JP2017115436A - 遮音シートおよび遮音構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】質量則を超えて遮音性を向上できる遮音シートを提供すること。
【解決手段】被着体2に固定できるシート11であって、シート11と被着体2とを固定した際に、シート11と被着体2との間に独立した空間部3を2つ以上形成でき、シート11と被着体2とを、シート11と被着体2との間に空間部3が形成するように固定した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LI)と、シート11と被着体2とを、前記空間部が形成されないように固定した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LI)とが、下記数式(F1)で示される条件を満たす遮音シート1。
LI−LI≧1dB ・・・(F1)
【選択図】図3

Description

本発明は、遮音シートおよび遮音構造体に関する。
近年、騒音の問題を抑制するために、遮音シートが用いられている。例えば、空調機などの装置の騒音は、その装置の筐体に遮音シートを貼着することで抑制できる。また、車や建物などの外部の騒音は、車や建物の壁面や窓などに遮音シートを貼着することで抑制できる。
このような遮音シートとして、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂100質量部に対し、粉末充填剤80〜500質量部が混合されてなる主層を備えるシートが提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−046233号公報
特許文献1に記載の遮音シートを用いた場合、遮音性(音の透過率を低下させる度合)は質量則に従って向上する。なお、緻密で均一な材料からできている壁体の遮音性は、その壁体の単位面積当りの質量(単位:kg/m)と、音の周波数(単位:Hz)の積の対数値との間の直線関係がある。このような関係を質量則といい、具体的には、壁に対して垂直に音波が入射する場合、下記関係式(1)で示される。
20×log(音の周波数×単位面積当りの質量)−42.5=透過損失・・・(1)
前記関係式(1)において、透過損失は、遮音性を示すパラメータであり、数値が大きいほど遮音性が優れることを示す。また、この透過損失は、音響インテンシティレベルを測定することで測定でき、単位はdBである。
そのため、特許文献1に記載の遮音シートでは、遮音性を向上させるために、シートの厚みを厚くするか、シートの密度を高めなければならない。しかし、シートの密度を高めることにも限界があり、また、シートの厚みも必要以上には厚くできない。このように、特許文献1に記載の遮音シートでは、十分な遮音性を達成できない。
また、単純な多孔質材からなるシートは、吸音性(音の反射率を低下させる度合)を向上できるが、遮音性をほとんど向上できない。
そこで、本発明の目的は、質量則を超えて遮音性を向上できる遮音シートおよび遮音構造体を提供することである。
本発明の一態様によれば、被着体に固定できるシートであって、前記シートと前記被着体とを固定した際に、前記シートと前記被着体との間に独立した空間部を2つ以上形成でき、前記シートと前記被着体とを、前記シートと前記被着体との間に前記空間部が形成するように固定した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LI)と、前記シートと前記被着体とを、前記空間部が形成されないように固定した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LI)とが、下記数式(F1)で示される条件を満たす遮音シートが提供される。
LI−LI≧1dB ・・・(F1)
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記シートの少なくとも一方の表面には、凸状部が設けられ、前記シートと前記被着体とを固定した際に、前記シートの表面と、前記凸状部と、前記被着体との間に前記空間部を形成できることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記空間部における前記シートと前記被着体との距離が、4mm以下であることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記凸状部は、前記シートの表面にスペーサーが固定されることで形成されることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記スペーサーの厚みが、4mm以下であることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記凸状部は、前記シートの平面視にて格子状に設けられていることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記シートには、粘着剤層が設けられ、前記シートと前記被着体とを前記粘着剤層を介して固定できることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記シートの平面視において、前記シートの面積(A)に対する前記空間部の合計面積(A)の面積比率(A/A×100)が、50%以上であることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記被着体の材質が、ガラスであることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記被着体が、窓であることが好ましい。
本発明の一態様に係る遮音シートにおいて、前記シートが、無機フィラーを含有することが好ましい。
本発明の一態様によれば、本発明の一態様に係る遮音シートと、被着体とを備える遮音構造体であって、前記遮音シートと前記被着体とは、前記遮音シートと前記被着体との間に独立した空間部が2つ以上形成するように、固定されていることを特徴とする遮音構造体が提供される。
本発明によれば、質量則を超えて遮音性を向上できる遮音シートおよび遮音構造体を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る遮音シートを示す概略図である。 図1のII−II断面を示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係る遮音構造体を示す概略図である。 本発明の第二実施形態に係る遮音構造体を示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係る遮音構造体を示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係る遮音シートを示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係る遮音シートを示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係る遮音シートを示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係る遮音シートを示す概略図である。 音響インテンシティレベルの測定方法を説明するための説明図である。
[第一実施形態]
以下、本発明について実施形態を例に挙げて、図面に基づいて説明する。本発明は実施形態の内容に限定されない。なお、図面においては、説明を容易にするために拡大または縮小をして図示した部分がある。
(遮音シート)
まず、本実施形態に係る遮音シートについて説明する。
本実施形態に係る遮音シート1は、図1および図2に示すように、シート11と、凸状部12と、粘着剤層13と、を備えている。
シート11としては、例えば、公知のプラスチックを含有する樹脂組成物からなるシートを用いることができる。また、この樹脂組成物は、必要に応じて、無機フィラーを含有していてもよい。
プラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、およびポリイミドなどが挙げられる。
無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、クレイ、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム、酸化チタン、鉄、酸化鉄、ガラス、チタン酸バリウム、シリカ、アルミナ、ダイヤモンド、金、銀、ジルコニウム、酸化スズ、酸化セリウム、白金、およびコンクリートなどの微粒子が挙げられる。
なお、シート11は、遮音性の観点から、無機フィラーを含有することが好ましい。
シート11の厚みは、特に限定されないが、十分な遮音性の観点から、0.005mm以上12mm以下であることが好ましく、0.05mm以上7mm以下であることがより好ましく、0.1mm以上4mm以下であることが更により好ましく、0.3mm以上3mm以下であることが特に好ましい。シート11の厚みが前記下限以上であれば、音波入射時に空間部で音波吸収機構が作用するため、十分な遮音性を確保することができ、また、シート作製時においてシートが十分な強度を有するため、ハンドリング性を確保できる。他方、シート11の厚みが前記上限以下であれば、シート作製が容易であり、低コストで作製できる。
シート11の密度は、特に限定されないが、十分な遮音性の観点から、0.85g/cm以上15g/cm以下であることが好ましく、0.9g/cm以上10g/cm以下であることがより好ましく、0.95g/cm以上5g/cm以下であることが特に好ましい。シート11の密度が前記下限以上であれば、入射された音波による振動を十分に抑制でき、遮音性を向上できる。他方、シート11の密度が前記上限以下であれば、シート作製が容易であり、低コストで作製できるとともに、空間部を形成しやすい。
凸状部12は、図2に示すように、シート11の表面にスペーサーが固定されることで形成されている。なお、スペーサーの固定方法は、特に限定されず、接着剤や粘着剤などを用いる方法でもよく、融着による方法でもよい。
また、凸状部12は、図1に示すように、シート11の平面視にて格子状に設けられている。なお、シート11の表面に凸状部12が設けられなかった部分には、凹部が設けられる。また、凸状部12の先端部は、平坦であることが好ましい。
スペーサーとしては、例えば、公知のプラスチックを含有する樹脂組成物からなるスペーサーを用いることができる。また、この樹脂組成物は、必要に応じて、無機フィラーを含有していてもよい。
スペーサーに用いるプラスチックおよび無機フィラーとしては、シート11に用いるプラスチックおよび無機フィラーと同様である。
スペーサーの厚みは、特に限定されないが、質量則を超えて遮音性を向上させるという観点から、0.005mm以上4mm以下であることが好ましく、0.01mm以上3mm以下であることがより好ましく、0.5mm以上2mm以下であることが特に好ましい。
スペーサーの幅は、シート11の平面視にて、0.001mm以上10mm以下であることが好ましく、0.01mm以上5mm以下であることがより好ましく、0.5mm以上2mm以下であることが特に好ましい。
スペーサーの密度は、特に限定されないが、0.85g/cm以上15g/cm以下であることが好ましく、0.9g/cm以上10g/cm以下であることがより好ましく、0.95g/cm以上5g/cm以下であることが特に好ましい。
粘着剤層13は、図2に示すように、凸状部12の先端部に設けられている。そして、凸状部12と後述する被着体2とを粘着剤層13を介して固定できる。
粘着剤層13は、公知の粘着剤を用いて形成することができる。この粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤およびウレタン系粘着剤などが挙げられる。これらの中でも、耐候性および粘着力の観点から、アクリル系粘着剤、シリコーン粘着剤が好ましい。
(遮音シートの使用)
本実施形態に係る遮音シート1は、図3に示すように、遮音シート1を、被着体2に固定することで使用する。具体的には、遮音シート1の粘着剤層13を、被着体2に固定することで、遮音シート1を、被着体2に固定できる。そして、このような場合、遮音シート1におけるシート11の表面と、凸状部12と、被着体2との間に独立した空間部3を2つ以上形成できる。ここで、シート11の表面に凸状部12が設けられなかった部分(凹部)が、空間部3となる。なお、独立した空間部3とは、シート11、凸状部12および被着体2などにより閉鎖された空間部のことをいう。
また、本実施形態においては、シート11と被着体2とを、シート11と被着体2との間に空間部3が形成するように固定した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LI)と、シート11と被着体2とを、空間部3が形成されないように固定した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LI)とが、下記数式(F1)で示される条件を満たすことが必要である。なお、「シート11と被着体2とを、空間部3が形成されないように固定する」とは、「シート11と被着体2とを隙間なく密着させて固定する」ことをいう。
LI−LI≧1dB ・・・(F1)
前記数式(F1)の条件を満たさない場合には、質量則に従った場合とほぼ同等レベルの遮音性といえ、質量則を超えて遮音性を向上できない。また、遮音性の更なる向上の観点からは、LI−LIの値は、2dB以上であることが好ましく、3dB以上であることがより好ましく、5dB以上であることが更により好ましく、7dB以上であることが特に好ましい。
音響インテンシティレベルの値は、後述する実施例で記載の方法により測定できる。
また、本実施形態においては、シート11の平面視において、シート11の面積(A)に対する空間部3の合計面積(A)の面積比率(A/A×100)が、50%以上であることが好ましく、55%以上であることがより好ましく、65%以上であることが特に好ましい。この面積比率(A/A×100)の値が、前記下限以上であれば、質量則を超えて遮音性を向上できる。
面積比率(A/A×100)の値は、シート11の平面視において、凸状部12(スペーサー)が占める面積を変更することで調整できる。また、面積比率(A/A×100)の上限は、95%以下であることが好ましく、93%以下であることがより好ましく、91%以下であることが特に好ましい。この面積比率(A/A×100)の値が、前記上限値以下であれば、質量則を超えて遮音性を向上できる。
なお、前記音響インテンシティレベルの値は、例えば、この面積比率(A/A×100)を変更することで、調整できる。また、この理由については、面積比率(A/A×100)が変化すると、空間部内に入射された音波の反射や共鳴による熱エネルギーの変換などによって、音響インテンシティレベルが変化するためと推察される。
本実施形態において、被着体2は、特に制限されない。被着体2としては、空調機、洗濯機、冷蔵庫、および掃除機などの装置の筐体や、車、建物および部屋などの壁面、ドアおよび窓などが挙げられる。例えば空調機などの装置の筐体に本実施形態に係る遮音シート1を使用すれば、装置から発生する騒音を抑制できる。また、車、建物および部屋などの窓は、質量則の観点から、遮音性が不十分となり易い。そこで、車、建物および部屋の窓に本実施形態に係る遮音シート1を使用すれば、外部からの騒音を抑制でき、また、内部の音が外部に漏れることを抑制できる。
また、被着体2の材質は、特に限定されず、セラミック(ガラスなど)、プラスチック、木材、ゴムおよび金属などが挙げられる。なお、被着体2が窓のように透明である場合には、被着体2の材質は、ガラスなどを用いればよい。また、この場合、遮音シート1におけるシート11および凸状部12が、いずれも透明であることが好ましい。
(遮音構造体)
本実施形態に係る遮音構造体100は、図3に示すように、遮音シート1と、被着体2とを備える。本実施形態においては、遮音シート1と被着体2とは、遮音シート1と被着体2との間に独立した空間部3が2つ以上形成するように、固定されていることが必要である。なお、本実施形態においては、空間部3が4つ形成されている。
この遮音構造体100は、本実施形態に係る遮音シート1を使用した前述の方法により、作製できる。
空間部3には、気体が充填されている。この気体の種類は、特に限定されず、空気および不活性ガス(窒素ガスなど)などが挙げられる。
空間部3の個数は、2個以上であればよく、特に制限はないが、3個以上であることが好ましく、8個以上であることがより好ましく、15個以上であることが更により好ましく、24個以上であることが特に好ましい。
空間部3におけるシート11と被着体2との距離は、4mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、2mm以下であることが特に好ましい。この距離は、例えば、スペーサーの厚みを変更することで調整できる。
シートの平面視における1個あたりの空間部3の面積は、遮音性の観点から、0.5cm以上であることが好ましく、1.0cm以上であることがより好ましい。この面積は、例えば、スペーサーの幅やスペーサー間の間隔を変更することで調整できる。
(第一実施形態の作用効果)
本実施形態によれば、次のような作用効果を奏することができる。
(1)シート11と被着体2とを固定した際に、シート11と被着体2との間に空間部3を2つ以上形成できる。そして、このような遮音構造体100とした場合には、質量則を超えて遮音性を向上できる。
(2)凸状部12は、シート11の表面にスペーサーが固定されることで形成されているので、シート11に容易に凸状部12を設けることができる。また、シート11と凸状部12との材質を異なる材質とすることもできる。
(3)凸状部12は、図1に示すように、シート11の平面視にて格子状に設けられているので、シート11の表面と、凸状部12と、被着体2との間に空間部3を4つ形成できる。
(4)凸状部12と被着体2とを粘着剤層13を介して固定できるため、他に接着剤や粘着剤を用いずとも、遮音シート1と被着体2とを固定できる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態では、遮音シート1に代えて遮音シート1Aを用いた以外は第一実施形態と同様の構成であるので、遮音シート1Aについて説明し、それ以外の説明を省略する。
本実施形態に係る遮音シート1Aは、図4に示すように、シート11と、粘着剤層13と、を備えている。そして、シート11には、凸状部12が一体的に設けられている。また、凸状部12と被着体2とが粘着剤層13を介して固定されている。本実施形態に係る遮音構造体100Aにおいては、遮音シート1Aと被着体2との間に独立した空間部3が2つ以上形成されている。
シート11の材質は、前記第一実施形態におけるシート11の材質と同様である。
凸状部12は、シート11の形成時または形成後に設けられる。この凸状部12の形成方法は特に限定されないが、例えば、シート11の形成時に金型などを用いる方法や、シート11の形成後に金型などを用いてプレスする方法などが挙げられる。
凸状部12の材質は、シート11の材質と同様である。
粘着剤層13は、前記第一実施形態における粘着剤層13と同様である。
本実施形態によれば、前記第一実施形態における作用効果(1)、(3)および(4)と同様の作用効果の効果、並びに、下記作用効果(5)を奏することができる。
(5)凸状部12の材質がシート11の材質と同様である。そのため、シート11および凸状部12の間の密着性が優れる。また、シート11として透明性に優れる材質を使用すれば、透明性および視認性が優れる遮音シート1Aが得られる。
[実施形態の変形]
本発明は前述の実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。
例えば、前述の実施形態では、遮音シート1は、シート11および凸状部12を備えているが、これに限定されない。すなわち、図5に示す遮音構造体100Bのように、シート11と、粘着剤層13と、を備える遮音シート1Bを用い、シート11と被着体2とを、粘着剤層13を介して固定してもよい。このとき、シート11は、屈曲し、シート11の側方からみた断面視にて、波状となっている。このような遮音構造体100Bにおいては、遮音シート1Bと被着体2との間に独立した空間部3が2つ以上形成されている。さらに、シート11は、遮音シート1Bと被着体2とを固定する際に屈曲させてもよく、予め屈曲させておいてもよい。
前述の実施形態では、凸状部12は、シート11の平面視にて正方格子状に設けられているが、これに限定されない。すなわち、本発明においては、凸状部12が、図6に示す遮音シート1Cのように、シート11の平面視にて三角格子状に設けられていてもよい。また、凸状部12が、図7に示す遮音シート1Dのように、シート11の平面視にて六角格子状に設けられていてもよい。さらに、シート11の平面視における凸状部12により画成される多角形(四角形)の個数は、特に限定されず、図8に示す遮音シート1Eのように、100個であってもよく、図9に示す遮音シート1Fのように、2個であってもよい。また、この多角形の面積は、一定でなくてもよい。さらに、凸状部12は、シート11の平面視にて格子状に設けられていなくてもよい。
前述の実施形態では、凸状部12の上に、粘着剤層13が設けられているが、これに限定されない。この場合には、凸状部12と被着体2とを、適宜公知の粘着剤や接着剤を用いて、固定してもよく、凸状部12および被着体2の少なくともいずれかを融着してもよい。
前述の実施形態では、シート11は単層シートであるが、これに限定されない。すなわち、シート11は、積層シートであってもよい。シート11が積層シートの場合には、1種の単層シート同士を積層してもよく、2種以上の単層シートを積層してもよい。
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1]
図8に示すように、シート(材質:酸化アルミニウムフィラー含有ポリ塩化ビニル、密度:2.3g/cm、厚み:2mm)に、スペーサー(材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)を、シートの平面視にて正方格子状になるように接着して、遮音シートを得た。なお、シートの平面視におけるスペーサーのライン幅は0.5cmであり、ライン間隔は2.5cmである。
ガラス板(厚み:3mm)に、得られた遮音シートを、スペーサーがガラス板に接するようにして、接着して遮音構造体を得た。
[実施例2および3]
シートの平面視におけるスペーサーのライン間隔を以下のように変更した以外は実施例1と同様にして、遮音シートおよび遮音構造体を得た。
実施例2:1.5cm
実施例3:12.75cm
[実施例4]
図9に示すように、シート(材質:酸化アルミニウムフィラー含有ポリ塩化ビニル、密度:2.3g/cm、厚み:2mm)に、スペーサー(材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)を接着して、遮音シートを得た。なお、シートの平面視においては、スペーサーにより2つの長方形が形成されている。また、シートの平面視におけるスペーサーのライン幅は0.5cmで、長方形は縦寸法が12.75cmで、横寸法が26cmである。
ガラス板(厚み:3mm)に、得られた遮音シートを、スペーサーがガラス板に接するようにして、接着して遮音構造体を得た。
[比較例1]
シート(材質:酸化アルミニウムフィラー含有ポリ塩化ビニル、密度:2.3g/cm、厚み:2mm)を、隙間なく、ガラス板(厚み:3mm)に、接着して遮音構造体を得た。
[比較例2]
シート(材質:酸化アルミニウムフィラー含有ポリ塩化ビニル、密度:2.3g/cm、厚み:2mm)に、複数のスペーサー(大きさ:0.5cm×0.5cm、材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)を、スペーサー間の間隔が2.7cmとなるように、接着して、遮音シートを得た。なお、シートの平面視においては、複数のスペーサーがドット形状に配置されている。
ガラス板(厚み:3mm)に、得られた遮音シートを、スペーサーがガラス板に接するようにして、接着して遮音構造体を得た。
[音響インテンシティレベルの測定]
ブリュエル・ケア製のインテンシティプローブ(型番:SY−3560、2マイクロホン一軸型)を用いて、以下のようにして、試料である遮音構造体の音響インテンシティレベルを測定した。得られた結果を表1に示す。また、各遮音構造体について、シートの平面視におけるシートの面積(A)に対する前記空間部の合計面積(A)の面積比率(A/A×100)、および、前記数式(F1)におけるLI−LIの値を表1に示す。
音響インテンシティレベル測定装置は、図10に示すように、中空ボックス4と、音源5と、インテンシティプローブ6とを備える。中空ボックス4の内側には、吸音材が敷き詰められている。この中空ボックス4の内側の下部に音源5が配置されている。また、この中空ボックス4の内側の上部には、試料7が、試料7と吸音材との間に隙間がないように油粘土で固定されている。インテンシティプローブ6は、試料7の上側に配置されている。なお、音源5、試料7およびインテンシティプローブ6の中心は、音源5の中心を通る鉛直線上に位置している。また、測定条件は、以下の通りである。なお、音響インテンシティレベルLIおよびLIは、試料7をセットしないで測定した場合の音響インテンシティレベルから、試料7をセットして測定した場合の音響インテンシティレベルを差し引いて算出した。
中空ボックス4の大きさ:60cm×60cm
中空ボックス4の高さ:100cm
試料7の大きさ:26〜28cm×26〜28cm
音源5と試料7との距離:80cm
試料7とインテンシティプローブ6との距離:20cm
信号:ピンクノイズ(20Hz〜10000Hzの周波数帯の音)
解析:1/3オクターブバンド(測定周波数(Hz):20、31.5、40、50、63、80、100、125、160、200、250、315、400、500、630、800、1000、1250、1600、2000、2500、3150、4000、5000、6300、8000、10000)
Figure 2017115436
表1に示す結果からも明らかなように、実施例1〜4で得られた遮音構造体においては、LI−LIの値が1dB以上であり、質量則を超えて遮音性を向上できることが確認された。
一方で、比較例2で得られた遮音構造体においては、スペーサーがドット形状に配置されているため、シートと被着体との間に独立した空間部が形成されていない。このような比較例2で得られた遮音構造体においては、LIの値がLIの値を下回り、遮音性の向上が質量則に劣ることが分かった。
[実施例5]
図8に示すように、シート(材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)に、スペーサー(材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)を、シートの平面視にて正方格子状になるように接着して、遮音シートを得た。なお、シートの平面視におけるスペーサーのライン幅は0.5cmであり、ライン間隔は2.5cmである。
ガラス板(厚み:3mm)に、得られた遮音シートを、スペーサーがガラス板に接するようにして、接着して遮音構造体を得た。
[実施例6]
実施例5で用いたスペーサー(材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)を、スペーサー(材質:酸化アルミニウムフィラー含有ポリ塩化ビニル、密度:2.3g/cm、厚み:2mm)に変更した以外は、実施例5と同様にして、遮音シートおよび遮音構造体を得た。
[比較例3]
シート(材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)を、隙間なく、ガラス板(厚み:3mm)に接着して遮音構造体を得た。
[音響インテンシティレベルの測定]
試料である遮音構造体の音響インテンシティレベルを、上記と同様の方法により測定した。得られた結果を表2に示す。また、各遮音構造体について、シートおよびスペーサーの材質、シートの平面視におけるシートの面積(A)に対する前記空間部の合計面積(A)の面積比率(A/A×100)、および、前記数式(F1)におけるLI−LIの値を表2に示す。
Figure 2017115436
表2に示す結果からも明らかなように、実施例5および6で得られた遮音構造体においては、LI−LIの値が1dB以上であり、スペーサーの材質に依らずに、質量則を超えて遮音性を向上できることが確認された。
[実施例7]
ガラス板(厚み:3mm)をガラス板(厚み:1mm)に変更した以外は実施例1と同様にして、遮音構造体を得た。
[比較例4]
ガラス板(厚み:3mm)をガラス板(厚み:1mm)に変更した以外は比較例1と同様にして、遮音構造体を得た。
[実施例8]
ガラス板(厚み:3mm)をガラス板(厚み:1mm)に変更した以外は実施例5と同様にして、遮音構造体を得た。
[実施例9]
ガラス板(厚み:3mm)をガラス板(厚み:1mm)に変更した以外は実施例6と同様にして、遮音構造体を得た。
[比較例5]
ガラス板(厚み:3mm)をガラス板(厚み:1mm)に変更した以外は比較例3と同様にして、遮音構造体を得た。
[実施例10]
厚みが0.125mmのポリエチレンテレフタレートシート3枚に、それぞれアクリル系粘着剤層(厚み:0.025mm)を形成し、これらを3枚積層して、厚みが0.450mmのポリエチレンテレフタレート積層物のシートを得た。
そして、図8に示すように、得られたシートに、スペーサー(材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)を、シートの平面視にて正方格子状になるように接着して、遮音シートを得た。なお、シートの平面視におけるスペーサーのライン幅は0.5cmであり、ライン間隔は2.5cmである。
ガラス板(厚み:1mm)に、得られた遮音シートを、スペーサーがガラス板に接するようにして、接着して遮音構造体を得た。
[比較例6]
厚みが0.125mmのポリエチレンテレフタレートシート3枚に、それぞれアクリル系粘着剤層(厚み:0.025mm)を形成し、これらを3枚積層して、厚みが0.450mmのポリエチレンテレフタレート積層物のシートを得た。
得られたシートを、隙間なく、ガラス板(厚み:1mm)に、接着して遮音構造体を得た。
[音響インテンシティレベルの測定]
試料である遮音構造体の音響インテンシティレベルを、上記と同様の方法により測定した。得られた結果を表3に示す。また、各遮音構造体について、シートおよびスペーサーの材質、シートの平面視におけるシートの面積(A)に対する前記空間部の合計面積(A)の面積比率(A/A×100)、および、前記数式(F1)におけるLI−LIの値を表3に示す。
Figure 2017115436
表3に示す結果からも明らかなように、実施例7〜10で得られた遮音構造体においては、LI−LIの値が1dB以上であり、スペーサーの材質に依らずに、質量則を超えて遮音性を向上できることが確認された。
また、実施例7〜10では、厚みが1mmのガラス板を被着体としているが、厚みが3mmのガラス板を被着体としている実施例1、5および6と同様に、質量則を超えて遮音性を向上できることが確認された。
[比較例7]
シートA(材質:酸化アルミニウムフィラー含有ポリ塩化ビニル、密度:2.3g/cm、厚み:2mm)に、別のシートB(材質:鉄粉入り樹脂組成物、ウェブシステムズ株式会社製、商品名:Noisus、密度:2.7g/cm、厚み:2mm)を積層して、積層シートを得た。
得られた積層シートを、隙間なく、ガラス板(厚み:3mm)に接着して遮音構造体を得た。得られた遮音構造体の音響インテンシティレベルを、上記と同様の方法により測定したところ、48.5dBであった。
これに対し、シートAを、隙間なく、ガラス板(厚み:3mm)に接着した遮音構造体(比較例1)では、音響インテンシティレベルが47.3dBである。つまり、比較例7の遮音構造体では、質量側に従ってシートBの分だけ、音響インテンシティレベルが向上することが分かった。
また、シートBをスペーサーとして用い、シートAとガラス板(厚み:3mm)とを、その間に空間部が形成するように接着した遮音構造体(実施例1)では、音響インテンシティレベルが57.1dBである。仮に、質量則に従うとすると、比較例7の遮音構造体の方が、実施例1の遮音構造体よりも面密度が高いので、音響インテンシティレベルが高くなるはずである。しかし、比較例7の遮音構造体では、比較例1の遮音構造体と比較して、音響インテンシティレベルが1.2dB向上したに過ぎないのに対し、実施例1の遮音構造体では、比較例1の遮音構造体と比較して、音響インテンシティレベルが9.8dBも向上している。このことからも、実施例1の遮音構造体によれば、質量則を超えて遮音性を向上できることが確認された。
1…遮音シート、11…シート、12…凸状部、13…粘着剤層、2…被着体、100…遮音構造体。

Claims (12)

  1. 被着体に固定できるシートであって、
    前記シートと前記被着体とを固定した際に、前記シートと前記被着体との間に独立した空間部を2つ以上形成でき、
    前記シートと前記被着体とを、前記シートと前記被着体との間に前記空間部が形成するように固定した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LI)と、
    前記シートと前記被着体とを、前記空間部が形成されないように固定した場合の4000Hzにおける音響インテンシティレベル(LI)とが、下記数式(F1)で示される条件を満たす
    ことを特徴とする遮音シート。
    LI−LI≧1dB ・・・(F1)
  2. 請求項1に記載の遮音シートにおいて、
    前記シートの少なくとも一方の表面には、凸状部が設けられ、
    前記シートと前記被着体とを固定した際に、前記シートの表面と、前記凸状部と、前記被着体との間に前記空間部を形成できる
    ことを特徴とする遮音シート。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遮音シートにおいて、
    前記空間部における前記シートと前記被着体との距離が、4mm以下である
    ことを特徴とする遮音シート。
  4. 請求項2または請求項3に記載の遮音シートにおいて、
    前記凸状部は、前記シートの表面にスペーサーが固定されることで形成される
    ことを特徴とする遮音シート。
  5. 請求項4に記載の遮音シートにおいて、
    前記スペーサーの厚みが、4mm以下である
    ことを特徴とする遮音シート。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の遮音シートにおいて、
    前記凸状部は、前記シートの平面視にて格子状に設けられている
    ことを特徴とする遮音シート。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の遮音シートにおいて、
    前記シートには、粘着剤層が設けられ、
    前記シートと前記被着体とを前記粘着剤層を介して固定できる
    ことを特徴とする遮音シート。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の遮音シートにおいて、
    前記シートの平面視において、前記シートの面積(A)に対する前記空間部の合計面積(A)の面積比率(A/A×100)が、50%以上である
    ことを特徴とする遮音シート。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の遮音シートにおいて、
    前記被着体の材質が、ガラスである
    ことを特徴とする遮音シート。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の遮音シートにおいて、
    前記被着体が、窓である
    ことを特徴とする遮音シート。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の遮音シートにおいて、
    前記シートが、無機フィラーを含有する
    ことを特徴とする遮音シート。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の遮音シートと、被着体とを備える遮音構造体であって、
    前記遮音シートと前記被着体とは、前記遮音シートと前記被着体との間に独立した空間部が2つ以上形成するように、固定されている
    ことを特徴とする遮音構造体。
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