JP2017015190A - 減速機 - Google Patents

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隆志 荻原
Takashi Ogiwara
隆志 荻原
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Abstract

【課題】ブリーザへのオイルの付着を防止するプレートを簡単に組付けることが可能な減速機の提供にある。【解決手段】電動モータの回転を減速して駆動軸26に伝達する減速機構と、駆動軸26及び減速機構を収容するハウジング体としてのモータ側ケース及び車輪側ケース28と、駆動軸26を車輪側ケース28に回転可能に支持する2個の円錐ころ軸受32、33と、車輪側ケース28の内周面28Aに内径方向へ突出して設けられ、円錐ころ軸受32、33の端面と当接する突出部34と、車輪側ケース28の上部に設けられた貫通孔35と、貫通孔35に装着されるブリーザ37とを備えた減速機である。貫通孔35は、突出部34を貫通して形成され、突出部34の突出面34Aを覆うように弾性を有する環状のバッフルプレート42を配置する。【選択図】 図3

Description

この発明は、減速機に関する。
減速機に関係する従来技術としては、例えば、特許文献1に開示された歯車装置用エアブリーザのバッフルプレートを挙げることができる。特許文献1に開示された歯車装置用エアブリーザのバッフルプレートでは、ケース内に2個のギヤが上下に噛合って配設され、ケースの底部には潤滑用のオイルが入れられている。ケースの上部には、ケース内と大気とを連通するためのエアブリーザが装着されている。エアブリーザは、ブリーザ本体と、ブリーザ本体内に形成されケース内に開口する空洞部と、空洞部の上部に設けられたリードバルブとを備え、リードバルブの外側にはキャップが装着されている。ケース内には、ブリーザ本体に形成された空洞部の開口を覆うように、バッフルプレートが装着されている。バッフルプレートは、所定の幅を有するバッフルプレート部材を矩形状に折り曲げることにより形成され、底壁と、底壁の両端に底壁に対して垂直に立設された側壁と、各側壁に対して底壁と反対方向に延設された取付け部とを有している。バッフルプレートは、ギヤの回転によりオイルが飛散してくる方向に対してバッフルプレートの側壁が位置するように配置され、エアブリーザの空洞部の開口がバッフルプレートの底壁のほぼ中央に所定間隔を隔てて位置するように配置される。そして、バッフルプレートは、取付け部のねじ孔にねじを挿通させてケース内に取り付けられる。
このような構造を有することにより、ギヤの回転により飛散したオイルは、エアブリーザの手前に位置するバッフルプレートにあたってブリーザ本体の空洞部の開口に対する飛散及び付着が防止される。また、ケース内圧の変化に対してブリーザ本体のリードバルブに対しては、バッフルプレートに妨げられることなくケース内圧が作用し、ケース内圧と大気圧の差圧に応じたリードバルブの作動で大気の吸排気を行うことが可能とある。
特開昭59−110974号公報
しかし、特許文献1に開示された歯車装置用エアブリーザのバッフルプレートにおいては、ブリーザ本体の空洞部の開口を覆うようにバッフルプレートを配置し、取付け部のねじ孔にねじを挿通させてケース内に取り付けなければならないという問題がある。また、バッフルプレートを配置するために、ギヤとブリーザを取り付けるケース間に所定のスペースが必要であり、装置が大型化する問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、ブリーザへのオイルの付着を防止するプレートを簡単に組付けることが可能な減速機の提供にある。
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、電動モータの回転を減速して駆動軸に伝達する減速機構と、前記駆動軸及び前記減速機構を収容するハウジング体と、前記駆動軸を前記ハウジング体に回転可能に支持する軸受と、前記ハウジング体の内周面に内径方向へ突出して設けられ、前記軸受の端面と当接する円環状の突出部と、前記ハウジング体の上部に設けられ、前記ハウジング体の内部と外部とを連通する貫通孔と、前記貫通孔に装着されるブリーザと、を備えた減速機であって、前記貫通孔は、前記突出部を貫通して形成され、弾性を有し前記突出部の突出面を覆うように環状に形成されたプレートを配置したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、弾性を有し突出部の突出面を覆うように環状に形成されたプレートが配置されているので、駆動軸の回転に伴い飛散したオイルは、プレートによって貫通孔への浸入が防止され、貫通孔に装着されたブリーザへのオイルの付着を防止することが可能である。また、プレートは突出部の突出面を覆うように配置することにより、プレートの弾性力により所定の押圧力によって突出部の突出面に固定される。よって、ブリーザへのオイルの付着を防止するプレートを簡単に組付けることが可能である。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の減速機において、前記駆動軸の軸方向における前記突出部の両側に前記軸受がそれぞれ配置され、前記2つの軸受間に前記プレートを配置することを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、例えば、軸受として2個の円錐ころ軸受を組み合わせて使用する場合には、駆動軸に作用するラジアル荷重及びスラスト荷重を受けることが可能である。また、2つの軸受間にプレートを配置することにより、軸受によって掻き上げられ、軸受間の間隙を通って外径方向に飛散したオイルがブリーザ側に漏れるのを防止できる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の減速機において、前記プレートの幅は、前記突出部の幅よりも小さく形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、プレートの幅は突出部の幅よりも小さく形成されていることにより、ブリーザへのオイルの付着が防止されると共に、圧力が上昇した空気のみが軸受とプレート間の隙間を通って貫通孔を介してブリーザ側へ排出される。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の減速機において、前記プレートがばね鋼により形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、耐久性に優れる安価なプレートを実現することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の減速機において、前記プレートは、2つの端部を有する長尺状の板により形成され、前記プレートの2つの端部が円周方向に重なるように配置されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、プレートの2つの端部が円周方向に重なるように配置されているので、機械の振動などによりプレートが円周方向に移動したとしても、貫通孔をプレートで常に覆うことが可能である。
本発明によれば、ブリーザへのオイルの付着を防止するプレートを簡単に組付けることが可能である。
本発明の実施形態に係る減速機の全体構成を示す水平断面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図1におけるB−B線垂直断面図である。 (a)は図3におけるC−C線断面図であり、(b)は突出部と貫通孔の部分の部分斜視図である。 ブリーザの断面図である。 (a)はバッフルプレートの正面図であり、(b)はバッフルプレートの側面図である。 減速機の作用を説明する減速機の垂直断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る減速機を図1〜図7に基づいて説明する。
図1に示す減速機10は、フォークリフトなどの産業車両に適用したものである。
図1に示すように、車両本体11には図示しないバッテリにより作動する電動モータ12がモータ側ケース13を介して固定されている。電動モータ12の筐体12A内にはステータ12B、ロータ12C等が備えられ、ロータ12Cから延設された出力軸14が突出されている。また、モータ側ケース13には出力軸14の基端部を支持するための軸受15が設けられている。モータ側ケース13における軸受15に隣接する部位には、モータ側ケース13と出力軸14間にシール部材43が設けられている。
出力軸14の基端部付近から先端部の間には、出力軸14の周面に亘って歯が備えられた軸歯車部14Aが形成されている。
出力軸14の軸歯車部14Aには、1段目の減速手段としての減速歯車16が噛合されている。減速歯車16及び軸歯車部14Aはモータ側ケース13により周囲を覆われており、減速歯車16の車両本体11側の軸端はモータ側ケース13に取り付けられた軸受17により軸支されている。なお、大きな減速比を得るために減速歯車16は軸歯車部14Aと比較して大径の歯車となっている。
減速歯車16には連結部18を介して太陽歯車19が備えられている。太陽歯車19は、2段目の減速手段としての遊星歯車機構20の一部を構成するものであるが、太陽歯車19は減速歯車16と比較して小径の歯車となっている。太陽歯車19の軸端は後述するキャリア23に設けられた軸受21により軸支されている。従って、減速歯車16及び太陽歯車19は一体的にモータ側ケース13及びキャリア23に対して回転可能となっている。
図2に示すように、太陽歯車19の周囲には、太陽歯車19と噛合する3個の遊星歯車22が配設されている。各遊星歯車22は、遊星歯車機構20のキャリア23から突設された3本のキャリアピン24に対して回転自在に設けられている。各キャリアピン24は太陽歯車19の軸心から等距離の位置に設けられ、キャリアピン24は互いに120度の位相角を保っている。これらの遊星歯車22の周囲を覆うように、遊星歯車22に噛合する内歯車25が設けられている。なお、遊星歯車機構20は、太陽歯車19、3個の遊星歯車22及び内歯車25などにより構成されている。また、本実施形態の減速機構は、出力軸14、減速歯車16及び遊星歯車機構20を有する。
図1に示すように、キャリア23にはキャリアピン24の突設方向と反対方向に突設された一本の駆動軸26が備えられている。キャリア23の駆動軸26には車輪Tを取り付けるためのハブ27が固定されている。キャリア23及びハブ27の一部を覆うように、車輪側ケース28が設けられている。
内歯車25は、モータ側ケース13と車輪側ケース28間に固定されている。内歯車25には、ボルト29を挿通する複数個のボルト用孔30が設けられており、ボルト29によりモータ側ケース13、内歯車25及び車輪側ケース28は一体的に固定される。なお、モータ側ケース13及び車輪側ケース28はハウジング体に相当する。モータ側ケース13及び車輪側ケース28で囲まれた空間には、減速機10の収容空間Kが形成されている。
図1及び図3に示すように、ハブ27と車輪側ケース28間には、2個の円錐ころ軸受32、33が介装されている。円錐ころ軸受32、33はハブ27を介して駆動軸26をハウジング体に回転可能に支持する。車輪側ケース28の内周面28Aには、内径方向へ突出する突出部34が設けられている。突出部34は内周面28Aの全周にわたり形成され、円環状の形状を有し、突出端側に軸方向の幅L1を有する突出面34Aを有している。突出部34は、電動モータ12側の側面34B及び電動モータ12と反対側の側面34Cを有している。
駆動軸26の軸方向における突出部34の両側に円錐ころ軸受32、33が配置されている。図3に示すように、円錐ころ軸受32は突出部34に対して電動モータ12側に配置され、円錐ころ軸受33は突出部34に対して電動モータ12と反対側に配置されている。円錐ころ軸受32は、内輪32Aと外輪32Bと円錐状のころ32Cを有しており、円錐ころ軸受33は、内輪33Aと外輪33Bと円錐状のころ33Cを有している。円錐ころ軸受32、33は、同一型式のものを使用している。ころ32Cの小径の端面ところ33Cの小径の端面が対向する。
内輪32A、33Aは、ハブ27の外周面に嵌合されている。外輪32B、33Bは、車輪側ケース28の内周面28Aに嵌合されている。また、円錐ころ軸受32の外輪32Bの端面は、突出部34の側面34Bに当接するよう配置され、円錐ころ軸受33の外輪33Bは、突出部34の側面34Cに当接するよう配置されている。突出部34の両側面34B、34Cに円錐ころ軸受32の外輪32Bの端面及び円錐ころ軸受33の外輪33Bの端面を当接するよう配置することにより、円錐ころ軸受32、33の位置決めが行われる。
円錐ころ軸受32のころ32Cの小径の端面と円錐ころ軸受33のころ33Cの小径の端面が対向するよう配置することにより、駆動軸26に作用するラジアル荷重及びスラスト荷重を受けることが可能となっている。
従って、減速機10においては、電動モータ12の駆動により得られる出力軸14の回転は、減速歯車16及び遊星歯車機構20を通じて2段階に減速されて、駆動軸26及びハブ27に伝達される。
また、図1に示すように、車輪側ケース28の内周面28Aとハブ27の外周面間にシール部材44が設けられている。
減速機10の収容空間K内には減速機構を円滑に回転するためにオイルが充填されている。減速機10の収容空間Kは、電動モータ12の出力軸14側のシール部材43と、ハブ27側に設けられたシール部材44とにより、収容空間K内の気密性が保たれ、オイルが外部に漏洩することが防止されている。
図3に示すように、車輪側ケース28の上部には、上下方向に連通する貫通孔35が形成されている。貫通孔35は、突出部34を貫通して形成されている。貫通孔35により、車輪側ケース28の内部と外部とは連通している。貫通孔35には、ブリーザ37が装着されている。
貫通孔35の内径Rは、突出部34の幅L1より大きく形成されている。貫通孔35の内周面には雌ねじ35Aが形成されている。貫通孔35の外径方向の端部には、貫通孔35の内径Rより大きな座繰り孔36が形成されている。
図4(a)、(b)に示すように、貫通孔35の形成に伴って、突出部34には孔壁の一部である断面円弧状の2つの内壁34Dが形成されている。
図3及び図4(a)に示すように、円錐ころ軸受32、33を装着した状態においては、突出部34の内壁34D、外輪32B及び外輪33Bによって囲まれた空間Sが形成される。空間Sは、貫通孔35の内径方向の端部に形成されており、貫通孔35の一部を構成している。収容空間Kと貫通孔35とは、空間Sを介して連通している。
なお、図1において、貫通孔35は紙面方向において車輪側ケース28を貫通するように設けられている。
図5に示すように、ブリーザ37は、円筒状のブリーザ本体部38と、ブリーザ本体部38の中心に貫通形成された連通孔39と、連通孔39の一方の開口に設けられたリードバルブ40と、リードバルブ40を覆うように設けられた有底円筒状のキャップ41とを備えている。
ブリーザ本体部38における長尺方向の中心部には、外径方向に突出するフランジ部38Aが設けられている。ブリーザ本体部38の端部には、外径方向に突出するよう形成されたキャップ側端部38Bを備えている。また、ブリーザ本体部38における貫通孔35に挿入される軸部の外周面には雄ねじ38Cが形成されている。
リードバルブ40は、連通孔39のキャップ41側の開口を塞ぐよう設けられた弁体40Aと、弁体40Aを連通孔39のキャップ41側の開口を塞ぐ方向に付勢するスプリング40Bを備えている。
キャップ41の開口側の端部をキャップ側端部38Bに係止することにより、弁体40Aはスプリング40Bの付勢力により連通孔39の開口を塞ぐ方向に付勢されている。
ブリーザ37は、車輪側ケース28の外側より取り付けられる。貫通孔35にブリーザ本体部38を挿入させ、フランジ部38Aを座繰り孔36に挿入させることにより、ブリーザ37は、車輪側ケース28に固定される。
図3及び図4(a)に示すように、突出部34の突出面34Aには、突出部34の突出面34Aを覆うように弾性を有する環状のプレートとしてのバッフルプレート42が配置されている。すなわち、2個の円錐ころ軸受32、33間にバッフルプレート42が配置されている。減速機10は、突出部34と、貫通孔35と、バッフルプレート42とを備えている。
図6に示すように、バッフルプレート42は、所定の厚みを有する板状のばね鋼により形成されている。バッフルプレート42は、突出部34の突出面34Aに当接しつつ、突出部34の全周にわたり配置されている。バッフルプレート42は、バッフルプレート42の弾性力により所定の押圧力によって突出部34の突出面34Aに固定される。バッフルプレート42は、突出部34の突出面34Aに当接しつつ、全周にわたり配置されていることにより、貫通孔35が形成されている部分においても、空間Sを覆うように配置されている。バッフルプレート42は、2つの端部42A、42Bを有する長尺状の板により形成されている。
図3及び図4(a)に示すように、バッフルプレート42の幅L2は、突出部34の幅L1よりも小さく形成されている(L1>L2)。本実施形態では、バッフルプレート42の幅方向の側面42Cと円錐ころ軸受32の外輪32B又は円錐ころ軸受33の外輪33B間には小さな隙間Gが形成されている。図3及び図4(a)においては、隙間Gはバッフルプレート42の側面42Cと円錐ころ軸受33の外輪33B間に形成されている状態を示している。隙間Gが形成されていることにより、貫通孔35が形成されている部分においては、掻き上げられたオイルの空間Sへの浸入は阻止されるが、圧力が上昇した空気は隙間Gを通り抜けて空間Sへ流出される。従って、軸受32、33によって掻き上げられるオイルの空間Sへの浸入を防止でき、空気の通過を可能とする僅かな隙間Gを形成するように、バッフルプレート42の幅L2と突出部34の幅L1が設定されるとよい。
図6に示すように、バッフルプレート42は、バッフルプレート42の2つの端部42A、42Bが円周方向に重なるように配置されている。これは、バッフルプレート42の長尺方向の長さを、突出部34の突出面34Aの円周方向の長さよりも大きく設定することにより実現される。
以上の構成を有する減速機10につき、作用説明を行う。
電動モータ12の駆動により得られる出力軸14の回転は、減速機10としての減速歯車16及び遊星歯車機構20を通じて2段階に減速されて、駆動軸26及びハブ27に伝達される。減速機10の収容空間K内にはオイルが充填されているので、減速歯車16及び遊星歯車機構20などの減速機構の作動に伴い、オイルは遠心力により外径方向に向けて掻き上げられる。
図7に示すように、軸受32、33付近では、駆動軸26(ハブ27)の回転に伴い、ころ32C、33Cによって掻き上げられたオイルFは、バッフルプレート42によって貫通孔35への流入が阻止される。また、ハブ27によって掻き上げられたオイルFは、同様にバッフルプレート42によって貫通孔35への流入が阻止される。なお、ハブ27によって掻き上げられたオイルFよりもころ32C、33Cによって掻き上げられたオイルFのほうが多い。
また、オイルが撹拌されることにより、オイルの温度が上昇し収容空間K内の圧力は上昇する。収容空間K内の圧力が上昇し、収容空間K内の圧力と外気圧間で差圧が生じた場合(収容空間K内の圧力>外気圧)には、隙間Gを高圧の空気Hが通り抜け空間Sを介して貫通孔35に流出される。なお、図7においては、掻き上げられたオイルFは、実線の矢印線で示し、高圧の空気Hは破線の矢印線で示している。
貫通孔35に流出された高圧の空気Hは、ブリーザ37の連通孔39を通って上部の開口に至る。そして、高圧の空気Hにより、開口を塞いでいる弁体40Aをスプリング40Bの付勢力に抗して押し上げて、弁体40Aとブリーザ本体部38との間に隙間が形成され、この隙間を通って高圧の空気Hは外側に排出される。このことにより、減速機10の収容空間K内の圧力上昇が抑制され、減速機10内の内圧が調整される。
バッフルプレート42の装着に際しては、バッフルプレート42を円形に丸め、車輪側ケース28の内周面28Aに嵌合された2個の円錐ころ軸受32、33間に挿入させ、突出部34の突出面34Aに当接するように配置すればよい。このとき、バッフルプレート42はバッフルプレート42の弾性力により外径方向に広がるように変形し、所定の押圧力によって突出部34に固定される。
バッフルプレート42の2つの端部42A、42Bが円周方向に重なるように配置されているので、機械の振動などによりバッフルプレート42が円周方向に移動したとしても、貫通孔35はバッフルプレート42で常に覆われた状態にある。
また、バッフルプレート42における重なっている部位は他の部位よりも重く、バッフルプレート42が円周方向に移動しても常に下方へ移動する。従って、貫通孔35は重なっている部位以外の部位で覆われる。
本発明の実施形態に係る減速機10によれば以下の効果を奏する。
(1)突出部34の突出面34Aを覆うように弾性を有する環状に形成されたバッフルプレート42が配置されているので、駆動軸26の回転に伴い掻き上げられたオイルFは、バッフルプレート42によって貫通孔35への流入が阻止され、貫通孔35に装着されたブリーザ37へのオイルの付着を防止することが可能である。
(2)バッフルプレート42の幅L2は、突出部34の幅L1よりも小さく形成されていることにより、バッフルプレート42の側面42Cと円錐ころ軸受33の外輪33B間には隙間Gが形成される。収容空間K内の圧力が上昇し、収容空間K内の圧力と外気圧間で差圧が生じた場合には、隙間Gを高圧の空気Hが通り抜け空間Sを介して貫通孔35に流出され、ブリーザ37を通って外側に排出される。このように、隙間Gによって収容空間K内の圧力の上昇を防止することが可能である。
(3)バッフルプレート42は、所定の厚みを有する板状のばね鋼により形成されていることにより、バッフルプレート42は、バッフルプレート42の弾性力により所定の押圧力によって突出部34に固定されている。このように、バッフルプレート42を突出部34の突出面34Aに当接するように配置すればよいので、バッフルプレート42を簡単に組付けることができる。
(4)バッフルプレート42はばね鋼により形成されているので、耐久性に優れる安価なプレートを実現することができる。また、板状のバッフルプレート42を突出部34の突出面34Aに配置するだけでよいので、特別の取付けスペースが不必要であり、取付けスペースを抑制することが可能である。
(5)バッフルプレート42はバッフルプレート42の2つの端部42A、42Bが円周方向に重なるように配置されているので、機械の振動などによりバッフルプレート42が円周方向に移動したとしても、貫通孔35はバッフルプレート42で常に覆われた状態にあり、貫通孔35をバッフルプレート42で常に覆うことが可能である。
(6)2個の円錐ころ軸受32、33は突出部34の両側に対向するよう配置されているので、駆動軸26に作用するラジアル荷重及びスラスト荷重を受けることが可能である。また、円錐ころ軸受32、33間にバッフルプレート42を配置することにより、円錐ころ軸受32、33によって掻き上げられ、軸受32、33間の間隙を通って外径方向に飛散したオイルFがブリーザ37側に漏れるのを防止できる。
(7)車輪側ケース28において円錐ころ軸受32、33が配置される位置にブリーザ37を設ける場合でも、ブリーザ37へのオイルの付着を防止することができる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更しても良い。
○ 本発明の実施形態においては、2個の円錐ころ軸受32、33が突出部34を挟んで両側に配置されているとして説明したが、突出部34のどちらか一方の側に1個の軸受を設ける構成でもよい。この場合には、軸受を設けない突出部34の他方の側は、車輪側ケースの一部で構成されていてもよい。あるいは、軸受を設けない突出部34の他方の側に
車輪側ケース28の内周面28Aに嵌合する円盤状のスペース部材を設けてもよい。
○ 本発明の実施形態においては、バッフルプレート42の2つの端部42A、42Bが円周方向に重なるように配置されているとして説明したが、2つの端部の重なりがなくて2つの端部間に隙間を設けた構成であってもよい。この場合には、貫通孔35の位置に2つの端部間の隙間が配置されないように、バッフルプレート42の円周方向への回り止めの機能を別途設ける必要がある。
○ 上記の実施形態では、バッフルプレート42をばね鋼により形成するとしたがこの限りではない。バッフルプレートは、例えば、オイルへの耐性を有する樹脂材料により形成されていてもよい。樹脂材料によるバッフルプレートはばね鋼に相当する弾性を有していればよい。
○ 上記の実施形態では、バッフルプレート42と軸受33との間に隙間Gが形成され、バッフルプレート42と軸受32との間には隙間が形成されないとしたが、この限りではない。例えば、バッフルプレート42と軸受32との間に隙間が形成され、バッフルプレート42と軸受33との間には隙間が形成されない構成でもよい。また、バッフルプレート42の両側にそれぞれ隙間ができるようにバッフルプレート42を配置してもよく、この場合、空気は両側の隙間を通じてブリーザ37へ到達する。
○ 本発明の実施形態において、産業車両としてのフォークリフト用の減速機として説明したが、自動車など減速機を有する車両であれば、特に限定はされない。
10 減速機
12 電動モータ
13 モータ側ケース(ハウジング体)
14 出力軸
26 駆動軸
28 車輪側ケース(ハウジング体)
28A 内周面
32、33 円錐ころ軸受
32B、33B 外輪
34 突出部
34A 突出面
35 貫通孔
37 ブリーザ
42 バッフルプレート(プレート)
42A、42B 端部
L1 突出部の幅
L2 バッフルプレートの幅
G 隙間
K 収容空間

Claims (5)

  1. 電動モータの回転を減速して駆動軸に伝達する減速機構と、
    前記駆動軸及び前記減速機構を収容するハウジング体と、
    前記駆動軸を前記ハウジング体に回転可能に支持する軸受と、
    前記ハウジング体の内周面に内径方向へ突出して設けられ、前記軸受の端面と当接する円環状の突出部と、
    前記ハウジング体の上部に設けられ、前記ハウジング体の内部と外部とを連通する貫通孔と、
    前記貫通孔に装着されるブリーザと、を備えた減速機であって、
    前記貫通孔は、前記突出部を貫通して形成され、
    弾性を有し前記突出部の突出面を覆うように環状に形成されたプレートを配置したことを特徴とする減速機。
  2. 前記駆動軸の軸方向における前記突出部の両側に前記軸受がそれぞれ配置され、
    前記2つの軸受間に前記プレートを配置することを特徴とする請求項1に記載の減速機。
  3. 前記プレートの幅は、前記突出部の幅よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の減速機。
  4. 前記プレートがばね鋼により形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の減速機。
  5. 前記プレートは、2つの端部を有する長尺状の板により形成され、前記プレートの2つの端部が円周方向に重なるように配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の減速機。
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