次に、目的及び目的と共にこれまで挙げた利点、特徴、並びに本発明によって提示される進歩を、添付図面を参照して記述される詳細な実施例に関して示すが、添付図面は、本発明の様々な実現可能な構成の代表的なものである。本発明の他の実施例及び態様が、当業者の理解の範囲内であることが認識される。
本発明に関する以下の記述において、用語「最上位置」及び「最下位置」、「上側」及び「下側」、又は同様の関連する用語は、ディスペンサの各構成要素部分及びそれらの相対位置を記述するために使用される。そうした用語は、図面に関してのみ使用され、動作時の各構成要素部分の絶対的な位置付けについて制限すると考えるべきではない。
次に各図面を参照するが、まず図1A及び図1Bを参照すると、ポンプ・ディスペンサ1は、手動で発生させた圧力の下で固体材料を分配するのに特に適したものとなり得る。固体材料は、加圧された空気の力の下で懸濁液、分散系、又は移動する空気の流れの中の固体物質の混合物として分配することができるように、懸濁液、擬似懸濁液、又は空気中の混合物の中に分散可能な固体粒子状物質とすることができる。いくつかの実施例では、固体材料21は、水和ケイ酸マグネシウムを2.5〜2.8g/cm3の比重を有する葉状ないし繊維状の塊として含む、滑石粉とすることができる。しかしながら、他の粒子、結晶、繊維、鉱物、集塊、化合物なども、本発明のポンプ・ディスペンサ1によって分配可能であることが企図される。
ポンプ・ディスペンサ1は、固体材料21を内部に収容し、分配の用意をすることができる空洞22を画定する容器12を含む。以下でさらに詳しく記述するように、容器12は、例えばポンプ機構を容器12に固定するためにコネクタ6と協働するように係合するねじ付のネック部23を有する、プラスチック・ボトルの形にすることができる。したがって、容器12は、固体材料21を閉じ込めるのに適した様々な構成及び材料をとることができる。
ポンプ本体2は、容器12の中に位置決め可能であり、コネクタ6とネック部23の上側縁部24との間に圧入することによって、ネック部23に固定することができる。図示する実施例では、弾性のガスケット5が、ポンプ本体のフランジ2aをネック部23の上側縁部24に密封固定するのを助ける。コネクタ6をネック部23に螺合すると、望ましくは密封された形でポンプ本体2が容器12に固定される。
ポンプ本体2は、ポンプ・チャンバ26、ピックアップ・チャンバ28及び分配チャンバ30を含む。ポンプ・ディスペンサ1の動作は、手動で加圧された空気の流れが、ポンプ・チャンバ26からピックアップ・チャンバ28へ、引き続き分配チャンバ30へ進み、最終的にはキャップ3のノズル部材15通って出ることを可能にする。ポンプ・ディスペンサ1の動作は、以下でさらに詳しく記述するが、1つ又は複数の弁などが、ポンプ・チャンバ26、ピックアップ・チャンバ28及び分配チャンバ30の1つ又は複数を分離することが可能であることが企図される。しかしながら、図示する実施例では、加圧された空気又は他のガスを、ポンプ・ディスペンサ1の動作によって、ポンプ・チャンバ26からピックアップ・チャンバ28及び分配チャンバ30を通して送ることができる。したがって、或いはポンプ・チャンバ26、ピックアップ・チャンバ28及び分配チャンバ30の組み合わせを、単一の流体接続されたチャンバとみなすことができる。しかしながら、この説明では、ポンプ・ディスペンサ1を通る加圧された空気の移動の各部分が、これまでに示したチャンバ部分として記述される。特定の構造によって、ポンプ・チャンバ26、ピックアップ・チャンバ28及び分配チャンバ30の任意のものからの、又はその間の移行部を画定することはできず、本明細書では、そうしたチャンバが説明のためにのみ図示されていることを理解されたい。
図示する実施例において、ポンプ・チャンバ26は、隔離弁20を通してピックアップ・チャンバ28と連通し、隔離弁20は、ポンプ・チャンバ26からピックアップ・チャンバ28に至るまでに圧力が十分に低下すると、空気がポンプ・チャンバ26からピックアップ・チャンバ28の中に流入することを可能にする一方向弁とすることができる。例示的な隔離弁20は、ポンプ・チャンバ26とピックアップ・チャンバ28の間に十分な圧力差が生成されたときのみ開く、所定の開放力を有する逆止弁である。ほとんどの実施例では、隔離弁20の主な有用性は、空気及び/又は固体材料21のピックアップ・チャンバ28からポンプ・チャンバ26への逆流を防止することである可能性があるため、隔離弁20を開放するのに必要な力は比較的小さい。隔離弁20の他の有用性は、隔離弁20の開放力を超えると、突然加圧された空気流がポンプ・チャンバ26から放出されるため、ポンプ・チャンバ26からピックアップ・チャンバ28への「爆発的な」空気流をもたらすことである場合がある。そうしたピックアップ・チャンバ28内への爆発的な空気流は、固体材料21をピックアップ・チャンバ28内の移動する気流の中に分散させ、固体材料/空気流の混合物が分配チャンバ30の中へ移動するのを助けることができる。
取入れ口32は、空洞22をピックアップ・チャンバ28と連通させ、また固体材料21を、ポンプ・ディスペンサ1から外へ分配するための空気の流路の中にそれを通して取り込むことが可能な開口に相当する。取入れ口32は、ポンプ本体2の基部14又はその近くに位置決めすることが可能であり、通常は重力によって、固体材料21が基部14にきわめて近い空洞22の最下部付近に集められる。その結果として、固体材料21は、空洞22からほとんど又は完全に排出されるまで、取入れ口32を通して導入するように利用することができる。固体材料21に対する入口点として有効であるためには、取入れ口32は、それを通る固体材料21の適切な充填率が、ピックアップ・チャンバ28において所望の体積濃度で加圧された気流に入る固体材料の分散度に対応することを可能にするように、適切に大きさを定められ構成されることが好ましい。いくつかの実施例では、取入れ口32は、約10〜100mm2の間、より好ましくは約25〜50mm2の間の開口面積を有することができる。
接続部34は、ピックアップ・チャンバ28から分配チャンバ30への移行部を構成することができる。いくつかの実施例において、接続部34は、基部14又はその近くに配置することができ、加圧された空気流を隣接した取入れ口32を通り越して、分配チャンバ30の中へ方向付ける。
ポンプ本体2は、互いに垂直な軸方向37及び半径方向38を画定する中心軸線36を有する。本発明によって代替的な配置が企図されるが、ポンプ本体2は通常、概して軸方向37に沿ったポンプの作動を容易にするように配置することができる。
ポンプ・ディスペンサ1はピストン4をさらに含み、ピストン4は、ピストン4がポンプ本体2に対して下方へ軸方向に移動すると、ポンプ・チャンバ26内に加圧された空気を選択的に発生させるように、ポンプ本体2に摺動可能に係合される。ピストン4は、ピストン頭部40、ピストン・ロッド部42、及びピストン頭部40から延びるピストン・シール部44を含む。ピストン・シール部44は、ポンプ・チャンバ26の一部を画定するポンプ本体2の側壁18と摺動可能に係合され、好ましくは側壁18と気密シールを形成する。図1Bに示すように、ピストン4のポンプ・チャンバ26内への軸方向下方への動きは、ポンプ・チャンバ26内の空気を圧縮し、それに応じて、前述のようにポンプ・チャンバ26内の空気圧を隔離弁20の開放力を超えるレベルまで高める。開放されると、隔離弁20は、加圧された空気がそれを通ってピックアップ・チャンバ28の中に流入し、固体材料21を分配チャンバ30に送達される混合され空気流の流れの中に分散させることを可能にする。図1Bに示す方向の矢印は、ポンプ・チャンバ26、ピックアップ・チャンバ28及び分配チャンバ30を通る加圧された空気流を示す。動作時には、ピストン・シール部44は、図1Aと1Bの間の関係に示すように、ポンプ本体2の側壁18と摺動可能に係合した状態で、相互に上下に移動する。ピストン4は、図1Aでは最上位置46にあり、図1Bでは最下位置48にある。以下でさらに詳しく記述するように、圧力下で固体製品の混合物を収集及び分配する際、最上位置46と最下位置48の間のピストン4の動きが、ポンプ・ディスペンサ1の動作を生じさせる。
ピストン頭部40は、空気吸入弁7によって、外部環境からポンプ・チャンバ26内への空気の移動を選択的に可能にするように調節される、空気入口開口50を含む。ピストン頭部40及び空気吸入弁7の拡大図を図2A及び図2Bに示すが、図2Aは、空気吸入弁7がポンプ・チャンバ26の中への空気の流入を可能にするピストン4の「上昇行程」を表し、図2Bは、空気吸入弁7が、空気が空気入口開口50を通ってポンプ・チャンバ26から流出するのを妨げるピストン4の「下降行程」を示す。ポンプ・サイクルの上昇行程部分の間のピストン4の上方への軸方向の移動が、方向の矢印52で示され、ポンプ・サイクルの下降行程部分におけるピストン4の軸方向下方への動きが図2Bに示され、方向の矢印54で表される。図2Aに示すポンプ・サイクルの上昇行程部分の間、ポンプ・チャンバ26の体積が拡大するにつれて、ばねの付勢力によって駆動されるピストン4の上方への軸方向の動きによって、ポンプ・チャンバ26内に減圧環境が生成される。ポンプ・チャンバ26内の減圧環境は、周囲に対する圧力差を生じさせ、それによって、弁の先端56をピストン頭部40の境界壁41から離れるように押す力を発生させる。弁の先端56の境界壁41からの変位は、外部環境とポンプ・チャンバ26内の減圧環境との間の空気圧の差によっても生じる。弁の先端56に対して加えられる相対的に正の圧力が、弁の先端56を境界壁41との接触から離れるように変位させる。図2Aに示すように、そうした変位によって、空気が空気入口開口50を通り、弁の先端56のまわりでポンプ・チャンバ56の中に入ることが可能になる。
図2Bに示すポンプ・サイクルの下降行程の間、ピストン4の下方への軸方向の動きによって、ポンプ・チャンバ26内の体積が減少することにより、ポンプ・チャンバ26内の昇圧環境が生成される。ポンプ・チャンバ26内の上昇した圧力は、弁の先端56をエア・シールの形で境界壁41に押し付け、空気が空気入口開口50を通って流出するのを妨げる。したがって、空気吸入弁7は、ピストン4の上昇行程の間は、空気が空気取入れ口50を通って入ることを可能にする一方向弁として作用するが、ポンプ・サイクルの圧縮の下降行程部分の間は、空気がポンプ・チャンバ26から流出するのを妨げる。当技術分野では、手動ポンプ・システムのための様々な弁の配置がよく知られており、したがって、多様な構成が本発明に有用であるように企図される。
本発明の一態様では、1つ又は複数のマニピュレータ19を、マニピュレータのピボット60でポンプ本体2に旋回可能に固定することができる。図示する実施例は、それぞれのマニピュレータのピボット60を中心にポンプ本体2に旋回可能に固定された2つのマニピュレータ19を示すが、1つ又は複数のそうしたマニピュレータ19をポンプ・ディスペンサ1と合体させること、及びマニピュレータ19に対する機械的な動きを作動させるために、様々な機構を使用することが可能であることが企図される。図示する実施例では、マニピュレータ19は、マニピュレータ頭部64から延びるマニピュレータ・アーム62、及びポンプ本体2の取入れ口32と協働して、固体材料21を取入れ口32を通してピックアップ・チャンバ28の中に移動させるように構成された遠位端66を含む。いくつかの実施例では、マニピュレータ19は、ピストン4に適用されるポンプ・サイクルによって順次、取入れ口32に開放的及び閉鎖的なアクセスを行う(open and close access)ように、また固体材料21が分散して比較的均質な塊になるのを助ける機械的な動きを実施するように配置することが可能であり、取入れ口32を通した収集及び取込みを容易にする特徴を有する。例えば、固体材料21は、重力下で比較的流動しない塊におさまる傾向を有することがあり、さらに重力下で自然に不均質な粒径/比重分布におさまることもある。固体材料21のピックアップ・チャンバ28への充填/取入れの前に固体材料21の塊を撹乱することによって、固体材料21のより均質なサンプルを収集してポンプ・ディスペンサ1から分配することができる可能性がより高くなる。したがって、マニピュレータ19は、容器12内の固体材料の塊を混合及び分散させるための撹乱/攪拌部材として作用することができる。しかしながら、実際には固体材料21を取入れ口32を通してピックアップ・チャンバ28に「押し込む」ことによって、マニピュレータ19が、ピックアップ・チャンバ28をある体積の固体材料21で充填するのを助けることが可能になることも企図される。場合によっては、マニピュレータ19の機械的な動作が、一様な充填体積及び/又は質量の固体材料21を取入れ口32を通してピックアップ・チャンバ29に提供するように作用することができる。本発明の一態様は、各ポンプ・サイクルにおいて既知の量の固体材料21を収集及び分配する、ポンプ・ディスペンサ1の能力を高めることである。さらに、固体材料21を繰り返し攪拌することにより、マニピュレータ19は、各ポンプ・サイクルにおいて、ピックアップ・チャンバ28に対して一様なサンプルの質又は均質性を与えるのを助けることができる。このように、ポンプ・ディスペンサ1は、有利には従来型の分配デバイスと比べて、各ポンプ・サイクルにおいて、より一様な量及び均質性の固体材料21を分配することが可能である。
マニピュレータ19を作動させるために、アクチュエータ・ロッド17は、マニピュレータ19をそれぞれのマニピュレータのピボット60のまわりで作動させ、それによってマニピュレータ・アーム62を旋回可能に動作させ、固体材料21を攪拌、分散及び収集するように軸方向に移動可能にすることができる。
ピストン4は、図示する実施例ではコイルばねである第1の付勢部材8に接し、ポンプ本体2に対して軸方向に移動可能である。第1の付勢部材は、ポンプ・ディスペンサ1の中に、軸方向の圧縮の下で、ピストン4を軸方向上方に方向37に沿って最上位置46へ向かって付勢する付勢力を確立するように配置される。第1の付勢部材8は、軸方向の圧縮時には、ポンプ・チャンバ基部のプラットホーム68とピストン頭部のプラットホーム70の間に配置することができる。図1Bに図示するように、例えば第1の付勢部材8は、基部のプラットホーム68とピストン頭部のプラットホーム70の両方と軸方向に広く接触し、ピストン4をポンプ本体2に対して軸方向上方に付勢し、ポンプ・チャンバ基部のプラットホーム68は、ポンプ本体2の一部を押すか、ポンプ本体2の一部に接続されるか、又はポンプ本体2の一部として一体化した形になる。したがって、ポンプ・サイクルの下降行程部分におけるピストン4の作動は、第1の付勢部材8によって生成される付勢力に打ち勝たなければならない。
ピストン4に対して加えられる下向きの力の生成は、キャップ3で使用者によって引き起こされてもよく、キャップ3に対する下向きの圧力は、キャップ肩部72及び/又はキャップの端縁部74でピストン・ロッド部42に伝えられる。キャップ肩部72及び/又はキャップの端縁部74の間で行われるピストン4のピストン・ロッド部42との接触により、使用者によってキャップ3に加えられる下向きの力がピストン4へ伝えられる。ポンプ・サイクルの下降行程部分において、そうした下向きの力が第1の付勢部材8の付勢力に打ち勝ち、ピストン4を軸方向下方へ移動させる。
前述のように、アクチュエータ・ロッド17は、キャップ3を通してピストン4に加えられた移動力に対して、軸方向に応答する。下向きの移動力は、ピストン・ロッド肩部76とアクチュエータ・ロッド頭部78との間の境界面で、ピストン・ロッド4のピストン・ロッド部42によってアクチュエータ・ロッド17に加えることができる。それにより図示する実施例では、アクチュエータ・ロッド17は、キャップ3及びピストン4から加えられた下向きの移動力によって、分配チャンバ30内で軸方向に移動することができる。
したがって、アクチュエータ・ロッド17は、分配チャンバ30を通って軸方向下方に移動可能であり、マニピュレータ頭部64と接触し、マニピュレータ頭部64をそれぞれのピボット60のまわりで作動させる。図3には、マニピュレータ19の作動が単独で示してある。前述のように、下降行程においてアクチュエータ・ロッド17を軸方向下方に移動させると、アクチュエータ・ロッド17の端部80が、マニピュレータ頭部64から延びるマニピュレータ・タブ65と接触する。アクチュエータ・ロッド17を引き続き下方へ移動させると、マニピュレータ・タブ65を下方へ押すことによってマニピュレータ19を作動させ、それぞれのマニピュレータ頭部64をそのそれぞれのマニピュレータのピボット60のまわりで旋回させる。前述のように、そうした旋回運動により、マニピュレータ・アーム62は、ポンプ本体2から、マニピュレータのピボット60を通って延びるそれぞれのピボット軸61のまわりの弧状の経路に沿って外側へ移動する。図示する実施例では、ピボット軸61は、中心軸線36に実質的に垂直である。しかしながら、空洞22内で固体材料21を攪拌し処理する際にマニピュレータ19の所望の動きを実現するために、他の関係を使用することも可能であることが企図される。
そのそれぞれのピボット軸61のまわりでのマニピュレータ19の作動は、図示する実施例では、軸方向の圧縮の下でポンプ本体のプラットホーム82とマニピュレータ・タブ65の間に配置されたコイルばねである、第2の付勢部材13によって生成される回復力に対して作用する。したがって、アクチュエータ・ロッド17からマニピュレータ・タブ65に加えられる下向きの力は、第2の付勢部材13の回復の付勢力に対して作用する。マニピュレータ・タブ65に対する下向きの圧力が解放されると、第2の付勢部材13の回復の付勢力がマニピュレータ・タブ65を上方に反対の旋回方向に押し、マニピュレータ・アームを、図1Aに示す閉鎖位置84に向かって戻す。そうした閉鎖位置によって、マニピュレータ・アーム62の遠位端66が取入れ口32の上に位置付けられる。したがって、マニピュレータ・アーム19が閉鎖位置82にあるとき、遠位端66は、少なくとも部分的に取入れ口32を覆うことができる。
前述のように、マニピュレータ・アーム62は、ポンプ・ディスペンサ1のポンプ動作に応答して開閉するように配置される。マニピュレータ19の開放位置86を図3に示す。前述のように、マニピュレータ19の1つの機能は、固体材料21を攪拌し分散させ、固体材料21のより均質な塊を生成して、取入れ口32を通してピックアップ・チャンバ28の中に入るようにすることである。マニピュレータ19が取入れ口32と協働することによって、一様な空気/粒子の混合物の出力を容易にするための1つ又は複数の他の有用な要素を実現することが可能であることも企図される。動作のモードの1つでは、アクチュエータ・ロッド17がマニピュレータ19と接触する前に、ある距離にわたってピストン4の下降行程の移動が続く。したがって、そうしたモードでは、マニピュレータ19を作動させてアクチュエータ・アーム62を閉鎖位置84から開放位置86へ移動させる前に、ポンプ・チャンバ26の中に加圧された空気を発生させる。いくつかの実施例では、隔離弁20を開放するには、そうしたポンプ・チャンバ26内の高められた空気圧で十分であり、したがって、アクチュエータ・ロッド17がマニピュレータ・アーム62を開く前に、加圧された空気が、ピックアップ・チャンバ28を通過して分配チャンバ30に入ることができる。そうした実施例では、前のポンプ・サイクルで取入れ口32を通してピックアップ・チャンバ28の中に充填された固体材料21が、ピックアップ・チャンバ28を通って移動する気流によって拾い上げられ、空気、固体の混合物として分配チャンバ30の中に運ばれる。空気/固体の混合物が分配チャンバ30から外へ分配された後、作動ロッド17が引き続き下方へ移動することによってマニピュレータ・タブ65を押し、マニピュレータ・アーム62を旋回させ、それに対応して、遠位端66が取入れ口32を覆う関係を除く。マニピュレータ・アーム62の開放の動きは、固体材料21を分散させ、ある程度均質化し、またアクチュエータ・ロッド17によるマニピュレータ・タブ65に対する下向きの圧力を解放すると、後続のマニピュレータ・アーム62の閉鎖の動きにより、次のポンプ・サイクルで気流によって拾い上げるための充填動作として、遠位端66が固体材料21を取入れ口32を通して取込みチャンバ28に押し込む。こうして、マニピュレータ・アーム60の遠位端66によって形成される収集装置の動作により、各ポンプ・サイクルにおいて、実質的に既知の量の固体材料21をピックアップ・チャンバ28に充填することができる。各ポンプ・サイクルで分配される既知の量の固体材料21を確定することが、本発明の所望の特徴となる場合があり、開放及び閉鎖の動作サイクルにおいて、固体材料21を捕え収集するマニピュレータ・アーム62の遠位端66の「収集」動作が、比較的一様な量の固体材料21のピックアップ・チャンバ28内への充填を実現する。
他の動作モードでは、加圧された空気流がポンプ・チャンバ26からピックアップ・チャンバ28を通って移動すると同時に、アクチュエータ・ロッド17がマニピュレータ・タブ65と接触し、マニピュレータ・タブ65を作動させてマニピュレータ・アーム62を開放する。そうした動作モードでは、マニピュレータ・アーム62の閉鎖位置84から開放位置86への開放と実質的に同時に、ポンプ・チャンバ26内で生じた加圧された空気が隔離弁20を開放し、それを通過することができる。固体材料21は、接続部34を通って分配チャンバ30の中に移動する加圧された気流によって発生した吸引力により、取入れ口32に引き込まれる。この動作モードは、図3では、取入れ口32を通ってピックアップ・チャンバ28に入る固体材料21の方向の矢印によって示される。
ポンプ・ディスペンサ1の動作モードは、最上位置46と最下位置28の間のピストン4の行程距離に対する、アクチュエータ・ロッド17の長さとマニピュレータ19の作動時のその接触位置との関係によって生じさせることができる。ポンプ・サイクルにおける最上位置46と最下位置48の間のピストン4の行程に対して、マニピュレータ・アーム62の作動による取入れ口32の開放のタイミング及び範囲に、様々な変更及び改造を加えることが可能であることを理解されたい。
ポンプ・チャンバ26がピックアップ・チャンバ28のみを通して分配チャンバ30と流体連通可能になるように、分配チャンバ30の少なくとも一部が、分配チャンバ30をポンプ・チャンバ26から密封分離する可撓性のある弾性部材10の内腔によって画定される、本発明の他の態様を図1A、図1B及び図4に示す。弾性管10は、ピストン4のピストン・ロッド部42とポンプ本体2の支持カラム88の両方に対する、密封する気密性の接続を可能にする特徴のものである。したがって、弾性管10によって、ポンプ本体2の支持カラム88とピストン4のピストン・ロッド部42の間に、分配チャンバ30の密封された通路部を画定することができる。ここでの目的に対して、「密封」という用語は、ポンプ・ディスペンサ1の構成要素にその通常の動作において及ぼされる空気圧に至るまでの、実質的に気密性の接続を意味するものである。したがって、弾性管10とピストン4、及び弾性管10と支持カラム88の間に「密封係合」を形成する実質的に気密性の接続は、ポンプ・チャンバ26におけるピストン4のポンプ動作によって加圧される混合された空気/粒子固体の空気流れを含み、運ぶのに適している。実質的に気密性の密封接続は、ポンプ・ディスペンサ1の通常の動作条件の下で、空気が漏れて分配チャンバ30に入る、又は分配チャンバ30から出るのを実質的に防止する。
前述の密封接続を生成するために、管10は、図示する実施例では、弾性管10の内腔内で半径方向の圧縮下に置かれるコイルばねである、スカフォード(scaffold)9によって与えられる適度の半径方向の膨張力を受けて、ピストン・ロッド部42及び支持カラム88のそれぞれの表面に対して自己密封するように、十分に弾力があることが好ましい。スカフォード9は、好ましくは、弾性管10を押し、ピストン4のピストン・ロッド部42及びポンプ本体2の支持カラム88と密封係合させるのに十分な、半径方向外側を向いた回復力を与えるように配置される。スカフォード9はさらに、アクチュエータ・ロッド頭部78がスカフォード9を、好ましくはスカフォード9の回復の付勢力に逆らって軸方向に圧縮するポンプ・サイクルの間、すなわち、ポンプ・サイクルの下降行程部分の間に、弾性管10の内腔を開放された状態に維持するのを助けるように配置することができる。ポンプ・サイクルの下降行程の間にアクチュエータ・ロッド頭部78が下方に動くため、弾性管10は、最上位置46へ向かう上昇行程の完了時にその元の構成に戻りさえすれば、下降行程の間、弾性管10の折り畳み又はしわ形成を許容する十分な可撓性があることも好ましい。そうして弾性管10は、分配チャンバ30を通るアクチュエータ・ロッド17の動きに対応するように、分配チャンバ30を画定する構造の密封する可撓部分を形成する。弾性管10の例示的な材料は、約1〜10mm、好ましくは約3〜7mmの間の内径、及び約0.1〜4mm、より好ましくは約0.2〜1.5mmの間の壁圧を有するシリコーンである。そうしたパラメータが、本発明の一態様である所望の範囲の弾性及び可撓性をもたらす。
前述のように、スカフォード9の軸方向の圧縮は、好ましくはアクチュエータ・ロッド頭部78を上方に軸方向37に沿って付勢する、軸方向の回復力を生じさせる。スカフォード9は、弾性管10の内腔の中に位置決めされる別個の構成要素とすること、又はそうではなく、弾性管10の中若しくは半径方向外側に組み込むことも可能である。さらに、弾性管10は円筒形の管以外の構成をとること、及び弾性且つ/又は可撓性の特性を示す部分のみを有することが可能であることが企図される。弾性管10は、分配チャンバ30に対するアクチュエータ・ロッド17の動きに対応するように、分配チャンバ30を画定する構造の可撓部分を画定するように企図されることを理解されたい。
可撓管110が弾性プラグ112を通してアクチュエータ・ロッド17に係合され、分配チャンバ30の一部を画定し、前述のものと同様の形で分配チャンバ30をポンプ・チャンバ26から密封分離する、弾性管10とスカフォード9の組み合わせに関する例示的な代替的実施例を図8に示す。弾性プラグ112は、アクチュエータ・ロッド17の外径面と摩擦によって弾力的に係合するように、好ましくはアクチュエータ・ロッド17の外径と実質的に等しい内径を有することが可能であり、第1の弾性プラグ112は、アクチュエータ・ロッド17のアクチュエータ・ロッド頭部78に位置決めされ、第2の弾性プラグ112は、ポンプ本体2の支持カラム88に位置決めされる。弾性プラグ112は、ゴム、又はアクチュエータ・ロッド17及び可撓管110と弾力的に係合するエラストマー型の特性を示す他の材料から製造することができる。
図8に示すように、可撓管110は、前述のようにポンプ・サイクルに応答して軸方向の圧縮及び膨張を容易にする「アコーディオン」型の構成を有することができる。1つの例示的な実施例において、可撓管110は、低密度ポリエチレンなど比較的薄肉のポリエチレンから製造することができる。可撓管110の端部114は、弾性プラグ部材112と摩擦係合すること、並びにプラグ部材112とピストン4及び支持カラム88のそれぞれ1つとの間で密封係合することが可能である。
本発明の他の態様は、空気/固体材料の混合物を分配チャンバ30から外へ分配するために、それを通って延びる流路90を有するノズル部材15を含む。図示する実施例では、ノズル部材15は、キャップ3内で、流路90を分配チャンバ30と連通させるように又は連通させないように選択的に移動可能にすることができる。図1A、図5B及び図6Aに示すノズル部材15に対する閉鎖状態では、壁92は、キャップ3内で分配チャンバ30の出口94を実質的に又は完全に閉鎖する。旋回させて開放状態にすると、ノズル部材15は、図5A及び図6Bに示すように、流路90を分配チャンバ30の出口94に向け、空気/固体材料の流れをポンプ・ディスペンサ1から外へ分配することを可能にする。ノズル部材15は、キャップ・ブラケットの陥凹部99を通って延びるピボットの小さい節98を有するキャップ・ブラケット96に、旋回可能に固定することができる。ノズル部材15の旋回運動は、方向の矢印97によって示される。
旋回するノズル部材15を導入される利点は、水分又は他の環境要素が外部環境から分配チャンバ30の中に、より重要なことには固体材料を含む空洞22に侵入するのを妨げる又は防止するように、分配チャンバ30の出口94を簡単に閉鎖することが可能であることである。いくつかの実施例では、ポンプ・ディスペンサ1を使用して、水分が多い環境でその物理特性が著しく変わることがある滑石粉を動作可能に分配することができる。したがって、容器12内の固体材料1への水分の進入を制限することが、ポンプ・ディスペンサ1の有用な機能となり得る。ノズル部材15が旋回して、壁92が分配チャンバ30の出口94を閉鎖する位置をとることが可能であることによって、水分又は他の環境要素が空洞22に侵入するのを最小限に抑える、固体材料21のための閉鎖された環境が生成される。
ノズル部材15の壁92を旋回させ、ポンプ・ディスペンサ1の作動を妨げる閉鎖状態にすることができる、旋回可能なノズル部材15の他の有用性を図6A及び図6Bに示す。特に、ノズル部材15の閉鎖状態は、壁92をコネクタ6の上側表面95と接触するように位置決めする。ポンプ・サイクルの下降行程のように、キャップ3を下方に押そうとした場合、壁92とコネクタ6の上側表面95の間の接触が、キャップ3の下方への動きを妨げるか又は停止させる。いくつかの実施例では、ピストン4が最上位置46にあるとき、ノズル部材15の構成によって、壁92をコネクタ6の上側表面95と実質的に接触させる。ノズル部材15が閉鎖状態にあるとき、そうした配置は、ノズル部材15がキャップ3の下方への動きを妨げる「ロック」を確立する。しかしながら、他の実施例では、ノズル部材15の閉鎖状態では、キャップ3がある程度下方に動くことは許容され、最上位置46と最下位置48の間のそうした下方への動きは抑えられる。図6Bは、流路90がキャップ3内で分配チャンバ30の出口94と流体連通する、開放状態のノズル部材15を示す。図6Bに示すように、加圧された空気流れを生成し、空気/製品の混合物をノズル部材15から外へ分配するポンプ・サイクルの下降行程では、開放状態でのノズル部材15の位置決めによって、方向の矢印91によって示されるキャップ3の下方への動きが可能になる。
キャップ3で分配チャンバ30の出口94を選択的に開閉するように、ノズル・キャップ104をキャップ・ブラケット96に旋回可能に固定することができる、本発明の他の実施例を図7A及び図7Bに示す。
前述のことに加えて、図面を参照してポンプ・ディスペンサ1の動作について記述する。最初に、ノズル部材15を方向97に沿って閉鎖状態から開放状態まで回転させ、キャップ3の下方への動きを可能にし、流路90をキャップ3で分配チャンバ30と連通させる。方向の矢印91に沿った下向きの力をキャップ3に加えると、そうした力が、キャップ肩部72によってピストン頭部のプラットホーム70へ伝えられ、それによって、方向の矢印37に沿った下方への軸方向の動きをピストン4に伝達する。そうした下方への動きは、ピストン・ロッド肩部76からアクチュエータ・ロッド頭部78にも伝えられ、その結果、アクチュエータ・ロッド17も方向の矢印37に沿って軸方向下方に進む。
ポンプの下降行程において、ピストン4が軸方向下方に進むにつれて、ポンプ・チャンバ26内の空気圧は、隔離弁20が開き、空気がピックアップ・チャンバ28の中へ移動することを可能にする点まで高まる。ピストン4及びアクチュエータ・ロッド17が下方へ動き続けると、アクチュエータ・ロッドの端部80がマニピュレータ・タブ65と接触してマニピュレータ・タブ65を下方へ押し、マニピュレータ19をマニピュレータのピボット60のまわりで旋回させる。マニピュレータ19が動作すると、ある量の固体材料21が取入れ口32を通ってピックアップ・チャンバ28の中に入り、加圧された空気流れは、固体材料を混合された空気/固体材料の流れとし、分配チャンバ30に入る。空気圧を持続させることによって、図6Bに示すように、流れの混合物を出口94及びノズル部材15の流路90を通して押し出す。キャップ3に対する力を除くことによって、第1の付勢部材8及び第2の付勢部材13、並びにスカフォード9が、ピストン4、アクチュエータ・ロッド17及びマニピュレータ・タブ65を上方に回復するように付勢し、マニピュレータ・アームの遠位端66を取入れ口32を覆う関係に置き、またピストン4及びアクチュエータ・ロッド17を位置46に向かって付勢する。ポンプ・チャンバ26内の膨張する体積によってポンプ・チャンバ26内に生成される負の空気圧によって、開放された空気吸入弁7が、外部環境の空気がポンプ・チャンバ26の中に入り、内部の圧力と外部の圧力を実質的に等しくすることを可能にするようにする。ピストン4及びアクチュエータ・ロッド17が最上位置46に達するときには、ポンプ・ディスペンサ1は、次のポンプ動作の準備ができている。
本明細書では、特許法に従い、また新規な原理を適用し、必要に応じて本発明の実施例を構成及び使用するのに必要な情報を当業者に提供するために、本発明についてかなり詳しく記述してきた。しかしながら、本発明自体の範囲から逸脱することなく、様々な変更を実施することが可能であることを理解されたい。