JP2017014469A - コークス乾式消火設備の操業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備の稼働率の向上を図ることができるコークス乾式消火設備の操業方法を提案する。【解決手段】コークス炉41から押し出される赤熱コークス32を、内壁面の温度が400℃以下のバケット31内に受骸する。好適には、コークス乾式消火設備のバケット31を、コークス炉41からの赤熱コークス32の押し出し前に、バケット内壁面の温度を400℃以下に冷却した後、赤熱コークスをバケットで受骸する。【選択図】図1

Description

本発明は、コークス炉で乾留された後押し出された赤熱コークスを冷却するために用いられる、コークス乾式消火設備の操業方法に関する。
コークス炉において、石炭は、空気を遮断して加熱されることで乾留される。乾留後の石炭は、高温の赤熱コークスとしてコークス炉から押し出される。押し出された赤熱コークスは、散水冷却により冷却される場合には、冷却に用いた水が水蒸気となり大気中に放散されると共に、コークス粉粒が大気中に飛散する問題があった。これらの問題を解決するために、赤熱コークスの冷却を閉鎖系内で水ではなく不活性ガスを使用して行う、コークス乾式消火設備(Coke Dry Quencher:CDQ)が用いられている。
コークス乾式消火設備は、プレチャンバーとクーリングチャンバーとを上下に配置してなる冷却塔と、クーリングチャンバーで熱回収された高温の不活性ガスから発熱用の蒸気を発生させると共に不活性ガスを冷却し、冷却された不活性ガスをクーリングチャンバーに送給するボイラーと、コークス炉から押し出された赤熱コークスを受骸してプレチャンバーまで搬送し、プレチャンバーの頂部から冷却塔内に赤熱コークスを投入するバケットと、から一般的に構成されている(例えば、特許文献1参照)。赤熱コークスを冷却塔内に投入した後のバケットは、再び、コークス炉から押し出された赤熱コークスを受骸する位置に戻り、次のコークス炉の窯出しに備える。
特開昭61−51085号公報
上述したコークス乾式消火設備において、バケットを用いて操業を行う場合、バケットから赤熱コークスを冷却塔へ排出する際に赤熱コークスがバケット内部に貼り付き、赤熱コークスを冷却塔内に投入できなくなることがあった。この場合、バケット内部に貼り付いたコークスをバケットからすべて落とすまで、次窯の赤熱コークスの受骸ができず、コークス乾式消火設備の操業が停止する問題があった。
本発明の目的は、設備の稼働率の向上を図ることができるコークス乾式消火設備の操業方法を提案することにある。
従来技術が抱えている前述の課題を解決し、前記の目的を実現するために鋭意研究した結果、発明者らは、以下に述べる新規なコークス乾式消火設備の操業方法を開発するに到った。即ち、本発明は、コークス炉から押し出される赤熱コークスを、内壁面の温度が400℃以下のバケット内に受骸することを特徴とするコークス乾式消火設備の操業方法である。
なお、前記のように構成される本発明に係るコークス乾式消火設備の操業方法においては、
(1)前記コークス乾式消火設備のバケットを、コークス炉からの赤熱コークス押し出し前に、該バケット内壁面の温度を400℃以下に冷却した後、赤熱コークスをバケットで受骸すること、
(2)前記内壁面の温度が350℃以下であること、
(3)前記内壁面は、赤熱コークス受骸前のバケット内壁面の温度に応じて、10〜30秒間散水スプレーによって散水して冷却すること、
(4)前記バケット内壁面が、バケット下部のバケット縮径部であること、
がより好ましい解決手段となるものと考えられる。
本発明のコークス乾式消火設備の操業方法によれば、コークス炉からの赤熱コークス押し出し前のバケットが、それの内壁面を400℃以下に冷却されているため、赤熱コークスをバケットに受骸するときに、該バケット内壁面へのコークスの貼り付きを抑えることができる。また、本発明によれば、貼り付きを取り除く時間が短縮され、その結果コークス乾式消火設備の稼働率の向上が図られる。
(a)〜(d)は、それぞれ、本発明の対象となるコークス乾式消火設備の操業方法の各工程を説明するための図である。 (a)、(b)は、それぞれ、コークス乾式消火設備におけるバケットの一例を説明するための図である。 (a)、(b)は、それぞれ、コークス乾式消火設備におけるバケットの課題を説明するための図である。 (a)、(b)は、それぞれ、本発明のコークス乾式消火設備の特徴を説明するための図である。 (a)、(b)は、それぞれ、バケット冷却前およびバケット冷却後のバケット内壁のサーモビュアーの写真である。 実施例におけるバケット内壁温度と赤熱コークスのバケット内壁への貼り付き量との関係を示すグラフである。 実施例における水冷の有無により変化するバケット内壁への赤熱コークスの貼り付き率の変化を説明するグラフである。
図1(a)〜(d)は、それぞれ、本発明に係るなるコークス乾式消火設備の操業方法の各工程を説明するための図である。図1(a)〜(d)に示す例において、コークス乾式消火設備1は、基本的に、プレチャンバー12とクーリングチャンバー13とを上下に配置してなる冷却塔11とボイラー21とで構成されている。そのボイラー21では、クーリングチャンバー13の上部から管路22を介して回収された高温の不活性ガスから蒸気を発生させると共に、冷却されたその不活性ガスを管路23を介してクーリングチャンバー13の下部に送給している。一方、コークス炉41から押し出された赤熱コークス32は、バケット31に受骸してこれをプレチャンバー12まで搬送し、そのプレチャンバー12の頂部から冷却塔11内に投入される。なお、図1(a)〜(d)において、本発明の特徴であるバケットの動きをわかりやすくするため、該バケット31は拡大して示しており、冷却塔11とバケット31との大きさは実際の大きさの比率とは異なっている。
以下、図1(a)〜(d)に示す各工程に沿ってコークス乾式消火設備1の操業方法を説明すると、まず、図1(a)に示したように、台車33上のバケット31内に、必要に応じてバケット31を回転させながらコークス炉41から押し出された赤熱コークス32を受骸する。次に、図1(b)に示すように、赤熱コークス32を受骸したバケット31を、吊り上げ装置34を用いて、図中点線で示すように、プレチャンバー12の頂部上に搬送する。次に、図1(c)に示すように、バケット31の底部を開口して、赤熱コークス32をコークス乾式消火設備1のプレチャンバー12内に投入する。次に、図1(d)に示すように、赤熱コークス32をプレチャンバー12内に投入して空となったバケット31を、吊り上げ装置34を用いて、図中点線で示すように、台車33上に搬送する。その後、バケット31を台車33により、次の赤熱コークス32を押し出す位置まで搬送し、次窯のコークス受骸に備える。その後、上述した図1(a)〜(d)で説明した操業を繰り返して実施する。
図2(a)、(b)は、それぞれ、コークス乾式消火設備における前記バケット31の一例を説明するための側面図および平面図であり、図3(a)、(b)はそれぞれ、コークス乾式消火設備におけるバケットの課題を説明するための図である。図2(a)、(b)に示す例において、バケット31は、上側から、バケット円筒部31aと、バケット円筒部31aに続き、下部の下すぼまり傾斜面であるバケット縮径部31bと、該バケット縮径部31bに続き、コークスを冷却塔に投入するための図示しない開閉機構を有するバケット底部31cと、から構成されている。バケット31は、その全体を回転させるための図示しない機構を有していてもよい。
ここで、前記バケット31は、コークス炉の炭化室から押し出された赤熱コークスを受骸し、受骸した赤熱コークスをコークス乾式消火設備の冷却塔内に落下投入し、その後、次の赤熱コークスを受骸するために、次の窯出し炭化室の前に移動する、という工程を繰り返すものである。この工程の繰り返しの中で、赤熱コークス32をバケット31からプレチャンバー12内に投入した後、一般には赤熱コークス32の全部がプレチャンバー12に投入され、図3(a)に示すように、このバケット31の内には赤熱コークス32が残留しないのが普通である。従って、空のバケット31は、そのまま次窯(炭化室)の赤熱コークスの押し出しに使用することができる筈である。しかし、実際には、図3(b)に示すように、赤熱コークス32がバケット31の内壁面、特にバケット下部にバケット縮径部31bを有する場合にはその縮径部31bに多くが貼り付くという問題があった。もし、バケット31内にコークスの貼り付きが発生すると、貼り付いたそのコークスを人手で除去する作業が必要となり、処理時間がかかると共にコークス乾式消火設備の稼働率が悪化する問題を招いていた。
図4(a)、(b)は、それぞれ、本発明のコークス乾式消火設備の特徴を説明するための図である。本発明のコークス乾式消火設備の特徴は、図1(d)に示すように、バケット31を台車33上に戻した後であって、図1(a)に示すように、バケット31内にコークス炉41から赤熱コークス32を押し出す前に、もし該バケット31の内壁面の温度が400℃を超えているような場合に、バケット31の内壁面特にその縮径部を、例えば水噴射の可能な冷却装置42により400℃以下の温度まで冷却することにある。即ち本発明では、冷却したバケット31を台車33により、次の赤熱コークスの押し出しに備えるのである。このように、本発明のコークス乾式消火設備の場合は、バケット31を、次のコークス炉41からの赤熱コークス32の押し出し受骸の前に、冷却装置42により、バケット内壁面の温度を400℃以下に冷却することが肝要である。
このように本発明では、赤熱コークス32を冷却塔11に投入した後も高温(例えば600℃以上)が続くことがあるバケット31内壁の温度を400℃以下まで冷却することで、バケット31の内壁面へのコークスの貼り付きを防止することができるが、その結果として、貼り付きの除去に要する時間を省いたり短縮したりすることができ、コークス乾式消火設備の稼働率を向上させることができるようになる。
なお、バケット31の内壁にコークスが貼り付く理由は、乾留後のコークス中に残留していたタールが、高温(>400℃)下のバケット31内に放出されると共に、タールが熱分解して炭化しかつ残留物が周囲のコークス塊を結集して固まるためであると推定している。
上述した本発明のコークス乾式消火設備の操業方法において、バケット31の内壁の温度を350℃以下にすると、後述する実施例からわかるように、バケット31の内部へのコークスの貼り付きはさらに効果的に防止することができ、ほぼ完全に無くすことができるため好ましい。また、本発明のコークス乾式消火設備の操業方法において、バケットの冷却は、赤熱コークス32を受骸する前のバケット31の内壁面の温度に応じて、10〜30秒間で所定量の水をスプレーする冷却装置42によって調整することで、短時間で所定の温度(≦400℃)までバケットの内壁面を冷却できるため好ましい。
バケット31の内壁の温度は、図4(b)に示すように、バケットの内壁面、特に前記バケット縮径部31bなどを、サーモビュアーなどの非接触式温度計で測定してその平均の温度を求めることで、測定することが好ましい。
乾式消火設備の操業にあたって、1回に20tの赤熱コークスを受骸するバケットを使用し、上述したように、そのバケットを、コークス炉からの赤熱コークス押し出し前に、バケット内壁面の温度を200℃以上600℃未満の種々の温度まで冷却水で冷却し、その後、次窯の赤熱コークスをバケットで受骸する方法を実施した。そして、バケットの冷却温度と、その冷却温度で次窯の赤熱コークスを受骸して操業した後にバケット内壁面に貼り付いたコークス量と、の関係を求めた。
図5(a)はバケット冷却前の内壁の状態をサーモビュアーで撮影した画像であり、図5(b)はバケット冷却後の内壁の状態をサーモビュアーで撮影した画像である。この図において、青色ほど温度が低く赤色ほど温度が高い(200〜600℃)。一例として、図5(b)のように冷却した後に赤熱コークスの受骸を行った。結果を図6に示す。図6の結果から、バケットの内壁を400℃以下に冷却した後、次窯の赤熱コークスを受骸した場合、赤熱コークスのバケット内壁への貼り付きがほぼ発生していないことがわかった。また、冷却温度を350℃以下とすると、貼り付きをほぼ完全に抑えられることがわかった。
次に、本発明方法に従って内壁面の温度を400℃以下に冷却したバケット内に赤熱コークスを受骸した例(複数例)、および、従来のようにバケット内壁面を冷却しなかった例(複数例)、についての操業を行い、それぞれコークスの貼り付きがあったかどうかを求め、冷却の有無で貼り付き発生率(平均)を求めた。その結果を図7に示す。この図7に示す結果から、冷却をした場合の貼り付き発生率は冷却をしなかった場合と比較して約半分になることがわかった。
本発明に係るコークス乾式消火設備の操業方法は、赤熱コークスを取り扱うCDQ以外の他の諸設備、例えば受骸ホッパーなどに対しても有効な方法である。
1 コークス乾式消火設備
11 冷却塔
12 プレチャンバー
13 クーリングチャンバー
21 ボイラー
22、23 管路
31 バケット
31a バケット円筒部
31b バケット縮径部
31c バケット底部
32 赤熱コークス
33 台車
34 吊り上げ装置
41 コークス炉
42 冷却装置

Claims (5)

  1. コークス炉から押し出される赤熱コークスを、内壁面の温度が400℃以下のバケット内に受骸することを特徴とするコークス乾式消火設備の操業方法。
  2. 前記コークス乾式消火設備のバケットを、コークス炉からの赤熱コークス押し出し前に、該バケット内壁面の温度を400℃以下に冷却した後、赤熱コークスをバケットで受骸することを特徴とする請求項1に記載のコークス乾式消火設備の操業方法。
  3. 前記内壁面の温度が350℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のコークス乾式消火設備の操業方法。
  4. 前記内壁面は、赤熱コークス受骸前のバケット内壁面の温度に応じて、10〜30秒間散水スプレーによって散水して冷却することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコークス乾式消火設備の操業方法。
  5. 前記バケット内壁面が、バケット下部のバケット縮径部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコークス乾式消火設備の操業方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5856044U (ja) * 1981-10-05 1983-04-15 株式会社今村製作所 コ−クバケツトのライナ冷却装置
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