JP2017104499A - キッチンペーパーロール - Google Patents
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Abstract
【課題】汚れの掻き取り性、吸液性に優れ、しかも巻き癖のつかないキッチンペーパーが巻かれたキッチンペーパーロールを提供する。
【解決手段】2プライ構造で、各プライのシートのエンボス凸部12a,12bの頂部が対向して位置され、そのエンボス凸部の頂部同士が接着されて積層一体化され、かつ、各シート11A,11Bの伸び率に3〜15%の差があるキッチンペーパー1が、伸び率の高いシート11Aが外側となるようにして巻かれているキッチンペーパーロール。
【選択図】図2
【解決手段】2プライ構造で、各プライのシートのエンボス凸部12a,12bの頂部が対向して位置され、そのエンボス凸部の頂部同士が接着されて積層一体化され、かつ、各シート11A,11Bの伸び率に3〜15%の差があるキッチンペーパー1が、伸び率の高いシート11Aが外側となるようにして巻かれているキッチンペーパーロール。
【選択図】図2
Description
本発明は、紙製のキッチンペーパーを巻き取ってロール形態にしたキッチンペーパーロールに関し、特に2枚のクレープ紙が積層されキッチンペーパーを巻き取ってロール形態にしたキッチンペーパーロールに関する。
キッチンペーパーは、調理、清掃、清拭、油濾しなどの種々の場面で用いられ、その用途は多岐にわたるが、特に食材の水切り、食器に付着した水分の拭取り、キッチンの汚れの拭取りに、頻繁に用いられる。
紙製のキッチンペーパーでは、図7(A)に示すように、クレープ紙111にエンボス112を付与して表面に凹凸を設けることで掻き取り性を向上させるとともに、特にそのエンボス凸部の頂部112aに接着剤140を付与し、その頂部を介して複数のクレープ紙(通常2枚)を接着して積層一体化して、積層する各クレープ紙間の空隙113を設けて、液保持性や吸液量、液保持量を高めることが行なわれる。
しかし、図7(b)に示すように、クレープ紙111は、表面に微細なクレープを有する紙であるがゆえに、吸液時に伸びが生ずるとともに紙力が低下し、エンボス112による空隙が113潰れて表裏面が平坦になることがある。
これにより従来キッチンペーパー101は、一度拭取り操作をしたのち水洗いをしたり、絞ったりしたのち、再度使用すべく、広げて折り畳む際にクレープ紙同士がくっついて展開し難く、繰り返し使用するにあたって使用者が不便を感ずることがあった。
他方、キッチンペーパーの製品形態の一つに、長尺のキッチンペーパーを紙製の管芯等に巻き取ったキッチンペーパーロールの形態がある。
紙製のキッチンペーパーを巻き取ったキッチンペーパーロールを製造する際には、クレープ紙同士を接着した後に巻き取り作業を行なうため、各クレープ紙同士を接着するための接着剤がロール状に巻かれてから固まり、巻き癖が付くことがあった。
紙製のキッチンペーパーを巻き取ったキッチンペーパーロールを製造する際には、クレープ紙同士を接着した後に巻き取り作業を行なうため、各クレープ紙同士を接着するための接着剤がロール状に巻かれてから固まり、巻き癖が付くことがあった。
このため、従来のキッチンペーパーは、このロール形態とした際に、特に管芯近くで巻き癖が強く、ロールから引き出した際にカットしづらく、また、カットしたキッチンペーパーがカールして使用しづらいことがあった。
そこで、本発明の主たる課題は、水や油などの液体を吸収しても嵩高さが損なわれず、エンボスによる表面の凹凸が維持され、しかも、巻き癖が少ないキッチンペーパーが巻かれたキッチンペーパーロールを提供することにある。
〔請求項1記載の発明〕
2プライの長尺のキッチンペーパーを巻き取ってロール状としたキッチンペーパーロールであって、
2プライを構成する各シートが坪量15〜35g/m2のクレープ紙であり、
各シートの長手方向の伸び率の差が3〜10%あり、
各シートにエンボスが付与され、
各シートのエンボス凸部の頂部同士が対面して位置されているとともに、その頂部を介して両シートが接着され、
かつ、伸び率の高いシートが外側、伸び率の低いシートが内側となるようにして、巻き取られてロール形態とされている、ことを特徴とするキッチンペーパーロール。
2プライの長尺のキッチンペーパーを巻き取ってロール状としたキッチンペーパーロールであって、
2プライを構成する各シートが坪量15〜35g/m2のクレープ紙であり、
各シートの長手方向の伸び率の差が3〜10%あり、
各シートにエンボスが付与され、
各シートのエンボス凸部の頂部同士が対面して位置されているとともに、その頂部を介して両シートが接着され、
かつ、伸び率の高いシートが外側、伸び率の低いシートが内側となるようにして、巻き取られてロール形態とされている、ことを特徴とするキッチンペーパーロール。
〔請求項2記載の発明〕
各シートに、深さ0.2〜2.0mm、面積0.5〜40mm2のエンボスが、エンボス密度10〜50個/cm2で付与されている、請求項1記載のキッチンペーパーロール。
各シートに、深さ0.2〜2.0mm、面積0.5〜40mm2のエンボスが、エンボス密度10〜50個/cm2で付与されている、請求項1記載のキッチンペーパーロール。
〔請求項3記載の発明〕
キッチンペーパーロールは、長尺のキッチンペーパーを管芯に巻き取ったものであり、その直径が90〜130mmであり、管芯径が30〜50mmであり、キッチンペーパーの巻長さ8.8〜30mであり、かつ、裁断用のミシン目線が、キッチンペーパー長手方向に100〜300mmの間隔で設けられている、請求項1又は2記載のキッチンペーパーロール。
キッチンペーパーロールは、長尺のキッチンペーパーを管芯に巻き取ったものであり、その直径が90〜130mmであり、管芯径が30〜50mmであり、キッチンペーパーの巻長さ8.8〜30mであり、かつ、裁断用のミシン目線が、キッチンペーパー長手方向に100〜300mmの間隔で設けられている、請求項1又は2記載のキッチンペーパーロール。
(作用効果)
本発明のキッチンペーパーロールに係るキッチンペーパーは、所定の坪量で一方のシートが他方のシートよりも所定割合伸び率が高くなっているため、吸液時に各シートの伸びに差が生ずる。各シートは、エンボス凸部の接着剤によって部分的に互いに固定されているため、より伸びたシートは平面方向に伸びることができず、結果として厚み方向にエンボスによる空隙を膨らませるようにして伸びるようになる。その結果、吸液時に空隙が増加するとともにより伸びたシートの表面に凹凸がより発現する。
本発明のキッチンペーパーロールに係るキッチンペーパーは、所定の坪量で一方のシートが他方のシートよりも所定割合伸び率が高くなっているため、吸液時に各シートの伸びに差が生ずる。各シートは、エンボス凸部の接着剤によって部分的に互いに固定されているため、より伸びたシートは平面方向に伸びることができず、結果として厚み方向にエンボスによる空隙を膨らませるようにして伸びるようになる。その結果、吸液時に空隙が増加するとともにより伸びたシートの表面に凹凸がより発現する。
この作用によって、本発明のキッチンペーパーロールに係るキッチンペーパーは、吸液時に厚み、嵩高さが発現するとともに、エンボスにより形成される空隙が潰れなくなり、表面の凹凸もより顕著になることから、一度拭取り操作をした際や、水洗いしたり、絞ったりした際に、クレープ紙同士が付かず、再度の使用のために、広げたり、折り畳みやすく、繰り返し使用しやすいものとなる。また、表面に凹凸が顕著になることから、汚れの掻き取り性と、吸液量、液保持量も向上する。
他方、キッチンペーパーロールは、通常はキッチンペーパーが張力をもって巻かれている。このため、使用時にロールからキッチンペーパーを引き出したり、その後に裁断したりするとその張力から開放されてキッチンペーパーが長手方向にやや収縮する。
本発明のキッチンペーパーロールは、長手方向の伸び率の異なるシートを積層したキッチンペーパーが巻かれたものであるため、使用時にキッチンペーパーを引き出したり、その後に裁断したりして、張力から開放された際、伸び率の差により各シートの収縮性に差が出る。
そして、本発明のキッチンペーパーロールは、特にキッチンペーパーが伸び率の高いシートが外側、伸び率の低いシートが内側となるようにして、巻き取られているため、外側に位置していたシートがより収縮し、ロールから引き出した際、又はその後にカットした際にカールせずに平坦となり、使用しやすいものとなる。
上記効果は、特に各シートに、深さ0.2〜2.0mm、面積0.5〜40mm2のエンボスが、エンボス密度10〜50個/cm2で付与されているとより顕著となる。
また、キッチンペーパーロールの直径が90〜130mmであり、管芯径が30〜50mmであり、キッチンペーパーの巻長さ8.8〜30mであると、管芯際まで十分にカールの発生が抑制される。さらに、裁断用のミシン目線が、キッチンペーパー長手方向に100〜300mmの間隔で設けられていると、裁断後のシートが平坦で使用しやすいものとなる。
以上のとおり本発明によれば、水や油などの液体を吸収しても嵩高さが損なわれず、エンボスによる表面の凹凸が維持され、しかも、巻き癖が少ないキッチンペーパーが巻かれたキッチンペーパーロールが提供される。
次いで、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら以下に詳述する。
図1は、本実施形態のキッチンペーパー1をロール状に巻き取ったキッチペーパーロール100であり、図2はその本実施形態に係るキッチンペーパー1の断面図である。
図1は、本実施形態のキッチンペーパー1をロール状に巻き取ったキッチペーパーロール100であり、図2はその本実施形態に係るキッチンペーパー1の断面図である。
本実施形態のキッチンペーパーロール100は、2枚のシート11A、11Bが積層された2プライであり、各シート11A,11Bがクレープ紙で構成された紙製のキッチンペーパー1を紙管に巻き取ったものである。
本実施形態に係るキッチンペーパー1は、両シート11A,11Bにエンボス12,12…が付与されており、その両シート11A,12Bのエンボス凸部の頂部12a,12bが対向するように位置し、そのエンボス凸部の頂部12a,12b同士が接着剤40により接着されて積層一体化されている。
本実施形態のキッチンペーパーロール100は、そのキッチンペーパー1を構成するクレープ紙である各シート11A,11Bの長手方向の伸び率に2〜10%の差があり、その伸び率の高いシートが外側、伸び率の低いシートが内側となるようにして巻かれている。
キッチンロールペーパーは、一般にロール形態とする際に、キッチンペーパーに適切な張力を掛けつつ紙管に巻く必要がある。これは紙管に対する巻き付けが弱いとロールとした際に、紙管が抜けおちたり、竹の子状に紙管部分が端面から飛び出したりしてしまうからである。
本実施形態のキッチンペーパーロール100は、キッチンペーパー1を構成する各シート11A,11Bに所定の伸び率の差があるとともに、伸び率の高いシート11Aが外側、伸び率の低いシート11Bが内側となるようにして、巻き取られているため、ロール形態とする際には、伸び率の低い内側となるシート11Bが引っ張りに対してより抵抗して巻かれる。すなわち、伸び率の高い外側のシート11Aが引っ張りに対して余裕を持って巻かれるため、巻きの際に外側のシート11Aのクレープが伸びきらずクレープの微細な凹凸が十分に残るとともに、収縮しやすい態様で巻かれる。その結果、ロールから引き出した際や引き出してカットした際に、巻きの張力から開放されると、外側に位置していたシートがより収縮するようになり、カールせずに平坦となり、使用しやすいものとなる。
なお、本実施形態のキッチンペーパーロール100は、上記のカール防止性が効果的に発現する、直径L1が90〜130mm、幅L2が100〜250mm、紙管径L3が30〜50mm、キッチンペーパー1の巻長さ8.8〜30mの構成となっている。また、キッチンペーパー1に、裁断用のミシン目線50が、キッチンペーパー長手方向の100〜300mm間隔L4でシート幅方向に亘って設けられている。
ここで、キッチンペーパーを巻き取ったキッチンペーパーロールでは、通常キッチンペーパーの長手連続方向が抄紙工程の流れ方向(MD方向)となり、キッチンペーパーロールの幅方向が、MD方向に直行する方向(CD方向)となる。本実施形態のキッチンペーパーロール100もこのようになっており、長手方向がMD方向であり、幅方向がCD方向となっている。
他方、本実施形態のキッチンペーパーロール100に係るキッチンペーパー1は、水、油等の液体が吸収されると各シート11A,11Bがクレープ紙であるためクレープの伸びによって伸びるが、その伸びに差が生じて、特に伸び率の高いシート11Aがより伸びる。各シート11A,11Bは接着剤40で部分的に固定されているため、図3に示すように、よりも伸びて行き場のなくなった一方のシート11Aは紙面外方に向かって膨出するようになり、その結果、各シート間の空隙13が広がるとともに、一方のシート11Aの表面の凹凸が顕著となる。その結果、吸液時に空隙が潰れ難く、表面の凹凸も維持されるため、吸液時にクレープ紙同士が密着し難くなる。このため、液体を拭き取ったり、水洗いしたり、絞ったりした際に、クレープ紙同士が密着しないため、再度の使用のために、広げたり、折り畳みやすくなり、繰り返し使用しやすいものとなる。また、表面に凹凸が発現することから、汚れの掻き取り性と、吸液量、液保持量も向上する。
なお、上記の伸びの差による各効果は、伸び率の差が2%未満ではその差が十分に発現せず、10%を超えると製造が困難となる。なお、各シート11A,11Bの伸び率は、ともに20〜35%の範囲にあるのが望ましい。20%未満では、製造時に破断しやすく、35%を超えると製造が難しくなる。
ここで、各シート11A,11Bの長手方向はMD方向であるため、そのMD方向の伸びは、クレープ紙ではクレープに起因するところが大きいため、長手方向の伸び率に差を設ける方法としては、各層11A,11Bを構成する原紙の抄造時のクレープ率を調整する方法が挙げられる。このとき、クレープ率を15〜41%の範囲でその差を3〜15%とすると、上記伸び率及び伸び率の差とすることができる。
なお、クレープ率とは、((ヤンキードライヤーの周速)−(巻き取りリールの周速))/(ヤンキードライヤーの周速)×100(%)で算出される値である。
なお、クレープ率とは、((ヤンキードライヤーの周速)−(巻き取りリールの周速))/(ヤンキードライヤーの周速)×100(%)で算出される値である。
ここで、本実施形態における伸び率とは、各層を構成するクレープ紙が破断するまでMD方向でもある長手方向に引張力を付与した際の単位長さ当たりの伸び量である。測定は、JIS P 8113における引張破断伸びに準じて行なう。試料は、キッチンペーパーを2層(2プライ)一体状態で任意の箇所で長手方向に沿って100mmの位置でマーキングし、そのマーキング位置を含むようにして長手方向に150mm、幅方向に沿って25mmの矩形に裁断し、その裁断したものを各層に剥がして採取したものとする。
測定は、剥がした試料毎に行なうこととし、試料の固定は先にマーキングした箇所とする。なお、マーキングを行なうのは各層を剥がす際に少なからず伸びが生ずるためその伸びを考慮するためである。伸び率は、異なる5箇所から裁断して採取した試料の測定値の平均値とする。
他方、各シート11A,11Bを構成するクレープ紙の1プライ当たりの坪量は15〜35g/m2である。ここでの坪量はJIS P 8124に基づくものである。坪量が上記範囲外であると伸び率の差による効果が得られないことがある。また、各シート11A,11Bの坪量が15g/m2未満であると柔らかさの点においては好ましいが、使用時の適正な強度の確保することが難しくなる。他方、坪量が35g/m2を超えると、硬くなり、折り畳みや、拭取りがし難くなる。なお、各シート11A,11Bの坪量は同一でもよいが、異なっていてもよい。
ここで、本実施形態に係るキッチンペーパー1の各シート11A,11Bを構成するクレープ紙は、原料パルプに湿潤紙力剤や乾燥紙力剤などの薬剤を加えて調整した抄紙原料を、クレープ紙抄造技術により抄造した既知のクレープ紙を用いることができる。その原料パルプは特に限定されないが、キッチンペーパーが食材に触れる用途に用いられることから、特にバージンパルプのみをパルプ原料であるのがよく、その場合、特にNBKP(針葉樹クラフトパルプ)とLBKP(広葉樹クラフトパルプ)とを配合したものがよい。その配合割合(JIS P 8120)は、NBKP:LBKP=60〜90:40〜10がよい。NBKPが多いほうが、エンボス12がしっかりと付与されやすく、吸液性の向上効果が発現しやすい。
本実施形態に係るキッチンペーパー1のエンボス12の平面視の具体的形状やそのエンボス12の多数により描かれるエンボスパターンは限定されないが、好ましいエンボス12の形状は、接着剤40の付与性と各シート相互の接着性のために頂部12a,12bが平坦なものである。その場合、特に頂部12a,12bの面積が0.5〜40.0mm2、より好適には0.75〜4.0mm2、最も望ましくは1.0〜2.0mm2であるのがよい。
また、好適なエンボス12の深さDは、0.2〜2.0mmである。0.2mm未満では十分な空隙13を確保できず、また、伸びの差による吸液時の嵩高発現効果、空隙向上効果、表面凹凸の発現効果、吸液性向上効果が発現し難くなる。また、2.0mmを超えるとエンボス12が潰れやすくなる。
単位面積あたりのエンボス12の好適な個数(エンボス密度)は10〜50個/m2である。10個未満では、各シート11A,11Bの伸び差による嵩高発現効果、空隙向上効果、表面凹凸の発現効果、吸液性向上効果が十分に発現しないおそれがある。50個を超えるとキッチンペーパー1が硬くなる。
本実施形態のキッチンペーパーロール100のキッチンペーパー1における特に好ましいエンボスパターンは、図4に示すように、エンボス12,12…が規則的に多数形成されたエンボスセクションX,X…と、このエンボスセクションX,X…間にエンボスが形成されていない、直線状に交差する格子状の抜き柄セクションYが形成されたエンボスパターンである。抜き柄セクションYにおいては、各シートは接着されない。
このエンボスセクションXと抜き柄セクションYを設けたエンボスパターンは、エンボスセクションXでZ方向(深さ方向、紙層方向でもある)に水分が拡散しやすく、抜き柄セクションYで平面方向へ水分が拡散しやすくなり、Z方向と平面方向とにおける水分の拡散性のバランスがよく、液保持性や吸液量、液保持量に加え吸液速度にも優れたものとなる。
なお、抜き柄セクションYは、格子状である限り、正四角形の格子であるほか、長方形の格子や斜め格子形状であってもよい。格子の一辺の長さは1.731〜50.0mm、好適には15.0〜50.0mmで、幅が0.824〜20.0mm、好適には1.2〜5.0mmが望ましい。この格子長さが過度に短いと、エンボスセクションXによる十分な吸液性向上が得られない。反対に、格子長さが過度に長いと、抜柄セクションYによる平面方向への拡散が十分得られない。また、格子幅が過度に短いと、抜柄の空間が小さく拡散前に抜き空間が液体により飽和してしまうため、吸液速度が得られない。反対に、格子幅が過度に長いと、抜柄部で各層が貼りつくことで抜柄の空間が維持されず、拡散せず、伸び差の効果の発現し難くなるおそれがある。
なお、抜き柄セクションYの面積はエンボスセクションXの面積の10.0〜50.0%、特に20.0〜30.0%が望ましい。
他方、本実施形態に係るキッチンペーパー1における各シート同士を接着する接着剤40は、水溶性接着剤であるのが望ましい。好ましい水溶性接着剤は、PVA(ポリビニルアルコール)、CMC(カルボキシメチルセルロール)、アクリル系エマルジョンが例示できる。
他方、本実施形態に係るキッチンペーパー1は、接着部分の平面視での総面積は、全面積(平面視における一方面の面積)の5.0〜30.0%、好適には9.0〜25.0%、最も望ましくは10.0〜14.5%である。5.0%未満では接着が不十分で吸液性の向上効果が十分ではなくなるおそれがあり、25.0%を超えると接着剤によってキッチンペーパー全体が硬くなりすぎるおそれがある。
次いで、本実施形態のキッチンペーパーロール100の製造方法例を図5、図6を参照しながら説明する。
本実施形態に係るキッチンペーパーロール100は、キッチンペーパー1を構成する各シート11A,11Bに係るクレープ紙10a,10bを巻き取った各原反ロール10A,10Bから、それぞれクレープ紙10a,10bを適宜の速度で繰り出し、図5(a)に示すように各クレープ紙10a,10bにそれぞれ別途にエンボス12,12を付与し、その後に図5(b)に示すように各クレープ紙10a,10bの少なくとも一方のクレープ紙のエンボス凸部頂部12aにそれぞれ接着剤40を付与し(図示の形態では10aに付与している)、次に図5(c)に示すように、各クレープ紙10A,10bを接着して積層一体化して製造することができる。
原反ロール10A,10Bは、抄紙設備で抄造したクレープ紙を巻き取った所謂一次原反ロール、その一次原反ロールを適宜の直径に巻き直したり、適宜の幅(長さ)に裁断したりして製造した所謂二次原反ロールを用いることができる。
各クレープ紙10a,10bへのエンボス12,12…の付与は、表面にエンボス形状に対応する多数のエンボス付与凸部が形成された金属製エンボスロール21A,21Bと、この金属製エンボスロール21A,21Bを受ける弾性ロール22A,22Bとで構成される所謂スチールラバー方式のエンボス付与装置20A,20Bで行なうのがよい。スチールラバー方式は、ロールのクリアランス調整がしやすく、ロールに紙粉等が詰まるなどの不具合が生じ難い。
そして、クレープ紙10a,10bにエンボス付与を行なう際には、まずクレープ紙10a,10bを弾性ロール22A,22Bに巻き掛け、その弾性ロール22A,22B上を搬送する過程で金属製エンボスロール21A,21Bとの間に通してエンボスを付与し、そのエンボス付与後からクレープ紙が金属製エンボスロールに巻き掛けられた状態で下流へ搬送するようにするのがよい。
クレープ紙10aが金属製エンボスロール21A上を搬送されている際に、この金属製エンボスロール21Aに接するように配置した刷版ロール31を有する印刷装置30によってクレープ紙10aの表面に接着剤40を付与することが可能となる。クレープ紙10aは、エンボス付与時における押圧によって金属製エンボスロール21Aの表面凹凸形状に応じた形状に変形され表面に密着しているため、このようにするとクレープ紙10aのエンボス凸部頂部12aのみに接着剤が好適に付与される。なお、図示例では、各クレープ紙10a,10のうち一方のクレープ紙10aのエンボス凸部頂部12aに接着剤40を付与した形態を示しているが、他方のクレープ紙10bのエンボス凸部頂部12bに同様にして接着剤40を付与することができる。いずれか一方ではなく両クレープ紙10a,10bの双方に接着剤を付与してもよい。
上記印刷装置30は、フレキソ印刷機、グラビア印刷機、既知の塗工機、ロール転写以外のスプレー塗布装置等を採用できる。特に、フレキソ印刷機は、刷版ロールが樹脂製で表面に弾性があるため、金属製エンボスロール21A上のクレープ紙10aのエンボス凸部頂部12aに対して接着剤40をロール転写するのに特に適する。図示例は、ドクターチャンバー式のフレキソ印刷機としている。
他方、図示例の装置構成では、各エンボス付与装置20A,20Bにおける各クレープ紙10a,10bを搬送する金属製エンボスロール21A,21Bの周面同士が対面するように配置されており、各クレープ紙10a,10bが当該位置で接着されるようになっている。図示の装置は、特に、各金属製エンボスロール21A、21Bの周面が対面する位置において、各金属製エンボスロール21A,21Bの周面に形成されたエンボス付与凸部12a,12bの頂部同士が対面一致するようにロール径、回転速度等が調整され、各クレープ紙10a,10bに付与されたエンボス凸部頂部12a,12b同士が対向して位置されるようになっている。
なお、エンボス付与時におけるロール間の線圧は5〜30kg/cm、好ましくは10〜25kg/cm、より好ましくは15〜20kg/cmである。線圧が低いとエンボスが鮮明にならず、線圧が高いとクレープ紙が破断するおそれが高まる。
また、弾性ロール22A,22Bは、その表面のショア硬度(Shore hardness)が、40〜70であるのが好ましい。ショア硬度が低すぎると、つまり弾性ロール表面がやわらかすぎると、シート又はシート地が破断するおそれがある。他方、ショア硬度が高すぎると、つまり弾性ロール表面が硬すぎると、エンボスが入らなくなるおそれがある。
なお、エンボス12,12…を付与するにあたって、接着剤が乾燥しない範囲で金属製エンボスロール21A,21Bを加熱してもよい。具体的には40〜140℃の範囲とするのがよい。エンボスを鮮明・明瞭に付与できる。
上記の積層一体化により製造されたキッチンペーパー1は、図示はしないが、その後に長幅の紙管に対して伸び率の高いクレープ紙10aが常に外側となるようにして巻き取り、製品径でかつ製品の複数倍幅の中間製品(ログとも称される)とした後、この中間製品を幅方向に適宜の間隔で裁断してキッチンペーパーが巻かれたロール状の製品とする。
1,101…キッチンペーパー、100…キッチンペーパーロール、10A,10B…原反ロール、11A,11B…シート、10a,10b…クレープ紙、12…エンボス、12a,12b…エンボス凸部頂部、13…空隙、40…接着剤、X…エンボスセクション、Y…抜き柄セクション、20A,20B…エンボス付与装置、21A,21B…金属製エンボスロール、22A,22B…弾性ロール(受けロール)、30…印刷装置、31…刷版ロール、50…ミシン目線、L1…キッチンペーパーロールの直径、L2…キッチンペーパーロールの幅、L3…キッチンペーパーロールの管芯径、L4…キッチンペーパーのミシン目線間隔。
Claims (3)
- 2プライの長尺のキッチンペーパーを巻き取ってロール状としたキッチンペーパーロールであって、
2プライを構成する各シートが坪量15〜35g/m2のクレープ紙であり、
各シートの長手方向の伸び率の差が3〜10%あり、
各シートにエンボスが付与され、
各シートのエンボス凸部の頂部同士が対面して位置されているとともに、その頂部を介して両シートが接着され、
かつ、伸び率の高いシートが外側、伸び率の低いシートが内側となるようにして、巻き取られてロール形態とされている、ことを特徴とするキッチンペーパーロール。 - 各シートに、深さ0.2〜2.0mm、面積0.5〜40mm2のエンボスが、エンボス密度10〜500個/cm2で付与されている、請求項1記載のキッチンペーパーロール。
- キッチンペーパーロールは、長尺のキッチンペーパーを管芯に巻き取ったものであり、その直径が90〜130mmであり、管芯径が30〜50mmであり、キッチンペーパーの巻長さ8.8〜30mであり、かつ、裁断用のミシン目線が、キッチンペーパー長手方向に100〜300mmの間隔で設けられている、請求項1又は2記載のキッチンペーパーロール。
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