JP2017108246A - 繊維樹脂複合シート - Google Patents
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Abstract
Description
しかし反面、植物繊維では弾性率および剛性に関しては十分では無かった。これに対してガラス繊維や金属材料等の無機材料は弾性率および剛性は高くなるものの、内部損失が小さくなるという欠点があった。
さらには、繊維の長さが20〜100mmの範囲であることや、芳香族ポリアミドからなる繊維がパラ型であること、熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ナイロン樹脂から選ばれる少なくとも一種からなるものであることが好ましい。また繊維樹脂複合シートの目付が100〜500g/cm2の範囲であることが好ましい。
さらには、繊維Aの長さが20〜100mmの範囲であることや、繊維Bの長さが20〜150mm範囲であること、繊維Bの捲縮数が5〜25個/25mmの範囲であることが好ましい。
そして本発明は、上記の本発明のいずれかの繊維樹脂複合シートからなるスピーカー振動板を包含する。
言い換えると本発明の繊維樹脂複合シートにおいては、芳香族ポリアミド繊維の割合は基材の全重量に対し10%〜80%であることが必要であり、さらには20%〜60%であることが好ましい。芳香族ポリアミド繊維の割合が10%よりも少ないと、繊維の補強効果が低下し、剛性値なども低下する。逆に繊維の割合が全体の80%を超えると、熱可塑性樹脂の比率が低すぎて、十分な物性の樹脂シートを得ることができなくなる。
また、本発明の線樹脂複合シートは、そのシートの目付としては、100〜500g/cm2の範囲であることが好ましい。さらには200〜400g/cm2の範囲とすることが好ましい。
ここで空隙率とは、繊維樹脂複合シートの全体の体積から繊維と樹脂の含有率と比重から計算した体積を引いた空隙の体積が、シート全体の体積に占める割合を百分率で表記したものである。このような空隙率を有する繊維樹脂複合シートは、もう一つの本発明である繊維樹脂複合シートの製造方法により得ることが可能となる。
また破断強度は200〜2000N/cmの範囲であることや、伸度は0.5〜10%、弾性率が3000〜20000MPaの範囲であることが好ましい。特にこのような高い弾性率の値を取ることにより、より音の振動を阻害しない効果が発揮されうる。
そしてこのような繊維樹脂複合シートは物性に優れるばかりでなく、成形性にも優れ、スピーカー振動板等の複雑な形状への成形も容易となる。
本発明の製造方法では上記のような繊維A:繊維Bの重量比率が10:90〜80:20の範囲である繊維集合体に一旦する。さらには繊維A:繊維Bの重量比率が20:80〜60:40の範囲とすることが好ましい。
加熱加圧プレスの条件としては、成形圧力が2〜15MPaの範囲であることが、温度としては130〜300℃の範囲であることが好ましい。あるいは繊維Bの融点+30℃以上、繊維Aの分解温度−50℃以下の温度であることが好ましい。
また、本発明の製造方法にて得られる繊維樹脂複合シートとしては、そのシートの目付が100〜500g/cm2の範囲であることが好ましい。さらには200〜400g/cm2の範囲とすることが好ましい。
そしてこのような繊維樹脂複合シートを用いたスピーカー振動板は、適度な内部損失ともに、比弾性率や比強度に優れ、剛性が高低音域のバランスに対し良好となるために、雑音が少なく、高音質が得られるものとなる。
JIS L 1015に準拠して測定した。
繊維樹脂複合シートの引張強度はJIS P8113に準拠して、試験巾10mm、試験長100mm、引張速度100mm/minで測定した。
デジタルリニアゲージ(株式会社小野測器製、「DG−925」、測定端子部の直径1cm)を用い、20箇所において厚さを測定し、その平均値を求めた。
測定対象のシートを、1辺が25mmの正方形に切り出し、その重量を電子天秤を用いて測定し、1辺が1mの正方形として換算し、目付とした。
繊維樹脂複合シートの全体の体積から繊維と樹脂の含有率と比重から計算した体積を引き、シート全体の体積に占める空隙の体積割合を百分率で表記した。
繊維樹脂複合シートの5ヶ所をサンプリングし、熱機械分析装置(ブルカー・エイエックスエス株式会社製、「TMA4000SA」)を用いて、昇温速度10℃/min.にて測定し、縦方向の収縮量の平均値を算出し、室温でのサンプルサイズからの収縮率を算出した。
粘弾性測定装置(株式会社岩本製作所製、「VES−HC型」)を用い、周波数10kHz、40℃における繊維樹脂複合シートの内部損失(tanδ)を測定した。
芳香族ポリアミド繊維として、繊維径12μmの3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人株式会社製、全芳香族ポリアミド繊維「テクノーラ」、分解温度500℃、密度1.39g/cm3)の51mmカットファイバーを準備した。一方、ポリエチレンテレフタレート繊維(帝人株式会社製、「RA03F SD2.2×51」、繊度2.2dtex、繊維長51mm、捲縮数12個/25mm、融点260℃、密度1.39g/cm3)を準備した。
この芳香族ポリアミド繊維とポリエチレンテレフタレート繊維を重量比で、40:60に混合し、カード工程を通過させた後、ニードルパンチ機により40番針にて針深度10mm、打ち込み密度50本/cm2条件で、目付205g/m2の成型前シートを得た。
さらにこの成型前シートを2枚積層したものを、あらかじめ離型処理を施したステンレス板で挟み、ホットプレス熱盤上にセットした後、成型圧力4MPa、成型温度が260℃にて目付360g/m2、370μm厚の繊維樹脂複合シートを作成した。
製造条件および得られた繊維樹脂複合シートの物性を表1に記した。この得られた繊維樹脂複合シートは、スピーカー振動板に適したものであった。
無捲縮の芳香族ポリアミド繊維に代えて、捲縮数6個/25mm、繊維長51mmの芳香族ポリアミド繊維を用いること以外は実施例1と同様にして繊維樹脂複合シートを作成した。製造条件および得られた繊維樹脂複合シートの物性を表1に併せて記した。実施例1に比べ、弾性率と内部損失(tanδ)の値が共に小さくなり、振動特性に劣るものであった。
芳香族ポリアミド繊維とポリエチレンテレフタレート繊維の重量比を、実施例1の40:60から変更した表1記載の成型前シートを使用する以外は、実施例1と同様にして繊維樹脂複合シートを作成した。製造条件および得られた繊維樹脂複合シートの物性を表1に併せて記した。得られた繊維樹脂複合シートは、スピーカー振動板に適したものであった。
芳香族ポリアミド繊維とポリエチレンテレフタレート繊維の重量比を、実施例1の40:60から、5:95に変更した成型前シートを使用する以外は、実施例1と同様にして繊維樹脂複合シートを作成した。製造条件および得られた繊維樹脂複合シートの物性を表1に併せて記した。収縮率が大きく、耐久性に劣るものであった。
芳香族ポリアミド繊維とポリエチレンテレフタレート繊維の重量比を、実施例1の40:60から、85:15に変更した以外は、実施例1と同様にカード工程を通過させた後、ニードルパンチを通過させたが、芳香族ポリアミド繊維の脱落が多く、取扱い可能なフェルトを得ることが出来なかった。
ポリエチレンテレフタレート繊維の代わりに、ポリプロピレン繊維(融点165℃、密度0.86g/cm3)を使用し、芳香族ポリアミド繊維と熱可塑性樹脂繊維の重量比を実施例3と同じ55:45とすること以外は、実施例1と同様にして繊維樹脂複合シートを作成した。製造条件および得られた繊維樹脂複合シートの物性を表1に併せて記した。得られた繊維樹脂複合シートは、スピーカー振動板に適したものであった。
Claims (10)
- 芳香族ポリアミド樹脂からなる無捲縮の繊維と熱可塑性の樹脂からなり、繊維:樹脂の重量比率が10:90〜80:20の範囲であり、厚さが5mm以下、かつ空隙率が2〜50%であることを特徴とする繊維樹脂複合シート。
- 繊維の長さが20〜100mmの範囲である請求項1記載の繊維樹脂複合シート。
- 芳香族ポリアミドからなる繊維がパラ型である請求項1または2記載の繊維樹脂複合シート。
- 熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ナイロン樹脂から選ばれる少なくとも一種からなるものである請求項1〜3のいずれか1項記載の繊維樹脂複合シート。
- 繊維樹脂複合シートの目付が100〜500g/cm2の範囲である請求項1〜4のいずれか1項記載の繊維樹脂複合シート。
- 芳香族ポリアミド樹脂からなる無捲縮の繊維Aと熱可塑性樹脂からなる捲縮を有する繊維Bとからなり、繊維A:繊維Bの重量比率が10:90〜80:20の範囲である繊維集合体を、繊維Bの融点以上、繊維Aの分解温度以下の温度で圧縮を行い、空隙率2〜50%とすることを特徴とする繊維樹脂複合シートの製造方法。
- 繊維Aの長さが20〜100mmの範囲である請求項6記載の繊維樹脂複合シートの製造方法。
- 繊維Bの長さが20〜150mm範囲である請求項6または7記載の繊維樹脂複合シートの製造方法。
- 繊維Bの捲縮数が5〜25個/25mmの範囲である請求項6〜7のいずれか1項記載の繊維樹脂複合シートの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の繊維樹脂複合シートからなるスピーカー振動板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2015239408A JP2017108246A (ja) | 2015-12-08 | 2015-12-08 | 繊維樹脂複合シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2015239408A JP2017108246A (ja) | 2015-12-08 | 2015-12-08 | 繊維樹脂複合シート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
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| JP2017108246A true JP2017108246A (ja) | 2017-06-15 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2017108246A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20200231014A1 (en) * | 2017-10-03 | 2020-07-23 | Bridgestone Corporation | Arm for automobile, and method of manufacturing arm for automobile |
-
2015
- 2015-12-08 JP JP2015239408A patent/JP2017108246A/ja active Pending
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