JP2017015366A - アキュームレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑化、コストアップ、大型化等を招くことなく、突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を確実に抑えることのできるアキュームレータを提供する。【解決手段】流入口15及び流出口16が設けられた蓋部材12によりその上面開口が閉塞された有底円筒状のタンク10を有し、流入口15に導入される冷媒を、流入口15に連結された流入管20を介して、タンク10内に溜まるオイルと液相冷媒とからなる液状部分に導出させて、該液状部分に、タンク10の内周面に沿う旋回流あるいは渦流を生成して、該液状部分を撹拌する。【選択図】図1

Description

本発明は、カーエアコン、ルームエアコン、冷凍機等のヒートポンプ式冷凍サイクル(以下、ヒートポンプシステムと称する)に使用されるアキュームレータ(気液分離器)に関する。
一般に、カーエアコン等を構成するヒートポンプシステム200は、図11に例示される如くに、圧縮機210、室外熱交換器220、室内熱交換器230、膨張弁260、四方切換弁240等に加えて、アキュームレータ250を備えている。
かかるシステム200においては、冷房運転と暖房運転の切り換え(流路切換)を四方切換弁240で行うようにされ、冷房運転時には、図11(A)に示される如くのサイクルで冷媒が循環され、このときは室外熱交換器220が凝縮器として働くとともに、室内熱交換器230が蒸発器として働く。一方、暖房運転時には、図11(B)に示される如くのサイクルで冷媒が循環され、このときは室外熱交換器220が蒸発器として働くとともに、室内熱交換器230が凝縮器として働く。どちらの運転時にも、アキュームレータ250には、蒸発器(室内熱交換器230又は室外熱交換器220)から低温低圧の気液混成状態の冷媒が四方切換弁240を介して導入される。
アキュームレータ250は、例えば、流入口及び流出口が設けられた蓋部材によりその上面開口が気密的に閉塞された有底円筒状のタンク、このタンクの内径より小径の笠状あるいは逆立薄鉢状の気液分離体、一端側が流出口に連結され、他端側開口が気液分離体の下面近くに位置せしめられた例えばU字状の流出管等を有し、アキュームレータ250に導入された冷媒は、前記気液分離体に衝突して放射状に拡散されて液相冷媒と気相冷媒とに分離され、液相冷媒はタンク内周面を伝うように流下してタンク下部に溜まるとともに、気相冷媒はU字状流出管を介して圧縮機210の吸入側に吸入される。
また、このようなシステム200において使用される冷媒には、圧縮機210の摺動部分の潤滑等に供されるオイル(冷凍機油)が混入されており、該オイルも気相冷媒と共に圧縮機210の吸入側に吸入されて循環せしめられる(特許文献1、2等を参照)。
一方、システム(圧縮機)の運転停止時には、オイルを含む液相冷媒がアキュームレータのタンクの下部に溜まるが、オイルとして冷媒と相溶性が無くかつ冷媒より比重が小さいものが使用されている場合には、液相冷媒とオイルとの比重及び粘性の相違により、二層に分離、すなわち、上側にオイル層、下側に液相冷媒層が形成される。
このような二層分離状態において、システム(圧縮機)を起動すると、タンク内の圧力が急速に低下するため、液相冷媒が突発的に激しく沸騰(以下、突沸と称する)して大きな衝撃音が発生するという問題が生じていた。
かかる突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生原因としては、圧縮機の起動時にタンク内(圧縮機吸入側)の圧力が低下しても、ある時点までは、オイル層が冷媒層の蓋となっているため(オイル層には突沸現象は生じない)、前記突沸現象の発生は抑えられるが、オイル層より上側(の気相冷媒)とそれより下側(の液相冷媒)との圧力差が所定圧以上となったとき、液相冷媒が一気に爆発的に沸騰するために発生すると推察される(圧縮機での突沸現象についての説明が記載されている特許文献1も参照されたい)。
また、圧縮機の停止時においてオイルと液相冷媒が上記のように二層分離状態とならない場合、つまり、圧縮機の停止時においてもオイルと液相冷媒が混合状態のままである場合、あるいは、オイルとして冷媒と相溶性が無くかつ冷媒より比重が大きいものが使用されて、上側に液相冷媒層、下側にオイル層が形成される場合でも、冷媒やオイルの種類・性状等の条件次第では、液相冷媒が一気に爆発的に沸騰する前記突沸現象及びそれに伴う衝撃音が発生することがある。
このような突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を抑えるための一つの方策として、前記特許文献1には、レシプロエンジンを駆動源とする圧縮機の回転軸(クランクシャフト)に撹拌羽根を設け、圧縮機の起動時に前記撹拌羽根を回転させてオイル層部分を撹拌し、液相冷媒をオイル上部に放出することが提案されている。
また、特許文献2には、アキュームレータ(のタンク)内においてオイルと液相冷媒が二層分離状態となった際にそれらを確実に混合することを主目的として、圧縮機から吐出された気相冷媒の一部を開閉弁付きのバイパス流路を介してタンクの底部から液相冷媒中に吹き込んで撹拌することが提案されている。
特開2001−248923号公報 特開2004−263995号公報
上記した如くに、圧縮機の起動時に、タンク内においてオイルと液相冷媒からなる液状部分を撹拌することにより、突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を抑えられることが本発明者等によっても確認されているが、上記従来の提案技術では、撹拌するための手段(撹拌羽根及びそれを回転させるための駆動源や、開閉弁付きのバイパス流路等)が別途に必要となり、アキュームレータ(及びそれを備えたヒートポンプシステム)の複雑化、コストアップ、大型化等を招くという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複雑化、コストアップ、大型化等を招くことなく、突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を確実に抑えることのできるアキュームレータを提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係るアキュームレータは、流入口及び流出口が設けられたタンクを有し、前記流入口に導入される冷媒を、該流入口に連結された流入管を介して、前記タンク内に溜まるオイルと液相冷媒とからなる液状部分に導出させて該液状部分を撹拌するようにされていることを特徴としている。
より具体的には、前記液状部分に、前記タンクの内周面に沿う旋回流あるいは渦流を生成して、該液状部分を撹拌するようにされる。
好ましい態様では、前記流入管からの冷媒の導出位置が、前記タンクの最下部に設定される。
他の好ましい態様では、前記流入管からの冷媒の導出位置が、圧縮機の停止時における、上層のオイルと下層の液相冷媒との境界部分に設定される。
また、前記流入管からの冷媒の導出位置が、好ましくは、前記タンク内の最外周に設定される。
前記流入管は、好ましくは、前記流入口に連結される冷媒導入部、平面視円弧状の冷媒導出部、及び前記冷媒導入部と冷媒導出部とをなだらかに繋ぐ中間湾曲部とで構成される。
好ましい態様では、前記冷媒導出部は、前記タンクの内周面に当接せしめられる。
更に好ましい態様では、前記冷媒導出部は、少なくとも前記中間湾曲部に繋がる部分が前記タンクの底面に当接せしめられるとともに、前記中間湾曲部は、少なくとも一部が前記タンクの内周面に当接せしめられる。
前記流入管の最下部は、好ましくは、前記タンクの底部に当接せしめられる。
本発明に係るアキュームレータでは、圧縮機の起動時に、蒸発器からの冷媒を流入管を介して液状部分(液相冷媒とオイル)中に導出し、その液状部分に例えばタンクの内周面に沿う旋回流あるいは渦流を生成するようにされるので、冷媒流量が少ない圧縮機起動時においても、液状部分を充分に撹拌することができ、そのため、圧縮機の起動時における突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を確実に抑えることができる。
この場合、撹拌手段として、基本的には、曲げ加工等により安価に製作できる特定形状の流入管のみを用意すればよいので、従来のように、撹拌手段として、撹拌羽根及びそれを回転させるための駆動源や開閉弁付きのバイパス流路等を用いる場合に比べて、アキュームレータの構成を簡素化することができ、コスト削減、小型化等を図ることができる。
加えて、冷媒流量が少ない圧縮機起動時においても液状部分を充分に撹拌できることから、ヒートポンプシステムに使用されている冷媒やオイルの性状を問わず、言い換えれば、圧縮機停止時にタンク内において、上側にオイル層、下側に液相冷媒層の二層分離状態、オイルと液相冷媒の混合状態、及び、上側に液相冷媒層、下側にオイル層の二層分離状態となるいずれのシステムにも、本発明に係るアキュームレータを採用することができるという利点もある。
また、圧縮機起動後の通常運転時には、液状部分に導出される冷媒の流速・流量が増大するため、前記旋回流あるいは渦流が強められ、これによる撹拌作用により、気液分離が促進されるとともに、比重の大きい液相冷媒は遠心力により外周側上方へと、比重の小さいオイルは中心側下方へと分離されるので、オイルとして液相冷媒と相溶性が無くかつ液相冷媒より比重が小さいものが使用されている場合(圧縮機停止時にタンク内において、上側にオイル層、下側に液相冷媒層の二層分離状態となる場合)においても、オイルのみをタンクの底部近くに設けられたオイルストレーナを介して圧縮機に戻すことができるという効果も得られる。
本発明に係るアキュームレータの第1実施形態を示す部分切欠正面図。 本発明に係るアキュームレータの第1実施形態を示す部分切欠側面図。 図1のU−U矢視線に従う拡大断面図。 第1実施形態のアキュームレータに使用される流入管の斜視図。 主として第1実施形態のアキュームレータに使用されるオイルストレーナの説明に供される図であり、(A)は部分切欠正面図、(B)は(A)の要部拡大半断面図、(C)は、(B)のV−V矢視線に従う断面図。 第1実施形態のアキュームレータの動作、作用効果の説明に供される部分切欠正面図。 図6のX−X矢視線に従う拡大断面図。 本発明に係るアキュームレータの第2実施形態を示す図であり、(A)は部分切欠正面図、(B)は部分切欠側面図。 本発明に係るアキュームレータの第3実施形態を示す図であり、(A)は部分切欠正面図、(B)は部分切欠側面図、(C)は(A)のY−Y矢視線に従う断面図。 本発明に係るアキュームレータの第4実施形態を示す図であり、(A)は部分切欠正面図、(B)は部分切欠側面図、(C)は(A)のZ−Z矢視線に従う断面図。 ヒートポンプシステムの一例を示し、(A)は冷房運転時の冷媒流れ(サイクル)を示す概略構成図、(B)は暖房運転時の冷媒流れ(サイクル)を示す概略構成図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1、図2は、それぞれ本発明に係るアキュームレータの第1実施形態を示す部分切欠正面図、部分切欠側面図である。
図示第1実施形態のアキュームレータ1は、前述した図11に示される如くの、例えば電気自動車用カーエアコンを構成するヒートポンプシステム200におけるアキュームレータ250として用いられるもので、ステンレスあるいはアルミ合金等の金属製の有底円筒状のタンク10を有し、このタンク10の上面開口は、同じ金属製の蓋部材12により気密的に閉塞されている。なお、本実施形態のアキュームレータ1は、例えば、図示のように縦置き、つまり、蓋部材12を上(天)側、タンク10の底部を下(地)側にして設置される。
また、本実施形態のアキュームレータ1が採用されたヒートポンプシステムにおいては、オイルとして冷媒と相溶性が無くかつ冷媒より比重が小さいものが使用されており、システム(圧縮機)の運転停止時には、オイルを含む液相冷媒がタンク10の下部に溜まるが、液相冷媒とオイルとの比重及び粘性の相違により、図1、図2に示される如くに、二層に分離、すなわち、上側にオイル層、下側に液相冷媒層が形成されるようになっている。
蓋部材12には、流入口15と流出口16とが並設されており、流入口15の下部に流入管20の一端側(上端部)がかしめや圧入等により連結されるとともに、流出口16の下部に流出管30の一端側(上端部)がかしめや圧入等により連結されている。
前記流入管20は、金属製のパイプを曲げ加工等して作製されたもので、図1、図2に加えて、図3、図4を参照すればよくわかるように、一端側(上部)を形成する側面視横倒しへ字状の冷媒導入部21、他端側(下端部)を形成する平面視円弧状の冷媒導出部23、及び冷媒導入部21と冷媒導出部23とをなだらかに繋ぐ中間湾曲部22とで構成されている。前記冷媒導入部21は、パイプの曲げ半径を確保すべく、前記流入口から下方に延びた後に(図1の奥側へ向かって、又は、図2の左側へ向かって)屈曲しており、その下端部もしくは中間湾曲部22のうち前記冷媒導入部21の下端部に近接した部分が、タンク10の底面から離れた位置で当該タンク10の内周面に当接せしめられ、前記中間湾曲部22は、そこから反対側(図1の手前側、又は、図2の右側)に向かって湾曲して冷媒導出部23に繋がっている。前記平面視円弧状の冷媒導出部23は、その略全長にわたってタンク10の底面及び内周面(特に、図1の手前側、又は、図2の右側の底面及び内周面)に当接せしめられて固定されている。流入管20の他端側(冷媒導出部23)の開口は、タンク10の最下部でかつ最外周に位置せしめられており、その開口面は、流入管20の上端部の中心と流出管30の上端部の中心とを通る鉛直面に平行な楕円形を呈している。
上記構成により、流入管20の一端側(冷媒導入部21)に導入された冷媒は、流入管20の他端側(冷媒導出部23)の開口から、後述するオイルストレーナ40とタンク10の内周面との間に形成される狭窄部分を指向し、かつ、タンク10の内周面に沿うように導出される。
一方、前記流出管30は、図5に示される如くに、その上端部が流出口16の下部にかしめや圧入等により連結されて垂下された金属製のインナーパイプ31と、該インナーパイプ31の外周に配在された合成樹脂製の有底のアウターパイプ32とからなる二重管構造とされ、アウターパイプ32の下端部は、オイルストレーナ40のケース42における内周段差付き上部42aに圧入等により内嵌固定されている。インナーパイプ31の下端は、アウターパイプ32の底部32bより多少上側に位置せしめられ、アウターパイプ32の上端は蓋部材12より多少下側に位置せしめられている。アウターパイプ32の底部32bの中央には、オイル戻し孔35が形成されている。オイル戻し孔35の孔径は例えば1mm前後に設定されている。
なお、インナーパイプ31の周囲にアウターパイプ32を安定して配置するために、インナーパイプ31とアウターパイプ32との間に、これらの間隔を保持、あるいは連結するための1つ又は2つ以上のリブを設けても良い。このリブは各パイプ31、32の一方又は双方に設けることができる。
また、インナーパイプ31及びアウターパイプ32並びにこれらの接続用のリブを、押出し成形等により一体的に形成しても良い。
前記オイルストレーナ40は、タンク10の底部に圧接気味に載せ置かれて固定されており、図5(B)、(C)を参照すればよくわかるように、合成樹脂製の有底円筒状のケース42と該ケース42にインサート成形により一体化された円筒状の網目部材からなるフィルタ45とからなっている。ケース42は、前記アウターパイプ32の下端部が内嵌固定された内周段差付き上部42aと、底板部42cと、この底板部42cの外周に等角度間隔で立設された4本の柱状部42bと、この柱状部42bの上端部と下端部とを含む、所定の肉厚及び帯幅を有する円環帯状の埋込部42d、42dと、を有している。この上下の埋込部42d、42dに、フィルタ45の上下の端部がインサート成形時に一体化されて封止され、また、フィルタ45における柱状部42b部分もインサート成形時に当該柱状部42bに一体化されて封止されている。言い換えれば、4本の柱状部42bと上下の埋込部42d、42dとにより側面視矩形の4つの窓44が画成され、この各窓44部分にフィルタ45が張られていることになる。なお、4本の柱状部42bには型抜き用の勾配が付けられているが、4本の柱状部42bと上下の埋込部42d、42dの半径方向の幅は略等しくされている。
次に、上記の如くの構成を有する第1実施形態のアキュームレータ1の動作並びに作用効果を説明する。
前述したように、圧縮機の停止時には、オイルを含む液相冷媒がタンク10の下部に溜まるが、液相冷媒とオイルとの比重及び粘性の相違により、図1、図2に示される如くに、二層に分離、すなわち、上側にオイル層、下側に液相冷媒層が形成される。
この二層分離状態において、圧縮機を起動すると、タンク10上部に滞留する気相冷媒が流出管30及び流出口16を介して圧縮機の吸入側に吸入され、タンク10内の上部空間の圧力が下がり始めるとともに、圧縮機から吐出された冷媒が前述した図11に示される如くのサイクルで循環せしめられる。
この場合、圧縮機の起動直後は周波数(回転数)がさほど上がっていないが、それでも蒸発器(室内熱交換器又は室外熱交換器)から小量の冷媒が流入口15を介して流入管20の冷媒導入部21に導入され、中間湾曲部22を経て冷媒導出部23の開口から、オイルストレーナ40とタンク10の内周面との間に形成される狭窄部分を指向し、かつ、タンク10の内周面に沿うように導出される。このようにして液状部分の液相冷媒中に導出された冷媒は旋回流を生成し、この旋回流により、タンク10に溜まる液相冷媒のうちのタンク10の底部付近のものから流動して撹拌され始める。
冷媒導出部23の開口から導出される冷媒流量は時間の経過とともに増大し、それに伴い、図6に示される如くに、上方から見て反時計回りの旋回流が下から上へと螺旋を描くように生成されるとともに、図7に示される如くに、同様に反時計回りの渦流が生成される。この場合、螺旋状の旋回流及び渦流の作用により、比重の大きい液相冷媒は遠心力により外周側上方へ、比重の小さいオイルは中心側下方へ向かい、また、前記旋回流及び渦流が流入管20や流出管30に衝突することもあって、短時間のうちに、つまり、オイル層より上側(の気相冷媒)とそれより下側(の液相冷媒)との圧力差が、前記突沸現象が発生する所定圧に達する以前に、液相冷媒が充分に撹拌される。
このように、本実施形態のアキュームレータ1では、圧縮機の起動時に、蒸発器からの冷媒を流入管20を介して液相冷媒中に導出し、その液相冷媒にタンク10の内周面に沿う螺旋状の旋回流あるいは渦流を生成するようにされるので、冷媒流量が少ない圧縮機起動時においても、液相冷媒を充分に撹拌することができ、そのため、圧縮機の起動時における突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を確実に抑えることができる。
また、本実施形態のアキュームレータ1では、撹拌手段として基本的には特定形状の流入管20のみを用意すればよいので、従来のように、撹拌手段として、撹拌羽根及びそれを回転させるための駆動源や開閉弁付きのバイパス流路等を用いる場合に比べて、アキュームレータ1の構成を簡素化することができ、コスト削減、小型化等を図ることができる。
一方、圧縮機起動後の通常運転時は、流入管20を介して液相冷媒とオイルとからなる液状部分に導出される冷媒の流速・流量が増大するため、前記螺旋状の旋回流あるいは渦流が強められ、この螺旋状の旋回流及び渦流による撹拌作用により、気液分離が促進されるとともに、図5(A)に矢印線で示される如くに、比重の大きい液相冷媒は遠心力により外周側上方へと、比重の小さいオイルは中心側下方へと分離され、オイルは、オイルストレーナ40のフィルタ45→オイル戻し孔35→流出管30を通って圧縮機吸入側に吸入される気相冷媒に吸引され、気相冷媒と共に圧縮機吸入側に戻される。なお、フィルタ45を通る際に、オイルに混じっているスラッジ等の異物が取り除かれる。
このように、本実施形態のアキュームレータ1は、通常運転時において、気液分離を効果的に行うことができるとともに、オイルとして液相冷媒と相溶性が無くかつ液相冷媒より比重が小さいものが使用されている場合においても、オイルのみをタンク10の底部に設けられたオイルストレーナ40を介して圧縮機に戻すことができる。
[第2実施形態]
図8は、本発明に係るアキュームレータの第2実施形態を示す図であり、図8(A)は部分切欠正面図、図8(B)は部分切欠側面図である。
図示第2実施形態のアキュームレータ2は、第1実施形態のアキュームレータ1に対し、流入管の構成のみが異なり、他の部分は同一構成である。すなわち、第1実施形態のアキュームレータ1では、流入管20からの冷媒の導出位置が、タンク10の最下部に設定されていたが、本第2実施形態のアキュームレータ2では、流入管20Aからの冷媒の導出位置が、圧縮機の停止時において上層のオイルと下層の液相冷媒とに跨るようにそれらの境界部分Kに設定されている。
本実施形態の流入管20Aも、第1実施形態のものと同様に、側面視横倒しへ字状の冷媒導入部21A、平面視円弧状の冷媒導出部23A、及び冷媒導入部21Aと冷媒導出部23Aとをなだらかに繋ぐ中間湾曲部22Aとで構成されており、流入管20Aの最下部はタンク10の底部に当接せしめられているが、前記平面視円弧状の冷媒導出部23Aは、タンク10の底部からタンク10の内周面に沿いながら上方に延び、その開口面がオイル層と液相冷媒層とに跨るようにそれらの境界部分Kに位置せしめられている。図示例では、前記冷媒導出部23Aは、中間湾曲部22Aと繋がる部分の直後で上方に延びているが、所定の長さだけタンク10の底面及び内周面に当接せしめられた後に上方に延びるようにしてもよい。
このような構成とされた第2実施形態のアキュームレータ2においては、圧縮機の起動時には、冷媒は、冷媒導出部23Aの開口から、オイル層と液相冷媒層との境界部分Kにおいて、流出管30とタンク10の内周面との間に形成される狭窄部分を指向し、かつ、タンク10の内周面に沿うように導出される。このようにして液状部分中に導出された冷媒は旋回流を生成し、この旋回流により、タンク10に溜まるオイルと液相冷媒の上部のものから流動して撹拌され始める。その後、上方から見て反時計回りの旋回流が螺旋を描くように上から下へと生成されるとともに、同様に反時計回りの渦流が生成され、これによって、第1実施形態のものと同様に、冷媒流量が少ない圧縮機起動時においても、液相冷媒を充分に撹拌することができ、そのため、圧縮機の起動時における突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生を確実に抑えることができる。その他の作用効果も第1実施形態のものと略同様に得られる。
[第3実施形態]
図9は、本発明に係るアキュームレータの第3実施形態を示す図であり、図9(A)は部分切欠正面図、図9(B)は部分切欠側面図、図9(C)は図9(A)のY−Y矢視線に従う断面図である。
図示第3実施形態のアキュームレータ3は、第1実施形態のアキュームレータ1に対し、流入管の構成のみが異なり、他の部分は同一構成である。すなわち、第1実施形態のアキュームレータ1では、流入管20の中間湾曲部22が、図1の奥側から手前側に向かって、又は、図2の左側から右側に向かって(すなわち、タンク10の内周面から離れて)湾曲して冷媒導出部23に繋がっていたが、本第3実施形態のアキュームレータ3では、流入管20Bの冷媒導入部21Bと冷媒導出部23Bとを繋ぐ中間湾曲部22Bが、タンク10の内周面に当接しながら(沿いながら)湾曲して冷媒導出部23Bに繋がっている。言い換えれば、第1実施形態のアキュームレータ1では、下方に延びる流入管20がタンク10の底面に達した位置(中間湾曲部22と冷媒導出部23とが繋がる位置)から当該タンク10の内周面に沿って(当接して)平面視円弧状に配されているが、第3実施形態のアキュームレータ3では、流入管20Bがタンク10の底面に達する位置の手前から当該タンク10の内周面に沿って配されている。
このような構成とされた第3実施形態のアキュームレータ3においては、第1実施形態のアキュームレータ1と比べて、流入管20Bのタンク10の内周面に沿う部分の長さが長くされる(図示例では、タンク10の底面に沿う部分の長さも長くされている)ので、タンク10内の液相冷媒に生成される螺旋状の旋回流あるいは渦流が強められ、冷媒流量が少ない圧縮機起動時においても、液相冷媒をより充分に撹拌することができ、そのため、圧縮機の起動時における突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生をより確実に抑えることができる。その他の作用効果も第1実施形態のものと略同様に得られる。
[第4実施形態]
図10は、本発明に係るアキュームレータの第4実施形態を示す図であり、図10(A)は部分切欠正面図、図10(B)は部分切欠側面図、図10(C)は図10(A)のZ−Z矢視線に従う断面図である。
図示第4実施形態のアキュームレータ4は、第2実施形態のアキュームレータ2に対し、流入管の構成のみが異なり、他の部分は同一構成である。すなわち、本第4実施形態のアキュームレータ4では、上記第3実施形態のアキュームレータ3のものと同様に、流入管20Cの冷媒導入部21Cと冷媒導出部23Cとを繋ぐ中間湾曲部22Cが、タンク10の内周面に当接しながら(沿いながら)湾曲して冷媒導出部23Cに繋がっている、言い換えれば、流入管20Cがタンク10の底面に達する位置の手前から当該タンク10の内周面に沿って配されている。
このような構成とされた第4実施形態のアキュームレータ4においても、第2実施形態のアキュームレータ2と比べて、流入管20Cのタンク10の内周面に沿う部分の長さが長くされるので、タンク10内の液相冷媒に生成される螺旋状の旋回流あるいは渦流が強められ、冷媒流量が少ない圧縮機起動時においても、液相冷媒をより充分に撹拌することができ、そのため、圧縮機の起動時における突沸現象及びそれに伴う衝撃音の発生をより確実に抑えることができる。その他の作用効果も第2実施形態のものと略同様に得られる。
なお、上記実施形態では、本発明を、圧縮機の停止時にタンク内において、上側にオイル層、下側に液相冷媒層の二層分離状態となるシステムのアキュームレータに適用した場合を例示したが、圧縮機の停止時においてもオイルと液相冷媒が混合状態のままであるもの、あるいは、上側に液相冷媒層、下側にオイル層の二層分離状態となるものにも本発明を同様に適用でき、上記実施形態と略同様な作用効果を得ることができる。
1 アキュームレータ(第1実施形態)
2 アキュームレータ(第2実施形態)
3 アキュームレータ(第3実施形態)
4 アキュームレータ(第4実施形態)
10 タンク
12 蓋部材
15 流入口
16 流出口
20 流入管
21 冷媒導入部
22 中間湾曲部
23 冷媒導出部
30 流出管
31 インナーパイプ
32 アウターパイプ
35 オイル戻し孔
40 オイルストレーナ
42 ケース
45 フィルタ

Claims (9)

  1. 流入口及び流出口が設けられたタンクを有し、前記流入口に導入される冷媒を、該流入口に連結された流入管を介して、前記タンク内に溜まるオイルと液相冷媒とからなる液状部分に導出させて該液状部分を撹拌するようにされていることを特徴とするアキュームレータ。
  2. 前記液状部分に、前記タンクの内周面に沿う旋回流あるいは渦流を生成して、該液状部分を撹拌するようにされていることを特徴とする請求項1に記載のアキュームレータ。
  3. 前記流入管からの冷媒の導出位置が、前記タンクの最下部に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアキュームレータ。
  4. 前記流入管からの冷媒の導出位置が、圧縮機の停止時における、上層のオイルと下層の液相冷媒との境界部分に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアキュームレータ。
  5. 前記流入管からの冷媒の導出位置が、前記タンク内の最外周に設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のアキュームレータ。
  6. 前記流入管は、前記流入口に連結される冷媒導入部、平面視円弧状の冷媒導出部、及び前記冷媒導入部と冷媒導出部とをなだらかに繋ぐ中間湾曲部とで構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のアキュームレータ。
  7. 前記冷媒導出部は、前記タンクの内周面に当接せしめられていることを特徴とする請求項6に記載のアキュームレータ。
  8. 前記冷媒導出部は、少なくとも前記中間湾曲部に繋がる部分が前記タンクの底面に当接せしめられるとともに、前記中間湾曲部は、少なくとも一部が前記タンクの内周面に当接せしめられていることを特徴とする請求項6又は7に記載のアキュームレータ。
  9. 前記流入管の最下部は、前記タンクの底部に当接せしめられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のアキュームレータ。
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