JP2017100865A - ガバナ装置及びこれを備えたエレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガバナロープ掴み機構を不要とし構造が簡素化されたガバナ装置を提供する。【解決手段】ガバナ装置は、巻上機1が駆動することにより走行する乗りかご4に連結され乗りかご4の走行に同期して走行する、樹脂材で被覆されたガバナロープ62と、このガバナロープ62が巻き掛けられるシーブ溝を有し、乗りかご4の走行時にガバナロープ62によって回転駆動されるガバナシーブ61と、このガバナシーブ61の軸方向に並設されるラチェットホイールと、ガバナシーブ61に支持され、ガバナシーブ61の回転により生じる遠心力により移動することでラチェットホイールと係合し、ガバナシーブ61の回転を止める爪部を有する振子を備えることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本実施形態は、エレベータ装置の乗りカゴを停止させるガバナ装置に関する。
従来から、エレベータ装置には乗りカゴの走行速度が異常に増大したとき、乗りカゴの走行を停止させるガバナ装置が取付けられている。ガバナ装置は、ガバナシーブの回転を停止させるガバナシーブ停止機構、及びガバナシーブに巻きかけられ、乗りカゴと連結したガバナロープを把持するガバナロープ把持機構を備えており、ガバナシーブのトラクションとガバナロープを把持することによる押し付け力によってガバナロープを保持し、乗りカゴの走行を減速、停止させている。
上述のように、従来のガバナ装置では、乗りカゴの走行停止にガバナシーブ停止機構とガバナロープ把持機構を備えるため、ガバナ装置の組み立てやトラクションの調整、掴み動作の調整など工数が多く、エレベータ装置の据え付け作業が煩雑となるという問題がある。他方、機械室を無くしたエレベータ装置などでは、より省スペース化を図るためにガバナ装置を小型化したいという要請がある。
本発明は、上記事情に鑑み為されたものであり、ガバナロープ掴み機構を不要とし、構造が簡素化されたガバナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記事情に鑑み為されたものであり、ガバナロープ掴み機構を不要とし、構造が簡素化されたガバナ装置を提供することを目的とする。
本実施形態に係るガバナ装置は、巻上機が駆動することにより走行する乗りかごに連結され上記乗りかごの走行に同期して走行する、樹脂材で被覆されたガバナロープと、このガバナロープが巻き掛けられるシーブ溝を有し、上記乗りかごの走行時に上記ガバナロープによって回転駆動されるガバナシーブと、このガバナシーブの軸方向に並設されるラチェットホイールと、上記ガバナシーブに支持され、上記ガバナシーブの回転により生じる遠心力により移動することで上記ラチェットホイールと係合し、上記ガバナシーブの回転を止める爪部を有する振子を備えることを特徴としている。
以下、本実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るエレベータ装置の概略構成図である。
図1に示すように、エレベータ装置10は、巻上機1、そらせシーブ2、メインロープ3、乗りカゴ4、釣合錘5及びガバナ装置6を備える。巻上機1及びそらせシーブ2は、機械室7に配置されている。巻上機1は、メインシーブ1aを備える。メインシーブ1aは、巻上機1によって回転する。
図1は、本実施形態に係るエレベータ装置の概略構成図である。
図1に示すように、エレベータ装置10は、巻上機1、そらせシーブ2、メインロープ3、乗りカゴ4、釣合錘5及びガバナ装置6を備える。巻上機1及びそらせシーブ2は、機械室7に配置されている。巻上機1は、メインシーブ1aを備える。メインシーブ1aは、巻上機1によって回転する。
メインロープ3は、メインシーブ1a及びそらせシーブ2に巻きかけられている。メインロープ3の一端部には乗りカゴ4が接続され、他端部には釣合錘5が接続され吊り下げられている。乗りカゴ4の下部には非常止め装置4aが設置されている。乗りカゴ4と釣合錘5は、メインシーブ1aが回転することでメインシーブ1a、そらせシーブ2及びメインロープ3の間に生じる摩擦力により昇降路内を昇降する。なお、機械室7を設けない場合には、巻上機1及びそらせシーブ2は、昇降路上部の適当な箇所に設置される。
ガバナ装置6は、ガバナシーブ61と、ガバナシーブ61の外周部に巻き掛けられ、昇降路の床G近傍まで垂下されるガバナロープ62と、ガバナロープ62の下端部に吊り下げられるガバナテンショナ63を備える。
ガバナテンショナ63は、ガバナロープ62が外周部に巻き掛けられたテンションシーブ63aと、テンションシーブ63aに吊り下げられたテンション錘63bを備える。ガバナロープ62は、テンション錘63bによって張力が与えられ、必要なトラクション(ガバナシーブ61とガバナロープ62間の摩擦力)を得ることができる。これにより、ガバナロープ62はガバナシーブ61に対して空回りすることなく、乗りカゴ4の走行速度に対応した速度で回転する。本実施形態では、ガバナシーブ61とガバナロープ62間の摩擦力が大きいため、テンション錘63bの重量を従来のガバナ装置に比べて軽くすることができる。
ガバナロープ62は、表面が摩擦係数の高い樹脂材で被覆された樹脂被覆ロープであり、
ガバナロープ62の表面が樹脂で被覆されていることで、ガバナシーブ61とガバナロープ62との間の摩擦力(トラクション)を高めることができる。摩擦係数の高い樹脂材としては、具体的には例えばポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド等を挙げることができる。これらの中でも、耐摩耗性に優れ、高摩擦係数を有するポリウレタンが好ましい。
ガバナロープ62の表面が樹脂で被覆されていることで、ガバナシーブ61とガバナロープ62との間の摩擦力(トラクション)を高めることができる。摩擦係数の高い樹脂材としては、具体的には例えばポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド等を挙げることができる。これらの中でも、耐摩耗性に優れ、高摩擦係数を有するポリウレタンが好ましい。
図2は、ガバナロープ62の断面構造の一例を示す図である。図2に示すように、ガバナロープ62は、芯鋼(IWRC;Independent Wire Rope Core)621と、芯鋼621の周りに鋼製の素線622を撚り合わせた6本のストランド623を有する。ストランド623の最外周が熱可塑性ポリウレタン(TPU)624によって被覆されている。
ガバナロープ62の表面を樹脂で被覆することにより、ガバナシーブ61とガバナロープ62との間の摩擦力(トラクション)を高めることができる。さらに樹脂被覆ロープとすることで従来必要であった潤滑グリスの補給をする必要がないため、メンテナンスの手間を軽減することができる。
また、ガバナロープ62は、連結部材62aを介して乗りカゴ4の下部に設置された非常止め装置4aと連結している。ガバナロープ62は、非常止め装置4aと連結していることで乗りカゴ4の走行により牽引され、乗りカゴ4の移動速度に対応する速度で走行する。
図3は、ガバナ装置6上部の概略構成を示す図である。また、図中Aはガバナシーブ61を樹脂被覆した場合におけるガバナロープ62との関係を示す断面図である。図3に示すように、ガバナシーブ61は、機械室7の床面7aに固定されるベース70から起立したフレーム71の上端部に回動軸72を介して回動自在に支持されている。ガバナシーブ61の外周部は、軸方向の中央部が軸方向の両端部よりも小径となるシーブ溝61aを有し、断面形状は、径方向内側に向けて湾曲した円弧状である。ガバナシーブ61は、乗りカゴ4に牽引されるガバナロープ62との摩擦力によって回転する。また、図中Aに示すように、ガバナロープ62と接触するガバナシーブ61のシーブ溝61aの表面をガバナロープ62と同様に摩擦係数の高い樹脂材61bで被覆することでトラクションを高めることができる。
また、フレーム71の上端部には、回動軸72の軸線が中心となるよう、ガバナシーブ61の径より小さいラチェットホイール73が固定支持されている。言い換えると、ラチェットホイール73は、回動軸72の軸方向にガバナシーブ61と並設されている。ガバナシーブ61の近傍には、巻上機1の動力を遮断すると共に巻上機1のブレーキ(図示せず)を作動させる安全装置74が設けられており、安全装置74からガバナシーブ61の外周部に向けて安全装置74を作動させるリミットスイッチ74aが延びている。
ガバナシーブ61は、回動軸72を隔てて互いに対応する位置に振子75a、75bを備える。振子75a、75bは、軸76を介してガバナシーブ61のスポーク部61cに回動自在に支持されている。軸76は、振子75a、75bの重心に対して偏心する位置に配置されている。振子75a、75bの重心側の端部には作動子77が取り付けられている。また、振子75a、75bの非重心側の端部には爪部78を有する。振子75aの非重心側と振子75bの重心側とは連結部79によって連結されている。振子75bの非重心側の端部とガバナシーブ61の軸76との間には調速部80が設けられている。
調速部80は、スポーク部61aの回動軸72近傍に設けられた支持部81と、一端が振子75bの非重心側の端部に回動自在に支持され、他端が支持部81に挿通されたロッド82と、ロッド82の中途に取り付けられた受け部83と、受け部83と支持部81との間でロッド82に支持されたばね部84を備える。
ガバナシーブ61が乗りカゴ4の走行によって回転すると、振子75a、75bの重心部に遠心力が作用し、振子75a、75bの重心側の端部がガバナシーブ61の外周側に変位するように振子75a、75bが軸76を中心に回動する。調速部80のロッド82は、振子75a、75bの回動に応じて移動し、調速部80のばね部84が圧縮される。振子75a、75bは、ばね部84のばね力と釣り合う位置まで回動する。
振子75a、75bは、乗りカゴ4の走行速度が定められた速度(定格速度)を超えた場合、さらに大きく回動し、振子75a、75bの重心側の端部がガバナシーブ61の外周部の方向に移動し、振子75a、75bの非重心側の端部がガバナシーブ61の回動軸72の方向に移動する。この際、振子75a、75bの重心側の端部に取り付けられている作動子77は、リミットスイッチ74aと接触する。これによって安全装置74が作動し、安全装置74は、巻上機1の動力を遮断すると共に巻上機1のブレーキを作動させる。
安全装置74が作動しても、例えばメインロープ3の切断や巻上機1の制御不能などによって乗りカゴ4の走行速度が増大する場合には、振子75a、75bに対する遠心力がさらに大きくなり、振子75a、75bの重心側の端部はさらにガバナシーブ61の外周部の方向に移動し、振子75a、75bの非重心側の端部はさらにガバナシーブ61の回動軸72の方向に移動する。この際、振子75a、75bの非重心側に設けられている爪部78がラチェットホイール73に係合し、ガバナシーブ61の回転を機械的に停止させる。
ガバナシーブ61の回転が停止すると、ガバナシーブ61とガバナロープ62との摩擦力が大きいため、ガバナロープ62の走行は実質的に停止する。これにより、ガバナロープ62と連結している乗りカゴ4の非常止め装置4aが相対的に引き上げられ、非常止め装置4aが作動し、乗りカゴ4の走行を機械的に停止させる。ここで「実質的に停止する」とは、仮にガバナロープ62が走行したとしても非常止め装置4aの作動に悪影響を及ぼさない程度にしか走行しないことをいう。
以上説明したとおり、本実施形態に係るガバナ装置は、ガバナシーブと摩擦係数の高い樹脂で被覆されたガバナロープとの摩擦力(トラクション)によって、ガバナロープの走行を停止させることができるため、従来から設けられているガバナロープ把持機構を必要としない。このため、本実施形態に係るガバナ装置では、ガバナロープ把持機構を設置する空間を確保する必要がなく、小型化が可能となり省スペース化を図ることができる。
また、ガバナロープ把持機構を無くすことによりガバナ装置の構造が簡素化されたことで、ガバナ装置の組み立てや調整等の工数が減る為、コストダウンを図ることができる。さらに、ガバナロープを高分子材料で被覆したことでロープグリスの固着による不具合を無くすことができ、ロープ把持機構の保守が不要となることと併せてメンテナンスにおける作業員の負荷を大幅に軽減することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 … 巻上機 1a … メインシーブ 2 … そらせシーブ
3 … メインロープ 4 … 乗りカゴ 5 … 釣合錘
6 … ガバナ装置 7 … 機械室 10 … エレベータ装置
61 … ガバナシーブ 61a … シーブ溝
61b、624 … 樹脂材 61c … スポーク部 62 … ガバナロープ
62a … 連結部材 63 … ガバナテンショナ
63a … テンションシーブ 63b … テンション錘
70 … ベース 71 … フレーム 72 … 回動軸
73 … ラチェットホイール 74 … 安全装置
74a … リミットスイッチ 75a、b … 振子
76 … 軸 77 … 作動子 78 … 爪部 79 … 連結部
80 … 調速部 81 … 支持部 82 … ロッド 83 … 受け部
84 … ばね部 621 … 芯鋼 622 … 素線
623 … ストランド
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623 … ストランド
Claims (5)
- 巻上機が駆動することにより走行する乗りかごに連結され、前記乗りかごの走行に同期して走行する、樹脂材で被覆されたガバナロープと、
このガバナロープが巻き掛けられるシーブ溝を有し、前記乗りかごの走行時に前記ガバナロープによって回転駆動されるガバナシーブと、
このガバナシーブの軸方向に並設されるラチェットホイールと、
前記ガバナシーブに支持され、前記ガバナシーブの回転により生じる遠心力により移動することで前記ラチェットホイールと係合し、前記ガバナシーブの回転を止める爪部を有する振子と、
を備えることを特徴とするガバナ装置。 - 前記樹脂材は、ポリウレタンであることを特徴とする請求項1に記載のガバナ装置。
- 前記シーブ溝の表面は、樹脂材で被覆されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガバナ装置。
- さらに、前記巻上機の駆動を停止させる安全装置を備え、
前記振子が前記ガバナシーブの回転により生じる遠心力による移動によって前記安全装置を作動させることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のガバナ装置。 - 請求項1から請求項4の何れか一項に記載のガバナ装置を備えることを特徴とするエレベータ装置。
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|---|---|---|---|
| JP2015236789A JP2017100865A (ja) | 2015-12-03 | 2015-12-03 | ガバナ装置及びこれを備えたエレベータ装置 |
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Cited By (2)
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2015
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2016
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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