JP2017103128A - 電池パックの冷却ファン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却ファン6のインペラ6aの欠損による風量低下を回避する。
【解決手段】電池パックは、2つの冷却ファンを備えており、一方の冷却ファンの回転数指令と他方の冷却ファンの回転数指令との比較、および、各々の回転数指令と実回転数との比較、によりインペラの欠損を判定する。時間t1においてインペラ欠損が生じ、時間t2においてインペラ欠損と判定すると、回転数指令に風量補正量が加えられるので、実回転数が上昇し、風量低下が抑制される。同時に、定常偏差を相殺するように定常偏差補正量が加えられ、回転数フィードバック量が小さくなるため、制御性が良好となる。
【選択図】図10

Description

この発明は、電気自動車などに用いられる電池パックの冷却ファン制御装置に関し、特に、複数の冷却ファンを備えた冷却ファン制御装置に関する。
内部の冷却のために複数の冷却ファンを備えた電池パックが特許文献1に開示されている。この特許文献1には、いずれかの冷却ファンの実回転数が何らかの異常により目標値よりも低くなったときに、正常な他の冷却ファンの回転数を低くし、逆に、回転異常の冷却ファンの実回転数が目標値よりも高くなったときには、正常な他の冷却ファンの回転数を高くして、複数の電池モジュールの冷却のばらつきを回避する技術が記載されている。
特開2005−310596号公報
冷却ファンは、一般に電動モータによってインペラを回転駆動する構成であるが、インペラの一部(例えば複数枚の羽根の中の一枚)が欠損した場合に、同じ回転数であっても風量が低下し、冷却性が低下する。
上記特許文献1の技術は、このようなインペラの欠損に対し何ら有効なものではない。
この発明は、少なくとも2つの冷却ファンを備えた電池パックの冷却ファン制御装置であって、
第1の冷却ファンおよび第2の冷却ファンの各々の回転数指令を、各々の実回転数の検出に基づくフィードバック制御により求めるフィードバック制御手段と、
第1の冷却ファンの回転数指令と第2の冷却ファンの回転数指令との乖離が所定の閾値よりも大きく、かつ回転数指令が相対的に低い方の冷却ファンの実回転数が当該冷却ファンの回転数指令よりも所定量高いときに、当該冷却ファンのインペラの欠損が生じたと判定するインペラ故障検出手段と、
インペラ欠損と判定した冷却ファンの回転数を高く補正する補正手段と、
を備えて構成されている。
インペラの欠損が生じると、電動モータの負荷が軽減するため、同じ回転数指令であっても実回転数が上昇しようとする。従って、実回転数の検出に基づくフィードバック制御により、回転数指令は低下する。そして、回転数指令に比較して実回転数が高い状態となる。
インペラ故障検出手段は、2つの冷却ファンの回転数指令が大きく乖離しており、かつ、回転数指令が相対的に低い方の冷却ファンの実回転数が回転数指令に対し所定量高くなっているときに、インペラの欠損が生じたと判定する。
そして、インペラの欠損による風量低下を補うように、冷却ファンの回転数が高く補正される。
この発明によれば、いずれかの冷却ファンのインペラが欠損したことを確実に検出することができ、欠損が生じた冷却ファンの回転数を高く補正することで、風量の低下ひいては電池パックにおける冷却性の低下を回避することができる。
この発明の一実施例の構成説明図。 ファン制御のメインフローチャート。 故障モード判定のルーチンを示すフローチャート。 故障モード判定のルーチンの一部を示すフローチャート。 回転数指令の設定のルーチンを示すフローチャート。 PI制御のルーチンを示すフローチャート。 指令出力の計算のルーチンを示すフローチャート。 実回転数と回転数指令との差分と故障レベルとの関係を示す特性図。 故障レベルと風量補正量との関係を示す特性図。 インペラ欠損の場合の実回転数等の変化を示したタイムチャート。 比較例におけるインペラ欠損の場合のタイムチャート。 ファン寿命の場合の実回転数等の変化を示したタイムチャート。 比較例におけるファン寿命の場合のタイムチャート。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る冷却ファン制御装置の構成を模式的に示したものである。例えば電気自動車の電源として用いられる電池パック1は、ケース2内部が隔壁3によって2つの空間4a,4bに仕切られており、各々に、複数の電池モジュール5が収容されている。
冷却ファン6が、各々の空間4a,4bに個々に設けられており、この冷却ファン6と反対側に、外気を取り入れるためのダクト2aがそれぞれ設けられている。冷却ファン6が回転すると、ダクト2aを介して導入された外気が矢印で示すように各空間4a,4b内を流れ、冷却ファン6を通して外部へ排出される。各々の空間4a,4bには、温度センサ7が配設されており、各温度センサ7から出力される温度検出信号が、冷却ファン6の制御を行うコントロールユニット10に入力されている。
一対の冷却ファン6は、互いに同一の構成であって、インペラ6aと、このインペラ6aを回転駆動する電動モータ6bと、を具備している。電動モータ6bは、インバータを含むモータ駆動回路8を介して、コントロールユニット10によって回転数制御されている。モータ駆動回路8は、コントロールユニット10からPWMインバータ制御のデューティ信号を受け取る一方、電動モータ6bの実回転数を示す実回転数信号をコントロールユニット10に出力する。
次に、図2〜図7のフローチャートに基づいて、上記コントロールユニット10が実行する冷却ファン制御について説明する。なお、ここでは、便宜上、いずれか一方の冷却ファン6を「第1ファン」、他方の冷却ファン6を「第2ファン」とし、フローチャート中ではそれぞれ「ファン1」、「ファン2」と略記する。
図2は、制御全体のメインフローチャートであって、ステップ1で、各々の温度センサ7による温度の検出ならびに各冷却ファン6の実回転数の検出を行う。
ステップ2では、図3,4に詳細を示す故障モード判定を実行する。ステップ3では、図5に詳細を示す回転数指令の設定を行う。ステップ4では、設定された回転数指令に基づき、フィードバック制御、例えば図6に詳細を示すPI制御を行う。なお、フィードバック制御として、P制御あるいはPID制御も可能である。そして、ステップ5において、ステップ4で求めたPI制御値を用いて、図7に詳細を示すように、モータ駆動回路8へ最終的なデューティ信号を出力する。
次に、図3,図4の故障モード判定の詳細を説明する。ステップ11で、第1ファンおよび第2ファンの実回転数を読み込み、ステップ12で、第1ファンおよび第2ファンの回転数指令を読み込む。ステップ13では、第2ファンの回転数指令が第1ファンの回転数指令よりも第1の所定値(フローチャート中では「所定値1」と略記する)だけ大きいか否か、つまり「第2ファンの回転数指令−第1ファンの回転数指令」が第1の所定値よりも大きいか否か判定する。YESであればステップ14へ進み、NOであれば図4のステップ19へ分岐する。
ステップ14では、両ファンの実回転数の差(|第2ファンの実回転数−第1ファンの実回転数|)が第2の所定値(フローチャート中では「所定値2」と略記する)よりも小さいか否か判定する。YESであればステップ15へ進む。NOであれば、故障ではないものとして、ルーチンを終了する。
ステップ15では、第1ファンの実回転数と回転数指令との差(第1ファンの実回転数−第1ファンの回転数指令)が第3の所定値(フローチャート中では「所定値3」と略記する)よりも大きいか否かを判定する。NOであればステップ17へ進む。YESであればステップ16へ進み、第1ファンが第1の故障モード(フローチャート中では「故障モード1」と略記する)にあると判定した上で、ステップ17へ進む。この第1の故障モードは、冷却ファン6のインペラ6aの欠損に相当する。
ステップ17では、第2ファンの回転数指令と実回転数との差(第2ファンの回転数指令−第2ファンの実回転数)が第4の所定値(フローチャート中では「所定値4」と略記する)よりも大きいか否かを判定する。YESであればステップ18へ進み、第2ファンが第2の故障モード(フローチャート中では「故障モード2」と略記する)にあると判定する。この第2の故障モードは、冷却ファン6の電動モータ6bの寿命の到来に相当する。NOであれば、故障ではないものとして、ルーチンを終了する。
図4のステップ19では、ステップ14と同じく、両ファンの実回転数の差(|第1ファンの実回転数−第2ファンの実回転数|)が第2の所定値よりも小さいか否か判定する。YESであればステップ20へ進む。NOであれば、故障ではないものとして、ルーチンを終了する。
ステップ20では、第1ファンの回転数指令と実回転数との差(第1ファンの回転数指令−第1ファンの実回転数)が第3の所定値よりも大きいか否かを判定する。NOであればステップ22へ進む。YESであればステップ21へ進み、第1ファンが第2の故障モード、つまり電動モータ6bの寿命の到来に相当する故障モードにあると判定した上で、ステップ22へ進む。
ステップ22では、第2ファンの実回転数と回転数指令との差(第2ファンの実回転数−第2ファンの回転数指令)が第4の所定値よりも大きいか否かを判定する。YESであればステップ23へ進み、第2ファンが第1の故障モード、つまりインペラ6aの欠損に相当する故障モードにあると判定する。NOであれば、故障ではないものとして、ルーチンを終了する。
以上の故障モード判定により、第1,第2ファンのインペラ6aの欠損および寿命の到来が検出される。すなわち、いずれかの冷却ファン6のインペラ6aが欠損すると、電動モータ6bの負荷が軽減するため、同じ回転数指令であっても実回転数が上昇しようとし、かつフィードバック制御により回転数指令は低下する。そして、回転数指令に比較して実回転数が高い状態となる。他方、電動モータ6bの寿命が到来すると、同じ回転数指令であっても実回転数が低くなり、フィードバック制御により回転数指令がさらに上昇するので、両者の乖離が大きくなる。従って、上述したような処理により、インペラ6aの欠損および寿命の到来を各冷却ファン6について判定できる。
図5のフローチャートは、ステップ3の回転数指令の設定の詳細を示す。なお、図5〜図7のルーチンは、各々の冷却ファン6について個々に実行される。ステップ31では、検出した温度に基づいて、例えば所定のマップを参照して、基本的な回転数指令を算出する。ステップ32では、ステップ16ないしステップ23で第1の故障モード(インペラ欠損)と判定した状態が所定時間継続したか否かを判定する。YESであればステップ33へ進み、NOであればステップ40へ分岐する。
ステップ33では、対応する冷却ファン6の「実回転数−回転数指令」の差分に基づき、故障レベルを決定する。例えば、図8に示すように、差分の大きさに応じて、3段階に故障レベルを判定する。そして、ステップ34では、図9に示すように、故障レベルに応じて風量補正量を決定する。つまり、「実回転数−回転数指令」の差分が大きいほどインペラ6aが大きく欠損しているものとみなして、風量補正量を大きく与える。
ステップ35では、このようにインペラ6aが欠損している状態での「実回転数−回転数指令」の差分から定常偏差補正量を決定する。これは、インペラ6aの欠損に伴って生じるフィードバック制御上の定常偏差を相殺するためのものであり、例えば適宜な期間内の差分の平均値が定常偏差補正量として用いられる。
次に、ステップ36では、ステップ18ないしステップ21で第2の故障モード(寿命)と判定した状態が所定時間継続したか否かを判定する。NOであればステップ38へ進む。なお、同じ冷却ファン6が同時に第1の故障モードと第2の故障モードとにあると判定されることはない。ここで仮にYESであればステップ37へ進み、風量補正量ならびに定常偏差補正量をクリアする。
ステップ38では、ステップ31の基本的な回転数指令に風量補正量を加えて、補正後の回転数指令(フローチャート中では「回転数指令1」と記す)を求める。ステップ39では、所定の上限値および下限値を越えないように回転数指令を制限する。
一方、ステップ40では、インペラ欠損に関する故障レベルを0とし、かつ風量補正量をクリアする。
ステップ41では、ステップ18ないしステップ21で第2の故障モード(寿命)と判定した状態が所定時間継続したか否かを判定する。YESであればステップ42へ進み、「回転数指令−実回転数」の差分から定常偏差補正量を決定する。これは、電動モータ6bの寿命の到来による回転数低下に伴って生じるフィードバック制御上の定常偏差を相殺するためのものであり、例えば適宜な期間内の差分の平均値が定常偏差補正量として用いられる。
ステップ41でNOであればステップ43へ進み、風量補正量ならびに定常偏差補正量をクリアする。つまり、図3,図4の故障モード判定により第1の故障モードないし第2の故障モードと判定されても、所定時間よりも短い短時間であれば、故障ではないものとして処理される。
図6のフローチャートは、ステップ4のPI制御の詳細を示す。ステップ51では、ステップ38で求めた風量補正後の回転数指令(回転数指令1)と実回転数との偏差に基づき、一般的なPI制御に従って、P項およびI項の制御値を算出する。ステップ52では、所定の上限値および下限値を越えないように、P項およびI項の制御値をそれぞれ制限する。
図7のフローチャートは、ステップ5の最終的な指令出力の計算の詳細を示している。ステップ61では、ステップ38で求めた風量補正後の回転数指令(回転数指令1)にさらにステップ35ないしステップ42の定常偏差補正量を加えて、定常偏差補正後の回転数指令(フローチャート中では「回転数指令2」と記す)を求める。ステップ62では、ステップ52で求めたPI制御値をステップ61の回転数指令(回転数指令2)に加えて、最終的な回転数指令を求める。ステップ63では、最終的な回転数指令が所定の上限値および下限値を越えないように制限する。ステップ64では、この最終的な回転数指令を、PWMインバータ制御のデューティ値に置き換え、かつステップ65で、このデューティ値を、対応するモータ駆動回路8に出力する。
次に、上記実施例の作用について説明する。
図10は、上記実施例の制御によるインペラ欠損に対する、回転数指令(rpm)、回転数フィードバック量(rpm)および実回転数(rpm)、の変化を示すタイムチャートである。時間t1においてインペラ欠損が生じると、電動モータ6bの負荷の軽減により実回転数が上昇しようとし、フィードバック制御によって回転数指令が低下する。これにより、時間t2において、インペラ欠損と確定的に判定されると、故障レベルに応じて風量補正が加えられるため、実回転数が高く保たれる。つまり、目標とする回転数(ターゲット回転数)が高く与えられ、これに沿って実回転数が得られる。これにより、インペラ欠損による風量減少が補われる。また、インペラ欠損に伴うフィードバック制御の定常偏差を相殺するようにフィードフォワード項として定常偏差補正量が与えられるため、回転数フィードバック量が小さく保たれ、過渡時の制御性が良好に得られる。時間t2以降の回転数指令は、定常偏差の補正ならびに故障レベルに応じた風量補正が反映したものとなっている。
図11は、一般的なフィードバック制御による場合の比較例を示しており、この場合は、時間t1においてインペラ欠損が生じると、実回転数を目標回転数に維持するように単純にフィードバック制御が行われる。従って、インペラ欠損に伴い、風量が低下してしまう。また、インペラ欠損により実回転数が上昇しようとする結果、回転数フィードバック量に定常偏差が生じ、過渡時の制御性が悪化する。
図12は、上記実施例の制御によるモータ寿命(第2の故障モード)に対する回転数指令等の変化を示すタイムチャートである。時間t1においてモータ寿命による回転数低下が生じると、フィードバック制御によって回転数指令が上昇する。これにより、時間t2において、モータ寿命到来と確定的に判定されると、モータ寿命に伴うフィードバック制御の定常偏差を相殺するように定常偏差補正量が与えられる。つまりフィードフォワード項として定常偏差補正量が加えられる。従って、回転数フィードバック量が小さく保たれ、過渡時の制御性が良好に得られる。時間t2以降の回転数指令は、定常偏差の補正が反映したものとなっている。
図13は、一般的なフィードバック制御による場合の比較例を示しており、この場合は、時間t1においてモータ寿命による回転数低下が生じると、実回転数を目標回転数に維持するように単純にフィードバック制御が行われる。従って、回転数フィードバック量に定常偏差が生じ、過渡時の制御性が悪化する。
1…電池パック
2…ケース
3…隔壁
5…電池モジュール
6…冷却ファン
7…温度センサ
8…モータ駆動回路
10…コントロールユニット

Claims (4)

  1. 少なくとも2つの冷却ファンを備えた電池パックの冷却ファン制御装置であって、
    第1の冷却ファンおよび第2の冷却ファンの各々の回転数指令を、各々の実回転数の検出に基づくフィードバック制御により求めるフィードバック制御手段と、
    第1の冷却ファンの回転数指令と第2の冷却ファンの回転数指令との乖離が所定の閾値よりも大きく、かつ回転数指令が相対的に低い方の冷却ファンの実回転数が当該冷却ファンの回転数指令よりも所定量高いときに、当該冷却ファンのインペラの欠損が生じたと判定するインペラ故障検出手段と、
    インペラ欠損と判定した冷却ファンの回転数を高く補正する補正手段と、
    を備えてなる電池パックの冷却ファン制御装置。
  2. インペラ欠損と判定した冷却ファンの実回転数と回転数指令との差分の大小に応じて故障レベルを決定し、この故障レベルに応じた回転数補正量を付加するようにした請求項1に記載の電池パックの冷却ファン制御装置。
  3. インペラ欠損と判定したときに、上記フィードバック制御手段における定常偏差を縮小するように当該冷却ファンの回転数指令の補正を行う、請求項1または2に記載の電池パックの冷却ファン制御装置。
  4. 第1の冷却ファンの回転数指令と第2の冷却ファンの回転数指令との乖離が所定の閾値よりも大きく、かつ回転数指令が相対的に高い方の冷却ファンの実回転数が当該冷却ファンの回転数指令よりも所定量低いときに、当該冷却ファンの寿命が到来したと判定するファン寿命検出手段、をさらに備えてなる請求項1〜3のいずれかに記載の電池パックの冷却ファン制御装置。
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