JP2017014791A - 引戸制動装置及び引戸装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラックの歯とピニオンの歯とがぶつかり合うことによる騒音の発生を防止又は効果的に抑制することに寄与する引戸装置を提供する。
【解決手段】引戸制動装置10は、引戸に取り付けられた装置本体30に回転可能に支持されたピニオン32が、ハンガーレールに取り付けられたラック34と噛合されている。装置本体30には、ピニオン32の回転に対して制動力を付与する発電ブレーキ部と、ハンガーレールに取り付けられた突条86との係合により引戸の開閉途中で発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路を開閉するリミットスイッチ80とが設けられている。
【選択図】図5
【解決手段】引戸制動装置10は、引戸に取り付けられた装置本体30に回転可能に支持されたピニオン32が、ハンガーレールに取り付けられたラック34と噛合されている。装置本体30には、ピニオン32の回転に対して制動力を付与する発電ブレーキ部と、ハンガーレールに取り付けられた突条86との係合により引戸の開閉途中で発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路を開閉するリミットスイッチ80とが設けられている。
【選択図】図5
Description
本発明は、引戸を制動するための引戸制動装置及び該引戸制動装置を備えた引戸装置に関する。
従来、電動モータ等の動力源を用いることなく、ばね付勢やレールの傾斜等を用いて引戸が自動的に閉じるようにした引戸装置が知れられている。このような引戸装置には、引戸が全閉する手前で引戸の移動速度を減速するための引戸制動装置が設けられている。
上記のような引戸制動装置は、例えば、ラックと、ピニオンと、ピニオンの回転に対して制動力を付与する制動部(緩衝機構)とを備えている。制動部は、引戸に取り付けられ、ピニオンは、制動部の回転軸に一方向クラッチを介して取り付けられ、ラックは、引戸が全閉する手前でピニオンと噛み合うようにレールに固定される。このような引戸制動装置では、ラックへのピニオンの噛み合い開始時に、ラックの歯とピニオンの歯とがぶつかり合うため、歯当り音(騒音)が発生する。また、この噛み合い開始時には、ラックの歯とピニオンの歯との位相ずれにより、ピニオンがラックに乗り上げて大きな騒音が生じることがある。このため、上記のような騒音の発生を抑制するようにした引戸制動装置が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
下記特許文献1に記載された引戸制動装置には、ラックへのピニオンの噛み合い開始時に、制動部(緩衝機構)の回転軸に対するピニオンの空転を許容する空転機構が設けられている。この空転機構によりピニオンが空転している間は、制動部の制動力がピニオンに作用せず、この間にピニオンとラックとを適切に噛み合わせるようにしている。なお、引戸制動装置に関する他の先行技術文献としては、下記の特許文献2がある。
しかしながら、特許文献1に記載された引戸制動装置においても、ラックへのピニオンの噛み合い開始時には、ラックの歯とピニオンの歯とがぶつかり合うため、当該ぶつかり合いに起因する騒音の発生を防止又は抑制する観点で、更なる改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、ラックの歯とピニオンの歯とがぶつかり合うことによる騒音の発生を防止又は効果的に抑制することに寄与する引戸制動装置及び引戸装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る引戸制動装置は、レール及び該レールに沿って開閉される引戸のうちの一方の側に取り付けられた装置本体に回転可能に支持され、他方の側に取り付けられたラックと噛合され、前記引戸の開閉時に回転されるピニオンと、前記装置本体に設けられ、前記ピニオンの回転に対して制動力を付与する発電ブレーキ部と、前記装置本体に設けられ、前記他方の側に設けられた係合部との係合により前記引戸の開閉途中で前記発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路を開閉するスイッチと、を備えている。
請求項1に記載の引戸制動装置では、レール及び該レールに沿って開閉される引戸のうちの一方の側に、装置本体が取り付けられる。この装置本体には、ピニオンが回転可能に支持されている。このピニオンは、レール及び引戸のうちの他方の側に取り付けられたラックと噛合され、引戸の開閉時に回転される。また、上記の装置本体には、ピニオンの回転(すなわち引戸の移動)に対して制動力を付与する発電ブレーキ部と、レール及び引戸のうちの他方の側に設けられた係合部との係合により、引戸の開閉途中で発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路を開閉するスイッチとが設けられている。
この発明では、例えば、引戸の開閉範囲の全域においてピニオンがラックと噛み合うようにラックを設定した場合でも、上記係合部の設定位置の調整により、引戸の開閉途中の適切な位置において、発電ブレーキ部の作動及び非作動(すなわち引戸の制動及び非制動)を切り換えることができる。この場合、ラックの歯とピニオンの歯とがぶつかり合うことを構造的に無くすことができる。また例えば、引戸が全開位置から閉じる際の移動初期にピニオンがラックと噛み合うようにラックを設定した場合でも、上記係合部の設定位置の調整により、引戸の開閉途中の適切な位置において、発電ブレーキ部の作動及び非作動を切り換えることができる。この場合、ラックの歯とピニオンの歯とが低速でぶつかり合うため、騒音が生じ難くなる。以上のことから、本発明では、ラックの歯とピニオンの歯とがぶつかり合うことによる騒音の発生を防止又は効果的に抑制することに寄与する。
請求項2に記載の発明に係る引戸制動装置は、請求項1において、前記係合部は、前記引戸の開閉方向に延在する突条であり、前記スイッチは、前記突条との係合により操作部が押圧されるリミットスイッチである。
請求項2に記載の引戸制動装置では、レール及び引戸のうちの一方の側に取り付けられる装置本体に、リミットスイッチが設けられている。また、レール及び引戸のうちの他方の側には、引戸の開閉方向に延在する突条が設けられる。上記のリミットスイッチは、引戸の開閉途中で上記の突条と係合する。これにより、リミットスイッチの操作部が押圧され、発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路が開閉される。このように、リミットスイッチを用いる構成であるため、既存のリミットスイッチの利用により、装置の製造を容易なものにすることができる。
請求項3に記載の発明に係る引戸制動装置は、請求項1において、前記係合部は、突起であり、前記スイッチは、ロッカースイッチと、前記装置本体に回転可能に支持され、前記突起との係合によって回転されることにより前記ロッカースイッチの操作部に当たって当該操作部を反転させるフラップと、を有している。
請求項3に記載の引戸制動装置では、レール及び引戸のうちの一方の側に取り付けられる装置本体に、ロッカースイッチ及びフラップを備えたスイッチが設けられている。また、レール及び引戸のうちの他方の側には、突条が設けられる。上記のフラップは、装置本体に回転可能に支持されており、引戸の開閉途中で上記の突起と係合し、回転される。これにより、フラップがロッカースイッチの操作部に当たって当該操作部を反転させ、発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路が開閉される。このように、ロッカースイッチを用いる構成であるため、既存のロッカースイッチの利用により、装置の製造を容易なものにすることができる。
請求項4に記載の発明に係る引戸制動装置は、請求項1において、前記係合部は、前記引戸の開閉方向に対して傾斜したガイド部を備えており、前記スイッチは、操作レバーが前記ガイド部との係合によって反転されるトグルスイッチである。
請求項4に記載の引戸制動装置では、レール及び引戸のうちの一方の側に取り付けられた装置本体に、トグルスイッチが設けられている。また、レール及び引戸のうちの他方に設けられた係合部が、引戸の開閉方向に対して傾斜したガイド部を備えている。このガイド部には、引戸の開閉途中で上記トグルスイッチの操作レバーが係合する。これにより、操作レバーが反転され、発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路が開閉される。このように、トグルスイッチを用いる構成であるため、既存のトグルスイッチの利用により、装置の製造を容易なものにすることができる。
請求項5に記載の発明に係る引戸制動装置は、請求項1において、前記係合部は、前記引戸の開閉方向に延在する突条であり、前記スイッチは、前記発電ブレーキ回路の一部が切断された部位に設けられた一対の接点と、導電性を有し、前記装置本体に支持されると共に、前記突条との係合により前記装置本体に対し相対移動して前記一対の接点に接触する導電性可動部と、を有している。
請求項5に記載の引戸制動装置では、レール及び引戸のうちの一方の側に取り付けられる装置本体に、導電性可動部及び一対の接点を備えたスイッチが設けられている。また、レール及び引戸のうちの他方の側には、引戸の開閉方向に延在する突条が設けられる。上記一対の接点は、発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路の一部が切断された部位に設けられている。また、上記導電性可動部は、導電性を有し、装置本体に支持されており、引戸の開閉途中で上記の突条に係合する。これにより、導電性可動部が装置本体に対して相対移動し、上記一対の接点に接触する。この接触により、一対の接点が導電性可動部を介して電気的に接続され、発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路が閉じる。つまり、この発明では、発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路の一部を用いてスイッチを構成しているので、スイッチの構造を簡素化することができる。
請求項6に記載の発明に係る引戸装置は、レールと、前記レールに沿って開閉される引戸と、前記レール及び前記引戸のうちの一方に前記装置本体が取り付けられ、前記レール及び前記引戸のうちの他方に取り付けられた前記ラックに前記ピニオンが噛合され、前記他方に設けられた前記係合部に前記スイッチが係合する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の引戸制動装置と、を備えている。
請求項6に記載の引戸装置は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の引戸制動装置を備えているので、前述した作用及び効果を奏する。
以上説明したように、本発明に係る引戸制動装置及び制動装置では、ラックの歯とピニオンの歯とがぶつかり合うことによる騒音の発生を防止又は効果的に抑制することに寄与する。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図6を用いて本発明の第1実施形態に係る引戸制動装置10及び引戸装置11について説明する。図1及び図2に示されるように、引戸装置11は、引戸12と、レールとしてのハンガーレール18と、引戸制動装置10とを備えている。引戸12は、建築物等の壁部14に形成された開口部16を開閉するための引戸本体13を備えている。なお、各図中に適宜示される矢印UPは、鉛直方向の上方を示している。
以下、図1〜図6を用いて本発明の第1実施形態に係る引戸制動装置10及び引戸装置11について説明する。図1及び図2に示されるように、引戸装置11は、引戸12と、レールとしてのハンガーレール18と、引戸制動装置10とを備えている。引戸12は、建築物等の壁部14に形成された開口部16を開閉するための引戸本体13を備えている。なお、各図中に適宜示される矢印UPは、鉛直方向の上方を示している。
壁部14には、開口部16の上方にハンガーレール18が取り付けられている。ハンガーレール18は、長手方向と交差する方向に沿う断面がL字形状に形成され、L字形状の一辺が基部18Aとされ、他辺が支持部18Bとされている。ハンガーレール18は、長手方向が、壁部14における開口部16の上方の部位に開口部16の上端に沿うように配置され(図1参照)、基部18Aが壁部14に固定されている。また、ハンガーレール18は、支持部18Bの先端側から上方へ突出したレール部18Cを有している。このレール部18Cは、ハンガーレール18の長手方向(引戸12の移動方向)に延在している。さらに、基部18Aとレール部18Cとの間で支持部18Bの上面には、ラック34が取り付けられている。このラック34は、ハンガーレール18の長手方向を長手とする長尺状に形成されている。
引戸12は、引戸本体13がハンガーレール18の支持部18Bの下方に配置されている。引戸本体13の上端面における長手方向の一端側及び他端側には、引戸12の構成部材であるブラケット22、24が設けられている。ブラケット22、24は、ベース板26Aが引戸本体13の上端面に固定され、ベース板26Aから上方へ向けて脚板26Bが立設されている。また、ブラケット22、24は、脚板26Bの壁部14側の面に戸車28が回転自在に取り付けられている。
図2に示されるように、引戸12は、ブラケット22、24の各々の戸車28がハンガーレール18のレール部18Cに載せられることで、引戸本体13がハンガーレール18に吊り下げられて支持されている。また、図1及び図2に示す引戸12は、戸車28がレール部18C上を長手方向(開閉方向)に沿って転動することで、引戸本体13が、開口部16の全域を閉塞する全閉位置から開口部16の全域を開放する全開位置までの範囲で移動される。このような引戸12としては、公知の一般的構成の適用が可能である。なお、本実施形態では、一例として右開きの引戸12を適用しており、以下の説明においては、図1の紙面左側を開口部16の閉方向として矢印CLで示し、紙面右側を開口部16の開方向として矢印OPで示している。
ここで、本実施形態に係る引戸装置11は、引戸12が自然に(自動的に)閉方向CLへ移動して開口部16を閉じるクローザ手段(クローザ機能)を備えている。このクローザ手段としては、例えば引戸12を支持するハンガーレール18が、閉方向CL側を開方向OP側より低位となるように傾斜されて壁部14に固定されることで構成されている。引戸12は、ハンガーレール18のレール部18Cの傾斜に沿って戸車28が自然に閉方向CLへ向けて転動することにより、自動的に全閉位置に移動して開口部16を閉じる。
なお、クローザ手段の構成は、上記に限るものではない。例えば、駆動力により引戸12を全閉位置へ移動させるクローザ装置がクローザ手段とされた構成にしても良い。クローザ装置としては、ばねなどの付勢力、油圧、又は空気圧等の何れかを駆動力とする公知の構成を適用することができる。例えば、付勢力を用いるクローザ装置は、付勢力を発生するコイルばね等の付勢手段が設けられた駆動部をハンガーレール18の閉方向CL側の端部に設け、駆動部から引き出したワイヤの先端をブラケット22に係合させた構成等が適用される。このようなクローザ装置では、引戸12が開口部16の開方向OPへ移動されてワイヤが引き出されることで付勢手段に付勢力が蓄勢され、引戸12から手が離されると、蓄勢している付勢力によりワイヤが巻き取られる。これにより、引戸12が閉方向CLへ移動して開口部16を閉じる。
一方、図1及び図2に示される引戸制動装置10は、ジェネレータ式の制動装置であり、引戸に取り付けられた装置本体30と、該装置本体30に回転可能に支持されたピニオン32とによって構成されている。このピニオン32は、前述したラック34に対して引戸12の開閉範囲の全域で噛合される構成になっており、引戸12が開閉される際に回転される。換言すれば、前述したラック34は、引戸12の開閉範囲の全域でピニオン32と噛合されるように長さ寸法が設定されている。
装置本体30は、引戸12に固定されたハウジング36を備えている。このハウジング36は、一例としてブラケット22の脚板26Bにビス止めによって固定されている。これにより、装置本体30が引戸12と一体で開閉方向に移動される。また、装置本体30には、図3に示されるように、伝達部(増速機部)38と、発電ブレーキ部(制動部)40とが設けられている。伝達部38は、一例として複数のギヤによる歯車列を構成しており、ピニオン32の軸線回り一方(図1及び図3の矢印R方向)の回転を増速して発電ブレーキ部40へ伝達する。発電ブレーキ部40は、伝達部38を介して伝達されたピニオン32の回転速度に応じ、回転速度が高くなるほど大きくなる回転負荷を発生する。なお、ピニオン32が軸線回り他方へ回転した際には、ピニオン32に組み込まれた図示しない一方向クラッチによって、ピニオン32から伝達部38への回転の伝達が遮断される構成になっている。
ハウジング36は、ピニオン32と反対側の面に開口された第1凹部42が形成されると共に、第1凹部42の底部に開口された第2凹部44が形成されている。ハウジング36は、第2凹部44に伝達部38が収容されて仕切り板46により閉塞され、第1凹部42に発電ブレーキ部40が収容されてカバー48により閉塞される。
伝達部38は、シャフト50A、50B、50Cを備える。ハウジング36は、第2凹部44の底面に支持孔44A、44B、44Cが形成され、仕切り板46は、ハウジング36の支持孔44A、44B、44Cの各々と同軸となるように支持孔46A、46B、46Cが形成されている。シャフト50Aは、軸線方向の一端部が支持孔44Aに挿通されてハウジング36から突出され、他端が支持孔46Aに挿入されている。また、シャフト50Bは、一端が支持孔44Bに挿入され、他端が支持孔46Bに挿入され、シャフト50Cは、一端が支持孔44Cに挿入され、他端が支持孔46Cに挿入されている。これにより、伝達部38は、シャフト50A、50B、50Cが第2凹部44の底面と仕切り板46との間に互いの軸線が平行となるように掛け渡され、かつ回転自在に支持されている。
伝達部38は、ハウジング36から突出したシャフト50Aにピニオン32が設けられ、ピニオン32が軸線回り一方(図1及び図3の矢印R方向)へ回転することで、シャフト50Aがピニオン32と共に回転可能となっている。また、シャフト50Aは、ギヤ52が一体回転するように取り付けられている。シャフト50Bは、二段ギヤ54が取り付けられ、シャフト50Cは、中間ギヤ56が取り付けられている。二段ギヤ54は、ギヤ52よりも小径のギヤ54A、及びギヤ54Aよりも更に小径のギヤ54Bにより形成されている。中間ギヤ56は、中間ギヤ56よりも小径で中間ギヤ56の裏側(図2の紙面裏側)のギヤ(図示省略)が一体とされた二段ギヤとなっている。また、中間ギヤ56の裏側(図2の紙面裏側)の図示しないギヤは、ギヤ52より小径とされ、二段ギヤ54のギヤ54Bは、中間ギヤ56よりも小径とされている。なお、ギヤの大径及び小径は、外径の相違を示す共に、歯数の相違を示しており、大径のギヤは、小径のギヤよりも歯数が多いことを示す。
伝達部38は、シャフト50Aのギヤ52と、シャフト50Cの中間ギヤ56の裏側に設けている図示しない小径のギヤとが噛み合い、シャフト50Aの回転が増速されて中間ギヤ56に伝達される。また、伝達部38は、中間ギヤ56とシャフト50Bの二段ギヤ54のギヤ54Bとが噛み合い、中間ギヤ56の回転が増速されて二段ギヤ54のギヤ54Aが回転される。これにより、伝達部38は、シャフト50Aの回転をギヤ54Aに伝達する歯車列が形成され、ピニオン32の回転速度が増速されてギヤ54Aに伝達される。
発電ブレーキ部40は、ジェネレータ58と、発電ブレーキ回路60とを備えている。ジェネレータ58は、図3に示される仕切り板46に形成された挿通孔46Dにロータ軸58Aの先端部が挿入された状態で仕切り板46に取り付けられている。また、発電ブレーキ回路60は、例えば、仕切り板46に取り付けられ、図示しない配線によりジェネレータ58と接続されている。
ジェネレータ58は、仕切り板46の挿通孔46Dから第2凹部44内に突出されたロータ軸58Aの先端部にピニオン62が取り付けられ、ピニオン62が伝達部38の二段ギヤ54のギヤ54Aに噛み合っている。これにより、装置本体30は、ピニオン32の回転が伝達部38を介してジェネレータ58のロータ軸58Aに伝達されて、ロータ軸58Aが回転される。この際、ジェネレータ58は、伝達部38のギヤ52とギヤ52より小径の図示しないギヤとが噛み合い、また、中間ギヤ56と中間ギヤ56よりも小径のギヤ54Bとが噛み合っていることで、ピニオン32の回転速度が増速されてロータ軸58Aが回転される。壁部14側でハンガーレール18の支持部18Bの上方となる位置にピニオン32が設けられている。
ジェネレータ58は、一例として永久磁石界磁型モータが用いられる。永久磁石界磁型モータとしては、例えば、直流モータ(直流電動機)、ステッピングモータ、又は交流モータ(交流電動機)などがあり、また、永久磁石界磁型モータは、永久磁石をロータ側に設けたものと、永久磁石をステータ側に設けたものとがある。さらに、モータとしては、アウターロータ型と、インナーロータ側とがある。回転器として適用するジェネレータ58としては、永久界磁型モータであれば、何れのモータを適用しても良く、本実施形態では、ジェネレータ58の一例として三相モータ(三相交流モータ)を用いる。
図4には、ジェネレータ58と発電ブレーキ回路60との接続の一例を示している。ジェネレータ58は、ロータ軸58Aに永久磁石が配置され、図示しないステータに三相の巻線として、U相のコイル64U、V相のコイル64V、及びW相のコイル64W(以下、総称する場合、コイル64という)が設けられている。
発電ブレーキ回路60は、制動回路60Aを含んでいる。ジェネレータ58は、コイル64の各々が制動回路60Aに接続されており、後述するリミットスイッチ80がONにされた状態では、コイル64の各々と制動回路60Aとの間で閉じた回路(閉回路)が形成される。なお、図4では、リミットスイッチ80がOFFにされた状態が図示されている。ジェネレータ58の各コイル64は、一例としてコイル64U、64V、64Wが、Y接続(スター接続)されるように制動回路60Aに接続されている。なお、閉じた回路とは、外部からの電力の供給が無く、かつ外部への電力の供給もない回路を示す。また、ジェネレータ58の各コイル64と制動回路60Aとは、Y接続に限らず、Δ接続(デルタ接続)又はコイル64ごとの接続など、制動回路60Aとの間で閉じた回路を形成する任意の接続法をも適用することができる。
制動回路60Aは、一例として整流回路68、及び整流回路68に接続された抵抗回路70を含んでいる。ジェネレータ58は、リミットスイッチ80がONにされた状態でロータ軸58Aが回転することにより、各コイル64に起電力が生じ、各コイル64と制動回路60Aとの間に、コイル64により生じた起電力に応じた電流iが流れる。
整流回路68は、一例として複数のダイオード72がブリッジ接続されて形成され、ジェネレータ58のコイル64で発生された交流電流(交番電流)を整流する。本実施形態では、ダイオード72の一例として、ショットキー・バリア・ダイオードを用いている。抵抗回路70は、半固定抵抗器(トリマー)を用いた可変抵抗器74、及びトランジスタ76により形成されている。トランジスタ76は、一例として、npn形のバイポーラトランジスタを用いている。抵抗回路70は、抵抗値が全抵抗値となる可変抵抗器74の端子74A、74Cの一方が整流回路68の正極側に接続され、他方が整流回路68の負極側に接続されている。また、抵抗回路70は、トランジスタ76のコレクタCが整流回路68の正極側に接続され、エミッタEが整流回路68の負極側に接続され、さらに、ベースBが可変抵抗器74の摺動子の端子74Bに接続されている。これにより、ジェネレータ58の各コイル64と制動回路60Aとの間には、コイル64に生じた起電力(誘導起電力)に応じた電流iが流れると共に、電流iが可変抵抗器74の摺動子の位置により調整可能となっている。
発電ブレーキ部40は、永久磁石界磁型モータを用いたジェネレータ58のロータ軸58Aが回転することで生じる誘導起電力により、各コイル64に電流が流れる。これにより、ジェネレータ58は、ロータ軸58Aと各コイル64との間にローレンツ力が生じる。ロータ軸58Aに永久磁石を設けているジェネレータ58は、ローレンツ力がロータ軸58Aの回転を抑制する力となっている。発電ブレーキ部40は、ジェネレータ58で発生されたローレンツ力が、伝達部38を介して大きくされてピニオン32に伝達されることで、ピニオン32の回転を抑制する制動力(制動トルク)として作用する。
ジェネレータ58で発生するローレンツ力は、発電ブレーキ回路60を流れる電流iに影響し、電流iが大きくなるほど大きくなる。電流iは、ロータ軸58Aの回転速度に影響し、ロータ軸58Aの回転速度、即ち、ピニオン32の回転速度が高くなるほど電流iが増加する。また、電流iは、ロータ軸58Aの回転及び抵抗回路70に設けた可変抵抗器74の摺動子の位置(トランジスタ76のベース電圧)に応じて変化する。ここから、発電ブレーキ部40は、抵抗回路70に設けている可変抵抗器74の抵抗値(摺動子の位置)を調整して、例えば、ピニオン32の回転速度に対する制動トルクの変化特性が調整される。
ここで、前述したリミットスイッチ80は、図4に示されるように、可変抵抗器74の端子74Aと、トランジスタ76のコレクタCとを接続した配線75の途中に設けられている。このリミットスイッチ80は、本実施形態では、図3に示されるように、ローラ82及びレバー84を備えたローラレバー式のリミットスイッチとされており、ハウジング36の下部に形成された凹部39内に収容され、ビス止め等の手段によってハウジングに固定されている。このリミットスイッチ80のローラ82及びレバー84は、図2に示されるように、ハウジング36の下方側へ突出しており、ハンガーレール18の支持部18Bにおける基部18Aとラック34との間の部位に対して上方側から対向している。
支持部18Bにおける基部18Aとラック34との間の部位の上面には、係合部としての突条86が設けられている。この突条86は、ハンガーレール18の長手方向を長手とする長尺状に形成されているが、ラック34よりも十分に長さ寸法が短く設定されており、閉方向CL側に偏寄されて配置されている。この突条86の開方向OP側の端部は、図5及び図6に示されるように、上部側が斜めに面取りされている。なお、図5では、説明の都合上、突条86がラック34よりも上方側へ突出した状態で図示しているが、突条86の高さ寸法は、リミットスイッチ80との関係で適宜変更可能である。また、本実施形態では、突条86とラック34とが一体に形成されているが、これに限らず、突条86がラック34とは別体に形成されてハンガーレール18に取り付けられる構成にしてもよい。
上記のリミットスイッチ80は、引戸12の閉方向の移動に対して制動力を付与する区間において、ローラ82が上記の突条86と係合する(突条86の上面に乗り上げる)。つまり、上記の突条86は、引戸12が閉じられる際に、引戸12が全閉する手前でリミットスイッチ80のローラ82と係合し、引戸12が全閉位置に達するまでローラ82との係合状態を維持されるように配置されている。ローラ82が突条86の上面に乗り上げた状態では、レバー84が上方側へ回動され、当該レバー84によってリミットスイッチ80の操作部80A(アクチュエータ部)が押圧される。これにより、リミットスイッチ80がONにされ、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が閉じるように構成されている。
発電ブレーキ回路60が閉じると、発電ブレーキ部40が、ピニオン32に対して、引戸本体13の移動速度に応じた回転速度、及び、引戸12の移動速度と引戸12の重量等に応じた回転力(制動力)を付与する。この発電ブレーキ部40は、ラック34と噛み合って回転するピニオン32に対して、回転を抑制する方向への制動力を付与することで、引戸12の移動速度を減速させる。また、発電ブレーキ部40は、ピニオン32の回転速度に応じ、回転速度が高くなるほど大きくした制動トルクをピニオン32に付与することで、引戸12を緩やかに全閉位置で停止させる。
一方、全閉位置に位置する引戸12が開かれる際には、リミットスイッチ80のローラ82が突条86との係合状態を解除されるまでは、発電ブレーキ回路60が閉じた状態を維持される。この際には、ラック34と噛合されたピニオン32が軸線回り他方へ回転され、ピニオン32に組み込まれた一方向クラッチによってピニオン32から伝達部38への回転の伝達が遮断される。これにより、ピニオン32すなわち引戸12が、発電ブレーキ部40の制動力を受けずに開方向OPへ移動される。そして、リミットスイッチ80のローラ82と突条86との係合状態が解除されると、リミットスイッチ80がOFFになり、発電ブレーキ回路60が開かれるように構成されている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の引戸装置11では、ハンガーレール18に沿って開閉される引戸12に、引戸制動装置10の装置本体30が取り付けられている。この装置本体30には、ピニオン32が回転可能に支持されている。このピニオン32は、ハンガーレール18に取り付けられたラック34に対して引戸12の開閉範囲の全域で噛合され、引戸12の開閉時に回転される。また、上記の装置本体30には、ピニオン32の回転(すなわち引戸12の移動)に対して制動力を付与する発電ブレーキ部40と、ハンガーレール18に取り付けられた突条86との係合により引戸12の開閉途中で発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60を開閉するリミットスイッチ80とが設けられている。
このため、ピニオン32が引戸12の開閉範囲の全域でラック34と噛合された構成であっても、突条86の設定位置の調整により、引戸12の開閉途中の適切な位置(所望の位置)において、発電ブレーキ部40の作動及び非作動(すなわち引戸12の制動及び非制動)を切り換えることができる。これにより、ラック34の歯とピニオン32の歯とがぶつかり合うことを構造的に無くすことができる。したがって、本実施形態では、ラック34の歯とピニオン32の歯とがぶつかり合うことによる騒音の発生を防止することができる。
また、本実施形態では、リミットスイッチ80と突条86との係合によってリミットスイッチ80がON・OFFされる構成であるため、突条86の長さや配置を適宜変更することにより、引戸12の制動区間を容易に設定変更することができる。しかも、リミットスイッチ80を用いる場合、リミットスイッチ80のON・OFF状態が突条86との係合以外の外力によって不用意に切り換わることがないため、誤作動を防止する観点で好適である。
さらに、信頼性の高い既存のリミットスイッチ80を利用することにより、装置の製造を容易なものにすることができる。また、ローラレバー式のリミットスイッチ80を用いることにより、リミットスイッチ80と突条86との係合が、引戸12の移動に対して抵抗になることを抑制できる。
なお、上記第1実施形態では、リミットスイッチ80がローラレバー式とされた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、リミットスイッチとしては、ヒンジレバー式、プランジャ式、ローラアーム式など、他の種類のものを適用可能である。
また、上記第1実施形態では、ピニオン32がラック34に対して引戸12の開閉範囲の全域で噛合される構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、引戸12が全開位置から閉じる際の移動初期にピニオン32がラック34と噛み合うようにラック34を設定してもよい。この場合でも、突条86(係合部)の設定位置の調整により、引戸12の開閉途中の適切な位置において、発電ブレーキ部40の作動及び非作動を切り換えることができる。この場合、ラック34の歯とピニオン32の歯とが低速でぶつかり合うため、騒音が生じ難くなる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図7には、本発明の第2実施形態に係る引戸装置91の部分的な構成が図5に対応した概略的な側面図にて示されている。また、図8には、図7に示される構成を引戸の開方向OP側から見た概略的な断面図が示されている。この引戸装置91は、前記第1実施形態に係る引戸装置11と基本的に同様の構成とされているが、引戸制動装置90の構成が前記第1実施形態に係る引戸制動装置10とは異なっている。この引戸制動装置90は、前記第1実施形態に係るリミットスイッチ80の代わりに、ロッカースイッチ94及びフラップ96によって構成されたスイッチ92を備えている。
図7には、本発明の第2実施形態に係る引戸装置91の部分的な構成が図5に対応した概略的な側面図にて示されている。また、図8には、図7に示される構成を引戸の開方向OP側から見た概略的な断面図が示されている。この引戸装置91は、前記第1実施形態に係る引戸装置11と基本的に同様の構成とされているが、引戸制動装置90の構成が前記第1実施形態に係る引戸制動装置10とは異なっている。この引戸制動装置90は、前記第1実施形態に係るリミットスイッチ80の代わりに、ロッカースイッチ94及びフラップ96によって構成されたスイッチ92を備えている。
ロッカースイッチ94は、発電ブレーキ回路60において、リミットスイッチ80と同様の位置(図4に示される配線75の途中)に電気的に接続されており、ビス止め等の手段によってハウジング36の下部側に固定されている。このロッカースイッチ94の下面側には、シーソー式の操作部94Aが設けられている。この操作部94Aの一側部分94A1が上方側へ押圧されると、ロッカースイッチ94がONになり、操作部94Aの他側部分94A2が上方側へ押圧されると、ロッカースイッチ94がOFFになる。一側部分94A1は他側部分94A2に対して閉方向CL側に配置されている。この操作部94Aの下方には、フラップ96が配置されている。フラップ96は、ハンガーレール18の幅方向(図1の矢印CL、OP及びUPと直交する方向)に延びる支軸96Aを備えており、当該支軸96Aを介してハウジング36に回転可能に支持されている。
また、この実施形態では、前記第1実施形態に係る突条86の代わりに、係合部としての突起98がハンガーレール18側に設けられている。この突起98は、ハンガーレール18の支持部18Bから上方側へ突出しており、引戸12が閉じる際に、引戸12が全閉する手前でスイッチ92のフラップ96と係合するように配置されている。この際には、フラップ96は、突起98に対して開方向OP側から係合し、軸線回り一方(図9(A)の矢印A方向)へ回転される。これにより、ロッカースイッチ94の操作部94Aの一側部分94A1にフラップ96が当たって当該操作部94Aが反転する。これにより、ロッカースイッチ94がONにされ、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が閉じるように構成されている。
一方、全閉位置に位置する引戸12が開かれる際には、フラップ96は、突起98に対して閉方向CL側から係合し、軸線回り他方(図9(B)の矢印B方向側)へ回転される。これにより、ロッカースイッチ94の操作部94Aの他側部分94A2にフラップ96が当たって当該操作部94Aが反転する。これにより、ロッカースイッチ94がOFFにされ、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が開くるように構成されている。
また、この実施形態では、ロッカースイッチ94の操作部94Aが、フラップ96以外からの外力によって不用意に反転されてしまった場合でも、引戸12の開閉に伴ってフラップ96が突起98を一度通過することにより、フラップ96が空転し、元の正常な状態に復帰するように構成されている。この実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
<第3の実施形態>
図10には、本発明の第3実施形態に係る引戸装置101の部分的な構成が図5に対応した概略的な側面図にて示されている。また、図11には、図10に示される構成を引戸の閉方向CL側から見た概略的な断面図が示されている。この引戸装置101は、前記第1実施形態に係る引戸装置11と基本的に同様の構成とされているが、引戸制動装置100の構成が前記第1実施形態に係る引戸制動装置10とは異なっている。この引戸制動装置100は、前記第1実施形態に係るリミットスイッチ80の代わりに、トグルスイッチ102を備えている。
図10には、本発明の第3実施形態に係る引戸装置101の部分的な構成が図5に対応した概略的な側面図にて示されている。また、図11には、図10に示される構成を引戸の閉方向CL側から見た概略的な断面図が示されている。この引戸装置101は、前記第1実施形態に係る引戸装置11と基本的に同様の構成とされているが、引戸制動装置100の構成が前記第1実施形態に係る引戸制動装置10とは異なっている。この引戸制動装置100は、前記第1実施形態に係るリミットスイッチ80の代わりに、トグルスイッチ102を備えている。
トグルスイッチ102は、発電ブレーキ回路60において、リミットスイッチ80と同様の位置(配線75の途中)に電気的に接続されており、ビス止め等の手段によってハウジング36の下部側に固定されている。このトグルスイッチ102は、ハウジング36の下方側へ突出した操作レバー102Aを備えている。この操作レバー102Aがハンガーレール18の幅方向一側へ操作されると、トグルスイッチ102がONになり、この操作レバー102Aがハンガーレール18の幅方向他側へ操作されると、トグルスイッチ102がOFFになる。
また、この実施形態では、前記第1実施形態に係る突条86の代わりに、係合部としてのポイント部材104を備えている。このポイント部材104は、ブロック状又は板状に形成された部材本体106を備えている。この部材本体106は、ハンガーレール18の支持部18Bの上面に固定されている。この部材本体106には、ガイド部としてのガイド溝108が形成されている。このガイド溝108は、平面視で引戸12の開閉方向に対して傾斜している。また、このポイント部材104は、一対の弁110、112を備えている。
一方の弁110は、部材本体106とラック34との間に配置されており、他方の弁112は、部材本体106とハンガーレール18のレール部18Cとの間に配置されている。これらの弁110、112の基端部には、それぞれ上下に延びる支軸110A及び112Aが設けられており、これらの支軸110A及び112Aにおいて各弁110、112が部材本体106におけるガイド溝108の縁部に連結されている。これにより、弁110、112は、それぞれ図12の矢印C、D方向に回転可能とされている。これらの弁110、112は、通常は図示しない付勢部材の付勢力によって図12に示される状態(弁110の先端がラック34に当接し、弁112の先端がレール部18Cに当接した状態)に保持されている。
この実施形態では、引戸12が閉じられる際に、引戸12が全閉する手前でトグルスイッチ102の操作レバー102Aの先端部(下端部)がポイント部材104の一方の弁110に当接し、当該弁110によってガイド溝108内に案内される(図12の矢印E参照)。このガイド溝108内を操作レバー102Aの先端部が通過することにより、操作レバー102Aが反転される。これにより、トグルスイッチ102がONにされ、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が閉じるように構成されている。
一方、全閉位置に位置する引戸12が開かれる際には、トグルスイッチ102の操作レバー102Aの先端部(下端部)がポイント部材104の他方の弁112に当接し、当該弁112によってガイド溝108内に案内される。このガイド溝108内を操作レバー102Aの先端部が通過することにより、操作レバー102Aが反転される。これにより、トグルスイッチ102がONにされ、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が閉じるように構成されている。
また、この実施形態では、トグルスイッチ102の操作レバー102Aが、ポイント部材104以外からの外力によって不用意に反転されてしまった場合でも、当該操作レバー102Aが引戸12の開閉に伴ってポイント部材104を一度通過することにより、元の正常な状態に復帰するように構成されている。つまり、例えば操作レバー102Aが図12に二点鎖線で示されるように不用意に反転された場合でも、弁112の矢印D方向への回転により、操作レバー102Aが、部材本体106とレール部18Aとの間の隙間を通過可能になる(図12に二点鎖線で示される矢印F参照)。これにより、元の正常な状態に復帰させることができる。同様に、操作レバー102Aが上記と逆に反転された場合(図12に一点鎖線で示される操作レバー102A参照)には、弁110の矢印C方向への回転により、操作レバー102Aが、部材本体106とラック34との間の隙間を通過可能になり、元の正常な状態に復帰される。この実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
<第4の実施形態>
図14には、本発明の第4実施形態に係る引戸制動装置120のスイッチ122が概略的な斜視図にて示されている。この引戸制動装置120は、前記第1実施形態に係るリミットスイッチ80の代わりに、スイッチ122を備えている。このスイッチ122は、発電ブレーキ回路60の一部である配線75が切断された部位に設けられた一対の接点124、126と、一対の接点124、126の下方で装置本体30のハウジング36(図14では何れも図示省略)に支持された導電性可動部128とによって構成されている。導電性可動部128は、リミットスイッチ80のローラ82及びレバー84と同様のローラ130及びレバー132を備えている。レバー132の基端部は、支軸134によってハウジング36の下端部に回転可能に連結されており、レバー132の先端部には、ローラ130が回転可能に取り付けられている。このレバー132は、金属等の導電性を有する材料によって形成されており、長手方向中間部に上方側へ膨出した膨出部132Aを備えている。
図14には、本発明の第4実施形態に係る引戸制動装置120のスイッチ122が概略的な斜視図にて示されている。この引戸制動装置120は、前記第1実施形態に係るリミットスイッチ80の代わりに、スイッチ122を備えている。このスイッチ122は、発電ブレーキ回路60の一部である配線75が切断された部位に設けられた一対の接点124、126と、一対の接点124、126の下方で装置本体30のハウジング36(図14では何れも図示省略)に支持された導電性可動部128とによって構成されている。導電性可動部128は、リミットスイッチ80のローラ82及びレバー84と同様のローラ130及びレバー132を備えている。レバー132の基端部は、支軸134によってハウジング36の下端部に回転可能に連結されており、レバー132の先端部には、ローラ130が回転可能に取り付けられている。このレバー132は、金属等の導電性を有する材料によって形成されており、長手方向中間部に上方側へ膨出した膨出部132Aを備えている。
この実施形態では、引戸12が閉じられる際に、引戸12が全閉する手前でローラ130が突条86に係合する(突条86の上面に乗り上げる)ことにより、レバー132がハウジング30に対して上方側へ相対的に回動し、膨出部132が接点124、126に接触する。これにより、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が閉じるように構成されている。また、全閉位置に位置する引戸12が開かれる際には、引戸12が開かれる途中で、ローラ130と突条86との係合状態を解除され、レバー132がハウジング30に対して下方側へ相対的に回動される。これにより、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が開かれるように構成されている。この実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。しかも、この実施形態では、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60の一部を用いてスイッチ122を構成しているので、スイッチ122の構造を簡素化することができる。
<第5の実施形態>
図15には、本発明の第5実施形態に係る引戸制動装置140のスイッチ142が概略的な斜視図にて示されている。この引戸制動装置140は、前記第1実施形態に係るリミットスイッチ80の代わりに、スイッチ142を備えている。このスイッチ142は、発電ブレーキ回路60の一部である配線75が切断された部位に設けられた一対の接点144、146と、一対の接点144、146の下方で装置本体30のハウジング36(図15では何れも図示省略)に支持された導電性可動部148とによって構成されている。一対の接点144、146は、円弧状に形成されており、互いに反対側へ凸をなすように配置されている。また、導電性可動部148は、金属等の導電性を有する材料によって球状に形成されており、例えばハウジング36の底壁に形成された円形の貫通孔150を介して一部がハウジング36の下方側へ突出している。
図15には、本発明の第5実施形態に係る引戸制動装置140のスイッチ142が概略的な斜視図にて示されている。この引戸制動装置140は、前記第1実施形態に係るリミットスイッチ80の代わりに、スイッチ142を備えている。このスイッチ142は、発電ブレーキ回路60の一部である配線75が切断された部位に設けられた一対の接点144、146と、一対の接点144、146の下方で装置本体30のハウジング36(図15では何れも図示省略)に支持された導電性可動部148とによって構成されている。一対の接点144、146は、円弧状に形成されており、互いに反対側へ凸をなすように配置されている。また、導電性可動部148は、金属等の導電性を有する材料によって球状に形成されており、例えばハウジング36の底壁に形成された円形の貫通孔150を介して一部がハウジング36の下方側へ突出している。
この実施形態では、引戸12が閉じられる際に、引戸12が全閉する手前で導電性可動部148が突条86に係合する(突条86の上面に乗り上げる)ことにより、導電性可動部148がハウジング36に対して上方側へ相対移動し、接点144、146に接触する。これにより、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が閉じるように構成されている。また、全閉位置に位置する引戸12が開かれる際には、引戸12が開かれる途中で、導電性可動部148と突条86との係合状態を解除され、導電性可動部148がハウジング36に対して下方側へ相対移動する。これにより、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60が開かれるように構成されている。この実施形態においても、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。また、前記第4実施形態と同様に、発電ブレーキ部40の発電ブレーキ回路60の一部を用いてスイッチ142を構成しているので、スイッチ142の構造を簡素化することができる。
<実施形態の補足説明>
上記各実施形態では、ラック34がハンガーレール18側に取り付けられ、引戸制動装置10の装置本体30が引戸12側に取り付けられた構成にしたが、本発明はこれに限らず、装置本体30がハンガーレール18側に取り付けられ、ラック34が引戸12側に取り付けられた構成にしてもよい。
上記各実施形態では、ラック34がハンガーレール18側に取り付けられ、引戸制動装置10の装置本体30が引戸12側に取り付けられた構成にしたが、本発明はこれに限らず、装置本体30がハンガーレール18側に取り付けられ、ラック34が引戸12側に取り付けられた構成にしてもよい。
また、第1〜第3実施形態では、本発明に係るスイッチの構成部材として、リミットスイッチ80、ロッカースイッチ94、トグルスイッチ102を用いる場合について説明したが、これに限らず、プッシュスイッチやスライドスイッチ等、他の種類の機械式スイッチを用いる構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、引戸制動装置10の制動部がジェネレータ式とされた構成にしたが、これに限らず、例えば、引戸制動装置の制動部が、オイルダンパ等の油圧制御方式、又はエアダンパ等の空気圧制御方式とされた構成にしてもよい。その場合、レール及び該レールに沿って開閉される引戸のうちの一方の側に取り付けられた引戸制動装置の装置本体には、ピニオンから制動部(オイルダンパ又はエアダンパ)への回転の伝達を遮断可能なクラッチを設ける。そして、引戸及びレールのうちの他方の側に設けられた係合部と上記クラッチとの係合により、引戸の開閉途中で制動部の作動及び非作動が切り換えられる構成になる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 引戸制動装置
11 引戸装置
12 引戸
18 ハンガーレール
30 装置本体
32 ピニオン
34 ラック
40 発電ブレーキ部
60 発電ブレーキ回路
80 リミットスイッチ
80A 操作部
90 引戸制動装置
91 引戸装置
92 スイッチ
94 ロッカースイッチ
94A 操作部
96 フラップ
98 突起
100 引戸制動装置
101 引戸装置
102 トグルスイッチ
102A 操作レバー
104 ポイント部材(係合部)
108 ガイド溝(ガイド部)
120 引戸制動装置
122 スイッチ
124、126 接点
128 導電性可動部
140 引戸制動装置
142 スイッチ
144、146 接点
148 導電性可動部
11 引戸装置
12 引戸
18 ハンガーレール
30 装置本体
32 ピニオン
34 ラック
40 発電ブレーキ部
60 発電ブレーキ回路
80 リミットスイッチ
80A 操作部
90 引戸制動装置
91 引戸装置
92 スイッチ
94 ロッカースイッチ
94A 操作部
96 フラップ
98 突起
100 引戸制動装置
101 引戸装置
102 トグルスイッチ
102A 操作レバー
104 ポイント部材(係合部)
108 ガイド溝(ガイド部)
120 引戸制動装置
122 スイッチ
124、126 接点
128 導電性可動部
140 引戸制動装置
142 スイッチ
144、146 接点
148 導電性可動部
Claims (6)
- レール及び該レールに沿って開閉される引戸のうちの一方の側に取り付けられた装置本体に回転可能に支持され、他方の側に取り付けられたラックと噛合され、前記引戸の開閉時に回転されるピニオンと、
前記装置本体に設けられ、前記ピニオンの回転に対して制動力を付与する発電ブレーキ部と、
前記装置本体に設けられ、前記他方の側に設けられた係合部との係合により前記引戸の開閉途中で前記発電ブレーキ部の発電ブレーキ回路を開閉するスイッチと、
を備えた引戸制動装置。 - 前記係合部は、前記引戸の開閉方向に延在する突条であり、
前記スイッチは、前記突条との係合により操作部が押圧されるリミットスイッチである請求項1に記載の引戸制動装置。 - 前記係合部は、突起であり、
前記スイッチは、
ロッカースイッチと、
前記装置本体に回転可能に支持され、前記突起との係合によって回転されることにより前記ロッカースイッチの操作部に当たって当該操作部を反転させるフラップと、
を有する請求項1に記載の引戸制動装置。 - 前記係合部は、前記引戸の開閉方向に対して傾斜したガイド部を備えており、
前記スイッチは、操作レバーが前記ガイド部との係合によって反転されるトグルスイッチである請求項1に記載の引戸制動装置。 - 前記係合部は、前記引戸の開閉方向に延在する突条であり、
前記スイッチは、
前記発電ブレーキ回路の一部が切断された部位に設けられた一対の接点と、
導電性を有し、前記装置本体に支持されると共に、前記突条との係合により前記装置本体に対し相対移動して前記一対の接点に接触する導電性可動部と、
を有する請求項1に記載の引戸制動装置。 - レールと、
前記レールに沿って開閉される引戸と、
前記レール及び前記引戸のうちの一方に前記装置本体が取り付けられ、前記レール及び前記引戸のうちの他方に取り付けられた前記ラックに前記ピニオンが噛合され、前記他方に設けられた前記係合部に前記スイッチが係合する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の引戸制動装置と、
を備えた引戸装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2015131860A JP2017014791A (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 引戸制動装置及び引戸装置 |
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| JP2015131860A JP2017014791A (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 引戸制動装置及び引戸装置 |
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|---|---|
| JP2017014791A true JP2017014791A (ja) | 2017-01-19 |
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| JP2015131860A Pending JP2017014791A (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 引戸制動装置及び引戸装置 |
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| JP (1) | JP2017014791A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111756212A (zh) * | 2019-03-29 | 2020-10-09 | 多玛凯拔德国有限公司 | 用于移动锁定机构的线性马达及其制造方法、用于滑动门设备的锁定装置及滑动门设备 |
| CN114382670A (zh) * | 2022-01-24 | 2022-04-22 | 西南交通大学 | 一种能高效回收车门关闭能量并发电的减震装置 |
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-
2015
- 2015-06-30 JP JP2015131860A patent/JP2017014791A/ja active Pending
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