JP2017107120A - レンズアレイ光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】副配列方向ゴースト光束を遮光することができるレンズアレイ光学系を提供する。
【解決手段】本発明に係るレンズアレイ光学系102は、主配列方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、副配列方向に複数配列されて構成される第1のレンズアレイG1及び第2のレンズアレイG2と、第1のレンズアレイG1と第2のレンズアレイG2との間に配置される遮光部材と、を備えるレンズアレイ光学系102であって、レンズアレイ光学系102は、主配列断面内において物体の正立像を形成し、かつ副配列断面内において物体の倒立像を形成しており、遮光部材は、副配列方向において、第1のレンズアレイG1の隣り合うレンズ列同士の間に配置される中板1083を有しており、中板は、主配列断面に平行な散乱面1083bを含むことを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、レンズアレイ光学系に関し、特に、画像形成装置や画像読取装置への使用に好適なレンズアレイ光学系に関する。
近年、複数の小径レンズが配列されて構成されたレンズアレイを備えたレンズアレイ光学系を用いた露光装置や読取装置が利用されている。
レンズアレイ光学系は、構成部品を小さくすることができ、且つ部品数も少なくすることができるため、小型化や低コスト化に有利である。
特許文献1は、主配列方向に配列された複数のレンズによって形成されるレンズ列が副配列方向については千鳥配列にされている第1のレンズアレイ及び第2のレンズアレイを備え、副配列断面内において物体の倒立像を形成するレンズアレイ光学系を開示している。また、特許文献1に開示されているレンズアレイ光学系では、千鳥配列に倣うように主配列方向について配列された遮光開口を備えた遮光部材を設けることで、不要なゴースト光束を遮光している。
特許文献1では、複数の発光点を有する点光源がレンズアレイ光学系の光軸上に存在する場合を考えている。そのため、特許文献1の遮光部材は、光源から射出され、第1のレンズアレイの所定のレンズ列を通過した後、第2のレンズアレイの該所定のレンズ列と副配列方向において同じ位置に配列されたレンズ列に入射するゴースト光束のみを遮光することを目的としている。
特開2012−247565号公報
しかしながら、露光装置や読取装置において、組立誤差等によって、光源がレンズアレイ光学系の光軸から副配列方向にズレて配置された場合、以下のようなゴースト光束が発生してしまい、良好な画像が得られなくなってしまう。すなわち、光源から射出され、第1のレンズアレイの所定のレンズ列を通過した後、第2のレンズアレイの該所定のレンズ列と副配列方向において異なる位置に配列されたレンズ列に入射するゴースト光束(副配列方向ゴースト光束)が発生する。特許文献1では、副配列方向ゴースト光束を遮光することに関しては何ら開示されていない。
そこで、本発明では、そのような副配列方向ゴースト光束を遮光することができるレンズアレイ光学系を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るレンズアレイ光学系は、第1の方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、第1の方向と光軸方向とに垂直な第2の方向に複数配列されて構成される第1のレンズアレイと、第1の方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、第2の方向に複数配列されて構成される第2のレンズアレイと、第1のレンズアレイと第2のレンズアレイとの間に配置される遮光部材と、を備えるレンズアレイ光学系であって、レンズアレイ光学系は、第2の方向に垂直な第1の断面内において物体の正立像を形成し、かつ第1の方向に垂直な第2の断面内において物体の倒立像を形成しており、遮光部材は、第2の方向において、第1のレンズアレイの隣り合うレンズ列同士の間に配置される中板を有しており、中板は、第1の断面に平行な散乱面を含むことを特徴とする。
本発明によれば、副配列方向ゴースト光束を遮光することができるレンズアレイ光学系を提供することができる。
第一実施形態に係る光学装置及びレンズアレイ光学系の断面図、断面投影図及び斜視図。 第一実施形態に係る遮光部材の斜視図。 第一実施形態に係るレンズアレイ光学系の一部の主配列断面図及び副配列断面図。 第一実施形態に係る光学装置における副配列断面での光路を説明した図。 第一実施形態に係る光学装置における主配列断面での光路を説明した図。 第一実施形態に係る光学装置における副配列断面での光路を説明した図。 シボ散乱面の散乱効果を示す模式図。 感光部における所望の結像光束に対する副配列方向ゴースト光束の光量比を示した図。 第一実施形態に係る光学装置における副配列断面での光路を説明した図。 第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載された画像形成装置の副走査断面図。 第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載された画像読取装置の模式的断面図。
以下に、本発明の実施形態に係るレンズアレイ光学系について図面に基づいて説明する。なお、以下に示す図面は、本発明を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。
[第一実施形態]
図1(a)、(b)及び(c)はそれぞれ、第一実施形態に係る光学装置100のXY断面投影図、XZ断面図及びYZ断面図を示している。
また、図1(d)は、第一実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102の斜視図を示している。
光学装置100は、光源101、レンズアレイ光学系102及び感光部103を備えている。レンズアレイ光学系102は、第1のレンズアレイ107、遮光部材108及び第2のレンズアレイ109から構成されている。
光源101は、複数の発光点が、第1のレンズアレイ107を構成する複数のレンズが主として配列されるY方向(以下、主配列方向と称する。)に沿って等間隔に配列されて構成されている。本実施形態では、光源101の各発光点としてLEDを用いている。
第1及び第2のレンズアレイ107及び109は、主配列方向(第1の方向)に複数のレンズが配列されて構成されている(レンズ列が形成される)。また第1及び第2のレンズアレイ107及び109は、X方向(以下、光軸方向と称する。)及び主配列方向(Y方向)に垂直なZ方向(以下、副配列方向と称する。)についてはレンズが二列の千鳥配列になるように、構成されている。
ここで、第1及び第2のレンズアレイ107及び109において、副配列方向(第2の方向)について光軸から正の側にあるレンズ列を上段列、負の側にあるレンズ列を下段列と定義する。
なお、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の主配列方向における配列ピッチpは、上下段レンズ列共に、0.76mmとなっている。
千鳥配列とは、上下段レンズ列において、一方を他方に対して、配列ピッチpの1/2だけ主配列方向にずらす配列のことを意味している。
図1(c)において、図中の黒丸及び黒三角はそれぞれ、上段列の各レンズの光軸、及び下段列の各レンズの光軸をしている。
ここで、上段列のレンズの光軸と下段列のレンズの光軸との間の最短距離ΔYは、主配列方向において下段列のあるレンズの光軸を基準とした時の、該レンズに最も近傍した上段列のレンズの光軸までの距離である。
すなわち、上段レンズ列及び下段レンズ列を互いに主配列方向にΔYだけずらすことにより、夫々の光軸同士を主配列方向にΔYだけ離間させて、上下段レンズ列を千鳥状に配置している。
本実施形態では、最短距離ΔYを、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の主配列方向における配列ピッチpの半分としているため、ΔY=p/2(=0.38mm)となる。
本実施形態のように、第1及び第2のレンズアレイ107及び109をそれぞれ千鳥配置にすることで、レンズの主配列方向で見た結像性能の周期が、配列ピッチpの半分となるため、結像光量ムラが目立ちにくくなる。
レンズアレイ光学系102は、主配列断面内において正立等倍結像し、副配列断面内においては倒立結像するようになっている。
感光部103は、例えば画像形成装置においては、感光体ドラムが用いられる。
光源101の各発光点の間隔は数十μmであり、少なくとも数百μmはある第1及び第2のレンズアレイ107及び109の主配列方向における配列ピッチpに比べて十分小さいため、発光点は、ほぼ連続的に配置されていると考えることができる。
従って、レンズアレイ光学系102は主配列断面内において正立等倍結像するため、図1(d)に示されているように、光源101における一つの発光点から出射した光束は、主配列方向に並んだ複数のレンズを経由しても感光部103上の一点に集光される。例えば、図1(a)では、発光点P1から出射した光束はP1’に集光し、発光点P2から出射した光束はP2’に集光する。この特性により、光源の発光に対応した露光が可能となる。
図2は、本実施形態に係る光学装置100の遮光部材108の斜視図を示している。
遮光部材108は、上段レンズ列の隣接するレンズの光軸の間に配置されている複数の第1の遮光壁1081と下段レンズ列の隣接するレンズの光軸の間に配置されている複数の第2の遮光壁1082を有している。
また、複数の第1の遮光壁1081及び複数の第2の遮光壁1082はそれぞれ、主配列方向に延在した中板1083に結合されている。中板1083は、副配列方向において、第1のレンズアレイ107の隣り合うレンズ列同士の間に配置されている。
第1のレンズアレイ107は、上段列において複数の第1のレンズ(以下、G1と称する場合がある)1071a、1071b、…、下段列において複数の第1のレンズ(以下、G1と称する場合がある)1072a、1072b、…、が配列されるように構成されている。同様に、第2のレンズアレイ109は、上段列において複数の第2のレンズ(以下、G2と称する場合がある)1091a、1091b、…、下段列において複数の第2のレンズ(以下、G2と称する場合がある)1092a、1092b、…、が配列されるように構成されている。第1のレンズアレイ107と第2のレンズアレイ109それぞれを構成する個々のレンズは、対を構成し、対を構成するレンズの光軸は互いに一致するように構成されている。
図3(a)は、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102の一部1021aの主配列断面(第1の断面)及び副配列断面(第2の断面)での模式的断面図を示している。
図3(b)は、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102の一部1022aの主配列断面、及び副配列断面での模式的断面図を示している。
レンズアレイ光学系の一部1021aは、互いに整合するように配置された、第1のレンズ1071a、遮光部材108の一部、及び第2のレンズ1091aを含んでいる。また、レンズアレイ光学系の一部1022aは、互いに整合するように配置された、第1のレンズ1072a、遮光部材108の一部、及び第2のレンズ1092aを含んでいる。第1のレンズ及び第2のレンズの光軸に垂直な断面は矩形形状となっている。
主配列断面内において、光源101における一つの発光点から出射した光束は、G1を通過した後、中間結像面105において一旦結像する。その後、G2を通過して、感光部103に正立等倍結像する(物体の正立等倍像(正立像)を形成する)。
なお、物体面(ここでは、光源101)から中間結像面105までを第1光学系と称し、中間結像面105から像面(ここでは、感光部103)までを第2光学系と称する。
第1のレンズアレイは、主配列断面内において物体の中間像を形成し、第2のレンズアレイは、主配列断面内において物体の中間像を再結像する。
副配列断面内において、光源101から出射した光束は、G1を通過した後、中間結像面105において結像することなく、G2を通過して、感光部103に倒立結像する(物体の倒立像を形成する)。
図3を見てわかるように、副配列断面に対しては倒立結像系としたことにより、結像性能を保ったまま副配列方向について光の取込み角度を大きくすることができ、結像光量と結像性能の両立を達成することができる。
なお、第1光学系の主配列方向についての結像倍率を、中間結像倍率βとする。なお、本実施形態に係る光学装置100の第1光学系の中間結像倍率βは、−0.45としている。
本実施形態に係るレンズアレイ光学系の光学設計値は、以下の表1のようになっている。
Figure 2017107120
ここで、各レンズ面と光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸とする。また、主配列方向をY軸、副配列方向をZ軸とする。また、表1において、「E−x」は、「×10-x」を意味している。
また、G1R1面及びG1R2面とはそれぞれ、G1の光源101側の面及び遮光部材108側の面を指し、G2R1面及びG2R2面とはそれぞれ、G2の遮光部材108側の面及び感光部103側の面を指している。
G1R1面、G1R2面、G2R1面及びG2R2面はそれぞれ、主配列断面内と副配列断面内とで互いに異なるパワーを有するアナモフィック面で構成され、その非球面形状は以下の非球面式(1)で表わされる。
Figure 2017107120
ここで、X、Y及びZはそれぞれ、光軸方向、主配列方向及び副配列方向の座標、Ci,j(i,j=0,1,2…)は非球面係数である。
複数の発光点が主配列方向に配列された光源が副配列方向に複数配置される場合、又は光源に配置誤差等が発生した場合には、光源がレンズアレイ光学系の光軸上から副配列方向にズレた位置に配置される場合がある。
例えば、+Z方向に光源がズレて配置された場合を考える。
図4(a)及び(b)はそれぞれ、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸上に配置された場合及び光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Zだけズレて配置された場合における、副配列断面での光路を説明した図を示している。
ここで、G1及びG2は、理想レンズであるとして矢印で示し、レンズアレイ光学系102の光軸は鎖線で示している。
図4(a)に示されているように、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸上に配置されている場合には、全光束が、G1とG2の間を光軸に平行に進行し、感光部103上で所望の結像をする結像光束Kとなる。
一方で、図4(b)に示されているように、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Zだけズレて配置されている場合には、光束が、G1とG2の間を副配列方向について光軸に対して所定の角度を有して進行する。そのため、上段列のG1の光束のうち光軸近傍を通過した光束は、G1とG2の間の進行中に光軸を越えて、下段列のG2へ入射する。しかしながら、本実施形態では各レンズアレイは千鳥配列であり、上段列のG1の光軸と下段列のG2の光軸とは、主配列方向において一致しない。そのため、上段列のG1の光束のうち光軸近傍を通過した光束は、感光部103上で所望の結像をする結像光束Kとはならず、ゴースト光束Gとなる。
なお、図4において、結像光束K及びゴースト光束Gをそれぞれ、細実線及び太実線で示している。
以下、このようなゴースト光束Gを副配列方向ゴースト光束Gと呼ぶ。
図4に示されるように、副配列方向ゴースト光束Gは、副配列方向においては、所望の結像光束Kとほぼ同じ集光パワーを受けるため、感光部103上の所望の結像光束Kと非常に近い位置に集光される。
図5(a)及び(b)はそれぞれ、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向にズレて配置された場合における、主配列断面での結像光束K及び副配列方向ゴースト光束Gそれぞれの光路を説明した図を示している。
図5(a)に示されているように、結像光束Kは、上段列のG1を通過した場合は上段列のG2を通過し、下段列のG1を通過した場合は下段列のG2を通過する。そのため、G1とG2の光軸は主配列方向について略一致しているため、図5(b)に示されているように、主配列方向についても、感光部103上で所望の結像が達成される。
一方で、図5(b)に示されているように、副配列方向ゴースト光束Gにおいては、上で説明したように、上段列のG1の光束のうち光軸近傍を通過した光束は、G1とG2の間の進行中に光軸を越えて、下段列のG2へ入射する。このとき、上段列のG1の光軸と下段列のG2の光軸とは、主配列方向について一致しないため、感光部103上で所望の結像が達成されない。その結果、これらの光束、すなわち副配列方向ゴースト光束Gは不要光となるため、画質悪化の要因となる。
本実施形態のような副配列方向について複数のレンズ列を有する倒立結像系において、この副配列方向ゴースト光束Gを低減することが重要となる。なお、特許文献1に開示されている装置では、点光源が光軸上に存在するレンズアレイ光学系を前提としているため、副配列方向ゴースト光束という課題自体が発生しない。
そこで、本実施形態に係るレンズアレイ光学系102では、遮光部材108に中板1083を設けている。
これにより、G1とG2の間の進行中に光軸を越える副配列方向ゴースト光束Gを遮光又は散乱することができ、感光部103における副配列方向ゴースト光束Gの影響を軽減することができる。
図6(a)及び(b)はそれぞれ、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Zだけズレて配置された場合における、副配列断面での光路を説明した図を示している。
図6に示されているように、遮光部材108の中板1083は、遮光端面1083a及び遮光底面1083bを有している。
遮光端面1083aは、副配列方向ゴースト光束Gを相対して受けて、入射角度が小さい光線として、遮光又は散乱する。
遮光底面1083bは、遮光端面1083aで遮光できなかった副配列方向ゴースト光束Gを略平行に受けて、入射角度が大きい光線として、遮光又は散乱する。
図6(a)に示されている場合では、遮光端面1083a及び遮光底面1083bの遮光(吸光)性能又は散乱性能が十分であるため、副配列方向ゴースト光束Gは、遮光端面1083a及び遮光底面1083bによって遮光されている。
一方で、図6(b)に示されているように、仮に遮光端面1083a及び遮光底面1083bの遮光(吸光)性能又は散乱性能が十分ではない場合、遮光端面1083a及び遮光底面1083bによる副配列方向ゴースト光束Gの反射光が生じる可能性がある。遮光端面1083aによる副配列方向ゴースト光束Gの反射光は、感光部103に向かわないため問題とならないが、遮光底面1083bによる副配列方向ゴースト光束Gの反射光は、感光部103に向かうため、問題となる。
また、実際には、ズレ量Zは小さいため、遮光底面1083bによる副配列方向ゴースト光束Gの反射光は、感光部103上の所望の結像光束Kと非常に近い位置に到達する。
さらに、遮光部材108の作製に実際に用いられる遮光材料の観点で考えると、遮光底面1083bへの副配列方向ゴースト光束Gの入射角度は大きいため、遮光底面1083bによる吸光によって副配列方向ゴースト光束Gの反射光の発生を抑えることは困難である。
そこで、本実施形態では、遮光部材108の中板1083の遮光底面1083bを、シボ加工によりシボ(シワ模様)を設けたシボ散乱面とすることで、遮光性能又は散乱性能を向上させている。すなわち、本実施形態では、遮光部材108の中板1083の遮光底面1083bは、主配列断面に平行な散乱面である。なお、ここで、遮光底面1083bは、主配列断面に平行であることに限らず、略平行であっても構わない。
これにより、副配列方向ゴースト光束Gのうち遮光底面1083bが吸光しきれない反射光が生じた場合でも、反射光が感光部103に向かう際に分散させることで、副配列方向ゴースト光束Gによる結像性能の悪化を防ぐことができる。
図7は、シボ散乱面の散乱効果を示す模式図である。
一般に、シボ散乱面に入射する光束の入射角度をθin、シボ散乱面によって散乱される光束の散乱角度をαとすると、散乱角度αの方向に散乱される光束の強度分布は、近似的に、
I∝(cos(│α−θin│))N (ここで、−θin≦α≦90°) ・・・(2)
と表すことができる。
また、シボ散乱面のシボの平均深さにより、このNの値が変化し、それにより散乱効果が変化する。一般に、シボの平均深さが深いほど、Nは小さくなり、散乱効果は大きくなる。
ここで、具体的な値を用いて、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102による効果について説明する。
まず、配置誤差によって、レンズアレイ光学系102の光軸に対して、光源が副配列方向に+0.1mmだけ変位した場合を考える。
この場合、副配列方向ゴースト光束Gは、図6(b)に示されるような光路をとる。
図8は、式(2)に基づいてシミュレーションによって得られた、感光部103における所望の結像光束Kに対する副配列方向ゴースト光束Gの光量比を示している。
ここで、所望の結像光束Kの光量を1(100%)としており、副配列方向ゴースト光束Gは、遮光底面1083bがシボ加工されていない平面、N=1000000、N=10000及びN=100それぞれのシボ散乱面の場合を示している。
また、結像光束K及び副配列方向ゴースト光束Gの光量は、感光部103における光量を副配列方向の位置毎に、主配列方向に積算したLSF(Line Spread Function)で示している。
さらに、実際には、入射角度θinに応じてNの値は変化するが、本実施形態で考慮している副配列方向ゴースト光束Gの入射角度θinの範囲は狭いため、Nが一定であるとしてシミュレーションを行っても問題はない。
図8に示されているように、本実施形態では副配列断面について倒立等倍系(副配列方向の倍率が−1倍)であり、光源が副配列方向(Z方向)に+0.1mmだけ変位しているため、結像光束Kは、感光部103のZ=−0.1mmの位置に到達する。
一方で、本実施形態ではG1及びG2が対称なレンズ光学系であるため、副配列方向ゴースト光束Gは、シボ加工されていない平面である遮光底面1083bで正反射されると、感光部103のZ=+0.1mmの位置に到達する。
そして、そのときの感光部103における結像光束Kに対する副配列方向ゴースト光束Gのピーク光量比は約2.55%となり、画質の悪化につながっている。
一方で、遮光底面1083bをシボ散乱面にすると、ピーク光量比は、N=1000000の場合で約0.55%、N=10000の場合で約0.18%、N=100の場合で約0.05%となり、画質の悪化を低減できることがわかる。
なお、本実施形態では、遮光底面1083bのシボの平均深さを12μmとしているため、N=100の近似散乱分布と略等しくなる。
以上のことから、良好な結像光量と結像性能の両立、及びそれらのムラの低減を達成した本実施形態に係るレンズアレイ光学系において、光源が副配列方向について光軸からズレて配置された場合でも、ゴースト光の影響を低減する効果を得ることができる。
次に、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102の更なる効果について説明する。
図9(a)及び(b)はそれぞれ、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向に+Zだけズレて配置された場合における、副配列断面での光路を説明した図を示している。
もし仮に、配置誤差が生じずに、光源101がレンズアレイ光学系102の光軸から副配列方向にズレなかった場合には、遮光部材108の中板1083は、所望の結像光束Kをケってしまうことになり、結像光量の低下を招いてしまう。
そのため、所望の結像光束Kの結像光量の観点から考えると、遮光部材108の中板1083の副配列方向の厚さDは、薄い方が好ましい。
本実施形態によれば、遮光部材108の中板1083の遮光底面1083bによって、副配列方向ゴースト光束Gを十分に遮光することができるため、原理的には、厚さDは無限小に小さくしても構わない。
ここで、逆に、副配列方向ゴースト光束Gを、遮光部材108の中板1083の遮光端面1083aのみによって、遮光する場合を考える。
すなわち、図9(b)に示されるように、遮光部材108の中板1083の光軸方向の幅が無限小に小さい場合を考える。
この場合における、結像光束K及び副配列方向ゴースト光束Gの光路が図9(b)に示されている。
明るさのために複数のライン配置光源を使用する場合や組立容易性を考慮すると、光源101の副配列方向についての光軸からのシフト(ズレ)許容量は、大きい方が好ましい。
しかしながら、光源101が副配列方向について光軸からシフトして配置されたことによって、光源101から出射した光束は、G1及びG2に角度を有して入射する。
ここで、G1とG2の間に配置されている遮光部材108に入射する光束が副配列方向について光軸に対してなす角度をθとすると、収差が取れにくくなり結像性能が悪化してしまう観点から、角度θが許容される範囲は、通常、θ≦10°となる。
従って、副配列方向ゴースト光束Gを遮光端面1083aのみによって遮光する場合に必要となる、遮光部材108の中板1083の副配列方向の最小厚さDedgeは、G1とG2の面間隔をΔとすると、Dedge=Δtan10°=0.18Δとなる。
従って、本実施形態では、遮光部材108の中板1083は、遮光端面1083aに加えて、遮光底面1083bも有しているため、遮光部材108の中板1083の副配列方向の厚さDは、大きくてもDedgeだけあれば十分であることがわかる。
従って、以下の式(3)
D≦Dedge=0.18Δ ・・・(3)
なる条件を満たすことによって、結像光量の観点から、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、本発明の効果を得ることができると言える。
なお、本実施形態では、D=0.2mm及びΔ=2.162mmであり、これらの値を式(3)に代入すると、D=0.2mm<0.18×2.162mm=0.389mmとなる。従って、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、式(3)を満たしており、本発明の効果を得ることができる。
次に、レンズアレイ光学系102の副配列方向の有効径をRsとすると、遮光部材108の中板1083による、光軸上にある発光点の結像光量の低下量は、近似的に、D/Rsと表わすことができる。なお、ここでの有効径とは、レンズ面のうち、結像に寄与する有効光束が通過する有効面の径のことである。
本実施形態では、副配列方向ゴースト光束Gを遮光するために、遮光部材108において中板1083を設けているが、これにより、光軸上にある発光点の結像光量も不足してしまい、画像の悪化が生じる。
従って、副配列方向ゴースト光束Gを遮光することと結像光量が低下することとのバランスを考慮して、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102を最適に設計することが重要である。
一般には、結像光量の低下が10%を超えると、レンズアレイ光学系の性能として好ましくないということができる。
従って、本実施形態では、以下の式(4)
D/Rs≦0.1 ・・・(4)
なる条件を満たすことが好ましい。
もし式(4)を満たしていないとすると、結像光量の低下が大きく、レンズアレイ光学系がバランス良く設計されていないこととなり、本発明の効果を得ることができない。
なお、本実施形態では、D=0.2mm及びRs=2.44mmであり、これらの値を式(4)に代入すると、D/Rs=0.2mm/2.44mm=0.082<0.10となる。
従って、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、副配列方向ゴースト光束Gを遮光することと結像光量が低下することとのバランスが十分考慮されて設計されていると言える。
次に、従来技術における結像光量低下量と本実施形態における結像光量低下量とを比較する。
具体的には、従来技術における結像光量低下量に対して、本実施形態における結像光量低下量が5%以上削減できれば、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102を用いる効果が得られると言える。
従来技術では、副配列方向ゴースト光束を遮光部材の中板の遮光端面のみによって遮光していたとみなすことができるので、所望の結像光束の結像光量低下量は、近似的に、Dedge/Rs=0.18Δ/Rsと表すことができる。
一方で、本実施形態では、副配列方向ゴースト光束を遮光部材の中板の遮光端面に加えて遮光底面によっても遮光しているため、所望の結像光束の結像光量低下量は、近似的に、D/Rsと表すことができる。
従って、以下の式(5)
0.18Δ/Rs−D/Rs=(0.18Δ−D)/Rs≧0.05 ・・・(5)
なる条件を満たせば、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102を用いる効果が得られると言える。
なお、本実施形態では、Δ=2.162mm、D=0.2mm及びRs=2.44mmであり、これらの値を式(5)に代入すると、(0.18×2.162−0.2)/2.44=0.078≧0.05となる。
従って、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102を用いる効果が得られていると言える。
本実施形態では、遮光部材108の中板1083の遮光底面1083bをシボ散乱面としており、そのシボの平均深さは12μmにしている。
そのため、上で示したとおり、シボ散乱面である遮光底面1083bによって散乱される光束の強度分布は、N=100の式(2)で表される。従って、感光部における結像光束に対する副配列方向ゴースト光束のピーク光量比は約0.05%となり、画質の悪化をほぼ無視することができる。
一般的には、シボの平均深さは8μm以上30μm以下であれば、シボ散乱面によって散乱される光束の強度分布は、N=100の式(2)で表すことができる。
そのため、遮光部材108の中板1083の遮光底面1083bを、そのようなシボ平均深さを有するシボ散乱面とすれば、本実施形態における使用に適していると言える。
もし、シボの平均深さが8μm未満となると、散乱効果が小さくなり(すなわち、Nが大きくなり)、一方で、シボの平均深さが30μmより大きくなると、遮光部材108の成形時における離型が困難になる。
上述したように、本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102を構成する各レンズのレンズ面の開口形状は矩形となっている。第1光学系及び第2光学系の軸上物体高光束の開口面を矩形とすることで、各レンズ面をできるだけ隙間無く配置することができ、光利用効率を向上させることができる。なお、ここでの矩形形状とは、矩形を構成する各辺のうちの少なくとも1辺を曲線にしたものや、各頂点をなくして略円形状又は略楕円形状にしたようなもの等の、略矩形形状を含んでいる。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109において、副配列方向について2つのレンズ列が配置されているが、これに限らず、3つ以上のレンズ列を配置しても構わない。すなわち、本実施形態では、レンズ列が2つ以上の複数配列されていてもよい。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列を構成するレンズの形状と下段レンズ列を構成するレンズの形状とは、互いに同じである。しかしながら、これに限らず、第1のレンズアレイ107及び/又は第2のレンズアレイ109の上段レンズ列を構成するレンズの形状と下段レンズ列を構成するレンズの形状とが、互いに異なっていても構わない。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102を構成する各レンズの光軸は、副配列方向において、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列と下段レンズ列の接続部上にある。しかしながら、これに限らず、レンズアレイ光学系102を構成する各レンズの光軸は、副配列方向において、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列と下段レンズ列の接続部以外の位置にあっても構わない。
本実施形態に係る光学装置100の第1光学系の中間結像倍率βは−0.45としているが、正立等倍結像が達成できる範囲であれば、中間結像倍率βはこの値に限られない。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列を構成するレンズと下段レンズ列を構成するレンズは、同一のレンズを光軸方向及び主配列方向に平行な主配列断面で切断して得られたものとなっている。しかしながら、これに限らず、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列及び下段レンズ列を構成するレンズは、光軸と平行な面であれば、主配列断面以外の断面で切断されて得られたものであっても構わない。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の各レンズのレンズ面形状が、光軸を中心として対称な形状になっているが、これに限らず、非対称な形状であっても構わない。
本実施形態では、第1及び第2のレンズアレイ107及び109の少なくとも一方について、副配列方向において隣り合う2つのレンズの光軸同士の主配列方向における離間量を0としたとき、該2つのレンズのレンズ面は、(1)式で表すことができる。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1のレンズアレイ107を構成するレンズのレンズ面形状と第2のレンズアレイ109を構成するレンズのレンズ面形状とは、互いに対称である。しかしながら、これに限らず、第1のレンズアレイ107を構成するレンズのレンズ面形状と第2のレンズアレイ109を構成するレンズのレンズ面形状とは、互いに対称でなくても構わない。
本実施形態では、レンズアレイ光学系102の第1及び第2のレンズアレイ107及び109の上段レンズ列の主配列方向における配列ピッチpは、下段レンズ列の主配列方向における配列ピッチpと同じである。しかしながら、これに限らず、第1のレンズアレイ107及び/又は第2のレンズアレイ109の上段レンズ列の主配列方向における配列ピッチpは、下段レンズ列の主配列方向における配列ピッチpと異なっていても構わない。
本実施形態では、レンズアレイ107及び109の上段レンズ列のレンズの副配列方向有効範囲及び下段レンズ列のレンズの副配列方向有効範囲について、副配列方向のいずれの位置における主配列方向に平行な軸上においても、いずれかしか入っていない。しかしながら、これに限らず、双方が、副配列方向のいずれかの位置における主配列方向に平行な軸上に入っていても構わない。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102は、副配列断面内において倒立等倍結像をするように設計されているが、これに限らず、非等倍倒立結像をするように設計されていても構わない。
本実施形態に係る光学装置100のレンズアレイ光学系102によれば、結像光量ムラ及び結像性能ムラを低減しつつ、光源が副配列方向について光軸上からズレている場合であっても、ゴースト光の影響を軽減することができる。
[モノクロ画像形成装置]
図10(a)は、第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載されたモノクロ画像形成装置5の要部副走査断面図である。
画像形成装置5には、パーソナルコンピュータ等の外部機器15からコードデータDcが入力される。入力されたコードデータDcは、プリンタコントローラ10によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。変換された画像データDiは、光源及び第一実施形態に係るレンズアレイ光学系を備えた露光ユニット1に入力される。そして、露光ユニット1は、画像データDiに応じて変調された露光光4を射出し、射出された露光光4によって感光ドラム2の感光面が露光される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム2は、モータ13によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム2の感光面が露光光4に対して、副走査方向に移動する。感光ドラム2の上方には、感光ドラム2の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ3が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ3によって帯電された感光ドラム2の表面に、露光ユニット1によって露光光4が照射されるようになっている。
上で述べたように、露光光4は画像データDiに基づいて変調されており、露光光4を照射することによって感光ドラム2の表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、露光光4の照射位置よりもさらに感光ドラム2の回転方向の下流側で感光ドラム2に当接するように配設された現像器6によってトナー像として現像される。
現像器6によって現像されたトナー像は、感光ドラム2の下方で、感光ドラム2に対向するように配設された転写ローラ(転写器)7によって被転写材たる用紙11上に転写される。用紙11は感光ドラム2の前方(図10(a)において右側)の用紙カセット8内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット8端部には給紙ローラ9が配設されており、給紙ローラ9は用紙カセット8内の用紙11を搬送路16へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像が転写された用紙11は、さらに感光ドラム2後方(図10(a)において左側)の定着器12へと搬送される。定着器12は、内部に定着ヒータ(不図示)を有する定着ローラ12aとこの定着ローラ12aに圧接するように配設された加圧ローラ12bとで構成されている。転写部7から搬送されてきた用紙11は、定着ローラ12aと加圧ローラ12bの圧接部にて加圧しながら加熱されることにより、用紙11上の未定着トナー像が定着される。さらに定着器12の後方には排紙ローラ14が配設されており、排紙ローラ14は定着された用紙11を画像形成装置5の外に排出せしめる。
図10(a)においては図示していないが、プリンタコントローラ10は、上で説明したデータの変換だけでなく、モータ13を始めとした画像形成装置5内の各部の制御も行う。
[カラー画像形成装置]
図10(b)は、第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載された33の要部副走査断面図である。
画像形成装置33は、4個の露光装置を各々並行して並べて、像担持体である各感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。
画像形成装置33は、光源及び第一実施形態に係るレンズアレイ光学系を各々が備えた露光装置17、18、19、20、像担持体としての感光ドラム21、22、23、24及び現像器25、26、27、28を備えている。また、画像形成装置33は、搬送ベルト34、プリンタコントローラ36及び定着器37を備えている。
画像形成装置33には、パーソナルコンピュータ等の外部機器35からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力される。入力された色信号は、画像形成装置33内のプリンタコントローラ36によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、K(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。変換された各画像データはそれぞれ、露光装置17、18、19、20に入力される。そして、露光装置17、18、19、20からはそれぞれ、各画像データに応じて変調された露光光29、30、31、32が射出され、これらの露光光によって感光ドラム21、22、23、24の感光面が露光される。
感光ドラム21、22、23、24の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ(不図示)が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラによって帯電された感光ドラム21、22、23、24の表面に、露光装置17、18、19、20によって露光光29、30、31、32が照射されるようになっている。
上で述べたように、露光光29、30、31、32は各色の画像データに基づいて変調されており、露光光29、30、31、32を照射することによって感光ドラム21、22、23、24の表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、感光ドラム21、22、23、24に当接するように配設された現像器25、26、27、28によってトナー像として現像される。
現像器25乃至28によって現像されたトナー像は、感光ドラム2に対向するように配設された不図示の転写ローラ(転写器)によって、搬送ベルト34上を搬送される被転写材たる不図示の用紙上に多重転写され、用紙上に1枚のフルカラー画像が形成される。
以上のようにして、未定着トナー像が転写された用紙は、さらに感光ドラム21、22、23、24後方(図10(b)において左側)の定着器37へと搬送される。定着器37は、内部に定着ヒータ(不図示)を有する定着ローラとこの定着ローラに圧接するように配設された加圧ローラとで構成されている。転写部から搬送されてきた用紙は、定着ローラと加圧ローラの圧接部にて加圧しながら加熱されることにより、用紙上の未定着トナー像が定着される。さらに定着ローラの後方には不図示の排紙ローラが配設されており、排紙ローラは定着された用紙を画像形成装置33の外に排出せしめる。
カラー画像形成装置33は、露光装置17、18、19、20を4個並べ、各々がC、M、Y、Kの各色に対応し、各々並行して感光ドラム21、22、23、24の感光面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
外部機器35としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置33とで、カラーデジタル複写機が構成される。
[画像読取装置]
図11は、第一実施形態に係るレンズアレイ光学系が搭載された画像読取装置50の模式的断面図である。
画像読取装置50は、透過部材から成る原稿台43の上面に配置された原稿40を、読取ユニット41により読み取る構成である。原稿台43はフレーム42により支持されており、原稿台43の上面は原稿40の原稿面と一致している。
ここで、読取ユニット41は、原稿台43を介して原稿40を照明する照明部と、第一実施形態に係るレンズアレイ光学系と、レンズアレイ光学系により集光された原稿40からの反射光を受光する受光部と、を有している。
読取ユニット41は、不図示の駆動部により副走査方向に移動可能な構成であるため、原稿40とレンズアレイ光学系との相対位置を副走査方向に変更することができる。この構成により、読取ユニット41は、原稿40の原稿面を副走査方向に順次読み取ることができ、原稿40の原稿面の全域の画像データを取得することができる。
この時、原稿台43の上面、すなわち原稿40の原稿面は、レンズアレイ光学系の物体面に配置されており、受光部の受光面(センサ面)は、レンズアレイ光学系の像面に配置されている。受光部としては、例えばCCDセンサやCMOSセンサ等により構成されるラインセンサを用いることができる。
なお、画像読取装置50は、照明部により照明された原稿40からの透過光を受光部によって受光する構成としてもよい。また、照明部としては、光源を含むものに限らず、外部からの光を原稿40に導光するような構成を採用しても良い。
102 レンズアレイ光学系
107 第1のレンズアレイ
108 遮光部材
109 第2のレンズアレイ
1083 中板
1083b 遮光底面(散乱面)

Claims (14)

  1. 第1の方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、前記第1の方向と光軸方向とに垂直な第2の方向に複数配列されて構成される第1のレンズアレイと、
    前記第1の方向に配列された複数のレンズを含むレンズ列が、前記第2の方向に複数配列されて構成される第2のレンズアレイと、
    前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイとの間に配置される遮光部材と、
    を備えるレンズアレイ光学系であって、
    前記レンズアレイ光学系は、前記第2の方向に垂直な第1の断面内において物体の正立像を形成し、かつ前記第1の方向に垂直な第2の断面内において前記物体の倒立像を形成しており、
    前記遮光部材は、前記第2の方向において、前記第1のレンズアレイの隣り合うレンズ列同士の間に配置される中板を有しており、
    前記中板は、前記第1の断面に平行な散乱面を含むことを特徴とする、レンズアレイ光学系。
  2. 前記レンズアレイ光学系は、前記第1の断面内において前記物体の正立等倍像を形成することを特徴とする、請求項1に記載のレンズアレイ光学系。
  3. 前記散乱面には、シボが設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載のレンズアレイ光学系。
  4. 前記散乱面の前記シボの平均深さは、8μm以上30μm以下であることを特徴とする、請求項3に記載のレンズアレイ光学系。
  5. 前記中板の前記第2の方向における長さをD、前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイとの前記光軸方向における距離をΔ、とするとき、
    D≦0.18Δ
    なる条件を満たすことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のレンズアレイ光学系。
  6. 前記中板の前記第2の方向における長さをD、前記レンズアレイ光学系の前記第2の方向における有効径をRs、とするとき、
    D/Rs≦0.1
    なる条件を満たすことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレンズアレイ光学系。
  7. 前記中板の前記第2の方向における長さをD、前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイとの前記光軸方向における距離をΔ、前記レンズアレイ光学系の前記第2の方向における有効径をRs、とするとき、
    (0.18Δ−D)/Rs≧0.05
    なる条件を満たすことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のレンズアレイ光学系。
  8. 前記第1のレンズアレイ及び前記第2のレンズアレイの前記複数のレンズ列は、前記第2の方向については千鳥配列されていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のレンズアレイ光学系。
  9. 前記第1のレンズアレイと前記第2のレンズアレイとは、中間像が形成される中間結像面に対して対称な形状であることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のレンズアレイ光学系。
  10. 前記第1及び第2のレンズアレイの少なくとも一方について、前記第2の方向において隣り合う2つのレンズの光軸同士の前記第1の方向における離間量を0としたとき、前記2つのレンズのレンズ面は、
    Figure 2017107120
    なる式(ただし、X、Y及びZはそれぞれ、光軸方向、前記第1の方向及び前記第2の方向の座標、Ci,jは非球面係数)で表されることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のレンズアレイ光学系。
  11. 前記複数のレンズは、開口形状が矩形であるレンズ面を含むことを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のレンズアレイ光学系。
  12. 前記複数のレンズは、前記第1の断面内と前記第2の断面内とで互いに異なるパワーを有するアナモフィック面を含むことを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のレンズアレイ光学系。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のレンズアレイ光学系と、該レンズアレイ光学系により形成される静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像された前記トナー像を被転写材に転写する転写器と、転写された前記トナー像を前記被転写材に定着させる定着器と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のレンズアレイ光学系と、該レンズアレイ光学系により集光された原稿からの光束を受光する受光部と、を備えることを特徴とする画像読取装置。
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