JP2017111101A - 原子炉構造材の試験方法および再装荷用監視試験容器 - Google Patents

原子炉構造材の試験方法および再装荷用監視試験容器 Download PDF

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Abstract

【課題】再装荷用監視試験カプセルを用いて適切な照射量の実機照射材を簡易的に作製し、実機照射材の材料試験を行なって高経年化評価を実施可能な技術を提供する。【解決手段】本発明に係る原子炉構造材の高経年化評価方法は、監視試験片が装荷されて原子炉内に設置された監視試験カプセル35と同型の再装荷用監視試験カプセル35を準備し、前記再装荷用監視試験カプセル35に高経年化評価を行なうデータを取得するための追加照射用試験片39を装荷し、再装荷用監視試験カプセル35を原子炉内に設置することを特徴とする方法である。【選択図】 図5

Description

本発明の実施形態は、圧力容器や炉内機器の経年劣化によるプラント健全性を評価する原子炉構造材の試験方法および再装荷用監視試験容器に関する。
原子力発電プラントでは、原子炉の圧力容器や炉内機器の経年劣化によるプラント健全性を確認するため、原子炉構造材の経年劣化度を診断し、評価する高経年化評価が実施されている。高経年化評価は、30年以上経過した原子力発電プラントに対し、10年置きに実施することが求められている。特に、原子力発電では中性子照射によって材料特性が変化するため、構造材料への中性子照射の影響を評価する必要がある。中性子照射による影響を評価する方法としては、実際に中性子照射された照射材を用いて材料試験を実施し、材料特性を評価することが有効である。
材料試験に用いる照射材を得るためには、(1)実炉で照射して入手する、(2)試験炉で照射して入手する、(3)実機プラント材料を加工して作製する、といった3つの手法がある。
実炉で照射された材料の健全性評価例として、原子炉内で使用されていないスペースを使用して、炉内構造材料の劣化を診断する技術がある。この技術では、原子炉内の燃料集合体を引き抜き、引き抜かれた燃料集合体の箇所に、燃料集合体とほぼ同等の中空の評価用試験体を設置し、一定期間照射後、照射試験体を取り出して燃料保管用プールにて切断し、目標とする試験片を得ることが記載されている。
また、実機材を加工して材料の経年劣化度を判断する例として、炉内構造物材料の溶接部および母材部の経年劣化度を判断する技術がある。この技術は、シュラウド内面に設置されている位置決め用突起と、その周囲のすみ肉溶接部とから、試験片を切り出して母材と溶接部の劣化判断を行なうことが記載されている。
原子力発電プラントでは、中性子照射による材料の特性変化を定期的に確認するために、原子炉内に原子炉圧力容器と同等材で作製された監視試験片が装荷されている。監視試験片は、原子炉圧力容器の内側に設けられた監視試験バスケットの監視試験カプセル内に装荷されている。監視試験片は、原子炉圧力容器の照射脆化を評価するため、炉内の中性子照射量が高い炉心相当部に設置されており、原子炉圧力容器と同等の照射速度である原子炉内の炉壁に設置されている。
原子力規制庁が制定した許認可制度の変更によって、原子力発電プラントでは監視試験回数が増加し、監視試験片の本数が不足している。そのため、監視試験後に、監視試験片を再装荷し、原子炉内で照射した監視試験片に対して再生・接合を実施して、監視試験回数の増加に対応しようとする動きがある。
特開2000−162363号公報 特開平9−189790号公報
材料試験に用いる照射材を得るのに、3つの手法があり、各手法による照射材の作製から高経年化評価までのフロー図を図12ないし図14にそれぞれ示す。
図12に示す例では、実炉で照射用治具に設置された試験片に照射し、実機照射材で作製された試験片を用いて材料試験を行ない、高経年化評価に用いたものである。実機照射材からの試験片は、実機同様の照射速度が得られるが、高経年化を評価できる目的の中性子照射の照射量に到達するまでに時間を要する。実炉で試験片に照射して高経年化評価の材料試験を行なうためには、炉内に装荷できるスペースは限られており、試験片の寸法、員数等に制約を受けたり、現地での工事が必要なため、大掛りな工事が必要になり、多大なコストを要する課題がある。
また、図13に示す例では、試験炉照射した試験片を照射用治具に設置して材料試験を行ない、高経年化評価を実施している。試験炉では比較的短時間で照射試験片が得られるが、実機と比較すると試験炉では中性子照射が加速照射となり、照射速度による影響を受ける可能性があったり、照射用治具の製作に時間やコストが掛かる問題がある。
さらに、図14に示す例では、実機プラント材料を採取して照射試験片を作製して高経年化評価の材料試験に用いられる。実機プラント材料から採取した材料から作製される照射試験片は実機環境を把握する上で適しているが、40年超の高経年化評価に用いることができる照射量に達していないという問題がある。また、実機プラント材料を採取する上で、大掛りな工事を必要とする問題がある。
本発明の実施形態は、上述した事情を考慮してなされたもので、再装荷用監視試験カプセルを用いて適切な照射量の実機照射材を取得し、高経年化評価を実施することが可能な原子炉構造材の試験方法および再装荷用監視試験容器を提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、上述した課題を解決するために、監視試験片が装荷されて原子炉内に設置された監視試験カプセルを取り出し、前記監視試験カプセルと同型の再装荷用監視試験カプセルを準備し、前記再装荷用監視試験カプセルに高経年化評価を行なうデータを取得するための追加照射用試験片を装荷し、前記再装荷用監視試験カプセルを前記原子炉内に設置することを特徴とする原子炉構造材の試験方法である。
また、本発明の他の実施形態は、上述した課題を解決するために、原子炉に設置されていた監視試験カプセルと同型のカプセルとして準備された再装荷用監視試験カプセルと、前記再装荷用監視試験カプセル内に装荷され、少なくとも高経年評価を行なうための追加照射用試験片とを有することを特徴とする再装荷用監視試験容器である。
本発明の実施形態では、再装荷用監視試験カプセルを用いて、適切な中性子照射量の実機照射材(追加照射優試験片)を取得し、高経年化評価を有効的に実施することができる。
原子炉の原子炉圧力容器内に設置される監視試験ホルダの設置位置を示す概略図。 監視試験ホルダに設置される監視試験バスケットの模式図。 監視試験バスケットに装荷される衝撃試験片用カプセルの概略図。 監視試験バスケットに装荷される引張試験片用カプセルの概略図。 監視試験バスケットに装荷される再装荷用監視試験カプセル(衝撃試験片用カプセル)の概略図。 再装荷の際の監視試験片である(シャルピー)衝撃試験片の切断を示す概略図。 (A),(B),(C)および(D)は、追加照射用試験片の各試験片形状例を示す図。 本発明の第1実施形態、第4実施形態または第7実施形態に係る原子炉構造材の高経年化評価方法を示すフロー図。 本発明の第2実施形態、第5実施形態または第8実施形態に係る原子炉構造材の高経年化評価方法を示すフロー図。 本発明の第3実施形態、第6実施形態または第9実施形態に係る原子炉構造材の高経年化評価方法を示すフロー図。 本発明の第6実施形態、第7実施形態または第8実施形態に係る原子炉構造材の高経年化評価方法を示すフロー図。 実機照射材の製作から高経年化評価の実施までを示すフロー図。 試験炉照射材の製作から高経年化評価の実施までを示すフロー図。 実機プラント材料の採取から高経年化評価の実施までを示すフロー図。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
本実施形態では、図1に示すように、実機プラントである原子力発電プラントの(原子炉を構成する)原子炉圧力容器11の内周壁に監視試験ホルダ12が設けられ、この監視試験ホルダ12に監視試験バスケット13が設置される。監視試験バスケット13は、原子炉構造材料の中性子照射による影響を評価するために、炉心部周辺に、規格で決められた回数の試験を行なうことができるように、例えば原子炉圧力容器11と炉心シュラウド14との間に複数個が設けられる。符号15は炉心シュラウド14内に収容された炉心部である。
監視試験バスケット13には、図2に示すように複数の監視試験カプセル20が設けられる。監視試験カプセル20には、例えば衝撃試験片用カプセル17、引張試験片用カプセル18および温度モニタ用カプセル19がある。これらの監視試験カプセル20(17,18,19)は、バスケット容器21内に配置され、プラグ22によりバスケット容器21内に保持される。符号23は、監視試験バスケット13を取り扱うハンドルであり、符号24は、バスケット容器21内への各通水孔である。
監視試験カプセル20である衝撃試験片用カプセル17は、図3に示すように構成される。衝撃試験片用カプセル17は、矩形ボックス状のカプセル容器であるチャンネル26内に、多数の衝撃試験用監視試験片27がスペーサ28とともに収容され、両端部がエンドプラグ29で溶接にて封止される。衝撃試験片用カプセル17内には、中性子照射量を測定するガイガーカウンタや線量計である中性子ドジメータ30が放射線測定器として設けられる。衝撃試験用試験片27は、原子炉圧力容器11や炉内機器と同等材からなる監視試験片で構成される。
また、同じく、監視試験カプセル20の1つである引張試験片用カプセル18は、図4に示すように構成される。引張試験片用カプセル18は、筒状チャンネル31内に複数、例えば2個の引張試験用監視試験片32が収容され、両端部がエンドプラグ33で封止されて構成される。これらの監視試験片27,32は、原子炉圧力容器11の照射脆化を評価するために、原子炉内の中性子照射量が最も高い炉心相当部に設置されており、原子炉圧力容器11と同等の照射速度である原子炉圧力容器11の炉壁に設置されている。
監視試験カプセル20(17,18,19)が装荷された監視試験バスケット13は、監視試験ホルダ12に取り付けられ、原子炉圧力容器11の所要の内周壁に設けられる。そして、監視試験バスケット13は、監視試験ホルダ12に設置された状態で(原子力発電プラントの)実機プラントのプラント運転が実施され、監視試験カプセル20は原子炉(圧力容器11)内で実炉照射を受ける。
原子力発電プラントでは、原子炉の実炉照射が所定期間行なわれた後、原子炉の定期検査時等に、監視試験カプセル20が炉外に取り出され、回収プール内で図示しない照射済み試験機関にて、原子炉圧力容器11や炉内機器によるプラント健全性を確認するため、高経年化評価が実施される。高経年化評価は、運転期間(年数)が30年以上の原子力発電プラントに対して行なわれる。
一方、原子力発電プラントでは、原子炉の運転開始から最短で12EFPYまたは13EFPYで原子炉材料の健全性評価を実施するため、監視試験カプセル20を取り出して監視試験を実施することがJIS規格で定められている。ここに、EFPYとは、JEAC(日本電気協会)規格で「定格負荷相当年数」をいい、定格出力で連続運転したと仮定した年数を意味する。
また、高経年化評価は、監視試験とは別の規格の材料試験であり、原子力発電プラントのプラント運転開始から運転末期の停止(廃炉)までに、監視試験カプセルの取出しを3回行ない、プラント健全性を確認する材料試験を実施することが規定されているが、原子力規制庁が制定した許認可制度の変更によって、監視試験回数が2回増加したため、監視試験本数が不足している。
本発明の実施形態では、原子炉の実炉照射が所定期間、例えば最短で12EFPYまたは13EFPY行なわれた後、原子炉の定期検査時等に、監視試験カプセル20が監視試験バスケット13から取り出され、炉外の水中にて照射済み試験機関にて監視試験が実施される。照射済み試験機関では、図3に示す(監視試験カプセル20の)衝撃試験片用カプセル17のエンドプラグ29を壊して、各衝撃試験用監視試験片27や中性子ドジメータ30を取り出し、監視試験が実施される。さらに、図4に示す(監視試験カプセル20の)引張試験片用カプセル18も、エンドプラグ33を壊して引張試験用監視試験片32を取り出し、監視試験が実施される。
監視試験では、監視試験カプセル20の中性子ドジメータ30や温度モニタ用カプセル19の温度モニタ用試験片を用いて中性子照射量の照射履歴が計測される。また、監視試験では、衝撃試験用監視試験片27や引張試験用監視試験片32を用いて材料の試験を実施し、機械的特性、応力腐食割れ特性、脆化特性、疲労特性の原子炉構造材の経年変化(劣化)が診断され、評価される。
[第1実施形態]
以下、原子炉構造材の高経年化評価方法および再装荷用監視試験容器の第1実施形態について説明する。
第1実施形態は、(監視試験の再装荷用試験容器である)再装荷用監視試験カプセルを用いて、適切な(中性子)照射量の実機照射材である追加照射用試験片を簡易的に製作し、追加照射用試験片の材料試験を実施して高経年化評価を行なうものである。
高経年化評価は、30年以上経過した原子力発電プラントの圧力容器11や炉内機器の経年劣化によるプラント健全性を確認するために実施される。高経年化評価では、原子力発電プラントの運転開始から運転末期の停止(廃炉)に至るまで、規格で決められた所要回数の試験片の取出しが求められ、取り出された試験片により材料試験が実施される。高経年化評価は、原子力発電プラントの将来のプラント健全性が予測され、評価されるもので、原子力発電プラントの現在のプラント健全性が確認され、評価される監視試験とは相違する。
高経年化評価では、原子力発電プラントが最短12EFPY(あるいは13EFPY)または24EFPYで原子炉の定期検査時等に、圧力容器11から監視試験バスケット13が取り出される。監視試験バスケット13は、炉外の回収プールに移送され、水中にて監視試験バスケット13から図3および図4に示す監視試験カプセル20が取り出される。監視試験カプセル20から、例えば図3に示す各監視試験片27や中性子ドジメータ30が取り出され、図示しない照射済み試験機関にて監視試験が実施される。監視試験では、中性子ドジメータ30により実炉照射材である監視試験片27,32の照射履歴が測定される一方、各監視試験片20を用いて、実炉照射材の機械的特性や応力腐食割れ特性、脆化特性、疲労特性の材料特性を評価する監視試験が実施され、現在の圧力容器11や炉内機器のプラント健全性が評価される。
例えば、運転年数12EFPY(または24EFPY)で取り出された各監視試験片20(27,32)を用いて監視試験が実施された後、監視試験カプセル20および中性子ドジメータ30は廃棄され、後述する再装荷用監視試験片38や追加照射用試験片39を収容する再装荷用監視試験カプセル35が新たに作製される。この再装荷用監視試験カプセル35は、図2に示す監視試験バスケット13に装荷され、次の原子炉定期検査時に図1に示すように、原子炉圧力容器11内の監視試験ホルダ12に設けられる。
再装荷用監視試験カプセル35を圧力容器11内に設けた原子力発電プラントは、所要の運転年数である35EFPYから40EFPYの取出しまでの20数年間、原子炉圧力容器11内に装荷された状態でプラント運転により実炉照射を受ける。このように、原子力発電プラントは、運転年数が12EFPY(または24EFPY)で原子炉から取り出されて(監視試験片20により)監視試験が実施された後、プラント運転が続けられ、運転年数が35EFPYから40EFPYの間に次の取出しが行なわれ、高経年化評価の材料試験が行なわれる。この高経年化評価の材料試験を行なった後、運転年数45EFPYから50EFPYの間に、次の再装荷用監視試験片を用いて高経年化評価の材料試験が実施される。
[再装荷用監視試験容器]
図5は、再装荷時の監視試験カプセルである再装荷用監視試験カプセル35を示す概略図である。再装荷用監視試験カプセル35は矩形ボックス状の再装荷用監視試験容器を構成している。再装荷用監視試験カプセル35は、前回の原子炉圧力容器11に装荷されていた監視試験カプセル20と同型で同じ大きさ、形状の監視試験カプセルが再装荷時に新たに作製されるなどして準備される。なお、本実施の形態において、「同型」とは原子炉圧力容器11に前回装荷されていた監視試験カプセル20と同様に原子炉圧力容器11内に設置可能であれば構わず、大きさ、形状が必ずしも厳密に一致しなくとも構わない。また原子炉圧力容器11に前回装荷されていた監視試験カプセル20を再装荷用監視試験カプセル35としてそのまま用いるものも、同型の再装荷用監視試験カプセル35を準備する工程の一態様に含まれる。
再装荷用監視試験容器である再装荷用監視試験カプセル35は、例えば再装荷時の衝撃試験用カプセル36であり、カプセル容器のチャンネル37内に多数の再装荷用監視試験片38と複数の追加照射用試験片39と、中性子照射量を算出するために、中性子測定器であるガイガーカウンタ等の中性子ドジメータ40とが収容されて構成される。再装荷用監視試験片38および追加照射用試験片39には、例えば刻印が押されて、これらの試験片38,39が圧力容器11や炉内機器のどの部位から採取された(照射)試験片であるかが確認できるようになっている。再装荷用監視試験カプセル35は、両端部がエンドプラグ41により封止され、溶着される。なお、符号42はスペーサである。
また、図5に示された再装荷用監視試験片38は、監視試験後に、図6に示すように、衝撃試験用監視試験片27の塑性域44を切断して作製された再装荷用の監視試験片である。再装荷では、監視試験時に生じた試験片の塑性域44などの影響部を切断し、寸法が小さい試験片を再装荷用監視試験片38として再装荷している。そのため、切断によって空いたスペースに他の試験材料である追加照射用試験片39を挿入することが可能となる。再装荷用監視試験片38は、衝撃試験用監視試験片27(以下、衝撃試験片という)より短く、1つの衝撃試験片27から図5に実線で示すように2つの再装荷用監視試験片38が作製される。
ところで、監視試験カプセル20(17)に収容される監視試験片の衝撃試験片27はJIS規格で寸法関係が定められている。JIS規格では、衝撃試験片27は例えば55mmの長さに規定され、中央部に形成される塑性域44は切断代を含めて日本電気協会(JEAC)により11mmの寸法長さに規定されている。塑性域44は衝撃試験片27の1/5の長さ寸法を有し、監視試験後、再装荷の際、衝撃試験片27は塑性域44の切断により、監視試験による影響部が切断または除外された再装荷用監視試験片38が作製され、この再装荷用監視試験片38は、元の衝撃試験片27の寸法長さの半分以下に設定される。
このため、再装荷用監視試験カプセル35内に再装荷用監視試験片38を充填させると、再装荷用監視試験カプセル35内に空きスペースが形成される。この空きスペースに追加照射用試験片39が挿入され、収容される。再装荷用監視試験カプセル35内に挿入される再装荷用監視試験片38および追加照射用試験片39の挿入手順は一義的ではなく、先に追加照射用試験片39を挿入しても、また先に再装荷用監視試験片38を挿入してもよく、さらにランダムに挿入してもよく、任意に選択できる。
また、再装荷用監視試験カプセル35に挿入される追加照射用試験片39は、実機プラントで用いられた別の実機の原子炉から採取された原子炉構造材の照射材料から作製された照射用試験片である。この追加照射用試験片39には、再装荷用監視試験片38より中性子照射量の多い(高い)実機照射材の照射材料から作製される。各追加照射用試験片39は、再装荷用監視試験片38より中性子照射量の所要年数分高い照射材料から作製された原子炉構造材の試験片である。
このように、追加照射用試験片39は、別の実機プラントの原子炉から得られた実機の照射材料で作製された試験片である。追加照射用試験片39には図7(A)〜(D)に示すように、種々の形状の照射用試験片がある。図7に示された追加照射用試験片39のうち、例えば図7(A)は、引張試験片39aであり、(B)はシャルピー衝撃試験片39b、(C)はCT試験片39c、(D)は平板試験片39dである。これらの追加照射用試験片39(39a,39b,39c,39d)は、高経年化評価の材料試験の内容に応じて適宜選択的に用いられる。
[原子炉構造材の高経年化評価方法]
実機プラント(原子力発電プラント)の原子炉圧力容器11や炉内機器の経年劣化によるプラント健全性を確認するため、原子炉構造材の高経年化評価方法を説明する。
初めに、原子力発電プラントの実機プラントでは、定期検査時等、例えば最短運転年数12EFPYで、実機の原子炉圧力容器11から監視試験バスケット13が取り外されて水中移送され、図示しない照射済み試験機関にて監視試験バスケット13の衝撃試験片用カプセル17(監視試験カプセル20)から監視試験片27を取り出して、図8に示すように監視試験が実施される。
監視試験時には、中性子ドジメータ30で監視試験片27の照射履歴が算出される一方、監視試験片27例えば衝撃試験片を用いて監視試験が実施される。監視試験片27を用いた監視試験により、原子炉構造材の現時点の機械的特性や応力腐食割れ特性、脆化特性、疲労特性の経年変化(劣化)が監視され、評価される。
監視試験後、各監視試験片27は、図6に示すように塑性域44が切断され、切り落とされる。切断された監視試験片27は、短縮化された再装荷用監視試験片38として作製され、図5に示す再装荷用監視試験カプセル35に装荷される。
監視試験後に、再装荷される再装荷用監視試験カプセル35は、前回の監視試験で使用された衝撃試験片用カプセル17と同型の衝撃試験片用カプセルが新たに用いられる。
そして、図5に示すように、再装荷用監視試験カプセル35内に再装荷用監視試験片38と追加照射用試験片39が装荷される。高経年化評価に用いられる追加照射用試験片39の形状は、図7に示される試験片形状が採用され、追加照射用試験片39は、実機で照射された材料から製作される。
追加照射用試験片39と併せて再装荷用監視試験片38を再装荷時の衝撃試験用カプセル36に収容して再装荷用監視試験カプセル35が構成される。
この再装荷用監視試験カプセル35を監視試験バスケット13に装荷し、図1に示すように、監視試験ホルダ12に取り付けて原子炉圧力容器11の内周壁に設置する。このようにして、再装荷用監視試験カプセル35は実機の原子炉に設けられて、原子力発電プラントのプラント運転が行なわれる。
再装荷用監視試験カプセル35は、前回原子炉に装荷されていた監視試験カプセル20と同型で同じ形状、大きさの再装荷用監視試験容器として新たに作成される。従来の監視試験カプセル20および中性子ドジメータ30は役目を終えて破棄され、新しい再装荷用監視試験カプセル35および中性子ドジメータ40が使用される。
再装荷用監視試験カプセル35、例えば再装荷時の衝撃試験用カプセルには、図5に示すように、再装荷用監視試験片38および追加照射用試験片39とともに中性子ドジメータ40がそれぞれ収容される。再装荷用監視試験カプセル35の両端は、再装荷用監視試験片38および追加照射用試験片39、中性子ドジメータ40を収容してエンドプラグ41により溶接にて封止される。なお、符号42はスペーサである。
一方、再装荷用監視試験カプセル35に挿入される追加照射用試験片39は、別の原子力発電プラントの実機の原子炉で照射された実機照射材の材料から製作されたもので、中性子照射量が再装荷用監視試験片38より高い(多い)照射試験片である。追加照射用試験片39は既知の(中性子照射量の)実機照射材の材料から作製された試験片である。
そして、再装荷用監視試験カプセル35は、再装荷用監視試験片38とともに追加照射用試験片39をそれぞれ装荷し、両端部をエンドプラグ41にて封止した後、監視試験バスケット13内に収容させる。再装荷用監視試験カプセル35を収容した監視試験バスケット13は、次回の定期検査時に原子炉圧力容器11の監視試験ホルダ12に設けられる。これにより、再装荷用監視試験カプセル35は実機の原子炉に所要位置に装荷されてプラント運転が続けられる。プラント運転により実機の原子炉は実機照射を受ける。
その後、原子力発電プラントの運転年数が35EFPYから40EFPYに到達した時点で、いずれかの原子炉の定期検査時等に、実機の原子炉から再装荷用監視試験カプセル35が取り出される。取り出された再装荷用監視試験カプセル35内の各再装荷用監視試験片38および追加照射用試験片39は照射済み試験機関にて水中で監視試験および材料試験が行なわれる。各再装荷用監視試験片38を用いて監視試験が実施される一方、各追加照射用試験片39を用いて材料試験が実施される。各試験では、原子炉構造材の機械的特性、応力腐食割れ特性、脆化特性、疲労特性の材料試験が行なわれる。このうち、追加照射用試験片39を用いた材料試験により圧力容器11や炉内機器の経年劣化によるプラント健全性を確認する高経年化評価が実施される。
なお、再装荷用監視試験片38は監視試験を実施するために、再装荷用監視試験片38の再生・接合を行ない、従来の監視試験片27を用いたものと同様に作製し、照射済み試験機関にて従来通りの監視試験が行なわれる。
また、追加照射用試験片39は材料試験を行なったり、この材料試験後の追加照射用試験片39の残材を加工して別の材料試験を実施し、原子炉構造材の機械的特性、応力腐食割れ特性、脆化特性、疲労特性を評価し、高経年化評価を実施する。
[第1実施形態の効果]
第1実施形態によれば、監視試験再装荷時に、前回装荷されていた監視試験カプセル20と同型で同じ大きさ、形状の再装荷用監視試験カプセル35を作製し、監視試験片27の切断によって生ずる再装荷用監視試験カプセル20の空きスペースを利用することで、再装荷の監視試験のフローの一環で高経年化を評価できる中性子照射量の実機照射材を容易に得ることができるため、原子力発電プラントは実機プラントの高経年化評価が可能となる。
特に、原子炉の炉底部や炉上部に比べて中性子照射量の高い炉心中心部の空きスペース位置、原子炉圧力容器11内の炉心部15近くの内周壁の空きスペースに、再装荷用監視試験カプセル35に装荷された再装荷用監視試験片38や追加照射用試験片39が設置されるので、追加照射を行なうのに適した位置に設置して、追加照射用試験片39を用いて高経年化評価の材料試験を実施できる。
また、監視試験片27は、実機プラントの定期検査時毎に定期的に取り外して監視試験を実施することができ、プラント共通仕様が図れ、構造的にも、試験片の取付け、取外しを簡易に行なうことができる。
第1実施形態では、照射用治具や採取用治具の製作や設置が不要で、しかも実機プラントから材料を切り出すような大掛りな工事が必要ないため、実機照射材の作製のためのコストを抑えることができ、実機照射材から各試験片の製作が容易で、簡易に製作することができる。
監視試験バスケット13や監視試験カプセル20,35には、中性子ドジメータ30,40、温度モニタ用カプセル(試験片)19が装荷されているため、監視試験では従来の試験炉と同様に監視試験片27,38の照射履歴を正確に把握することができ、再装荷用監視試験カプセル35を用いて実機照射材を簡易に作製することができる。
[第2実施形態]
次に、図9を用いて、本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態を説明するに当り、第1実施形態と同じ構成には同一符号を付して、重複説明を省略あるいは簡略化する。第2実施形態は、追加照射用試験片50の作製を第1実施形態の追加照射用試験片39と異にする。
第2実施形態では、追加照射用試験片50は、試験炉で照射された試験炉照射材の材料から製作される。第2実施形態の原子炉構造材の高経年化評価方法では、図5および図9に示すように、試験炉で照射した材料から追加照射用試験片50を製作し、この照射用試験片50を再装荷用監視試験片38とともに、衝撃試験用カプセルである再装荷用監視試験カプセル35に装荷した例である。他の構成は、図8に示した原子炉構造材の高経年化評価方法のフローと異ならない。
第2実施形態で原子炉構造材の高経年化評価を実施する場合には、試験炉で照射した試験炉照射材の材料から追加照射された追加照射用試験片50を作製し、この追加照射用試験片50を再装荷用監視試験片38および中性子ドジメータ40とを再装荷用監視試験カプセル35に装荷して、原子炉の定期検査時に原子炉圧力容器11内に設けてプラント運転が行なわれる。
運転期間が所定の期間、例えば35EFPYから40EFPYのいずれかの期間で原子炉の再装荷用監視試験カプセル35から再装荷用監視試験片38および追加照射用試験片50を取り出して、照射済み監視機関にて監視試験や材料試験を実施する。追加照射用試験片50にて材料試験を行なうことで、原子炉構造材の高経年化評価の経年劣化を評価することができる。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、試験炉を用いて追加照射用試験片50を作製するため、試験炉で中性子照射量を調節制御することで、高経年化評価に適する追加照射用試験片50を短期間で作製することができる他、第1実施形態と同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
図10は、本発明の第3実施形態を示すものである。
第3実施形態を説明するに当り、第1実施形態と同じ構成には、同一符号を付して重複説明を省略あるいは簡素化する。第3実施形態は、追加照射用試験片51の作製を、第1実施形態の追加照射用試験片39とは異にする。
第3実施形態では、追加照射用試験片51は、別の原子力発電プラントで用いられた実機プラントの材料から作製される。図10に示すように、原子力発電プラントの実機プラントで用いられた原子炉構造材の材料から追加照射用試験片51が製作され、この照射用試験片51は図5に示すように再装荷用監視試験片38および中性子ドジメータ40とともに、再装荷用監視試験カプセル35に装荷される。
実機プラントで用いられた原子炉構造材の材料の中には、運転中のプラント材料や廃炉プラントで用いられたプラント材料がある。廃炉プラントでは、運転期間が40年程度以上運転したプラント材料もある。
このように、実機プラントで用いられた原子炉構造材の材料にて追加照射用試験片51を製作して、再装荷用監視試験片38とともに追加照射用試験片51を再装荷用監視試験カプセル35に装荷して原子炉内の所定位置に設置することにより、プラント運転を行なって追加照射することにより、運転期間が所定期間経過し、例えば35EFPYから40EFPYで再装荷用監視試験カプセル35を取り出して、照射済み監視機関にて監視試験や材料試験を実施することとができる。
追加照射用試験片51を用いて材料試験を実施することで、高経年化評価を行なうことができ、40年以上の運転された実機プラントのプラント健全性評価が可能となる。
図10に示された原子炉構造材の高経年化評価方法のフローによると、実機プラントで用いられた原子炉構造材の材料にて追加照射用試験片51を製作する。この追加照射用試験片51と再装荷用監視試験片38とを備えた再装荷用監視試験カプセル35を、原子炉内に設置してプラント運転して追加照射させる。所要期間プラント運転した後、再装荷用監視試験カプセル35が取り出され、この監視試験カプセル35に納められた再装荷用監視試験片38を用いて監視試験を実施し、追加照射用試験片51を用いて材料試験が行なわれ、高経年化評価が実施される。
このように、実機プラントで製作された追加照射用試験片51を用いて、原子炉にて追加照射され、所定期間追加照射後、追加照射用試験片51を用いて材料試験を行なうことで、高経年化評価を実施できる。このため、40年以上経過した実機プラントの健全性評価を行なうことができる。
[第3実施形態の効果]
第3実施形態の原子炉構造材の高経年化評価方法によれば、実機プラントで用いられた原子炉構造材の材料から追加照射用試験片51を作製し、この追加照射用試験片51を実機の原子炉に設置し、プラント運転を実施し、所定期間追加照射した後に取り出して、追加照射用試験片51の材料試験を実施することで、原子炉構造材の高経年化評価を行なうことができる。この高経年化評価により、40年以上経過した実機プラントのプラント健全性を評価することができる他、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態を説明する。
第4実施形態は、図2および図4,図8に示すように、実機の原子炉で照射された照射材料から加工した追加照射用試験片52を作製し、この追加照射用試験片52を再装荷用引張試験片用カプセル53に装荷した例である。日本電気協会(JEAC)の規格で決められている運転年数が32EFPY以降の長期監視試験計画を実施する場合には、引張試験は要求されていない。このため、引張試験片用カプセル18(図2および図3)は使用する必要がない。
この結果、監視試験再装荷時に、図9(図2および図4)に示される引張試験片用カプセル18と同型で同じ大きさ、形状の再装荷用引張試験片用カプセル53を再装荷用監視試験カプセルとして用意し、この再装荷用引張試験片用カプセル53のスペースに追加照射用試験片52が挿入可能となるため、追加照射用試験片52を再装荷用引張試験片用カプセル53に装荷したものである。
再装荷用引張試験片用カプセル53に追加照射用試験片52を装荷させて再装荷用引張試験片用カプセル53を原子炉内の所定位置に設けることができる。第1実施形態に用いた監視試験バスケット13に、再装荷用引張試験片用カプセル53を用いて、図2に示すように、この再装荷用引張試験片用カプセル53に追加照射用試験片52を装荷することにより、より多くの追加照射用試験片52を得ることができる。
[第4実施形態の効果]
第4実施形態では、第1実施形態より多くの追加照射用試験片39および52を用いて高経年化評価の材料試験を実施することができ、精度よく、高経年化原子力発電プラントの経年劣化を評価することができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態を説明する。
第5実施形態は、図9に示すように、試験炉で照射した後の原子炉構造材の材料を加工して追加照射用試験片54を作製し、この追加照射用試験片54を第4実施形態と同様、再装荷用引張試験片用カプセル53に装荷した例である。
第5実施形態に示された原子炉構造材の高経年化評価方法では、第4実施形態で示された高経年化評価方法と同様に、JEAC規格で運転年数が32EFPY以降経過した原子力発電プラントのプラント運転において、監視試験を実施する場合には、引張試験は不要である。このため、再装荷用監視試験カプセルである再装荷用引張試験片用カプセル53に追加照射用試験片54の挿入が可能となる。
第5実施形態では、図2に示された再装荷用引張試験片用カプセル53に追加照射用試験片54を装荷して原子炉内に設置し、プラント運転を行なうことにより、第2実施形態に示したものより、より多くの追加照射用試験片50および54を得ることができる。
したがって、第5実施形態では、第2実施形態より多くの追加照射用試験片50,54を用いて高経年化評価の材料試験を実施することができ、精度よく高経年化した原子力発電プラントの原子炉構造材の経年劣化を評価することができる。
[第5実施形態の効果]
第5実施形態においても、第4実施形態と同様な効果を奏することができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態を説明する。
第6実施形態は、図10に示された原子力発電プラントの実機プラントで用いられた原子炉構造材の材料を加工して追加照射用試験片55を作製し、この追加照射用試験片55を再装荷用引張試験片用カプセル53に装荷した例を示すものである。
第6実施形態では、実機プラントで用いられた材料で追加照射用試験片55を製作し、この照射用試験片55を再装荷用引張試験片用カプセル53に装荷する。図10に示すように、再装荷用監視試験カプセルとしての再装荷引張試験片用カプセル53を原子炉内の所定位置に設けて、プラント運転し、所定期間追加照射する。
そして、所定期間追加照射後、再装荷用監視試験カプセル35や再装荷用引張試験片用カプセル53から追加照射用試験片39,55を取り出して材料試験を実施することで、原子炉構造材の高経年化評価を行なうことができる。
これらの追加照射用試験片39,55を用いて材料試験を行ない、原子炉構造材の高経年化評価を実施することにより、運転年数が高経年化した原子力発電プラントにおいて、例えば40年以上の実機プラントの高経年化評価を精度よく実施することができる。
[第6実施形態の効果]
第6実施形態においても、第4実施形態および第5実施形態と同様の効果を奏することができる。
[第7実施形態]
次に、図11を参照して、本発明の第7実施形態を説明する。
第1実施形態に示された再装荷用監視試験カプセル35では、図5に示すように、再装荷時の衝撃試験用カプセル36(35)に原子炉の実機照射材料から作製された追加照射用試験片39と、再装荷用監視試験片38および中性子時ドジメータ40から構成された再装荷用監視試験容器の例を説明したが、監視試験では、JISあるいはJEAC規格に記載されている試験の評価項目を満たせば、一部の試験片を除外することができる。再装荷用監視試験カプセル60は、図5,図8に示された再装荷用監視試験片38と同様に製作される。
例えば、再装荷用監視試験カプセル35から再装荷用監視試験片38を除外することができれば、再装荷用監視試験カプセル60は、図11に示すように、全てを追加照射用試験片61で構成することができる。
図11は、再装荷用監視試験カプセル60を原子炉の実機照射材料から作製された追加照射用試験片61と、中性子照射量を算出する中性子ドジメータ40から構成したものである。追加照射用試験片61は、実機照射材料から作製された、例えば引張試験用、CT試験用の各追加照射用試験片であり、この追加照射用試験片61が再装荷用監視試験カプセル60の衝撃試験片カプセルとして用いられる。
再装荷用監視試験カプセル60全体に、追加照射用試験片61を挿入することにより、第1実施形態で示した追加照射用試験片39により多くの評価項目の材料試験を設定し、実施することができる。
[第7実施形態の効果]
第7実施形態の再装荷用監視試験カプセル60を用いて、再装荷用監視試験カプセル60全体に追加照射用試験片61を装荷して原子炉内に設置し、プラント運転で追加照射することにより、第1実施形態の多くの評価項目の材料試験を実施することができる。体系的な試験データを取得する材料試験により、原子炉構造材の高経年化評価を、より精度よく実施することができる。
[第8実施形態]
本発明の第8実施形態を、図11を参照して説明する。
第8実施形態に示される再装荷用監視試験カプセル62では、第7実施形態で示された再装荷用監視試験カプセル60と同様に製作されるが、第8実施形態の再装荷用監視試験カプセル62には、図9に示すように、試験炉で照射された後の原子炉構造材の材料を加工して製作された追加照射用試験片63と、中性子照射量を算出するための中性子ドジメータ40とで構成される。
第8実施形態の原子炉構造材の高経年化評価方法では、試験炉照射材で作製された種々の追加照射用試験片63を装荷した再装荷用監視試験カプセル62を用いて、試験炉照射材の追加照射を行なうことで、第7実施形態と同様に、第2実施形態より、より多くの評価項目の材料試験を設定し、実施することができる。
[第8実施形態の効果]
第8実施形態では、再装荷用監視試験カプセル62全体に追加照射用試験片63を装荷して試験炉照射材の追加照射を行なうことで、第7実施形態と同様、第2実施形態より多くの評価項目の材料試験を実施することができる。体系的な試験データを取得する材料試験により、高経年化評価をより精度よく実施することができる。
[第9実施形態]
本発明の第9実施形態を、図10および図11を参照して説明する。
第9実施形態で示された再装荷用監視試験カプセル64は、第7実施形態および第8実施形態で示された再装荷用監視試験カプセル60,62と同様に製作されるが、第9実施形態の再装荷用監視試験カプセル64は、実機プラントの原子力発電プラントで用いた原子炉構造材の材料を加工して製作される追加照射用試験片65と中性子照射量を算出するための中性子ドジメータ40とから構成される。
第9実施形態の原子炉構造材の高経年化評価方法では、実機プラントの材料から作製された種々の追加照射用試験片65を装荷した再装荷用監視試験カプセル64を用いて、追加照射用試験片65を追加照射することにより、第7実施形態および第8実施形態で示された追加照射用試験片61,63と同じように、第3実施形態より多くの評価項目の材料試験を設定し、実施することができる。
[第9実施形態の効果]
第9実施形態の原子炉構造材の高経年化評価方法では、再装荷用監視試験カプセル64全体に、追加照射試験片65を装荷して、追加照射用試験片65の追加照射を行なうことで、第7実施形態および第8実施形態と同様に、多くの評価項目の材料試験を設定し、実施することができる。したがって、材料試験により体系的に試験データを取得して、40年超の高経年化評価を、より精度よく実施することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図しておらず、その他の様々な形態で実施されることが可能である。発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…原子炉圧力容器、12…監視試験ホルダ、13…監視試験バスケット、14…炉心シュラウド、15…炉心部、17…衝撃試験片用カプセル、18…引張試験片用カプセル、19…温度モニタ用カプセル、20…監視試験カプセル、21…バスケット容器、22…プラグ、23…ハンドル、24…通水孔、26…チャンネル、27…衝撃試験用試験片(監視試験片)、28…スペーサ、29…エンドプラグ、30…中性子ドジメータ(ガイガーカウンタ)、31…チャンネル、32…引張試験用監視試験片、33…エンドプラグ、35…再装荷用監視試験カプセル、36…再装荷時の衝撃試験用カプセル、37…チャンネル、38…再装荷用監視試験片、39,50,51,52,54,55…追加照射用試験片、40…中性子ドジメータ、41…エンドプラグ、42…スペーサ、44…塑性域、53…再装荷用引張試験片用カプセル、60,62,64…再装荷用監視試験カプセル、61,63,65…追加照射用試験片。

Claims (5)

  1. 監視試験片が装荷されて原子炉内に設置された監視試験カプセルを取り出し、
    前記監視試験カプセルと同型の再装荷用監視試験カプセルを準備し、 前記再装荷用監視試験カプセルに高経年化評価を行なうデータを取得するための追加照射用試験片を装荷し、
    前記再装荷用監視試験カプセルを前記原子炉内に設置する、
    ことを特徴とする原子炉構造材の試験方法。
  2. 取り出した前記監視試験カプセルの内部の前記監視試験片を用いて監視試験を行なうとともに、前記再装荷用監視カプセルに前記追加照射用試験片に加えて前記監視試験を行なった後の前記監視試験片を装荷する請求項1に記載の原子炉構造材の試験方法。
  3. 前記再装荷用監視試験カプセルに装荷される前記監視試験片は、前記監視試験の際に発生した影響部が切断または除外されることを特徴とする請求項2に記載の原子炉構造材の試験方法。
  4. 原子炉に設置された監視試験カプセルと同型のカプセルとして準備された再装荷用監視試験カプセルと、
    前記再装荷用監視試験カプセル内に装荷され、少なくとも高経年評価を行なうための追加照射用試験片とを有することを特徴とする再装荷用監視試験容器。
  5. 前記再装荷用監視試験カプセル内に装荷され、前記監視試験カプセルの内部に装荷されていた監視試験片をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の再装荷用監視試験容器。
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