JP2017106086A - 接合材及び接合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1] 一次粒子の粒度分布が、粒径20〜70nmの範囲内の第1ピークと、粒径200〜500nmの範囲内の第2ピークとを有する銀粉と、
炭素数が6〜10であり、かつ分子量が101.19〜157.30の範囲内にあるアルキルアミンと、
酢酸ブチルカルビトール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルカルビトール、メチルペンタンジオールおよびテルピネオールからなる群より選ばれる少なくとも一種の非アミン系有機溶剤とを含むことを特徴とする接合材。
先ず、本発明を適用した一実施形態である接合材の構成について説明する。本実施形態の接合材は、銀粉と、溶剤とからなる。ここで、銀粉は、純銀及び銀を主成分とする銀合金(銀の含有量が99質量%以上)で構成されたものとされている。
本実施形態の接合材は、加熱処理することにより接合層を形成し、隣接する2つ以上の被接合物を接合することができる。本実施形態の接合材は、従来の加熱温度よりも低温の加熱処理であっても被接合物を接合することができるため、熱に弱い材料等を接合することができる。
粒径は、走査型電子顕微鏡で一次粒子を1000個以上観察し、画像処理ソフト「ImageJ(アメリカ国立衛生研究所開発)」を用い、SEM像を二値化処理し、粒子と粒子以外の境界を決定した後、各粒子に関し、ピクセル数から面積を算出し、これを真円換算することにより各粒子の一次粒径を求めた。粒径の個数が最も多い上位2つの値を算出し、このうち小さいものを第1ピークの粒径と定義し、大きいものを第2ピークの粒径と定義した。
このため、本実施形態の接合材において用いるアルキルアミンは、炭素数が6〜10であり、かつ分子量が101.19〜157.30の範囲内としている。炭素数が6〜10のアルキルアミンは、加熱により銀粉から脱離しやすい。このため、本実施形態の接合材を用いて作製した接合体の接合層には、アルキルアミンの脱離によるボイド(気泡)が発生しにくい。
質量比A/Bが0.1未満であると、銀粒子が凝集しやすくなり、銀粉と溶剤とが固液分離して、保存中での粘度の変動が大きくなるおそれがある。一方、質量比A/Bが19を超えると、保存中に粘度が増加するおそれがある。これは、保護剤としてのアルキルアミンが過剰に存在するために、ペースト混練時に過分散となり、微細な銀粒子が生成し、その微細な銀粒子が保存中に再凝集するためであると考えられる。
先ず、図1に示すように、銀塩水溶液1とカルボン酸塩水溶液2とを水3中に同時に滴下してカルボン酸銀スラリー4を調製する。
次に、本発明を適用した一実施形態である接合体の製造方法について、図3を参照して説明する。図3に本実施形態の接合体11を示す。図3に示すように、本実施形態の接合体11は、基板12と、第1の金属層13と、接合層14と、第2の金属層15と、被接合物16と、を備えて概略構成されている。
接合層14は、第1の金属層13と接触して界面17を形成している。また、接合層14は、第2の金属層15と接触して界面18を形成している。接合層14は、上述した接合材を第1の金属層13上に塗布し、塗布した面と第2の金属層15が対向するように被接合物16を置き、加熱処理することで形成されるものである。
第2の金属層15の材料としては、第1の金属層13に用いられる材料と同様のものを用いることができる。
先ず、基板12の表面に、周知の方法により金属を積層することで、第1の金属層13を積層する。同様にして、被接合物16の表面に、第2の金属層15を積層する。
以上の工程により、接合体11が製造される。
(分類I)
先ず、図1に示すように、50℃に保持した1200gのイオン交換水(水3)に、50℃に保持した900gの硝酸銀水溶液(銀塩水溶液1)と、50℃に保持した600gのクエン酸ナトリウム水溶液(カルボン酸塩水溶液2)とを、5分かけて同時に滴下し、クエン酸銀スラリー(カルボン酸銀スラリー4)を調製した。
各液の温度を80℃に保持しながら混合スラリーを調製したこと、及び熱処理の際の最高温度が80℃であること以外は、分類Iと同様にして分類IIの銀粉を得た。
各液の温度を30℃に保持しながら混合スラリーを調製したこと、及び熱処理の際の昇温速度が0℃/時間、最高温度が30℃、保持時間が5時間であること以外は、分類Iと同様にして分類IIIの銀粉を得た。
各液の温度を15℃に保持しながら混合スラリーを調製したこと、及び熱処理の際の昇温速度が0℃/時間、最高温度が15℃、保持時間が5時間であること以外は、分類Iと同様にして分類IVの銀粉を得た。
熱処理の際の保持時間が8時間であること以外は、分類Iと同様にして分類Vの銀粉を得た。
分類VIの銀粉として、市販の銀粉(三井金属工業社製、「SPQ03S」)を用意した。
分類I〜IVの銀粉の、一次粒子の粒度分布、銀粉を被覆する有機物の所定温度での分解率(有機物の分解率)、粉末状態の銀粉を加熱した際に、銀粉を被覆する有機物が発生するガスの種類(加熱発生ガス種)を測定した。
(実施例1)
分類Iの銀粉と2−エチルヘキシルアミン(分子量:129.24)と酢酸ブチルカルビトールとを、質量比で85:5:15の配合量にて容器に入れ、混練機(THINKY社製、「あわとり練太郎」)で2000rpmの回転速度で5分間回転させる混練を3回行うことで接合材を得た。
分類IIの銀粉を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
分類IIIの銀粉を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
非アミン系有機溶剤としてジプロピレングリコールモノメチルエーテルを用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
非アミン系有機溶剤としてブチルカルビトールを用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
非アミン系有機溶剤としてメチルペンタンジオールを用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
非アミン系有機溶剤としてテルピネオールを用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
アルキルアミンとしてヘキシルアミン(分子量:101.19)を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
アルキルアミンとしてデシルアミン(分子量:157.30)を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
銀粉と2−エチルヘキシルアミンと酢酸ブチルカルビトールの配合量を70:10:20としたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
銀粉と2−エチルヘキシルアミンと酢酸ブチルカルビトールの配合量を90:2:8としたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
銀粉と2−エチルヘキシルアミンと酢酸ブチルカルビトールの配合量を80:19:1としたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
銀粉と2−エチルヘキシルアミンと酢酸ブチルカルビトールの配合量を80:2:18としたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
分類IVの銀粉を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
分類Vの銀粉を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
分類VIの銀粉を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
非アミン系有機溶剤の代わりに水を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
非アミン系有機溶剤としてエタノールを用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
アルキルアミンとしてブチルアミン(分子量:73.14)を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
アルキルアミンとしてドデシルアミン(分子量:185.35)を用いたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
2−エチルヘキシルアミンを添加せず、銀粉と酢酸ブチルカルビトールの配合量を80:20としたこと以外は実施例1と同様にして接合材を得た。
実施例1〜13及び比較例1〜8の接合材について、固液分離の有無と粘度変化を評価した。但し、比較例4の接合材は、ペースト化しなかったため、評価できなかった。
実施例1〜13及び比較例1〜3、5〜8の接合材を用いて、下記の方法により接合体を作製した。
基板としてアルミ板を銀で被覆した板を用意し、銀上に接合材を、メタルマスク(孔サイズ:縦3mm×横3mm×厚さ50μm)を用いて印刷し成形した。次に、接合材の上に、表面を銀で被覆したシリコンチップ(サイズ:縦2.5mm×横2.5mm×厚さ200μm)を乗せ、大気雰囲気中において150℃の温度で30分間保持することで焼成を行った。これにより基板とシリコンチップの間に接合層が形成され、接合体を得た。
2…カルボン酸塩水溶液
3…水
4…カルボン酸銀スラリー
5…還元剤水溶液
11…接合体
12…基板
13…第1の金属層
14…接合層
15…第2の金属層
16…被接合物
17、18…界面
Claims (5)
- 一次粒子の粒度分布が、粒径20〜70nmの範囲内の第1ピークと、粒径200〜500nmの範囲内の第2ピークとを有する銀粉と、
炭素数が6〜10であり、かつ分子量が101.19〜157.30の範囲内にあるアルキルアミンと、
酢酸ブチルカルビトール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチルカルビトール、メチルペンタンジオールおよびテルピネオールからなる群より選ばれる少なくとも一種の非アミン系有機溶剤とを含むことを特徴とする接合材。 - 前記銀粉の含有量が70〜90質量%の範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載の接合材。
- 前記銀粉が、一次粒子が凝集して形成された二次粒子を含み、該二次粒子の粒径が10μm以下であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の接合材。
- 前記アルキルアミンの含有量Aと前記非アミン系有機溶剤の含有量Bとの質量比A/Bが0.1〜19の範囲にあることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の接合材。
- 第一の部材と第二の部材とが接合層を介して接合されている接合体の製造方法であって、請求項1に記載の接合材を用いて前記接合層を形成する接合体の製造方法。
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