JP2017116185A - コージェネレーションシステム - Google Patents

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文秋 佐藤
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Abstract

【課題】システムの熱効率の向上を図ると共に、導入が容易で汎用性を高めることのできるコージェネレーションシステムを提供する。
【解決手段】本発明は、エンジン11と、エンジン11に連結される発電機12と、を備え、エンジン11を動力源として発電機12を駆動させて発電を行うと同時に、エンジン11の排熱を利用して熱供給を行うコージェネレーションシステム10において、エンジン11の過給機により圧縮された空気を冷却するインタークーラーと、該インタークーラーの排熱を利用して熱供給するヒートポンプ設備13と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電と熱供給とを同時に行うことのできるコージェネレーションシステムに関するものである。
近年、特に、東日本震災以降、自立分散型電源の役割を担うシステムとして、コージェネレーションシステムの導入が積極的に進められている。このコージェネレーションシステムは、エンジンと、エンジンに連結される発電機と、を備え、エンジンを動力源として発電機を駆動させて発電を行うと同時に、エンジンの排熱を利用して熱供給を行うものである。
この種の従来のコージェネレーションシステムには、エンジンの過給機により圧縮された空気を冷却するため、インタークーラーが設けられている場合がある。このインタークーラーの排熱は専用の冷却塔により放熱されるのが一般的であるが(例えば、特許文献1参照)、近年、コージェネレーションシステムの全体効率を向上させるため、このインタークーラーの排熱を、ボイラーの補給水や排熱投入型吸収式冷温水機の再生器の予熱に利用する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−14186号公報の図1 特開平11−182975号公報
しかしながら、上記した従来のコージェネレーションシステムでは、インタークーラーの排熱利用が依然として不十分であるため、コージェネレーションシステムの熱効率を大きく向上させることが難しいという問題がある。
また、インタークーラーの排熱を利用する機器がボイラーの補給水や排熱投入型吸収式冷温水機に限定されているため、汎用性が低いという問題がある。
さらに、配管や制御が複雑で、多額な追加投資を必要とすると共に、既存のコージェネレーションシステムへの適用が困難であるため、導入し難いという問題がある。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、システムの熱効率の向上を図ると共に、導入が容易で汎用性を高めることのできるコージェネレーションシステムを提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するため、本発明は、エンジンと、該エンジンに連結される発電機と、を備え、該エンジンを動力源として該発電機を駆動させて発電を行うと同時に、該エンジンの排熱を利用して熱供給を行うコージェネレーションシステムにおいて、前記エンジンの過給機により圧縮された空気を冷却するインタークーラーと、該インタークーラーの排熱を利用して熱供給するヒートポンプ設備と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るコージェネレーションシステムは、前記インタークーラーの排熱を放熱する冷却塔と、該冷却塔と前記インタークーラーとの間を循環するように設けられる冷却水循環配管と、を備え、前記ヒートポンプ設備は、前記冷却水循環配管に分岐接続されることを特徴とする。
また、本発明に係るコージェネレーションシステムにおいて、前記ヒートポンプ設備は、前記インタークーラーの排熱を回収する熱交換器と、該熱交換器により回収したインタークーラーの排熱を熱源として暖房用温水を製造する水冷ヒートポンプチラーと、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、システムの熱効率の向上を図ると共に、導入が容易で汎用性を高めることができる等、種々の優れた効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステムを示す概略図である。 (a)はインタークーラーの排熱を利用しない通常のコージェネレーションシステムを示す概略図であり、(b)は本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステムを示す概略図である。 (a)は通常のコージェネレーションシステムに水冷ヒートポンプチラーを追加した熱源システムを示す概略図であり、(b)は本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステムを示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステムの運転時間帯と冬期の暖房負荷の時間帯との関係を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステムについて説明する。
まず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10の構成について説明する。ここで、図1は本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10を示す概略図である。
図1に示されているように、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10は、天然ガスを燃料とするガスエンジン11と、ガスエンジン11に回転軸を介して連結される発電機12と、を備えており、ガスエンジン11を動力源として発電機12を駆動させて発電を行うと同時に、ガスエンジン11の排熱を利用して熱供給を行うようになっている。
ガスエンジン11には、過給機(図示せず)が取り付けられており、コージェネレーションシステム10は、さらに、その過給機により圧縮された空気を冷却するインタークーラー(図示せず)と、該インタークーラーの排熱を利用して熱供給するヒートポンプ設備13と、該インタークーラーの排熱を放熱する冷却塔14と、冷却塔14と該インタークーラーとの間を循環するように設けられる冷却水循環配管15と、冷却水循環配管15の途中に接続される冷却水循環ポンプ16及び温度センサー17と、を備えている。
ヒートポンプ設備13は、前記インタークーラーの排熱を回収する熱交換器18と、熱交換器18により回収した該インタークーラーの排熱を熱源として暖房用温水を製造する水冷ヒートポンプチラー19と、熱交換器18と水冷ヒートポンプチラー19との間を循環するように設けられる熱源水循環配管20と、熱源水循環配管20の途中に接続される熱源水循環ポンプ21と、備えている。
熱交換器18は、冷却水循環配管15に分岐接続されており、その分岐箇所近傍の冷却水配管15には電動二方弁22が接続されている。そして、この電動二方弁22を開閉制御することにより、冷却水循環配管15内の冷却水の流通方向を冷却塔14側と熱交換器18側のいずれかに切り替え可能となっている。
一般に、コージェネレーションシステムは燃料として主にガスを使用するシステムであるため、当業者は、コージェネレーションシステムにおいて、電力を使用するヒートポンプを採用するといった発想をし難い。しかしながら、本発明は、コージェネレーションシステムとヒートポンプそれぞれのシステムの良い点に着目し、インタークーラーの排熱をヒートポンプに利用するといった従来にはない新規な技術思想に基づき達成されたものである。
次に、図1に加えて、図2〜図4を参照しながら、上記した構成を備えた本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10の作用について説明する。
図1に示されているように、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10において、ガスエンジン11を動力源として発電機12を駆動させて発生された電力が商用系統と連系して供給されると同時に、ガスエンジン11の排気ガスや冷却水等の排熱は排熱利用吸収式冷凍機や熱交換器等を介して蒸気や温水として回収されて冷暖房や給湯等の用途に利用される。
この時、前記インタークーラーの排熱は、冷却水循環配管15を流通する冷却水を介してヒートポンプ設備13側の熱交換器18に搬送され、熱交換器18において熱源水に熱交換されて回収される。その後、冷却水は、冷却水循環配管15を通って前記インタークーラーに戻され、該インタークーラーにより前記過給機により圧縮された空気は所定温度に冷却される。
一方、熱交換器18において前記インタークーラーの排熱を回収した熱源水は水冷ヒートポンプチラー19に供給され、水冷ヒートポンプチラー19から所定温度に加熱された温水が供給され、暖房用途に利用される。
なお、ヒートポンプ設備13側の暖房需要が少なく、温度センサー17によって検出される冷却水の温度が所定温度より高い場合には、自動制御によって電動二方弁22が閉鎖される。これにより、前記インタークーラーからの冷却水が冷却塔14に送られ、冷却塔14において、該インタークーラーの排熱が放出され、該インタークーラーに戻る冷却水の温度が所定温度に保持される。
図2は、燃料の種類が都市ガス13A、定格燃料消費量が6,025MJ/hで、定格発電出力が700kWのガスエンジン(例えば、ヤンマーエネルギーシステム株式会社製のEP700G(AYG40L−SE))を使用して発電し、排熱の利用用途を冷暖房及び給湯としたモデルケースにおいて、前記インタークーラーの排熱を利用しない通常のコジェネレーションシステム1の場合(図2(a)参照)と、前記インタークーラーの排熱を利用する本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10の場合(図2(b)参照)のそれぞれのケースについて、低位発熱量基準の熱効率を試算した結果を示している。
図2(a)に示すように、通常のコージェネレーションシステム1では、燃料のガスの低位発熱量を100とした場合、メーカーの仕様では、取得する低位発熱量が、発生する電力と製造される蒸気及び温水とを合計して74になる一方、損失する低位発熱量が、前記インタークーラーの排熱と排気とを合計して26になり、低位発熱量基準の熱効率が74%になる。
これに対して、図2(b)に示すように、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10では、燃料のガスの低位発熱量を100とした場合、前記インタークーラーの排熱分の低位発熱量と水冷ヒートポンプチラー19に供給される電力分の低位発熱量が水冷ヒートポンプチラー19から供給される温水分の低位発熱量に変換されるため、取得する低位発熱量が、発生する電力と製造される蒸気及び温水とを合計して84になる一方、損失する低位発熱量が、排気の16のみになる。したがって、この場合の低位発熱量基準の熱効率は、84%になり、通常のコージェネレーションシステム1と比較して10%程度向上するという試算結果が得られた。
このように本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10によれば、前記インタークーラーの排熱を利用して水冷ヒートポンプチラー19で暖房用温水を製造することにより、コージェネレーションシステム全体の熱効率を大きく向上させることができる。
図3は、通常のコージェネレーションシステム1に加えて冬期の温水製造のために水冷ヒートポンプチラー19及びヒーティングタワー23を設置した熱源システム2(図3(a)参照)と、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10(図3(b)参照)の概略構成をそれぞれ示している。
また、表1は、図3(a)の熱源システム2と図3(b)のコージェネレーションシステム10の概要を比較して示すと共に、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10の投資回収年数を試算した結果を示している。
Figure 2017116185
表1に示すように、熱源システム2では、熱源水の入口温度が−8℃、出口温度が−11℃であるのに対して、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10では、熱源水の入口温度が31℃、出口温度が26℃となる。これにより、温水製造における成績係数(COP:Coefficient of Performance)として、熱源システム2では、単体で3.04、システムで2.39と試算されるのに対して、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10では、単体で8.13、システムで6.25と試算された。
また、ランニングコストは、熱源システム2において、8,625千円と試算されるのに対して、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10では、3,865千円と試算され、年間のランニングコストの削減額は4,760千円と試算された。一方、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10を採用することによるイニシャルコストの追加額が15,075千円と試算されるため、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10の投資回収年数は約3.2年となる。これにより、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10は、十分な投資対効果を期待できるシステムであると言うことができる。
また、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10によれば、前記インタークーラーの排熱温度が30℃以上に達するため、水冷ヒートポンプチラー19によって温水を暖房に利用可能な温度まで高効率で昇温することができ、システム効率をさらに高めることができる。
また、暖房需要がある期間中、前記インタークーラーの冷却塔14のファン動力、冷却水の補給水、薬剤等を削減することができると共に、前記インタークーラーの熱交換器18に冷却塔14(特に、開放式冷却塔)の冷却水が循環しないことによる熱交換器18の効率低下の抑制及び耐久性の向上を見込むことができる。さらに、ヒートポンプ設備13は汎用品を使用することができるため、複数社の機器を比較検討することでシステム全体の効率向上をさらに図ることができる。
また、例えば、図4に示すように、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10(図4では「CGS」と記載)が設置されるオフィスや商業施設等の多くの施設において、コージェネレーションシステム10の運転時間帯と冬期の暖房負荷の時間帯が重なることが予想されるため、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10は広い用途で利用可能となる。
また、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10は、冷却水等を必要とするコージェネレーションシステムにて広く適用可能であり、汎用性の高いシステムを実現することができる。
さらに、本発明の実施の形態に係るコージェネレーションシステム10は、ヒートポンプ設備13を冷却水循環配管15に分岐接続することで実現可能であり、また、ヒートポンプ設備13系統の情報でガスエンジン1や発電機12の運転を制御する部分がないため、既存の各種コージェネレーションシステムに対しても大規模な改修工事を行うことなく簡単に施工することができる。
なお、上記した本発明の実施の形態の説明は、本発明に係るコージェネレーションシステムにおける好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記した本発明の実施の形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
10 コージェネレーションシステム
11 ガスエンジン
12 発電機
13 ヒートポンプ設備
14 冷却塔
15 冷却水循環配管
18 熱交換器
19 水冷ヒートポンプチラー

Claims (3)

  1. エンジンと、該エンジンに連結される発電機と、を備え、該エンジンを動力源として該発電機を駆動させて発電を行うと同時に、該エンジンの排熱を利用して熱供給を行うコージェネレーションシステムにおいて、
    前記エンジンの過給機により圧縮された空気を冷却するインタークーラーと、
    該インタークーラーの排熱を利用して熱供給するヒートポンプ設備と、
    を備えていることを特徴とするコージェネレーションシステム。
  2. 前記インタークーラーの排熱を放熱する冷却塔と、
    該冷却塔と前記インタークーラーとの間を循環するように設けられる冷却水循環配管と、
    を備え、前記ヒートポンプ設備は、前記冷却水循環配管に分岐接続されることを特徴とする請求項1に記載のコージェネレーションシステム。
  3. 前記ヒートポンプ設備は、
    前記インタークーラーの排熱を回収する熱交換器と、
    該熱交換器により回収したインタークーラーの排熱を熱源として暖房用温水を製造する水冷ヒートポンプチラーと、
    を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコージェネレーションシステム。
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