JP2017014443A - 液体組成物、顔料分散液およびインクジェット記録用水系インク組成物 - Google Patents

液体組成物、顔料分散液およびインクジェット記録用水系インク組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】皮膚感作性のおそれがなく安全であり、かつ、防腐性能に優れ、安定性を有する液状組成物を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係る液体組成物は、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.0以下であり、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールである第1の溶剤と、水−オクタノール分配係数が−1.0以上1.0以下の水溶性有機溶剤である第2の溶剤と、水と、色材とを含み、第1の溶剤の含有量が0.05質量%以上0.5質量%以下であり、第2の溶剤の含有量が0.5質量%以上15質量%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、液体組成物、およびこの液体組成物を含む顔料分散液およびインクジェット記録用水系インク組成物に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。しかし、水系のインク組成物(以下、単に「インク」ともいう。)は、保存している間に微生物が増殖する場合がある。インク中で微生物が増殖すると、インクのpHが低下したり、インク成分の沈降等が発生し、インクの劣化やノズルの目詰まりを引き起こすおそれがある。このため、インクの防腐性について種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、液体組成物に用いる防腐・抗菌剤として、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを用いることが開示されている。また、例えば、特許文献2には、インクジェット用水性顔料インクに防腐防黴剤としてプロキセルXL2Sを混合することが開示されている。更に、特許文献3には、防腐剤・防カビ剤として安息香酸ナトリウム等を含み、更に湿潤剤としてグリセリンエーテル化合物を含む顔料分散液を加熱処理して得られた水性インク組成物が開示されている。
特開2011−46624号公報 特開2003−183558号公報 特開2010−222417号公報
しかしながら、上記の防腐・防カビ剤は殺生物性があり、これらを含むインクを用いてラベル印刷や捺染印刷すると、印刷物が皮膚に触れたときに使い方によっては皮膚感作性を生じるおそれがある。例えば、上記の防腐・防カビ剤の微生物に対する最小発育阻止濃度は数10〜数100ppmであるため、インク添加時の濃度は最大でも500ppm程度であり、インク自体の安全性は高い。しかし、印刷して液体成分が分離した後は、防腐・防カビ剤が印刷面で濃縮し、インク添加時の10〜20倍程の濃度となる。
また、上記の防腐・防カビ剤は、防腐性を保持するために揮発性や乾燥後の再溶解性が低く、印刷面内に残留しやすい。したがって、例えば、印刷基材がフィルムの場合には印刷面表面の防腐剤濃度が高くなりやすく、ラベル印刷や捺染印刷で得られた印刷物は使用時に肌に接触しやすいことから、これらの用途では皮膚感作性によるアレルギー性接触皮膚炎のおそれがあり、より安全性の高いインクが求められている。
更に、特許文献3で配合されている安息香酸ナトリウムは、比較的安全性が高い防腐剤・防カビ剤であるが、より安全性の高い材料が求められている。また、安息香酸ナトリウムはイオン性のため、インクに添加すると染料の不溶化や分散顔料の凝集を招きやすく、インクの安定性を損なう可能性がある。
本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、かつ、防腐性能に優れ、安定性を有する液体組成物を提
供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る液体組成物の一態様は、
水−オクタノール分配係数が0.5以上2.0以下であり、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールである第1の溶剤と、
水−オクタノール分配係数が−1.0以上1.0以下の水溶性有機溶剤である第2の溶剤と、
水と、色材とを含み、
前記第1の溶剤の含有量が0.05質量%以上0.5質量%以下であり、
前記第2の溶剤の含有量が0.5質量%以上15質量%以下であることを特徴とする。
適用例1の液体組成物によれば、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、かつ防腐性能に優れ、安定性を有する液体組成物を提供することができる。
[適用例2]
適用例1の液体組成物において、
前記第1の溶剤が、フェニルグリセリルエーテル、2−メチル−3−フェノキシ−1,2−プロパンジオール、3−ベンジルオキシ−1,2−プロパンジオールおよび2−ヒドロキシメチル−2−フェノキシメチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される少なくとも1種であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2の液体組成物において、
前記第2の溶剤が、1,2−アルキルジオールおよびグリコールエーテル系水溶性有機溶剤からなる群より選択される少なくとも1種であることができる。
[適用例4]
適用例3の液体組成物において、
前記1,2−アルキルジオール類が、1,2−ブタンジオール、3,3−ジメチルブタン−1,2−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールおよび1,2−ヘプタンジオールからなる群より選択される少なくとも1種であることができる。
[適用例5]
適用例3または適用例4の液体組成物において、
前記グリコールエーテル系水溶性有機溶剤が、エチルトリグリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルトリグリコール、ブチルジグリコールおよびジプロピレングリコ−ルモノプロピルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種であることができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれか一例の液体組成物において、
前記水の含有量が40質量%以上であることができる。
[適用例7]
本発明に係る顔料分散液の一態様は、
適用例1ないし適用例6のいずれか一例の液体組成物を含むことを特徴とする。
[適用例8]
本発明に係るインクジェット記録用水系インク組成物の一態様は、
適用例1ないし適用例6のいずれか一例の液体組成物を含むことを特徴とする。
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
1.液体組成物
本発明の一実施形態に係る液体組成物は、インクジェット記録用の顔料分散液および水系インク組成物(以下、「インク」ともいう。)の原料液として用いられるものであり、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.0以下であり、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールである第1の溶剤と、水−オクタノール分配係数が−1.0以上1.0以下の水溶性有機溶剤である第2の溶剤と、水と、色材とを含み、第1の溶剤の含有量が0.05質量%以上0.5質量%以下であり、第2の溶剤の含有量が0.5質量%以上15質量%以下であることを特徴とする。以下、本実施の形態に係る液体組成物に含まれる各成分等について説明する。
1.1.第1の溶剤
本実施の形態に係る液体組成物は、第1の溶剤として、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.0以下であり、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールを含有し、第1の溶剤の含有量が0.05質量%以上0.5質量%以下である。
第1の溶剤として用いる、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.0以下であり、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールは、食品添加物や化粧品に使用されており、皮膚感作性のない溶剤として知られているが、例えば、大腸菌や緑膿菌等の細菌類に対して抗菌性を示し、コウジカビやアオカビ等の真菌類に対して防カビ性を示す。このため、第1の溶剤を含む本実施の形態に係る液体組成物は、既存の殺生物性の抗菌剤や防カビ剤を添加することなしに、液体組成物の防腐性能を十分に確保できるため、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、かつ防腐性能に優れている。
また、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.0以下であり、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールは、ノニオン性であるため、色材として用いる染料の不溶化や分散顔料の凝集が生じることがなく、後述する第2の溶剤との併用により、液体組成物の安定性、特に、低温安定性を確保することができる。
ここで、水−オクタノール分配係数、つまりlogP値とは、OECD Test Guideline 107で定義される値をいう。logP値は、高いほど疎水性が高く、低いほど親水性が高いことを示す。
本実施の形態に係る液体組成物において、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールのlogP値は0.5以上2.0以下であり、好ましくは0.6以上1.8以下であり、より好ましくは0.7以上1.7以下である。logP値が前記範囲である場合には、液体組成物の防腐性能を十分に確保することができる。
水−オクタノール分配係数が0.5以上2.0以下のフェノキシ基あるいはベンジルオ
キシ基を有するプロパンジオールとしては、特に限定されないが、2−ヒドロキシメチル−2−フェノキシメチル−1,3−プロパンジオール(logP:1.69)、フェニルグリセリルエーテル(logP:0.75)、3−ベンジルオキシ−1,2−プロパンジオール(logP:0.88)、2−メチル−3−フェノキシ−1,2−プロパンジオール(logP:1.10)、3−(3−メチルフェノキシ)−1,2−プロパンジオール(logP:1.21)、3−(4−メトキシベンジルオキシ)−1,2−プロパンジオール(logP:0.80)等が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも、少量で抗菌性および防カビ性を確保できることから、特に、フェニルグリセリルエーテルや3−ベンジルオキシ−1,2−プロパンジオールを用いることが好ましい。
第1の溶剤の含有量は、後述する第2の溶剤との相溶性、および抗菌性・防カビ性の確保の観点から、液体組成物の全質量に対して0.05質量%以上0.5質量%以下であり、好ましくは0.05質量%以上0.3質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以上0.1質量%以下である。
1.2.第2の溶剤
本実施の形態に係る液体組成物は、第2の溶剤として、水−オクタノール分配係数が−1.0以上1.0以下の水溶性有機溶剤を含有し、第2の溶剤の含有量が0.5質量%以上15質量%以下である。
本実施の形態に係る液体組成物において、第1の溶剤として用いる、水−オクタノール分配係数0.5以上2.0以下であり、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールは、logP値が比較的高いため疎水性が強く、水分量が多い液体組成物中では油滴分離しやすく、液体組成物の安定性を得にくい。そこで、本実施の形態に係る液体組成物では、第1の溶剤として用いるフェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールよりもlogP値が低い第2の溶剤を同時に含むことにより、第1の溶剤を相溶させて液体組成物の安定性を確保することが可能となる。このため、本実施の形態に係る液体組成物は、既存の殺生物性の防腐剤や防カビ剤を添加することなく、液体組成物の抗菌性および防カビ性を十分確保できると同時に、液体組成物の安定性、特に、低温安定性を確保することができる。
また、吐出安定性の観点から比較的低粘度であることが望まれるインクジェット記録用インクは、比較的水分量が多く、疎水成分の安定性が低下して吐出安定性が低下する傾向にあるが、本実施の形態に係る液体組成物を用いたインクジェット記録用水系インクは、上記第2の溶剤を含有することにより、疎水性が高い第1の溶剤の溶解安定性が向上している。このため、本実施の形態に係る液体組成物を用いたインクジェット記録用水系インクは、第1の溶剤等が異物として析出することによるノズル目詰まりの発生を防止でき、吐出安定性を確保することができる。
本実施の形態に係る液体組成物において、第2の溶剤として用いる水溶性有機溶剤のlogP値は−1.0以上1.0以下であり、好ましくは−0.5以上0.8以下であり、より好ましくは0.0以上0.7以下である。第2の溶剤として用いる水溶性有機溶剤のlogP値が前記範囲である場合には、第1の溶剤との相溶性が高く、液体組成物の安定性を確保することができる。logP値が−1.0より低い場合には、第1の溶剤との相溶性が低くなるため、液体組成物の安定性を確保することができない。
本実施の形態に係る液体組成物において、第2の溶剤として用いる水溶性有機溶剤は、1,2−アルキルジオールおよびグリコールエーテル系水溶性有機溶剤からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。この場合には、第1の溶剤として用いる
フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールと構造が類似しているため、第1の溶剤を相溶させて液体組成物の安定性を確保することが可能となる。
水−オクタノール分配係数が−1.0以上1.0以下の1,2−アルキルジオールとしては、特に限定されないが、例えば、1,2−ブタンジオール(logP:−0.34)、3,3−ジメチルブタン−1,2−ジオール(logP:−0.11)、1,2−ペンタンジオール(logP:0.01)、1,2−ヘキサンジオール(logP:0.70)、1,2−ヘプタンジオール(logP:1.0)等が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよいし、グリコールエーテル系水溶性有機溶剤と混合して用いてもよい。これらの中でも、少量で液体組成物の安定性を確保できることから、特に、1,2−ヘキサンジオールを用いることが好ましい。
水−オクタノール分配係数が−1.0以上1.0以下のグリコールエーテル系水溶性有機溶剤としては、特に限定されないが、エチルトリグリコール(logP:−0.98)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(logP:−0.46)、ブチルトリグリコール(logP:0.02)、ブチルジグリコール(logP:0.56)、ジプロピレングリコ−ルモノプロピルエーテル(logP:0.60)等が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも、少量で液体組成物の安定性を確保できることから、特に、ブチルトリグリコールを用いることが好ましい。
第2の溶剤の含有量は、第1の溶剤の疎水性の強さや含有量を総合的に判断して決定することができるが、液体組成物の全質量に対して0.5質量%以上15質量%以下であり、好ましくは1質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは2質量%以上9質量%以下である。第2の溶剤の含有量が前記範囲である場合には、第1の溶剤との溶解安定性が向上し、液体組成物の安定性を確保することができる。
1.3.色材
本実施の形態に係る液体組成物は、色材を含む。色材は、顔料および染料のいずれも用いることができる。
顔料としては、例えば無機顔料、有機顔料等があげられる。無機顔料としては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ等が挙げられる。
有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料等が挙げられる。
上記顔料は、水溶性樹脂、水分散性樹脂や界面活性剤から選ばれる分散剤を用いて顔料分散して用いてもよく、あるいはオゾン、次亜塩素酸、発煙硫酸等により、顔料表面を酸化、あるいはスルホン化して自己分散顔料として用いてもよい。顔料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
染料としては、特に限定されないが、例えば、水溶解系としては、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が挙げられ、水分散系としては、分散染料、油溶染料等が
挙げられる。より具体的には、酸性染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー 17、23、42、44、79、142、C.I.アシッドレッド 52、80、82、249、254、289、C.I.アシッドブルー 9、45、249、C.I.アシッドブラック 1、2、24、94等、直接染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー 1、12、24、33、50、55、58、86、132、142、144、173、C.I.ダイレクトレッド 1、4、9、80、81、225、227、C.I.ダイレクトブルー 1、2、15、71、86、87、98、165、199、202、C.I.ダイレクトブラック19、38、51、71、154、168、195、C.I.ダイレクトブルー 2、3、8、10、12、31、35、63、116、130、149、199、230、231等、反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブイエロー 2、7、15、22、37、42、57、69、76、81、95、102、125、135、C.I.リアクティブレッド 2、14、24、32、55、79、106、111、124、C.I.リアクティブブルー 2、13、21、38、41、50、69、72、109、120、143、C.I.リアクティブブラック 3、4、5、8、13、14、31、34、35、39等、塩基性染料としては、例えば、C.I.ベーシックイエロー 1、2、13、19、21、25、32、36、40、51、C.I.ベーシックレッド1、5、12、19、22、29、37、39、92、C.I.ベーシックブルー 1、3、9、11、16、17、24、28、41、45、54、65、66、C.I.ベーシックブラック 2、8等、分散染料としては、例えば、C.I.ディスパースレッド 60、82、86、86:1、167:1、279、C.I.ディスパースイエロー 64、71、86、114、153、233、245、C.I.ディスパースブルー27、60、73、77、77:1、87、257、367、C.I.ディスパースバイオレット 26、33、36、57、C.I.ディスパースオレンジ 30、41、61等、油溶染料としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー 16、21、25、29、33、51、56、82、88、89、150、163、C.I.ソルベントレッド 7、8、18、24、27、49、109、122、125、127、130、132、135、218、225、230、C.I.ソルベントブルー 14、25、35、38、48、67、68、70、132、C.I.ソルベントブラック 3、5、7、27、28、29、34等が挙げられる。
染料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、染料と顔料を混合して用いてもよい。
色材の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、好ましくは0.10質量%以上20.0質量%以下であり、より好ましくは0.20質量%以上15.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上10.0質量%以下である。
1.4.水
本実施の形態に係る液体組成物は、水を含む。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、液体組成物を長期保存する場合に細菌類や真菌類の発生を防止することができる。
水の含有量は、液体組成物の総量に対して、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは45質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上である。水の含有量が40質量%以上であることにより、液体組成物が比較的低粘度となる。また、水の含有量が40質量%以上であることにより、疎水成分である第1の溶剤の溶解性が低下する傾向にあるが、上記第2の溶剤を有することにより、第1の溶剤との相溶性が向上し、液体組成物の安定性が向上する。また、水の含有量の上限は、液体組成物の総量に対して、好ま
しくは90質量%以下であり、より好ましくは85質量%以下であり、さらに好ましくは80質量%以下である。
1.5.保湿剤
本実施の形態に係る液体組成物は、保湿剤(湿潤剤)をさらに含むことができる。保湿剤としては、一般にインクジェット記録用インク組成物に用いられるものであれば、特に限定されず使用可能である。保湿剤の標準沸点は、好ましくは180℃以上であり、蒸発乾燥型インクに用いる液体組成物では標準沸点範囲180℃以上250℃以下であることがより好ましく、浸透乾燥型インクに用いる液体組成物では200℃以上であることがより好ましい。標準沸点が上記範囲内であることにより、インク組成物に良好な保水性及び湿潤性を付与することができる。
上記保湿剤としては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、数平均分子量2000以下のポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、メソエリスリトール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどのポリオール類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ヒドロキシエチルピロリドン、等のラクタム類、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジノン類等の尿素誘導体、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の単糖類、二糖類、オリゴ糖類及び多糖類及びこれらの糖類の誘導体、グリシン、トリメチルグリシンのベタイン類などが挙げられる。これらの中でも、特に、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンを用いることが好ましい。
保湿剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
保湿剤の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、本実施の形態に係る液体組成物を用いたインクの総量に対して、好ましくは2.5質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは5.0質量%以上25質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上20質量%以下である。
1.6.表面張力調整剤
本実施の形態に係る液体組成物は、表面張力調整剤をさらに含むことができる。表面張力調整剤は、水溶解時に表面張力を低下させてインクの印刷用基材、吐出流路や吐出ヘッドに対する濡れ性を調整するために用いられ、低表面張力性の水溶性溶剤および界面活性剤から選ばれる。
低表面張力性の水溶性溶剤としては、特に限定されないが、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコール類、ブチレングリコール、1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル類が用いられる。界面活性剤系としては、特に限定されないが、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤から適宜選択することがで
きる。特に、界面活性が高く、気泡性の少ないアセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤を用いることが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、オルフィンE1004、E1010、E1020、PD−001、PD−002W、PD−004、PD−005、EXP.4200、EXP.4123、EXP.4300(以上、いずれも日信化学工業株式会社製商品名)、サーフィノール440、465、485、CT111、CT121、TG、GA、ダイノール604、607、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010等のEシリーズ(以上、いずれもエアープロダクツジャパン社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、アセチレノールE40、E60、E100(以上、いずれも川研ファインケミカル株式会社製商品名)等が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、(以上商品名、信越化学株式会社製)、シルフェイスSAG002、005、503A、008(以上商品名、日信化学工業株式会社製)等が挙げられる。
表面張力調整剤の含有量は、本実施の形態に係る液体組成物を用いたインクの総量に対して、好ましくは0.10質量%以上2.5質量%以下であり、より好ましくは0.25質量%以上1.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.50質量%以上1.25質量%以下である。表面張力調整剤の含有量が上記範囲内であることにより、液体組成物を用いたインクの記録媒体に対する濡れ性を適切に調整することができる。
1.7.pH調整剤
本実施の形態に係る液体組成物は、インクのpHを調整する目的で、pH調整剤をさらに含むことができる。pH調整剤としては、特に限定されないが、例えば、無機酸として、硫酸、塩酸、硝酸等、無機塩基として、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等、有機塩基として、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン等、有機酸として、アジピン酸、クエン酸、コハク酸、乳酸等が挙げられる。
pH調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
pH調整剤の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、好ましくはインクpH6.5以上10.5以下であり、より好ましくはインクpH7.0以上9.5以下になるように添加することができる。
1.8.定着樹脂
本実施の形態に係る液体組成物は、定着樹脂を含むことができる。定着樹脂は、主に色材が顔料の場合に添加し、記録媒体に対する顔料の定着性を向上するために用いる。
定着樹脂としては、特に限定されないが、例えば、水溶性樹脂、水分散性樹脂のいずれも用いることができ、具体的には、アクリル系重合体、例えば、ポリアクリル酸エステル若しくはその共重合体、ポリメタクリル酸エステル若しくはその共重合体、ポリアクリロニトリル若しくはその共重合体、ポリシアノアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、またはポリメタクリル酸等が挙げられる。ポリオレフィン系重合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン若しくはそれらの共重合体、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、またはテルペン樹脂等が挙げられる。酢酸ビニル・ビニルアルコール系重合体としては、例えば、ポリ酢酸ビニル若しくはその共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、またはポリビニルエーテル等が挙げられる。含ハロゲン系重合体としては、例えば、ポリ塩化ビニル若しくはその共重合体、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。含窒素ビニル系重合体としては、例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン若しくはその共重合体、ポリビニルピリジン、またはポリビニルイミダゾール等が挙げられる。ジエン系重合体としては、例えば、ポリブタジエン若しくはその共重合体、ポリクロロプレン、またはポリイソプレン(ブチルゴム)等が挙げられる。その他の開環重合型樹脂、縮合重合型樹脂、または天然高分子樹脂等を用いることもできる。
定着樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
定着樹脂の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、液体組成物の総量に対して、好ましくは1.5質量%以上5質量%以下である。定着樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、記録媒体に対する顔料の密着性が向上する。
1.9.その他の成分
本実施の形態に係る液体組成物は、その保存安定性及びヘッドからの吐出安定性を良好に維持したり、目詰まり改善のために、又は液体組成物の劣化を防止するために、溶解助剤、粘度調整剤、酸化防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
1.10.液体組成物の調製方法
本実施の形態に係る液体組成物は、上記各成分を混合することにより調製することができる。混合方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。また、本実施の形態に係るインクジェット記録用の顔料分散液および水系インク組成物は、上述の液体組成物をそのまま使用してもよいし、該液体組成物に適宜水や溶媒、その他の添加剤を加えて混合することにより調製してもよい。
1.11.用途
上述したように、本実施の形態に係る液体組成物は、そのまま、もしくは適宜水や溶媒、その他の添加剤を加えて混合することによりインクジェット記録用の顔料分散液および水系インク組成物として用いられる。また、本実施の形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、種々の記録媒体に対して用いることが可能であり、インク吸収性の高い綿、絹、ポリエステル、ポリウレタン、ナイロン等の布地やインクジェット専用紙、中程度の吸収性の上質紙、コピー用紙だけでなく、低吸収性あるいは非吸収性の塗工紙やプラスチックフィルムにも用いることができる。
低吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、表面に塗料を塗布して塗工層が設けられた塗工紙が挙げられる。塗工紙としては、特に限定されないが、例えば、アート紙、コート紙、マット紙等の印刷本紙が挙げられる。
非吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク吸収層を有していな
いプラスチックフィルム、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものやプラスチックフィルムが接着されているもの等が挙げられる。ここでいうプラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
ここで、「低吸収性記録媒体」または「非吸収性記録媒体」は、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msecまでの水吸収量が10mL/m以下である被記録媒体をいう。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
2.実施例
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
2.1.インクジェット記録用水系インク組成物の調製
各種評価を行う前に、まず、液体組成物の一例としてインクジェット記録用水系インク組成物(以下、単に「インク組成物」という。)を調製した。下記の実施例及び比較例において使用したインク組成物の主な材料は、下記表1に示す通りである。
Figure 2017014443
表1に記載の組成となるように各成分を混合して十分に撹拌し、さらに孔径5μmのメンブランフィルターで濾過することにより、各インク組成物を得た。なお、表1中、数値
の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。
なお、表1で使用した成分は、下記の通りであり、表1中のlogP値は、OECD Test Guideline 107に記載の方法により求めた値である。
(1)第1の溶剤
・2−ヒドロキシメチル−2−フェノキシメチル−1,3−プロパンジオール(logP:1.69)
・フェニルグリセリルエーテル(logP:0.75)
・3−ベンジルオキシ−1,2−プロパンジオール(logP:0.88)
(2)第2の溶剤
・エチルトリグリコール(logP:−0.98)
・1,2−ヘキンサンジオール(logP:0.7)
・ブチルトリグリコール(logP:0.02)
(3)安息香酸ナトリウム(logP:−2.27)
(4)メチルテトラグリコール(logP:−1.87)
(5)色材
・カーボンブラックMA77(商品名:三菱化学株式会社製、ブラック顔料)
・ダイレクトブルー199(バサシッドブルーNB748 商品名:BASF社製、シアン染料)
(6)保湿剤
・プロピレングリコール
・グリセリン
・トリメチロールプロパン
(7)表面張力調整剤
・BYK−348(シリコーン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン社製)
・オルフィンE1010(アセチレングリコール系界面活性剤、エアープロダクツ社製)(8)pH調整剤
・トリイソプロパノールアミン
(9)樹脂
・アクリル酸エステル−メタクリル酸樹脂(ジョンクリル682 商品名:BASF社製)
2.2.インク組成物の評価
2.2.1.防腐試験
実施例および比較例で得られた各インク組成物中に、各供試菌(細菌類および真菌類)を約10CFU/gとなるように接種し、25℃で24時間放置した後の生菌数を測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(供試菌種)
大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、コウジカビ(Aspergillus oryzae)、アオカビ(Penicillium funiculosum)
(評価基準)
初期: 100,000CFU/g
A:100CFU/g未満
B:100CFU/g以上1,000CFU/g未満
C:1,000CFU/g以上10,000CFU/g未満
D:10,000CFU/g以上
2.2.2.低温安定性試験
実施例および比較例で得られた各インク組成物をサンプル瓶に入れ、−20℃で1週間凍結放置し、放置後のインク組成物を解凍して濾過し、低温析出物を集めた。放置後のイ
ンク組成物の外観および低温析出物の個数により、インク組成物の低温安定性を評価した。評価基準は次の通りである。
(評価基準)
A:低温析出物が50個/1mL未満
B:低温析出物が50個/1mL以上200個/1mL未満
C:低温析出物が200個/1mL以上
D:インク組成物中に油滴などの分離あり
2.2.3.吐出安定性試験
インクジェット方式のプリンターEM―930C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)に実施例および比較例で得られた各インク組成物を充填し、40℃の恒温槽で1列全ノズルを吐出しながら20頁連続印刷して、印刷抜け、曲がりの見られたノズル本数を以下の基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:抜け、曲がりが0ノズル
B:抜け、曲がりが1−5ノズル
C:抜け、曲がりが6ノズル以上
評価試験の結果を下記表2に示す。
Figure 2017014443
防腐試験の結果、実施例1−6では、好気性細菌、嫌気性細菌および真菌のいずれの供試菌においても生菌数が0.1%未満に激減しており、強い殺菌性を示した。また、第1の溶剤を含む比較例1および、従来使用されていた安息香酸ナトリウムを使用した比較例3も、実施例1−6と同様に強い抗菌および防カビ性を示していた。これに対し、第1の溶剤も安息香酸ナトリウムも含まない比較例2では、生菌数が減らず、十分な防腐性能が得られなかった。このように、実施例1−6で得られたインク組成物は、logP値が高い第1の溶剤を含むことにより、既存の殺生物性の防腐剤や防カビ剤を使用しなくても、いずれも強い抗菌および防カビ性を示し、少量でも防腐効果が高いことが示された。
低温安定性試験の結果、実施例1−6では、低温析出物や油滴等の分離が見られず、いずれも高い保存安定性を示した。また、第1の溶剤を含まない比較例2は、実施例1−6と同様に保存安定性を示した。実施例1の第2の溶剤をメチルテトラグリコールに置き換えた比較例1では、メチルテトラグリコールのlogP値が−1.0以上1.0以下の範囲になく、第1の溶剤である2−ヒドロキシメチル−2−フェノキシメチル−1,3−プロパンジオールの溶解力が不足して油滴分離し、低温安定性が劣った。さらに油滴が吐出性を悪化させて、吐出安定性にも劣る結果となった。また、第1の溶剤を含まず、防腐剤・防かび剤として芳香族環を有する安息香酸ナトリウムを添加した比較例3では、安息香酸ナトリウムの強いイオン性により、顔料、樹脂を凝集させたために低温安定性が劣る結果となった。
吐出安定性試験の結果、実施例1−6では、印刷抜けや曲がりの見られたノズル本数は0であり、高い吐出安定性を示した。また、logP値が高い第1の溶剤を含まない比較例2は、実施例1−6と同様に吐出安定性を示したのに対し、油滴分離が起こった比較例1では、油滴が吐出性を悪化させて、吐出安定性も劣る結果となった。また、比較例3では、安息香酸ナトリウムの強いイオン性により、顔料、樹脂を凝集させたため、吐出安定性も劣る結果となった。このように、比較例1、3では、印刷抜けや曲がりの見られたノズルがあり、実施例1−6と比較して吐出安定性を示さなかった。
以上示したように、本発明によれば、既存の殺生物性の防腐剤や防カビ剤を使用せずにインクの防腐性を得ることができ、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、かつ、低温安定性および吐出安定性に優れたインクを得ることができた。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (8)

  1. 水−オクタノール分配係数が0.5以上2.0以下であり、フェノキシ基あるいはベンジルオキシ基を有するプロパンジオールである第1の溶剤と、
    水−オクタノール分配係数が−1.0以上1.0以下の水溶性有機溶剤である第2の溶剤と、
    水と、色材とを含み、
    前記第1の溶剤の含有量が0.05質量%以上0.5質量%以下であり、
    前記第2の溶剤の含有量が0.5質量%以上15質量%以下である、液体組成物。
  2. 請求項1において、
    前記第1の溶剤が、フェニルグリセリルエーテル、2−メチル−3−フェノキシ−1,2−プロパンジオール、3−ベンジルオキシ−1,2−プロパンジオールおよび2−ヒドロキシメチル−2−フェノキシメチル−1,3−プロパンジオールからなる群より選択される少なくとも1種である、液体組成物。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第2の溶剤が、1,2−アルキルジオールおよびグリコールエーテル系水溶性有機溶剤からなる群より選択される少なくとも1種である、液体組成物。
  4. 請求項3において、
    前記1,2−アルキルジオール類が、1,2−ブタンジオール、3,3−ジメチルブタン−1,2−ジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールおよび1,2−ヘプタンジオールからなる群より選択される少なくとも1種である、液体組成物。
  5. 請求項3または請求項4において、
    前記グリコールエーテル系水溶性有機溶剤が、エチルトリグリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルトリグリコール、ブチルジグリコールおよびジプロピレングリコ−ルモノプロピルエーテルからなる群より選択される少なくとも1種である、液体組成物。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記水の含有量が40質量%以上である、液体組成物。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の液体組成物を含む、顔料分散液。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の液体組成物を含む、インクジェット記録用水系インク組成物。
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