JP2017100210A - ロボットシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】インバータ33とモータ41とを繋ぐ電力線42が断線する場合であっても、モータ41のフリーラン状態の発生を回避できるロボットシステムを提供する。【解決手段】ロボットシステムは、電力線42のうちロボットのベース部11の引込口11aよりもステータ巻線41U,41V,41W側に設けられ、3相分の電力線42を互いに電気的に接続する短絡経路44を備えている。ロボットシステムは、短絡経路44を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替えるブレーキ用スイッチと45aと、電力線42の断線を検知する断線検知部48とを備えている。この構成において、断線検知部48により断線が検知された場合、ブレーキ用スイッチ45aが開状態から閉状態に切り替え操作される。【選択図】 図2
Description
本発明は、ロボット設置場所に設置されるベース部、前記ベース部に対して回転可能に連結された複数の回転部、及び前記各回転部の回転軸に対応して設けられてかつ該回転軸を駆動する3相モータを有するロボットを備えるロボットシステムに関する。
この種のロボットシステムとしては、下記特許文献1に見られるように、3相モータのステータ巻線に電力線を介して電気的に接続された3相インバータを備えるものが知られている。このロボットシステムでは、インバータの入力側に、回生抵抗及びスイッチの直列接続体が並列接続されている。
この構成によれば、ロボットを停止させようとする場合、スイッチをオンすることにより、ステータ巻線、回生抵抗及びスイッチを含む閉回路が形成される。このため、ロボットの減速動作時に発生する回生電流を回生抵抗で熱エネルギとして放出させることができ、モータにダイナミックブレーキをかけることができる。これにより、ロボットを減速停止させることができる。
ところで、インバータとモータとを接続する電力線が断線することがある。具体的には例えば、ロボットを構成するベース部がコンベア等の可動部に設置される場合、可動部が可動することにより電力線が断線することがある。電力線が断線すると、モータへの電力供給が遮断され、モータが惰性で回転し続けるいわゆるフリーラン状態が発生する。
フリーラン状態の発生を防止すべく、上記特許文献1に記載の回生抵抗を用いてモータにダイナミックブレーキをかけ、フリーラン状態の発生を防止することも考えられる。しかしながら、電力線の断線により、インバータとモータとの間の電気的な接続は遮断される。このため、インバータの入力側に接続された回生抵抗とステータ巻線とを含む閉回路を形成することができず、モータにダイナミックブレーキをかけることができない。したがって、電力線の断線発生時においてロボットを迅速に停止させることができなくなるといった問題が生じる。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、インバータとモータとを繋ぐ電力線が断線する場合であっても、モータのフリーラン状態の発生を回避できるロボットシステムを提供することを主たる目的とするものである。
第1の発明は、ロボット設置場所に設置されるベース部、前記ベース部に対して回転可能に連結された複数の回転部、及び前記各回転部の回転軸に対応して設けられてかつ該回転軸を駆動する3相モータを有するロボットと、ハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチの直列接続体を有する3相インバータと、3相のそれぞれにおいて、前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの接続点と前記モータを構成するステータ巻線とを電気的に接続して、かつ、前記ベース部に形成された引込口を介して前記インバータと前記ステータ巻線とを繋ぐ電力線と、前記電力線のうち前記引込口よりも前記ステータ巻線側に設けられ、少なくとも2つの前記電力線を互いに電気的に接続する短絡経路と、前記短絡経路上に設けられ、前記短絡経路を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替えるブレーキ用スイッチと、前記電力線の断線を検知する断線検知部と、前記断線検知部により断線が検知された場合、前記ブレーキ用スイッチを開状態から閉状態に切り替え操作する操作部と、を備えることを特徴とする。
上記発明は、ロボットの各回転部の回転軸に対応して設けられた3相モータと、ハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチの直列接続体を有する3相インバータとを備えている。そして上記発明は、3相のそれぞれにおいて、ハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチの接続点とモータのステータ巻線とを電気的に接続して、かつ、ロボットのベース部に形成された引込口を介してインバータとステータ巻線とを繋ぐ電力線を備えている。
例えば、ベース部がコンベア等の可動部に設置される構成では、可動部が可動することにより電力線が引っ張られ、インバータとモータとを繋ぐ電力線が断線し得る。ここで電力線は、ベース部に形成された引込口を介してインバータとステータ巻線とを繋いでいるため、電力線の断線は、引込口よりもインバータ側で発生しやすい。
そこで上記発明は、電力線のうち引込口よりもステータ巻線側に設けられ、少なくとも2つの電力線を互いに電気的に接続する短絡経路と、短絡経路上に設けられ、短絡経路を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替えるブレーキ用スイッチとを備えている。そして上記発明では、断線検知部により電力線の断線が検知された場合、操作部によりブレーキ用スイッチが開状態から閉状態に切り替え操作される。このため、電力線が断線した場合であっても、ステータ巻線、電力線及びブレーキ用スイッチを含む閉回路を形成でき、モータにダイナミックブレーキをかけてモータを減速停止させることができる。これにより、ステータ巻線とインバータとを繋ぐ電力線が断線した場合であっても、モータのフリーラン状態の発生を回避することができ、ロボットを迅速に停止させることができる。
なお、第1の発明の短絡経路としては、具体的には例えば第2の発明のように、同一の前記モータを構成する前記ステータ巻線に接続された少なくとも2相分の前記電力線を互いに電気的に接続するものを採用することができる。
第3の発明は、3相のそれぞれの前記電力線のうち前記引込口と前記短絡経路との間に設けられ、前記電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える遮断用スイッチを備え、前記操作部は、前記断線検知部により前記電力線の断線が検知された場合、さらに、前記遮断用スイッチを閉状態から開状態に切り替え操作することを特徴とする。
3相分の電力線のうち1相分の電力線が断線した場合、残りの2相分の電力線によりインバータからモータへと給電され得る。このとき、ロボットを迅速に減速させたいにもかかわらず、モータの回転(ロボットの動作)が停止されるまでの時間が長くなる懸念がある。
ここで上記発明は、3相のそれぞれの電力線のうち引込口と短絡経路との間に設けられ、電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える遮断用スイッチを備えている。そして、断線検知部により電力線の断線が検知された場合、さらに、操作部により遮断用スイッチが閉状態から開状態に切り替え操作される。このため、インバータからモータへの給電を遮断した状態で、モータにダイナミックブレーキをかけることができる。これにより、モータにダイナミックブレーキをかけ始めてからモータの回転が停止されるまでの時間を短縮することができる。
第4の発明は、前記遮断用スイッチは、遮断用励磁コイルに給電されることにより閉状態とされ、前記遮断用励磁コイルへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチであり、前記ブレーキ用スイッチは、ブレーキ用励磁コイルに給電されることにより閉状態とされ、前記ブレーキ用励磁コイルへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチであり、前記遮断用スイッチと機械的に連動して開閉されるスイッチであって、かつ、前記遮断用スイッチが開状態とされる場合に閉状態とされ、前記遮断用スイッチが閉状態とされる場合に開状態とされる補助スイッチを備え、直流電源、前記補助スイッチ及び前記ブレーキ用励磁コイルを含む閉回路が形成されており、前記操作部は、前記断線検知部により断線が検知された場合、前記遮断用励磁コイルを給電状態から給電遮断状態に切り替え操作することを特徴とする。
上記発明は、上記遮断用スイッチ、上記ブレーキ用スイッチ、及び上記補助スイッチを備えている。そして上記発明では、直流電源、補助スイッチ及びブレーキ用励磁コイルを含む閉回路が形成されている。
この構成において、遮断用励磁コイルに給電される場合、常開式の遮断用スイッチが閉状態とされる。これにより、インバータからモータへの給電が許可される。また、遮断用励磁コイルに給電される場合、遮断用スイッチと機械的に連動する補助スイッチが開状態とされ、直流電源から補助スイッチを介したブレーキ用励磁コイルへの給電が遮断される。このため、常開式のブレーキ用スイッチが開状態とされ、ステータ巻線、電力線及びブレーキ用スイッチを含む閉回路が形成されず、ダイナミックブレーキを作動させないようにできる。
一方、遮断用励磁コイルへの給電が遮断される場合、遮断用スイッチが開状態とされる。これにより、インバータからモータへの給電が遮断される。また、遮断用励磁コイルへの給電が遮断される場合、遮断用スイッチと機械的に連動する補助スイッチが閉状態とされ、直流電源から補助スイッチを介してブレーキ用励磁コイルへと給電される。このため、ブレーキ用スイッチが閉状態とされ、ステータ巻線、電力線及びブレーキ用スイッチを含む閉回路が形成され、ダイナミックブレーキを作動させることができる。
上記発明によれば、断線検知部により電力線の断線が検知された場合において、遮断用励磁コイルに対する切り替え操作により、遮断用スイッチを閉状態から開状態に切り替える操作と、ブレーキ用スイッチを開状態から閉状態に切り替える操作との双方を実施できる。このため、電力線の断線時に、モータへの給電の遮断と、モータにダイナミックブレーキをかけることとの双方を迅速に実施できる。
第5の発明は、前記短絡経路は、同一の前記モータを構成する前記ステータ巻線に接続された3相分の前記電力線を互いに電気的に接続するものであることを特徴とする。
上記発明では、3相の電力線を互いに接続する短絡経路上のそれぞれにブレーキ用スイッチが設けられている。このため、3相のステータ巻線のそれぞれに発生する誘起電圧に起因した電流を、ダイナミックブレーキ用の閉回路に流して熱エネルギとして放出できる。これにより、2相の電力線を互いに短絡させる構成と比較して、ダイナミックブレーキによるブレーキ力を増加させることができ、ロボットの動作を停止させるまでの時間をより短縮できる。
第6の発明は、前記各回転部のうち、第1の所定回転部の回転軸を駆動する前記モータが第1モータとされ、第2の所定回転部の回転軸を駆動する前記モータが第2モータとされており、前記第1モータに対応して設けられた前記インバータが第1インバータとされ、前記第2モータに対応して設けられた前記インバータが第2インバータとされており、3相のそれぞれにおいて、前記第1モータを構成する前記ステータ巻線である第1ステータ巻線と、前記第1インバータを構成する前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの接続点とを電気的に接続する前記電力線が第1電力線とされており、3相のそれぞれにおいて、前記第2モータを構成する前記ステータ巻線である第2ステータ巻線と、前記第2インバータを構成する前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの接続点とを電気的に接続する前記電力線が第2電力線とされており、前記断線検知部は、前記第1電力線及び前記第2電力線のうち少なくとも一方の断線を検知するものであり、前記短絡経路は、少なくとも2相分の前記第1電力線のそれぞれを、少なくとも2相分の前記第2電力線に対して互いに接続先を重複させずに電気的に接続するものであることを特徴とする。
上記発明は、少なくとも2相分の第1電力線のそれぞれを、少なくとも2相分の第2電力線に対して互いに接続先を重複させずに電気的に接続する短絡経路を備えている。この構成によれば、同一モータのステータ巻線に接続された少なくとも2相分の電力線を短絡経路により互いに電気的に接続する構成と比較して、ダイナミックブレーキ用の閉回路に含まれるステータ巻線の数を増やすことができる。その結果、上記閉回路の抵抗値を増加させることができ、ステータ巻線の誘起電圧に起因して流れる電流を、より多く熱エネルギとして放出できる。したがって、ダイナミックブレーキによるブレーキ力を増加させることができ、ロボットの動作を停止させるまでの時間を短縮できる。
第7の発明は、3相のそれぞれの前記第1電力線のうち前記引込口と前記短絡経路との間に設けられ、前記第1電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える第1遮断用スイッチと、3相のそれぞれの前記第2電力線のうち前記引込口と前記短絡経路との間に設けられ、前記第2電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える第2遮断用スイッチと、を備え、前記操作部は、前記断線検知部により断線が検知された場合、さらに、前記第1遮断用スイッチ及び前記第2遮断用スイッチを閉状態から開状態に切り替え操作することを特徴とする。
上記発明は、3相のそれぞれの第1電力線のうち引込口と短絡経路との間に設けられ、第1電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える第1遮断用スイッチと、3相のそれぞれの第2電力線のうち引込口と短絡経路との間に設けられ、第2電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える第2遮断用スイッチとを備えている。そして、断線検知部により第1電力線及び第2電力線の少なくとも一方の断線が検知された場合、さらに、操作部により第1,第2遮断用スイッチが閉状態から開状態に切り替え操作される。このため、第1,第2インバータから第1,第2モータへの給電を遮断した状態で、第1,第2モータにダイナミックブレーキをかけることができる。これにより、第1,第2モータにダイナミックブレーキをかけ始めてから第1,第2モータの回転が停止されるまでの時間を短縮することができる。
第8の発明は、前記第1遮断用スイッチ及び前記第2遮断用スイッチは、遮断用励磁コイルに給電されることにより閉状態とされ、前記遮断用励磁コイルへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチであり、前記ブレーキ用スイッチは、ブレーキ用励磁コイルに給電されることにより閉状態とされ、前記ブレーキ用励磁コイルへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチであり、前記第1遮断用スイッチ及び前記第2遮断用スイッチのうち少なくとも一方である対象スイッチと機械的に連動して開閉されるスイッチであって、かつ、前記対象スイッチが開状態とされる場合に閉状態とされ、前記対象スイッチが閉状態とされる場合に開状態とされる補助スイッチを備え、直流電源、前記補助スイッチ及び前記ブレーキ用励磁コイルを含む閉回路が形成されており、前記操作部は、前記断線検知部により断線が検知された場合、前記遮断用励磁コイルを給電状態から給電遮断状態に切り替え操作することを特徴とする。
上記発明は、上記第1,第2遮断用スイッチ、上記ブレーキ用スイッチ、及び上記補助スイッチを備えている。ここで、第1,第2遮断用スイッチのうち少なくとも一方が対象スイッチとされ、補助スイッチは、対象スイッチと機械的に連動して開閉されるスイッチである。そして上記発明では、直流電源、補助スイッチ及びブレーキ用励磁コイルを含む閉回路が形成されている。
この構成において、遮断用励磁コイルに給電される場合、常開式の第1,第2遮断用スイッチが閉状態とされる。これにより、第1,第2インバータから第1,第2モータへの給電が許可される。また、遮断用励磁コイルに給電される場合、対象スイッチと機械的に連動する補助スイッチが開状態とされ、直流電源から補助スイッチを介したブレーキ用励磁コイルへの給電が遮断される。このため、常開式のブレーキ用スイッチが開状態とされ、第1,第2ステータ巻線、第1,第2電力線及びブレーキ用スイッチを含む閉回路が形成されず、ダイナミックブレーキを作動させないようにできる。
一方、遮断用励磁コイルへの給電が遮断される場合、第1,第2遮断用スイッチが開状態とされる。これにより、第1,第2インバータから第1,第2モータへの給電が遮断される。また、遮断用励磁コイルへの給電が遮断される場合、対象スイッチと機械的に連動する補助スイッチが閉状態とされ、直流電源から補助スイッチを介してブレーキ用励磁コイルへと給電される。このため、ブレーキ用スイッチが閉状態とされ、第1,第2ステータ巻線、第1,第2電力線及びブレーキ用スイッチを含む閉回路が形成され、ダイナミックブレーキを作動させることができる。
上記発明によれば、断線検知部により第1,第2電力線の少なくとも一方の断線が検知された場合において、遮断用励磁コイルに対する切り替え操作により、第1,第2遮断用スイッチを閉状態から開状態に切り替える操作と、ブレーキ用スイッチを開状態から閉状態に切り替える操作との双方を実施できる。このため、第1,第2電力線の少なくとも一方の断線時に、第1,第2モータへの給電の遮断と、第1,第2モータにダイナミックブレーキをかけることとの双方を迅速に実施できる。
第9の発明は、前記短絡経路は、3相分の前記第1電力線のそれぞれを、3相分の前記第2電力線に対して互いに接続先を重複させずに電気的に接続するものであることを特徴とする。
上記発明は、3相分の第1電力線のそれぞれを、3相分の第2電力線に対して互いに接続先を重複させずに電気的に接続する短絡経路を備えている。そして、各短絡経路上にブレーキ用スイッチが設けられている。このため、3相の第1,第2ステータ巻線のそれぞれに発生する誘起電圧に起因した電流を、ダイナミックブレーキ用の閉回路に流して熱エネルギとして放出できる。このため、2相分の第1電力線のそれぞれを2相分の第2電力線に対して互いに接続先を重複させずに短絡させる構成と比較して、ダイナミックブレーキによるブレーキ力を増加させることができ、ロボットの動作を停止させるまでの時間をより短縮できる。
(第1実施形態)
以下、ロボットシステムを具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るロボットは、例えば産業用ロボットとして機械組立工場などの組立システムにて用いられる。
以下、ロボットシステムを具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るロボットは、例えば産業用ロボットとして機械組立工場などの組立システムにて用いられる。
まず、図1を用いて、本実施形態に係るロボットシステムの概要について説明する。
図1に示すように、ロボットシステムを構成するロボット10は、複数の回転部と、各回転部を順次連結してかつ隣り合う回転部を互いに回転可能にする関節とを備えている。本実施形態に係るロボット10は、6軸の垂直多関節型ロボットとして構成されている。
ロボット10は、ベース部11と、ベース部11の上方に設けられる第1回転部12とを有している。ロボット10のアームは、第1回転部12に加え、下アーム13、上アーム14、手首部15、及びハンド部16を有している。本実施形態において、ベース部11は、製造ラインに設置されるコンベア等の可動部20に設けられている。可動部20が可動することに伴い、ベース部11も可動する。
第1回転部12は、アームの両端部のうち、アーム先端部とは反対側の根元部に相当する。第1回転部12は、鉛直方向に延びる第1軸線J1を回転中心として水平方向に回転可能になっている。第1回転部12には、水平方向に延びる第2軸線J2を回転中心として、時計回り方向又は反時計回り方向に回転可能に第2回転部としての下アーム13の下端部が連結されている。下アーム13の上端部には、上アーム14が、水平方向に延びる第3軸線J3を回転中心として、時計回り方向又は反時計回り方向に回転可能に連結されている。上アーム14は、基端側(回転の際に第3軸線J3を回転中心とする関節側)と先端側とで2つのアーム部に分割されて構成されており、基端側は第3回転部としての第1上アーム14A(第3回転部)、先端側は第4回転部としての第2上アーム14B(第4回転部)となっている。第2上アーム14Bは、上アーム14の長手方向に延びる第4軸線J4を回転中心として、第1上アーム14Aに対してねじり方向に回転可能になっている。
第2上アーム14Bの先端部には、第5回転部としての手首部15が設けられている。手首部15は、水平方向に延びる第5軸線J5を回転中心として、第2上アーム14Bに対して回転可能になっている。手首部15の先端部には、ワークやツール等を取り付けるための第6回転部としてのハンド部16が設けられている。ハンド部16は、その中心線である第6軸線J6を回転中心として、ねじり方向に回転可能になっている。なお、ハンド部16の中心点16aであるTCP(Tool Center Point)が制御点として設定されている。
ロボット10の各回転部は、それぞれに対応して設けられるモータ41(図2参照)により駆動される。モータは、正逆両方向の回転が可能であり、モータ41の駆動により原点位置を基準として各回転部が駆動される。
ロボットシステムは、さらに、ロボット10を制御するコントローラ30と、コントローラ30に電気的に接続されたティーチングペンダント40とを備えている。ペンダント40は、CPU、ROM、及びRAMを含むマイクロコンピュータ、各種の手動操作キー、並びにディスプレイ等を備えている。ペンダント40は、コントローラ30と通信可能となっている。オペレータは、このペンダント40を手動操作して、ロボット10の動作プログラムの作成、修正、登録、各種パラメータの設定を行うことができる。動作プログラムの修正等を行うティーチングでは、作業において制御点であるTCPが通過する教示点を教示する。そして、オペレータは、コントローラ30を介して、ティーチングされた動作プログラムに基づきロボット10を動作させることができる。
続いて、図2を用いて、ロボットシステムの電気的構成について説明する。
コントローラ30は、外部電源50(商用電源)から出力された交流電圧を直流電圧に変換する整流器31と、整流器31から出力される直流電圧を平滑化する平滑コンデンサ32とを備えている。コントローラ30は、さらに、整流器31から出力された直流電圧を交流電圧に変換し、モータ41の各ステータ巻線41U,41V,41Wに印加する3相インバータ33を備えている。モータ41及びインバータ33は、ロボット10の各回転部のそれぞれに対応して個別に設けられている。
インバータ33は、ハイサイドスイッチSWHとローサイドスイッチSWLとの直列接続体を3つ備えている。U相のハイサイド,ローサイドスイッチSWH,SWLの接続点には、U相のステータ巻線41Uの第1端が接続されている。V相のハイサイド,ローサイドスイッチSWH,SWLの接続点には、V相のステータ巻線41Vの第1端が接続されている。W相のハイサイド,ローサイドスイッチSWH,SWLの接続点には、W相のステータ巻線41Wの第1端が接続されている。各ステータ巻線41U,41V,41Wの第2端は、互いに中性点で接続されている。インバータ33は、ハイサイドスイッチSWH及びローサイドスイッチSWLが交互にオンされることにより、整流器31から出力された直流電圧を交流電圧に変換してステータ巻線に印加する。これにより、各ステータ巻線には、電気角で位相が互いに120°ずれた相電流が流れることとなる。
ちなみに本実施形態では、各スイッチSWH,SWLとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、より具体的には、IGBTを用いている。そして、各スイッチSWH,SWLには、各フリーホイールダイオードDH,DLが逆並列に接続されている。
コントローラ30は、ロボット10を駆動させるためのモータ制御を行う制御部34を備えている。制御部34は、マイクロプロセッサを主体として構成されている。制御部34は、各回転軸に対応して設けられるモータ41の制御量(例えば回転速度)をその指令値に制御すべく、ハイサイド,ローサイドスイッチSWH,SWLを駆動する駆動信号をインバータ33に出力する。なお本実施形態では、整流器31、インバータ33及び制御部34が共通の筐体35に収容されている。
ハイサイドスイッチSWH及びローサイドスイッチSWLの接続点TU,TV,TWには、電力線42を介してステータ巻線41U,41V,41Wの第1端が電気的に接続されている。電力線42は、筐体35に形成された引込口35aと、ベース部11に形成された引込口11aとを介してコントローラ30とベース部11とを繋いている。なお、電力線42のうち、筐体35に形成された引込口35aと、ベース部11に形成された引込口11aとの間は、図1に示すように、本体間ケーブル43とされている。
ベース部11内に形成された収容空間において、3相分の電力線42は、3つの短絡経路44により互いに電気的に接続されている。また、収容空間には、コンタクタ45と、安全スイッチ46とが収容されている。コンタクタ45は、各短絡経路44上に設けられ、各短絡経路44を開閉するブレーキ用スイッチ45aと、ブレーキ用励磁コイル45bとを有している。ブレーキ用スイッチ45aは、ブレーキ用励磁コイル45bに給電されることにより閉状態とされ、ブレーキ用励磁コイル45bへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチである。
安全スイッチ46は、3相のそれぞれの電力線42のうちベース部11の引込口11aとコンタクタ45との間に設けられ、主接点を開閉する常開式の遮断用スイッチ46aを有している。安全スイッチ46は、遮断用スイッチ46aと機械的に連動して補助接点を開閉する常閉式の補助スイッチ46bと、遮断用励磁コイル46cとを有している。補助スイッチ46bは、遮断用スイッチ46aが開状態とされる場合に閉状態とされ、遮断用スイッチ46aが閉状態とされる場合に開状態とされる。すなわち安全スイッチ46は、ミラーコンタクト構造を有している。
補助スイッチ46bの第1端には直流電源47の正極が接続され、直流電源47の負極にはグランドが接続されている。補助スイッチ46bの第2端には、ブレーキ用励磁コイル45bを介してグランドが接続されている。すなわち、補助スイッチ46b、ブレーキ用励磁コイル45b及び直流電源47により閉回路が形成されている。
ベース部11には、断線検知部48が収容されている。断線検知部48は、電力線42の断線を検知する機能を有しており、電力線42の断線を検知した場合、遮断用励磁コイル46cへの給電を遮断する。
断線検知部48には、電流センサ51及び電圧センサ52の検出値が入力される。電流センサ51は、モータ41に流れる3相の電流のうち少なくとも2相分の電流を検出する。電流センサ51は、例えば、電力線42のうちコンタクタ45とモータ41との間を流れる相電流を検出可能に設ければよい。電圧センサ52は、モータ41の3相のそれぞれの電圧を検出する。電圧センサ52は、例えば、電力線42のうちコンタクタ45とモータ41との間の相電圧を検出可能に設ければよい。なお、電流センサ51及び電圧センサ52の検出値は、制御部34にも入力される。
ちなみに断線検知部48は、ブレーキ用スイッチ45a、遮断用スイッチ46a及び補助スイッチ46bの異常の有無を診断するバックチェック機能を有している。
断線検知部48は、電流センサ51及び電圧センサ52のうち少なくとも一方の検出値に基づいて、電力線42の断線を検知する。なお、断線検知手法としては、例えば、電流センサ51の検出値に基づいて、各相電流の合計値(各相電流ベクトルを合成したベクトルの大きさ)が0からずれると判定した場合に断線が生じていると判定してもよい。また例えば、電圧センサ52の検出値に基づいて、各相電圧の合計値(各相電圧ベクトルを合成したベクトルの大きさ)が0からずれると判定した場合に断線が生じていると判定してもよい。
断線検知部48は、電力線42の断線を検知した場合、インバータ33からモータ41への給電を遮断するとともに、モータ41にダイナミックブレーキをかけてロボット10を停止させる処理を行う。
図3を用いて、断線検知部48が行う処理について説明する。この処理は、断線検知部48によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、電力線42の断線を検知したか否かを判定する。
ステップS10において断線が検知されないと判定した場合には、ステップS11に進み、遮断用励磁コイル46cに給電する。遮断用励磁コイル46cに給電される場合、常開式の遮断用スイッチ46aが閉状態とされる。これにより、インバータ33からモータ41への給電が許可される。また、遮断用励磁コイル46cに給電される場合、遮断用スイッチ46aと機械的に連動する補助スイッチ46bが開状態とされ、直流電源47から補助スイッチ46bを介したブレーキ用励磁コイル45bへの給電が遮断される。このため、常開式のブレーキ用スイッチ45aが開状態とされ、ステータ巻線41U,41V,41W、電力線42及びブレーキ用スイッチ45aを含む閉回路が形成されない。
一方、ステップS10において断線が検知されたと判定した場合には、ステップS12に進み、遮断用励磁コイル46cへの給電を遮断する。この場合、遮断用スイッチ46aが開状態とされ、インバータ33からモータ41への給電が遮断される。また、遮断用励磁コイル46cへの給電が遮断される場合、遮断用スイッチ46aと機械的に連動する補助スイッチ46bが閉状態とされ、直流電源47から補助スイッチ46bを介してブレーキ用励磁コイル45bへと給電される。このため、ブレーキ用スイッチ45aが閉状態とされ、ステータ巻線41U,41V,41W、電力線42及びブレーキ用スイッチ45aを含む閉回路が形成され、モータ41にダイナミックブレーキをかけることができる。これにより、ロボット10を減速停止させることができ、フリーラン状態の発生を防止することができる。
なお図4に破線にて、ステータ巻線41U、電力線42、ブレーキ用スイッチ45a及びステータ巻線41Uを含む閉回路を例示した。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
3相のそれぞれの電力線42のうちベース部11の引込口11aよりもモータ41側に遮断用スイッチ46aを設けた。そして、断線検知部48により電力線42の断線が検知された場合、ブレーキ用スイッチ45aを閉状態に切り替え操作した。このため、断線が検知された場合においてモータ41にダイナミックブレーキをかけることができ、フリーラン状態の発生を防止することができる。
さらに、ブレーキ用スイッチ45aを閉状態に切り替えることに加えて、遮断用スイッチ46aを開状態に切り替えた。このため、インバータ33からモータ41への給電を遮断した状態で、モータ41にダイナミックブレーキをかけることができる。これにより、ダイナミックブレーキをかけ始めてからモータ41の回転が停止されるまでの時間を短縮することができる。
遮断用スイッチ46aを、遮断用励磁コイル46cに給電されることにより閉状態とされ、遮断用励磁コイル46cへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチとした。また、ブレーキ用スイッチ45aを、ブレーキ用励磁コイル45bに給電されることにより閉状態とされ、ブレーキ用励磁コイル45bへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチとした。また、遮断用スイッチ46aと機械的に連動して開閉されるスイッチであって、かつ、遮断用スイッチ46aが開状態とされる場合に閉状態とされ、遮断用スイッチ46aが閉状態とされる場合に開状態とされる補助スイッチ46bを備えた。そして、直流電源47、補助スイッチ46b及びブレーキ用励磁コイル45bを含む閉回路を形成した。
この構成において、断線検知部48により断線が検知された場合、遮断用励磁コイル46cを給電状態から給電遮断状態に切り替え操作した。これにより、遮断用励磁コイル46cに対する1の切り替え操作により、遮断用スイッチ46aを閉状態から開状態に切り替える操作と、ブレーキ用スイッチ45aを開状態から閉状態に切り替える操作との双方を同時に実施できる。このため、電力線42の断線時に、モータ41への給電の遮断とダイナミックブレーキとを迅速に実施できる。
ステータ巻線41U,41V,41Wに接続された3相分の電力線42を短絡経路44により互いに電気的に接続した。そして、各短絡経路44上にブレーキ用スイッチ45aを設けた。このため、3相のステータ巻線41U,41V,41Wのそれぞれに発生する誘起電圧に起因した電流を、ダイナミックブレーキ用の閉回路に流して消費させることができる。これにより、ダイナミックブレーキによるブレーキ力を増加させることができ、ロボット10の動作を停止させるまでの時間をより短縮できる。
コンタクタ45、安全スイッチ46、直流電源47及び断線検知部48をベース部11内に収容した。このため、制御部34がブレーキ用スイッチ45a、遮断用スイッチ46a及び補助スイッチ46bのバックチェックを行う構成と比較して、筐体35とベース部11とを繋ぐケーブルの数を減らすことができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、ロボット10の各回転軸に対応して設けられるモータ41のうち互いに隣り合う2つのモータ間でダイナミックブレーキ用の閉回路を形成させる。図5には、各モータのうち2つのモータを図示している。本実施形態では、これらモータを第1モータ61及び第2モータ62と称すこととする。
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、ロボット10の各回転軸に対応して設けられるモータ41のうち互いに隣り合う2つのモータ間でダイナミックブレーキ用の閉回路を形成させる。図5には、各モータのうち2つのモータを図示している。本実施形態では、これらモータを第1モータ61及び第2モータ62と称すこととする。
第1モータ61は、U,V,W相の第1ステータ巻線61U,61V,61Wを有しており、第2モータ62は、U,V,W相の第2ステータ巻線62U,62V,62Wを有している。
第1モータ61に対応して第1インバータ71が設けられている。3相のそれぞれにおいて、第1ステータ巻線と、第1インバータ71を構成するハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチの接続点とは、第1電力線61aにより電気的に接続されている。また、第2モータ62に対応して第2インバータ72が設けられている。3相のそれぞれにおいて、第2ステータ巻線と、第2インバータ72を構成するハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチの接続点とは、第2電力線62aにより電気的に接続されている。第1電力線61a及び第2電力線62aは、筐体35に形成された引込口35aと、ベース部11に形成された引込口11aとを介してコントローラ30とベース部11とを繋いている。
ベース部11内に形成された収容空間において、3相分の第1電力線61aのそれぞれは、3相分の第2電力線62aに対して互いに接続先を重複させずに短絡経路73により電気的に接続されている。
ベース部11の収容空間には、第1コンタクタ64、安全スイッチ65、及び第2コンタクタ66が収容されている。第1コンタクタ64は、各短絡経路73上に設けられ、各短絡経路73を開閉するブレーキ用スイッチ64aと、ブレーキ用励磁コイル64bとを有している。ブレーキ用スイッチ64aは、ブレーキ用励磁コイル64bに給電されることにより閉状態とされ、ブレーキ用励磁コイル64bへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチである。
安全スイッチ65は、3相のそれぞれの第1電力線61aのうちベース部11の引込口11aと第1コンタクタ64との間に設けられ、主接点を開閉する常開式の第1遮断用スイッチ65a(対象スイッチに相当)を有している。安全スイッチ65は、第1遮断用スイッチ65aと機械的に連動して補助接点を開閉する常閉式の補助スイッチ65bと、第1遮断用励磁コイル65cとを有している。補助スイッチ65bは、第1遮断用スイッチ65aが開状態とされる場合に閉状態とされ、第1遮断用スイッチ65aが閉状態とされる場合に開状態とされるミラーコンタクト構造を有している。
第2コンタクタ66は、3相のそれぞれの第2電力線62aのうちベース部11の引込口11aと第1コンタクタ64との間に設けられ、主接点を開閉する常開式の第2遮断用スイッチ66aと、第2遮断用励磁コイル66bとを有している。
補助スイッチ65bの第1端には直流電源67の正極が接続され、直流電源67の負極にはグランドが接続されている。補助スイッチ65bの第2端には、ブレーキ用励磁コイル64bを介してグランドが接続されている。
ベース部11には、断線検知部80が収容されている。断線検知部80は、第1電力線61a及び第2電力線62aのうち少なくとも一方の断線を検知する機能を有しており、断線を検知した場合、第1遮断用励磁コイル65c及び第2遮断用励磁コイル66bへの給電を遮断する。
断線検知部80には、電流センサ81及び電圧センサ82の検出値が入力される。電流センサ81は、第1,第2モータ61,62のそれぞれにおいて、3相の電流のうち少なくとも2相分の電流を検出する。電圧センサ82は、第1,第2モータ61,62のそれぞれにおいて、3相のそれぞれの電圧を検出する。なお、断線検知部80による断線検知手法は、上記第1実施形態と同様の手法で実施すればよい。
続いて、本実施形態に係る断線検知部80の処理について説明する。
断線検知部80は、断線が検知されないと判定した場合、第1遮断用励磁コイル65c及び第2遮断用励磁コイル66bに給電する。この場合、常開式の第1,第2遮断用スイッチ65a,66aが閉状態とされる。これにより、第1,第2インバータ71,72から第1,第2モータ61,62への給電が許可され、ロボット10の駆動制御が可能となる。また、第1遮断用励磁コイル65c及び第2遮断用励磁コイル66bに給電される場合、第1遮断用スイッチ65aと機械的に連動する補助スイッチ65bが開状態とされ、直流電源67から補助スイッチ65bを介したブレーキ用励磁コイル64bへの給電が遮断される。このため、常開式のブレーキ用スイッチ64aが開状態とされ、第1,第2ステータ巻線、第1,第2電力線61a,62a及びブレーキ用スイッチ64aを含む閉回路が形成されない。
一方、断線検知部80は、断線が検知されたと判定した場合、第1遮断用励磁コイル65c及び第2遮断用励磁コイル66bへの給電を遮断する。この場合、第1,第2遮断用スイッチ65a,66aが開状態とされる。これにより、第1,第2インバータ71,72から第1,第2モータ61,62への給電が遮断される。また、第1遮断用励磁コイル65c及び第2遮断用励磁コイル66bへの給電が遮断される場合、第1遮断用スイッチ65aと機械的に連動する補助スイッチ65bが閉状態とされ、直流電源67から補助スイッチ65bを介してブレーキ用励磁コイル64bへと給電される。このため、ブレーキ用スイッチ64aが閉状態とされ、第1,第2ステータ巻線、第1,第2電力線61a,62a及びブレーキ用スイッチ64aを含む閉回路が形成され、ダイナミックブレーキを作動させることができる。
このように本実施形態によれば、断線検知部80により第1,第2電力線61a,62aの少なくとも一方の断線が検知された場合において、第1遮断用励磁コイル65c及び第2遮断用励磁コイル66bに対する切り替え操作により、第1,第2遮断用スイッチ65a,66aを閉状態から開状態に切り替える操作と、ブレーキ用スイッチ64aを開状態から閉状態に切り替える操作との双方を実施できる。このため、第1,第2電力線61a,62aの少なくとも一方の断線時に、第1,第2モータ61,62への給電の遮断とダイナミックブレーキとを迅速に実施できる。
また本実施形態によれば、上記第1実施形態と比較して、ダイナミックブレーキ用の閉回路に含まれるステータ巻線の数を2つから4つに増やすことができる。その結果、上記閉回路の抵抗値を増加させることができ、ダイナミックブレーキによるブレーキ力を増加させることができる。したがって、ロボット10の動作を停止させるまでの時間を短縮できる。なお図6には破線にて、U相第1ステータ巻線61U、第1電力線61a、ブレーキ用スイッチ64a、U相第2ステータ巻線62U、V相第2ステータ巻線62V、第2電力線62a、ブレーキ用スイッチ64a、第1電力線61a及びV相第1ステータ巻線61Vを含む閉回路を例示した。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態を以下のように変更して、実施することもできる。
なお、上記各実施形態を以下のように変更して、実施することもできる。
・電力線42の断線検知手法としては、上記第1実施形態に例示したものに限らない。例えば、電流センサ51の検出値に基づいて、中性点を流れる電流が0でないと判定した場合に断線が生じていると判定してもよい。また例えば、電流センサ51により検出された相電流と電圧センサ52により検出された相電圧との位相差が所定以上になったと判定した場合に断線が生じていると判定してもよい。
さらに断線検知手法としては、電流センサ51や電圧センサ52の検出値に基づくものに限らず、ロボット10の各回転軸の回転角を検出する回転検出部(例えばエンコーダ)の検出値に基づくものであってもよい。この場合、回転検出部により検出された回転位置情報が指令回転位置情報から所定以上ずれたと判定した場合、電力線42に断線が生じていると判定すればよい。これは、断線が生じた場合、ロボット10の制御点を目標点に追従させることができず、検出された回転位置情報と指令回転位置情報との偏差が大きくなることを利用した手法である。
・インバータ33からモータ41への給電を遮断して、かつ、ダイナミックブレーキ用の閉回路を形成するための構成を図7に示すようにしてもよい。なお図7において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図7に示す構成では、各電力線42に設けられる遮断用スイッチ90aと、各短絡経路44に設けられるブレーキ用スイッチ90bとによりミラーコンタクト構造が実現されている。この構成において、電力線42の断線が検知された場合、各遮断用スイッチ90aに対応した遮断用励磁コイル90cに対する給電を遮断すればよい。
・上記第1実施形態において、3相の電力線42のうち任意の2相分を電気的に接続してもよい。
・上記第2実施形態において、2相分の第1電力線61aのそれぞれを、2相分の第2電力線62aに対して互いに接続先を重複させずに短絡経路73により電気的に接続してもよい。
・上記第2実施形態において、第1遮断用スイッチ65aに加えて第2遮断用スイッチ66aも補助スイッチ65bと機械的に連動する構成であってもよい。
・上記第2実施形態では、第1電力線61aと第2電力線62aとのそれぞれを同じ相同士で接続したがこれに限らず、異なる相同士で接続してもよい。
・上記第2実施形態では、第1電力線61aと第2電力線62aとのそれぞれを同じ相同士で接続したがこれに限らず、異なる相同士で接続してもよい。
・上記第1実施形態において、コンタクタ45、安全スイッチ46及び直流電源47を備える構成を、引込口11aとモータ41との間に2重にして設けてもよい。
・上記第1実施形態において、断線検知部48に代えて、コントローラ30を構成する制御部34が図3に示す処理を実行してもよい。
・上記第1実施形態において、コンタクタ45及び安全スイッチ46を構成するリレーに代えて、MOSFET等の半導体スイッチを用いてもよい。
・ロボット10のベース部11としては、可動部に設置されるものに限らず、例えば固定された床面に設置されるものであってもよい。この場合であっても、例えば電力線に物を引っ掛けることにより、電力線が引っ張られて断線することがある。こうした場合においても、本発明の適用が有効である。
・モータとしては、同期機に限らず、例えば誘導機であってもよい。
・ロボットとしては、垂直多関節型のものに限らず、例えば水平多関節型のものを採用してもよい。
10…ロボット、11…ベース部、11a…引込口、33…インバータ、41…モータ、41U,41V,41W…ステータ巻線、42…電力線、44…短絡経路、45a…ブレーキ用スイッチと、46a…遮断用スイッチ、46b…補助スイッチ、48…断線検知部。
Claims (9)
- ロボット設置場所に設置されるベース部、前記ベース部に対して回転可能に連結された複数の回転部、及び前記各回転部の回転軸に対応して設けられてかつ該回転軸を駆動する3相モータを有するロボットと、
ハイサイドスイッチ及びローサイドスイッチの直列接続体を有する3相インバータと、
3相のそれぞれにおいて、前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの接続点と前記モータを構成するステータ巻線とを電気的に接続して、かつ、前記ベース部に形成された引込口を介して前記インバータと前記ステータ巻線とを繋ぐ電力線と、
前記電力線のうち前記引込口よりも前記ステータ巻線側に設けられ、少なくとも2つの前記電力線を互いに電気的に接続する短絡経路と、
前記短絡経路上に設けられ、前記短絡経路を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替えるブレーキ用スイッチと、
前記電力線の断線を検知する断線検知部と、
前記断線検知部により断線が検知された場合、前記ブレーキ用スイッチを開状態から閉状態に切り替え操作する操作部と、を備えることを特徴とするロボットシステム。 - 前記短絡経路は、同一の前記モータを構成する前記ステータ巻線に接続された少なくとも2相分の前記電力線を互いに電気的に接続するものである請求項1に記載のロボットシステム。
- 3相のそれぞれの前記電力線のうち前記引込口と前記短絡経路との間に設けられ、前記電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える遮断用スイッチを備え、
前記操作部は、前記断線検知部により前記電力線の断線が検知された場合、さらに、前記遮断用スイッチを閉状態から開状態に切り替え操作する請求項2に記載のロボットシステム。 - 前記遮断用スイッチは、遮断用励磁コイルに給電されることにより閉状態とされ、前記遮断用励磁コイルへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチであり、
前記ブレーキ用スイッチは、ブレーキ用励磁コイルに給電されることにより閉状態とされ、前記ブレーキ用励磁コイルへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチであり、
前記遮断用スイッチと機械的に連動して開閉されるスイッチであって、かつ、前記遮断用スイッチが開状態とされる場合に閉状態とされ、前記遮断用スイッチが閉状態とされる場合に開状態とされる補助スイッチを備え、
直流電源、前記補助スイッチ及び前記ブレーキ用励磁コイルを含む閉回路が形成されており、
前記操作部は、前記断線検知部により断線が検知された場合、前記遮断用励磁コイルを給電状態から給電遮断状態に切り替え操作する請求項3に記載のロボットシステム。 - 前記短絡経路は、同一の前記モータを構成する前記ステータ巻線に接続された3相分の前記電力線を互いに電気的に接続するものである請求項2〜4のいずれか1項に記載のロボットシステム。
- 前記各回転部のうち、第1の所定回転部の回転軸を駆動する前記モータが第1モータとされ、第2の所定回転部の回転軸を駆動する前記モータが第2モータとされており、
前記第1モータに対応して設けられた前記インバータが第1インバータとされ、前記第2モータに対応して設けられた前記インバータが第2インバータとされており、
3相のそれぞれにおいて、前記第1モータを構成する前記ステータ巻線である第1ステータ巻線と、前記第1インバータを構成する前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの接続点とを電気的に接続する前記電力線が第1電力線とされており、
3相のそれぞれにおいて、前記第2モータを構成する前記ステータ巻線である第2ステータ巻線と、前記第2インバータを構成する前記ハイサイドスイッチ及び前記ローサイドスイッチの接続点とを電気的に接続する前記電力線が第2電力線とされており、
前記断線検知部は、前記第1電力線及び前記第2電力線のうち少なくとも一方の断線を検知するものであり、
前記短絡経路は、少なくとも2相分の前記第1電力線のそれぞれを、少なくとも2相分の前記第2電力線に対して互いに接続先を重複させずに電気的に接続するものである請求項1に記載のロボットシステム。 - 3相のそれぞれの前記第1電力線のうち前記引込口と前記短絡経路との間に設けられ、前記第1電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える第1遮断用スイッチと、
3相のそれぞれの前記第2電力線のうち前記引込口と前記短絡経路との間に設けられ、前記第2電力線を開状態及び閉状態のうちいずれかに切り替える第2遮断用スイッチと、を備え、
前記操作部は、前記断線検知部により断線が検知された場合、さらに、前記第1遮断用スイッチ及び前記第2遮断用スイッチを閉状態から開状態に切り替え操作する請求項6に記載のロボットシステム。 - 前記第1遮断用スイッチ及び前記第2遮断用スイッチは、遮断用励磁コイルに給電されることにより閉状態とされ、前記遮断用励磁コイルへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチであり、
前記ブレーキ用スイッチは、ブレーキ用励磁コイルに給電されることにより閉状態とされ、前記ブレーキ用励磁コイルへの給電が遮断されることにより開状態とされる常開式のスイッチであり、
前記第1遮断用スイッチ及び前記第2遮断用スイッチのうち少なくとも一方である対象スイッチと機械的に連動して開閉されるスイッチであって、かつ、前記対象スイッチが開状態とされる場合に閉状態とされ、前記対象スイッチが閉状態とされる場合に開状態とされる補助スイッチを備え、
直流電源、前記補助スイッチ及び前記ブレーキ用励磁コイルを含む閉回路が形成されており、
前記操作部は、前記断線検知部により断線が検知された場合、前記遮断用励磁コイルを給電状態から給電遮断状態に切り替え操作する請求項7に記載のロボットシステム。 - 前記短絡経路は、3相分の前記第1電力線のそれぞれを、3相分の前記第2電力線に対して互いに接続先を重複させずに電気的に接続するものである請求項6〜8のいずれか1項に記載のロボットシステム。
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