JP2017010309A - 意思決定支援装置および意思決定支援方法 - Google Patents

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純一 伊藤
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篤司 池野
健郎 相原
Tateo Aihara
健郎 相原
河野 進
Susumu Kono
進 河野
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Abstract

【課題】複数の選択要素を含む意思決定の支援において、より良い意思決定を行えるように意見を引き出す参加者の優先度を適切に決定する。【解決手段】複数の選択要素を含む意思決定を支援する意思決定支援装置であって、複数の参加者のそれぞれから、前記複数の選択要素のそれぞれについて表明済み意見を取得する意見取得手段と、ある選択要素に関して、当該選択要素についての意見を表明していない未表明参加者が複数存在する場合に、どの参加者から当該選択要素についての意見を引き出すかを決定する対象決定手段と、を備え、前記対象決定手段は、前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定した場合の、意思決定内容と前記複数の参加者の意見表明内容とから決定される仮定グループ満足度をそれぞれ算出し、前記仮定グループ満足度を考慮して、どの参加者から当該選択要素についての意見を引き出すかを決定する。【選択図】図7

Description

本発明は、複数の参加者の間で複数の選択要素を含む意思決定を行う際の意思決定支援に関する。
近年、コンピュータから人間に対して提案や援助などの種々の介入を行う技術の研究・開発が進められている。
特許文献1は、会話における発話内容や特徴を抽出して、発話に関する評価を行う技術を開示する。特許文献1の技術では、例えば、コールセンターにおける顧客とオペレータとの会話を解析して、オペレータの言葉づかい、顧客の満足度、トラブルの発生有無などを含む、オペレータの対応スキルを評価する。
特許文献2は、ユーザと対話を行い、ユーザの意思決定を支援する対話装置を開示する。特許文献2の対話装置は、ユーザとの対話の進行に応じて、ユーザの知識と嗜好に関する情報を動的に変更することによって、ユーザの意思決定を適切に支援する。
特開2007−212532号公報 特開2011−248549号公報 特許第3280825号公報
特許文献2は一人のユーザを対象に意思決定支援を行うものであるが、複数のユーザが会話により意見交換をして意思決定する場合にも、意思決定の支援できることが望まれる。特許文献1も一人の話者の満足度などを評価するものであり、グループ全体の満足度を分析・評価するものではない。グループにおける意思決定では、グループ全体の満足度をなるべく損なわないことが望まれる。
ところで、意思決定には複数の選択要素を含むものがある。例えば、旅行先で食事場所を決定するという意思決定は、「どの地域で」「何を」食べるかという2つの選択要素が含まれる。意思決定はグループの総意で行われるとグループ全体の満足度が高くなるが、意見の競合が発生することが多い。特に、複数の選択要素がある場合には意見の競合が発生することが多い。
意思決定の過程において、ある選択要素について意見を表明していない参加者が存在する場合に、この参加者から意見を引き出すことでより良い意思決定を行うことができる。ここで、意見を未表明の参加者が複数存在する場合にどの参加者から意見を引き出すか、という問題がある。全ての参加者から意見を引き出すことが理想的ではあるが、時間的な制約などにより全ての参加者から意見を引き出せるとは限られないので、グループの満足度向上に寄与する度合いが高い参加者から優先的に意見を聞いていくことが望まれる。また、グループの中において、弱い立場にある人は意見を表明できない、あるいは意見を表明できても意見が採用されるように主張できないといった問題がある。
なお、上記のような課題は会話エージェントに限られるものではなく、複数の選択要素
を含む意思決定を支援する意思決定支援装置全般にあてはまる。
本発明は、複数の選択要素を含む意思決定の支援において、より良い意思決定を行えるように、意見を引き出す参加者の優先度を適切に決定することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第一の態様は、複数の選択要素を含む意思決定を支援する意思決定支援装置であって、複数の参加者のそれぞれから、前記複数の選択要素のそれぞれについて表明済み意見を取得する意見取得手段と、ある選択要素に関して、当該選択要素についての意見を表明していない未表明参加者が複数存在する場合に、どの参加者から当該選択要素についての意見を引き出すかを決定する対象決定手段と、を備える。ここで、前記対象決定手段は、前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定した場合の、意思決定内容と前記複数の参加者の意見表明内容とから決定される仮定グループ満足度をそれぞれ算出し、前記仮定グループ満足度を考慮して、どの参加者から当該選択要素についての意見を引き出すかを決定する。
このように、意思決定内容と意見表明内容とに基づいて求められるグループ満足度を導入し、未表明参加者がある選択要素について意見を表明したと仮定した場合の仮定グループ満足度を考慮することで、意見を引き出す参加者(対象者)を適切に決定することができる。
ある選択要素について想定される意見は、当該選択要素についていずれかの参加者が既に表明したいずれかの意見と、これら以外であるという意見を含むことができる。新しい意見(いずれの参加者も表明していない意見)は、その意見の内容にかかわらず、グループ満足度に与える影響を同じである。したがってこのようにすれば、グループ満足度の計算においては、全ての状況を想定したことになる。
本発明において、未表明参加者が意見を表明したと仮定したときの意思決定内容とは、当該選択要素についての表明済みの意見と仮定された意見とを考慮して、所定の基準にしたがって決定される内容である。所定の基準は、例えば、全参加者の多数決あるいは意見を表明した参加者(仮定された参加者も含む)の中での多数決を採用することができる。ここで、多数決は、単純な多数決であってもよいし、参加者ごとに所定の重み付けがなされた多数決であってもよい。
本発明において、グループ満足度は、例えば、各参加者の意見が意思決定内容にどの程度反映されたかを表す意見採用スコアに基づいて算出することができる。例えば、グループ満足度は、各参加者の意見採用スコアの合計が大きいほど大きく、各参加者の意見採用スコアのばらつきが小さいほど大きく、算出することができる。このようにすれば、各参加者の意見が、まんべんなく意思決定に反映されている場合にグループ満足度が大きい値となる。一参加者の意見採用スコアは、それぞれの選択要素についてのスコアの合計として算出することができる。選択要素ごとのスコアは、例えば、表明した意見が意思決定内容に採用された、表明した意見が採用されなかった、といったそれぞれの場合についてあらかじめ定義しておけばよい。なお、意見の表明を、自ら意見を提案した場合と、他の参加者が提案した意見に同意した場合に分けることも好ましい。また、同意を、進んで同意した場合と渋々同意した場合に分けることも好ましい。
グループ満足度の具体的な算出式は特に限定されない。典型的には、グループ満足度は、各参加者の意見採用スコアの合計に比例し、各参加者の意見採用スコアのばらつきに反比例(ばらつきの逆数に比例)するように決定することができる。これ以外にも、グループ満足度は、所定のスケーリング係数を掛けた後の、意見採用スコアの合計と意見採用ス
コアのばらつきの差として決定することもできる。
本発明における対象決定手段は、グループ満足度の最小値が高くなるように対象者を決定することが考えられる。より具体的には、対象決定手段は、前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定したときの仮定グループ満足度の最小値を求め、前記仮定グループ満足度の最小値が、他の未表明参加者の仮定グループ満足度の最小値のいずれよりも大きくなる未表明参加者が存在する場合には、当該未表明参加者から意見を引き出すと決定する、ことができる。このようにすれば、最悪ケースでのグループ満足度を高くすることができる。
仮定グループ満足度の最小値が最大となる唯一の参加者が存在しない場合には、グループ満足度の最大値が高くなるように対象者を決定することが考えられる。より具体的には、対象決定手段は、前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定したときの仮定グループ満足度の最大値も求め、前記仮定グループ満足度の最小値が、他の未表明参加者の仮定グループ満足度の最小値のいずれよりも大きくなる未表明参加者が存在しない場合には、前記仮定グループ満足度の最大値が最も大きい未表明参加者にから意見を引き出すと決定する、ことができる。このようにすれば、最良ケースでのグループ満足度を高くすることができる。なお、仮定グループ満足度の最小値が最大となる参加者が複数存在する場合に、これら複数の参加者の中から仮定グループ満足度の最大値に基づいて、対象者を決定するようにしてもよい。
なお、本発明における対象決定手段は、始めから、グループ満足度の最大値が高くなるように対象者を決定してもよい。より具体的には、対象決定手段は、前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定したときの仮定グループ満足度の最大値を求め、前記仮定グループ満足度の最大値が、他の未表明参加者の仮定グループ満足度の最大値のいずれよりも大きくなる未表明参加者が存在する場合には、当該未表明参加者から意見を引き出すと決定する、ことができる。
本発明における意思決定支援装置は、会話に対する介入を行う装置として構成することができる。すなわち、本発明における意見取得手段は、前記複数の参加者による会話音声を取得する取得手段と、前記会話音声を、参加者ごとの発話に分離する分離手段と、参加者ごとの発話から、音声認識処理を用いて発話内容の認識する認識手段と、備え、会話音声から各参加者の意見を取得することができる。
また、本発明における意見取得手段と対象決定手段は、対象グループの種別やグループ状態が判定され、当該グループ種別やグループ状態においては意見が表明できていない参加者の意見を引き出すことが好ましいと判断される場合に、活用することができる。また、該当参加者から意見を引き出すだけでなく、意見が採用されるようにすることまでを支援するものであってもよい。
本発明における意思決定支援装置は、対象者を決定した後に、音声再生やテキスト表示などにより対象者に対して直接に意見を尋ねてもよいし、対象者の意見を得られることが望ましい旨を示す出力のみを行ってもよい。
なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を備える意思決定支援装置として捉えることができる。また、本発明は、上記手段が行う処理の少なくとも一部を実行する意思決定支援方法として捉えることもできる。また、本発明は、これらの方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム、あるいはこのコンピュータプログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体として捉えることもできる。上記手段および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、複数の選択要素を含む意思決定の支援において、より良い意思決定を行えるように意見を引き出す参加者の優先度を適切に決定することができる。
第1の実施形態に係る会話介入支援システムの構成例を示す図である。 第1の実施形態に係る会話介入支援システムの機能ブロック図である。 第1の実施形態に係る会話介入支援システムが行う会話介入支援方法の全体的な処理の流れを示すフローチャートである。 会話介入支援方法における会話状況分析処理(S303)の流れを示すフローチャートである。 話者ごとおよび発話区間ごとに分離された発話の例を示す図である。 複数の選択要素を含む意思決定における表明意見と、意見が新しく得られた場合にグループ満足度がとりうる値を説明する図である。 会話介入支援方法における意見考慮対象者決定処理(S304)の流れを示すフローチャートである。 スコア定義とグループ満足度の算出例を説明する図である。 スコア定義とグループ満足度の算出例の変形例を説明する図である。
(第1の実施形態)
<システム構成>
本実施形態は、車両内の複数人の会話に対して介入して情報提供や意思決定支援を行う会話介入支援システムである。本実施形態は、複数の話者が複数の選択要素を含む意思決定をする際の意思決定を支援する会話介入支援システムであり、特に、ある選択要素について意見を表明していない話者が複数存在する場合に、どの話者から当該選択要素についての意見を引き出す(取得する)かを決定して、意見を引き出す介入を行うものである。
図1は本実施形態に係る会話介入支援システムの構成の一例を示す図である。ナビゲーション装置111がマイクを介して取得した乗員の会話音声は、通信装置114を経由してサーバ装置120に送られる。サーバ装置120は、車両110から送信された会話音声を分析して、状況に応じて適切な情報提供や意思決定支援などの介入を行う。サーバ装置120は、会話音声を分析してどのような方針で介入を行うかを決定し、その方針に従った情報をレコメンドシステム121、店舗広告情報DB122、関連情報WEBサイト130から取得する。サーバ装置120は介入指示を車両110に送信し、車両110はナビゲーション装置111のスピーカーやディスプレイを通じて音声再生あるいはテキストや画像の表示を行う。また、車両110は、現在位置を取得するGPS装置112および乗員(話者)の顔や体を撮影するカメラ113も備える。
図2は本実施形態に係る会話介入支援システムの機能ブロック図である。会話介入支援システムは、マイク(音声入力部)201、雑音除去部202、音源分離部(話者分離部)203、会話状況分析部204、音声認識用コーパス・辞書205、語彙意図理解用コーパス・辞書206、介入・調停部209、出力制御部212、スピーカー(音声出力部)213、ディスプレイ(画像表示部)214を含む。これらの各機能部が行う処理の詳細は、以下でフローチャートともに説明する。
本実施形態では、図2で示す各機能のうち、マイク201による音声入力と、出力制御部212、スピーカー213、ディスプレイ214による介入内容の出力を車両110にて行う。その他の機能は、サーバ装置120で行うように構成する。しかしながら、これ
らの機能を車両110とサーバ装置120でどのように分担するかは特に限定されない。例えば、車両110で、雑音除去や音源分離などを行ってもよいし、さらに音声認識処理まで行ってもよい。また、全ての機能を車両110内で実現しても構わない。
なお、ナビゲーション装置111およびサーバ装置120は、いずれも、CPUなどの演算装置、RAMやROMなどの記憶装置、入力装置、出力装置、通信インタフェースなどを備えるコンピュータであり、記憶装置に記憶されたプログラムを演算装置が実行することによって、上記の各機能を実現する。ただし、上記の機能の一部または全部を専用のハードウェアによって実現しても構わない。また、サーバ装置120は、1台の装置である必要はなく、通信回線を介して結合された複数の装置(コンピュータ)から構成されそれぞれの装置間で機能を分担しても構わない。
<全体処理>
図3は、本実施形態に係る会話介入支援システムが行う会話介入支援方法の全体的な流れを示すフローチャートである。図3を参照しながら、会話介入支援方法の全体について説明する。
ステップS301において、ナビゲーション装置111が、マイク201を介して車両110内の複数の乗員による会話音声を取得する。本実施形態では、取得された音声に対する以降の処理はサーバ装置120において行われるので、ナビゲーション装置111は取得した会話音声を、通信装置114を介してサーバ装置120へ送信する。なお、使用するマイクの数や配置は特に限定されないが、マイクあるいはマイクアレイを複数用いることが好ましい。
ステップS302において、サーバ装置120は、雑音除去部202と音源分離部203を用いて、会話音声から話者ごとのそれぞれの発話を抽出する。なお、「発話」とは言語を音声として発生すること、およびその結果として発生された音声を意味する。ここでの処理は、雑音除去部202による雑音除去と、音源分離部203による音源分離(話者分離)が含まれる。雑音除去部202は、例えば、雑音発生源近くに配置されたマイクから得られる音声と、その他のマイクから得られる音声との相違から、雑音を特定して除去する。雑音除去部202は、また、複数のマイクに入力される発話の相関を利用して、雑音を除去する。音源分離部203は、複数のマイクに音声が入力される時間差から各話者のマイクに対する方向および距離を検出して、話者を特定する。
ステップS303において、会話状況分析部204が、複数人による会話の状況を分析する。本実施形態においては、会話によって意見の調整が行われているかの判定や、当該会話において各話者がどのような意見を表明しているかを分析する。そのために、会話状況分析部204は、それぞれの話者による発話の間の関係性や、発話の意図、発話の内容を認識する。なお、話者が多数存在してサブグループに分かれて会話を行っている状況では、発話の内容やその関連性から、同一の会話に関する発話群を一連の発話群として抽出し、それぞれの発話群に対して意見調整介入の処理を行うとよい。会話状況分析部204による具体的な処理内容については、後述する。
ステップS304において、介入・調停部209は、会話の話者(参加者)が複数の選択要素を含む意思決定を行っている状況において、一部の選択要素について意見を未表明の参加者が存在する場合に、どの参加者から意見を引き出すべきであるかを決定する。本実施形態では、意思決定に関するグループの満足度を表す指標(グループ満足度)として、参加者全体の意見の採用数が多いほど値が大きく、参加者それぞれの意見の採用数のばらつきが少ないほど値が大きくなるようなスコアを導入する。介入・調停部209は、ある選択要素について意見を未表明の参加者のそれぞれについて、想定される意見を表明し
たと仮定したときのグループ満足度(仮定グループ満足度)を決定し、この結果に基づいて、グループ全体の満足度が高くなるような参加者を意見考慮対象者として決定する。介入・調停部209による具体的な処理内容については後述する。
ステップS306では、介入・調停部209が、意見考慮対象者から上記の選択要素に関する意見を引き出す介入指示を生成し、出力制御部212が、この介入指示に従って、出力すべき合成音声あるいはテキストを生成して、スピーカー213やディスプレイ214において再生する。
なお、意見考慮対象者から意見を引き出す(意見を取得する)ための介入は、種々の方法が考えられる。例えば、意見考慮対象者に対して直接質問したり、他の参加者に対して意見考慮対象者がどのような意見を持っているかを直接あるいは間接的に尋ねるように促したりすることが含まれる。また、意見考慮対象者から意見を引き出せるまで、手法を変えながら複数の介入を行うことも好ましい。
以上のようにして、車両110内の複数の話者による会話に対する介入が行える。なお、図3のフローチャートに示す処理は繰り返し実行される。会話介入支援システムは、会話音声を随時取得して、会話状況やグループ状態を監視し続け、介入が必要と判断した場合に介入を行う。
<会話状況分析処理>
次に、ステップS303における会話状況分析処理の詳細について説明する。図4は、会話状況分析処理の流れを示すフローチャートである。なお、図4に示すフローチャートの処理は図示されたとおりの順序で行う必要はなく、また一部の処理を省略しても構わない。
ステップS401において、会話状況分析部204は、音源分離された音声データから発話区間を検出し、発話区間ごとに区間IDとタイムスタンプを付加する。なお、発話区間は音声が発話されている1連続の区間である。発話区間の終了は、例えば、1500ミリ秒以上の無発話が生じる前までとする。この処理により、会話音声を、話者ごとおよび発話区間ごとに複数の音声データに分離できる。以下では、1つの発話区間における発話の音声のことを、単に発話とも称する。図5は、ステップS401において分離されたそれぞれの発話を示す。
ステップS402では、会話状況分析部204が、それぞれの発話について発話特徴量(音声特徴量)を算出する。発話特徴量として、発話音量、ピッチ、トーン、持続時間、発話速度(平均モーラ長)が挙げられる。発話音量は、発話の音圧レベルである。トーンは、音の高低や音そのものであり、音の高低は音波の1秒間あたりの振動回数(周波数)によって特定される。ピッチは、知覚される音の高さであり、音の物理的な高さ(基本周波数)によって特定される。平均モーラ長は、1モーラあたりの発話の長さ(時間)として算出される。なお、モーラは拍数である。ここで、発話音量、ピッチ、トーン、発話速度については、発話区間内の平均値、最大値、最小値、変動幅、標準偏差などを求めるとよい。本実施形態ではこれらの発話特徴量を算出するが、ここで例示した発話特徴量の全てを算出しなくてもよいし、ここで例示した以外の発話特徴量を算出してもよい。
ステップS403において、会話状況分析部204は、それぞれの発話についての話者の感情を求める。求める感情の例として、満足、不満足、興奮、怒り、悲しみ、期待、安心、不安などが挙げられる。話者の感情は発話特徴量の変化、例えば、発声の音量、ピッチ、トーンの平常時からの変化に基づいて求めることができる。各話者の平常時の発話特徴量は、これまでに得られた発話特徴量から求めてもよいし、あるいはユーザ情報・利用
履歴DB123に格納されている情報を用いてもよい。なお、話者の感情は、発話特徴量以外に基づいて求めることもできる。話者の感情は発話の内容(テキスト)からも求めることができる。また、話者の感情は、例えば、カメラ113から撮影される話者の顔画像から顔特徴量を算出し、顔特徴量に基づいて求めることもできる。
ステップS404において、会話状況分析部204は、それぞれの発話について、音声認識用コーパス・辞書205を用いた音声認識処理を施して、発話内容をテキスト化する。音声認識処理には既存の技術を適用すればよい。図5に示す発話内容(テキスト)は、ステップS404の処理によって求められる。
ステップS405において、会話状況分析部204は、それぞれの発話の内容(テキスト)から、語彙意図理解用コーパス・辞書206を参照して、発話の意図および話題を推定する。発話の意図は、例えば、話題の切り出し、提案、提案への賛成・反対、意見の集約などを含む。発話の話題は、例えば、発話のジャンル、場所、ものなどを含む。発話のジャンルは、例えば、食事、旅行、音楽、天候などを含む。話題となっている場所は、例えば、地名、ランドマーク、店舗名、施設名などが含まれる。語彙意図理解用コーパス・辞書206は、「話題を切り出す、提案する、質問する、賛成する、反対する、物事を集約する」といった場合にそれぞれ使われる語彙や、発話のジャンルを特定するための「食事、旅行、音楽、天候など」に関する語彙や、話題となっている場所を特定するための「地名、ランドマーク、店舗名、施設名など」に関する語彙の辞書を含む。なお、発話意図の推定においては、テキストだけでなく話者の感情を考慮することも好ましい。例えば、発話内容(テキスト)は提案に対する同意を示している場合に、話者の感情を考慮することで、喜んで同意しているのか渋々同意しているのかなどをより詳細な発話意図を推定することができる。
ステップS405の処理の結果、各発話について、「何をどうしたいか」といった話者の意図と、話題となっているジャンルを推定することができる。例えば、図5における発話ID2の「お腹空いたから、箱根湯本あたりで食べよう」というテキストについては、辞書との照合により、「食べよう」「お腹が空いた」という語からジャンルが「食事」であること、「箱根湯本」という語から話題の場所が「箱根湯本」であること、「食べよう」という語から発話の意図が「提案」であることが推定できる。
図5に示すそれぞれの発話に対する、話題となっているジャンル、話題の場所、および発話の意図の情報は、発話の内容(テキスト)以外の情報を考慮して求めることも好ましい。特に、発話の意図は、発話特徴量や言葉づかいから求められる話者の感情を考慮して求めることも好ましい。発話内容が提案への賛成を表している場合であっても、発話特徴量から喜んで同意しているのか、渋々同意しているのかを判別できる。また、発話によっては、発話内容(テキスト)から上記の情報を抽出できない場合もある。このような場合には、会話状況分析部204は、時系列で発生している前後の発話意図の抽出結果あるいは発話内容(テキスト)を考慮して、当該発話の意図を推定するとよい。
上記の説明では、話者グループ全体が1つの話題について会話をしている場合を例に説明しているが、話者グループが複数のサブグループに分かれてそれぞれ異なる会話をしている場合もある。このような状況に対応するために、会話状況分析部204は、ステップS405にて得られた各発話のジャンルと発話の時系列的な結果を考慮して、同一テーマと推定される発話を抽出し、その結果得られた発話群を一連の会話に含まれる発話群であると特定することも好ましい。この処理により、1つの会話の開始から終了までに含まれる発話を特定することができる。会話テーマの同一性判定では、発話のジャンルや話題の場所の類似性が考慮される。また、発話の時間的関係も考慮して、発話のジャンルや話題の場所などが同一であったとしても、発話間の時間間隔が長すぎる場合には異なる会話テ
ーマと判断してもよい。また、発話の中には、意図やジャンルなどを抽出できる語彙を含まない発話もある。このような場合は、時系列的な発話の流れを考慮し、同一の会話の開始と終了の間に発生している同じ話者の発話は同じ会話に含まれるとみなすとよい。
ステップS407において、会話状況分析部204は、上記の分析結果を統合した会話状況データを生成して出力する。会話状況データは、直近の所定期間における同一会話内の発話について、各話者の発話の内容(テキスト)、発話の意図、発話の関連性、発話の話題(ジャンル、場所、ものなど)、話者の感情などを含む。会話状況データは、さらに、各話者の発話回数、発話時間、発話音量レベル、トーン、ピッチ、発話速度などを含むことも好ましい。
図5(B)は、図5(A)に示す会話に対する会話状況データのうち、発話の内容と発話の話題および発話の意図を示す図である。このように、会話状況データから、食事場所と食事内容の2つの選択要素を含む意思決定に関して、各話者が表明した意見を把握することができる。
<意見考慮対象者決定処理>
次に、図3のステップS304における意見考慮対象者決定処理の詳細について説明する。図6(A)は、図5(A)に示す会話例について、図5(B)に示す会話状況データに基づいて取得した、各話者の意見内容を示す図である。昼食としてどこで何を食べるかという意思決定において、「場所」の選択要素に関しては、話者AとCが「強羅」を主張し、話者Bが「箱根湯本」を主張している。「内容」の選択要素に関しては、話者Aが「蕎麦」を主張しているが、話者BとCは意見を未表明である。介入・調停部209は、このような状況において、「内容」の選択要素に関して、話者BまたはCのいずれから意見を引き出すのが、より好ましいかを決定する。
介入・調停部209は、図6(B)に示すように、意見を未表明の話者BとCがこの選択要素に関して、それぞれ想定される意見を表明した場合のグループ満足度を算出する。グループ満足度の算出方法の詳細は後述するが、グループ満足度は値が大きいほどグループ全体の満足度が高いことを示す指標である。図6(B)のシミュレーション結果では、対象者の回答が「蕎麦」であっても「蕎麦以外」であっても、話者Bから意見を引き出すとグループ満足度が高くなることが分かる。このように、介入・調停部209は、グループ満足度のシミュレーション結果に基づいて、グループ満足度をより向上させられる話者を意見考慮対象者として決定できる。
以下、図7のフローチャートを参照して、意見考慮対象者決定処理の詳細を説明する。ステップS701において、介入・調停部209は、会話状況分析部204から会話状況データを取得して、複数の選択要素のそれぞれについての各話者(意思決定参加者)の表明意見を取得する。なお、ここでは、表明意見の内容だけではなく、その意見がどのように表明されたのかもあわせて取得する。意見表明の態様は、例えば、意見を自ら提案したのか、他者が提案した意見に明確に(あるいは喜んで)同意したのか、他者が提案した意見に渋々同意したのかなどが含まれる。
ステップS702において、介入・調停部209は、どの選択要素に関する意見考慮対象者を決定するか、という入力を受け取る。入力された選択要素を、以下、選択要素Xと称する。ここでは、選択要素Xは外部から介入・調停部209に与えられるものとして説明する。
ステップS703において、介入・調停部209は、選択要素Xに関して、参加者間での意見の調停が済んでいるかどうかを判定する。意見の調停が完了しているかどうかは、
表明済みの意見に基づいて、所定の決定基準にしたがって決定が行えるか否かを判定することにより行える。例えば、ある意見が閾値数(例えば過半数)以上表明されていれば当該意見を決定意見とする決定基準を採用している場合には、表明済み意見の中に過半数などの閾値数以上の参加者が表明している意見があるか否かを判定すればよい。なお、意見数を求める際に、各参加者の意見を均等に扱う必要はなく、参加者に応じて重み付けを行って意見数を求めることも好ましい。
選択要素Xに関して調停済みであると判定されれば(S703−YES)、介入・調停部209は、選択要素Xについての意見聴取をしないでよいため、意見考慮対象者を決定することなく処理を終了する。
選択要素Xに関して調停が済んでいないと判定されれば(S703−NO)、介入・調停部209は、以下の処理の処理を行う。ループL1の処理では、選択要素Xについて意見を未表明の参加者(pとする)を対象として、仮定グループ満足度の最大値m(p)と最小値n(p)を求める。具体的には、介入・調停部209は、ループL2において、選択要素Xに対して想定される意見xのそれぞれについて、参加者pが意見xを表明した場合に想定されるグループ満足度f(p,x)を求める(S704)。想定される意見xは、選択要素Xについて既に表明されている意見のいずれかと、それら以外、という意見がある。
ここで、グループ満足度の計算方法について説明する。グループ満足度は、各参加者の意見表明内容と決定内容に基づいて決定される各参加者の意見採用スコアに基づいて算出される。意見採用スコアは、各選択要素についての、自らが表明した意見内容とその意見内容が採用されたか否かの関係に基づくスコアの合計として算出される。図8(A)は、スコア定義の例を示す図である。例えば、自分が提案した意見が採用された場合のスコアは2点、明確に(喜んで)同意した意見が採用された場合のスコアは1点、渋々同意した意見が採用された場合のスコアは−1点、明確に同意した意見が採用されなかった場合は−1.5点、自分が提案した意見が採用されなかった場合は−2点と定義することができる。また、選択要素について意見を表明していない場合のスコアは0点と定義する。ここで挙げた定義は一例に過ぎず、各スコアの点数や、スコアの分類基準などは適宜決定すればよい。
各参加者の意見採用スコアは、各選択要素についてのスコアの合計である。図8(B)に示す例では、参加者Aの各選択要素についてのスコアは、選択要素1について同意した意見が採用されているので1点、選択要素2,3について提案した意見が採用されているので各2点である。したがって、参加者Aの意見採用スコアは、これらのスコアの合計である5点となる。参加者Bは、選択要素1について提案した意見が不採用(−2点)であり、その他の選択要素には意見を表明していない(0点)なので、意見採用スコアは−2点である。また、参加者Cは、選択要素1について自ら提案した意見が採用(2点)されており、その他の選択要素には意見を表明していない(0点)なので、意見採用スコアは2点である。
本実施形態において、グループ満足度Sgroupは、例えば、以下のような式で算出される。
Figure 2017010309

ここで、Sは参加者mについての意見採用スコアであり、Nは全参加者数であり、総和(シグマ)は全参加者を対象とする。
図8(B)に示すように、各参加者の意見採用スコアが5,−2,2であれば、グループ満足度は0.18(=5/27.67)と求められる。
指標aは各参加者の意見採用スコアの合計である。指標bは各参加者の意見採用スコアの分散に関連した値といえ、具体的には分散のN倍にNを足した値である。このようなグループ満足度Sgroupは、各参加者の意見採用スコアが大きいほど大きい値となり、各参加者の意見採用スコアのばらつきが小さいほど大きな値となる。
介入・調停部209は、参加者pが選択要素Xに関して意見xを表明した場合のグループ満足度f(p,x)は、具体的には次のようにして求める。まず、表明済みの意見と参加者pの仮定の意見xに基づいて、それぞれの選択要素について採用意見を決定する。採用意見の決定基準は上述したような基準を採用することができる。なお、いずれの意見も決定基準を満たさない場合には、その選択要素については採用意見が未定であると判定される。
各選択要素について採用意見が決定されたら、介入・調停部209は、各参加者の意見採用スコアを算出し、これに基づいてグループ満足度を上記算出式にしたがって算出する。なお、意見採用スコアの算出において、ある選択要素について採用意見が未定の場合(決定できない場合)は、その選択要素に関するスコアは全て0点として扱えばよい。
ループL2の処理により、参加者pについて、選択要素Xについて想定される意見xが表明されたと仮定した複数の場合における、仮定のグループ満足度f(p,x)が求められる。ステップS705では、介入・調停部209は、求められたグループ満足度f(p,x)の最大値m(p)と最小値n(p)を、求めて一時的に記憶する。
ループL1の処理により、選択要素Xについて意見を未表明の全ての参加者pから、意見を引き出した場合のグループ満足度の最大値m(p)と最小値n(p)がそれぞれ得られる。ステップS706において、介入・調停部209は、最小値n(p)が他のどの参加者の最小値よりも大きい参加者が存在するか判定する。すなわち、介入・調停部209は、参加者p’’を参加者p’以外の参加者として、全てのp’’について、n(p’)>n(p’’)を満たすような参加者p’が存在するか判定する。
ステップS706の判定が肯定判定の場合、すなわち、最小値n(p)が単独で最大となる参加者が存在する場合(S706−YES)には、介入・調停部209は、この参加者をして意見考慮対象者に決定する(S707)。
ステップS706の判定が否定判定の場合、すなわち、最小値n(p)が単独で最大となる参加者が存在しない場合(S706−NO)には、介入・調停部209は、最大値m
(p)を最大とする参加者を意見考慮対象者に決定する(S708)。なお、最大値m(p)を最大とする参加者が複数存在する場合には、これら複数の参加者の中から所定の基準(例えば、ランダム、表明した意見の数が少ない人/多い人、あらかじめ定められた優先度が高い人)にしたがって意見考慮対象者を決定すればよい。
例えば、図6(B)に示すようなグループ満足度が求められた場合には、参加者B,Cのいずれを意見考慮対象者としても最小値n(p)は0.09で同じであり、最小値n(p)が単独で最大となる参加者は存在しない。したがって、最大値m(p)が最大である参加者Bが意見考慮対象者として決定されることになる。
<本実施形態の有利な効果>
本実施形態によれば、各参加者が表明した意見の内容と実際に決定された内容に基づいて算出されるグループ満足度を導入し、意見を未表明の参加者が想定される意見を表明したと仮定した場合のグループ満足度を算出してこれに基づいて、どの参加者から意見を引き出すかを決定している。したがって、グループ満足度がより高くなるような参加者を対象として意見を引き出すことが可能となる。特に、グループ満足度の最小値が大きくなるような参加者を意見考慮対象者として決定しているので、グループ満足度をより向上させるように意見を引き出すことができる。
また、本実施形態のグループ満足度は、各参加者の意見がまんべんなく採用されているときに高い値を有するように定義されている。グループ満足度として各参加者の満足度を単純に足し合わせたものを用いると、一部の参加者の意見のみが尊重される場合もグループ満足度が高く算出されてしまう場合もあるが、意見が採用されない参加者は不満がたまってしまう。本実施形態においては各参加者の意見がまんべんなく採用されるので、上述のグループ満足度は、複数人の参加者が複数の選択要素を含む意思決定を行う際の満足度を表す指標として適切なものである。
<変形例>
[グループ満足度の変形例]
グループ満足度は、各参加者の意見採用スコアの合計が大きいほど大きい値となり、各参加者の意見採用スコアのばらつきが小さいほど大きい値となるように定義されれば、その具体的な定義は特に限定されない。なお、ばらつきを表す尺度として、分散、標準偏差、平均値との差の絶対値の総和、最大値と最小値の差などを採用することができる。上記の説明では、グループ満足度を、意見採用スコアの合計に関連する値aを、意見採用スコアのばらつきに関連する値bを割った値として定義したが、値a,bをそれぞれ適切にスケーリングした後に値aから値bを引いた値として定義してもよい。
上記の説明では、グループ満足度はある意思決定に含まれる選択要素のそれぞれについての表明意見と決定内容との比較に基づいて求めるものとして説明した。すなわち、ある意思決定についてのグループ満足度を求める際に、それ以前に行った意思決定に関する表明意見は考慮していない。しかしながら、以前に行った意思決定について表明意見がどの程度採用されたかも考慮してグループ満足度を求めることも好ましい。上記実施形態の手法によれば、各参加者の意見ができるだけまんべんなく採用されるようにすることができるが、意見の採用状況にばらつきが生じることを完全に防ぐことはできない。したがって、複数の意思決定についてみると、意見の採用状況に大きなばらつきが生じることも考えられる。以前の意思決定に関する意見の採用状況も考慮することで、長期的な意見の採用状況を平準化し、グループメンバー全員の満足度を向上させることができる。
また上記の説明では、グループ満足度は表明意見と決定内容との比較に基づいて求めるものとして説明した。しかしながら、自分の意見が採用されなかった場合でも決定内容に
したがった行動結果に最終的に満足することや、逆に自分の意見が採用された場合でも決定内容にしたがった行動結果に不満を感じることがある。これは、例えば、決定内容にしたがって行動をした後の各参加者の発言を解析することによって判断することができる。例えば、昼食に蕎麦を食べることを主張したが別のものを食べに行くことになった時に、昼食後に昼食に関して肯定的な発言をしていれば、行動内容(決定内容)について満足したと判断できる。上述したように、過去の意思決定も考慮してグループ満足度を求める場合には、このような行動結果に対する満足度を考慮してグループ満足度を求めることが好ましい。なお、また、過去の意思決定や行動結果等の状況を満足度に反映する場合は、より最近の事象への重み付けを高くすることも好ましい。
例えば、図9(A)に示すように、過去の意思決定についての行動結果に対するスコアを導入する。各状況にどのようなスコアを割り当てるかや、どのような状況を想定するかは、特に限定されない。図9(B)は、過去の意思決定について行動結果を考慮したスコアと、今回の意思決定の意見採用状況(予想)に基づくスコアと、を考慮してグループ満足度を算出する例を説明する図である。評価が過去の意思決定(行動結果)に対するものを含む点を除けば、グループ満足度の方法は、上記の実施形態で説明した手法と同様である。ただし、過去の意思決定についての影響を小さくするために、長時間前に行われた意思決定に対するスコアほど小さな重み係数を与えて、グループ満足度を求めることも好ましい。このように過去の意思決定についての評価も考慮することで、複数の意思決定の全体において、各参加者の意見がまんべんなく採用されるようにすることができ、グループメンバー全員の満足度を向上させることができる。
なお、図9(A)(B)の例では、過去の意思決定について、意見の採用状況と行動結果に対する満足度を合わせたスコアを採用しているが、意見採用状況と行動結果をそれぞれ別個のスコアとして評価してもよいし、行動結果のみを評価してもよい。
[意見考慮対象者決定方法の変形例]
選択要素Xについて意見を未表明の全ての参加者pについて、想定される意見を表明したと仮定した場合のグループ満足度を全て求めた後に、どのように意見考慮対象者を決定するかは、上記で説明した以外の方法によって行ってもよい。上記の説明では、最小値n(p)が他のどの参加者の最小値よりも大きい参加者pが存在すれば、この参加者pを意見考慮対象者として決定している。そして、そのような参加者が存在しない場合に、最大値m(p)が最大となる参加者を意見考慮対象者として決定している。しかしながら、最初から、最大値m(p)が最大を与える参加者を意見考慮対象者として決定してもよい。また、最小値n(p)が最大となる参加者が複数存在する場合に、これらの参加者の中から最大値m(p)が最大となる参加者を意見考慮対象者として決定してもよい。同様に、最大値m(p)が最大となる参加者が複数存在する場合に、これらの参加者の中から最小値が最大となる参加者を意見考慮対象者として決定してもよい。
また、上記では意見考慮対象者を一名決定するものとして説明したが、仮定グループ満足度に基づいて、意見を引き出す対象者の優先度を求め、優先度の高い参加者から順に意見を引き出すようにしてもよい。例えば、最も優先度の高い参加者から意見を引き出す介入を行い、この参加者から意見が引き出せなければ次に優先度が高い参加者から意見を引き出す介入を行うことが考えられる。あるいは、優先度の高い複数の参加者から意見を引き出す介入をすることも考えられる。優先度の決定は、例えば、ステップS707において最小値n(p)が大きいほど優先度を高く決定したり、ステップS708において最大値m(p)が大きいほど優先度を高く決定したりすればよい。
[意見考慮対象の選択要素の決定]
上記の説明では、意見を引き出すために質問する選択要素Xは外部から入力されるもの
として説明した。しかしながら、介入・調停部209が、どの選択要素Xについて質問して意見を引き出するのかを決定してもよい。この場合は、全ての選択要素についてステップS703からS705の処理を実施し、選択要素ごと、参加者ごと、想定される意見ごとに求められる仮定のグループ満足度に基づいて、意見考慮対象者と質問内容を決定すればよい。例えば、選択要素ごとに、意見考慮対象者を決定し、その際のグループ満足度の最大値と最小値を求める。そして、選択要素ごとのグループ満足度の最大値と最小値を考慮して、意見を引き出すためにどの選択要素について質問すればよいかを決定すればよい。
[適用システムの変形例]
上記の説明では、会話介入支援システムを、車両とサーバ装置とが連携するテレマティクスサービスとして構成する例を示したが、具体的なシステムの形態はこれに限られない。例えば、会議室などの室内における会話を取得して、この会話に介入するシステムとして構成することができる。
201:マイク 202:雑音除去部 203:音源分離部 204:会話状況分析部 205:音声認識用コーパス・辞書 206:語彙意図理解用コーパス・辞書
209:介入・調停部 212:出力制御部 213:スピーカー 214:ディスプレイ

Claims (9)

  1. 複数の選択要素を含む意思決定を支援する意思決定支援装置であって、
    複数の参加者のそれぞれから、前記複数の選択要素のそれぞれについて表明済み意見を取得する意見取得手段と、
    ある選択要素に関して、当該選択要素についての意見を表明していない未表明参加者が複数存在する場合に、どの参加者から当該選択要素についての意見を引き出すかを決定する対象決定手段と、
    を備え、
    前記対象決定手段は、
    前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定した場合の、意思決定内容と前記複数の参加者の意見表明内容とから決定される仮定グループ満足度をそれぞれ算出し、
    前記仮定グループ満足度を考慮して、どの参加者から当該選択要素についての意見を引き出すかを決定する、
    意思決定支援装置。
  2. 前記対象決定手段は、
    前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定したときの仮定グループ満足度の最小値を求め、
    前記仮定グループ満足度の最小値が、他の未表明参加者の仮定グループ満足度の最小値のいずれよりも大きくなる未表明参加者が存在する場合には、当該未表明参加者から意見を引き出すと決定する、
    請求項1に記載の意思決定支援装置。
  3. 前記対象決定手段は、
    前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定したときの仮定グループ満足度の最大値を求め、
    前記仮定グループ満足度の最小値が、他の未表明参加者の仮定グループ満足度の最小値のいずれよりも大きくなる未表明参加者が存在しない場合には、前記仮定グループ満足度の最大値が最も大きい未表明参加者から意見を引き出すと決定する、
    請求項2に記載の意思決定支援装置。
  4. 前記対象決定手段は、
    前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定したときの仮定グループ満足度の最大値を求め、
    前記仮定グループ満足度の最大値が、他の未表明参加者の仮定グループ満足度の最大値のいずれよりも大きくなる未表明参加者が存在する場合には、当該未表明参加者から意見を引き出すと決定する、
    請求項1に記載の意思決定支援装置。
  5. 前記仮定グループ満足度は、各参加者の意見が意思決定にどの程度反映されたかを表す意見採用スコアの合計が大きいほど大きく、前記意見採用スコアのばらつきが小さいほど大きい値として算出される、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の意思決定支援装置。
  6. 前記仮定グループ満足度は、前記意見採用スコアの合計と、前記意見採用スコアのばらつきの逆数とにそれぞれ比例する値として算出される、
    請求項5に記載の意思決定支援装置。
  7. 前記選択要素に対する前記想定される意見は、前記選択要素についての表明済み意見のそれぞれと、それ以外という意見である、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の意思決定支援装置。
  8. 前記意見取得手段は、
    前記複数の参加者による会話音声を取得する取得手段と、
    前記会話音声を、参加者ごとの発話に分離する分離手段と、
    参加者ごとの発話から、音声認識処理を用いて発話内容の認識する認識手段と、
    を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の意思決定支援装置。
  9. 複数の選択要素を含む意思決定を支援する意思決定支援装置が行う意思決定支援方法であって、
    複数の参加者のそれぞれから、前記複数の選択要素のそれぞれについて表明済み意見を取得する意見取得ステップと、
    ある選択要素に関して、当該選択要素についての意見を表明していない未表明参加者が複数存在する場合に、どの参加者から当該選択要素についての意見を引き出すかを決定する対象決定ステップと、
    を含み、
    前記対象決定ステップでは、
    前記未表明参加者のそれぞれについて、想定される意見のいずれかを表明したと仮定した場合の、意思決定内容と前記複数の参加者の意見表明内容とから決定される仮定グループ満足度をそれぞれ算出し、
    前記仮定グループ満足度を考慮して、どの参加者から当該選択要素についての意見を引き出すかを決定する、
    意思決定支援方法。
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