JP2017111340A - 手技シミュレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりもリアリティに富み、実際の手術の雰囲気により近い状況で臓器手術の手技訓練を可能とする手技シミュレータを提供する。
【解決手段】手技シミュレータ10Aは、動物の臓器12と、臓器12を収容する容器14と、容器14から液体Lを回収するとともに臓器12へと液体Lを循環させる循環機構18とを備える。循環機構18は、液体Lの流入部44及び流出部46と、液体Lを流動させるポンプ48とを有する。流入部44が容器14に接続されている。流出部46が臓器12の血管又は臓器に繋がる血管に接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、臓器手術の訓練に用いられる手技シミュレータに関する。
従来、手術訓練に用いられる手技シミュレータとしては、臓器形態を模擬したシリコーンゴム等のエラストマー材料で構成された立体モデルが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2008−70847号公報
シリコーンゴム等で構成された従来の手技シミュレータを用いて例えばカテーテル手技の訓練を行う場合、カテーテルの操作感が実際とはかなり違うものとなり、リアリティに乏しい。また、例えば、塞栓剤により臓器の血管を閉塞する塞栓術の訓練を行った場合には、それによって立体モデルが使用できなくなる。シリコーンゴム等で構成された立体モデルは高価であるため、塞栓術の訓練を何度も行うと相当なコストがかかる。
なお、手技シミュレータを用いない訓練方法としては、例えば、生きた動物(ブタ等)に麻酔をかけて手術を行う方法が考えられる。しかし、この方法は、生きた動物を対象とする点や、購入・管理に係るコスト等の面で問題がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、従来よりもリアリティに富み、実際の手術の雰囲気により近い状況で臓器手術の手技訓練を可能とする手技シミュレータを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、動物の臓器と、前記臓器を収容する容器と、液体の流入部及び流出部と、前記液体を流動させるポンプとを有し、前記流入部が前記容器に接続又は配置され、前記流出部が前記臓器の血管又は前記臓器に繋がる血管に接続され、前記容器から液体を回収するとともに前記臓器へと前記液体を循環させる循環機構と、を備えることを特徴とする。
上記の構成を採用した本発明の手技シミュレータによれば、循環機構により臓器に液体が供給され、臓器から容器へと流出した液体は循環機構により回収される。これにより、実際の生体臓器と同様に、臓器内に液体を連続的に供給できるため、例えば、X線透視像を見ながら行うカテーテル手術の手技訓練を、実際の手技環境に近い環境下で実施することができる。また、動物の臓器は、比較的安価に入手できる。従って、この手技シミュレータによれば、生きた動物を使用することなく、低コストで、よりリアリティのある環境下で臓器手術の手技訓練を行うことができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記ポンプは、前記液体の圧力変動によって前記臓器が拍動するように作動してもよい。
この構成により、臓器に拍動を生じさせることで、リアリティを一層向上させることができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記ポンプは、ローラポンプであってもよい。
この構成により、臓器の拍動を簡単に模擬することができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記臓器を所望の姿勢で支持可能な支持部をさらに備えてもよい。
この構成により、臓器の姿勢(角度)を調整し、X線透視像において、よりヒトの臓器に近い像を見せることができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記支持部は、脊柱を模した形状を有してもよい。
この構成により、X線透視像において、臓器とともに骨の像も見せることができ、リアリティを一層向上させることができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記液体の温度を調整する温度調節部をさらに備えてもよい。
この構成により、例えば、生体温度で適切な機能を発揮するデバイスを使用する場合や、アブレーション術を実施する場合に、実際の生体に近い温度環境下で手技訓練を行うことができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記流出部が接続される前記血管は、前記臓器と繋がった大動脈であってもよい。
この構成により、大動脈を介して臓器の血管にカテールを挿入する手技を模擬することができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記臓器は、前記大動脈に腎動脈を介して繋がった左右の腎臓であってもよい。
この構成により、左右の腎臓に対して手技訓練を実施することができる。また、この場合、例えば一方の腎臓と他方の腎臓に対する手技トレーニングを別々の訓練生が行うことができ、効率的な訓練が可能である。
上記の手技シミュレータにおいて、前記臓器は、肝臓、腎臓又は脾臓であってもよい。
これにより、肝臓、腎臓又は脾臓に対する手術の訓練を効率的に行うことができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記臓器は、ブタの臓器であってもよい。
ヒトの心臓に形や大きさが近いブタの心臓を用いることにより、リアリティを一層向上させることができる。
上記の手技シミュレータにおいて、前記液体は、血液であってもよい。
これにより、血液存在下でしか凝固しない塞栓剤を使用することができ、塞栓術の訓練の幅を広げることができる。
本発明の手技シミュレータによれば、従来よりもリアリティに富み、実際の手術の雰囲気により近い状況で臓器手術の手技訓練を実施することができる。
本発明の第1実施形態に係る手技シミュレータの概略図である。 臓器が収容された容器の斜視図である。 変形例に係る支持部の斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る手技シミュレータの概略図である。 本発明の第3実施形態に係る手技シミュレータの概略図である。
以下、本発明に係る手技シミュレータについて好適な複数の実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。なお、第2及び第3実施形態並びにそれらの変形例において、第1実施形態と同一又は同様な要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
[第1実施形態]
図1に示す第1実施形態に係る手技シミュレータ10Aは、外科医が生体臓器手術の手技訓練を行う際に用いられる。例えば、ガイドワイヤーやマイクロカテーテルの操作、TACE(肝動脈化学塞栓療法)、外傷止血、Bailout、肝癌アブレーション等の手技訓練が、手技シミュレータ10Aの用途として挙げられる。なお、後述する第2及び第3実施形態に係る手技シミュレータ10B、10Cについても同様である。
図1において、手技シミュレータ10Aは、動物の臓器12と、臓器12を収容する容器14と、容器14内で臓器12を支持する支持部16と、容器14から液体Lを回収するとともに臓器12へと液体Lを循環させる循環機構18とを備える。
この臓器12は、ヒトの模擬臓器として用いられる。臓器12は動物から摘出されたものを用いてもよいし、使用するまで冷凍保存しておき、使用する際に解凍したものを用いてもよい。臓器12としては、例えば、哺乳類の臓器が挙げられる。特に、ブタの臓器は、ヒトの臓器と構造や大きさが比較的近いことから、手技訓練用の臓器12として好適である。また、ブタの臓器は、比較的安価で入手も容易である。なお、臓器12としてはブタ以外の哺乳類の臓器、例えば、ウシ、ヤギ、ヒツジ等の臓器を用いてもよい。
用いられる臓器12としては、例えば、腎臓、肝臓、脾臓等が挙げられる。本実施形態では、臓器12は、腎臓13である。特に、本実施形態では、大動脈20に左右の腎動脈26を介して繋がった左右の腎臓13L、13Rが用いられる。大動脈20は、腹部大動脈21の部分を残して、適宜の長さに切断されており、中枢側(頭側)の第1切断端部22と、末梢側(脚側)の第2切断端部23とを有する。
ブタ等の四足歩行する哺乳類の体内では、腹部大動脈21から頭側に斜めに腎動脈26が延びているが、ヒトの場合、通常、腹部大動脈から脚側に斜めに(つまり斜め下方に)延びている。そこで、よりリアリティを高めるため、本実施形態では、腹部大動脈21から脚側に斜めに腎動脈26が延びるように、腎臓13及び腹部大動脈21が載置されている。腎動脈26は高い柔軟性を有するため、容易にこのような配置が可能である。
腹部大動脈21の第2切断端部23には、管状のコネクタ28が接続されている。具体的に、コネクタ28は、容器14を貫通して容器14に固定されている。コネクタ28の一端部は、容器14内で第2切断端部23に挿入され、適宜の固定具29(例えば、結束バンド、紐等)によって第2切断端部23に固定されている。コネクタ28の他端部は、容器14外に突出しており、シース30の先端部が挿入されている。
図2において、臓器12を収容する容器14は、底壁34と、底壁34の周縁部から上方に突出する周壁36とを備え、周壁36の上端に開口部37を有する箱状に形成されている。図示例の容器14は、平面視で略四角形状であるが、手技訓練に用いる臓器12を収容でき、且つチューブ類(コネクタ28等)との接続に支障がない大きさを有していれば、円形状、楕円形状、人体の一部を模した形状であってもよい。
手技シミュレータ10Aの使用中、臓器12からは臓器12内を走行する血管を通じて液体Lが流出する。容器14は、非通液性の素材(例えば、樹脂材料)からなり、臓器12から流出した液体Lを一時的に溜められる槽の形態を有している。
容器14から回収し臓器12へと循環させる液体Lは、人工物(生理食塩水、代用血漿等)でもよいが、動物から採取された血液がより好ましい。血液としては、臓器12と同じ動物の血液であるのがよい。従って、臓器12としてブタの臓器12を用いる場合にはブタの血液を用いるのがよい。なお、臓器12と血液は、別々の動物のものであってもよい。
支持部16は、容器14の底壁34上に設置されている。支持部16は、臓器12を所望の姿勢(角度)で支持可能に構成された凹凸構造を有する。具体的に、本実施形態において、支持部16は、板状の基台40と、基台40上に形成された複数の突起42とを有し、樹脂材料、ゴム材料、スポンジのいずれか、もしくは、これらの材料の組み合わせからなり、X線透視像において、訓練の邪魔とならないような構成とされる。複数の突起42は、基台40上において格子状又は千鳥状に分散して形成されている。このように複数の突起42が形成されていることにより、凹凸構造が形成され、支持部16上において臓器12の姿勢を任意の向きにして設置しやすい。これにより、X線透視像において動物の臓器12をよりヒトに近い形状として見せることができる。
なお、上述した支持部16に代えて、図3に示す支持部16aを用いてもよい。この支持部16aは、ヒトの骨(脊柱)を模した形状を有する。この支持部16aも凹凸構造を有するため、上述した支持部16と同様に臓器12を所望の姿勢で支持することができる。また、このようにヒトの骨を模した形状の支持部16aを用いることにより、X線透視像において骨の像も見せることができるため、リアリティを一層向上させることができる。
図1において、循環機構18は、液体Lの流入部44及び流出部46と、液体Lを流動させるポンプ48とを有し、流入部44が容器14に接続され、流出部46が臓器12の血管又は臓器12に繋がる血管に接続され、容器14から液体Lを回収するとともに臓器12へと液体Lを循環させるように構成されている。
具体的に、循環機構18は、一端部50aと他端部50bとを有し回路部19の主要部を構成する柔軟な循環チューブ50と、循環チューブ50の一端部50aに接続された管状の回収ポート52と、循環チューブ50の他端部50bに接続された管状のコネクタ54と、循環チューブ50の一端部50aと他端部50bとの間に配置されたポンプ48とを備える。
回収ポート52は、容器14の下部近傍を貫通して容器14に接続されている。回収ポート52の内腔は、容器14内の下部領域と連通している。従って、容器14内の液体Lは、回収ポート52を介して循環チューブ50へと流入する。
なお、回収ポート52をなくし、循環チューブ50の一端部50aを、容器14の開口部37を介して容器14の底壁34又はその近傍まで導き、底壁34又はその近傍に当該一端部50aを固定してもよい。この場合、循環チューブ50の一端部50aが、循環機構18の流入部44を構成することになる。
コネクタ54は、容器14を貫通して容器14内に接続されている。コネクタ54は、容器14内において腹部大動脈21の第1切断端部22に接続されている。具体的に、コネクタ54は、腹部大動脈21の第1切断端部22に挿入されて、適宜の固定具29により第1切断端部22に固定されている。ポンプ48により送給される液体Lは、循環チューブ50からコネクタ54を介して腹部大動脈21内へと導かれる。
なお、コネクタ54は、容器14の開口部37を介して腹部大動脈21に接続されていてもよい。あるいは、コネクタ54をなくし、循環チューブ50の他端部50bが、容器14の開口部37を介して腹部大動脈21に接続されていてもよい。
本実施形態では、循環チューブ50が循環機構18の回路部19の主要部を構成し、回収ポート52が循環機構18の流入部44を構成し、回収ポート52が循環機構18の流出部46を構成している。従って、本実施形態では、循環チューブ50、流入部44及び流出部46により、循環機構18の回路部19が構成されている。
ポンプ48は、容器14から液体Lを回収するとともに臓器12へと液体Lを循環させるように作動する。また、ポンプ48は、液体Lの圧力変動によって臓器12が拍動するように作動する。
本実施形態において、ポンプ48は、ローラポンプ49の形態を有する。ローラポンプ49は、回転駆動される回転盤60を備え、この回転盤60には、回転盤60の周方向に間隔を置いて回転自在なローラ62が設けられている。循環チューブ50は、回転盤60の周囲の所定範囲を囲むように、ローラポンプ49に装着されている。
回転盤60の回転に伴ってローラ62が循環チューブ50を押し潰しながら移動することにより、循環チューブ50内の液体Lが流動する。これにより、容器14内の液体Lを流入部44から回収し、循環チューブ50の一端部50aから他端部50bに向けて液体Lを流動させ、流出部46から臓器12側(腹部大動脈21)へと液体Lを循環させることができる。
なお、ポンプ48は、ローラポンプ49に限られず、他の形態のポンプが用いられてもよい。例えば、ポンプ48は、遠心ポンプ、ダイヤフラムポンプ等であってもよい。この場合、循環チューブ50は、回収側の第1チューブと、供給側の第2チューブとを有し、ポンプ48の流入ポートに第1チューブが接続され、ポンプ48の流出ポートに第2チューブが接続される。
図1において仮想線で示すように、手技シミュレータ10Aは、液体Lの温度を調整する温度調節部64をさらに備えてもよい。温度調節部64は、例えば、循環チューブ50に取り付けられる熱交換器であり、液体Lを加温して、ヒトの深部体温(約38℃)と同程度にすることができる。なお、温度調節部64は、容器14に取り付けられ、容器14内の液体Lを加温するように構成されてもよい。
次に、手技シミュレータ10Aのセットアップ手順の一例を説明する。
予め冷凍しておいた臓器12(大動脈20と繋がった腎臓13)を解凍する。例えば、手技訓練の前日に冷蔵室に移動させておく。次に、大動脈20の第1切断端部22及び第2切断端部23に、コネクタ54及びコネクタ28をそれぞれ接続し、固定具29で固定する。また、コネクタ28にシース30を挿入する。次に、大動脈20から延びる複数の小血管(図示せず)を例えば血管クリップ等で挟み、液体Lが大動脈20内に導入された際に液体Lが小血管から漏れ出ないようにする。
次に、回路部19に液体Lを充填するとともに、容器14にも液体Lを入れる。使用する液体Lの量は、例えば、1〜3L程度である。次に、ポンプ48を作動させることにより、容器14から液体Lを回収して臓器12へと循環させる。臓器12に供給された液体Lは、臓器12の静脈から容器14へと流出する。この場合、ポンプ48の流量は、例えば、0.5〜1.0L/min程度に調整される。温度調節部64を用いる場合、液体Lの温度が38℃になるように温度調節部64が設定される。
次に、手技シミュレータ10Aの作用及び効果を説明する。
手技シミュレータ10Aにおいて、ポンプ48の作動により、容器14内の液体Lが回収され、大動脈20を介して臓器12へと液体Lが供給される。臓器12に供給された液体Lは、臓器12の静脈から流出して、容器14内に一時的に溜まり、循環機構18によって再び回収される。このように、液体Lは、容器14から循環機構18、循環機構18から臓器12、臓器12から容器14へと順次流動し、循環する。
訓練生は、このように動作する手技シミュレータ10Aを用いて様々な手技訓練を行うことができる。従って、例えば、臓器12及びその周辺のX線透視像をモニターで確認しながらカテーテル66の操作を行うとともに、造影剤を用いて血管の状態を確認することができる。特に、液体Lは大動脈20から臓器12内へと流動しているため、カテーテル66の先端開口から造影剤を吐出すると、実際の臓器を対象とした場合と同様に、X線透視像中で造影剤が拡散する様子が観察される。従って、高いリアリティが提供され、カテーテル手技の訓練を実際の手技に近い環境下で行うことができる。
このように、本実施形態に係る手技シミュレータ10Aによれば、循環機構18により臓器12に液体Lが供給され、臓器12から容器14へと流出した液体Lは循環機構18により回収される。これにより、実際の生体臓器と同様に、臓器12内に液体Lを連続的に供給できるため、例えば、X線透視像を見ながら行うカテーテル手術の手技訓練を、実際の手技環境に近い環境下で実施することができる。また、動物の臓器12は、比較的安価に入手できる。従って、この手技シミュレータ10Aによれば、生きた動物を使用することなく、低コストで、よりリアリティのある環境下で臓器手術の手技訓練を行うことができる。
本実施形態の手技シミュレータ10Aは、臓器12を所望の姿勢で支持可能な支持部16を備えるため、臓器12の姿勢(角度)を調整し、X線透視像において、よりヒトの臓器12に近い像を見せることができる。特に、図3に示した支持部16aを用いれば、X線透視像において、臓器12とともに骨の像も見せることができ、リアリティを一層向上させることができる。
また、本実施形態では、ポンプ48の作動に伴う液体Lの圧力変動によって臓器12が拍動しており、この拍動はX線透視像においても確認することができる。従って、リアリティを一層向上させることができる。特に本実施形態では、ローラポンプ49を用いているため、特別な設定をすることなく、臓器12の拍動を簡単に模擬することができる。
本実施形態では、大動脈20に繋がった左右の腎臓13を用いている。この場合、シース30のハブ31の基端開口部からガイドワイヤに沿ってガイディングカテーテル67を挿入し、X線透視下で、ガイディングカテーテル67の先端部67aを腎動脈26内に挿入して配置する。次に、ガイディングカテーテル67内に、より細い別のカテーテルを挿入し、当該カテーテルの先端部を、ガイディングカテーテル67の先端部67aから突出させて、腎臓13の血管に到達させ、塞栓術等の所定の処置を行う。
あるいは、ガイディングカテーテル67内を通してアブレーションデバイスを腎動脈26内に挿入し、熱エネルギにより腎動脈26の周りにある交感神経を焼灼するアブレーション術の手技訓練を行うこともできる。
また、温度調節部64が設けられる場合には、ヒトの深部温度を再現することができ、実際の生体に近い温度環境下で手技訓練を行うことができる。これにより、例えば、生体温度で適切な機能を発揮するデバイスを使用する場合や、アブレーション術を行う場合に、より効果的な手技訓練を行うことができる。さらには、実際の生体に近い温度環境下を再現することにより、カテーテル類の剛性を再現できるため、カテーテルを臓器内に進めたときの感触を実際の手技により近いものとすることができる。
さらに、液体Lとして動物の血液を用いると、リアリティが一層向上するとともに、血液存在下でしか凝固しない塞栓剤(例えば、NBCA:N−butyl−2−cyanoacrylate)を使用することができ、塞栓術のトレーニングの幅を広げることができる。
[第2実施形態]
次に、図4に示す第2実施形態に係る手技シミュレータ10Bについて、第1実施形態に係る手技シミュレータ10Aと異なる部分を中心に説明する。
この手技シミュレータ10Bにおいて、臓器12は、片方の腎臓13である。コネクタ54は、腎臓13に繋がる腎動脈26に接続されている。コネクタ54はサイドポート55を有し、当該サイドポート55にシース30の先端部が接続されている。この構成の場合、シース30に挿入されたガイディングカテーテル67は、コネクタ54を介して、腎動脈26内へと到達可能である。
このように構成される第2実施形態に係る手技シミュレータ10Bによっても、第1実施形態に係る手技シミュレータ10Aと同様の作用効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、図5に示す第3実施形態に係る手技シミュレータ10Cについて、第1実施形態に係る手技シミュレータ10Aと異なる部分を中心に説明する。
この手技シミュレータ10Cにおいて、臓器12は、肝臓70である。肝臓70に繋がる肝動脈72に、シース30の先端部が挿入されている。循環チューブ50の他端部50bは、シース30のハブ31に設けられたサイドポート32に接続されている。従って、第3実施形態では、回収ポート52、循環チューブ50及びシース30により、循環機構18の回路部19が構成されている。
このように構成される第3実施形態に係る手技シミュレータ10Cによっても、第1実施形態に係る手技シミュレータ10Aと同様の作用効果が得られる。
なお、脾臓が繋がった肝臓70が用いられてもよく、この場合、脾動脈にシース30の先端部が挿入されてもよい。これにより、脾臓に対するカテーテル手術の手技訓練を行うことができる。
また、第1実施形態と同様に、第3実施形態においても大動脈20に繋がった肝臓70が用いられてもよい。これにより、カテーテル66等のデバイスを、大動脈20を経由して肝臓70の血管内へと到達させて所定の処置を施す手技訓練を行うことができる。
なお、本発明に係るいずれの手技シミュレータにおいても、臓器の固定方法を変えることによって、カテーテルを挿入する部位別の訓練を行うことができる。例えば、橈骨動脈からカテーテルを挿入する訓練には、臓器12を図1とは上下反対に固定し、さらに、大動脈20から腎動脈26への流入角度を支持部16に形成された突起42により位置を調整することで、よりヒトの臓器の形状に近づけることもできる。さらに、シース30を、腕の動脈から鎖骨下動脈、弓部下行動脈の走行に似せた形状とすることで、カテーテルの操作感を実際の手技により近いものとすることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
10A〜10C…手技シミュレータ 12…臓器
13…腎臓 14…容器
16…支持部 18…循環機構
19…回路部 20…大動脈
44…流入部 46…流出部
48…ポンプ 50…循環チューブ
64…温度調節部 70…肝臓
L…液体

Claims (11)

  1. 動物の臓器と、
    前記臓器を収容する容器と、
    液体の流入部及び流出部と、前記液体を流動させるポンプとを有し、前記流入部が前記容器に接続又は配置され、前記流出部が前記臓器の血管又は前記臓器に繋がる血管に接続され、前記容器から前記液体を回収するとともに前記臓器へと前記液体を循環させる循環機構と、を備える、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  2. 請求項1記載の手技シミュレータにおいて、
    前記ポンプは、前記液体の圧力変動によって前記臓器が拍動するように作動する、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  3. 請求項2記載の手技シミュレータにおいて、
    前記ポンプは、ローラポンプである、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の手技シミュレータにおいて、
    前記臓器を所望の姿勢で支持可能な支持部をさらに備える、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  5. 請求項4記載の手技シミュレータにおいて、
    前記支持部は、脊柱を模した形状を有する、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の手技シミュレータにおいて、
    前記液体の温度を調整する温度調節部をさらに備える、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の手技シミュレータにおいて、
    前記流出部が接続される前記血管は、前記臓器と繋がった大動脈である、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  8. 請求項7記載の手技シミュレータにおいて、
    前記臓器は、前記大動脈に腎動脈を介して繋がった左右の腎臓である、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の手技シミュレータにおいて、
    前記臓器は、肝臓、腎臓又は脾臓である、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の手技シミュレータにおいて、
    前記臓器は、ブタの臓器である、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の手技シミュレータにおいて、
    前記液体は、血液である、
    ことを特徴とする手技シミュレータ。
JP2015246406A 2015-12-17 2015-12-17 手技シミュレータ Pending JP2017111340A (ja)

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