値(Romax)の差のリターデーション値(ΔRo)のバラツキを算出し評価した。
(8)幅手のリターデーション値Ro差、幅手の配向角差
上記作製した光学フィルム201〜213について、フィルムの光学的性質を評価するために、幅手方向における面内方向のリターデーション値Roと配向角(θ)を、AXOMETRICS社製AxoScanを用いて、23℃・55%RHの環境下で、波長550nmで測定した。 ここで得られた光学フィルムの20点の面内リターデーション値Roを測定し、その平均値(Roave)を算出するとともに、最小値(Romin)と最大値(Romax)の差のリターデーション値(ΔRo)のバラツキを算出し評価した。
また配向角(θ)についても最小値(θmin)と最大値(θmax)及びその差をΔθ(°)を算出し評価した。
得られた光学フィルムの幅手方向のリターデーション値差((ΔRo)は、15nm以下であることが好ましく、10nm以下であるとさらに好ましく、5nm以下であることが特に好ましい。
また、得られた光学フィルムの幅手方向の配向角差(Δθ)は、1.0°以下であることが好ましく、0.8°以下であるとさらに好ましい。
(9)幅手の膜厚偏差
株式会社ミツトヨ製の接触式膜厚計により、光学フィルムの膜厚を幅手方向に20〜200箇所測定し、その測定値と全体の平均値との差(偏差)の、平均値(平均膜厚)に対する割合を幅手膜厚偏差として求めた。得られた光学フィルムの幅手膜厚偏差は、2.5μm以内であることが好ましく、2μm以内であるとさらに好ましく、1.5μm以下であることが特に好ましい。
株式会社ミツトヨ製の接触式膜厚計により、光学フィルムの膜厚を幅手方向に20〜200箇所測定し、その測定値と全体の平均値との差(偏差)の、平均値(平均膜厚)に対する割合を幅手膜厚偏差として求めた。得られた光学フィルムの幅手膜厚偏差は、2.5μm以内であることが好ましく、2μm以内であるとさらに好ましく、1.5μm以下であることが特に好ましい。
以上、光学フィルムの製造条件、及び上記評価結果を下記表2に示す。
表2の結果から、本発明の光学フィルムの作製において、延伸時に幅手方向に3〜15℃の範囲内の温度差を付けること、延伸前に幅手方向で仕上がりの膜厚に対し2.5〜7.5%の範囲内の膜厚差をつけること、熱乾燥時のフィルムの張力を50〜150N/mの範囲内とすることによって、本発明の課題を達成するとともに、幅手方向に均一な光学特性(リターデーション値及び配向角)及び均一な膜厚を有する光学フィルムが得られることが分かった。
1 溶解釜
3、6、12、15 濾過器
4、13 ストック釜
2、5、11、14 送液ポンプ
8、16 導管
10 添加剤仕込釜
20 合流管
21 混合機
30 加圧ダイ
31 金属ベルト
32 流延膜
33 剥離位置
34 第1乾燥装置
35 延伸装置
36 第2乾燥装置
37 搬送ローラー
38 巻取り装置
41 仕込釜
42 ストック釜
43 ポンプ
44 濾過器
50 延伸装置
60L 無端ループ
60R 無端ループ
70 基準レール
80 クリップ(担持部)
90 ピッチ設定レール
A 表示装置
B 有機EL素子
C 円偏光板
101 透明基板
102 金属電極
103 TFT
104 有機発光層
105 透明電極
106 絶縁層
107 封止層
108 フィルム
109 λ/4位相差フィルム
110 偏光子
111 保護フィルム
112 硬化層
113 反射防止層
3、6、12、15 濾過器
4、13 ストック釜
2、5、11、14 送液ポンプ
8、16 導管
10 添加剤仕込釜
20 合流管
21 混合機
30 加圧ダイ
31 金属ベルト
32 流延膜
33 剥離位置
34 第1乾燥装置
35 延伸装置
36 第2乾燥装置
37 搬送ローラー
38 巻取り装置
41 仕込釜
42 ストック釜
43 ポンプ
44 濾過器
50 延伸装置
60L 無端ループ
60R 無端ループ
70 基準レール
80 クリップ(担持部)
90 ピッチ設定レール
A 表示装置
B 有機EL素子
C 円偏光板
101 透明基板
102 金属電極
103 TFT
104 有機発光層
105 透明電極
106 絶縁層
107 封止層
108 フィルム
109 λ/4位相差フィルム
110 偏光子
111 保護フィルム
112 硬化層
113 反射防止層
Claims (7)
- 溶液流延製膜法による光学フィルムの製造方法であって、
樹脂と溶媒とを含有するドープを調製する工程と、
走行する支持体上に前記ドープを流延して流延膜を形成する工程と、
前記溶媒を含んだ状態で、前記支持体から前記流延膜を剥離する工程と、
剥離された前記流延膜の幅手方向の両端を一対の把持具で把持しながら、一方の把持具を相対的に先行させ、他方の把持具を相対的に遅延させて前記流延膜を搬送することにより、前記流延膜を幅手方向に対して斜め方向に延伸する工程と、及び
前記斜め方向に延伸された前記流延膜を熱乾燥させて残留溶媒を揮発し、光学フィルムとして巻取る工程とを有し、
前記斜め方向に延伸を開始するときの前記流延膜の残留溶媒量が、2〜20質量%の範囲内であり、
前記斜め方向に延伸後の熱乾燥温度が100〜140℃の範囲内で、かつ熱乾燥時間が5〜50分の範囲内で乾燥することを特徴とする光学フィルムの製造方法。 - 前記流延膜の残留溶媒量が、5〜20質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記延伸時に幅手方向に、3〜15℃の範囲内の温度差をつけることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記延伸前に仕上がりの膜厚に対し、幅手方向で2.5〜7.5%の範囲内の膜厚差をつけることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法。
- 前記熱乾燥時のフィルムの張力を、50〜150N/mの範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法。
- 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法によって製造された光学フィルムを具備することを特徴とする円偏光板。
- 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の光学フィルムの製造方法によって製造された光学フィルムを具備することを特徴とする表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015127258A JP2017009883A (ja) | 2015-06-25 | 2015-06-25 | 光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015127258A JP2017009883A (ja) | 2015-06-25 | 2015-06-25 | 光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017009883A true JP2017009883A (ja) | 2017-01-12 |
Family
ID=57762405
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2015127258A Pending JP2017009883A (ja) | 2015-06-25 | 2015-06-25 | 光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2017009883A (ja) |
Cited By (16)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2019150897A1 (ja) * | 2018-02-02 | 2019-08-08 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP6990790B1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-02-15 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP7012179B1 (ja) | 2021-03-24 | 2022-02-15 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP7016439B1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-02-18 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP7038240B1 (ja) | 2021-03-24 | 2022-03-17 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP7039757B1 (ja) | 2021-03-24 | 2022-03-22 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP7048814B1 (ja) | 2021-11-18 | 2022-04-05 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| JP7048813B1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-04-05 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| CN114311622A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-12 | 西南科技大学 | Oled柔性显示用偏光片补偿膜的同步光学斜向拉伸方法 |
| CN114434767A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-05-06 | 西南科技大学 | Oled柔性显示用偏光片补偿膜的制备方法 |
| JP7085049B1 (ja) | 2021-09-29 | 2022-06-15 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| KR20220122728A (ko) * | 2020-03-24 | 2022-09-02 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 위상차 필름의 제조 방법 |
| JP7142758B1 (ja) | 2021-09-24 | 2022-09-27 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| JP2022149739A (ja) * | 2021-03-25 | 2022-10-07 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP2022154340A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| KR102461852B1 (ko) * | 2021-09-10 | 2022-11-03 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 및 광학 적층체의 제조 방법 |
-
2015
- 2015-06-25 JP JP2015127258A patent/JP2017009883A/ja active Pending
Cited By (44)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR102392233B1 (ko) * | 2018-02-02 | 2022-04-29 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| JP2019133074A (ja) * | 2018-02-02 | 2019-08-08 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| TWI692399B (zh) * | 2018-02-02 | 2020-05-01 | 日商日東電工股份有限公司 | 延伸膜之製造方法 |
| KR20200102501A (ko) * | 2018-02-02 | 2020-08-31 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| CN111670396A (zh) * | 2018-02-02 | 2020-09-15 | 日东电工株式会社 | 拉伸膜的制造方法 |
| EP3748407A4 (en) * | 2018-02-02 | 2021-11-03 | Nitto Denko Corporation | METHOD OF MANUFACTURING A STRETCHABLE FILM |
| WO2019150897A1 (ja) * | 2018-02-02 | 2019-08-08 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| KR102816804B1 (ko) * | 2020-03-24 | 2025-06-05 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 위상차 필름의 제조 방법 |
| KR20220122728A (ko) * | 2020-03-24 | 2022-09-02 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 위상차 필름의 제조 방법 |
| JP7039757B1 (ja) | 2021-03-24 | 2022-03-22 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP2022148512A (ja) * | 2021-03-24 | 2022-10-06 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP2022148405A (ja) * | 2021-03-24 | 2022-10-06 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| KR102859369B1 (ko) | 2021-03-24 | 2025-09-15 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| JP7038240B1 (ja) | 2021-03-24 | 2022-03-17 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| KR102859288B1 (ko) | 2021-03-24 | 2025-09-12 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| KR102859310B1 (ko) | 2021-03-24 | 2025-09-12 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| JP7012179B1 (ja) | 2021-03-24 | 2022-02-15 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP2022151494A (ja) * | 2021-03-24 | 2022-10-07 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| KR20220133108A (ko) * | 2021-03-24 | 2022-10-04 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| KR20220133101A (ko) * | 2021-03-24 | 2022-10-04 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| KR20220133103A (ko) * | 2021-03-24 | 2022-10-04 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| JP2022149739A (ja) * | 2021-03-25 | 2022-10-07 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP7016439B1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-02-18 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP7048813B1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-04-05 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| KR20220136233A (ko) * | 2021-03-30 | 2022-10-07 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| KR102860490B1 (ko) | 2021-03-30 | 2025-09-17 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 |
| JP6990790B1 (ja) | 2021-03-30 | 2022-02-15 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP2022154340A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP2022154342A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP2022154341A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| JP2022155459A (ja) * | 2021-03-30 | 2022-10-13 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法 |
| KR102461852B1 (ko) * | 2021-09-10 | 2022-11-03 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 및 광학 적층체의 제조 방법 |
| JP2023047002A (ja) * | 2021-09-24 | 2023-04-05 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| KR20230043712A (ko) * | 2021-09-24 | 2023-03-31 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 및 광학 적층체의 제조 방법 |
| JP7142758B1 (ja) | 2021-09-24 | 2022-09-27 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| KR102890233B1 (ko) * | 2021-09-24 | 2025-11-24 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 연신 필름의 제조 방법 및 광학 적층체의 제조 방법 |
| JP2023049599A (ja) * | 2021-09-29 | 2023-04-10 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| JP7085049B1 (ja) | 2021-09-29 | 2022-06-15 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| JP2023074571A (ja) * | 2021-11-18 | 2023-05-30 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| JP7048814B1 (ja) | 2021-11-18 | 2022-04-05 | 日東電工株式会社 | 延伸フィルムの製造方法および光学積層体の製造方法 |
| CN114311622B (zh) * | 2021-12-29 | 2023-09-12 | 西南科技大学 | Oled柔性显示用偏光片补偿膜的同步光学斜向拉伸方法 |
| CN114434767B (zh) * | 2021-12-29 | 2023-09-12 | 西南科技大学 | Oled柔性显示用偏光片补偿膜的制备方法 |
| CN114434767A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-05-06 | 西南科技大学 | Oled柔性显示用偏光片补偿膜的制备方法 |
| CN114311622A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-12 | 西南科技大学 | Oled柔性显示用偏光片补偿膜的同步光学斜向拉伸方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2017009883A (ja) | 光学フィルムの製造方法、光学フィルム、円偏光板及び表示装置 | |
| CN101025456B (zh) | 偏振镜的制造方法、偏振镜、偏振片、光学薄膜、图像显示装置及清洗装置 | |
| JP6229664B2 (ja) | 光学フィルムのロール体、その製造方法、偏光板及び表示装置 | |
| WO2014141734A1 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス表示装置及びその製造方法 | |
| JP6760264B2 (ja) | 斜め延伸フィルムの製造方法 | |
| JP2012014001A (ja) | 偏光子の製造方法、偏光子、偏光板、光学フィルムおよび画像表示装置 | |
| JPWO2015159679A1 (ja) | 偏光板、偏光板の製造方法、液晶表示装置及び有機エレクトロルミネッセンス表示装置 | |
| JP6711364B2 (ja) | 光学フィルム、光学フィルムロール体及び光学フィルムの製造方法 | |
| JPWO2015060167A1 (ja) | 位相差フィルム、偏光板及び液晶表示装置 | |
| TWI816867B (zh) | 附相位差層之偏光板及使用了該附相位差層之偏光板的影像顯示裝置 | |
| JP6707852B2 (ja) | 偏光板保護フィルムの製造方法及び偏光板の製造方法 | |
| CN108351463B (zh) | 偏振片、偏振片的制造方法及液晶显示装置 | |
| KR101905349B1 (ko) | 편광판 및 편광판의 제조 방법 | |
| KR101862974B1 (ko) | 광학 필름의 제조 방법 | |
| TWI832889B (zh) | 附相位差層之偏光板及使用了該附相位差層之偏光板的影像顯示裝置 | |
| JP2017116759A (ja) | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法及び偏光板 | |
| JP6699133B2 (ja) | 光学フィルム及びその製造方法 | |
| JP6676930B2 (ja) | 光学フィルム | |
| TWI816868B (zh) | 帶相位差層的偏光板及使用了該帶相位差層的偏光板的影像顯示裝置 | |
| WO2016132607A1 (ja) | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板及び液晶表示装置 | |
| JP6682797B2 (ja) | 光学フィルム、偏光板及び表示装置 | |
| JP6669083B2 (ja) | 偏光板一体型タッチセンサー及びその製造方法 | |
| JP2017102310A (ja) | 光学フィルム及び表示装置 | |
| JPWO2016163213A1 (ja) | 光学フィルムの製造方法 | |
| TW202037940A (zh) | 附相位差層之偏光板及使用該附相位差層之偏光板的影像顯示裝置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180514 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190315 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190416 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20191105 |
