JP2017105877A - 床材用活性エネルギー線硬化性組成物 - Google Patents

床材用活性エネルギー線硬化性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 床材に必要な耐久性、柔軟性を維持しながら、ポリ塩化ビニル樹脂を使用した床材に対して強固な接着性、耐擦り傷性を保持しつつ、硬化収縮の少ない床材用活性エネルギー線硬化性組成物を提供する。【解決手段】 エチレン性二重結合を有する活性エネルギー線重合性化合物成分が二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、ポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーまたは/及び2官能(メタ)アクリレートモノマーからなるポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマーとを適宜組合せた床材用活性エネルギー線硬化性組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は、床材用活性エネルギー線硬化性組成物に関する。
従来、建築物や車輌などの床仕上げ材としてポリ塩化ビニルなどの合成樹脂製床材が広く使用されている。この合成樹脂製床材は靴を履いて歩行する際の靴底との摩擦による汚れ(ヒールマーク)が付きやすいなど、一般的に耐汚染性に劣る為、通常施工後にワックス処理などの防汚処理が施されるが、防汚性を維持する為に定期的に古いワックスを除去してから再度ワックス処理を行うといったメンテナンスを行わなければならない。それらメンテナンス作業はコストと時間がかかる上、廃液が大量に出るなどの環境面でのデメリットも多い。
ワックスなどの防汚処理が不要な床材として、紫外線や電子線などの活性エネルギー線により硬化する樹脂組成物を被覆した合成樹脂製床材が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。活性エネルギー線硬化性樹脂は活性エネルギー線を照射することにより瞬時に架橋反応によって硬化する樹脂であり、床材に被覆することにより優れた耐汚染性を付与することが可能である。また耐擦り傷性を向上した、紫外線や電子線などの活性エネルギー線により硬化する樹脂組成物を被覆した合成樹脂製床材も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、これら活性エネルギー線により硬化する樹脂組成物を被覆した合成樹脂製床材は耐汚染性には優れていても、耐摩耗性及び耐擦り傷性が十分とはいえなかった。
またポリ塩化ビニル合成樹脂製床材はコンクリートにアクリル系、ウレタン系またはSBR系の接着剤で貼られているが、接着力不足やコンクリートを通しての水分進入により、接着剤の接着力が活性エネルギー線により硬化する樹脂組成物の硬化収縮に耐えられず、捲れてきたり割れたりすることが多くあった。
特開平6−136668号公報 特開平6−256444号公報 特開2012−136673号公報
本発明の目的は、床材に必要な耐久性を有しながら柔軟性も高いという物理的性能を維持しながら、ポリ塩化ビニル樹脂を使用した床材に対して強固な接着性を有していながら耐擦り傷性の高く、硬化収縮の少ない床材用活性エネルギー線硬化性組成物を提供することにある。
本発明者らは、エチレン性二重結合を有する活性エネルギー線重合性化合物成分が二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、ポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーまたは/及び2官能(メタ)アクリレートモノマーからなるポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマーとを適宜組合せて採用することで、上記課題を解決した。
即ち本発明は、エチレン性二重結合を有する活性エネルギー線重合性化合物と光重合開始剤を含有することを特徴とする床材用活性エネルギー線硬化性組成物において、前記エチレン性二重結合を有する活性エネルギー線重合性化合物と光重合開始剤を含有する床材用活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記活性エネルギー線重合性化合物成分がウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)とポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有し、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)が、重量平均分子量7.0×103以下の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)及び/又は3官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a2)であり、ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が、ポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(b1)及び/又は2官能(メタ)アクリレートモノマー(b2)であり、ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が組成物全量の10〜35質量%であることを特徴とする床材用活性エネルギー線硬化性組成物を提供する。
また本発明は、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と前記ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)の質量比が(A):(B)=1:2〜2:1である床材用活性エネルギー線硬化性組成物を提供する。
また本発明は、更に一分子中に二つ以上の不飽和二重結合を有するポリ塩化ビニル樹脂不溶性多官能(メタ)アクリレートモノマーからなる(メタ)アクリレートモノマー(C)を含有する床材用活性エネルギー線硬化性組成物を提供する。
また本発明は、前記ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、EO付加1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートからなる群から選ばれる1種以上の化合物である床材用活性エネルギー線硬化性組成物を提供する。
更に本発明は、平均粒径が10μm以下の有機粒子又は無機粒子であるフィラー(D)を含有する床材用活性エネルギー線硬化性組成物を提供する。
加えて本発明は、前記床材用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を表面に被覆し硬化してなる床材を用いた床をも提供する。
本発明により、ポリ塩化ビニルでできたフロアタイルにも対応した耐久性と柔軟性(低反り)を実現した活性エネルギー線硬化性組成物を表面に被覆し硬化してなる床材および床を得る事ができる。
本発明の床材用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、エチレン性二重結合を有する活性エネルギー線重合性化合物と光重合開始剤を含有することを特徴とする床材用活性エネルギー線硬化性組成物において、前記活性エネルギー線重合性化合物成分がウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)とポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有し、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)が、重量平均分子量7.0×103以下の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)及び/又は3官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a2)であり、ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が、ポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(b1)及び/又は2官能(メタ)アクリレートモノマー(b2)であり、ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が組成物全量の10〜35質量%であることを特徴とする床材用活性エネルギー線硬化性組成物からなる。
((A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー)
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)のガラス転移温度(Tg)は40℃以上であることが好ましく、50℃以上であるとより好ましく、70℃以上であると更に好ましい。ガラス転移温度(Tg)の測定は示差走査熱量測定(DSC)、熱機械分析(TMA)等で測定することができる。
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の粘度は特に制限はないが、活性エネルギー線硬化性組成物取扱性および粘度への影響を考慮して、25℃での粘度が、100〜20,000mPa・sであることが好ましく、100〜15,000mPa・sがより好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の主鎖は、ポリエポキシ、脂肪族ポリウレタン、芳香族ポリウレタン、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリアミン、ポリアクリレートなどでありうる。オリゴマーの主鎖に、前述の光重合性官能基が付加していることが好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の官能基は、オリゴマーの主鎖に以下の(光重合性)官能基含有化合物を反応させて導入することができる。(光重合性)官能基含有化合物の例には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸やそれらの塩又はエステル、ウレタン、アミド及びその無水物、アクリロニトリル、スチレン、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、並びに不飽和ウレタンが挙げられる。
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)の好ましい例には、エポキシ(メタ)アクリレート、アミン(メタ)アクリレート、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレート、脂肪族ポリエステル(メタ)アクリレート、芳香族ポリエステル(メタ)アクリレートなどが含まれる。
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)のガラス転移温度(Tg)を高くするには、オリゴマーの主鎖に芳香環やアミド構造等を導入して、主鎖構造を剛直にしたり、オリゴマーの側鎖に大きな置換基を導入したりすればよい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、直鎖状オリゴマーであっても、分岐鎖状オリゴマーであっても、樹枝状オリゴマーであってもよいが、分岐鎖状オリゴマーまたは樹枝状オリゴマーであることが好ましい場合がある。分岐鎖状オリゴマーおよび樹枝状オリゴマーは、比較的低粘度であるため、床材用活性エネルギー線硬化性組成物の粘度を上昇させにくいにも係わらず、硬化膜の硬度を高めることができる。樹枝状オリゴマーとは、1分子中に複数の分岐鎖を有するオリゴマーを意味する。
本発明で使用するエチレン性二重結合を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)としては次に述べるウレタンオリゴマーを使用できる。
エチレン性二重結合を有する活性エネルギー線重合性化合物としてのウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、ポリイソシアネート化合物とアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等を反応させて得られるもので、ウレタンオリゴマーを組成中に含むことで硬化塗膜となった場合、ウレタン構造に由来する優れた可撓性、低反り性を付与する事ができる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、従来公知の各種ポリイソシアネートを使用でき、特定の化合物に限定されない。ウレタンオリゴマーを合成する場合に用いられる(分岐)脂肪族もしくは脂環式イソシアネートの具体例としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の分岐脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、(o,m,又はp)−水添キシリレンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジメチレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。これらの中でも、脂肪族ジイソシアネートであるヘキサメチレンジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネートであるトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。また、(o,m,又はp)−キシリレンジイソシアネートなど、芳香環を有するジイソシアネートも使用することができる。これらのジイソシアネートは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらのジイソシアネートを使用した場合、低反り性に優れた硬化物を得ることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)が有する官能基とは光重合性官能基である。光重合性官能基とは、アクリロイル基などの炭素−炭素の二重結合などである。官能基数が多いと、硬化性オリゴマーの硬化感度が高まり、かつ硬化塗膜の硬度も高まる。一方で、官能基数が多すぎると、硬化塗膜の収縮が生じやすくなり、塗膜表面が歪みやすくなる。本発明に用いるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)は、一分子中に2つの不飽和二重結合を有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)または/及び3官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a2)であり、実用上の作業性に関わる硬化反応前の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度や反応性の観点から重量平均分子量7.0×103以下のものが使用でき、重量平均分子量が1.0×103〜5.0×103のものが好適に用いられる。また、黄変などの耐光性を考慮すると、脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマーが好適に用いられる。
[(a1)2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー]
2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)としてはCN959、CN962、CN980、CN983、CN986、CN991、CN996、CN8881NS、CN8883NS、CN9001、CN9004、CN9005、CN9007、CN9009、CN9011、CN9024、CN9028、CN9178、CN9290、CN9893(以上サートマー社製)、MIRAMER PU2100、PU2200、PU2510、PU2560、SC2100(以上MIWON社製)、EBECRYL 230、270、4858、8402、8804、8807、9270(以上ダイセルオルネクス社製)、Photomer 6210、6230、6891、6892(以上BASF社製)、ユニディック V−4221(以上DIC社製)などが市販品として入手できる。
[(a2)3官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー]
3官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a2)としてはCN929、CN989(以上サートマー社製)、Photomer6008、6010、6019、6184、6630、6892(以上BASF社製)、テスラック 2310、2312(以上日立化成製)、MIRAMER PU320、PU330、PU340、PU3280NT、PU3420、EBECRYL264、265、294、295HD、4820、8465、8701、9260(以上ダイセルオルネクス社製) などが市販品として入手できる。
[(B)ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー]
ポリ塩化ビニル可溶性の定義としては、活性エネルギー線硬化性化合物がポリ塩化ビニルを溶解させ、活性エネルギー線硬化性化合物との分子レベルでの混合を実現するという観点から、25℃の環境下で軟質塩ビ基材の上に活性エネルギー線硬化性化合物を100μL滴下し、2時間静置後中性洗剤で基材を洗浄後、膨潤または基材表面にタック性が残るものを「ポリ塩化ビニル可溶性化合物(B)」と定義した。また、ポリ塩化ビニル可溶性化合物(B)以外をポリ塩化ビニル不溶解性化合物とする。
活性エネルギー線硬化性化合物のポリ塩化ビニル可溶性を上記試験方法にて評価した例を表1に示す。これらの試験結果はほんの一例であり、同様な特性を示す活性エネルギー線硬化性化合物は全て含まれる。
尚、ポリ塩化ビニル可溶性の評価基準としては下記の通りとする。
◎…基材に接触している部分が膨潤し、タック感がある
○…やや膨潤し、基材と接触していた部分がはっきり確認できる
△…基材と接触していた部分が確認できる
×…基材と接触していた部分が確認できない
本発明に使用するポリ塩化ビニル不溶解性化合物(B)としては、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、EO付加1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートからなる群から選ばれる1種以上の化合物であるが、上記にあげた性状を有する活性エネルギー線重合性化合物以外の活性エネルギー線重合性化合物であれば特に制限を受けるものでは無い。具体例としては、(表1)に記載のように併用可能な活性エネルギー線重合性化合物を挙げることができる。
Figure 2017105877
本発明で使用するポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)とは、ポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する2官能(メタ)アクリレートモノマー(b1)及び/又は3官能(メタ)アクリレートモノマー(b2)であり、ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が組成物全量の10〜35質量%であることを必須とする。
ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が組成物全量の10質量%を下回ると、耐擦り傷性は向上するが基材密着性が低下し、また組成物全量の35質量%を上回ると基材密着性は向上するが耐擦り傷性が低下する傾向にある。
前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と前記ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)の質量比は(A):(B)=1:2〜2:1であることが好ましい。この比率よりはずれてウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが多い場合は、ポリ塩化ビニル合成樹脂製床材への接着性が低下し、少ない場合は耐擦り傷性が低下する。
(多官能アクリレート)
本発明で使用する多官能アクリレートは、前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー以外のものであり、例えばアクリル酸又はメタクリル酸と多価アルコールのエステル類、例えばアルキル−、シクロアルキル−、ハロゲン化アルキル−、アルコキシアルキル−、ヒドロキシアルキル−、アミノアルキル−、アリル−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ−(メタ)アクリレート、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなど、(メタ)アクリルアミド又はその誘導体、例えばアルキル基やヒドロキシアルキル基でモノ置換又はジ置換された(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N’−アルキレンビス(メタ)アクリルアミドなど、アリル化合物、例えばアリルアルコール、アリルイソシアネート、ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレートなどを挙げることができる。
本発明で使用するエチレン性二重結合を有する活性エネルギー線硬化性組成物は硬度が要求される場合が多く、ポリ塩化ビニル樹脂不溶性であり2官能以上の多官能アクリレートが利用される。そのような多官能アクリレートの例としては以下のようなものが挙げられる。
1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、オペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジまたはトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキルリン酸(メタ)アクリレート等の多官能モノマーを挙げることができる。これらは2種類以上併用して用いることができる。
特に好ましい多官能アクリレートとしては、BPE−4、BPE−10、BPE−20、TMPT、TMP-2P、TMP−3P、TEGDMA(以上第一工業製薬社製)、ビスコート#295、#300、#360、#700(以上大阪有機化学工業社製)、M−309、M−310、M−321、M−350、M−360、M−370、M−400、M−402、M−403、M−404、M−405、M−406、M−510(以上東亜合成社製)、EbecrylDPGDA、HDODA、TPGDA、TMPTA、TMPEOTA、DPHA(以上ダイセルオルネクス社製)、SR351、SR368、SR415、SR444、SR454、SR499、SR9035、SR295、SR355、SR494、SR399(以上アルケマ社製)、MiramerM220、M270、M300、M301、M3130、M3160、M600(以上MIWON社製)、Photomer4028、4061、4070、4226、4361、4362、4006、4072、4094、4194、4155、4157、4158、4174(以上IGM社製)等を挙げることができる
本発明の床材用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない限り、前記以外のモノマーを併用してもよい。
前記(メタ)アクリルモノマーの例としては、エチレングリコール単位を分子内にもつポリエチレングリコール(nは3以上であり、およそ14以下)ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性(nは3以上であり、およそ14以下)トリ(メタ)アクリレート、フェノールEO変性(nは3以上であり、およそ14以下)(メタ)アクリレートや、水酸基を分子内にもつ2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらの(メタ)アクリルモノマーは単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、硬化収縮が支障となる用途の場合には、例えばイソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテノキシプロピル(メタ)アクリレートなど、ジエチレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、ポリオキシエチレン若しくはポリプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルなど、ジシクロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチルモノフマレート又はジフマレートなど、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのモノマ−、ジアクリレート又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいはこれらのスピログリコールのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレート、又はモノ−、ジメタアクリレート、あるいは前記モノ(メタ)アクリレートのメチルエーテル、1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニル(メタ)アクリレート、ビシクロ[2,2,1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエステルなど、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリルモノマー、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを用いることができる。
例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、イソオクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、ノニルフェノキシエチル、グリシジル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、イソボルニル、ジシクロペンタニル、ジシクロペンテニル、ジシクロペンテニロキシエチル等の置換基を有する(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ビニルピロリドン、N−アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド等の1官能モノマー、
1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、オペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジまたはトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性アルキルリン酸(メタ)アクリレート等の多官能モノマーを挙げることができる。
その他、床剤用活性エネルギー線硬化性組成物から得られる床材または床に強靭性を付与するため、分岐鎖状オリゴマーまたは樹枝状オリゴマーを使用する事ができる。分岐鎖状オリゴマーおよび樹枝状オリゴマーは、比較的低粘度であるため、床材用活性エネルギー線硬化性組成物の粘度を上昇させにくいにも係わらず、硬化膜の硬度を高めることができる。樹枝状オリゴマーとは、1分子中に複数の分岐鎖を有するオリゴマーを意味する。
前記樹枝状オリゴマーの例には、デンドリマー、ハイパーブランチオリゴマー、スターオリゴマー及びグラフトオリゴマーなどが含まれる。デンドリマー、ハイパーブランチオリゴマー、スターオリゴマー及びグラフトオリゴマーは、公知の化合物でありうる。これらのなかでも、デンドリマー及びハイパーブランチオリゴマーであることが好ましく、ハイパーブランチオリゴマーがより好ましい。デンドリマーやハイパーブランチオリゴマーは、活性エネルギー線硬化性組成物の粘度をより上昇させにくい。
ハイパーブランチオリゴマーは、2個以上のモノマーが繰り返し単位として結合したオリゴマーに複数の光重合性官能基が結合したポリエステル系ハイブランチオリゴマーをいう。ポリエステル系ハイパーブランチオリゴマーには、多数の光重合性官能基(例えばアクリロイル基等)が含まれるため、床材用活性エネルギー線硬化性組成物の硬化速度を一層高めることができ、硬化膜の硬度も一層高めることができる。尚、一分子のハイパーブランチオリゴマーが有する光重合性官能基の数は、6以上であることが好ましい。
ハイパーブランチオリゴマーの市販品の例には以下のものがある。
CN2300、CN2301、CN2302、CN2303、CN2304(以上サートマー社製)、Etercure6361−100、Etercure6362−100(以上Eternal Chemical co.,LTD)、V#1000、V#1020(以上、大阪有機化学工業社製)。
これらの活性エネルギー線重合性化合物は単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
(光重合開始剤)
本発明で使用する光重合開始剤としては、従来公知のものでよく、具体的には、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が好適に用いられ、さらにこれら以外の分子開裂型のものとして、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、メチルベンゾイルホルマート、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンおよび2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を併用しても良いし、さらに水素引き抜き型光重合開始剤である、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等も併用できる。これらの中でも長期間の紫外線曝露による黄変が少なく、硬化した際に塗膜の柔軟性が得られジップラインを防止できるメチルベンゾイルホルマートがより好ましい。
特に光源として発行ダイオード(以下LEDと称する場合がある)を使用する場合には、LEDの発光ピーク波長を加味して光重合開始剤を選択することが好ましい。例えばUV−LEDを使用する場合に適した光重合開始剤としては、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン)、ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
また上記光重合開始剤に対し、増感剤として例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の、前述重合性成分と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。
これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。光重合開始剤の含有量は特に限定はないが、通常は全量の2〜20質量%程度配合させる。
[(D)フィラー]
本発明の床材用活性エネルギー線硬化性組成物は有機粒子又は無機粒子であるフィラー(D)を添加することにより、より耐擦り傷性に優れるものとすることができる。本発明で用いられる有機粒子としてはアクリル樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン、メラミン樹脂、スチレン樹脂などが挙げられ、無機粒子としては炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、酸化チタン、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどが挙げられ、それらを単独あるいは併用して用いる事ができるが、好ましくはアルミナが用いられる。また上記の有機粒子及び無機粒子の平均粒子径は0.01〜10μmのものが好ましい。上記有機粒子及び無機粒子は粒子単体で添加してもよく、あるいは適切な分散媒にあらかじめ分散してから添加してもよい。
上記有機粒子及び無機粒子の添加量は活性エネルギー線重合性化合物100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、より好ましくは1〜5質量部である。
(着色剤)
本発明の床材用活性エネルギー線硬化性組成物には着色し意匠性を付与する事ができる。着色のためには公知慣用の着色剤として無機顔料及び有機顔料を用いる事ができる。本発明で使用する顔料としては、無機顔料あるいは有機顔料を使用することができる。
無機顔料としては、アルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸塩、微粉ケイ酸、合成珪酸塩、等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等の白色顔料として使用される無機顔料、酸化鉄、あるいはコンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用することができる。
顔料の具体例としては、カーボンブラックとして、三菱化学社製のNo.2300、No.900、No.960、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等が、コロンビア社製のRaven5750、同5250、同5000、同3500、同1255、同700等が、キャボット社製のRegal400R、同330R、同660R、Mogul L、同700、Monarch800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、同1400等が、デグッサ社製のColor Black FW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、ColorBlack S150、同S160、同S170、Printex 35、同U、同V、同140U、Special Black 6、同5、同4A、同4等が挙げられる。
イエロー色に使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、138、150、151、154、155、180、185、213等が挙げられる。
また、マゼンタ色に使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209、C.I.ピグメントヴァイオレット 19等が挙げられる。
また、シアン色に使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、60、16、22が挙げられる。
また、ホワイト色に使用される顔料としては、C.I.ピグメントホワイト6、18、21などが目的に応じて使用できるが、隠ぺい力が高い酸化チタンが好適で具体的には、テイカ社製「チタニックスJR−301、403、405、600A、605、600E、603、805、806、701、800、808」「チタニックスJA−1、C、3、4、5」、石原産業社製「タイペークCR−50、50−2、57、80、90、93、95、953、97、60、60−2、63、67、58、58−2、85」「タイペークR−820、830、930、550、630、680、670、580、780、780−2、850、855」「タイペークA−100、220」「タイペークW10」「タイペ−クPF−740、744」「TTO−55(A)、55(B)、55(C)、55(D)、55(S)、55(N)、51(A)、51(C)」「TTO−S−1、2」「TTO−M−1、2」、デュポン社製「タイピュアR−900、902、960、706、931」等が挙げられる。
(添加剤)
本発明の床材用活性エネルギー線硬化性組成物にはその他添加剤として、光増感剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、艶消し材など従来公知のものを添加することができる。また、機能性を付与する目的で抗菌剤、帯電防止剤などを必要に応じて適宜添加することができる。
(アクリル系レベリング剤)
本発明の床材用活性エネルギー線硬化性組成物に使用する前記レベリング剤としては、アクリル系レベリング剤が好ましい。アクリル系レベリング剤の表面張力の低下能は概ね0.10〜0.3mN/mと、シリコン系の数mN/mと比べると一桁小さく、アクリル系レベリング剤は活性度が低く、あまり表面張力を下げないことから、リコートが想定される本発明の床材用活性エネルギー線硬化性組成物向けに特に相応しく、濡れ不良による塗りムラが抑制でき使い勝手がよい。
アクリル系レベリング剤はn−、iso−どちらでよいブチルアルコールが前記レベリング剤全量の80%以上を含むアクリル重合体であることが好ましく、その組成の一例として、n-ブチルアクリレート/iso−ブチルアクリレート/ビニルトルエン=46/51/3(質量%比率)、数平均分子量Mn=3500、重量平均分子量Mw=15000、Mw/Mn=4.3を挙げることができる。尚、市販品としてはBYK−CHMIE社製BYK−350やBYK−361N、ESTRON Chemical社製Resiflow LG−99も好適に使用できる。
本発明の床材用活性エネルギー線硬化性組成物には、保存安定性を高めるため、ハイドロキノン、メトキノン、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系光安定剤、ジ−t−ブチルハイドロキノン、P−メトキシフェノール、ブチルヒドロキシトルエン、ニトロソアミン塩等の重合禁止剤を床材用活性エネルギー線硬化性組成物中に0.01〜2質量%の範囲で添加しても良い。
また、フィラーや着色剤の分散安定性を高める目的で分散剤を使用してもよい。分散剤としては、味の素ファインテクノ社製のアジスパーPB821、PB822、PB881、PB817、ルーブリゾール社製のソルスパーズ24000GR、32000、33000、36000、39000、41000、71000、BASF社製のEFKA−7701、楠本化成社製のディスパロンDA―703―50、DA−705、DA−725等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また分散剤の使用量は、フィラーに対して10〜80質量%の範囲が好ましく、特に20〜60質量%の範囲が好ましい。使用量が10質量%未満の場合には分散安定性が不十分となる傾向にあり、80質量%を超える場合には床材用活性エネルギー線硬化性組成物の粘度が高くなる傾向にあり、床材用活性エネルギー線硬化性組成物のレベリング性が低下する。
その他、被印刷基材に対する接着性の付与等を目的に、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル等の非反応性樹脂等を配合することができる。
更に本発明の床材用活性エネルギー線硬化性組成物にはカルポキル基を有する(メタ)アクリルモノマーを用いる事が防汚性と言う観点から有効である。そのようなカルボキシル基含有(メタ)アクリルモノマーの市販例としてはアルニックスM−5300、M−5400、M−510、M−520(以上、東亜合成社製)、フォトマー4703(以上、IGM社製)、β-CEA(以上、ダイセルオルネクス社製)を挙げる事ができる。
(床材用活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法)
必要な活性エネルギー線重合性化合物を配合し、光重合開始剤と光重合禁止剤を攪拌混合しながら加熱することで、活性エネルギー線硬化型組成物を得ることができる。本発明の床材用活性エネルギー線硬化性組成物とするには、さらに、床材用活性エネルギー線硬化性組成物として必要な、表面張力調整剤や滑剤等の添加剤を加えて攪拌することで、活性エネルギー線硬化性組成物を得ることができる。
(床材用活性エネルギー線硬化性組成物の粘度)
本発明における床材用活性エネルギー線硬化性組成物の粘度は、あまり高粘度では硬化後の仕上がりにスジ状感が発生するおそれがあるため、粘度としては50〜1000mPa・sec(25℃)が好ましく、100〜400mPa・sec(25℃)が最も好ましい。
(塗布方法)
床材用活性エネルギー線硬化性組成物の塗布方法はローラーや刷毛等を用いて塗布される。また前記床材用活性エネルギー線硬化性組成物は、各種インキやコーティング用途としても使用することができる。コーティング方法としては、たとえばロールコーター、グラビアコーター、フレキソコーター、エアドクターコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、トランスファロールコーター、キスコーター、カーテンコーター、キャストコーター、スプレイコーター、ダイコーター、オフセット印刷機、スクリーン印刷機等の公知手段を適宜採用することができる。
(硬化)
前記床材用活性エネルギー線硬化性組成物は、活性エネルギー線、好ましくは紫外線等の光照射をすることにより硬化反応を行う。紫外線等の光源としては、通常UV硬化性コーティング剤に使用する光源、例えばメタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等であれば問題なく硬化させることができる。例えばFusion System社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販されているものを用いて行うことができる。
床材用活性エネルギー線硬化性組成物の硬化には、近年UV−LEDや、紫外線発光半導体レーザ等の活性エネルギー線照射源により硬化または半硬化させたいという要求があり、例えば、前記床材用活性エネルギー線硬化性組成物として使用する場合は、床に塗工する工程と、発光ダイオード(LED)を用いて波長ピークが365〜420nmの範囲にある活性エネルギー線を照射することにより前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させることで、床材を形成させることが可能である
(可動式活性エネルギー線照射装置)
本発明に用いる可動式活性エネルギー線照射装置としては、上記活性エネルギー線、好ましくは紫外線等を照射する光源が、2本以上の骨組みで支えられる本体と少なくとも床材に接触する車輪が接続されているフレームに固定されているものである。活性エネルギー線を照射する範囲より内側を床材に接触する車輪が通る構造となっており、活性エネルギー線により硬化した活性エネルギー線硬化型組成物の上を通るため車輪痕などの欠陥は生じない。
可動式活性エネルギー線照射装置は、活性エネルギー線照射の際、硬化条件を満たすようにするための機構を備えている事が好ましい。そのためには移動速度を自動で制御できる機構、または移動速度が速すぎる場合、それを知らせるための機構を備えている事がより好ましい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、下記実施例に何ら制限されるものではない。なお、以下実施例中にある部とは、質量部を表す。
なお、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0質量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定した。
また、ガラス転移温度(Tg)の測定は、示差走査熱量計(株式会社TAインスツルメント製「DSC Q100」)を用い、窒素雰囲気下、冷却装置を用い温度範囲−80〜450℃、昇温温度10℃/分の条件で走査を行う事で行った。 平均粒子径については、日立製作所製操作型電子顕微鏡S−3400Nを用いて測定、確認を行った。
(実施例1:床材用活性エネルギー線硬化型組成物(1)の調整)
ASHLAND社製N−ビニルカプロラクタム「V-Cap」23.9部、SARTOMER社製ウレタンオリゴマー「CN991」22.0部、SARTOMER社製ハイパーブランチポリエステルアクリレート「CN2303」20.5部、東亜合成社製ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノアクリレート「アロニックス M−5300」10.0部、MIWON社製 エチレンオキサイド3モル付加トリメチロールプロパントリアクリレート「MIRAMER M3130」14.0部、BASF社製1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン「Irgacure184」2.0部、BASF社製メチルベンゾイルホルマート「Irgacure MBF」5.0部、本州化学工業(株)社製ブチルヒドロキシトルエン「H-BHT」0.1部を添加し、60℃で30分加熱攪拌した後、滑剤としてLubrizol社製ポリエチレン分散体「CC7610」1.0部、BYK−CHMIE社製レベリング剤「BYK−356」1.5部を添加し、充分に混合した。次いで100μmのフィルターを用いてろ過することにより床材用活性エネルギー線硬化型組成物(1)を得た。
上記配合の上記活性エネルギー線硬化性液状樹脂組成物(1)を東リ株式会社製コンポジションビニル床タイル「マチコV」の表面(歩行面)に40μmの厚さに塗布後、HIDUltraviolet,LLC社製可動式活性エネルギー線照射装置TIGERにて活性エネルギー線として紫外線を照射(照射量500mJ/cm2)し、床材用活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて床材を得た。
その他、表2〜6に示す実施例1〜19、比較例1〜9についても、実施例1と同様にして床材及び試験試料を得た。
Figure 2017105877
Figure 2017105877
Figure 2017105877
Figure 2017105877
Figure 2017105877
ライトアクリレートPO−A・・・共栄社化学社製2−フェノキシエチルアクリレート
MIRAMER SC2100・・・MIWON社製9官能脂肪族ウレタンアクリレートオ (重量平均分子量:5500)
EBECRYL 230・・・ダイセル・オルネクス社製2官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:5000)
CN991・・・SARTOMER社製2官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:1000)
MIRAMER PU340・・・MIWON社製3官能脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量:2400)
CN2303・・・SARTOMER社製ハイパーブランチポリエステル6官能アクリレートモノマー
アロニックス M−5300・・・東亜合成社製ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノアクリレート
MIRAMER M−202・・・MIWON社製1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
ニューフロンティア ND−DA・・・第一工業製薬社製EO付加1,9−ノナンジオールジアクリレートモノマー
ビームセット770・・・荒川化学工業社製N−ビニルホルムアミド(モノマー)
MIRAMER M−222・・・MIWON社製ジプロピレングリコールジアクリレートモノマー
V-Cap・・・ASHLAND社製N−ビニルカプロラクタム(モノマー)
MIRAMER M−3130・・・MIWON社製エチレンオキサイド3モル付加トリメチロールプロパントリアクリレートモノマー
Irgacure184・・・BASF社製1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン
IrgacureMBF・・・BASF社製メチルベンゾイルホルマート(ベンゾイルぎ酸メチル)
H−BHT・・・本州化学工業(株)社製ブチルヒドロキシトルエン(重合禁止剤)
NANOBYK−3602・・・BYK−CHMIE社製ナノアルミナHDDA分散体(平均粒子径0.04μm)
BYK−356・・・BYK−CHMIE社製アクリル系レベリング剤
#5000・・・キイライト研磨材株式会社製アルミナ(平均粒子径35μm)
CC7610・・・Lubrizol社製ポリエチレン/脂肪酸エステル分散体の滑剤
(評価方法)
前記床材用活性エネルギー線硬化性組成物の実施例1〜19、及び比較例1〜9の評価方法を示す。
[耐汚染性(耐ヒールマーク性)]
JIS K 3920に記載のスネルカプセルテスターに標準ゴムブロックを5個入れ、床材の塗膜面がゴムブロックと接触する向きにセットして40rpmの回転数で正転5分・反転5分を2サイクル回転させたあと、床シートを取り出して塗膜面を乾いた布で拭いた後のヒールマークの付着の程度を観察した。
○:付着なし
△:やや付着あり
×:激しく付着あり
[耐擦り傷性]
平面摩擦試験機(東洋精機製作所製)のアーム先端にスチールウールNo.000を取り付け、500gの荷重をかけて塗膜表面を100往復ラビングした後の傷の有無を観察した。
◎:傷がまったくない
○:傷が目立たない
△:傷がやや目立つ
×:傷がかなり目立つ
[基材接着性]
上記実施例および比較例を用いて作製した試料を用いて、JIS K 5400記載の碁盤目テープ法に準じて評価し、接着性の良否を判定した。表7に評価基準を示す。
Figure 2017105877
[硬化収縮率]
上記実施例および比較例を用いて作製した試料を塗布した厚さ1mmのスライドガラス2枚で、得られた紫外線硬化型樹脂組成物の膜厚が50μmとなるように貼り合わせ、ガラス越しに高圧水銀灯(80W/cm)で500mJ/cm2の紫外線照射を行い、硬化させ膜比重測定用の硬化物を作製した。これを、JIS K7112 B法に準拠し、硬化物の比重(DS)を測定した。また、25℃で樹脂組成物の液比重(DL)を測定し、次式より硬化収縮率を算出した。
硬化収縮率(%)=(DS−DL)÷DS×100
◎・・・2.0%未満
○・・・2.0%以上、3.0%未満
×・・・3.0%以上
結果を表8〜12に示す。
Figure 2017105877
Figure 2017105877
Figure 2017105877
Figure 2017105877
Figure 2017105877
この結果、実施例で得た本発明の床材活性エネルギー線硬化型組成物は、耐擦り傷性が高く、基材接着性が高く、硬化収縮の少ない床材用活性エネルギー線硬化性組成物を得る事ができた。

Claims (6)

  1. エチレン性二重結合を有する活性エネルギー線重合性化合物と光重合開始剤を含有する床材用活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記活性エネルギー線重合性化合物成分がウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)とポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有し、
    ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)が、重量平均分子量7.0×103以下の2官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a1)及び/又は3官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(a2)であり、
    ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が、ポリ塩化ビニル樹脂溶解性を有する単官能(メタ)アクリレートモノマー(b1)及び/又は2官能(メタ)アクリレートモノマー(b2)であり、ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が組成物全量の10〜35質量%であることを特徴とする床材用活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 前記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と、前記ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)の質量比が、(A):(B)=1:2〜2:1である請求項1に記載の床材用活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 更に一分子中に、二つ以上の不飽和二重結合を有するポリ塩化ビニル樹脂不溶性多官能(メタ)アクリレートモノマーからなる(メタ)アクリレートモノマー(C)を含有する請求項1又は2に記載の床材用活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 前記ポリ塩化ビニル樹脂可溶性(メタ)アクリレートモノマー(B)が、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、EO付加1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートからなる群から選ばれる1種以上の化合物である請求項1〜3の何れか1つに記載の床材用活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 更に、平均粒子径が10μm以下のフィラー(D)を含有する請求項1〜4の何れか1つに記載の床材用活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 前記床材用活性エネルギー線硬化性組成物を表面に被覆し硬化してなる請求項1〜5に記載の床材および床。
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