JP2017107903A - ウェーハの加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パルスレーザービームの透過光によってデバイスが損傷するのを防止できるようにする。【解決手段】本発明は、ウェーハWの内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、改質層を分割起点にウェーハWを分割する分割ステップとを備え、改質層形成ステップは、パルスレーザービームLB1を照射して第1の改質層10を形成する第1ステップとパルスレーザービームLB2を照射して第2の改質層12を形成する第2ステップとを少なくとも含み、第1の改質層10及び第2の改質層12から生じた亀裂11,13が次に照射されるパルスレーザービームLB1,LB2に当たらない長さとなるようにパルスレーザービームの出力が設定され、所定間隔100が亀裂11,13同士が繋がらない間隔に設定されるため、直前に形成された亀裂11,13にパルスレーザービームが当たって反射・散乱するのを抑制でき、デバイスが損傷するのを防止できる。【選択図】図4
Description
本発明は、ウェーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームを照射してウェーハ内部に改質層を形成した後、ウェーハに外力を付与して改質層を起点にウェーハを複数のデバイスチップに分割するウェーハの加工方法に関する。
IC、LSI等のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウェーハは、分割予定ラインに沿って分割することによりデバイスを有する個々のデバイスチップに分割される。ウェーハを個々のチップに分割する方法として、例えば、ウェーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームの集光点を分割予定ラインに対応するウェーハの内部に位置づけて、パルスレーザービームを分割予定ラインに沿って照射してウェーハの内部に改質層を形成し、改質層が形成された分割予定ラインに沿って外力を付与して改質層を起点にウェーハを個々のデバイスチップに分割する方法がある(例えば、下記の特許文献1を参照)。
ところが、パルスレーザービームの集光点を直前にウェーハの内部に形成された改質層に隣接する位置に位置づけてウェーハの裏面側から分割予定ラインに沿ってパルスレーザービームを照射してウェーハの内部に改質層を形成すると、パルスレーザービームを照射した面(裏面)と反対側の表面にレーザービームが散乱して、表面に形成されたデバイスをアタックし損傷させるという新たな問題が生じることが判明した。
この問題は、直前にウェーハの内部に形成された改質層から微細な亀裂(クラック)がウェーハの厚さ方向に伸張して、この亀裂に次に照射されるパルスレーザービームが当たって屈折又は反射しデバイスをアタックすることに起因すると推察される。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ウェーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームを照射してウェーハ内部に改質層を形成する際に、透過光によってデバイスが損傷するのを防止できるようにすることを目的とする。
本発明は、被加工物を保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物に対して透過性を有する波長のパルスレーザービームを照射して被加工物の内部に改質層を形成するレーザービーム照射手段と、該保持手段と該レーザービーム照射手段とを相対的に加工送りする加工送り手段と、を備えたレーザー加工装置によって表面に複数のデバイスが複数の分割予定ラインによって区画されて形成されたウェーハを加工するウェーハの加工方法であって、ウェーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームの集光点をウェーハの内部に位置づけてウェーハの裏面から該分割予定ラインに対応する領域にパルスレーザービームを照射するとともに該保持手段と該レーザービーム照射手段とを相対的に加工送りして、ウェーハの内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、該改質層形成ステップを実施後、ウェーハに外力を付与して該改質層を分割起点にウェーハを該分割予定ラインに沿って分割する分割ステップとを備え、該改質層形成ステップは、該パルスレーザービームの集光点をウェーハの表面側の第1の深さに位置づけて該パルスレーザービームを照射して第1の改質層を形成する第1ステップと、該パルスレーザービームの集光点を、該第1の改質層から所定間隔あけた裏面側の第2の深さに位置づけて該パルスレーザービームを照射して第2の改質層を形成する第2ステップとを少なくとも含み、該改質層形成ステップでは、該第1の改質層及び該第2の改質層から生じた亀裂が次に照射されるパルスレーザービームに当たらない長さとなるようにパルスレーザービームの出力が設定され、該所定間隔が該第1の改質層及び該第2の改質層から生じた亀裂同士が繋がらない間隔に設定されていること、を特徴とする。
本発明にかかるウェーハの加工方法は、ウェーハの内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、ウェーハに外力を付与して改質層を分割起点にウェーハを分割予定ラインに沿って分割する分割ステップとを備え、改質層形成ステップは、パルスレーザービームの集光点をウェーハの表面側の第1の深さに位置づけてパルスレーザービームを照射して第1の改質層を形成する第1ステップと、パルスレーザービームの集光点を第1の改質層から所定間隔あけた裏面側の第2の深さに位置づけてパルスレーザービームを照射して第2の改質層を形成する第2ステップとを少なくとも含み、改質層形成ステップでは、第1の改質層及び第2の改質層から生じた亀裂が次に照射されるパルスレーザービームに当たらない長さとなるようにパルスレーザービームの出力が設定され、所定間隔が第1の改質層及び第2の改質層から生じた亀裂同士が繋がらない間隔に設定されるため、第1の改質層及び第2の改質層から生じた亀裂がウェーハの厚さ方向に長く伸張することはない。また、第1の改質層及び第2の改質層から生じた亀裂同士が繋がって長く連なることもないため、直前に形成された亀裂に次に照射されるパルスレーザービームが当たって反射・散乱するのを抑制でき、デバイスが損傷するのを防止することができる。
図1に示すレーザー加工装置1は、基台2を有しており、基台2のY軸方向後部には、Z軸方向に延在するコラム3が立設されている。基台2の上面2aには、被加工物を保持する保持手段4を備えている。保持手段4には、保持手段4を所定角度回転させる回転手段5が接続されている。
コラム3の前方には、保持手段4に保持された被加工物に対して透過性を有する波長のパルスレーザービームを照射して被加工物の内部に改質層を形成するレーザービーム照射手段6を備えている。レーザービーム照射手段6は、パルスレーザービームを発振する発振器7と、発振器7が発振したパルスレーザービームを被加工物の内部の所望位置に集光するための集光器8とを少なくとも備えている。発振器7には、パルスレーザービームの出力を調整する出力調整部と、繰り返し周波数設定部とを備えている。レーザービーム照射手段6は、上下方向(Z軸方向)に移動可能となっており、集光器8を上下に移動させて、被加工物に対するパルスレーザービームの集光位置を所望の位置に調整することができる。
保持手段4の下方には、保持手段4とレーザービーム照射手段6とを相対的に加工送りする加工送り手段20を備えている。加工送り手段20は、X軸方向に延在するボールネジ21と、ボールネジ21の一端に接続されたモータ22と、ボールネジ21と平行に延在する一対のガイドレール23と、保持手段4を下方から支持する移動ベース24とを備えている。一対のガイドレール23には、移動ベース24の一方の面が摺接し、移動ベース24の中央部に形成されたナットにはボールネジ21が螺合している。モータ22がボールネジ21を回動させると、移動ベース24がガイドレール23に沿ってX軸方向に移動し、保持手段4をX軸方向に移動させることができる。
基台2の上面2aには、加工送り手段20の加工送り方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に保持手段4及び加工送り手段20をインデックス送りするインデックス送り手段30が配設されている。インデックス送り手段30は、Y軸方向に延在するボールネジ31と、ボールネジ31の一端に接続されたモータ32と、ボールネジ31と平行に延在する一対のガイドレール33と、保持手段4及び加工送り手段20を下方から支持する移動ベース34と備えている。一対のガイドレール33には、移動ベース34の一方の面が摺接し、移動ベース34の中央部に形成されたナットにはボールネジ31が螺合している。モータ32がボールネジ31を回動させると、移動ベース34がガイドレール33に沿ってY軸方向に移動し、保持手段4及び加工送り手段20をY軸方向にインデックス送りすることができる。
次に、レーザー加工装置1を用いて、図2に示すウェーハWを加工するウェーハの加工方法について説明する。ウェーハWは、レーザー加工が施される円形板状の被加工物の一例であって、例えば、シリコン(Si)からなる基板を有する。かかる基板の表面Waに格子状の複数の分割予定ラインSによって区画された領域に複数のデバイスDが形成されている。表面Waと反対側の裏面Wbは、後記のパルスレーザービームが入射する被照射面となっている。
ウェーハWの表面Waには、図示していないが、例えば保護テープが貼着される。ウェーハWは、表面Waに貼着された保護テープ側が図1に示した保持手段4に保持され、裏面Wbが上向きに露出される。そして、加工送り手段20によって、ウェーハWを保持した保持手段4をX軸方向に移動させ、ウェーハWをレーザービーム照射手段6の下方に移動させる。
(1)改質層形成ステップ
レーザービーム照射手段6により、ウェーハWに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームの集光点をウェーハWの内部の所望の位置に位置づけて、ウェーハWの裏面Wbから分割予定ラインSに対応する領域にパルスレーザービームを照射するとともに保持手段4とレーザービーム照射手段6とを相対的に加工送りして、ウェーハWの内部に改質層を形成する。改質層形成ステップは、例えば、下記の加工条件に設定されて実施される。また、改質層形成ステップは、以下に説明する第1ステップと第2ステップとを少なくとも含んで実施される。
レーザービーム照射手段6により、ウェーハWに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームの集光点をウェーハWの内部の所望の位置に位置づけて、ウェーハWの裏面Wbから分割予定ラインSに対応する領域にパルスレーザービームを照射するとともに保持手段4とレーザービーム照射手段6とを相対的に加工送りして、ウェーハWの内部に改質層を形成する。改質層形成ステップは、例えば、下記の加工条件に設定されて実施される。また、改質層形成ステップは、以下に説明する第1ステップと第2ステップとを少なくとも含んで実施される。
[加工条件]
光源 :YAGパルスレーザー
波長 :1342nm
平均出力 :0.8W
繰り返し周波数:60kHz
スポット径 :1.5μm
加工送り速度 :700mm/s
光源 :YAGパルスレーザー
波長 :1342nm
平均出力 :0.8W
繰り返し周波数:60kHz
スポット径 :1.5μm
加工送り速度 :700mm/s
(1−1)第1ステップ
レーザービーム照射手段6からウェーハWに向けてパルスレーザービームを照射し、図3に示すように、ウェーハWの内部に第1の改質層10を形成する。具体的には、レーザービーム照射手段6は、集光器8をウェーハWに接近する方向に下降させ、ウェーハWに対して透過性を有する波長(1342nm)のパルスレーザービームLB1の集光点9aをウェーハWの表面Wa側に近い第1の深さH1に位置づけるように調整する。ウェーハWの表面Waと第1の深さH1との間の距離101は、例えば、60〜70μmに設定される。また、パルスレーザービームLB1の出力は、ウェーハWの内部に形成される第1の改質層10から生じる亀裂(クラック)がウェーハWの厚さ方向に長く伸張しないように低出力に設定される。
レーザービーム照射手段6からウェーハWに向けてパルスレーザービームを照射し、図3に示すように、ウェーハWの内部に第1の改質層10を形成する。具体的には、レーザービーム照射手段6は、集光器8をウェーハWに接近する方向に下降させ、ウェーハWに対して透過性を有する波長(1342nm)のパルスレーザービームLB1の集光点9aをウェーハWの表面Wa側に近い第1の深さH1に位置づけるように調整する。ウェーハWの表面Waと第1の深さH1との間の距離101は、例えば、60〜70μmに設定される。また、パルスレーザービームLB1の出力は、ウェーハWの内部に形成される第1の改質層10から生じる亀裂(クラック)がウェーハWの厚さ方向に長く伸張しないように低出力に設定される。
次いで、ウェーハWを所定の加工送り速度(700mm/s)で例えばX1方向に加工送りしながら、図1に示したレーザービーム照射手段6は、分割予定ラインSに沿って、パルスレーザービームLB1をウェーハWの裏面Wb側から照射して、ウェーハWの内部に強度の低下した第1の改質層10を形成する。なお、第1の改質層10の長さL1は、例えば、30μm程度である。
図3の例では、ウェーハWの内部に形成された第1の改質層10の端部からウェーハWの厚さ方向に生じた亀裂11が短いため、直前に形成された第1の改質層10から生じた亀裂11に、次に照射されるパルスレーザービームLB1が当たって、その透過光が亀裂11で屈折又は反射することがない。このようにして、図2に示した一列の分割予定ラインSに沿ってパルスレーザービームLB1を照射してウェーハWの内部に第1の改質層10を形成する。
(1−2)第2ステップ
第1ステップを実施した後、第1ステップで第1の改質層10を形成した分割予定ラインSに沿って、レーザービーム照射手段6からウェーハWに向けてパルスレーザービームを照射し、図4に示すように、ウェーハWの内部に第2の改質層12を形成する。第2ステップにおいてもパルスレーザービームLB2の出力は、ウェーハWの内部に形成される第2の改質層12から生じる亀裂がウェーハWの厚さ方向に長く伸張しないように低出力に設定される。
第1ステップを実施した後、第1ステップで第1の改質層10を形成した分割予定ラインSに沿って、レーザービーム照射手段6からウェーハWに向けてパルスレーザービームを照射し、図4に示すように、ウェーハWの内部に第2の改質層12を形成する。第2ステップにおいてもパルスレーザービームLB2の出力は、ウェーハWの内部に形成される第2の改質層12から生じる亀裂がウェーハWの厚さ方向に長く伸張しないように低出力に設定される。
図1に示したレーザービーム照射手段6は、集光器8をウェーハWから離反する方向に上昇させ、図4に示すように、ウェーハWに対して透過性を有する波長(1342nm)のパルスレーザービームLB2の集光点9bを、集光点9aから上方に所定間隔100あけたウェーハWの裏面Wb側に近い第2の深さH2に位置づけるように調整する。所定間隔100は、第1の改質層10と第2の改質層12との間の間隔、すなわち、第1の深さH1と第2の深さH2との間の間隔である。
所定間隔100は、第1の改質層10及び第2の改質層12の亀裂同士が繋がることで、特に第2の改質層12から生じた亀裂13がウェーハWの裏面Wb側へ長く伸張しないようにするために、第1の改質層10及び第2の改質層12から生じた亀裂同士が繋がらない間隔に設定される。この所定間隔100は、例えば、45〜120μmの間で設定されることが好ましい。
次いで、ウェーハWを所定の加工送り速度(700mm/s)で例えばX2方向に加工送りしながら、図1に示したレーザービーム照射手段6は、第1の改質層10を形成した分割予定ラインSに沿って、パルスレーザービームLB2をウェーハWの裏面Wb側から照射して、ウェーハWの内部に強度の低下した第2の改質層12を第1の改質層10の上に形成する。なお、第2の改質層12の長さL2は、例えば、30μm程度である。
第1の改質層10と同様に、第2の改質層12の端部からウェーハWの厚さ方向に向けて生じた亀裂13は短いため、直前に形成された第2の改質層12から生じた亀裂13に、次に照射されるパルスレーザービームLB2が当たって、その透過光が亀裂13で屈折又は反射することがない。また、第1の改質層10と第2の改質層12との間には所定間隔100が設けられていることから、第2ステップ中に第1の改質層10から生じた亀裂11と第2の改質層から生じた亀裂13とが繋がってウェーハWの厚み方向に長く連なることはない。なお、パルスレーザービームLB2の漏れ光LB2’が、例えば第1の改質層10から生じた亀裂11に反射、散乱等してデバイスに当たったとしてもエネルギーが減衰しているので、特にデバイスに対して悪影響を及ぼすことはない。
このようにして、第1ステップと第2ステップとを1セットとして、一列の分割予定ラインSに対してレーザー加工を行う。パルスレーザービームLB1及びパルスレーザービームLB2が照射される分割予定ラインSの切り替えは、図1に示したインデックス送り手段30によって、保持手段4をY軸方向にインデックス送りすることにより行われる。そして、全ての分割予定ラインSに沿って第1ステップ及び第2ステップを繰り返し行い、分割起点となる第1の改質層10及び第2の改質層12がウェーハWの内部に形成される。
(2)分割ステップ
改質層形成ステップを実施した後、ウェーハWに外力を付与して第1の改質層10及び第2の改質層12を分割起点にウェーハWを分割予定ラインSに沿って分割する。ウェーハWの分割は、例えば、研削砥石による裏面研削によって行ってもよい。この場合は、回転する研削砥石によってウェーハWの裏面Wbを押圧しながら、所望の厚みに達するまでウェーハWを薄化するとともに、研削動作により第1の改質層10及び第2の改質層12が分割起点となり、ウェーハWが個々のデバイスDを有するデバイスチップに分割される。
改質層形成ステップを実施した後、ウェーハWに外力を付与して第1の改質層10及び第2の改質層12を分割起点にウェーハWを分割予定ラインSに沿って分割する。ウェーハWの分割は、例えば、研削砥石による裏面研削によって行ってもよい。この場合は、回転する研削砥石によってウェーハWの裏面Wbを押圧しながら、所望の厚みに達するまでウェーハWを薄化するとともに、研削動作により第1の改質層10及び第2の改質層12が分割起点となり、ウェーハWが個々のデバイスDを有するデバイスチップに分割される。
分割ステップは、例えばエキスパンドにより行うようにしてもよい。この場合は、ウェーハWの裏面Wbに弾性テープを貼着した状態で、該弾性テープを放射状に拡張させることにより、ウェーハWの内部に外力を付与し、外力に耐えられなくなった第1の改質層10及び第2の改質層12が分割起点となりウェーハWが個々のデバイスDを有するデバイスチップに分割される。この場合は、上記改質層形成ステップの前に、ウェーハWを所望の厚みに薄化しておく。こうして分割されたデバイスチップは、図示しない搬出手段等によりピックアップされて次の工程に搬送される。
このように、ウェーハの加工方法に備える改質層形成ステップは、パルスレーザービームLB1の集光点9aをウェーハWの表面Wa側に近い第1の深さH1に位置づけてパルスレーザービームLB1を照射して第1の改質層10を形成する第1ステップと、パルスレーザービームLB2の集光点9bを第1の改質層10から所定間隔100あけた裏面Wb側に近い第2の深さH2に位置づけてパルスレーザービームLB2を照射して第2の改質層12を形成する第2ステップとを少なくとも含んで実施され、改質層形成ステップでは、パルスレーザービームの出力が第1の改質層10及び第2の改質層12から生じた亀裂11,13が次に照射されるパルスレーザービームに当たらない長さとなるとなるように設定され、かつ、所定間隔100が第1の改質層10及び第2の改質層12から生じた亀裂同士が繋がらない間隔に設定されるため、第1の改質層10及び第2の改質層12から生じた亀裂11,13がウェーハWの厚み方向に長く伸張することはないし、第1の改質層10及び第2の改質層12から生じた亀裂同士が繋がって長く連なることもない。
よって、直前にパルスレーザービームLB1,LB2が照射されて形成された亀裂11,13に、次に照射されるパルスレーザービームLB1,LB2が当たって反射・散乱するのを抑制し、ウェーハWの表面Waに形成されたデバイスDが損傷するのを防止することができる。
よって、直前にパルスレーザービームLB1,LB2が照射されて形成された亀裂11,13に、次に照射されるパルスレーザービームLB1,LB2が当たって反射・散乱するのを抑制し、ウェーハWの表面Waに形成されたデバイスDが損傷するのを防止することができる。
本実施形態に示した改質層形成ステップでは、ウェーハWの内部に2つの改質層(第1の改質層10及び第2の改質層12)を形成した場合を説明したが、ウェーハWの内部に形成される改質層の数は、これに限定されない。例えば、2つの改質層に第3の改質層を加えて3つの改質層をウェーハWの内部に形成してもよいし、3つの改質層に第4の改質層を加えて4つの改質層をウェーハWの内部に形成してもよい。この場合においても、各改質層の間の間隔は、各改質層から生じる亀裂同士が繋がらない間隔に設定される。
次に、図5を参照しながら、ウェーハWの内部の改質層から生じた亀裂が伝播してウェーハWの表面Waに発生した傷の発生数及びデバイスDの分割率の評価実験について説明する。本実施例では、ウェーハWの内部に形成される第1の改質層10と第2の改質層12との間の所定間隔をどの程度の間隔に設定すれば、良好な結果が得られるのかを実験した。ウェーハWとしては、直径300mmで厚み775μmに形成され、表面にアルミ膜100nmが被膜されたシリコンウェーハを用いた。ウェーハWの表面Waから第1の改質層10までの距離は60μmに設定した。第1の改質層10と第2の改質層12との所定間隔を20〜140μmの間で10μm間隔毎に設定して、それぞれのウェーハWに対して上記改質層形成ステップ及び上記分割ステップと同様の加工を行い、ウェーハWの表面Waに発生した傷(アルミ膜上の傷)の個数及びデバイスDの分割率を測定した。傷の発生数は、ウェーハWの中央部における分割予定ラインSの1ライン上に発生した傷の個数をカウントしたものとした。また、デバイスDの分割率は、実際に分割できたデバイスDの個数を、1枚のウェーハWから取得できる総デバイス数で割ることにより算出した。
図5のグラフに示すように、第1の改質層10と第2の改質層12との所定間隔が20〜40μmの間では、デバイスDの分割率は100%であったが、ウェーハWの表面Waに10個以上の傷が発生した。所定間隔が45μm〜120μmの間では、ウェーハWの表面Waに傷の発生はなく、デバイスDの分割率も100%であった。そして、所定間隔が120μm以上になると、ウェーハWの表面Waに傷の発生はないが、デバイスDの分割率が60〜70%程度まで低下した。
このように、所定間隔が狭い(20〜40μm)場合は、1枚のウェーハWから全てのデバイスDを取得できるが、ウェーハWの表面Waに多くの傷が発生することが確認された。一方で、所定間隔が広い(120μm以上)場合は、ウェーハWの表面Waに傷が発生しないものの、デバイスDの分割率は悪くなることが確認された。したがって、所定間隔を45〜120μmに設定した場合が、最も良好な結果を得られるということが確認された。
1:レーザー加工装置 2:基台 2a:上面 3:コラム 4:保持手段
5:回転手段 6:レーザービーム照射手段 7:発振器 8:集光器
9a,9b:集光点 10:第1の改質層 100:所定間隔 101:距離
11:亀裂 12:第2の改質層 13:亀裂
20:加工送り手段 21:ボールネジ 22:モータ
23:ガイドレール 24:移動ベース
30:インデックス送り手段 31:ボールネジ 32:モータ 33:ガイドレール
34:移動ベース
5:回転手段 6:レーザービーム照射手段 7:発振器 8:集光器
9a,9b:集光点 10:第1の改質層 100:所定間隔 101:距離
11:亀裂 12:第2の改質層 13:亀裂
20:加工送り手段 21:ボールネジ 22:モータ
23:ガイドレール 24:移動ベース
30:インデックス送り手段 31:ボールネジ 32:モータ 33:ガイドレール
34:移動ベース
Claims (1)
- 被加工物を保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物に対して透過性を有する波長のパルスレーザービームを照射して被加工物の内部に改質層を形成するレーザービーム照射手段と、該保持手段と該レーザービーム照射手段とを相対的に加工送りする加工送り手段と、を備えたレーザー加工装置によって表面に複数のデバイスが複数の分割予定ラインによって区画されて形成されたウェーハを加工するウェーハの加工方法であって、
ウェーハに対して透過性を有する波長のパルスレーザービームの集光点をウェーハの内部に位置づけてウェーハの裏面から該分割予定ラインに対応する領域にパルスレーザービームを照射するとともに該保持手段と該レーザービーム照射手段とを相対的に加工送りして、ウェーハの内部に改質層を形成する改質層形成ステップと、
該改質層形成ステップを実施後、ウェーハに外力を付与して該改質層を分割起点にウェーハを該分割予定ラインに沿って分割する分割ステップとを備え、
該改質層形成ステップは、該パルスレーザービームの集光点をウェーハの表面側の第1の深さに位置づけて該パルスレーザービームを照射して第1の改質層を形成する第1ステップと、
該パルスレーザービームの集光点を、該第1の改質層から所定間隔あけた裏面側の第2の深さに位置づけて該パルスレーザービームを照射して第2の改質層を形成する第2ステップとを少なくとも含み、
該改質層形成ステップでは、該第1の改質層及び該第2の改質層から生じた亀裂が次に照射されるパルスレーザービームに当たらない長さとなるようにパルスレーザービームの出力が設定され、該所定間隔が該第1の改質層及び該第2の改質層から生じた亀裂同士が繋がらない間隔に設定されていること、を特徴とするウェーハの加工方法。
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