JP2017100356A - 液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程を容易化でき、かつ液体吐出性能の低下を防止できる液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。【解決手段】互いに厚さ方向で積層される第1アクチュエータプレート40Aおよび第2アクチュエータプレート40Bと、第1アクチュエータプレート40Aに複数形成されている溝状の第1吐出チャネル71および第1非吐出チャネル75と、これらチャネル71,75に形成される第1共通電極50aおよび第1個別電極52aと、第2アクチュエータプレートに複数形成されている溝状の第2吐出チャネル72および第2非吐出チャネル76と、これらチャネル72,76と接合部73に形成される第2共通電極50bおよび第2個別電極52bと、を備え、接合部73において、第1共通電極50aおよび第1個別電極52aと、第2共通電極50bおよび第2個別電極52bとが積層形成されている。【選択図】図6

Description

この発明は、液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドの製造方法に関するものである。
従来から、被記録媒体に液体(インク)を噴射する装置として、インク室の複数のノズル孔から被記録媒体に向かってインク滴を噴射する液体噴射記録装置が知られている。このような液体噴射記録装置の中には、いわゆるインクジェット方式が採用された液体噴射ヘッド(インクジェットヘッド)を備えたものがある。
液体噴射ヘッドには、ヘッドチップが設けられている。ヘッドチップは、インクが充填される複数のチャネル(長溝)が形成されているアクチュエータプレート(圧電アクチュエータ)を備えている。各チャネルは、一列に並んで配置されている。また、ヘッドチップの端面には、ノズルプレートが設けられている。ノズルプレートには、各チャネルに対応するように、複数のノズル孔が一列に並んで形成されている。さらに、各チャネルの両駆動壁(側壁)には、それぞれ駆動電極が設けられている。これら駆動電極に所定の駆動電圧を印加すると駆動壁が変形し、チャネル内の容積が変化する。これにより、ノズル孔からインク滴が被記録媒体に向かって吐出される。
ここで、アクチュエータプレートを率よく駆動壁を変形させたりするために、分極方向が厚さ方向で異なる2つのアクチュエータプレートを積層した、いわゆるシェブロン方式の積層プレートの使用が求められている。(例えば、特許文献1参照)。
このようなアクチュエータプレートの製造方法としては、2つのアクチュエータプレートにそれぞれ別々にチャネルを形成し、さらに、2つのアクチュエータプレートの各チャネルに、それぞれ予め駆動電極を形成しておく。この後、2つのアクチュエータプレートを、それぞれのチャネルが連通するように重ね合わせる。次いで、各チャネルに形成されている駆動電極の上からさらに導通電極を形成し、2つのアクチュエータプレートに別々に形成されている駆動電極同士を導通させる。
また、特許文献1では、2つのアクチュエータプレートの各チャネル同士の位置合わせを容易にするために、一方のアクチュエータプレートのチャネルの幅を、他方のアクチュエータプレートのチャネルの幅よりも幅広に形成している。このように構成することで、2つのアクチュエータプレートを重ね合わせる際に多少のズレが生じても、2つのアクチュエータプレートの各チャネル同士を重ね合わせることが可能になる。
特開2009−107250号公報
しかしながら、上述の従来技術にあっては、2つのアクチュエータプレートの各チャネルに、それぞれ予め駆動電極を形成し、これら2つのアクチュエータプレートを重ね合わせた後に、さらに導通電極を形成するので、液体噴射ヘッドの製造工程が煩雑になるという課題があった。
また、ノズルプレート側からみたチャネルの溝形状がいびつな形になってしまう。つまり、チャネルの溝形状が綺麗なコの字状にならない。このため、液体噴射ヘッドから吐出されるインクが偏向する等液体吐出性能が低下してしまう可能性があった。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、製造工程を容易化でき、かつ液体吐出性能の低下を防止できる液体噴射ヘッド、液体噴射記録装置および液体噴射ヘッドの製造方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る液体噴射ヘッドは、分極方向が厚さ方向で異なり、互いに厚さ方向で積層される第1アクチュエータプレートおよび第2アクチュエータプレートと、前記第1アクチュエータプレートに複数形成され、それぞれ間隔をあけて配置されている溝状の第1チャネルと、前記第1チャネルを含む前記第1アクチュエータプレートの表面に形成され、電圧が印加される第1駆動電極と、前記第2アクチュエータプレートに、前記第1チャネルに対応するように複数形成され、それぞれ対応する前記第1チャネルと連通する溝状の第2チャネルと、前記第2チャネルを含む前記第2アクチュエータプレートの表面、および該第2アクチュエータプレートと前記第1アクチュエータプレートとの接合部に形成され、電圧が印加される第2駆動電極と、を備え、前記接合部において、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とが積層形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、チャネル全体への駆動電極の形成工程が、第1駆動電極を形成する工程と、第2駆動電極を形成する工程の2回の工程で完了する。このため、液体噴射ヘッドの製造を容易化できる。
また、第1アクチュエータプレートと第2アクチュエータプレートとを重ね合わせた状態で、液体を吐出させる側からみた(ノズルプレート側からみた)チャネルの溝形状を、綺麗なコの字状とすることができる。つまり、チャネルの溝形状がいびつにならないので、液体噴射ヘッドの液体吐出性能の低下を防止できる。
本発明に係る液体噴射ヘッドは、前記第1チャネルおよび前記第2チャネルは、それぞれ一端側に向かうに従い溝深さが浅くなるように切り上がり部が形成されており、少なくとも前記切り上がり部の前記接合部において、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とが積層形成されていることを特徴とする。
切り上がり部は、一端側に向かうに従い溝深さが浅くなるように形成されている。つまり、切り上がり部が形成されている箇所の面(各チャネルの一端側の面)は、各チャネルの内側面と比較してアクチュエータプレートの一面側(チャネルの開口側)に向いた状態になる。このため、例えば、各駆動電極を蒸着等により形成する場合、接合部に駆動電極を形成しやすくなる。よって、第1駆動電極と第2駆動電極とを確実に積層させることができる。
本発明に係る液体噴射ヘッドは、前記第1チャネルの長さよりも前記第2チャネルの長さが長くなるように、前記第2チャネルが形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、第1アクチュエータプレートと第2アクチュエータプレートとの液体を吐出させる側ではない尾部側に段差面を形成することができる。この段差面を利用することで、第1駆動電極と第2駆動電極との積層形成をより容易、かつ確実に行うことができる。
本発明に係る液体噴射記録装置は、上記に記載の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを走査させる走査手段と、液体を収容する液体収容体と、前記液体噴射ヘッドと前記液体収容体との間に敷設され、前記液体を流通させる液体供給管と、を備えたことを特徴とする。
このように構成することで、製造工程を容易化でき、かつ液体吐出性能の低下を防止可能な液体噴射記録装置を提供できる。
本発明に係る液体噴射ヘッドの製造方法は、上記に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、前記第1アクチュエータプレートに前記第1チャネルを形成する第1チャネル形成工程と、前記第1チャネルを含む前記第1アクチュエータプレートの表面に、前記第1駆動電極を形成する第1電極形成工程と、前記第1電極形成工程の後、前記第1アクチュエータプレートの前記第1チャネルが形成されている側の面に、前記第2アクチュエータプレートを重ね合わせる積層工程と、前記積層工程の後、前記第1チャネルに沿うように、前記第2アクチュエータプレートに前記第2チャネルを形成する第2チャネル形成工程と、前記第2チャネル形成工程の後、前記第2チャネルを含む前記第2アクチュエータプレートの表面、および該第2アクチュエータプレートと前記第1アクチュエータプレートとの接合部に、前記第2駆動電極を形成する第2電極形成工程と、を有することを特徴とする。
このような製造方法とすることで、製造工程を容易化でき、かつ液体吐出性能の低下を防止可能な液体噴射ヘッドを提供できる。
本発明によれば、チャネル全体への駆動電極の形成工程が、第1駆動電極を形成する工程と、第2駆動電極を形成する工程の2回の工程で完了する。このため、液体噴射ヘッドの製造を容易化できる。
また、第1アクチュエータプレートと第2アクチュエータプレートとを重ね合わせた状態で、液体を吐出させる側からみた(ノズルプレート側からみた)チャネルの溝形状を綺麗なコの字状とすることができる。つまり、チャネルの溝形状がいびつにならないので、液体噴射ヘッドの液体吐出性能の低下を防止できる。
本発明の実施形態における液体噴射記録装置の斜視図である。 本発明の実施形態における液体噴射ヘッドの斜視図である。 本発明の実施形態におけるヘッドチップの斜視図である。 本発明の実施形態におけるヘッドチップの分解斜視図である。 本発明の実施形態におけるアクチュエータプレートとカバープレートとを分解した拡大斜視図である。 図3のI−I線に沿う断面図である。 図5のII−II線に沿う断面図である。 図5のIII矢視図である。 本発明の実施形態におけるヘッドチップの製造工程を示す説明図であって、(a)〜(e)は各工程を示す。 本発明の実施形態の変形例におけるアクチュエータプレートの断面図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(液体噴射記録装置)
図1は、液体噴射記録装置1の斜視図である。
図1に示すように、液体噴射記録装置1は、いわゆるインクジェットプリンタであって、紙等の被記録媒体Sを搬送する一対の搬送機構2,3と、被記録媒体Sにインク滴を噴射する液体噴射ヘッド4と、液体噴射ヘッド4にインクを供給する液体供給手段5と、被記録媒体Sの搬送方向(主走査方向)と直交する方向(副走査方向)に液体噴射ヘッド4を走査させる走査手段6と、を備えている。
なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
また、以下の説明において、副走査方向をX方向、主走査方向をY方向、そしてX方向、およびY方向に直交する方向をZ方向として説明する。ここで、液体噴射記録装置1は、X方向、Y方向が水平方向となるように、かつ、Z方向が上下方向となるように載置して使用される。
一対の搬送機構2,3は、Y方向に間隔をあけて配置される。一対の搬送機構2,3は、X方向に延びるグリッドローラ2a,3aと、グリッドローラ2a,3aに対して平行に配置されると共に、グリッドローラ2a,3aとの間で被記録媒体Sを挟み込むピンチローラ2b,3bと、グリッドローラ2a,3aをその軸回りに回転動作させるモータ等の図示しない駆動機構と、を備えている。例えば、一対の搬送機構2,3のグリッドローラ2a,3aを回転させることで、被記録媒体SをY方向に沿った矢印A方向に搬送可能とされる。
液体供給手段5は、インクが収容される液体収容体10と、液体収容体10と液体噴射ヘッド4とを接続する液体供給管11とを備えている。液体収容体10は、複数設けられ、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の4色のインクを、それぞれ収容する液体収容体10Y,10M,10C,10BがY方向に並んで配置される。液体供給管11は、例えば可撓性を有するフレキシブルホースであり、液体噴射ヘッド4を支持するキャリッジ16の動作(移動)に追従可能とされる。
なお、液体収容体10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の4種類のインクを収容する液体収容体10Y,10M,10C,10Bに限らず、更に多色のインクを収容する液体収容体を備えてもよい。
走査手段6は、X方向に延び、Y方向に間隔をあけて互いに平行に配置される一対のガイドレール15と、一対のガイドレール15に沿って移動可能に配置されるキャリッジ16と、キャリッジ16をX方向に移動させる駆動機構17と、を備えている。
駆動機構17は、一対のガイドレール15の間に配置されると共にX方向に間隔をあけて配置される一対のプーリ18と、一対のプーリ18の間に巻回されてX方向に移動する無端ベルト19と、一方のプーリ18を回転駆動させる駆動モータ20と、を備えている。
キャリッジ16は、無端ベルト19に連結され、一方のプーリ18の回転駆動による無端ベルト19の移動に伴ってX方向に移動可能とされる。また、キャリッジ16には、複数の液体噴射ヘッド4がX方向に並んだ状態で搭載される。図示の例では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各インクをそれぞれ噴射する4つの液体噴射ヘッド4、即ち液体噴射ヘッド4Y、4M、4C、4Bがキャリッジ16に搭載される。なお、上述した搬送機構2,3および走査手段6により、液体噴射ヘッド4と被記録媒体Sとを相対的に移動させる移動機構を構成している。
(インクジェットヘッド)
次に、液体噴射ヘッド4について詳細に説明する。
図2は、液体噴射ヘッド4の斜視図である。なお、上述した各液体噴射ヘッド4は、供給されるインクの色以外は何れも同一の構成を有するため、以下の説明では、一の液体噴射ヘッド4について説明する。
図2に示すように、液体噴射ヘッド4は、キャリッジ16(図1参照)に固定される固定プレート25と、固定プレート25上に固定されるヘッドチップ26と、液体供給手段5(図1参照)から供給されるインクを、ヘッドチップ26の後述する共通インク室41a(図3参照)にさらに供給するインク供給部27と、ヘッドチップ26に駆動電圧を印加するヘッド駆動部28と、を備えている。
液体噴射ヘッド4は、駆動電圧が印加されることで、各色のインクを所定の噴出量で吐出する。このとき、図1に示すように、液体噴射ヘッド4が走査手段6によりX方向に移動することで、被記録媒体Sにおける所定範囲に記録を行うことができる。そして、この走査を搬送機構2,3により被記録媒体SをY方向に搬送しながら繰り返し行うことで、被記録媒体Sの全体に記録を行うことが可能となる。
図2に示すように、固定プレート25には、アルミニウム等の金属製のベースプレート30がZ方向に沿って起立した状態で固定されると共に、ヘッドチップ26の後述する共通インク室41a(図3参照)にインクを供給する流路部材31が固定される。流路部材31の上方には、インクを貯留する貯留室を内部に有する圧力緩衝器32がベースプレート30に支持された状態で配置される。そして、流路部材31と圧力緩衝器32とは連結管33を介して連結され、圧力緩衝器32には液体供給管11が接続される。
圧力緩衝器32は、液体供給管11を介してインクが供給されると、インクを内部の貯留室内に一旦貯留した後、所定量のインクを連結管33および流路部材31を介して共通インク室41a(図3参照)に供給する。
なお、これら流路部材31、圧力緩衝器32および連結管33により、インク供給部27を構成している。
また、固定プレート25には、ヘッドチップ26を駆動するための集積回路等の制御回路(駆動回路)35が搭載されたIC基板36が取り付けられる。制御回路35と、ヘッドチップ26の後述する共通電極50および個別電極52(図5参照)とは、図示しない配線パターンがプリント配線されたフレキシブル基板37を介して電気接続される。これにより、制御回路35は、フレキシブル基板37を介して共通電極50と個別電極52との間に駆動電圧を印加することが可能とされる。
なお、これら制御回路35が搭載されたIC基板36、およびフレキシブル基板37により、ヘッド駆動部28を構成している。
(ヘッドチップ)
続いて、ヘッドチップ26について詳細に説明する。
図3は、ヘッドチップ26の斜視図であり、図4は、ヘッドチップ26の分解斜視図である。
図3、図4に示すように、ヘッドチップ26は、アクチュエータプレート40(圧電プレート)と、カバープレート41と、支持プレート42と、ノズルプレート43と、を備えている。ヘッドチップ26は、後述する吐出チャネル45Aの長手方向端部に臨むノズル孔43aからインクを吐出する、いわゆるエッジシュートタイプとされる。
なお、以下の説明では、Z方向のうち、ノズルプレート43側(一方側)を前側といい、ノズルプレート43とは反対側(他方側)を後側という。また、アクチュエータプレート40の側面のうち、ノズルプレート43に対向する側面を前端面40aといい、前端面40aとはZ方向の反対側に位置する側面を後端面40bという。
アクチュエータプレート40は、第1アクチュエータプレート40A(第1圧電基板)および第2アクチュエータプレート40B(第2圧電基板)の2枚のプレートを積層した、いわゆるシェブロン方式の積層プレート(積層基板)とされている。第1アクチュエータプレート40Aおよび第2アクチュエータプレート40Bは、共に厚さ方向に分極処理された圧電基板、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックス基板であり、互いの分極方向を反対に向けた状態で接合される。このアクチュエータプレート40は、Y方向に長く、Z方向に短い、平面視長方形状に形成される。
このように、シェブロン方式のアクチュエータプレート40を用いる場合、駆動電圧を印加することで上下両方の基板(第1アクチュエータプレート40Aおよび第2アクチュエータプレート40B)を駆動させることができる。このため、1枚のプレートにより形成されるアクチュエータプレートを用いる場合と比較して、駆動壁を効率よく大きく変形させることができる。これにより、1枚のプレートにより形成されるアクチュエータプレートを用いる場合と比較して、駆動電圧を低下させつつ駆動壁の変形量を大きくすることができる。また、駆動壁の変形量を同じに設定すれば、1枚のプレートにより形成されるアクチュエータプレートを用いる場合と比較して、駆動電圧を低下することができ、消費電力を低減することができる。
図5は、ヘッドチップ26における、アクチュエータプレート40とカバープレート41とを分解した拡大斜視図であり、図6は、図3のI−I線に沿う断面図である。
図5、図6に示すように、アクチュエータプレート40の一方の主面(カバープレート41が重なる面)40cには、Y方向に所定の間隔をあけて並んだ複数のチャネル45(溝部)が形成される。複数のチャネル45は、一方の主面40c側に開口した状態で第2方向L3に沿って直線状に延びるチャネルであり、長手方向の一方側がアクチュエータプレート40の前端面40a側に開口する。
複数のチャネル45の間には、断面矩形状でZ方向に延びる駆動壁46が形成され、駆動壁46によって各チャネル45はそれぞれ区分けされる。
複数のチャネル45は、インクが充填される吐出チャネル45A(液体噴射溝)と、インクが充填されない非吐出チャネル45B(液体非噴射溝)と、に大別される。そして、これら吐出チャネル45Aと非吐出チャネル45Bとは、Y方向に交互に並んで配置される。
図7は、図5のII−II線に沿う断面図であり、図8は、図5のIII矢視図である。
図5〜図8に示すように、吐出チャネル45Aは、アクチュエータプレート40の後端面40b側に開口することなく、前端面40a側にだけ開口するように形成される。ここで、吐出チャネル45Aの形状は、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとで若干形状が異なっている。以下、具体的に説明する。
第1アクチュエータプレート40Aに形成されている吐出チャネル(以下、第1吐出チャネルという)71は、溝深さが一様とされZ方向に延びる延在部71aと、延在部71aの後端に設けられ、後側に向かうに従い溝深さが浅くなる切り上がり部71bと、が連通形成されたものである。
一方、第2アクチュエータプレート40Bに形成されている吐出チャネル(以下、第2吐出チャネルという)72も、基本的構成は、第1吐出チャネル71と同様である。すなわち、第2吐出チャネル72は、溝深さが一様とされZ方向に延びる延在部72aと、延在部72aの後端に設けられ後側に向かうに従い溝深さが浅くなる切り上がり部72bと、が連通形成されたものである。
ここで、第1吐出チャネル71の延在部71aよりも第2吐出チャネル72の延在部72aは、後方に長くなるように形成されている。一方、第1吐出チャネル71および第2吐出チャネル72のY方向における溝幅は、それぞれ同一に設定されている。
このため、吐出チャネル45Aの後側では、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとの接合部73において、段差が形成される。そして、吐出チャネル45Aの後側では、第1アクチュエータプレート40Aの接合面40dが僅かに露出している。
これに対し、吐出チャネル45AのY方向で対向する内側面46aでは、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとの接合部73において、段差が形成されない。すなわち、吐出チャネル45Aにおいて、第1アクチュエータプレート40Aの内側面と第2アクチュエータプレート40Bとの内側面とが面一になっている。
このように形成された吐出チャネル45Aの内側面46aおよび底面46bには、共通電極50が形成されている。共通電極50は、第1吐出チャネル71側に形成されている第1共通電極50aと、第2吐出チャネル72側に形成されている第2共通電極50bと、からなる。第1共通電極50aは、第1吐出チャネル71の内面全体、および第1吐出チャネル71の後部における第1アクチュエータプレート40Aの接合面40dに形成されている。一方、第2共通電極50bは、第2吐出チャネル72の内面全体、および接合部73周辺に形成されている。すなわち、接合部73では、第1共通電極50aと第2共通電極50bとが積層形成されている。換言すれば、接合部73周辺に、第1共通電極50aと第2共通電極50bとが積層された共通電極積層部81が形成されている。
したがって、共通電極50全体としては、断面略コの字状に形成される。そして、共通電極50は、吐出チャネル45Aに沿ってZ方向に延び、アクチュエータプレート40の後部側の一方の主面40c上に形成される共通端子51に導通する。各共通端子51はそれぞれ電気的に独立するようにパターン形成されている。
一方、図5に詳示するように、非吐出チャネル45Bは、アクチュエータプレート40の前端面40a側だけでなく、後端面40b側にも開口するように形成される。第1アクチュエータプレート40Aに形成されている非吐出チャネル(以下、第1非吐出チャネルという)75と、第2アクチュエータプレート40Bに形成されている非吐出チャネル(以下、第2非吐出チャネルという)76は、Z方向の溝長さ、およびY方向の溝幅がそれぞれ同一となるように形成されている。このため、非吐出チャネル45Bにおいて、第1アクチュエータプレート40Aの内側面と第2アクチュエータプレート40Bとの内側面は、面一になっている。
このように形成された非吐出チャネル45Bの内側面46aおよび底面46bには、個別電極52が形成されている。個別電極52も基本的構成は共通電極50と同様である。すなわち、個別電極52は、第1非吐出チャネル75側に形成されている第1個別電極52aと、第2非吐出チャネル76側に形成されている第2個別電極52bと、からなる。第1個別電極52aは、第1非吐出チャネルの内面全体に形成されている。一方、第2個別電極52bは、第2非吐出チャネル76の内面全体、および接合部73周辺に形成されている。すなわち、接合部73では、第1個別電極52aと第2個別電極52bとが積層形成されている。換言すれば、接合部73周辺に、第1個別電極52aと第2個別電極52bとが積層された個別電極積層部82が形成されている。
ここで、個別電極52は、非吐出チャネル45Bの底面46b(第1非吐出チャネル75の底面)で分断されている。このため、各非吐出チャネル45Bの一対の内側面46aに形成されている個別電極52は、それぞれ電気的に切り離された状態になっている。
このように形成された個別電極52は、非吐出チャネル45Bに沿ってZ方向に延び、アクチュエータプレート40の一方の主面40c上に形成される個別端子53に導通する。
個別端子53は、アクチュエータプレート40の一方の主面40c上における後端面40b側に形成され、吐出チャネル45Aを挟んだ両側に位置する個別電極52同士(異なる非吐出チャネル45B内に形成された個別電極52同士)を接続するように形成される。
個別端子53は、一方の主面40c上において、共通端子51よりも後端面40b側に離間した位置でY方向に延びることで、個別電極52同士をブリッジ状に繋ぐように形成されている。
このような構成のもと、フレキシブル基板37を介して制御回路35(図2参照)が共通端子51および個別端子53を通じて、共通電極50と個別電極52との間に駆動電圧を印加すると、駆動壁46が変形し、吐出チャネル45A内に充填されたインクに圧力変動が生じる。これにより、吐出チャネル45A内のインクをノズル孔43aより吐出することができ、被記録媒体Sに文字や図形等の各種情報を記録することが可能となる。
図3、図4に示すように、カバープレート41は、アクチュエータプレート40の一方の主面40c(図5参照)上に重ね合わされる。このカバープレート41には、アクチュエータプレート40側に窪む共通インク室41aが、Y方向に長い平面視矩形状に形成されている。共通インク室41aは、流路部材31(図2参照)内に連通し、流路部材31内のインクが流通するように構成される。
図6に示すように、共通インク室41aには、インク導入板55に形成される複数のスリット55aが連通する。スリット55aは、流路部材31(図2参照)を介して供給されてきたインクを吐出チャネル45A内に導入させると共に、インクを非吐出チャネル45B内に導入することを規制する。つまり、スリット55aは、吐出チャネル45Aに対応する位置に形成され、非吐出チャネル45Bに対応する位置には形成されない。これにより、各吐出チャネル45A内のみにインクを充填することが可能とされる。
図5に示すように、スリット55aは、Z方向に所定の長さを有し、Z方向において、スリット55aの後端縁は吐出チャネル45Aの後端縁(吐出チャネル45Aのエンベロープ形状(切り上がり部72b)の終点Ep)に一致する。これにより、吐出チャネル45Aの後端側でインクが淀むことを抑制することができ、吐出チャネル45Aの内部に気泡が溜まることを抑制することができる。
カバープレート41は、例えばアクチュエータプレート40と同じPZTセラミックス基板で形成される。これにより、アクチュエータプレート40と同じようにカバープレート41を熱膨張させることができ、温度変化に対する反りや変形を抑制することができる。
なお、カバープレート41の形成材料としては、アクチュエータプレート40とは異なる材料を用いてもよいが、アクチュエータプレート40の熱膨張係数と近い材料を用いることが好ましい。
図3、図4に示すように、支持プレート42は、重ね合わされたアクチュエータプレート40およびカバープレート41を支持すると共に、ノズルプレート43を併せて支持する。支持プレート42には、Y方向に沿って嵌合孔42aが形成される。支持プレート42は、重ね合わされたアクチュエータプレート40およびカバープレート41を嵌合孔42a内に嵌め込んだ状態で支持する。支持プレート42は、アクチュエータプレート40の前端面40aと面一となるように組み合わされる。
ノズルプレート43は、支持プレート42およびアクチュエータプレート40の前端面40aに、例えば接着等により固定される。
ノズルプレート43は、例えばポリイミド等のフィルム材により形成されるシートである。なお、ノズルプレート43における被記録媒体Sに対向する対向面には、例えばインクの付着等を防止するための撥水膜等(不図示)がコーティングされる。
ノズルプレート43には、Y方向に所定の間隔をあけて複数のノズル孔43aが一列に並んで形成される。各ノズル孔43aは、各吐出チャネル45Aに対してそれぞれ対向する位置に形成され、各吐出チャネル45A内に連通している。なお、通常時(非吐出時)にノズル孔43aからインクが吐出されないように、各ノズル孔43aにおいて適切なメニスカスが保たれる。
(インクジェットヘッドの動作方法)
次に、上述した液体噴射ヘッド4の動作方法について説明する。
図2、図5、図6に示すように、液体噴射ヘッド4では、フレキシブル基板37を介して共通電極50と個別電極52との間に駆動電圧を印加することで、吐出チャネル45Aを画成する2つの駆動壁46が圧電滑り効果により非吐出チャネル45B側へ突出するように変形する。すなわち、アクチュエータプレート40は、厚さ方向(X方向)に分極処理された2枚のプレートが積層したシェブロン方式を用いているため、駆動電圧を印加することで、駆動壁46のX方向中間位置を中心にしてV字状に屈曲変形する。これにより、吐出チャネル45Aがあたかも膨らむように変形する。
2つの駆動壁46の変形によって、吐出チャネル45Aの容積が増大すると、共通インク室41a内のインクがスリット55aを通って吐出チャネル45A内に誘導される。そして、吐出チャネル45Aの内部に誘導されたインクは、圧力波となって吐出チャネル45Aの内部に伝搬し、この圧力波がノズル孔43aに到達したタイミングで、駆動電圧をゼロにする。
これにより、駆動壁46が復元し、一旦増大した吐出チャネル45Aの容積が元の容積に戻る。この動作によって、吐出チャネル45Aの内部の圧力が増加し、インクが加圧される。この結果、インクをノズル孔43aから吐出させることができる。この際、インクはノズル孔43aを通過する際に、液滴状のインク滴となって吐出される。
なお、液体噴射ヘッド4の動作方法は上述した内容に限られない。例えば、通常状態の駆動壁46が吐出チャネル45Aの内側に変形し、吐出チャネル45Aがあたかも内側に凹むように構成しても構わない。この場合は、共通電極50と個別電極52との間に印加する駆動電圧を上述した電圧とは正負逆の電圧にするか、電圧の正負は変えない場合はアクチュエータプレート40の圧電素子の分極方向を逆にすることで実現可能である。また、吐出チャネル45Aが外側に膨らむように変形させた後で、吐出チャネル45Aが内側に凹むように変形させ、吐出時のインクの加圧力を高めても構わない。
また、液体噴射ヘッド4は、各吐出チャネル45Aの間に、インクが充填されない非吐出チャネル45Bが配置されるため、全ての吐出チャネル45Aからインクを同時に吐出する、いわゆる1サイクル方式となっている。また、非吐出チャネル45Bが配置されるため、各電極50,52がインクを介して短絡することがない。これにより、水性インク等の導電性を有するインクを含め多様なインクを用いることができ、利便性に優れるという効果がある。
なお、複数のチャネル45が吐出チャネル45Aと非吐出チャネル45Bとを含む構成に限らず、複数のチャネル45が非吐出チャネル45Bを含まない構成としてもよい。
(ヘッドチップの製造方法)
次に、図9に基づいて、ヘッドチップ26の製造方法について説明する。
図9は、ヘッドチップ26の製造工程を示す説明図であって、(a)〜(e)は各工程を示す。
まず、図9(a)に示すように、第1アクチュエータプレート40Aにおける第2アクチュエータプレート40Bとの接合面40dに、図示しないダイシングブレード等により、第1吐出チャネル71および第1非吐出チャネル75を形成する(第1チャネル形成工程)。
この後、第1アクチュエータプレート40Aの接合面40dに、所定のパターンに形成されたマスクを貼付け、その上から蒸着等により第1共通電極50aおよび第1個別電極52aを形成する(第1電極形成工程)。
続いて、図9(b)に示すように、第1アクチュエータプレート40Aからマスクを剥がし、第1アクチュエータプレート40Aの接合面40dに、第2アクチュエータプレート40Bを重ね合わせて接合する(積層工程)。
第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bは、互いの分極方向を反対にして重ね合わされる。これら2つのアクチュエータプレート40A,40Bの接合は、例えば接着剤等を用いて行われる。
続いて、図9(c)に示すように、図示しないダイシングブレード等により、第2アクチュエータプレート40Bに第2吐出チャネル72および第2非吐出チャネル76を形成する。このとき、第1アクチュエータプレート40Aに形成されている第1吐出チャネル71および第1非吐出チャネル75に沿うようにダイシングブレードを作動させる。このようにすることで、第1吐出チャネル71の形成位置と第2吐出チャネル72の形成位置とを容易に一致させることができる。また、第1非吐出チャネル75の形成位置と第2非吐出チャネル76の形成位置とを容易に一致させることができる。
さらに、第2吐出チャネル72を、第1吐出チャネル71よりも後方に長くなるように形成する。
ここで、第2アクチュエータプレート40Bに第2吐出チャネル72および第2非吐出チャネル76を形成する際、第1アクチュエータプレート40Aの各チャネル71,75に沿うようにダイシングブレードを作動させるので、ダイシングブレードによって、第1アクチュエータプレート40Aの各電極50a,52aのうち、接合部73近傍が若干削り取られた形になる(図9(c)におけるIV部参照)。
次に、図9(d)に示すように、第2アクチュエータプレート40Bの表面(アクチュエータプレート40の一方の主面40c)に、所定のパターンに形成されたマスクを貼付け、その上から蒸着等により第2共通電極50bおよび第2個別電極52bを形成する(第2電極形成工程)。
このとき、第2共通電極50bおよび第2個別電極52bは、ある程度の深さまで第1吐出チャネル71および第1非吐出チャネル76にも形成される。このため、仮にダイシングブレードによって接合部73近傍の各電極50a,52aが削り取られていたとしても、接合部73の周辺では、第1共通電極50aと第2共通電極50bとが積層形成され、共通電極積層部81が形成される。また、接合部73の周辺において、第1個別電極52aと第2個別電極52bとが積層形成され、個別電極積層部82が形成される。
ここで、図7に詳示するように、第1吐出チャネル71に形成されている切り上がり部71bおよび第2吐出チャネル72の切り上がり部72bは、後側に向かうに従い溝深さが浅くなるように形成されている。つまり、各切り上がり部71b,72bは、延在部71a,72aの側面と比較して、アクチュエータプレート40の一方の主面40c(チャネル45の開口)側に向いた状態になっている。このため、蒸着等による共通電極50や個別電極52の形成を容易にできる。この分、共通電極積層部81や個別電極積層部82の形成を容易にできる。
しかも、第1吐出チャネル71と比較して第2吐出チャネル72が後方に長く形成されているので、吐出チャネル45Aの後側(吐出チャネル45Aの尾部側)では、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとの接合部73において、段差が形成される。そして、吐出チャネル45Aの後側では、第1アクチュエータプレート40Aの接合面40dが僅かに露出している。接合面40dは、完全にチャネル45の開口側に向いているので、蒸着等による共通電極50や個別電極52の形成を、さらに容易にできる。この分、共通電極積層部81や個別電極積層部82の形成を、さらに容易にできる。
次に、図9(e)に示すように、第2共通電極50bおよび第2個別電極52bを形成した後、第2アクチュエータプレート40Bからマスクを剥がす。そして、非吐出チャネル45Bの底面46bに形成された個別電極52を、レーザ加工やダイシング加工、または底面からの研削加工等によって分断する。これにより、非吐出チャネル45Bでは、一対の内側面46a上にそれぞれ電気的に切り離された状態で個別電極52が形成される。
このように上述の実施形態では、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとを積層したシェブロン方式のアクチュエータプレート40において、各アクチュエータプレート40A,40Bの接合部73に、共通電極積層部81や個別電極積層部82を形成している。このため、ヘッドチップ26に共通電極50や個別電極52を形成するにあたって、第1アクチュエータプレート40Aに第1共通電極50aおよび第1個別電極52aを形成する工程(第1電極形成工程)と、第2アクチュエータプレート40Bに第2共通電極50bおよび第2個別電極52bを形成する工程(第2電極形成工程)と、の2回の工程で完了させることができる。よって、液体噴射ヘッド4の製造を容易化できる。
また、従来のように第1吐出チャネル71および第1非吐出チャネル75のY方向の溝幅と、第2吐出チャネル72および第2非吐出チャネル76のY方向の溝幅と、を異ならせる必要がなく、確実に第1共通電極50aと第2共通電極50bとを接続(積層)させることができると共に、第1個別電極52aと第2個別電極52bとを接続(積層)させることができる。このため、各チャネル45の溝形状がいびつにならないので、液体噴射ヘッド4の液体吐出性能の低下を防止できる。
さらに、第1吐出チャネル71に切り上がり部71bを形成すると共に、第2吐出チャネル72に切り上がり部72bを形成している。これら切り上がり部71b,72bは、延在部71a,72aの側面と比較して、アクチュエータプレート40の一方の主面40c(チャネル45の開口)側に向いた状態になっている。このため、共通電極50や個別電極52を形成し易くすることができ、共通電極積層部81や個別電極積層部82を形成し易くすることができる。
しかも、第1吐出チャネル71と比較して第2吐出チャネル72が後方に長く形成されているので、吐出チャネル45Aの後側(吐出チャネル45Aの尾部側)では、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとの接合部73において、段差が形成される。そして、吐出チャネル45Aの後側では、第1アクチュエータプレート40Aの接合面40dが僅かに露出している。接合面40dは、完全にチャネル45の開口側に向いているので、共通電極50や個別電極52の形成を容易にできる。このため、共通電極積層部81や個別電極積層部82の形成を、さらに容易にできる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、アクチュエータプレート40は、第1吐出チャネル71と比較して第2吐出チャネル72が後方に長く形成されている場合について説明した。そして、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとの接合部73において、段差が形成される場合について説明した。
しかしながら、これに限られるものではなく、図10に示すように、各吐出チャネル71,72の切り上がり部71b,72bが滑らかに繋がるように、第2吐出チャネル72を形成してもよい。この場合であっても、切り上がり部71b,72bが形成されているので、共通電極積層部81や個別電極積層部82(何れも図10では図示しない)を確実に形成することができる。
また、上述の実施形態では、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとを積層して接合(積層工程)した後、第2アクチュエータプレート40Bに第2吐出チャネル72および第2非吐出チャネル76を形成する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、予め第2アクチュエータプレート40Bに第2吐出チャネル72および第2非吐出チャネル76を形成し、この後に第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとを積層して接合してもよい。このような場合であっても、第1吐出チャネル71と比較して第2吐出チャネル72が後方に長く形成されているので、第1吐出チャネル71および第1非吐出チャネル75と第2吐出チャネル72および第2非吐出チャネル76のZ方向が多少ずれても各チャネル45の形状がいびつになることがない。このため、液体噴射ヘッド4の製造を容易化できる。
また、予め第2アクチュエータプレート40Bに第2吐出チャネル72および第2非吐出チャネル76を形成する場合、以下のようにしてもよい。つまり、第1アクチュエータプレート40Aに第1共通電極50aを形成する際、第1アクチュエータプレート40Aの接合面40dのうち、第1吐出チャネル71の切り上がり部71bの周囲にも第1共通電極50aを形成してもよい。
このようにすることで、第2共通電極50bを形成する際、第1アクチュエータプレート40Aと第2アクチュエータプレート40Bとの切り上がり部71b,72bに形成される段差に、確実に共通電極積層部81を形成することができる。このため、第1共通電極50aと第2共通電極50bとを、より確実に接続することができる。
さらに上述の実施形態では、液体噴射記録装置1の一例として、インクジェットプリンタを例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、ファックスやオンデマンド印刷機等であっても構わない。
また、上述の実施形態では、液体噴射ヘッド4が複数搭載された複数色用の液体噴射記録装置1について説明したが、これに限られるものではない。例えば、液体噴射ヘッド4が一つの単色用のプリンタとしても構わない。
さらに、本実施形態で用いられるインクとしては、水性インクや油性インク、UVインク、微細金属粒子インク、炭素インク(カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラフェン)等、種々の材料を用いることができる。なお、上述したインクのうち、水性インクや油性インク、UVインクは複数色用の液体噴射記録装置1に好適に用いられ、微細金属粒子インク、炭素インクは液体噴射記録装置1に好適に用いられる。
また、上記実施形態では、エッジシュートタイプのヘッドチップ26を例に挙げて説明したが、この場合に限定されず、吐出チャネル45Aの長手方向中央に臨むノズル孔43aからインクを吐出する、いわゆるサイドシュートタイプとしても構わない。
この場合には、例えばアクチュエータプレート40の他方の主面側にノズルプレート43を重ね合せ、吐出チャネル45Aの長手方向中央部分にノズル孔43aに連通する連通口を形成する等すればよい。
1…液体噴射記録装置、4…液体噴射ヘッド、6…走査手段、10…液体収容体、11…液体供給管、40…アクチュエータプレート、40A…第1アクチュエータプレート、40B…第2アクチュエータプレート、50…共通電極、50a…第1共通電極(第1駆動電極)、50b…第2共通電極(第2駆動電極)、52…個別電極、52a…第1個別電極(第1駆動電極)、52b…第2個別電極(第2駆動電極)、71…第1吐出チャネル(第1チャネル)、71b,72b…切り上がり部、72…第2吐出チャネル(第2チャネル)、73…接合部、75…第1非吐出チャネル(第1チャネル)、76…第2非吐出チャネル(第2チャネル)、81…共通電極積層部、82…個別電極積層部

Claims (5)

  1. 分極方向が厚さ方向で異なり、互いに厚さ方向で積層される第1アクチュエータプレートおよび第2アクチュエータプレートと、
    前記第1アクチュエータプレートに複数形成され、それぞれ間隔をあけて配置されている溝状の第1チャネルと、
    前記第1チャネルを含む前記第1アクチュエータプレートの表面に形成され、電圧が印加される第1駆動電極と、
    前記第2アクチュエータプレートに、前記第1チャネルに対応するように複数形成され、それぞれ対応する前記第1チャネルと連通する溝状の第2チャネルと、
    前記第2チャネルを含む前記第2アクチュエータプレートの表面、および該第2アクチュエータプレートと前記第1アクチュエータプレートとの接合部に形成され、電圧が印加される第2駆動電極と、
    を備え、
    前記接合部において、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とが積層形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記第1チャネルおよび前記第2チャネルは、それぞれ一端側に向かうに従い溝深さが浅くなるように切り上がり部が形成されており、
    少なくとも前記切り上がり部の前記接合部において、前記第1駆動電極と前記第2駆動電極とが積層形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記第1チャネルの長さよりも前記第2チャネルの長さが長くなるように、前記第2チャネルが形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドを走査させる走査手段と、
    液体を収容する液体収容体と、
    前記液体噴射ヘッドと前記液体収容体との間に敷設され、前記液体を流通させる液体供給管と、
    を備えたことを特徴とする液体噴射記録装置。
  5. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記第1アクチュエータプレートに前記第1チャネルを形成する第1チャネル形成工程と、
    前記第1チャネルを含む前記第1アクチュエータプレートの表面に、前記第1駆動電極を形成する第1電極形成工程と、
    前記第1電極形成工程の後、前記第1アクチュエータプレートの前記第1チャネルが形成されている側の面に、前記第2アクチュエータプレートを重ね合わせる積層工程と、
    前記積層工程の後、前記第1チャネルに沿うように、前記第2アクチュエータプレートに前記第2チャネルを形成する第2チャネル形成工程と、
    前記第2チャネル形成工程の後、前記第2チャネルを含む前記第2アクチュエータプレートの表面、および該第2アクチュエータプレートと前記第1アクチュエータプレートとの接合部に、前記第2駆動電極を形成する第2電極形成工程と、
    を有することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
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