JP2017014429A - 無機微粒子分散体組成物およびその硬化物 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、ナノサイズの無機微粒子は非常に凝集しやすいため、微粒子の状態で有機物に分散させることは極めて困難である。そのため、透明で高屈折率を示す複合材料を製造するため、無機微粒子を有機物中に均一に分散させる方法が種々検討されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、ナノサイズの酸化ジルコニウム微粒子をエチレン系不飽和単量体に均一に分散させるため、カルボン酸で低分子量の分散剤が必要であるため、得られた複合材料が水に触れたときに、白化による透明性の低下や、重量が増加する恐れがある。
しかしながら、該アクリレートは水酸基に起因する吸湿性があるため、光学部材や力学特性が要求される用途には不適である。
無機微粒子と比誘電率20以上の不飽和基を有する化合物を含む無機微粒子分散体組成物である。
無機微粒子が、平均粒子径1〜100nmの金属単体または金属酸化物である第1発明に記載の無機微粒子分散体組成物である。
比誘電率20以上の不飽和基を有する化合物が、下記一般式(1)で表される化合物である第1発明または第2発明に記載の無機微粒子分散体組成物である。
第1発明〜第3発明のいずれかに記載の無機微粒子分散体組成物を重合して得られる無機微粒子分散体硬化物である。
1.5以上の高屈折率を有する第4発明に記載の無機微粒子分散体硬化物である。
第5発明に記載の無機微粒子分散体硬化物を含んで構成される光学部品である。
表面硬さが20N/mm2以上を示す第4発明に記載の無機微粒子分散体硬化物である。
第7発明に記載の無機微粒子分散体硬化物を含んで構成されるハードコート膜である。
本発明の無機微粒子分散体組成物は、無機微粒子と比誘電率20以上の不飽和基を有する化合物を含む組成物であり、無機微粒子が比誘電率20以上の不飽和基を有する化合物に均一に分散している形態である。
これらの中でも、硬化物を高屈折率化させるフィラーである、チタニアおよびジルコニアが好ましく、硬化物の耐擦傷性を向上させるフィラーとしてはシリカおよびα−アルミナが好ましい。本発明では、1種類の無機微粒子を用いてもよいし、複数種の無機微粒子を併用してもよい。
また、無機微粒子の形状としては、特に制限はなく、球状、楕円体状、多面体状、鱗片形状および針状等が例示され、これらの中でも、扱いやすさの面から球状の微粒子が好ましい。
例えば、ハロゲン化金属やアルコキシ金属を原料に、水を含有する反応系において加水分解することにより、本発明で用いられる無機微粒子が製造される。
前記有機溶媒としては、特に限定されないが、アルコール類(例えば、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール等のアルキルアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等)、炭化水素類(例えば、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩化メチレン、クロロホルム等)、エーテル類(例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等の鎖状エーテル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類等)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酪酸エチル等)、ケトン類(例えば、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等)、セロソルブ類(例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、カルビトール類(例えば、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等)、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル等)、グリコールエーテルエステル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等)、N−メチルピロリドン等が例示され、無機微粒子の分散性等の観点から、好ましくはアルコール類およびケトン類であり、特に好ましいのはメタノールおよびメチルエチルケトンである。
これら有機溶媒は単独または2種以上を組み合わせて使用しても良い。
これらの化合物は、比誘電率が20以上と高いため、無機微粒子との混合性に優れ、無機微粒子が均一に分散する効果を発現する。
なお、比誘電率20以上の不飽和基を有する化合物を含む不飽和基を含有する化合物において、比誘電率20以上の不飽和基を有する化合物の体積分率が50%以上であることが好ましい。
また、無機微粒子分散体を用いた場合には、分散媒である有機溶媒を蒸発させることもできる。
また、本発明において、前記照度計は、例えば、ウシオ電機社製のUNIMETER UIT−102を用いることができる。
えば、シリコン、ガリウム、砒素、窒化ガリウム、炭化シリコン等)、金属(アルミニウム、銅等)、セラミック(酸化ジルコニウム、酸化チタン、PZT等)、透明無機材料(ガラス、石英、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等)、透明樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート等)等を用いることができる。
れないが、例えば、フローコーティング法、スピンコーティング法、スプレーコ
ーティング法、スクリーン印刷法、キャスト法、バーコーティング法、カーテン
コーティング法、ロールコーティング法、グラビアコーティング法、ディッピング法、スリット法等により行ってもよい。
また、ハードコート膜として用いる場合では、硬化物のビッカース硬さは20N/mm2以上であることが好ましく、30N/mm2以上であることがより好ましい。
また、ディスプレイ、タッチパネル、携帯電話等の表示画面等のハードコート膜あるいはハードコートフィルムとして好適に用いることができる。
使用した化合物および評価方法を以下に示す。使用する化合物は、特記しない限り市販品または公知の方法により合成したものを用いた。
モノマー(1):(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタ
クリレート(合成物)、比誘電率30.2
モノマー(2):シクロヘキシルメタクリレート(三菱レイヨン社製)、比誘電
率4.9
モノマー(3):2−ヒドロキシエチルメタクリレート(三菱ガス化学社製)、
比誘電率14.2
ジルコニア微粒子分散体(1):堺化学社製の商品SZR−M、一次粒径3n
m、質量濃度30%、メタノールを含有する分散体である。
ジルコニア微粒子分散体(2):堺化学社製の商品SZR−K、一次粒径3n
m、表面修飾あり、質量濃度30%、メチルエチルケトンおよびメタノールを
含有する分散体である。
チタニア微粒子分散体:一次粒径 10nm、表面修飾あり、質量濃度20%、
メチルエチルケトンおよびメタノールを含有する分散体である。
シリカ微粒子分散体(1):日産化学社製の商品MEK−ST−40、一次粒
径10〜15nm、質量濃度40%、メチルエチルケトンを含有する分散体で
ある。
シリカ微粒子分散体(2):日産化学社製の商品MEK−AC−2140Z、
一次粒径10〜15nm、表面修飾あり、質量濃度40%、メチルエチルケト
ンを含有する分散体である。
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル フェニル ケトン(BASFジャパン社製
IRGACURE184)
(1)透明性
薄膜硬化物を10ポイントの文字サイズで書かれた印刷物の上に置き、上方から見て文字が読めるかで薄膜硬化物の透明性を評価した。
文字がはっきりと読める(透明):〇
文字が読みにくい、あるいは読めない(白濁):×
薄膜硬化物にひび割れが生じていないかを目視で確認した。
ひび割れなし:〇
ひび割れあり:×
プリズムカプラー(Metricon社製 model12010)を使用し
て硬化物の屈折率測定を行った。
微小硬度計(フィッシャーインストルメンツ製 FISCHERSCOPE
H100C)を使用して薄膜硬化物の表面硬さをJIS Z 2244:2009に従い、マイクロビッカース硬さ試験により評価した。正四角錐のピラミッド型をしたダイヤモンド製の圧子を0.01Nで押し込んだときに生じたくぼみの対角線長さからビッカース硬さを算出した。各硬化物試料においてそれぞれ3回ずつ測定し、その平均値を採用した。
薄膜硬化物を純水中に1日静置した。浸水後、水中から引き揚げた薄膜硬化物表面についた水滴を布で軽く拭き去り、重量測定を行った。浸水前後での重量増加率を算出し、次のように評価した。
重量変化が3wt%未満:〇
重量変化が3wt%以上:×
ジルコニア微粒子分散体(1)1gに対し、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタクリレートを0.15g、重合開始剤としてIRGACURE184を0.01g添加して無機微粒子分散体組成物を得た。
次に、無機微粒子分散体組成物を、4cm×4cm×50μmtのPETシート上に塗布して、メタノール雰囲気下で2〜3時間かけてゆっくり成膜した。なお、成膜後の膜厚が100μm程度になるように塗布量を調整した。
その後、UV照射機(波長365nm)でUVを積算で2000mJ/cm2照射することで薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性、外観、屈折率および耐水性を前記評価方法に従って評価した。その結果を表1に示す。
無機微粒子分散体をジルコニア微粒子分散体(2)に変更した以外は、実施例1と同様にして薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性、外観、屈折率および耐水性の評価結果を表1に示す。
無機微粒子分散体をチタニア微粒子分散体に変更した以外は、実施例1と同様にして薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性、外観、屈折率および耐水性の評価結果を表1に示す。
不飽和基を有する化合物を、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタクリレートとシクロヘキシルメタクリレートの混合液(体積比8:2)に変更した以外は、実施例1と同様にして薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性、外観、屈折率および耐水性の評価結果を表1に示す。
無機微粒子分散体をシリカ微粒子分散体(1)に変更した以外は、実施例1と同様にして薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性、外観、表面硬さおよび耐水性の評価結果を表2に示す。
無機微粒子分散体をシリカ微粒子分散体(2)に変更した以外は、実施例1と同様にして薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性、外観、表面硬さおよび耐水性の評価結果を表2に示す。
不飽和基を有する化合物をシクロヘキシルメタクリレートに変更した以外は、実施例1と同様にして薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性および外観の評価結果を表1に示す。
なお、得られた薄膜硬化物の形状が不十分な状態であるため、屈折率と耐水性は測定できなかった。
不飽和基を有する化合物をシクロヘキシルメタクリレートに変更した以外は、実施例2と同様にして薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性および外観の評価結果を表1に示す。
なお、比較例1と同様に屈折率と耐水性は測定できなかった。
不飽和基を有する化合物をシクロヘキシルメタクリレートに変更した以外は、実施例3と同様にして薄膜硬化物を得た。得られた硬化物の透明性および外観の評価結果を表1に示す。
なお、比較例1と同様に屈折率と耐水性は測定できなかった。
無機微粒子分散体を添加せず、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルメタクリレートのみで薄膜硬化物を作製した。得られた硬化物の透明性、外観、屈折率、表面硬さおよび耐水性の評価結果を表1および表2に示す。
無機微粒子分散体を添加せず、2−ヒドロキシエチルメタクリレートのみで硬化薄膜を作製した。得られた薄膜の透明性、外観、屈折率および耐水性の評価結果を表1に示す。
また、表2からわかるように、実施例5〜6の硬化物は、無機微粒子がシリカであっても透明性および耐水性に優れた膜ができており、樹脂単体膜である比較例4と比べて、表面硬さが高いことが確認された。
Claims (8)
- 無機微粒子と比誘電率20以上の不飽和基を有する化合物を含む無機微粒子分散体組成物。
- 無機微粒子が、平均粒子径1〜100nmの金属単体または金属酸化物である請求項1に記載の無機微粒子分散体組成物。
- 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の無機微粒子分散体組成物を重合して得られる無機微粒子分散体硬化物。
- 1.5以上の高屈折率を有する請求項4に記載の無機微粒子分散体硬化物。
- 請求項5に記載の無機微粒子分散体硬化物を含んで構成される光学部品。
- 表面硬さが20N/mm2以上を示す請求項4に記載の無機微粒子分散体硬化物。
- 請求項7に記載の無機微粒子分散体硬化物を含んで構成されるハードコート膜。
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