JP2017107922A - 太陽電池モジュール用封止材および太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用封止材および太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】エチレン−酢酸ビニル共重合体による透明性、架橋性、柔軟性、接着性等を生かしつつ、体積固有抵抗率が高められた太陽電池モジュール用封止材;発電効率が高く、生産効率の低下を招くことがなく、太陽電池セルが衝撃から十分に保護され、かつPID現象が抑えられた太陽電池モジュールを提供する。【解決手段】エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)と、イソシアヌレート基および3つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)とを含み、化合物(B)の含有量がエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0.4〜1.2質量部である太陽電池モジュール用封止材;太陽電池セル11と、太陽電池セル11を挟持した一対の封止材12とを備え、封止材12が本発明の太陽電池モジュール用封止材である、太陽電池モジュール10。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池セルを封止するための太陽電池モジュール用封止材、および太陽電池セルが太陽電池モジュール用封止材によって封止された太陽電池モジュールに関する。
太陽電池セルを封止するための太陽電池モジュール用封止材としては、通常、エチレン−酢酸ビニル共重合体シートが用いられる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、透明性、架橋性、柔軟性、接着性等に優れていることから、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む封止材は、太陽電池セルに入射する太陽光の光量を減らすことなく、太陽電池セルの外気との接触を防ぐとともに、太陽電池モジュールを構成する部材(太陽電池セル等)を衝撃から保護する。
しかし、封止材に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニルに由来する構成単位の割合が高いため、電気的特性が不十分である。そのため、このエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む封止材を備えた太陽電池モジュールにおいては、太陽電池モジュールに高電圧負荷が長時間かかった場合、電流漏れが発生し、出力が低下する現象(PID現象)が発生することがある。
PID現象を抑えるためには、封止材の体積固有抵抗率を高めることが考えられる。体積固有抵抗率が高い封止材としては、エチレン−α−オレフィン共重合体を含むものが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2012−238857号公報
しかし、エチレン−α−オレフィン共重合体を含む封止材には、下記の問題がある。
・エチレン−α−オレフィン共重合体を含む封止材は、透明性が低い。そのため、太陽電池セルに入射する太陽光の光量が低下し、太陽電池モジュールの発電効率が低下する。
・エチレン−α−オレフィン共重合体の融点が高いため、封止材によって太陽電池セルを封止する際の加熱温度が高くなり、生産効率が低下する。
・エチレン−α−オレフィン共重合体を含む封止材は、柔軟性が低い。そのため、太陽電池セルを衝撃から十分に保護できない。
本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体による透明性、架橋性、柔軟性、接着性等を生かしつつ、体積固有抵抗率が高められた太陽電池モジュール用封止材;発電効率が高く、生産効率の低下を招くことがなく、太陽電池セルが衝撃から十分に保護され、かつPID現象が抑えられた太陽電池モジュールを提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
<1>エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)と;下記式(I)で表されるイソシアヌレート基および3つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)とを含み;前記化合物(B)の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0.4〜1.2質量部である、太陽電池モジュール用封止材。
Figure 2017107922
<2>太陽電池セルと;前記太陽電池セルを挟持した一対の封止材とを備え;前記封止材が、前記<1>の太陽電池モジュール用封止材である、太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池モジュール用封止材は、エチレン−酢酸ビニル共重合体による透明性、架橋性、柔軟性、接着性等を生かしつつ、体積固有抵抗率が高められている。
本発明の太陽電池モジュールは、発電効率が高く、生産効率の低下を招くことがなく、太陽電池セルが衝撃から十分に保護され、かつPID現象が抑えられている。
本発明の太陽電池モジュールの一例を示す断面図である。
<太陽電池モジュール用封止材>
本発明の太陽電池モジュール用封止材(以下、単に「封止材」とも記す。)は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)と、特定の化合物(B)とを含むシートである。
(エチレン−酢酸ビニル共重合体(A))
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)は、エチレンに由来する構成単位と、酢酸ビニルに由来する構成単位とを有する共重合体である。
酢酸ビニルに由来する構成単位の割合は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)における全構成単位(100質量%)のうち、10〜40質量%が好ましく、15〜35質量%がより好ましい。酢酸ビニルに由来する構成単位の割合が前記範囲の下限値以上であれば、太陽電池モジュールにした際に封止材の透明性、柔軟性、接着性を高くできる。酢酸ビニルに由来する構成単位の割合が前記範囲の上限値以下であれば、太陽電池モジュールにおけるPID現象をさらに抑えることができる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の質量平均分子量は、10,000〜300,000が好ましく、30,000〜100,000がより好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の質量平均分子量が前記範囲の下限値以上であれば、太陽電池モジュールにした際の封止材の機械的特性を良好にできる。エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の質量平均分子量が前記範囲の上限値以下であれば、封止材の加工性を良好にできる。
(化合物(B))
封止材は、架橋助剤として特定の化合物(B)を含む。
化合物(B)は、下記式(I)で表されるイソシアヌレート基および3つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。
Figure 2017107922
化合物(B)は、3つの(メタ)アクリロイル基を有するため、化合物(B)を含む封止材は、十分な架橋性を有しており、透明性が高くなる。
化合物(B)は、イソシアヌレート基および(メタ)アクリロイル基を有するため、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)に対して高い相溶性を示す。そのため、封止材の保管時に化合物(B)がブリードアウトせず、封止材の接着性が低下しない。
化合物(B)は、イソシアヌレート基および3つの(メタ)アクリロイル基を有するため、封止材の体積固有抵抗率が高められる。従来の架橋助剤である、イソシアヌレート基および3つのアリル基を有するトリアリルイソシアヌレートでは、封止材の体積固有抵抗率を高める効果はあまり得られない。
化合物(B)としては、入手が容易である、電気特性の改善等の点から、下記式(I−1)で表される化合物が好ましい。ただし、Rは、水素原子またはメチル基であり、Rは、アルキレン基である。
Figure 2017107922
式(I−1)で表される化合物としては、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
化合物(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
化合物(B)の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0.4〜1.2質量部であり、0.6〜1.0質量部が好ましい。化合物(B)の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、太陽電池モジュールにした際の封止材の透明性、架橋性に優れ、封止材の体積固有抵抗率が高められる。化合物(B)の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、太陽電池モジュールにした際の封止材の接着性の低下が抑えられる。
(添加剤)
封止材は、架橋剤、接着性助剤を含むことが好ましい。
封止材は、化合物(B)以外の架橋助剤(以下、他の架橋助剤とも記す。)を含んでいてもよい。
封止材は、耐候剤を含んでいてもよい。
封止材は、本発明の効果を損なわない範囲において、上記以外の他の添加剤、顔料、染料、充填材等を含んでいてもよい。
架橋剤は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を架橋させる成分である。架橋剤としては、公知の有機過酸化物(パーオキシケタール類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステル類等)、光増感剤等が挙げられる。
架橋剤を含む場合、架橋剤の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0.1質量部超2.0質量部以下が好ましく、0.1質量部超1.0質量部以下がより好ましい。
接着性助剤は、後述する太陽電池セル、透明保護材、バックシート等との接着性を改良する成分である。接着性助剤としては、シランカップリング剤等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
接着性助剤を含む場合、接着性助剤の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0質量部超1.0質量部以下が好ましく、0質量部超0.5質量部以下がより好ましい。
他の架橋助剤は、重合性不飽和基(ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基等)を1つ以上(好ましくは2つ以上)有する化合物である。他の架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等が挙げられる。
他の架橋助剤を含む場合、他の架橋助剤の割合は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0質量部2.0質量部以下が好ましく、0質量部超1.0質量部以下がより好ましい。
耐候剤は、封止材に耐候性を付与する成分である。耐候剤としては、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤等が挙げられる。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤等が挙げられる。
(厚さ)
シート状の封止材の厚さは、作製する太陽電池モジュールに応じて0.1〜1mmの範囲内で適宜選択される。封止材の厚さが0.1mm以上であれば、太陽電池セルを十分に封止できる。封止材の厚さが1mm以下であれば、太陽電池セルを薄型化できる。
(封止材の製造方法)
封止材の製造方法としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)と化合物(B)と必要に応じて添加剤とを混合して混合物を調製し、該混合物を成形してシート化する方法が挙げられる。
シート化方法としては、例えば、Tダイを用いた押出成形法、プレス成形法等が挙げられる。また、離型シートに封止材の溶液を塗工し、乾燥することにより、シート化することもできる。
(作用効果)
以上説明した本発明の太陽電池モジュール用封止材にあっては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)と化合物(B)とを含み、化合物(B)の含有量がエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0.4質量部以上であるため、太陽電池モジュールにした際の封止材の透明性、架橋性に優れ、封止材の体積固有抵抗率が高められる。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)と化合物(B)とを含み、化合物(B)の含有量がエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して1.2質量部以下であるため、太陽電池モジュールにした際の封止材の接着性の低下が抑えられる。
また、柔軟性の高いエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を含むため、太陽電池モジュールにした際の封止材の柔軟性に優れる。
<太陽電池モジュール>
図1は、本発明の太陽電池モジュールの一例を示す断面図である。
太陽電池モジュール10は、複数の太陽電池セル11と;太陽電池セル11を挟んで封止する一対の封止材12と;封止材12によって貼り合わされた透明保護材13およびバックシート14とを備える。
太陽電池モジュール10においては、封止材12は本発明の封止材である。
(太陽電池セル)
太陽電池セル11としては、p型とn型の半導体を接合した構造を有するpn接合型太陽電池素子が挙げられる。pn接合型太陽電池素子としては、シリコン系(単結晶シリコン系、多結晶シリコン系、アモルファスシリコン系等)、化合物系(GaAs系、CIS系、CdTe−CdS系)等が挙げられる。
太陽電池モジュール10においては、複数の太陽電池セル11は、導線および半田接合部を備えたタブストリング15を介して電気的に直列に接続されている。
(透明保護材)
透明保護材13としては、ガラス板、樹脂板等が挙げられる。ガラス板としては、光透過性の点から、表面に凹凸をつけた型板ガラスが好ましい。型板ガラスの材料としては、鉄分の少ない白板ガラス(高透過ガラス)が好ましい。
(バックシート)
バックシート14の材料としては、ポリフッ化ビニル、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリオレフィン(ポリエチレン等)、ガラス、金属(アルミニウム等)等が挙げられる。バックシート14は、単層であってもよく、複層であってもよい。
(太陽電池モジュールの製造方法)
太陽電池モジュールの製造方法としては、タブストリング15を用いて電気的に接続した複数の太陽電池セル11を一対の封止材12で挟み、さらに封止材12を透明保護材13とバックシート14とで挟んだ後、加熱して、封止材12同士、封止材12と透明保護材13、封止材12とバックシート14とを接着する方法が挙げられる。
封止材12が架橋剤を含む場合、架橋剤の分解温度以上に加熱することが好ましい。架橋剤の分解温度以上に加熱すれば、封止材12に含まれるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を架橋でき、封止材12の耐久性をより向上させることができる。
(作用効果)
以上説明した本発明の太陽電池モジュールにあっては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)による透明性、架橋性、柔軟性、接着性等を生かしつつ、体積固有抵抗率が高められた本発明の封止材を備えたものであるため、発電効率が高く、太陽電池セルが衝撃から十分に保護され、かつPID現象が抑えられている。
また、融点が低いエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)を含む本発明の封止材を用いているため、太陽電池モジュールを製造する際に生産効率の低下を招くことがない。
(各成分)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A):エチレン−酢酸ビニル共重合体(湖南石油化学社製、SEETEC VE700、酢酸ビニルに由来する構成単位の割合:28質量%)。
架橋剤:2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン(化薬アクゾ社製、カヤヘキサAD)。
接着性助剤:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−503)。
耐候剤:ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(BASFジャパン社製、CHIMASSORB(登録商標) 81)。
化合物(B):トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート(新中村化学工業社製、A−9300)。
他の架橋助剤:トリアリルイソシアヌレート(日本化成社製、タイク(登録商標))。
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部、架橋剤の0.4質量部、接着性助剤の0.3質量部、耐候剤の0.3質量部、化合物(B)の0.4質量部を混合して、封止材用組成物を得た。封止材用組成物をプレス成形して、厚さ0.5または1.0mmのシート状の封止材を得た。
(実施例2)
化合物(B)の量を0.8質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、封止材を得た。
(実施例3)
化合物(B)の量を1.2質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、封止材を得た。
(実施例4)
他の架橋助剤の0.4質量部を追加した以外は実施例1と同様にして、封止材を得た。
(実施例5)
化合物(B)の量を0.8質量部に変更した以外は実施例4と同様にして、封止材を得た。
(実施例6)
他の架橋助剤の量を0.8質量部に変更した以外は実施例4と同様にして、封止材を得た。
(比較例1)
化合物(B)を添加しなかった以外は実施例1と同様にして、封止材を得た。
(比較例2)
化合物(B)の量を0.2質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、封止材を得た。
(比較例3)
化合物(B)の量を1.5質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、封止材を得た。
(比較例4)
化合物(B)の0.4質量部の代わりに、他の架橋助剤の0.4質量部を配合した以外は実施例1と同様にして、封止材を得た。
(比較例5)
化合物(B)の0.4質量部の代わりに、他の架橋助剤の0.8質量部を配合した以外は実施例1と同様にして、封止材を得た。
<評価>
各封止材の透明性、架橋性、接着性を以下のように評価した。また、各封止材の体積固有抵抗率を以下のように測定した。また、各封止材を用いて作製した太陽電池モジュールについて、PID試験を行って出力維持率を以下のように求めた。それらの結果を表1および表2に示す。
(透明性)
封止材(厚さ:1.0mm)を一対の白板ガラス(厚さ:1mm)で挟んで積層体を作製した。この積層体を樹脂製の袋に入れ、太陽電池モジュール製造用のラミネータを用いて、150℃に加熱するとともに、袋内部を4分間真空状態にした後に12分間プレスすることによって試験片を得た。
試験片について、曇り度計(日本電色工業社製、NDH2000)を用い、JIS K 7136に準拠してヘーズを測定した。ヘーズが小さいほど透明性が高く、1%未満を合格とした。
(架橋性)
白板ガラス(厚さ:3.2mm)/離型フィルム(ポリエステル、厚さ:100μm)/封止材(厚さ:1.0mm)/離型フィルム(ポリエステル、厚さ:100μm)/バックシート(ポリエステル、厚さ:0.25mm)の積層構成で積層して積層体を得た。この積層体を樹脂製の袋に入れ、太陽電池モジュール製造用のラミネータを用いて、150℃に加熱するとともに、袋内部を4分間真空状態にした後に12分間プレスすることによって試験片を得た。
試験片から封止材を取り出し、これを110℃のキシレン中で30分間撹拌した。濾過して未溶解物を回収した。下記式から架橋率を求めた。架橋率が高いほど架橋性が高く、75%以上を合格とした。
架橋率(%)=[(未溶解物の質量)/(溶解前の封止材の質量)]×100
(接着性)
白板ガラス(厚さ:3.2mm)/封止材(厚さ:1.0mm)の積層構成で積層して積層体を得た。この積層体を樹脂製の袋に入れ、太陽電池モジュール製造用のラミネータを用いて、150℃に加熱するとともに、袋内部を4分間真空状態にした後に12分間プレスすることによって試験片を得た。
試験片について、引張り試験装置(島津製作所社製、AG−5000A)を用い、180゜剥離によって剥離強度を測定した。剥離強度が30N/cm以上を合格とした。
(体積固有抵抗率)
封止材(厚さ:1mm)を一対の離型フィルム(ポリエステル、厚さ:100μm)で挟んで積層体を作製した。この積層体を樹脂製の袋に入れ、太陽電池モジュール製造用のラミネータを用いて、150℃に加熱するとともに、袋内部を4分間真空状態にした後に12分間プレスすることによって試験片を得た。
試験片について、高抵抗測定装置(アジレントテクノロジー社製、ハイ・レジスタンス・メーター)を用い、JIS K 6911−1995に準拠して体積固有抵抗率を測定した。体積固有抵抗率が1.0×1015Ω・cm以上を合格とした。
(PID試験)
2枚の封止材(厚さ:0.5mm)で、タブストリングを固定した多結晶シリコン系太陽電池セルの1枚を挟み、これらを白板ガラス(厚さ:3.2mm)と、バックシート(ポリエステル、厚さ:0.25mm)とで挟んで積層体を得た。この積層体を樹脂製の袋に入れ、太陽電池モジュール製造用のラミネータを用いて、150℃に加熱するとともに、袋内部を4分間真空状態にした後に12分間プレスすることによって試験用太陽電池モジュールを得た。
試験用太陽電池モジュールの初期の発電量を、ソーラーシミュレータ(日清紡メカトロニクス社製、PVS1114iD)を用いて測定した。
室温環境下、試験用太陽電池モジュールの太陽電池セルとバックシートとの間に、1000Vの電圧を700時間印加した。試験用太陽電池モジュールの試験後の発電量を測定した。下記式から出力維持率を求めた。出力維持率が高いほど出力低下が小さく、80%以上を合格とした。
出力維持率(%)=[(試験後の発電量)/(初期の発電量)]×100
Figure 2017107922
Figure 2017107922
実施例1〜6の封止材は、化合物(B)の含有量がエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0.4〜1.2質量部であるため、透明性、架橋性、接着性に優れ、体積固有抵抗率が高かった。実施例1〜6の太陽電池モジュールは、出力維持率が高かった。
比較例1の封止材は、化合物(B)および他の架橋助剤を含まないため、透明性、架橋性に劣り、体積固有抵抗率が低かった。比較例1の太陽電池モジュールは、出力維持率が低かった。
比較例2の封止材は、化合物(B)の含有量が少ないため、透明性に劣り、体積固有抵抗率が低かった。比較例2の太陽電池モジュールは、出力維持率が低かった。
比較例3の封止材は、化合物(B)の含有量が多いため、接着性に劣った。
比較例4、5の封止材は、他の架橋助剤を含むものの化合物(B)を含まないため、体積固有抵抗率が低かった。比較例4、5の太陽電池モジュールは、出力維持率が低かった。
本発明の太陽電池モジュール用封止材は、発電効率が高く、かつPID現象が抑えられた太陽電池モジュールの封止材として有用である。
10 太陽電池モジュール、
11 太陽電池セル、
12 封止材、
13 透明保護材、
14 バックシート、
15 タブストリング。

Claims (2)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)と、
    下記式(I)で表されるイソシアヌレート基および3つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物(B)とを含み、
    前記化合物(B)の含有量が、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)の100質量部に対して0.4〜1.2質量部である、太陽電池モジュール用封止材。
    Figure 2017107922
  2. 太陽電池セルと、
    前記太陽電池セルを挟持した一対の封止材とを備え、
    前記封止材が、請求項1に記載の太陽電池モジュール用封止材である、太陽電池モジュール。
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