JP2017117580A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ Download PDF

Info

Publication number
JP2017117580A
JP2017117580A JP2015249988A JP2015249988A JP2017117580A JP 2017117580 A JP2017117580 A JP 2017117580A JP 2015249988 A JP2015249988 A JP 2015249988A JP 2015249988 A JP2015249988 A JP 2015249988A JP 2017117580 A JP2017117580 A JP 2017117580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spark plug
center electrode
closed space
temperature
insulator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015249988A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6456278B2 (ja
Inventor
山田 裕一
Yuichi Yamada
裕一 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2015249988A priority Critical patent/JP6456278B2/ja
Publication of JP2017117580A publication Critical patent/JP2017117580A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6456278B2 publication Critical patent/JP6456278B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Spark Plugs (AREA)

Abstract

【課題】スパークプラグの過剰な昇温を抑制しつつ、燃焼ガスからスパークプラグへ伝達される熱量が少ない場合にスパークプラグの昇温を促す。【解決手段】スパークプラグは、軸線の方向に延びる貫通孔を有する絶縁体と、前記貫通孔の先端側に少なくとも一部が挿入された中心電極と、前記貫通孔の後端側に少なくとも一部が挿入された端子金具と、を備えている。中心電極は、自身の内周側に自身の内壁面で囲まれて形成された閉空間を有している。前記閉空間内には、融点が摂氏200度以上、摂氏660度以下の材料で形成された部材である熱伝部材が配置されている。【選択図】 図1

Description

本開示は、スパークプラグに関する。
従来から、内燃機関に、絶縁体の軸孔に保持された電極を有するスパークプラグが用いられている。また、スパークプラグの電極の過剰な昇温を抑制する技術として、熱伝達物質の気化によって電極を冷却するヒートパイプをスパークプラグに設ける技術が提案されている。
特表平03−501308号公報 米国特許第1315298号明細書
ところで、エンジンの回転速度が低い場合や出力が小さい場合のように、燃焼ガスからスパークプラグの電極へ伝達される熱量が少ない場合には、電極の温度が低い状態が続く。この場合、スパークプラグの絶縁体のうち燃焼室内に露出する部分にカーボンが堆積する場合があった(燻りともいう)。このようなカーボンの堆積に起因して、適切な放電ができなくなる場合があった。
本開示は、スパークプラグの電極の過剰な昇温を抑制しつつ、燃焼ガスから絶縁体へ伝達される熱量が少ない場合に絶縁体の昇温を促すことができる技術を開示する。
本開示は、例えば、以下の適用例を開示する。
[適用例1]
軸線の方向に延びる貫通孔を有する絶縁体と、
前記貫通孔の先端側に少なくとも一部が挿入された中心電極と、
前記貫通孔の後端側に少なくとも一部が挿入された端子金具と、
を備えるスパークプラグであって、
前記中心電極は、自身の内周側に自身の内壁面で囲まれて形成された閉空間を有し、
前記閉空間内には、融点が摂氏200度以上、摂氏660度以下の材料で形成された部材である熱伝部材が配置されている、
スパークプラグ。
この構成によれば、スパークプラグの中心電極の温度が所定の温度よりも高い場合には、溶融した熱伝部材によって中心電極の熱が後端側に伝達され易いので、中心電極の過剰な昇温を抑制できる。また、スパークプラグの中心電極の温度が低い場合には、熱伝部材の溶融が抑制されるので、中心電極からスパークプラグの後端側へ熱が伝達されることが抑制される。従って、燃焼ガスから絶縁体へ伝達される熱量が少ない場合に絶縁体の昇温を促すことができる。
[適用例2]
適用例1に記載のスパークプラグであって、
前記熱伝部材は、前記閉空間の一部分のみを占めており、
前記閉空間内には、前記熱伝部材の無い隙間であって前記閉空間の全容積の0%よりも大きく50%以下の隙間が設けられている、
スパークプラグ。
この構成によれば、熱伝部材の熱膨張に起因する中心電極の破損を抑制できる。
[適用例3]
適用例1または2に記載のスパークプラグであって、
前記中心電極のうち燃焼ガスに曝される外面の少なくとも一部を形成する部分は、タングステンと、モリブデンと、白金と、イリジウムと、ロジウムと、ルテニウムと、のいずれかを主成分とする金属で形成されている、
スパークプラグ。
この構成によれば、熱伝部材は、中心電極の過剰な昇温を、効果的に抑制できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、スパークプラグ、スパークプラグを搭載する内燃機関、スパークプラグの製造方法、等の態様で実現することができる。
スパークプラグの一実施形態の断面図である。 中心電極20の製造方法の例を示す概略図である。 スパークプラグの別の実施形態の断面図である。 第2部分72の製造方法の例を示す概略図である。
A.第1実施形態:
A−1.スパークプラグの構成:
図1は、スパークプラグの一実施形態の断面図である。図中には、スパークプラグ100の中心軸CLが示されている(「軸線CL」とも呼ぶ)。図示された断面は、中心軸CLを含む平らな断面である。以下、中心軸CLに平行な方向を「軸線CLの方向」、または、単に「軸線方向」または「前後方向」とも呼ぶ。中心軸CLを中心とする円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、中心軸CLを中心とする円の円周方向を「周方向」とも呼ぶ。中心軸CLに平行な方向のうち、図1における下方向を先端方向Df、または、前方向Dfと呼び、上方向を後端方向Dfr、または、後方向Dfrとも呼ぶ。先端方向Dfは、後述する端子金具40から中心電極20に向かう方向である。また、図1における先端方向Df側をスパークプラグ100の先端側と呼び、図1における後端方向Dfr側をスパークプラグ100の後端側と呼ぶ。
スパークプラグ100は、軸線CLに沿って延びる貫通孔12(以下「軸孔12」とも呼ぶ)を有する略円筒状の絶縁体10と、軸孔12の先端側で保持される中心電極20と、軸孔12の後端側で保持される端子金具40と、軸孔12内で中心電極20と端子金具40とを電気的に接続する接続部300と、絶縁体10の外周側に固定された主体金具50と、一端が主体金具50の先端面に接合されるとともに他端が中心電極20とギャップgを介して対向するように配置された接地電極30と、を有している。
絶縁体10は、最大外径を有する大径部19を有している。大径部19の先端側には、先端側胴部17、第1縮外径部15、脚部13が、先端側に向かってこの順に接続されている。第1縮外径部15の外径は、先端側に向かって徐々に小さくなる。大径部19の後端側には、第2縮外径部11、後端側胴部18が、後端側に向かってこの順に接続されている。第2縮外径部11の外径は、後端側に向かって徐々に小さくなる。第1縮外径部15の近傍(図1の例では、先端側胴部17)には、先端側に向かって内径が徐々に小さくなる縮内径部16が形成されている。絶縁体10は、機械的強度と、熱的強度と、電気的強度とを考慮して形成されることが好ましく、例えば、アルミナを焼成して形成されている(他の絶縁材料も採用可能である)。
中心電極20は、中心軸CLに沿って延びる棒状の軸部27と、軸部27の先端に接合された第1チップ29と、を有している。第1チップ29は、例えば、レーザ溶接によって、軸部27に固定されている。軸部27の後端側には、外径が大きいフランジ部24が形成されている。フランジ部24の前方向Df側の面は、絶縁体10の縮内径部16によって、支持されている。中心電極20の先端部は、絶縁体10の先端よりも前方向Dfに突出している。
図1の右部には、中心電極20の拡大図が示されている。軸部27は、外層21と芯部22とを有している。外層21は、中心電極20の外面を形成する中空の部材である。外層21の内周側には、外層21の内壁面23で囲まれた閉空間26が形成されている。芯部22は、この閉空間26内に配置されている。中心電極20の詳細については、後述する。第1チップ29は、軸部27よりも放電に対する耐久性に優れる材料(例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)等の貴金属、タングステン(W)、それらの金属から選択された少なくとも1種を含む合金)を用いて形成されている。
絶縁体10の軸孔12の後端側には、端子金具40の前方向Df側の一部が挿入されている。端子金具40は、軸線CLに沿って延びる棒状の部材である。端子金具40は、導電性材料(例えば、低炭素鋼等の金属)を用いて形成されている。
絶縁体10の軸孔12内において、端子金具40と中心電極20との間には、電気的なノイズを抑制するための略円柱形状の抵抗体70が配置されている。抵抗体70は、例えば、導電性材料(例えば、炭素粒子)と、セラミック粒子(例えば、ZrO)と、ガラス粒子(例えば、SiO2−B23−LiO−BaO系のガラス粒子)と、を含む材料を用いて形成されている。抵抗体70と中心電極20との間には、導電性の第1シール部60が配置され、抵抗体70と端子金具40との間には、導電性の第2シール部80が配置されている。シール部60、80は、例えば、抵抗体70の材料に含まれるものと同じガラス粒子と、金属粒子(例えば、Cu)と、を含む材料を用いて、形成されている。中心電極20と端子金具40とは、抵抗体70とシール部60、80とを介して、電気的に接続されている。以下、これらの部材60、70、80の全体を、接続部300とも呼ぶ。
主体金具50は、軸線CLに沿って延びる貫通孔59を有する略円筒状の部材である。主体金具50の貫通孔59には、絶縁体10が挿入され、主体金具50は、絶縁体10の外周に固定されている。絶縁体10の先端側の一部は、貫通孔59の外に露出している。絶縁体10の後端側の一部は、貫通孔59の外に露出している。主体金具50は、導電材料(例えば、低炭素鋼等の金属)を用いて形成されている。
主体金具50は、内燃機関(例えば、ガソリンエンジン)の取付孔に螺合するためのネジ部52が外周面に形成されている胴部55を有している。胴部55の後端側には、座部54が形成されている。座部54とネジ部52との間には、環状のガスケット5が嵌め込まれている。座部54の後端側には、変形部58、工具係合部51、加締部53が、後端側に向かってこの順に形成されている。変形部58は、径方向の外側(中心軸CLから離れる方向)に向かって中央部が突出するように、変形している。工具係合部51の形状は、スパークプラグレンチが係合する形状(例えば、六角柱)である。加締部53は、絶縁体10の第2縮外径部11よりも後端側に配置され、径方向の内側に向かって屈曲されている。
主体金具50の加締部53と絶縁体10の第2縮外径部11との間には、主体金具50の内周面と絶縁体10の外周面とに挟まれた空間SPが形成されている。空間SP内には、第1後端側パッキン6、タルク(滑石)9、第2後端側パッキン7が、先端側に向かってこの順に配置されている。本実施形態では、これらの後端側パッキン6、7は、鉄製のCリングである(他の材料も採用可能である)。
主体金具50の胴部55には、先端側に向かって内径が徐々に小さくなる縮内径部56が形成されている。主体金具50の縮内径部56と、絶縁体10の第1縮外径部15と、の間には、先端側パッキン8が挟まれている。本実施形態では、先端側パッキン8は、鉄製の板状リングである(他の材料(例えば、銅等の金属材料)も採用可能である)。
スパークプラグ100の製造時には、加締部53が内側に折り曲がるように加締められる。そして、加締部53が先端方向Df側に押圧される。これにより、変形部58が変形し、パッキン6、7とタルク9とを介して、絶縁体10が、主体金具50内で、先端側に向けて押圧される。先端側パッキン8は、第1縮外径部15と縮内径部56との間で押圧され、そして、主体金具50と絶縁体10との間をシールする。以上により、内燃機関の燃焼室内のガスが、主体金具50と絶縁体10との間を通って外に漏れることが、抑制される。また、主体金具50が、絶縁体10に、固定される。
接地電極30は、棒状の軸部37と、軸部37の先端部31に接合された第2チップ39と、を有している。軸部37の一端は、主体金具50の先端面57に接合されている(例えば、抵抗溶接)。軸部37は、主体金具50から先端方向Dfに向かって延び、中心軸CLに向かって曲がって、先端部31に至る。先端部31の中心電極20と対向する面には、第2チップ39が固定されている(例えば、レーザ溶接)。接地電極30の第2チップ39と、中心電極20の第1チップ29とは、ギャップgを介して対向している。
軸部37は、軸部37の表面を形成する母材35と、母材35内に埋設された芯部36と、を有している。母材35は、芯部36よりも耐酸化性に優れる材料(例えば、ニッケルを含む合金)で形成されている。芯部36は、母材35よりも熱伝導率が高い材料(例えば、純銅、銅合金、等)で形成されている。なお、第1チップ29と第2チップ39との少なくとも一方を省略してもよい。
A−2.中心電極20について:
図1に示すように、中心電極20は、閉空間26を形成する外層21と、閉空間26内に配置された芯部22と、を有している。閉空間26は、外層21の前方向Df側の端の近傍から後方向Dfr側の端の近傍まで、中心軸CLに沿って延びている。図1の実施形態では、閉空間26は、フランジ部24よりも前方向Df側から、フランジ部24よりも後方向Dfr側まで、延びている。芯部22は、閉空間26の一部分のみを占めており、閉空間26内には、隙間28が設けられている。芯部22は、融点が摂氏200度以上、摂氏660度以下の材料で形成されている。そのような材料としては、例えば、鉛(摂氏200度)、カドミウム(摂氏320度)、亜鉛(摂氏420度)、アルミニウム(摂氏660度)から選択された材料を採用可能である(括弧内の温度は、融点)。外層21は、芯部22よりも耐酸化性に優れる導電材料(例えば、ニッケルを含む合金)で形成されている。
一般的に、内燃機関の運転時には、スパークプラグの温度(特に、中心電極の温度)は、内燃機関の運転状態に応じて、低温(例えば、摂氏400度以下)から高温(例えば、摂氏1000度以上)まで幅広く変化し得る。例えば、内燃機関の回転速度が遅い場合や出力が小さい場合には、燃焼室内の温度が低く、燃焼ガスからスパークプラグへ伝達される熱量が少ないので、中心電極の温度は低くなる。内燃機関の回転速度が速い場合や出力が大きい場合には、燃焼室内の温度が高く、燃焼ガスからスパークプラグへ伝達される熱量が多いので、中心電極の温度は高くなる。
中心電極の温度が、内燃機関に対応付けられた適正温度範囲と比べて過度に高い場合(例えば、摂氏1000度以上)、種々の不具合が生じ得る(例えば、プレイグニション)。本実施形態のスパークプラグ100では、中心電極20の温度が高い場合に、芯部22が溶融する。芯部22の溶融には、芯部22の融解熱に相当する熱が用いられるので、芯部22の溶融によって、中心電極20(ひいては、絶縁体10)の燃焼室に露出する部分の温度が過剰に高くなることが抑制される。
また、燃焼ガスは、中心電極20のうちの後方向Dfr側の部分には接触せずに前方向Df側の部分に接触するので、通常は、中心電極20のうち、後方向Dfr側の部分の温度は、前方向Df側の部分の温度よりも低い。芯部22の溶融後には、溶融した芯部22が閉空間26内で流動し得る。特に、閉空間26内の前方向Df側で昇温した芯部22は、閉空間26内の後方向Dfr側に移動して冷却され得る。また、閉空間26内の後方向Dfr側で冷却された芯部22は、閉空間26内の前方向Df側に移動して昇温され得る。このように、溶融した芯部22が閉空間26内で流動することによって、中心電極20からスパークプラグ100の後端側の部分へ熱が伝達される。これにより、中心電極20(ひいては、絶縁体10)の燃焼室に露出する部分の温度が過剰に高くなることが抑制される。以上により、中心電極20や絶縁体10の温度が過剰に高くなることに起因する不具合(例えば、プレイグニション)を抑制できる。なお、芯部22は、熱を伝達する部材である熱伝部材といえる。
また、芯部22は、昇温によって熱膨張し得る。本実施形態では、芯部22は、閉空間26の一部分のみを占めており、閉空間26内には、隙間28が設けられている。従って、芯部22が熱膨張した場合であっても、芯部22は、閉空間26内の隙間28が小さくなるように閉空間26内で膨張できるので、外層21が破裂することを抑制できる。
中心電極の温度が、適正温度範囲と比べて過度に低い場合(例えば、摂氏400度以下)、種々の不具合が生じ得る(例えば、絶縁体10の外表面にカーボンが堆積することに起因するミスファイヤ)。本実施形態のスパークプラグ100では、中心電極20の温度が低い場合に、芯部22の溶融が抑制される。従って、芯部22が溶融する場合と比べて、中心電極20からスパークプラグ100の後端側の部分へ熱が伝達されることが抑制されるので、中心電極20の冷却が抑制される。従って、中心電極20(ひいては、絶縁体10)の昇温が促進される。この結果、絶縁体10のうち燃焼室に露出する部分にカーボンが堆積した場合であっても、カーボンが焼失し易いので、ミスファイヤなどの不具合を抑制できる。
このように、本実施形態では、中心電極20は、中心電極20からスパークプラグ100の後端側の部分へ熱を伝達するヒートパイプとして機能する。そして、中心電極20の芯部22は、融点が摂氏200度以上、摂氏660度以下の材料で形成されている。従って、中心電極20の過剰な昇温を抑制しつつ、燃焼ガスからスパークプラグ100へ伝達される熱量が少ない場合に絶縁体10の昇温を促すことができる。
A−3.中心電極20の製造方法:
図2は、中心電極20の製造方法の例を示す概略図である。まず、図2(A)に示すように、棒状の芯部22と、一端部(図中では、後方向Dfr側の端部21e)が開口した細長い有底筒状の外層部材21xと、が準備される。外層部材21xの形状は、端部21eが開口26oを形成している点を除いて、完成した中心電極20の外層21の形状とほぼ同じである。開口26oは、閉空間26(図1)に対応する空間26xの後方向Dfr側の開口である。空間26xの前方向Df側は、閉じられている、すなわち、外層部材21xは、前方向Dfに向かって凹む凹部を形成している。このような外層部材21xは、例えば、成形型を用いる成形によって、形成される。芯部22は、開口26oから外層部材21xの内周側の空間26x内に挿入される(図2(B))。次に、外層部材21xの開口26oが閉じられる。例えば、図2(C)のように、外層部材21xの端部21eの溶接によって、開口26oが閉じられる(例えば、アーク溶接、レーザ溶接など)。また、図2(D)のように、外層部材21xの端部21eに、蓋部材21yを溶接することによって、開口26oが閉じられる(例えば、抵抗溶接、レーザ溶接など)。蓋部材21yの材料は、外層部材21xの材料と同じである。以上のように、開口26oが閉じられることによって、中心電極20の軸部27が完成する(図2(E))。なお、第1チップ29(図1)は、予め外層部材21xに接合されてもよく、軸部27の完成の後に軸部27に接合されてもよい。スパークプラグ100(図1)の他の部分の製造方法としては、公知の方法を採用可能である。
B.第2実施形態:
B−1.スパークプラグの構成:
図3は、スパークプラグの別の実施形態の断面図である。図中には、スパークプラグ100aの中心軸CLを含む平らな断面が示されている。図1の第1実施形態との差異は、接続部300(すなわち、第1シール部60と抵抗体70と第2シール部80)が省略され、代わりに、中心電極20aが、端子金具40aまで延びて、直接的に、端子金具40aに接続されている点である。絶縁体10の貫通孔12の縮内径部16よりも後方向Dfr側の部分と中心電極20aとの間の隙間には、耐熱性の接着剤62(例えば、セメント、セラミック接着剤など)が、配置されている。端子金具40aの前方向Df側の端部には、後方向Dfrに向かって凹む凹部42が形成されており、この凹部42に中心電極20aの後方向Dfr側の端部が挿入されている。スパークプラグ100aの他の部分の構成は、第1実施形態のスパークプラグ100の対応する部分の構成と同じである(対応する要素と同じ要素には、同じ符号を付して、説明を省略する)。
図3の右部には、中心電極20aの拡大図が示されている。中心電極20aは、中心軸CLに沿って延びる棒状の第1部分21aと、第1部分21aの先端に接合された第1チップ29と、第1部分21aの後方向Dfr側に接続され中心軸CLに沿って延びる棒状の第2部分72と、を有している。第1部分21aには、前方向Dfに向かって凹む凹部26aが形成されており、この凹部26aに第2部分72の前方向Df側の端部が挿入されている。第1部分21aの形状は、フランジ部24の後方向Dfr側に開口26aoが形成されている点を除いて、第1実施形態の外層21(図1)の形状と、おおよそ同じである。第1部分21aは、中心電極20aのうちの燃焼室に露出する部分の外面(すなわち、燃焼ガスに曝される外面)を形成する部材であり、開口26aoから前方向Dfに向かって凹む凹部26aを形成する細長い有底筒状の部材である。第1部分21aのフランジ部24の前方向Df側の面は、第1実施形態の外層21のフランジ部24の前方向Df側の面と同様に、絶縁体10の縮内径部16によって支持されている。第1部分21aは、耐酸化性に優れる導電材料(例えば、ニッケルを含む合金)で形成されている。第1部分21aの先端には、第1チップ29が接合されている。
第2部分72は、閉空間76を形成する外層71と、閉空間76内に配置された芯部22aと、を有している。外層71は、中心軸CLに沿って延びる中空の棒部材である。外層71の内周側には、外層71の内壁面73で囲まれた閉空間76が形成されている。閉空間76は、外層71の前方向Df側の端の近傍から後方向Dfr側の端の近傍まで、中心軸CLに沿って延びている。外層71の両端の間には、外径が外層71の他の部分よりも大きいフランジ部74が設けられている。
芯部22aは、閉空間76の一部分のみを占めており、閉空間76内には、隙間78が設けられている。芯部22aは、第1実施形態の芯部22と同様に、融点が摂氏200度以上、摂氏660度以下の材料で形成されている(例えば、鉛、カドミウム、亜鉛、アルミニウムなど)。外層71は、導電材料で形成されており、例えば、中心電極20aの第1部分21aの材料と同じ材料で形成されている。
外層71のうちのフランジ部74よりも前方向Df側の部分は、中心電極20aの第1部分21aの凹部26a内に配置されている。閉空間76の前方向Df側の一部分は、中心電極20aの第1部分21aの内周側に位置している。閉空間76内の芯部22aは、第1部分21aの内周側に位置し得る。第1実施形態と同様に、本実施形態のスパークプラグ100aでは、中心電極20aの温度が高い場合に、中心電極20aの内周側に位置する芯部22aが溶融する。芯部22aの溶融によって、中心電極20a(ひいては、絶縁体10)の燃焼室に露出する部分の温度が過剰に高くなることが抑制される。
また、芯部22aの溶融後には、溶融した芯部22aが閉空間76内で流動し得る。特に、閉空間76内の前方向Df側で昇温した芯部22aは、閉空間76内の後方向Dfr側に移動して冷却され得る。また、閉空間76内の後方向Dfr側で冷却された芯部22aは、閉空間76内の前方向Df側に移動して昇温され得る。このように、溶融した芯部22aが閉空間76内で流動することによって、中心電極20a(特に、燃焼室に露出する部分)からスパークプラグ100aの後端側の部分へ熱が伝達される。これにより、中心電極20a(ひいては、絶縁体10)の燃焼室に露出する部分の温度が過剰に高くなることが抑制される。以上により、中心電極20aや絶縁体10の温度が過剰に高くなることに起因する不具合(例えば、プレイグニション)を抑制できる。なお、芯部22aは、熱を伝達する部材である熱伝部材といえる。
また、芯部22aは、昇温によって熱膨張し得る。本実施形態では、芯部22aは、閉空間76の一部分のみを占めており、閉空間76内には、隙間78が設けられている。従って、芯部22aが熱膨張した場合であっても、芯部22aは、閉空間76内の隙間78が小さくなるように閉空間76内で膨張できるので、外層71が破裂することを抑制できる。
また、中心電極20aの温度が低い場合に、芯部22aの溶融が抑制される。従って、芯部22aが溶融する場合と比べて、中心電極20a(特に、燃焼室に露出する部分)からスパークプラグ100aの後端側の部分へ熱が伝達されることが抑制されるので、中心電極20aの冷却が抑制される。従って、中心電極20a(ひいては、絶縁体10)の昇温が促進される。この結果、絶縁体10のうち燃焼室に露出する部分にカーボンが堆積した場合であっても、カーボンが焼失し易いので、ミスファイヤなどの不具合を抑制できる。
このように、本実施形態では、中心電極20aは、自身の内周側に自身の内壁面73で囲まれて形成された閉空間76を有している。そして、この閉空間76内には、芯部22aが配置されている。このような中心電極20aは、中心電極20aの燃焼室に露出する部分からスパークプラグ100aの後端側の部分へ熱を伝達するヒートパイプとして機能する。そして、芯部22aは、融点が摂氏200度以上、摂氏660度以下の材料で形成されている。従って、中心電極20および絶縁体10の過剰な昇温を抑制しつつ、燃焼ガスからスパークプラグへ伝達される熱量が少ない場合に絶縁体10の昇温を促すことができる。特に、閉空間76は、中心電極20aのうち燃焼室に露出する第1部分21aの内周側に位置する部分を含んでいる。従って、中心電極20aは、効果的に、中心電極20aの燃焼室に露出する部分からスパークプラグ100aの後端側の部分へ熱を伝達できる。
B−2.中心電極20aの製造方法:
図4は、中心電極20aの製造方法の例を示す概略図である。まず、図4(A)に示すように、棒状の芯部22aと、一端部(図中では、後方向Dfr側の端部71e)が開口した細長い有底筒状の外層部材71xと、が準備される。外層部材71xの形状は、端部71eが開口76oを形成している点を除いて、完成した第2部分72の外層71の形状とほぼ同じである。開口76oは、閉空間76(図3)に対応する空間76xの後方向Dfr側の開口である。空間76xの前方向Df側は、閉じられている、すなわち、外層部材71xは、前方向Dfに向かって凹む凹部を形成している。このような外層部材71xは、例えば、成形型を用いる成形によって、形成される。芯部22は、開口76oから外層部材71xの内周側の空間76x内に挿入される(図4(B))。次に、外層部材71xの開口76oが閉じられる。例えば、図4(C)のように、外層部材71xの端部71eの溶接によって、開口76oが閉じられる(例えば、アーク溶接、レーザ溶接など)。また、図4(D)のように、外層部材71xの端部71eに、蓋部材71yを溶接することによって、開口76oが閉じられる(例えば、抵抗溶接、レーザ溶接など)。蓋部材71yの材料は、外層部材71xの材料と同じである。以上のように、開口76oが閉じられることによって、第2部分72が完成する(図4(E))。この第2部分72とは別に、第1部分21aが形成される。第1部分21aは、例えば、成形型を用いる成形によって、形成される。第2部分72のうちフランジ部74よりも前方向Df側の部分が、第1部分21aの内周側の空間(すなわち、凹部26a)内に挿入される(例えば、圧入)。これにより、第2部分72と第1部分21aとが電気的に接続される(図4(F))。以上により、第1部分21aと第2部分72との接合体が完成する。第1チップ29(図3)は、予め第1部分21aに接合されてもよく、第1部分21aに第2部分72が接続された後に第1部分21aに接合されてもよい。
スパークプラグ100a(図3)の製造時には、中心電極20a(図3)は、絶縁体10の貫通孔12内に、後方向Dfr側から挿入される。そして、第2部分72と貫通孔12との間の隙間に、未硬化の接着剤62が注入され、第2部分72の後方向Dfr側の端部に端子金具40aの凹部42が嵌め込まれる(例えば、圧入)。スパークプラグ100aの他の部分の製造方法としては、公知の方法を採用可能である。
C.第1評価試験:
スパークプラグのサンプルを用いた第1評価試験について説明する。以下の表1は、サンプルの構成と評価試験の結果とを示している。表1に示すように、第1評価試験では、A1〜A7の7種類のサンプルと、参考例のサンプルとが、試験された。A1〜A7の各サンプルは、図3の第2実施形態のスパークプラグ100aのサンプルである。
Figure 2017117580
表1中の「No.」は、サンプルの種類の番号を示している(A1〜A7)。「材料」は、芯部22aの材料を示し、「融点」は、その材料の融点を示している。A1〜A7のサンプルの芯部22aの材料は、それぞれ、ナトリウム、鉛、カドミウム、亜鉛、アルミニウム、銀、金であった。7種類のサンプルの間では、芯部22aの材料のみが互いに異なっており、他の部分の構成は共通であった。
参考例のサンプルは、図1のスパークプラグ100において、中心電極20の構成を修正したものである。具体的には、外層21の後方向Dfr側の端部に図2(A)の開口26oのような開口を設け、そして、外層21の内周側に銅で形成された芯部を配置した。銅製の芯部は、外層21の内周側の空間の全体を占めており、また、銅製の芯部の後方向Dfr側の端面は、外層21の開口の位置で第1シール部60に接触していた。なお、参考例のサンプルとスパークプラグ100aのサンプルA1〜A7との間では、絶縁体10の貫通孔12の内部の構成のみが異なっており、絶縁体10と主体金具50と接地電極30とのそれぞれの構成と、中心電極と端子金具とのうちの絶縁体10の貫通孔12の外に露出した部分の構成とは、共通であった。
第1評価試験では、各サンプルは、アルミニウム製の治具に固定された。そして、各サンプルの前方向Df側の部分(具体的には、ギャップgの近傍の部分)をバーナで30秒に亘って加熱し、その後、1分間に亘って自然空冷した。ここで、中心電極の前方向Df側の端よりも後方向Dfrに1mmの位置における中心電極の温度を、放射温度計で測定した。表1中の温度は、測定された最高温度を示している。
表1に示すように、第1評価試験では、2個の条件C1、C2の下で温度が測定された。第1条件C1は、参考例の温度が摂氏800度になる条件であり、第2条件C2は、参考例の温度が摂氏400度になる条件である。これらの条件C1、C2は、サンプルに対するバーナの炎の位置を調整することによって、実現された。
第1条件C1は、燃焼室内の温度が高い状態に対応している。第1条件C1では、温度が低いほど、サンプルの性能がよい。表1中では、A評価は、温度が参考例の温度(摂氏800度)よりも低いことを示し、B評価は、温度が参考例の温度以上であることを示している。
表1に示すように、第1条件C1の下では、融点が低い場合に、評価結果が良好であった。この理由は、融点が低い場合には、溶融した芯部22aが閉空間76内で流動しやすいので、中心電極20aの冷却が促進されるからである。具体的には、5種類のサンプルA1〜A5の評価結果が、A評価であり、2種類のサンプルA6、A6の評価結果が、B評価であった。A評価のサンプルA1〜A5の融点は、摂氏100度、200度、320度、420度、660度であり、B評価のサンプルA6、A7の融点は、摂氏960度、1060度であった。
第2条件C2は、燃焼室内の温度が低い状態に対応している。第2条件C2では、温度が高いほど、サンプルの性能がよい。表1中では、A評価は、温度が参考例の温度(摂氏400度)よりも高いことを示し、B評価は、温度が参考例の温度以下であることを示している。
表1に示すように、第2条件C2の下では、融点が高い場合に、評価結果が良好であった。この理由は、融点が高い場合には、芯部22aの溶融が抑制され、この結果、中心電極20aの昇温が促進されるからである。具体的には、6種類のサンプルA2〜A7の評価結果が、A評価であり、1種類のサンプルA1の評価結果が、B評価であった。A評価のサンプルA2〜A7の融点は、摂氏200度、320度、420度、660度、960度、1060度であり、B評価のサンプルA1の融点は、摂氏100度であった。
表1中の「総合評価」は、第1条件C1下での評価結果と、第2条件C2下での評価結果とを総合した評価結果を示している。A評価は、第1条件C1下の評価結果と第2条件C2下の評価結果との両方がA評価であることを示している。B評価は、第1条件C1下の評価結果と第2条件C2下の評価結果との少なくとも一方がB評価であることを示している。A評価のサンプルは、4種類のサンプルA2〜A5であり、これらのサンプルA2〜A5の融点は、それぞれ、摂氏200度、320度、420度、660度であった。このように、融点が摂氏200度以上、摂氏660度以下の材料で形成された芯部22aを用いることによって、燃焼室の温度が高い場合に中心電極20aの過剰な昇温を抑制でき、そして、燃焼室の温度が低い場合に中心電極20aの昇温を促すことができる。
総合評価がA評価であったA2〜A5のサンプルの芯部22aの材料の融点は、それぞれ、摂氏200度、320度、420度、660度であった。融点の好ましい範囲(下限以上、上限以下の範囲)を、上記の4個の値を用いて定めてもよい。具体的には、上記の4個の値のうちの任意の値を、融点の好ましい範囲の下限として採用してもよい。例えば、融点は、摂氏200度以上であることが好ましい。また、これらの値のうちの下限以上の任意の値を、上限として採用してもよい。例えば、融点は摂氏660度以下であることが好ましい。
なお、高温時に、溶融した芯部によって中心電極の過剰な昇温が抑制され、そして、低温時に、芯部の溶融が抑制されることによって中心電極の昇温が促進されるためには、中心電極のうち燃焼室に露出する部分(すなわち、燃焼ガスに曝される部分)の内周側に位置する部分を含む閉空間内に高温時に溶融し得る芯部が配置されていることが好ましい。ここで、中心電極と芯部と芯部を収容する閉空間とのそれぞれの構成としては、種々の構成を採用可能である。例えば、上記の融点の好ましい範囲を、図1に示す第1実施形態のスパークプラグ100の中心電極20の芯部22に適用してもよい。芯部22の融点が上記の好ましい範囲内である場合、高温時には、溶融した芯部22が閉空間26内で流動することにより、中心電極20からスパークプラグ100の後端側の部分へ熱が伝達される。従って、中心電極20の過剰な昇温が抑制される。また、低温時には、芯部22の溶融が抑制されることによって中心電極20の昇温が促進される。
D.第2評価試験:
スパークプラグのサンプルを用いた第2評価試験について説明する。以下の表2は、サンプルの構成と評価試験の結果とを示している。表2に示すように、第2評価試験では、B1〜B6の6種類のサンプルと、6種類のサンプルにそれぞれ対応する6種類の参考例のサンプルとが、試験された。B1〜B6の各サンプルは、図3の第2実施形態のスパークプラグ100aのサンプルである。参考例のサンプルは、第1評価試験で説明した参考例のサンプルと同じである。
Figure 2017117580
表2中の「No.」は、サンプルの種類の番号を示している(B1〜B6)。「外層材料」は、スパークプラグ100aのサンプルの中心電極20aの第1部分21aの材料を示し、「熱伝導率」は、第1部分21aの材料の熱伝導率を示している(単位は、W/m・K)。B1〜B6のサンプルの第1部分21aの材料は、それぞれ、ニッケル合金(インコネル(「INCONEL」は、登録商標))、高ニッケル合金、イリジウム、白金、モリブデン、タングステンであった。これらの第1部分21aの材料の熱伝導率は、それぞれ、15、40、60、70、150、200であった(単位は、W/m・K)。6種類のサンプルB1〜B6の間では、第1部分21aの材料のみが互いに異なっており、他の部分の構成は共通であった。例えば、芯部22aの材料は、鉛であり、第2部分72の外層71の材料は、ニッケル合金(インコネル)であった。
スパークプラグ100aのサンプルに対応付けられた参考例のサンプルは、中心電極の外層(図1の外層21に対応する部分)を、対応するスパークプラグ100aのサンプルの第1部分21aの材料と同じ材料で形成して得られたものである。参考例のサンプルにおいて、中心電極の芯部(図1の芯部22に対応する部分)の材料は、銅である。
なお、参考例の6種類のサンプルとスパークプラグ100aの6種類のサンプルB1〜B6との間では、絶縁体10の貫通孔12の内部の構成のみが異なっており、絶縁体10と主体金具50と接地電極30とのそれぞれの構成と、中心電極と端子金具とのうちの絶縁体10の貫通孔12の外に露出した部分の構成とは、共通であった。
表2中の「温度」は、第1評価試験と同じ方法で測定された中心電極の最高温度である。ここで、バーナの炎の位置は、サンプルB1に対応する参考例の温度が摂氏800度となるように調整されており、全てのサンプルに共通である。このように、第2評価試験の条件は、燃焼室内の温度が高い状態に対応している。そして、表2に示すように、第1部分21aの全ての材料に関して、スパークプラグ100aのサンプルの温度は、参考例の温度と比べて、低い。この理由は、スパークプラグ100aのサンプルでは、参考例のサンプルとは異なり、溶融した芯部22aが閉空間76内で流動することによって、中心電極20aの昇温が抑制されたからである。表中の「低減率」は、参考例の温度に対する、参考例の温度からスパークプラグ100aのサンプルの温度を引いた差分の割合である(単位は、%)。この低減率が大きいことは、高温時に中心電極の昇温を抑制する効果が大きいことを示している。
表2に示すように、中心電極20aの第1部分21aの材料の熱伝導率が大きいほど、温度の低減率が大きかった。この理由は、第1部分21aの熱伝導率が大きい場合には、中心電極20aの第1部分21aから芯部22aへ熱が伝わり易いので、流動する芯部22aが、中心電極20aの昇温を効果的に抑制できるからである。具体的には、6種類のサンプルB1〜B6の熱伝導率は、それぞれ、15、40、60、70、150、200(W/m・K)であり、低減率は、それぞれ、6.3、6.3、7.7、7.7、8.1、8.2(%)であった。
特に良好な低減率(ここでは、7%以上の低減率)を実現した第1部分21aの材料は、イリジウム、白金、モリブデン、タングステンであり、それらの材料の熱伝導率は、それぞれ、60、70、150、200(W/m・K)であった。このように、中心電極の第1部分21aの材料としては、イリジウム、白金、モリブデン、タングステンのいずれかを採用することが好ましい。より一般的には、熱伝導率が60W/m・K以上の材料を採用することが好ましい。そのような材料としては、上記の4種類の材料に限らず、例えば、ロジウム(150(W/m・K))と、ルテニウム(117(W/m・K))と、のいずれかを採用してもよい(括弧内は、熱伝導率)。より一般的には、例えば、タングステンと、モリブデンと、白金と、イリジウムと、ロジウムと、ルテニウムと、のいずれかを主成分とする金属を採用してもよい。ここで、主成分は、含有率(単位は、重量%)が最も高い成分を意味している。ただし、中心電極の第1部分21aの材料としては、ニッケル合金などの他の材料を採用してもよい。
なお、第1評価試験で説明したように、中心電極と芯部と芯部を収容する閉空間とのそれぞれの構成としては、種々の構成を採用可能である。例えば、中心電極の第1部分21aの上記の好ましい材料を、図1に示す第1実施形態のスパークプラグ100の中心電極20の外層21に適用してもよい。外層21の材料が上記の好ましい材料である場合、外層21から芯部22へ熱が伝わり易いので、流動する芯部22が、中心電極20の昇温を効果的に抑制できる。一般的には、中心電極のうち燃焼ガスに曝される外面の少なくとも一部を形成する部分(例えば、外層21、第1部分21a)が、外層21と第1部分21aとの上記の好ましい材料で形成されていることが好ましい。なお、中心電極のうち燃焼ガスに曝される外面は、中心電極のうち燃焼室に露出する部分の外面であり、図1、図3の実施形態では、中心電極20、20aの外面のうちの絶縁体10の縮内径部16に接触する部分よりも前方向Df側の部分である。
E.変形例:
(1)芯部22、22a(図1、図3)を収容する閉空間26、76内において、芯部22、22aの無い隙間28、78の大きさは、芯部22、22aが熱膨張した場合であっても、閉空間26、76を形成する部材、ひいては、中心電極20、20aが破損しないように、決定されていることが好ましい。例えば、隙間28、78の大きさは、閉空間26、76の全容積の0%よりも大きく50%以下であってもよい。上記の第1評価試験と第2評価試験で評価されたサンプルでは、隙間78の大きさは、閉空間76の全容積の0%よりも大きく50%以下である。なお、隙間28、78の大きさは、閉空間26、76の全容積の5%よりも大きくてもよく、10%よりも大きくてもよい。また、隙間28、78の大きさは、閉空間26、76の全容積の45%以下でもよく、40%以下でもよい。いずれの場合も、閉空間26、76の全容積に対する隙間28、78の大きさの割合は、常温(摂氏20度)で算出すればよい。なお、芯部22、22aの熱膨張係数が小さい場合には、芯部22、22aは、閉空間26、76内に隙間無く充填されてもよい。
(2)スパークプラグの構成としては、図1、図3の構成に代えて、他の種々の構成を採用可能である。例えば、図3の実施形態で、第2部分72の外層71のうち、フランジ部74よりも前方向Df側の部分が省略され、中心電極20aの第1部分21aと第2部分72の外層71とが、芯部22aを収容する閉空間を形成してもよい。また、中心電極の前方向Df側の端面に代えて、中心軸CLに垂直な方向の面(すなわち、側面)が、放電面であってもよい。また、中心電極の形状と接地電極の形状とのそれぞれは、上記の形状に代えて他の任意の形状であってよい。また、中心電極と端子金具とは、電気的に接続されていればよく、例えば、図3の実施形態のように直接的に接続されてもよく、また、図1の実施形態のように他の部材(例えば、接続部300)を介して間接的に接続されてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
5...ガスケット、6...第1後端側パッキン、7...第2後端側パッキン、8...先端側パッキン、9...タルク、10...絶縁体、11...第2縮外径部、12...貫通孔(軸孔)、13...脚部、15...第1縮外径部、16...縮内径部、17...先端側胴部、18...後端側胴部、19...大径部、20...電極、20、20a...中心電極、21...外層、21a...第1部分、21e...端部、21x...外層部材、21y...蓋部材、22、22a...芯部(熱伝部材)、23、73...内壁面、24...フランジ部、26...閉空間、26a...凹部、26o...開口、26x...空間、26ao...開口、27...軸部、28...隙間、29...第1チップ、30...接地電極、31...先端部、35...母材、36...芯部、37...軸部、39...第2チップ、40、40a...端子金具、42...凹部、50...主体金具、51...工具係合部、52...ネジ部、53...加締部、54...座部、55...胴部、56...縮内径部、57...先端面、58...変形部、59...貫通孔、60...第1シール部、62...接着剤、70...抵抗体、71...外層、71e...端部、71x...外層部材、71y...蓋部材、72...第2部分、74...フランジ部、76...閉空間、76o...開口、76x...空間、78...隙間、80...第2シール部、100、100a...スパークプラグ、g...ギャップ、CL...中心軸(軸線)、SP...空間、Df...先端方向(前方向)、Dfr...後端方向(後方向)

Claims (3)

  1. 軸線の方向に延びる貫通孔を有する絶縁体と、
    前記貫通孔の先端側に少なくとも一部が挿入された中心電極と、
    前記貫通孔の後端側に少なくとも一部が挿入された端子金具と、
    を備えるスパークプラグであって、
    前記中心電極は、自身の内周側に自身の内壁面で囲まれて形成された閉空間を有し、
    前記閉空間内には、融点が摂氏200度以上、摂氏660度以下の材料で形成された部材である熱伝部材が配置されている、
    スパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記熱伝部材は、前記閉空間の一部分のみを占めており、
    前記閉空間内には、前記熱伝部材の無い隙間であって前記閉空間の全容積の0%よりも大きく50%以下の隙間が設けられている、
    スパークプラグ。
  3. 請求項1または2に記載のスパークプラグであって、
    前記中心電極のうち燃焼ガスに曝される外面の少なくとも一部を形成する部分は、タングステンと、モリブデンと、白金と、イリジウムと、ロジウムと、ルテニウムと、のいずれかを主成分とする金属で形成されている、
    スパークプラグ。
JP2015249988A 2015-12-22 2015-12-22 スパークプラグ Active JP6456278B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015249988A JP6456278B2 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 スパークプラグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015249988A JP6456278B2 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 スパークプラグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017117580A true JP2017117580A (ja) 2017-06-29
JP6456278B2 JP6456278B2 (ja) 2019-01-23

Family

ID=59234959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015249988A Active JP6456278B2 (ja) 2015-12-22 2015-12-22 スパークプラグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6456278B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018190573A (ja) * 2017-05-01 2018-11-29 株式会社デンソー スパークプラグ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4956328U (ja) * 1972-08-28 1974-05-18
JPS5686475A (en) * 1979-12-18 1981-07-14 Ngk Spark Plug Co Ignition plug with ceramic electrode
JP2002260816A (ja) * 2001-02-27 2002-09-13 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグ
JP2012533851A (ja) * 2009-07-15 2012-12-27 フェデラル−モーグル・イグニション・カンパニー 高温性能電極を含むスパークプラグ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4956328U (ja) * 1972-08-28 1974-05-18
JPS5686475A (en) * 1979-12-18 1981-07-14 Ngk Spark Plug Co Ignition plug with ceramic electrode
JP2002260816A (ja) * 2001-02-27 2002-09-13 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグ
JP2012533851A (ja) * 2009-07-15 2012-12-27 フェデラル−モーグル・イグニション・カンパニー 高温性能電極を含むスパークプラグ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018190573A (ja) * 2017-05-01 2018-11-29 株式会社デンソー スパークプラグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP6456278B2 (ja) 2019-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5414896B2 (ja) スパークプラグ
CN105830293B (zh) 火花塞
JP5167257B2 (ja) スパークプラグ
WO2021111719A1 (ja) スパークプラグ
JP6016721B2 (ja) スパークプラグ
CN101743672A (zh) 内燃机用火花塞
CN101861685A (zh) 内燃机用火花塞
KR20110079632A (ko) 향상된 시일, 히터 프로브 어셈블리를 가진 예열 플러그 및 그 제조 방법
KR101998536B1 (ko) 스파크 플러그
JP6456278B2 (ja) スパークプラグ
JP6328093B2 (ja) スパークプラグ
JP2016062648A (ja) 絶縁体、および、スパークプラグ
JP6942159B2 (ja) 点火プラグ
WO2016080105A1 (ja) セラミックスヒータ型グロープラグの製造方法及びセラミックスヒータ型グロープラグ
US10431961B2 (en) Spark plug
JP6177968B1 (ja) スパークプラグ
JP6903717B2 (ja) 点火プラグ
JP2015022791A (ja) スパークプラグ及びその製造方法
JP6023649B2 (ja) スパークプラグ
JP6898274B2 (ja) 点火プラグ
JP6436942B2 (ja) 点火プラグ
JP6293107B2 (ja) 点火プラグ
JP2010165698A5 (ja)
JP6632576B2 (ja) 点火プラグ
JP2019021489A (ja) 点火プラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6456278

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250