JP2017113865A - 面取り工具 - Google Patents

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貴行 畔上
Takayuki Azegami
貴行 畔上
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Abstract

【課題】面取り面の品位が損ねられたり、ソリッドタイプの面取り工具の場合に再研磨が困難となったりすることなく、ビビリ振動の発生を効果的に抑えることが可能な面取り工具を提供する。【解決手段】軸線O回りに回転される工具本体1の先端部外周に、工具本体1の後端側に延びる切屑排出溝4が形成され、この切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く壁面の外周縁部には、工具本体1の後端側に向かうに従い直線状に内周側に向かう第1面取り刃6と、工具本体1の後端側に向かうに従い直線状に外周側に向かう第2面取り刃7が設けられ、これら第1面取り刃6のすくい面5aと第2面取り刃7のすくい面5とは、軸線Oに平行な平面上、または軸線Oを含む平面上に位置しているとともに、周方向の位相が互いにずらされている。【選択図】図1

Description

本発明は、被削材に形成された貫通孔や凹溝の開口部、あるいは板状部の周縁に面取りを施す面取り工具に関するものである。
このような面取り工具として、例えば特許文献1には、シャンクと該シャンクから連続する本体部と該本体部の反シャンク側先端部に形成された切削刃とを備え、本体部には切削刃側からシャンク側に向かって小径となる第一面取り刃と、第一面取り刃よりシャンク側に位置し切削刃側からシャンク側に向かって大径となる第二面取り刃とを備えたものが提案されている。このような面取り工具では、第一面取り刃と第二面取り刃との間の軸線方向長さを、被削材の被面取り加工部間の軸線方向長さと略同一とすることにより、被削材に形成された貫通孔の両開口部の面取りを第一、第二面取り刃によって同時に行うことができる。
特開2005−022003号公報
ところが、このような面取り工具では、上記第一、第二面取り刃が被削材の貫通孔の開口部に同時に食い付くと、切削抵抗が瞬間的に増大してしまい、このような切削抵抗の増大が周期的に繰り返されることによりビビリ振動を引き起こすことになる。ここで、このようなビビリ振動の発生を抑えるために、例えば切屑排出溝を捩れ溝状として面取り刃が徐々に被削材に食い付くようにすることも考えられるが、その場合には第一、第二面取り刃のいずれか一方の軸方向すくい角が負角となり、面取り面の品位を損ねることになる。さらに、第一、第二面取り刃の軸方向すくい角をともに正角にしようとして、切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面をV字状にすると、特にソリッドタイプの面取り工具の場合には再研磨が困難となる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、面取り面の品位が損ねられたり、ソリッドタイプの面取り工具の場合に再研磨が困難となったりすることなく、ビビリ振動の発生を効果的に抑えることが可能な面取り工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転される工具本体の先端部外周に、上記工具本体の後端側に延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面の外周縁部には、上記工具本体の後端側に向かうに従い直線状に内周側に向かう第1面取り刃と、上記工具本体の後端側に向かうに従い直線状に外周側に向かう第2面取り刃とが設けられ、これら第1面取り刃のすくい面と第2面取り刃のすくい面とは、上記軸線に平行な平面上、または該軸線を含む平面上に位置しているとともに、周方向の位相が互いにずらされていることを特徴とする。
このように構成された面取り工具では、第1面取り刃のすくい面と第2面取り刃のすくい面が軸線に平行な平面上、または該軸線を含む平面上に位置しているので、第1,第2面取り刃の軸方向すくい角はともに0°となるので、面取り面の品位が損ねられることがない。また、上記切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面と、この壁面の工具回転方向とは反対側に連なる上記工具本体の外周逃げ面との交差稜線部に、上記第1面取り刃と上記第2面取り刃とが形成されている場合、すなわちソリッドタイプの面取り工具であっても、上記平面に平行に再研磨を施すことで再研磨が容易となる。
そして、これら第1面取り刃のすくい面と第2面取り刃のすくい面とは、周方向の位相が互いにずらされているので、第1、第2面取り刃はすくい面が工具回転方向側に位置するものから順に被削材に食い付くことになる。このため、これらの面取り刃が同時に被削材に食い付く場合のように切削抵抗が瞬間的に増大するのを防ぐことができ、このような切削抵抗の増大が周期的に繰り返されることによってビビリ振動が発生されるのを防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、被削材の面取り面の品位を維持することができるとともに、ソリッドタイプの面取り工具でも再研磨を容易とすることができ、さらに切削抵抗の増大によるビビリ振動の発生を防止して円滑かつ効率的な面取り加工を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す実施形態の側面図である。 図1に示す実施形態の拡大正面図である。
図1ないし図3は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において、工具本体1は、超硬合金等の硬質材料により軸線Oを中心とした略円柱状に形成され、その後端部(図1、図2において上側部分)は円柱状のままのシャンク部2とされるとともに、先端部(図1、図2において下側部分)は切刃部3とされる。このような面取り工具は、上記シャンク部2が工作機械の主軸に把持されて軸線O回りに回転されつつ、該軸線Oに直交する方向に送り出されて切刃部3により被削材の貫通孔の両開口部や板状部の板厚方向の両側に位置する周縁に面取り加工を施すのに用いられる。
工具本体1の先端部である切刃部3の外周には、切刃部3の先端面に開口して工具本体1の後端側に延びる切屑排出溝4が、周方向に間隔をあけて複数条形成されている。本実施形態では、4条の切屑排出溝4が周方向に等間隔に形成されており、これらの切屑排出溝4は軸線Oに直交する断面においてL字状をなしていて、これらの切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く壁面の外周縁部には、この壁面をすくい面5として、工具本体1の後端側に向かうに従い直線状に内周側に向かう第1面取り刃6と、工具本体1の後端側に向かうに従い直線状に外周側に向かう第2面取り刃7とが設けられている。これら第1、第2面取り刃6、7は軸線Oに対して45°傾斜している。
ここで、本実施形態では、切刃部3の外周面である外周逃げ面8が、工具回転方向T側から見て内周側に向かうに従い軸線O方向の幅が漸次幅狭となる等脚台形状に切り欠かれており、こうして等脚台形状に切り欠かれた部分の斜辺部分に直線状の第1、第2面取り刃6、7が形成されている。すなわち、本実施形態の面取り工具は、上記すくい面5とされる切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く壁面と、この壁面の工具回転方向Tとは反対側に連なる上記外周逃げ面8との交差稜線部に、第1面取り刃6と上記第2面取り刃7とが直接形成された、ソリッドタイプの面取り工具であり、第1面取り刃6は第2面取り刃7よりも工具本体1の先端側に間隔をあけて形成される。
さらに、断面L字状に形成された切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く上記壁面は、本実施形態では軸線Oを含む平面上に位置するように形成されており、第2面取り刃7はこの壁面を上記すくい面5として、上記等脚台形状に切り欠かれた外周逃げ面8の工具本体1後端側の斜辺に形成されている。従って、第2面取り刃7の軸方向すくい角は0°であるとともに、径方向すくい角も0°である。なお、この第2面取り刃7に連なる外周逃げ面8には、工具回転方向Tの反対側に向かうに従い工具本体1の内周側に向かうように逃げ角が与えられている。
これに対して、切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く上記壁面の先端部には、この壁面から工具回転方向Tの反対側に凹むように段差面5aが形成されている。この段差面5aと上記壁面との境界は、等脚台形状に切り欠かれた外周逃げ面8の軸線Oに平行に延びる直線部分と工具本体1の先端側の斜辺の交点から、先端側に向かうに従い工具本体1の内周側に向かうように延びており、従って第1面取り刃6は、切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く壁面のうちでも、この段差面5aをすくい面として、該第1面取り刃6に連なる外周逃げ面8との交差稜線部に形成される。
そして、この段差面5aも、本実施形態では軸線Oを含む平面上に位置するように形成されており、従って第1面取り刃6の軸方向すくい角および径方向すくい角も0°であるとともに、第1面取り刃6のすくい面となる上記段差面5aと、第2面取り刃7のすくい面5となる切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く上記壁面とは、周方向の位相が互いにずらされている。なお、この第1面取り刃6に連なる外周逃げ面8にも、工具回転方向Tの反対側に向かうに従い工具本体1の内周側に向かうように逃げ角が与えられている。
このように構成された面取り工具によって、例えば被削材に形成された貫通孔の両開口部の面取り加工を行う場合には、第1、第2面取り刃6、7が形成される上記等脚台形状に切り欠かれた部分の斜辺部分間の軸線O方向の幅の範囲が、この貫通孔の両開口部間の距離を含むように設定される。そして、工具本体1の切刃部3を貫通孔内に挿入して、第1、第2面取り刃6、7が両開口部に対向するように配置し、工具本体1を回転させつつ貫通穴の内周面に近づけてゆき、第1、第2面取り刃6、7を両開口部に食い付かせるとともに、工具本体1を貫通穴の内周面に沿って送り出すことにより、貫通穴の全周に亙って両開口部に同時に面取り加工を行う。
このとき、上記構成の面取り工具においては、第1、第2面取り刃6、7の軸方向すくい角が0°であるため、いずれか一方が負角になる場合のように、この負角となった一方の面取り刃による面取り面が毟れを生じるなどして加工面品位が損なわれるようなことがない。また、特に本実施形態のようなソリッドタイプの面取り工具では、第1、第2面取り刃6、7の軸方向すくい角をともに正角に使用とした場合のように再研磨が困難となることもなく、第1面取り刃6のすくい面となる上記段差面5aと、第2面取り刃7のすくい面5となる切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く上記壁面を、それぞれ軸線Oを含む平面に沿うように再研磨すればよい。
そして、これらの第1面取り刃6のすくい面となる上記段差面5aと、第2面取り刃7のすくい面5となる切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く上記壁面との周方向の位相がずらされているので、これら第1、第2面取り刃6、7が被削材に食い付く際には、本実施形態ではまず第2面取り刃7が先に食い付き、僅かに遅れて第1面取り刃6が食い付くことになる。
このため、第1、第2面取り刃6、7が同時に被削材に食い付く場合のように瞬間的に大きな切削抵抗が作用することがなく、複数ずつの第1、第2面取り刃6、7が順次食い付くことにより、このような切削抵抗の増大が周期的に繰り返されてビビリ振動が引き起こされることもない。従って、上記構成の面取り工具によれば、このようにビビリ振動を防ぐことにより、円滑で効率的な面取り加工を行うことができる。
なお、本実施形態では、第1面取り刃6のすくい面となる上記段差面5aと、第2面取り刃7のすくい面5となる切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く上記壁面とが、ともに軸線Oを含む平面上に位置しているが、これらのうち少なくとも一方は、軸線Oを含まずに該軸線Oに平行な平面上に位置していて、その外周縁部に形成される第1、第2面取り刃6、7の少なくとも一方の径方向すくい角が0°ではない正角または負角とされていてもよい。
また、本実施形態では、被削材に形成された貫通孔の両開口部や板状部の周縁に面取り加工を施す場合において、工具本体1の切刃部3の外周逃げ面8が等脚台形状に切り欠かれて、この切刃部3の先端側に工具本体1の後端側に向かうに従い直線状に内周側に向かう第1面取り刃6が設けられるとともに、切刃部3の後端側には工具本体1の後端側に向かうに従い直線状に外周側に向かう第2面取り刃7が設けられている面取り工具について説明したが、本発明の面取り工具は、例えば被削材の側面に形成された凹溝の両溝壁と被削材の側面との交差稜線部に面取りを施す面取り工具に適用することも可能である。
このような場合には、工具本体1の先端部に算盤の駒形、あるいは軸線Oに沿った断面が外周側に等脚台形状に突出する切刃部3を形成し、この切刃部3の斜辺部分に周方向の位相をずらして第1、第2面取り刃6、7を設ければよい。従って、この場合には、工具本体1の先端側に、後端側に向かうに従い直線状に外周側に向かう第2面取り刃7が設けられるとともに、この第2面取り刃7の後端側に、工具本体1の後端側に向かうに従い直線状に内周側に向かう第1面取り刃6が設けられることになる。
さらに、本実施形態では、上述のように本発明をソリッドタイプの面取り工具に適用した場合について説明したが、例えば第1、第2面取り刃6、7が形成される上記等脚台形状に切り欠かれた部分の斜辺部分にそれぞれインサート取付座を形成し、これらのインサート取付座に第1、第2面取り刃6、7と同様に傾斜する切刃を備えた切削インサートを着脱可能に取り付けた、刃先交換式の面取り工具に本発明を適用することも可能である。この場合には、2つのインサート取付座の工具回転方向Tを向く底面を同一平面上に形成しても、厚さの異なる切削インサートを取り付けることで容易にすくい面の位相をずらすことができる。
1 工具本体
2 シャンク部
3 切刃部
4 切屑排出溝
5 第2面取り刃7のすくい面(切屑排出溝4の工具回転方向Tを向く壁面)
5a 段差面(第1面取り刃6のすくい面)
6 第1面取り刃
7 第2面取り刃
8 外周逃げ面
O 工具本体1の軸線
T 工具回転方向

Claims (2)

  1. 軸線回りに回転される工具本体の先端部外周に、上記工具本体の後端側に延びる切屑排出溝が形成され、この切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面の外周縁部には、上記工具本体の後端側に向かうに従い直線状に内周側に向かう第1面取り刃と、上記工具本体の後端側に向かうに従い直線状に外周側に向かう第2面取り刃とが設けられ、これら第1面取り刃のすくい面と第2面取り刃のすくい面とは、上記軸線に平行な平面上、または該軸線を含む平面上に位置しているとともに、周方向の位相が互いにずらされていることを特徴とする面取り工具。
  2. 上記切屑排出溝の工具回転方向を向く壁面と、この壁面の工具回転方向とは反対側に連なる上記工具本体の外周逃げ面との交差稜線部に、上記第1面取り刃と上記第2面取り刃とが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の面取り工具。
JP2015255153A 2015-12-25 2015-12-25 面取り工具 Pending JP2017113865A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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