JP2017114792A - 錠剤の製造方法、錠剤原料用顆粒の製造方法、及び錠剤原料用顆粒 - Google Patents
錠剤の製造方法、錠剤原料用顆粒の製造方法、及び錠剤原料用顆粒 Download PDFInfo
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Abstract
Description
その結果、圧縮成形性に劣る機能性原料を所望量摂取するためには、錠剤の1日目安粒数が多くなってしまったり、1粒当たりの重量が大きくなり、飲み込みにくくなってしまったりするという問題がある。
<1> 圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体にガスを注入し、ガス含有液体を調製する工程と、
前記ガス含有液体を噴霧乾燥し、顆粒を調製する工程と、
前記顆粒を含む混合物を打錠し、錠剤を調製する工程とを含むことを特徴とする錠剤の製造方法である。
<2> (A)ガスの注入量(mL/分)と、(B)圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体の送液量(mL/分)との比((A)/(B))が、0.5〜60である前記<1>に記載の錠剤の製造方法である。
<3> ガスが、窒素ガスである前記<1>から<2>のいずれかに記載の錠剤の製造方法である。
<4> 錠剤原料用の圧縮成形性に劣る機能性原料の顆粒の製造方法であって、
圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体にガスを注入し、ガス含有液体を調製する工程と、
前記ガス含有液体を噴霧乾燥し、顆粒を調製する工程とを含むことを特徴とする錠剤原料用顆粒の製造方法である。
<5> (A)ガスの注入量(mL/分)と、(B)圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体の送液量(mL/分)との比((A)/(B))が、0.5〜60である前記<4>に記載の錠剤原料用顆粒の製造方法である。
<6> ガスが、窒素ガスである前記<4>から<5>のいずれかに記載の錠剤原料用顆粒の製造方法である。
<7> 錠剤原料用の圧縮成形性に劣る機能性原料の顆粒であって、
前記顆粒のかさ密度が、顆粒とする前の原料のかさ密度の75%〜90%であり、
前記顆粒のメディアン径が、60μm〜240μmであることを特徴とする錠剤原料用顆粒である。
本発明の錠剤の製造方法は、ガス含有液体調製工程と、顆粒調製工程と、錠剤調製工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記ガス含有液体調製工程は、圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体にガスを注入し、ガス含有液体を調製する工程である。
前記液体は、圧縮成形性に劣る機能性原料を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
前記圧縮成形性に劣る機能性原料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グルコサミン、アスコルビン酸、カルニチン、メチルスルフォニルメタン(MSM)などの結晶性を保った状態の原料が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記圧縮成形性に劣る機能性原料は、市販品を使用することができる。
前記液体におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、グアーガム、ジェランガム、プルラン等の増粘多糖類、デキストリン等の澱粉分解物などが挙げられる。
前記その他の成分は、市販品を使用することができる。
前記その他の前記液体における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記液体の溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、水にエタノールを溶解した溶媒などが挙げられる。
前記溶媒の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ガスの種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、窒素ガス、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス、空気などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ガスの中でも、窒素ガスが、製品品質保証の点で、好ましい。
前記ガスの注入量としては、特に制限はなく、前記圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体の送液量に応じて適宜選択することができる。
前記噴霧乾燥装置としては、例えば、Micra Spray(Anhydro社製)、MOBILE MINOR Spray Dryer(GEA社製)などが挙げられる。
前記ガス注入装置としては、例えば、ADS(Anhydro社製)などが挙げられる。
前記顆粒調製工程は、前記ガス含有液体を噴霧乾燥し、顆粒を調製する工程である。前記調製された顆粒は、多孔質な顆粒である。
前記噴霧乾燥の方法としては、特に制限はなく、公知の噴霧乾燥装置を目的に応じて適宜選択することができる。
前記噴霧乾燥装置の具体例としては、上記した噴霧乾燥装置と同様のものが挙げられる。
前記錠剤調製工程は、前記顆粒を含む混合物(以下、「打錠末」と称することがある)を打錠し、錠剤を調製する工程である。
前記混合物は、前記顆粒を少なくとも含み、必要に応じて更にその他の成分を含む。
前記顆粒の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50質量%〜99.5質量%が好ましく、60質量%〜95質量%がより好ましく、70質量%〜90質量%が特に好ましい。前記含有量が、50質量%未満であると、前記圧縮成形性に劣る機能性原料の含有量が少なく、賦形剤を多く配合することになり、一日摂取目安粒数が多くなることがあり、99.5質量%を超えると、必要な滑沢剤を配合する事が出来ずに錠剤化が難しくなることがある。一方、前記含有量が前記好ましい範囲内であると、適度な流動性を担保し、打錠時には適度な錠剤硬度を持つ錠剤を製造でき、また一日摂取目安粒数を低減できる点で、有利である。
前記混合物におけるその他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記圧縮成形性に劣る機能性原料以外の機能性原料(以下、「その他の機能性原料」と称することがある)、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、pH調整剤、緩衝剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記その他の機能性原料としては、特に制限はなく、公知の原料を適宜選択することができ、例えば、アミノ酸又はその塩、ビタミン、ミネラル、ポリフェノール、コラーゲン、ヒアルロン酸、コエンザイムQ10、α-リポ酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の機能性原料は、市販品を使用することができる。
前記その他の機能性原料の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記賦形剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コーンスターチなどの澱粉類、澱粉分解物、結晶セルロース、糖アルコール、乳糖、ビール酵母などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記賦形剤は、市販品を使用することができる。
前記賦形剤の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶セルロース;結晶セルロース・軽質無水ケイ酸(結晶セルロースに軽質無水ケイ酸を付着させたもの);ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール;還元麦芽糖水あめ;還元パラチノースなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結合剤は、市販品を使用することができる。
前記結合剤の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記崩壊剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、部分α化澱粉、寒天、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記崩壊剤は、市販品を使用することができる。
前記崩壊剤の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記滑沢剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、微粒二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、植物油脂、硬化油などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよし、2種以上を併用してもよい。
前記滑沢剤は、市販品を使用することができる。
前記滑沢剤の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、酸化鉄、カラメル色素、天然色素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤は、市販品を使用することができる。
前記着色剤の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記pH調整剤、又は前記緩衝剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、フィチン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記pH調整剤、又は前記緩衝剤は、市販品を使用することができる。
前記pH調整剤、又は前記緩衝剤の前記混合物における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記混合の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記打錠の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて、公知の方法を適宜選択することができる。
前記打錠における打錠圧等の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の錠剤の製造方法によれば、前記圧縮成形性に劣る機能性原料として、前記顆粒を用いるため、圧縮成形性が向上し、また、処方中の圧縮成形性に劣る機能性原料の配合量が多くても十分な錠剤硬度を担保することができるため、摂取しやすい錠剤とすることができる。
例えば、従来、直径8mm、曲率半径(R)12mmとしていた錠剤を直径8mm、曲率半径(R)6.5mmとしたり、直径9mm、曲率半径(R)13mmとしていた錠剤を直径9mm、曲率半径(R)7.5mmとしたりすることができる。また、1錠あたり330mgとしていた錠剤を300mgとしたり、380mgとしていた錠剤を330mgとしたりすることができる。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体を調製する工程などが挙げられる。
前記圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体を調製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、温水、又はエタノールを含む水溶液に、前記圧縮成形性に劣る機能性原料を溶解させる方法などが挙げられる。
本発明の錠剤原料用顆粒は、本発明の錠剤原料用顆粒の製造方法により好適に製造することができる。
以下、本発明の錠剤原料用顆粒の製造方法の説明と併せて、本発明の錠剤原料用顆粒についても説明する。
本発明の錠剤原料用顆粒の製造方法は、錠剤原料用の圧縮成形性に劣る機能性原料の顆粒の製造方法であって、ガス含有液体調製工程と、顆粒調製工程とを少なくとも含み、必要に応じて更にその他の工程を含む。
前記ガス含有液体調製工程は、上記した本発明の錠剤の製造方法におけるガス含有液体調製工程の項目に記載したものと同様である。
前記顆粒調製工程は、上記した本発明の錠剤の製造方法における顆粒調製工程の項目に記載したものと同様である。
前記その他の工程としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上記した本発明の錠剤の製造方法におけるその他の工程の項目に記載したものと同様のものなどが挙げられる。
本発明の錠剤原料用顆粒は、錠剤原料用の圧縮成形性に劣る機能性原料の顆粒であって、空隙を有する多孔質な顆粒である。
前記錠剤用顆粒のかさ密度としては、顆粒とする前の原料のかさ密度の75%〜90%であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記かさ密度とは、ゆるめかさ密度をいう。
前記かさ密度の測定装置としては、特に制限はなく、公知の装置を適宜選択することができ、例えば、レーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)などが挙げられる。
前記錠剤用顆粒のメディアン径としては、60μm〜240μmであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記メディアン径の測定装置としては、特に制限はなく、公知の装置を適宜選択することができ、例えば、レーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)などが挙げられる。
圧縮成形性に劣る原料として、グルコサミンを用い、以下のようにして、錠剤を製造した。
<グルコサミン含有液体の調製>
グルコサミン(40メッシュパス品、甲陽ケミカル株式会社製)を水に溶解させ、グルコサミンの含有量が25質量%のグルコサミン含有液体とした。
噴霧乾燥装置(MicraSpray750(Anhydro社製))及びガス注入装置(ADS(Anhydro社製))を用い、以下の条件で、噴霧手前の前記グルコサミン含有液体に窒素ガスを注入し、その後、前記窒素ガスを注入したグルコサミン含有液体を以下の条件で、噴霧乾燥し、顆粒を得た。
−ガス注入条件−
・ ガス注入量 : 0mL/分(試験例1−1)、5,000mL/分(試験例1−2)、10,000mL/分(試験例1−3)、15,000mL/分(試験例1−4)
・ グルコサミン含有液体の送液量 : 400mL/分
窒素ガスを注入した固形分25質量%のグルコサミン含有液体を、送液量400mL/分、熱風温度165℃〜170℃、排風温度80℃〜81℃の条件下で噴霧乾燥を行った。
前記試験例1−1〜1−4の顆粒、又はコントロールとして、噴霧乾燥を行っていないグルコサミン(甲陽ケミカル株式会社製、40メッシュパス品;試験例1−5)を用い、以下のようにして、試験例1−1〜1−5の錠剤を調製した。
−打錠末の調製−
以下の配合処方の原料のうち、ステアリン酸カルシウム以外を混合した後、その混合物にステアリン酸カルシウムを添加し、混合して、打錠末とした。
〔配合処方〕
・ グルコサミン ・・・ 70.0質量%
(試験例1−1〜1−4の顆粒、又は噴霧乾燥を行っていないグルコサミン)
・ 結晶セルロース ・・・ 29.0質量%
(コンプレッセル102、旭化成ケミカルズ株式会社製)
・ ステアリン酸カルシウム ・・・ 1.0質量%
(堺化学工業株式会社製;滑沢剤)
ロータリー打錠機(HATA AP−12SS、株式会社畑鉄工所製)を用い、以下の条件で打錠加工し、錠剤を製造した。
〔打錠条件〕
・ 杵立数 : 6本
・ 使用杵 : 硬質クロムメッキ処理がされた杵(標準的に使用されている杵)
・ 回転数 : 40rpm
・ 打錠圧 : 5kN、10kN、又は15kN
・ 剤形 : 直径8mm、曲率半径(R)6.5mm
・ 錠剤質量 :250mg
上記錠剤の調製において、試験例1−1〜試験例1−4では、どの打錠圧でもスティッキング(原料の杵への付着)の発生は確認されなかった。なお、試験例1−1〜試験例1−4では、打錠圧15kNの場合に、一部キャッピング(錠剤の割れ)が発生したが、許容範囲内であった。
一方、試験例1−5では、どの打錠圧でもキャッピングが発生した。
なお、試験例1−5の錠剤についての後述の錠剤硬度及び崩壊時間の評価は、錠剤の形となったものを評価した。
前記試験例1−1〜1−5の錠剤の硬度を、錠剤破壊強度測定器TH−303MP(富山産業株式会社製)を用いて測定した。結果を表1−1に示す。
前記試験例1−1〜1−5の錠剤の崩壊時間を、日本薬局方第16改正に記載されている崩壊試験法により測定した。結果を表1−2に示す。
前記試験例1−1〜1−4で得られた顆粒と、試験例1−5で用いた噴霧乾燥を行っていないグルコサミンについて、レーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)により、ゆるめかさ密度、メディアン径(D50)を測定した。結果を表1−3に示す。
また、電子顕微鏡(日立卓上顕微鏡Miniacope TM3000、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)により、各顆粒を観察した。結果を図1A〜図1Dに示す。
圧縮成形性に劣る原料として、アスコルビン酸を用い、以下のようにして、錠剤を製造した。
<アスコルビン酸含有液体の調製>
アスコルビン酸(アスコルビン酸レギュラーメッシュ、BASF社製)を水に溶解させ、アスコルビン酸の含有量が、30質量%のアスコルビン酸含有液体とした。
噴霧乾燥装置(MicraSpray750(Anhydro社製))及びガス注入装置(ADS(Anhydro社製))を用い、以下の条件で、噴霧手前の前記アスコルビン酸含有液体に窒素ガスを注入し、その後、前記窒素ガスを注入したアスコルビン酸含有液体を以下の条件で、噴霧乾燥し、顆粒を得た。
−ガス注入条件−
・ ガス注入量 : 0mL/分(試験例2−1)、5,000mL/分(試験例2−2)、10,000mL/分(試験例2−3)、15,000mL/分(試験例2−4)
・ アスコルビン酸含有液体の送液量 : 400mL/分
窒素ガスを注入した固形分30質量%のアスコルビン酸含有液体を、送液量400mL/分、熱風温度165℃〜170℃、排風温度86℃〜87℃の条件下で噴霧乾燥を行った。
前記試験例2−1〜2−4の顆粒、又はコントロールとして、噴霧乾燥を行っていないアスコルビン酸(アスコルビン酸レギュラーメッシュ、BASF社製;試験例2−5、試験例2−6)、若しくは直打用顆粒のアスコルビン酸(BASF顆粒97、BASFジャパン社製;試験例2−7)を用い、以下のようにして、試験例2−1〜2−7の錠剤を調製した。
−打錠末の調製−
以下の配合処方の原料のうち、ステアリン酸カルシウム以外を混合した後、その混合物にステアリン酸カルシウムを添加し、混合して、打錠末とした。
〔配合処方:試験例2−1〜2−5、2−7〕
・ アスコルビン酸 ・・・ 80.0質量%
(試験例2−1〜2−4の顆粒、又は噴霧乾燥を行っていないアスコルビン酸、若しくは直打用顆粒のアスコルビン酸)
・ 結晶セルロース・微粒酸化ケイ素 ・・・ 18.5質量%
(NUTRASOLV 90F、JRS Pharma社製)
・ ステアリン酸カルシウム ・・・ 1.5質量%
(堺化学工業株式会社製;滑沢剤)
〔配合処方:試験例2−6〕
・ アスコルビン酸レギュラーメッシュ ・・・ 60.0質量%
(噴霧乾燥を行っていないアスコルビン酸)
・ 結晶セルロース・微粒酸化ケイ素 ・・・ 38.5質量%
(NUTRASOLV 90F、JRS Pharma社製)
・ ステアリン酸カルシウム ・・・ 1.5質量%
(堺化学工業株式会社製;滑沢剤)
ロータリー打錠機(HATA AP−12SS、株式会社畑鉄工所製)を用い、以下の条件で打錠加工し、錠剤を製造した。
〔打錠条件〕
・ 杵立数 : 6本
・ 使用杵 : 硬質クロムメッキ処理がされた杵(標準的に使用されている杵)
・ 回転数 : 40rpm
・ 打錠圧 : 10.0kN、15.1kN、又は16.2kN
・ 剤形 : 直径10mm、曲率半径(R)8.5mm
・ 錠剤質量 : 550mg
上記錠剤の調製において、試験例2−1〜試験例2−7では、どの打錠圧でもスティッキングの発生は確認されなかった。試験例2−1〜試験例2−4については、打錠圧が15kNを超えると一部キャッピング(錠剤割れ)が発生したが、許容範囲内であった。試験例2−5はどの打錠圧においてもキャッピングが発生した。試験例2−6、試験例2−7については打錠圧15kNを超えてもキャッピングは発生しなかった。
前記試験例2−1〜2−7の錠剤の硬度を、錠剤破壊強度測定器TH−303MP(富山産業株式会社製)を用いて測定した。結果を表2−1に示す。
前記試験例2−1〜2−7の錠剤の崩壊時間を、日本薬局方第16改正に記載されている崩壊試験法により測定した。結果を表2−2に示す。
前記試験例2−1〜2−4で得られた顆粒と、試験例2−5〜2−7で用いたアスコルビン酸について、レーザー回折・散乱式 粒子径・粒度分布測定装置 マイクロトラックMT3000II(日機装株式会社製)により、ゆるめかさ密度、メディアン径(D50)を測定した。結果を表2−3に示す。
また、電子顕微鏡(日立卓上顕微鏡Miniacope TM3000、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)により、前記試験例2−1〜2−4で得られた顆粒を観察した。結果を図2A〜図2Dに示す。
本願発明の錠剤の製造方法における顆粒の調製方法は、非常に簡素で、かつ、増粘剤や結合剤を使用せずに製造しても十分な圧縮成形性を示す。そのため、前記顆粒を用いることによって、これまで多く配合する必要があった増粘剤や結合剤の配合量を減らすことができ、圧縮成形性に劣る機能性原料を高配合した錠剤を製造することが可能となる。その結果、錠剤の小粒化や、1日目安粒数が多い場合は、粒数の削減が可能となる。
また、本発明の錠剤の製造方法によれば、優れた崩壊時間を保ちつつ、低い打錠圧で、十分な錠剤硬度を有する錠剤を効率良く製造することができる。また、製造の際の打錠装置への負荷やダメージを低減することもでき、打錠障害の発生を抑制することもできる。
Claims (7)
- 圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体にガスを注入し、ガス含有液体を調製する工程と、
前記ガス含有液体を噴霧乾燥し、顆粒を調製する工程と、
前記顆粒を含む混合物を打錠し、錠剤を調製する工程とを含むことを特徴とする錠剤の製造方法。 - (A)ガスの注入量(mL/分)と、(B)圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体の送液量(mL/分)との比((A)/(B))が、0.5〜60である請求項1に記載の錠剤の製造方法。
- ガスが、窒素ガスである請求項1から2のいずれかに記載の錠剤の製造方法。
- 錠剤原料用の圧縮成形性に劣る機能性原料の顆粒の製造方法であって、
圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体にガスを注入し、ガス含有液体を調製する工程と、
前記ガス含有液体を噴霧乾燥し、顆粒を調製する工程とを含むことを特徴とする錠剤原料用顆粒の製造方法。 - (A)ガスの注入量(mL/分)と、(B)圧縮成形性に劣る機能性原料を含む液体の送液量(mL/分)との比((A)/(B))が、0.5〜60である請求項4に記載の錠剤原料用顆粒の製造方法。
- ガスが、窒素ガスである請求項4から5のいずれかに記載の錠剤原料用顆粒の製造方法。
- 錠剤原料用の圧縮成形性に劣る機能性原料の顆粒であって、
前記顆粒のかさ密度が、顆粒とする前の原料のかさ密度の75%〜90%であり、
前記顆粒のメディアン径が、60μm〜240μmであることを特徴とする錠剤原料用顆粒。
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