JP2017100722A - 懸架装置と、懸架装置用圧縮コイルばね - Google Patents

懸架装置と、懸架装置用圧縮コイルばね Download PDF

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Abstract

【課題】懸架装置用圧縮コイルばねの応力を均等化に近付けることができるニーアクションタイプの懸架装置を提供する。
【解決手段】ニーアクションタイプの懸架装置11は、車体のアーム取付部30に設けられたピボット31を中心に上下方向に揺動自在に支持されたアーム部材20と、下側のばね座22と上側のばね座23との間に配置された圧縮コイルばね21と、ショックアブソーバ24等を備えている。圧縮コイルばね21は、車体に加わる荷重の大きさに応じて、フルリバウンド状態(最大伸張)とフルバンプ状態(最大圧縮)との間で伸縮する。圧縮コイルばね21の素線40は、ピボット31に近い側のピボット側部分21aに設けられた大径素線部40aと、ピボット31から遠い側の反ピボット側部分21bに設けられたに小径素線部40bと、線径変化部40cとを有している。大径素線部40aの素線径d1は小径素線部40bの素線径d2より大きい。
【選択図】図2

Description

この発明は、自動車等の車両に適用されるニーアクションタイプの懸架装置と、懸架装置用圧縮コイルばねに関する。
自動車等の車両の懸架機構部に使用されるニーアクションタイプの懸架装置は、例えば特許文献1に見られるように、車体に支持されたピボットを中心に上下方向に揺動自在なアーム部材と、懸架ばねとして機能する圧縮コイルばねと、該圧縮コイルばねの下端側に配置された下側のばね座と、該圧縮コイルばねの上端側に配置された上側のばね座と、前記アーム部材の上下動を抑制するショックアブソーバなどを備えている。
当業界では、車両を軽量化する観点から懸架装置用圧縮コイルばねを軽量化することが強く望まれている。懸架装置用圧縮コイルばねは、荷重が負荷された状態において素線各部に生じる応力が一般には一定でないことが知られている。このような圧縮コイルばねを軽量化するには、素線の応力分布を可能な限り均一(フラット)に近付けることが有効である。圧縮コイルばねの応力分布を均一にする1つの手段として、素線の1巻きの間で素線径を変化させることが提案されている。例えば特許文献2に記載された圧縮コイルばねでは、外力作用点がコイル径方向にオフセットしている場合に、オフセットしている側の素線径を小さくしたり、コイル中心軸に対して斜め方向から荷重が加わる場合に、素線径の大きい部分と素線径の小さい部分とをコイル中心軸方向に交互に形成したりしている。
特開2004−50906号公報 特開昭59−219534号公報
しかしながらニーアクションタイプの懸架装置に使用される圧縮コイルばねの応力を均等化すべく本発明者達が鋭意研究したところ、ニーアクションタイプの懸架装置のようにピボットを中心にアーム部材が上下に揺動するものでは、ピボットに近い側の素線径を小さくしたり、コイル中心軸方向に素線径の大きい部分と素線径の小さい部分とを交互に形成したりすると、アーム部材が上下する際のアーム部材の位置によっては素線の応力分布が均等化に近付くどころか、かえって応力分布のばらつきが大きくなることが判った。
従って本発明の目的は、ニーアクションタイプの懸架装置に使用される圧縮コイルばねの応力分布を均等化に近付けることができる懸架装置と、懸架装置用圧縮コイルばねを提供することにある。
本発明は、車体に支持されたピボットを中心に上下方向に揺動自在なアーム部材と、前記アーム部材に設けられた下側のばね座と、該下側のばね座の上方に配置された上側のばね座と、前記下側のばね座と前記上側のばね座との間で圧縮された状態において前記アーム部材を下方に付勢する圧縮コイルばねとを具備したニーアクションタイプの懸架装置において、前記圧縮コイルばねの素線が、前記ピボットに近い側に配置されかつ素線径が該素線の平均素線径より大きくかつ素線径の極大値が互いに異なる複数の大径素線部と、前記ピボットから遠い側に配置されかつ素線径が前記大径素線部の素線径より小さくかつ素線径の極小値が互いに異なる複数の小径素線部と、前記大径素線部と前記小径素線部との間で素線径が連続的に変化する線径変化部と、前記下側のばね座に接する下側の座巻部であって、この座巻部は最も下側の前記小径素線部に連なりかつ前記素線の下端に向かって素線径が前記小径素線部よりもさらに小さくなる形状で、その素線径が前記小径素線部の素線径よりも小さい下側の座巻部と、前記上側のばね座に接する上側の座巻部であって、この座巻部は最も上側の前記小径素線部に連なりかつ前記素線の上端に向かって素線径が前記小径素線部よりもさらに小さくなる形状で、その素線径が前記小径素線部の素線径よりも小さい上側の座巻部とを具備している。
1つの実施形態では、前記アーム部材が車体の前後方向に延びるトレーリングアームであり、該トレーリングアームの前端側に前記ピボットが設けられ、前記圧縮コイルばねのピボット側部分に前記大径素線部が設けられ、反ピボット側部分に前記小径素線部が設けられている。
また1つの実施形態では、前記下側のばね座が、前記ピボットに近い側に位置するピボット側ばね受け部と、前記ピボットから遠い側に位置する反ピボット側ばね受け部とを有し、前記圧縮コイルばねのフルリバウンド状態において前記ピボット側ばね受け部から前記上側のばね座までの距離が前記反ピボット側ばね受け部から前記上側のばね座までの距離よりも小さく、該圧縮コイルばねのフルバンプ状態において前記ピボット側ばね受け部から前記上側のばね座までの距離が前記反ピボット側ばね受け部から前記上側のばね座までの距離よりも大きい。
本発明に係る懸架装置用圧縮コイルばねは、車体に支持されたピボットを中心に上下方向に揺動自在なアーム部材を備えたニーアクションタイプの懸架装置の下側のばね座と上側のばね座との間に配置される。この圧縮コイルばねは、螺旋形に成形された素線を有し、該素線が、前記ピボットに近い側に配置されかつ素線径が該素線の平均素線径より大きくかつ素線径の極大値が互いに異なる複数の大径素線部と、前記ピボットから遠い側に配置されかつ素線径が前記大径素線部の素線径より小さくかつ素線径の極小値が互いに異なる複数の小径素線部と、前記大径素線部と前記小径素線部との間で素線径が連続的に変化する線径変化部と、前記下側のばね座に接する下側の座巻部であって、この座巻部は最も下側の前記小径素線部に連なりかつ前記素線の下端に向かって素線径が前記小径素線部よりもさらに小さくなる形状で、その素線径が前記小径素線部の素線径よりも小さい下側の座巻部と、前記上側のばね座に接する上側の座巻部であって、この座巻部は最も上側の前記小径素線部に連なりかつ前記素線の上端に向かって素線径が前記小径素線部よりもさらに小さくなる形状で、その素線径が前記小径素線部の素線径よりも小さい上側の座巻部とを具備している。
本発明によれば、ニーアクションタイプの懸架装置に使われる圧縮コイルばねの応力分布を均等化に近付けることができることにより、懸架装置用圧縮コイルばねの軽量化が図れ、ひいてはニーアクションタイプの懸架装置が搭載された車両の軽量化に寄与することができる。
本発明の1つの実施形態に係るニーアクションタイプの懸架装置を備えた車両の一部を模式的に示す斜視図。 図1に示されたニーアクションタイプの懸架装置の側面図。 同懸架装置のフルリバウンド時の側面図。 同懸架装置のフルバンプ時の側面図。 同懸架装置に用いる圧縮コイルばねの一例を示す斜視図。 図5に示された圧縮コイルばねの素線の下端からの距離と素線径との関係を示す図。
以下に本発明の1つの実施形態に係るニーアクションタイプの懸架装置について、図1から図6を参照して説明する。
図1は、車両10のリヤ側に設けられたニーアクションタイプの一例であるトレーリングアーム式の左右一対の懸架装置11を示している。左右一対の懸架装置11は互いに同等の構成であるため、これ以降は一方の懸架装置11を代表して説明する。
図2は、懸架装置11を車両10の側方から見た側面図である。この懸架装置11は、トレーリングアームとして機能するアーム部材20と、懸架用ばねとして機能する圧縮コイルばね21と、圧縮コイルばね21の下端側に配置された下側のばね座22と、圧縮コイルばね21の上端側に配置された上側のばね座23と、ショックアブソーバ24などを備えている。上側のばね座23は下側のばね座22の上方に配置されている。
ショックアブソーバ24は、油等の流体が収容されたシリンダ25と、該シリンダ25に挿入されたロッド26と、カバー部材27と、シリンダ25の内部に設けられた減衰力発生機構などを有している。ショックアブソーバ24の下端24aはアーム部材20のショックアブソーバ取付部20aに取付けられている。ショックアブソーバ24の上端24bは車体に取付けられている。
アーム部材20は、車体の一部であるアーム取付部30(図2〜図4に示す)に、ピボット(揺動軸)31を介して上下方向に揺動自在に取付けられている。すなわちこのアーム部材20は、車体に支持されたピボット31を中心に上下方向に揺動することにより、いわゆるニーアクションをなすように構成されている。
図1に示すように左右一対の懸架装置11の各アーム部材20は、車両10の幅方向に延びるビーム部材32によって互いに結合されている。このビーム部材32は、ねじりの方向に加わる入力に対して反力を生じるトーションビームとして機能させてもよい。アーム部材20に車軸支持部33が設けられている。車軸支持部33には、タイヤを取付けるハブユニット34が設けられている。
下側のばね座22はアーム部材20に設けられており、下側のばね座22とアーム部材20とが一体に上下方向に移動するようになっている。上側のばね座23は車体の一部であるばね取付部35(図2〜図4に示す)に設けられている。下側のばね座22は、上側のばね座23に対し、ピボット31を中心とする円弧状の軌跡X2(図2に示す)に沿って相対的に上下方向に揺動する。
圧縮コイルばね21は、下側のばね座22と上側のばね座23との間で圧縮された状態において、車体に対してアーム部材20を相対的に下方に付勢している。圧縮コイルばね21のコイル中心軸X1は上下方向に延びている。
図3は懸架装置11のフルリバウンド時の側面図、図4は懸架装置11のフルバンプ時の側面図である。この明細書で「フルリバウンド」とは、車両10の車体をリフトしたときに、ばね下荷重によって圧縮コイルばね21が最大に伸張した状態を言う。「フルバンプ」とは、圧縮コイルばね21が車両10に組付けられた状態において、車体の上方から加わる負荷によって圧縮コイルばね21が最大に圧縮された状態である。
アーム部材20がピボット31を中心に上下方向に揺動すると、ショックアブソーバ24が伸縮し、シリンダ25内の減衰力発生機構が機能することによってロッド26の動きに抵抗が生じ、その結果としてアーム部材20の上下方向の動きが抑制される。すなわち圧縮コイルばね21とショックアブソーバ24は、上下に揺動するアーム部材20の位置(高さ)に応じて伸縮する。
そしてアーム部材20がピボット31を中心に上下方向に揺動するとき、上側のばね座23に対して移動側である下側のばね座22の姿勢(傾き)が変化する。例えば図3に示すフルリバウンド状態では、下側のばね座22のピボット31に近い側のばね受け部(ピボット側ばね受け部)22aから上側のばね座23までの距離は、下側のばね座22のピボット31から遠い側のばね受け部(反ピボット側ばね受け部)22bから上側のばね座23までの距離よりも小さい。
しかし図4に示すフルバンプ状態では、下側のばね座22の前記ピボット側ばね受け部22aから上側のばね座23までの距離は、前記反ピボット側ばね受け部22bから上側のばね座23までの距離よりも大きくなる。このため圧縮コイルばね21は、フルリバウンド状態から圧縮の荷重が増加してフルバンプ状態に近付くほど、ピボット側部分21aの圧縮量よりも反ピボット側部分21bの圧縮量が増大することになる。
図5は、前記圧縮コイルばね21に圧縮の荷重が負荷されていない状態(いわゆる自由状態)を示している。この明細書では、自由状態のもとでの圧縮コイルばね21の長さを自由長と称している。圧縮コイルばね21にコイル中心軸X1に沿う荷重が負荷されると、圧縮コイルばね21は自由長よりも長さが短くなる方向に圧縮されて撓む。
この圧縮コイルばね21は、螺旋形に成形された素線(ワイヤ)40を有している。素線40はばね鋼からなり、断面が円形である。圧縮コイルばね21の一例は円筒コイルばねであるが、懸架装置の仕様に応じて、たる形コイルばね、鼓形コイルばね、テーパコイルばね、不等ピッチコイルばね、あるいは自由状態で予め胴曲がりを生じているコイルばねなど、種々の形態の圧縮コイルばねであってもよい。
素線40の材料であるばね鋼の種類は特に限定されないが、例えば米国の“Society of Automotive Engineers”に準拠するSAE9254が挙げられる。SAE9254の化学成分(mass%)は、C:0.51〜0.59、Si:1.20〜1.60、Mn:0.60〜0.80、Cr:0.60〜0.80、S:最大0.040、P:最大0.030、残部Feである。鋼種の他の例として、JIS(Japanese Industrial Standard)に準拠するSUP7や、それ以外の鋼種であってもよい。素線40の材料に高耐食性ばね鋼が使用される場合の化学成分(mass%)の一例は、C:0.41、Si:1.73、Mn:0.17、Ni:0.53、Cr:1.05、V:0.163、Ti:0.056、Cu:0.21、残部Feである。
圧縮コイルばね21は、下側のばね座22と上側のばね座23との間において、ある程度圧縮された状態で配置され、車両10の上方から負荷される荷重を弾性的に支持する。この実施形態の素線40は、圧縮コイルばね21の有効部のおよそ1巻きごとに交互に形成された大径素線部40aと、小径素線部40bとを有している。大径素線部40aは、車両の前後方向に関してピボット31に近い側、すなわち圧縮コイルばね21のピボット側部分21aに設けられている。大径素線部40aの素線径d1は、該圧縮コイルばね21の有効部の平均素線径より大きい。
これに対し小径素線部40bは、車両の前後方向に関してピボット31から遠い側、すなわち圧縮コイルばね21の反ピボット側部分21bに設けられている。小径素線部40bの素線径d2は、大径素線部40aの素線径d1より小さい。大径素線部40aと小径素線部40bとの間には、大径素線部40aの素線径d1と小径素線部40bの素線径d2との間で素線径が緩やかに連続的に(例えばテーパ状に)変化する線径変化部40cが形成されている。圧縮コイルばね21の下端側の座巻部40dと上端側の座巻部40eの素線径は有効部の素線径よりも小さく、それぞれ最小となっている。
下端側の座巻部40dは下側のばね座22の上面に接している。下側のばね座22にはピボット31に近い側に位置するピボット側ばね受け部22aと、ピボット31から遠い側に位置する反ピボット側ばね受け部22bとが形成されている。ピボット側ばね受け部22aは、下端側の座巻部40dのうち、ピボット31に近い側の座巻部分を支持している。反ピボット側ばね受け部22bは、下端側の座巻部40dのうち、ピボット31から遠い側の座巻部分を支持している。上端側の座巻部40eは上側のばね座23の下面に接している。
図6は、素線40の下端40f(図5に示す)からの距離と素線径との関係の一例を示している。図6に示すように下端40fからの巻数位置に応じて素線径が変化している。すなわち圧縮コイルばね21の有効部では、約1巻きごとにピボット側部分21aにて素線径が極大値をとる大径素線部40aと、反ピボット側部分21bにて素線径が極小値をとる小径素線部40bとが交互に形成されている。図6に示す例では、大径素線部40aの極大値が9.6〜9.8mm、小径素線部40bの極小値が9.1〜9.2mm、有効部の平均素線径が9.55mmである。線径変化部40cは、素線径の極大値と素線径の極小値との間で連続的に変化している。座巻部40d,40eの素線径は、それぞれ8mmで最小となっている。図6中の2点鎖線Mは、従来の素線径一定のコイルばねを示している。
この実施形態のように素線径が連続的に変化する素線40は、例えば切削等の機械加工や、スエージングマシンによる縮径(鍛造の一種)、あるいはプレス等の塑性加工によって成形することが可能である。スエージング加工によれば、切削加工の場合に線径が変化する部分に生じる境界部(応力集中の原因となる箇所)や、切削によって金属組織のメタルフローが切断されたりすることを回避でき、線径が変化する部分を滑らかに連続させることが可能である。また、供給側のローラと引抜側のローラとの間で材料を引っ張るダイレス加工装置によっても、大径素線部40aと小径素線部40bと線径変化部40cと座巻部40d,40eとを形成することができる。
これらの加工手段によって加工された素線40は、曲げ工程(例えば熱間コイリング工程)において、螺旋形に成形される。さらに焼戻し等の熱処理およびショットピーニングが行なわれたのち、必要に応じてセッチング等による調整が行なわれ、塗装と品質検査が行なわれて製品(圧縮コイルばね21)が完成する。
前記圧縮コイルばね21を組付けた懸架装置11に車体上方から荷重が負荷される。この負荷に応じて圧縮コイルばね21が下側のばね座22と上側のばね座23との間でさらに圧縮されて撓む。アーム部材20は、圧縮コイルばね21の圧縮量に応じて、ピボット31を中心に上下方向に移動する。すなわちこのアーム部材20は、図3に示すフルリバウンド位置と、図4に示すフルバンプ位置との間を移動する。
図3に示すフルリバウンド時には、ピボット側ばね受け部22aから上側のばね座23までの距離が、反ピボット側ばね受け部22bから上側のばね座23までの距離よりも小さい。しかし図2に示す中立状態を経て図4に示すフルバンプ状態に至ると、ピボット側ばね受け部22aから上側のばね座23までの距離は、反ピボット側ばね受け部22bから上側のばね座23までの距離よりも大きくなる。
つまり圧縮コイルばね21の反ピボット側部分21bは、ピボット側部分21aと比較して、フルリバウンド状態からフルバンプ状態に近付くほど、圧縮量の増加の割合が大きくなる。圧縮コイルばね21の発生応力が最大となるのは最大圧縮時(フルバンプ状態)である。
本実施形態の圧縮コイルばね21は、アーム部材20がフルリバウンド状態とフルバンプ状態との間で上下に移動するニーアクションタイプの懸架装置11において、フルバンプ付近での圧縮の度合いがピボット側部分21aよりも大きくなる反ピボット側部分21bに小径素線部40bを設けたことにより、圧縮コイルばね21が中立状態からフルバンプ状態に向けて圧縮された状態における応力分布を均等化することができるとともに、素線径一定の圧縮コイルばねと比較して応力振幅を小さくすることができる。
例えば従来の圧縮コイルばねの素線径が9.6mm、総巻数5.39、ばね定数が30.0N/mm、質量1.7kgであったのに対し、本実施形態の圧縮コイルばね21は、大径素線部40aの素線径d1が9.7mm、小径素線部40bの素線径d2が9.1mm、平均線径が9.4mm、総巻数4.93、ばね定数が30.0N/mm、質量1.5kgであり、従来品と比較して12.0%の軽量化が可能となった。
なお本発明を実施するに当たって、ニーアクションタイプの懸架装置を構成する圧縮コイルばねの具体的な形状や寸法、巻数、材料(鋼種)、ばね定数をはじめとして、例えばアーム部材や上下のばね座等の態様や構造、配置等を種々に変更して実施できることは言うまでもない。ニーアクションタイプの一例であるトレーリングアーム式の懸架装置は、ピボットの軸線が車両の幅方向と平行なフルトレーリングアーム式や、ピボットの軸線が車両の幅方向に対し角度をなすセミトレーリングアーム式の懸架装置を含む概念である。
また本発明の懸架装置用圧縮コイルばねは、リーデングアーム式、スイングアーム式など、要するにピボットを中心にアーム部材が上下に揺動しかつアーム部材の上下動に伴って上側のばね座に対する下側のばね座の相対的な姿勢(傾き)がアーム部材の位置に応じて変化するニーアクションタイプの懸架装置に適用することができる。
10…車両、11…ニーアクションタイプの懸架装置、20…アーム部材、21…懸架装置用圧縮コイルばね、22…下側のばね座、22a…ピボット側ばね受け部、22b…反ピボット側ばね受け部、23…上側のばね座、24…ショックアブソーバ、31…ピボット、40…素線、40a…大径素線部、40b…小径素線部、40c…線径変化部、40d…下端側の座巻部、40e…上端側の座巻部。

Claims (4)

  1. 車体に支持されたピボットを中心に上下方向に揺動自在なアーム部材と、
    前記アーム部材に設けられた下側のばね座と、
    前記下側のばね座の上方に配置された上側のばね座と、
    前記下側のばね座と前記上側のばね座との間で圧縮された状態において前記アーム部材を下方に付勢する圧縮コイルばねと、
    を具備したニーアクションタイプの懸架装置において、
    前記圧縮コイルばねの素線が、
    前記ピボットに近い側に配置されかつ素線径が該素線の平均素線径より大きくかつ素線径の極大値が互いに異なる複数の大径素線部と、
    前記ピボットから遠い側に配置されかつ素線径が前記大径素線部の素線径より小さくかつ素線径の極小値が互いに異なる複数の小径素線部と、
    前記大径素線部と前記小径素線部との間で素線径が連続的に変化する線径変化部と、
    前記下側のばね座に接する下側の座巻部であって、この座巻部は最も下側の前記小径素線部に連なりかつ前記素線の下端に向かって素線径が前記小径素線部よりもさらに小さくなる形状で、その素線径が前記小径素線部の素線径よりも小さい下側の座巻部と、
    前記上側のばね座に接する上側の座巻部であって、この座巻部は最も上側の前記小径素線部に連なりかつ前記素線の上端に向かって素線径が前記小径素線部よりもさらに小さくなる形状で、その素線径が前記小径素線部の素線径よりも小さい上側の座巻部と、
    を具備したことを特徴とする懸架装置。
  2. 前記アーム部材が車体の前後方向に延びるトレーリングアームであり、該トレーリングアームの前端側に前記ピボットが設けられ、前記圧縮コイルばねの前記ピボットに近い側のピボット側部分に前記大径素線部と前記下側の座巻部が設けられ、前記ピボットから遠い側の反ピボット側部分に前記小径素線部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の懸架装置。
  3. 前記下側のばね座が、前記ピボットに近い側に位置するピボット側ばね受け部と、前記ピボットから遠い側に位置する反ピボット側ばね受け部とを有し、前記圧縮コイルばねのフルリバウンド状態において前記ピボット側ばね受け部から前記上側のばね座までの距離が前記反ピボット側ばね受け部から前記上側のばね座までの距離よりも小さく、前記圧縮コイルばねのフルバンプ状態において前記ピボット側ばね受け部から前記上側のばね座までの距離が前記反ピボット側ばね受け部から前記上側のばね座までの距離よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の懸架装置。
  4. 車体に支持されたピボットを中心に上下方向に揺動自在なアーム部材を備えたニーアクションタイプの懸架装置の下側のばね座と上側のばね座との間に配置される圧縮コイルばねであって、
    螺旋形に成形された素線を有し、
    該素線が、
    前記ピボットに近い側に配置されかつ素線径が該素線の平均素線径より大きくかつ素線径の極大値が互いに異なる複数の大径素線部と、
    前記ピボットから遠い側に配置されかつ素線径が前記大径素線部の素線径より小さくかつ素線径の極小値が互いに異なる複数の小径素線部と、
    前記大径素線部と前記小径素線部との間で素線径が連続的に変化する線径変化部と、
    前記下側のばね座に接する下側の座巻部であって、この座巻部は最も下側の前記小径素線部に連なりかつ前記素線の下端に向かって素線径が前記小径素線部よりもさらに小さくなる形状で、その素線径が前記小径素線部の素線径よりも小さい下側の座巻部と、
    前記上側のばね座に接する上側の座巻部であって、この座巻部は最も上側の前記小径素線部に連なりかつ前記素線の上端に向かって素線径が前記小径素線部よりもさらに小さくなる形状で、その素線径が前記小径素線部の素線径よりも小さい上側の座巻部と、
    を具備したことを特徴とする懸架装置用圧縮コイルばね。
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