JP2017120334A - 熱伝導シート部材、像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】強度が高く、しかも熱伝導率の高い熱伝導異方性を有する熱伝導シート部材を提供する。また、非通紙部昇温を効率的に低減し得る像加熱装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】熱伝導シート部材は、記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置に使用される熱伝導シート部材であって、少なくとも、熱伝導異方性を有する第1のシート層と、第1のシート層よりも引張強度が強い第2のシート層と、を備えた積層構造で、第1のシート層が一方の面に露出していることを特徴とする。また、記録材を、自己発熱する可撓性で筒状の筒状加熱部材と加圧部材によって形成されたニップ部で挟持搬送することにより記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置において、前記筒状加熱部材の局部的な昇温領域である非通紙部領域に、前記熱伝導シート部材の第1のシート層と反対側の面が摺動自在に接触する構成となっている。
【選択図】図1
【解決手段】熱伝導シート部材は、記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置に使用される熱伝導シート部材であって、少なくとも、熱伝導異方性を有する第1のシート層と、第1のシート層よりも引張強度が強い第2のシート層と、を備えた積層構造で、第1のシート層が一方の面に露出していることを特徴とする。また、記録材を、自己発熱する可撓性で筒状の筒状加熱部材と加圧部材によって形成されたニップ部で挟持搬送することにより記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置において、前記筒状加熱部材の局部的な昇温領域である非通紙部領域に、前記熱伝導シート部材の第1のシート層と反対側の面が摺動自在に接触する構成となっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、フィルム加熱型や加熱ベルト方式の像加熱装置の非通紙部昇温対策として使用される熱伝導性シート部材、及びそれを用いた像加熱装置並びに画像形成装置に関する。
従来から、非通紙部の昇温対策として、熱伝導性シート部材を使用した像加熱装置として、たとえば、特許文献1、特許文献2に記載のようなものが知られている。
特許文献1に記載の像加熱装置は、可撓性の回転可能な加熱フィルムと、加熱フィルムの内周面に摺動自在に接触する加熱部材と、加熱部材を支持する加熱部材支持部材と、加熱部材に対して加熱フィルムを介して加圧接触してニップ部を形成する加圧部材と、を備えた構成となっている。
このようなフィルム加熱型の像加熱装置の場合、非通紙部昇温における通紙部と非通紙部の温度差により、加熱部材を構成するヒータに熱応力が加わり、ヒータ基板が割れ、ヒータとしての使用が不能になる場合がある。
そこで、この特許文献1では、加熱部材と加熱部材支持部材の接触面間に、長手方向に熱伝導率が高い単層のグラファイトシート(熱伝導異方性シート)を介装していた。このグラファイトシートを介して、局部的に昇温した非通紙部の熱を比較的に温度の低い通紙部領域に伝導し、温度を均一化して加熱部材の局部的な昇温を緩和していた。
特許文献1に記載の像加熱装置は、可撓性の回転可能な加熱フィルムと、加熱フィルムの内周面に摺動自在に接触する加熱部材と、加熱部材を支持する加熱部材支持部材と、加熱部材に対して加熱フィルムを介して加圧接触してニップ部を形成する加圧部材と、を備えた構成となっている。
このようなフィルム加熱型の像加熱装置の場合、非通紙部昇温における通紙部と非通紙部の温度差により、加熱部材を構成するヒータに熱応力が加わり、ヒータ基板が割れ、ヒータとしての使用が不能になる場合がある。
そこで、この特許文献1では、加熱部材と加熱部材支持部材の接触面間に、長手方向に熱伝導率が高い単層のグラファイトシート(熱伝導異方性シート)を介装していた。このグラファイトシートを介して、局部的に昇温した非通紙部の熱を比較的に温度の低い通紙部領域に伝導し、温度を均一化して加熱部材の局部的な昇温を緩和していた。
一方、特許文献2に記載の像加熱装置は、可撓性の無端ベルトと、無端ベルトを加熱する輻射発熱体と、無端ベルトの内周面に摺動自在に接触する支持部材(ベルトガイド)と、支持部材に対して定着ベルトを介して加圧接触してニップ部を形成する加圧部材と、を備えた構成となっている。
この無端ベルトの内側に、おもて面が無端ベルトの内周面に接し、裏面が支持体に接するように熱伝導性高いシート部材が配備され、非通紙領域における著しい温度上昇を低減するようになっていた。
熱伝導性シート部材は、ガラス繊維シートと、ポリイミドシートと、ガラス繊維シートとポリイミドシートの間に設けられたグラファイトシート(熱伝導異方性シート)の3層構成となっていた。ガラス繊維シートは、ベルトの内周面に接するシート部材のおもて面を構成し、ガラス繊維で潤滑剤を保持するものである。一方、ポリイミドシートは支持部材に接するシート部材の裏面を構成するもので、低摩擦のシートである。
この無端ベルトの内側に、おもて面が無端ベルトの内周面に接し、裏面が支持体に接するように熱伝導性高いシート部材が配備され、非通紙領域における著しい温度上昇を低減するようになっていた。
熱伝導性シート部材は、ガラス繊維シートと、ポリイミドシートと、ガラス繊維シートとポリイミドシートの間に設けられたグラファイトシート(熱伝導異方性シート)の3層構成となっていた。ガラス繊維シートは、ベルトの内周面に接するシート部材のおもて面を構成し、ガラス繊維で潤滑剤を保持するものである。一方、ポリイミドシートは支持部材に接するシート部材の裏面を構成するもので、低摩擦のシートである。
しかしながら、特許文献1のような単層のグラファイトシートは、非常にもろく裂けやすいので、ヒータと加熱部材支持部材間の熱膨張差における摺擦、および熱的応力によって、グラファイトシートが破損するおそれがある。特に、電源回路に用いられるトライアックやリレーなどの故障時に一次電流が制御されずヒータが過昇温した場合、熱膨張差が大きくなって、グラファイトシートに作用する応力も過大となる。
一方、特許文献2に示すようなシート部材は、熱伝導性の高いグラファイトシートが用いられているとは言っても、その両面がガラス繊維シート、ポリイミドシートで覆われており、熱的な障壁となっている。そのため、グラファイトシートに伝達された熱を、効率よく放熱部材や均熱部材に伝達することができないという問題があった。
特に、特許文献2の無端状ベルトを、特許文献3、4に示すような、定着ベルト自体が発熱する発熱ベルトとした場合、定常的に非通紙部昇温が発生する。すなわち、発熱ベルトは長手方向に一様に発熱するため、通紙可能な最大幅の記録材を通紙した場合においても、最大幅より外側の領域に非通紙部昇温が発生し、端部発熱量が大きくなり、均熱および放熱性能が不足する。一方、シート部材の厚みを大きくすると、その分だけ熱が全体的にとられるので、装置の立上げ時間が増えてしまい、生産性を低下させるという問題が生じる。
一方、特許文献2に示すようなシート部材は、熱伝導性の高いグラファイトシートが用いられているとは言っても、その両面がガラス繊維シート、ポリイミドシートで覆われており、熱的な障壁となっている。そのため、グラファイトシートに伝達された熱を、効率よく放熱部材や均熱部材に伝達することができないという問題があった。
特に、特許文献2の無端状ベルトを、特許文献3、4に示すような、定着ベルト自体が発熱する発熱ベルトとした場合、定常的に非通紙部昇温が発生する。すなわち、発熱ベルトは長手方向に一様に発熱するため、通紙可能な最大幅の記録材を通紙した場合においても、最大幅より外側の領域に非通紙部昇温が発生し、端部発熱量が大きくなり、均熱および放熱性能が不足する。一方、シート部材の厚みを大きくすると、その分だけ熱が全体的にとられるので、装置の立上げ時間が増えてしまい、生産性を低下させるという問題が生じる。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、強度が高く、しかも熱伝導率の高い熱伝導異方性を有する熱伝導シート部材を提供し、非通紙部昇温を効率的に低減し得る像加熱装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の熱伝導シート部材は、記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置に使用される熱伝導シート部材であって、少なくとも、熱伝導異方性を有する第1のシート層と、該第1のシート層よりも引張強度が強い第2のシート層と、を備えた積層構造で、前記第1のシート層が一方の面に露出していることを特徴とする。
また、本発明である像加熱装置は、記録材を、自己発熱する可撓性で筒状の筒状加熱部材と加圧部材によって形成されたニップ部で挟持搬送することにより記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置において、
前記筒状加熱部材の局部的な昇温領域である非通紙部領域に、上記発明に係る熱伝導シート部材の第1のシート層と反対側の面が摺動自在に接触する構成となっていることを特徴とする。
また、像加熱装置の別発明は、可撓性の筒状回転体と、筒状回転体の内周に摺動自在に接触する加熱部材と、該加熱部材を支持する支持部材と、筒状回転体を介して加熱部材と圧接されてニップ部を形成する加圧部材と、を有する像加熱装置において、
前記加熱部材と支持部材の間に上記発明に係る熱伝導シート部材が挟まれ、該熱伝導シート部材の第1のシート層と反対側の面が前記加熱部材と接触し、第1のシート層が支持部材に接触していることを特徴とする。
さらに、本発明の画像形成装置は、記録材にトナー像を形成する画像形成部と、画像形成部で形成されたトナー像を加熱する上記発明に係る像加熱装置とを備えている。
また、本発明である像加熱装置は、記録材を、自己発熱する可撓性で筒状の筒状加熱部材と加圧部材によって形成されたニップ部で挟持搬送することにより記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置において、
前記筒状加熱部材の局部的な昇温領域である非通紙部領域に、上記発明に係る熱伝導シート部材の第1のシート層と反対側の面が摺動自在に接触する構成となっていることを特徴とする。
また、像加熱装置の別発明は、可撓性の筒状回転体と、筒状回転体の内周に摺動自在に接触する加熱部材と、該加熱部材を支持する支持部材と、筒状回転体を介して加熱部材と圧接されてニップ部を形成する加圧部材と、を有する像加熱装置において、
前記加熱部材と支持部材の間に上記発明に係る熱伝導シート部材が挟まれ、該熱伝導シート部材の第1のシート層と反対側の面が前記加熱部材と接触し、第1のシート層が支持部材に接触していることを特徴とする。
さらに、本発明の画像形成装置は、記録材にトナー像を形成する画像形成部と、画像形成部で形成されたトナー像を加熱する上記発明に係る像加熱装置とを備えている。
本発明によれば、強度が高く、しかも熱伝導率の高い熱伝導異方性を有するシート部材を実現できる。また、非通紙部昇温を効率的に低減し得る像加熱装置及び画像形成装置を実現できる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施の形態に基づいて例示的に詳しく説明する。
[実施形態1]
(画像形成装置の概略構成)
図2(A)は、本発明の実施形態1に係る像加熱装置が適用される画像形成装置の構成例を示す概略図である。また、図2(B)は、図2(A)の画像形成装置の制御部の概略図である。
画像形成装置100は、レーザービームプリンタで、記録材に電子写真方式でトナー像を形成する像形成部と、記録材に形成されたトナー像を加熱定着する像加熱装置としての定着装置110とを備えている。
すなわち、101は像担持体としての感光体ドラムであり、矢示の時計方向に所定のプロセススピード(周速度)にて回転駆動する。感光体ドラム101はその回転過程で帯電ローラ102により所定の極性,電位に一様に帯電処理される。
一方、ホストコンピュータ311から入力されるデジタル画素信号に対応してプリンタコントローラ301が画素信号を展開し、エンジン制御部302が後述する各構成部を駆動する。
103は画像露光手段としてのレーザービームスキャナであり、前述の画素信号に対してオン/オフ変調されたレーザー光Sを出力して、感光体ドラム101の帯電処理面を走査露光する。この走査露光により感光体ドラム101表面の露光明部の電荷が除電されて感光体ドラム101表面に画像情報に対応した静電潜像が形成される。
[実施形態1]
(画像形成装置の概略構成)
図2(A)は、本発明の実施形態1に係る像加熱装置が適用される画像形成装置の構成例を示す概略図である。また、図2(B)は、図2(A)の画像形成装置の制御部の概略図である。
画像形成装置100は、レーザービームプリンタで、記録材に電子写真方式でトナー像を形成する像形成部と、記録材に形成されたトナー像を加熱定着する像加熱装置としての定着装置110とを備えている。
すなわち、101は像担持体としての感光体ドラムであり、矢示の時計方向に所定のプロセススピード(周速度)にて回転駆動する。感光体ドラム101はその回転過程で帯電ローラ102により所定の極性,電位に一様に帯電処理される。
一方、ホストコンピュータ311から入力されるデジタル画素信号に対応してプリンタコントローラ301が画素信号を展開し、エンジン制御部302が後述する各構成部を駆動する。
103は画像露光手段としてのレーザービームスキャナであり、前述の画素信号に対してオン/オフ変調されたレーザー光Sを出力して、感光体ドラム101の帯電処理面を走査露光する。この走査露光により感光体ドラム101表面の露光明部の電荷が除電されて感光体ドラム101表面に画像情報に対応した静電潜像が形成される。
104は現像装置であり、現像ローラ104aから感光体ドラム101表面に現像剤(トナー)が供給されて、感光体ドラム101表面の静電潜像は、可転写像であるトナー像として順次に現像される。
105は給紙カセットであり、記録材Pを積載収納させてある。給紙スタート信号に基づいて給紙ローラ106が駆動されて、給紙カセット105内の記録材Pは、一枚ずつ分離給紙される。そして、レジストローラ対107を介して、感光体ドラム101と接触して従動回転する転写ローラ108との当接ニップ部である転写部位108Tに、所定のタイミングで導入される。すなわち、感光体ドラム101上のトナー像の先端部と記録材Pの先端部とが、同時に転写部位108Tに到達するように、レジストローラ対107で記録材Pの搬送が制御される。
105は給紙カセットであり、記録材Pを積載収納させてある。給紙スタート信号に基づいて給紙ローラ106が駆動されて、給紙カセット105内の記録材Pは、一枚ずつ分離給紙される。そして、レジストローラ対107を介して、感光体ドラム101と接触して従動回転する転写ローラ108との当接ニップ部である転写部位108Tに、所定のタイミングで導入される。すなわち、感光体ドラム101上のトナー像の先端部と記録材Pの先端部とが、同時に転写部位108Tに到達するように、レジストローラ対107で記録材Pの搬送が制御される。
その後、記録材Pは転写部位108Tを挟持搬送され、その間、転写ローラ108には不図示の転写バイアス印加電源から通電制御部304によって制御された転写電圧(転写バイアス)が印加される。転写ローラ108にはトナーと逆極性の転写バイアスが印加され、転写部位108Tにおいて感光体ドラム101表面側のトナー像が記録材Pの表面に静電的に転写される。転写後の記録材Pは、感光体ドラム101表面から分離されて搬送ガイド109を通り、像加熱装置としての定着装置110に導入される。
定着装置110では、トナー画像の熱定着処理を受ける。一方、記録材Pに対するトナー像転写後の感光体ドラム101表面はクリーニング装置111で転写残トナーや紙粉等の除去を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。定着装置110を通った記録材Pは、排紙口112から排紙トレイ113上に排出される。
定着装置110では、トナー画像の熱定着処理を受ける。一方、記録材Pに対するトナー像転写後の感光体ドラム101表面はクリーニング装置111で転写残トナーや紙粉等の除去を受けて清浄面化され、繰り返して作像に供される。定着装置110を通った記録材Pは、排紙口112から排紙トレイ113上に排出される。
(定着装置の構成)
図1(A)は本例の定着装置110の要部の横断側面模型図、図1(B)は要部の正面模型図である。本実施形態において、定着装置110は通電発熱方式の装置である。
すなわち、可撓性で筒形状の筒状加熱部材である定着フィルム1と、加圧部材としての加圧ローラ8によって形成されたニップ部Nにで、記録材を挟持搬送することにより、記
録材に形成されたトナー像を加熱定着するものである。
筒状加熱部材である定着フィルム1の内部には、筒状加熱部材内周であるフィルム内周の前記ニップ部側の面を支持する支持部材としてのフィルムガイド6と、フィルムガイド6を押圧する加圧ステイ7が設けられている。加圧ステイ7は、フィルムガイド6を加圧ローラ8に向けて押圧するものである。
定着フィルム1の内側には、さらに、後述する熱伝導シート部材2が配置され、熱伝導シート部材2の第2のシート層22が定着フィルム1内周面に摺動自在に接触している。
図1(A)は本例の定着装置110の要部の横断側面模型図、図1(B)は要部の正面模型図である。本実施形態において、定着装置110は通電発熱方式の装置である。
すなわち、可撓性で筒形状の筒状加熱部材である定着フィルム1と、加圧部材としての加圧ローラ8によって形成されたニップ部Nにで、記録材を挟持搬送することにより、記
録材に形成されたトナー像を加熱定着するものである。
筒状加熱部材である定着フィルム1の内部には、筒状加熱部材内周であるフィルム内周の前記ニップ部側の面を支持する支持部材としてのフィルムガイド6と、フィルムガイド6を押圧する加圧ステイ7が設けられている。加圧ステイ7は、フィルムガイド6を加圧ローラ8に向けて押圧するものである。
定着フィルム1の内側には、さらに、後述する熱伝導シート部材2が配置され、熱伝導シート部材2の第2のシート層22が定着フィルム1内周面に摺動自在に接触している。
定着フィルム1は、基層となる発熱層1aと、その外面に積層した弾性層1bと、その外面に積層した離型層1cの複合構造の円筒状回転体である。発熱層1aは、ポリイミドからなるマトリックス樹脂中にカーボンナノ材料とフィラメント状金属微粒子とが実質的に均一に分散されて存在している。この発熱層1aに、電極部材としてのフランジ部材12a,12bを介して交番電流を印加することによって、定着フィルム1の回転方向と垂直な方向に通電し、発熱層1aが発熱する。この熱が弾性層1b、離型層1cに伝達されて、定着フィルム1全体が加熱され、ニップ部Nに通紙される記録材Pを加熱してトナー像Tの定着がなされる。発熱層1aは、たとえば、直径10〜50mmで厚みが30〜200μm程度に設定される。
加圧ローラ8は、芯金8aと、芯金8a周りに同心一体にローラ状に成形被覆させたシリコーンゴム,フッ素ゴム,フッ素樹脂などの耐熱性の弾性材層8bとで構成されており、表層に離型層8cを設けてある。芯金8aの両端部は、装置の不図示のシャーシ側板金間に、導電性軸受を介して回転自在に支持されている。
フィルムガイド6は断面U字形の長尺体で、ニップ部Nの領域に対応するガイド本体部61と、ガイド本体部61の定着フィルム1の回転方向下流側、上流側に設けられる下流側ガイド部62、上流側ガイド部63と、を備えている。ガイド本体部61のニップ部N側の面は円弧面で、ニップ部と反対側の背面は平坦面である。
加圧ステイ8は、断面コの字形状の長尺部材で、開放側を下に向けてヒータホルダ4の上流側ガイド部42と下流側ガイド部43の間に嵌り込み、両脚部81,82がガイド本体部61に当接している。
また、加圧ステイ7は、下方が開いた断面逆U字形状の長尺部材で、両端部が定着フィルム1及びフィルムガイド6よりもシャーシ側に長手方向に突出している。この加圧ステイ7の両端部と、装置シャーシ側のバネ受け部材18a、18b(図1(B)を参照)との間に、それぞれ加圧バネ17a、17b(図1(B)を参照)が縮設することで押し下げ力を作用させている。なお、本実施形態の定着装置110では、総圧約100〜300Nの押圧力を与えている。これにより、加圧ステイ7を介して耐熱性樹脂PPS等で構成されたフィルムガイド6の下面と加圧ローラ8の上面とが、加熱部材としての定着フィルム1を挟んで圧接し、所定幅のニップ部Nが形成される。
フィルムガイド6は断面U字形の長尺体で、ニップ部Nの領域に対応するガイド本体部61と、ガイド本体部61の定着フィルム1の回転方向下流側、上流側に設けられる下流側ガイド部62、上流側ガイド部63と、を備えている。ガイド本体部61のニップ部N側の面は円弧面で、ニップ部と反対側の背面は平坦面である。
加圧ステイ8は、断面コの字形状の長尺部材で、開放側を下に向けてヒータホルダ4の上流側ガイド部42と下流側ガイド部43の間に嵌り込み、両脚部81,82がガイド本体部61に当接している。
また、加圧ステイ7は、下方が開いた断面逆U字形状の長尺部材で、両端部が定着フィルム1及びフィルムガイド6よりもシャーシ側に長手方向に突出している。この加圧ステイ7の両端部と、装置シャーシ側のバネ受け部材18a、18b(図1(B)を参照)との間に、それぞれ加圧バネ17a、17b(図1(B)を参照)が縮設することで押し下げ力を作用させている。なお、本実施形態の定着装置110では、総圧約100〜300Nの押圧力を与えている。これにより、加圧ステイ7を介して耐熱性樹脂PPS等で構成されたフィルムガイド6の下面と加圧ローラ8の上面とが、加熱部材としての定着フィルム1を挟んで圧接し、所定幅のニップ部Nが形成される。
定着装置110の動作時には、加圧ローラ8の駆動ギアGが、駆動源Mからの駆動力が伝達され、矢示の反時計方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。本実施形態では、記録材Pの搬送速度が240mm/secとなるように加圧ローラ8の回転速度を設定した。この加圧ローラ8の回転駆動に伴って、ニップ部Nにおいて、加圧ローラ8と定着フィルム1との間で働く摩擦力で、定着フィルム1に矢印の時計方向の回転力が作用する。フランジ部材12a,12bは、フィルムガイド6の左右両端部に外嵌されており、
左右位置を規制部材13a,13bで固定しつつ回転自在に取り付けられている。そして、定着フィルム1の回転時に、前記定着フィルム1の端部を受けて、定着フィルム1のフィルムガイド6の片寄り移動を規制する役目を担っている。
フランジ部材12a,12bの材質としては、フェノール樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミド樹脂,ポリアミドイミド樹脂,PEEK樹脂,PES樹脂,PPS樹脂,フッ素樹脂(PFA,PTFE,FEPなど),LCP(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)樹脂,これらの混合樹脂等の耐熱性の良い材料が好ましい。また、フランジ部材12a,12bは、後述する発熱層1aに給電するための電極部材としての機能を兼ねており、定着フィルム1と接する面にはAg等の導電材が塗布され、交番電流を定着フィルムに導通させる役割も担っている。
また、定着装置110の温度検知は、非接触型サーミスタ等の検温素子9、10、11によって行われる(図2(A),(B)参照)。検温素子9、10、11は、記録材Pが定着装置110に搬送されてくる側の、長手中央および両端部の定着フィルム1対向位置に配設されている。
定着温度制御部303(図2(B)参照)は、定着フィルム1の長手中央の検温素子9によって検出された温度を基に、通電制御部304(図2(B)参照)を制御する。これにより、定着フィルム1は通電されて、表面温度が所定の目標温度に維持,調整される。
左右位置を規制部材13a,13bで固定しつつ回転自在に取り付けられている。そして、定着フィルム1の回転時に、前記定着フィルム1の端部を受けて、定着フィルム1のフィルムガイド6の片寄り移動を規制する役目を担っている。
フランジ部材12a,12bの材質としては、フェノール樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミド樹脂,ポリアミドイミド樹脂,PEEK樹脂,PES樹脂,PPS樹脂,フッ素樹脂(PFA,PTFE,FEPなど),LCP(Liquid Crystal Polymer:液晶ポリマー)樹脂,これらの混合樹脂等の耐熱性の良い材料が好ましい。また、フランジ部材12a,12bは、後述する発熱層1aに給電するための電極部材としての機能を兼ねており、定着フィルム1と接する面にはAg等の導電材が塗布され、交番電流を定着フィルムに導通させる役割も担っている。
また、定着装置110の温度検知は、非接触型サーミスタ等の検温素子9、10、11によって行われる(図2(A),(B)参照)。検温素子9、10、11は、記録材Pが定着装置110に搬送されてくる側の、長手中央および両端部の定着フィルム1対向位置に配設されている。
定着温度制御部303(図2(B)参照)は、定着フィルム1の長手中央の検温素子9によって検出された温度を基に、通電制御部304(図2(B)参照)を制御する。これにより、定着フィルム1は通電されて、表面温度が所定の目標温度に維持,調整される。
(熱伝導シート部材2の配置構成)
定着フィルム1の内部空間には、可撓性の熱伝導シート部材2が、定着フィルム1の局部的な昇温領域である非通紙部領域に、摺動自在に接触するように配置されている。
熱伝導シート部材2は、熱伝導異方性を有する第1のシート層21と、第1のシート層21よりも引張強度が強い第2のシート層22と、を備えた積層構造であり、第1のシート層21が一方の面に露出している。定着フィルム1に対しては、第1のシート層21と反対側の面に位置する第2のシート層22が摺動自在に接触するもので、定着フィルム1の記録材Pの最大通紙幅よりも長手方向外側の非通紙領域に接触している。すなわち、加熱部材としての定着フィルム1の局部的な昇温領域である非通紙領域に接触して局部的昇温を低減するものである。
非通紙部領域は定着フィルム1の長手方向両端部に有り、熱伝導シート部材2は筒状加熱部材の長手の方向両端部に対応して2箇所に設けられている。図では、2箇所の熱伝導シート部材2の符号を、2a、2bと区別しているが、同一の構成なので、以下の説明では、特に区別する必要のある場合を除き、符号を2として説明する。
本実施形態の定着装置110では、図1(B)に示すように、定着フィルム1として、長手方向幅Lfは234mmのフィルムを用いており、搬送可能な記録材Pの最大幅Lpは216mmである。これに対応して、熱伝導シート部材2の長手方向長さWsは、7mmである。
熱伝導シート部材2は弾力性を有し、定着フィルム1の回転方向に延びる帯状構成で、支持部材であるフィルムガイド6に固定され、固定された部分から定着フィルム1の内周に沿って回転方向下流側に帯状に延びている。この定着フィルム1の内周に沿った部分は、筒状加熱部材の内周形状に倣って弾性変形し、第2のシート層22側の面が定着フィルム1の内周面に反力を持って摺動接触している。この例では、熱伝導シート部材2は、一端がフィルムガイド6のガイド本体部61のニップ部Nに対して背面側の面に固定され、他端が定着フィルム1の内周面に沿って回転方向下流側に延びている。
定着フィルム1の内部空間には、可撓性の熱伝導シート部材2が、定着フィルム1の局部的な昇温領域である非通紙部領域に、摺動自在に接触するように配置されている。
熱伝導シート部材2は、熱伝導異方性を有する第1のシート層21と、第1のシート層21よりも引張強度が強い第2のシート層22と、を備えた積層構造であり、第1のシート層21が一方の面に露出している。定着フィルム1に対しては、第1のシート層21と反対側の面に位置する第2のシート層22が摺動自在に接触するもので、定着フィルム1の記録材Pの最大通紙幅よりも長手方向外側の非通紙領域に接触している。すなわち、加熱部材としての定着フィルム1の局部的な昇温領域である非通紙領域に接触して局部的昇温を低減するものである。
非通紙部領域は定着フィルム1の長手方向両端部に有り、熱伝導シート部材2は筒状加熱部材の長手の方向両端部に対応して2箇所に設けられている。図では、2箇所の熱伝導シート部材2の符号を、2a、2bと区別しているが、同一の構成なので、以下の説明では、特に区別する必要のある場合を除き、符号を2として説明する。
本実施形態の定着装置110では、図1(B)に示すように、定着フィルム1として、長手方向幅Lfは234mmのフィルムを用いており、搬送可能な記録材Pの最大幅Lpは216mmである。これに対応して、熱伝導シート部材2の長手方向長さWsは、7mmである。
熱伝導シート部材2は弾力性を有し、定着フィルム1の回転方向に延びる帯状構成で、支持部材であるフィルムガイド6に固定され、固定された部分から定着フィルム1の内周に沿って回転方向下流側に帯状に延びている。この定着フィルム1の内周に沿った部分は、筒状加熱部材の内周形状に倣って弾性変形し、第2のシート層22側の面が定着フィルム1の内周面に反力を持って摺動接触している。この例では、熱伝導シート部材2は、一端がフィルムガイド6のガイド本体部61のニップ部Nに対して背面側の面に固定され、他端が定着フィルム1の内周面に沿って回転方向下流側に延びている。
図3(A)は、熱伝導シート部材2の保持方法を説明するための、斜視図である。
フィルムガイド6および加圧ステイ7には、熱伝導シート部材2が定着フィルム1に内接可能なように、熱伝導シート部材2が有る部分はよけるように切欠き6a,7aが設けられている。フィルムガイド6の切欠き6aは、下流側ガイド部62に設けられ、切欠き6aの深さは、ガイド本体部61の背面と同じ高さまで切り欠かれている。
熱伝導シート部材2は、ガイド本体部61に固定される部分である固定部分2Aは平板
状で、加圧ステイ7の上流側の脚部を除き、ガイド本体部61のほぼ全巾(記録材の搬送方向)に亘ってガイド本体61の背面に接触した状態で固定されている。この固定部分2Aの固定は、ガイド本体部61のニップ形成側とは反対の面から突出した出たボス3に対して、プッシュナットで固定されている。固定部分2Aは、第2のシート層22側の面がガイド本体部61との接触面となる。また、固定部分2Aの第1のシート層21は、定着フィルムの内部空間、この例では加圧ステイとフィルムガイド6との間の空間に露出し、放熱面として機能する。
一方、加圧ステイ7の下流側の脚部に設けられる切欠き7aは、熱伝導シート部材2の厚みが干渉しない程度となっている。この加圧ステイ7の切欠き7a及び下流側ガイド部62の切欠き6aから、熱伝導シート部材2の自由部分2Aが、定着フィルム1の内周面に倣って弾性変形し、第2のシート層22側の面がほぼ全長に亘って定着フィルム1に接触して、回転方向下流側に延びている。回転方向の接触長は長く、図示例では、自由端が、図上、フィルム上端付近まで延びている。この自由部分2Bの第1のシート層21は、定着フィルム1の内部空間に露出していて放熱面として機能する。
この熱伝導シート部材2の自由部分2Bは、たとえば、定着フィルム1の内面に沿って、0.4Nで接触するように配置されている。バネ性と高熱伝導の観点で、シートの総厚みは60μmとし、定着フィルム1内面の広い範囲にわたって安定して接触させつつ均熱性を確保している。
フィルムガイド6および加圧ステイ7には、熱伝導シート部材2が定着フィルム1に内接可能なように、熱伝導シート部材2が有る部分はよけるように切欠き6a,7aが設けられている。フィルムガイド6の切欠き6aは、下流側ガイド部62に設けられ、切欠き6aの深さは、ガイド本体部61の背面と同じ高さまで切り欠かれている。
熱伝導シート部材2は、ガイド本体部61に固定される部分である固定部分2Aは平板
状で、加圧ステイ7の上流側の脚部を除き、ガイド本体部61のほぼ全巾(記録材の搬送方向)に亘ってガイド本体61の背面に接触した状態で固定されている。この固定部分2Aの固定は、ガイド本体部61のニップ形成側とは反対の面から突出した出たボス3に対して、プッシュナットで固定されている。固定部分2Aは、第2のシート層22側の面がガイド本体部61との接触面となる。また、固定部分2Aの第1のシート層21は、定着フィルムの内部空間、この例では加圧ステイとフィルムガイド6との間の空間に露出し、放熱面として機能する。
一方、加圧ステイ7の下流側の脚部に設けられる切欠き7aは、熱伝導シート部材2の厚みが干渉しない程度となっている。この加圧ステイ7の切欠き7a及び下流側ガイド部62の切欠き6aから、熱伝導シート部材2の自由部分2Aが、定着フィルム1の内周面に倣って弾性変形し、第2のシート層22側の面がほぼ全長に亘って定着フィルム1に接触して、回転方向下流側に延びている。回転方向の接触長は長く、図示例では、自由端が、図上、フィルム上端付近まで延びている。この自由部分2Bの第1のシート層21は、定着フィルム1の内部空間に露出していて放熱面として機能する。
この熱伝導シート部材2の自由部分2Bは、たとえば、定着フィルム1の内面に沿って、0.4Nで接触するように配置されている。バネ性と高熱伝導の観点で、シートの総厚みは60μmとし、定着フィルム1内面の広い範囲にわたって安定して接触させつつ均熱性を確保している。
(熱伝導シート部材2の詳細構成)
次に熱伝導シート部材2の詳細構成について説明する。
図3(B)に示す通り、本実施形態の熱伝導シート部材2は、熱伝導異方性を有するグラファイトを含む第1のシート層21と、第1のシート層21の一方の面に積層された異材質の第2のシート層22と、から構成される2層構造である。第2のシート層22は、第1のシート層21よりも引張強度が高く、この第2のシート層側の面が加熱部材である定着フィルム1の局部的な昇温領域である非通紙領域に接触している。
高温で回転加熱部材である定着フィルム1と接触する第2のシート層22は、耐熱性を有すると共に、定着フィルム1との摩擦が少なく、第1のシート層21へ効率的に熱を伝えるために、高熱伝導率(高λ)であることが望ましい。また、紙詰まり発生時に、残用記録材を除去する処理などで発生する応力等に対して、引張強度が強いことが望ましい。
本実施形態では、第2のシート層22として、ポリイミド(PI)をベース材としてPIのバインダ、PTFE粒子、金属ケイ素フィラーを含む複合材料とし、グラファイト層22にコーティングして厚み20μmとして使用した。その他、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、PES、ポリフィニレンサルファイド(PPS)などと、それらの樹脂とセラミックスや金属、ガラスなどとの複合材料でもよい。
第1のシート層21は、前述した第2のシート層22と密着しており、面方向の熱伝導率が非常に高いのが特徴で、非通紙部で発生した熱を長手均熱に均熱させる役割を担っている。また、第1のシート層21の第2のシート層22と反対の面は、表面性を変えることで、単独で熱伝導シート部材22を用いる場合は、放熱性を向上させることも、熱容量の大きな部材と接続して放熱させることも可能である。
本実施形態で第1のシート層21として用いたグラファイトシートは、耐熱温度500℃、厚み40ミクロンの、(株)カネカ製、商品名グラフィニティである。面方向、厚み方向の熱伝導率は(表1)の通りで、他のアルミや銅といった高熱伝導金属よりも低密度で、面方向の熱伝導率が厚み方向に対して300倍と非常に高く、面方向の均熱性に優れた特徴を持っている。
次に熱伝導シート部材2の詳細構成について説明する。
図3(B)に示す通り、本実施形態の熱伝導シート部材2は、熱伝導異方性を有するグラファイトを含む第1のシート層21と、第1のシート層21の一方の面に積層された異材質の第2のシート層22と、から構成される2層構造である。第2のシート層22は、第1のシート層21よりも引張強度が高く、この第2のシート層側の面が加熱部材である定着フィルム1の局部的な昇温領域である非通紙領域に接触している。
高温で回転加熱部材である定着フィルム1と接触する第2のシート層22は、耐熱性を有すると共に、定着フィルム1との摩擦が少なく、第1のシート層21へ効率的に熱を伝えるために、高熱伝導率(高λ)であることが望ましい。また、紙詰まり発生時に、残用記録材を除去する処理などで発生する応力等に対して、引張強度が強いことが望ましい。
本実施形態では、第2のシート層22として、ポリイミド(PI)をベース材としてPIのバインダ、PTFE粒子、金属ケイ素フィラーを含む複合材料とし、グラファイト層22にコーティングして厚み20μmとして使用した。その他、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、PES、ポリフィニレンサルファイド(PPS)などと、それらの樹脂とセラミックスや金属、ガラスなどとの複合材料でもよい。
第1のシート層21は、前述した第2のシート層22と密着しており、面方向の熱伝導率が非常に高いのが特徴で、非通紙部で発生した熱を長手均熱に均熱させる役割を担っている。また、第1のシート層21の第2のシート層22と反対の面は、表面性を変えることで、単独で熱伝導シート部材22を用いる場合は、放熱性を向上させることも、熱容量の大きな部材と接続して放熱させることも可能である。
本実施形態で第1のシート層21として用いたグラファイトシートは、耐熱温度500℃、厚み40ミクロンの、(株)カネカ製、商品名グラフィニティである。面方向、厚み方向の熱伝導率は(表1)の通りで、他のアルミや銅といった高熱伝導金属よりも低密度で、面方向の熱伝導率が厚み方向に対して300倍と非常に高く、面方向の均熱性に優れた特徴を持っている。
しかし、引張強度に関しては他の材質に比べて低く、本実施形態の定着装置のように、高温で回転加熱された定着フィルムの内面に当接しながら長時間摺擦する構成においては、脆く、装置寿命前に裂けてしまうおそれがある。
そこで、前述したように、40μmの第1のシート層21の片側に引張強度としてグラファイトシートの約9倍のポリイミドからなる第2のシート層22を設け、かつ、その表面に摺動性を持たせた。また、第2のシート層22とは反対の第1のシート層21の裏面は、400番のサンドペーパーで凹凸をつけ、表面積をより大きくして放熱性が得られるようにしている。
第1のシート層21としては、グラファイトシートに限定される必要はなく、たとえば、金属中にグライファイトを分散させたグラファイトを含む複合材のシート層であってもよい。さらに、グライファイトに限定されるものではなく、面方向の熱伝導率が厚み方向に対して高く、面方向の均熱性に優れた特徴を有する熱伝導異方性を有するシート層であればよい。
また、本実施形態では、2層構成の熱伝導シート部材2について説明したが、第1のシート層21と第2のシート層22を有する積層構成であれば、3層以上の多層構成であってもよい。3層以上の場合、第1のシート層21が、熱伝導シート部材2の一方の面に露出する構成であればよく、第2のシート層22は、熱伝導シート部材2の他方の面に露出する構成でもよいし、中間層に配置されていてもよい。たとえば、高強度の第2のシート層22とは別に摺動性に優れた材料のシート層を積層し、熱伝導シート部材2の第1のシート層21とは反対の面に露出させる構成としてもよい。
そこで、前述したように、40μmの第1のシート層21の片側に引張強度としてグラファイトシートの約9倍のポリイミドからなる第2のシート層22を設け、かつ、その表面に摺動性を持たせた。また、第2のシート層22とは反対の第1のシート層21の裏面は、400番のサンドペーパーで凹凸をつけ、表面積をより大きくして放熱性が得られるようにしている。
第1のシート層21としては、グラファイトシートに限定される必要はなく、たとえば、金属中にグライファイトを分散させたグラファイトを含む複合材のシート層であってもよい。さらに、グライファイトに限定されるものではなく、面方向の熱伝導率が厚み方向に対して高く、面方向の均熱性に優れた特徴を有する熱伝導異方性を有するシート層であればよい。
また、本実施形態では、2層構成の熱伝導シート部材2について説明したが、第1のシート層21と第2のシート層22を有する積層構成であれば、3層以上の多層構成であってもよい。3層以上の場合、第1のシート層21が、熱伝導シート部材2の一方の面に露出する構成であればよく、第2のシート層22は、熱伝導シート部材2の他方の面に露出する構成でもよいし、中間層に配置されていてもよい。たとえば、高強度の第2のシート層22とは別に摺動性に優れた材料のシート層を積層し、熱伝導シート部材2の第1のシート層21とは反対の面に露出させる構成としてもよい。
(本実施形態1の作用)
図3(C)には、熱伝導シート部材2と定着フィルム1の接触部分の熱の流れを模式的に示している。
図では、定着フィルム1の長手方向のある部分Hが他の部分に比べて局部的に高温になった場合を示している。本実施例では、定着フィルム1の長手方向の熱の流れAに加えて、定着フィルム1のうち熱伝導シート部材2と接触している部分において、定着フィルム1から熱伝導シート部材2への熱の流れが生じる。さらに、熱伝導シート部材2の長手方向に流れて再び定着フィルム1に戻る熱の流れB、さらには熱伝導シート部材2の裏面側から放熱する熱の流れCが発生する。この作用によって、定着フィルム1の非通紙部が均熱および昇温が抑制される。
図3(C)には、熱伝導シート部材2と定着フィルム1の接触部分の熱の流れを模式的に示している。
図では、定着フィルム1の長手方向のある部分Hが他の部分に比べて局部的に高温になった場合を示している。本実施例では、定着フィルム1の長手方向の熱の流れAに加えて、定着フィルム1のうち熱伝導シート部材2と接触している部分において、定着フィルム1から熱伝導シート部材2への熱の流れが生じる。さらに、熱伝導シート部材2の長手方向に流れて再び定着フィルム1に戻る熱の流れB、さらには熱伝導シート部材2の裏面側から放熱する熱の流れCが発生する。この作用によって、定着フィルム1の非通紙部が均熱および昇温が抑制される。
(実験結果)
次に、非通紙部に、熱伝導シート部材2が設けられていない従来の定着装置と、本実施形態の定着装置との比較実験について説明する。
比較実験は、長手方向幅が216mmであるLETTERサイズ用紙を用い、非通紙部温度が飽和したタイミングで、定着フィルム1の通紙中の長手温度分布をサーモビューアで測定し、比較した。
測定した温度分布を図4に、その時の通紙中央部と非通紙部の最高到達温度を(表2)に示す。従来例と比較して、非通紙部領域の温度分布がブロードとなり、長手方向に均熱していることが分かる。また、結果として、最高到達温度が10℃低減することができた。
次に、非通紙部に、熱伝導シート部材2が設けられていない従来の定着装置と、本実施形態の定着装置との比較実験について説明する。
比較実験は、長手方向幅が216mmであるLETTERサイズ用紙を用い、非通紙部温度が飽和したタイミングで、定着フィルム1の通紙中の長手温度分布をサーモビューアで測定し、比較した。
測定した温度分布を図4に、その時の通紙中央部と非通紙部の最高到達温度を(表2)に示す。従来例と比較して、非通紙部領域の温度分布がブロードとなり、長手方向に均熱していることが分かる。また、結果として、最高到達温度が10℃低減することができた。
以上説明してきたように、機械的または熱的な応力が発生する発熱部材に対して摺動接触して均熱あるいは放熱が必要なケースにおいて、単層のグラファイトシートに比べて、耐久性を向上することができる。また、裏面のグラファイト面には熱的な障壁を持たせないため放熱部材や均熱部材に効率よく奪った熱を伝えることができた。
なお、本実施形態では、定着フィルム1の内面から発熱層1aを、直接、板バネ形状を有するシート部材で摺擦し均熱する構成としたが、定着フィルム1外面の離型層側から押し当てる構成としてもかまわない。また、定着フィルムが通電によって発熱する定着装置に関して述べてきたが、誘導加熱方式の定着装置であってもかまわない。
なお、本実施形態では、定着フィルム1の内面から発熱層1aを、直接、板バネ形状を有するシート部材で摺擦し均熱する構成としたが、定着フィルム1外面の離型層側から押し当てる構成としてもかまわない。また、定着フィルムが通電によって発熱する定着装置に関して述べてきたが、誘導加熱方式の定着装置であってもかまわない。
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2について説明する。基本的な構成は、実施形態1と同じであるので、以下の説明では、同一の構成部分については、同一の符号を付して詳細説明は割愛し、異なる部分に関してのみ説明するものとする。
図5に本実施形態2に係る定着装置の概略断面図、図6(a)及び(b)は熱伝導シート部材2と均熱板4の斜視図である。
本実施形態2は、実施形態1の熱伝導シート部材2の第1のシート層21を、別の均熱効果が得られる均熱板(熱伝導部材)4と密着させて固定したものである。これにより、非通紙部昇温の軽減効果をより大きく、かつ、持続させる構成とするものである。
均熱板4は、ニップ部Nの定着フィルム1内面に接したフィルムガイド6のガイド本体部61内に、定着フィルム1の長手方向全体にわたって配置されている。図示例では、フ
ァーストプリントアウトタイムが遅くならないように、均熱板4は、ニップ部Nにおいて、所定寸法だけ高さ方向に離している。そして、定着装置の立上げ時に、長手の温度分布に影響がでないような断熱構成としている。
均熱板4としては、短手方向長さ6mm、厚さ1mm、長手方向長さ234mmのアルミ板が用いられ、ニップ部Nに対して2.0mm程度離している。均熱板としては、熱伝導率が高い材料であれば、アルミ板に限定されない。
均熱板4の両端部に、熱伝導シート部材2の中途部に位置する固定部分2Aを固定している。そして、固定部分2Aから自由部分2Bが定着フィルム1の回転方向下流側と回転方向上流側の両側に延びており、実施形態1よりも、広範囲に定着フィルム1と接触している。
固定部分2Aでは、ニップ部Nの厚み方向において、第1のシート層21と均熱板4とが、フィルムガイド6からの押し下げ力で密着するようになっている。この均熱板4と熱伝導シート部材2との固定は、たとえば、ガイド本体部66のニップ部Nと反対側の面に、均熱板4が装着される凹部を設け、不図示の蓋体でガイド本体部6に固定しておいてもよいし、蓋体を加圧ステイ7で押圧することにより固定してもよい。
これにより、定着フィルム1の両端部に位置する非通紙部での発熱を、熱伝導シート部材2から均熱板4へ伝熱することで、再度、記録材が搬送される長手範囲のニップ部Nに戻すことができるようになっている。
なお、本実施形態では、図6(b)において、ハッチングされた均熱板4と接触しない領域に関しては、実施形態1と同様、放熱性能を高めるために第1のシート層21の表面を粗している。逆に、均熱板4と密着する領域については、接触熱抵抗が小さくなるように鏡面化処理を施した。
次に、本発明の実施形態2について説明する。基本的な構成は、実施形態1と同じであるので、以下の説明では、同一の構成部分については、同一の符号を付して詳細説明は割愛し、異なる部分に関してのみ説明するものとする。
図5に本実施形態2に係る定着装置の概略断面図、図6(a)及び(b)は熱伝導シート部材2と均熱板4の斜視図である。
本実施形態2は、実施形態1の熱伝導シート部材2の第1のシート層21を、別の均熱効果が得られる均熱板(熱伝導部材)4と密着させて固定したものである。これにより、非通紙部昇温の軽減効果をより大きく、かつ、持続させる構成とするものである。
均熱板4は、ニップ部Nの定着フィルム1内面に接したフィルムガイド6のガイド本体部61内に、定着フィルム1の長手方向全体にわたって配置されている。図示例では、フ
ァーストプリントアウトタイムが遅くならないように、均熱板4は、ニップ部Nにおいて、所定寸法だけ高さ方向に離している。そして、定着装置の立上げ時に、長手の温度分布に影響がでないような断熱構成としている。
均熱板4としては、短手方向長さ6mm、厚さ1mm、長手方向長さ234mmのアルミ板が用いられ、ニップ部Nに対して2.0mm程度離している。均熱板としては、熱伝導率が高い材料であれば、アルミ板に限定されない。
均熱板4の両端部に、熱伝導シート部材2の中途部に位置する固定部分2Aを固定している。そして、固定部分2Aから自由部分2Bが定着フィルム1の回転方向下流側と回転方向上流側の両側に延びており、実施形態1よりも、広範囲に定着フィルム1と接触している。
固定部分2Aでは、ニップ部Nの厚み方向において、第1のシート層21と均熱板4とが、フィルムガイド6からの押し下げ力で密着するようになっている。この均熱板4と熱伝導シート部材2との固定は、たとえば、ガイド本体部66のニップ部Nと反対側の面に、均熱板4が装着される凹部を設け、不図示の蓋体でガイド本体部6に固定しておいてもよいし、蓋体を加圧ステイ7で押圧することにより固定してもよい。
これにより、定着フィルム1の両端部に位置する非通紙部での発熱を、熱伝導シート部材2から均熱板4へ伝熱することで、再度、記録材が搬送される長手範囲のニップ部Nに戻すことができるようになっている。
なお、本実施形態では、図6(b)において、ハッチングされた均熱板4と接触しない領域に関しては、実施形態1と同様、放熱性能を高めるために第1のシート層21の表面を粗している。逆に、均熱板4と密着する領域については、接触熱抵抗が小さくなるように鏡面化処理を施した。
[実施形態2の特徴]
一般的に、記録材P上のトナー画像を溶融し定着させるための温度は、記録材Pの搬送速度が速くなるほど高くする必要がある。すなわち、定着フィルム1と加圧ローラ8とのニップ部Nにおいて、単位時間当たりに与える熱量が少なくなるため、プロセス速度が速い場合、同じ熱量を短時間で与えるために、定着フィルムの温度を高くしなければならない。その結果、高速通紙可能な画像形成装置ほど、非通紙部の温度と通紙部の温度差が大きくなり、非通紙部昇温がより顕著になる。
実施形態1と同様、LETTERサイズ用紙を用い、非通紙部温度が飽和したタイミングでの定着フィルム1の温度分布を比較した。
その結果、均熱板4を有しない実施形態1の定着装置では、(表4)のように、記録材の搬送速度が240mm/sの場合に対して、300mm/sの場合、定着性を持続して満足可能な通紙部中央の温度が20℃上昇し、非通紙部の最高到達温度が245℃となり、定着フィルム1のシリコーンゴムの耐熱温度を超えてしまった。
一般的に、記録材P上のトナー画像を溶融し定着させるための温度は、記録材Pの搬送速度が速くなるほど高くする必要がある。すなわち、定着フィルム1と加圧ローラ8とのニップ部Nにおいて、単位時間当たりに与える熱量が少なくなるため、プロセス速度が速い場合、同じ熱量を短時間で与えるために、定着フィルムの温度を高くしなければならない。その結果、高速通紙可能な画像形成装置ほど、非通紙部の温度と通紙部の温度差が大きくなり、非通紙部昇温がより顕著になる。
実施形態1と同様、LETTERサイズ用紙を用い、非通紙部温度が飽和したタイミングでの定着フィルム1の温度分布を比較した。
その結果、均熱板4を有しない実施形態1の定着装置では、(表4)のように、記録材の搬送速度が240mm/sの場合に対して、300mm/sの場合、定着性を持続して満足可能な通紙部中央の温度が20℃上昇し、非通紙部の最高到達温度が245℃となり、定着フィルム1のシリコーンゴムの耐熱温度を超えてしまった。
(比較例)
記録材Pの搬送速度が300mm/sの条件で、実施形態1の定着装置と本実施形態の
定着装置の比較実験を行った結果を次に示す。
実施形態1と同様、LETTERサイズ用紙を用い、非通紙部温度が飽和したタイミングでの定着フィルム1の通紙中の長手温度分布を、サーモビューアで測定し、比較した。測定した温度分布を図7に、その時の通紙中央部と非通紙部の最高到達温度を(表5)に示す。実施形態1の構成と比較して、記録材の搬送速度が速くなった場合においても、非通紙部領域の温度分布がブロードとなり、長手方向に均熱でき、結果として、最高到達温度が25℃低減することができた。
記録材Pの搬送速度が300mm/sの条件で、実施形態1の定着装置と本実施形態の
定着装置の比較実験を行った結果を次に示す。
実施形態1と同様、LETTERサイズ用紙を用い、非通紙部温度が飽和したタイミングでの定着フィルム1の通紙中の長手温度分布を、サーモビューアで測定し、比較した。測定した温度分布を図7に、その時の通紙中央部と非通紙部の最高到達温度を(表5)に示す。実施形態1の構成と比較して、記録材の搬送速度が速くなった場合においても、非通紙部領域の温度分布がブロードとなり、長手方向に均熱でき、結果として、最高到達温度が25℃低減することができた。
以上、本実施形態2は、記録材Pの搬送速度が速い場合でも、非通紙昇温が抑制できる熱伝導シート部材2に関して説明した。
本実施形態2では、熱伝導シート2で均熱した熱を、フィルムガイド6内の均熱板4に伝熱する構成としたが、本発明はこの構成に限らない。たとえば、定着装置のサイズの制約から均熱板4を挿入できない場合は、加圧ステイ7に伝熱する構成としてもよく、熱伝導シート部材2単独での放熱効果が不足しているような状況においても、均熱効果を高めかつ持続できるように他の熱容量が大きい部材に伝熱する構成であればよい。
なお、上記各実施形態では、定着フィルム1の内面から発熱層1aに、直接、板バネ形状を有する熱伝導シート部材2を摺接して均熱する構成としたが、定着フィルム1外面の離型層1c側から押し当てる構成としてもかまわない。また、定着フィルム1が通電によって発熱する定着装置に関して述べてきたが、誘導加熱方式の定着装置であってもかまわない。さらに、たとえば、特許文献2のように、可撓性の無端ベルトと、無端ベルトを加熱する輻射発熱体と、無端ベルトの内周面に摺動自在に接触する支持部材(ベルトガイド)と、支持部材に対して定着ベルトを介して加圧接触してニップ部を形成する加圧部材と、を備えたような定着装置にも適用可能である。
本実施形態2では、熱伝導シート2で均熱した熱を、フィルムガイド6内の均熱板4に伝熱する構成としたが、本発明はこの構成に限らない。たとえば、定着装置のサイズの制約から均熱板4を挿入できない場合は、加圧ステイ7に伝熱する構成としてもよく、熱伝導シート部材2単独での放熱効果が不足しているような状況においても、均熱効果を高めかつ持続できるように他の熱容量が大きい部材に伝熱する構成であればよい。
なお、上記各実施形態では、定着フィルム1の内面から発熱層1aに、直接、板バネ形状を有する熱伝導シート部材2を摺接して均熱する構成としたが、定着フィルム1外面の離型層1c側から押し当てる構成としてもかまわない。また、定着フィルム1が通電によって発熱する定着装置に関して述べてきたが、誘導加熱方式の定着装置であってもかまわない。さらに、たとえば、特許文献2のように、可撓性の無端ベルトと、無端ベルトを加熱する輻射発熱体と、無端ベルトの内周面に摺動自在に接触する支持部材(ベルトガイド)と、支持部材に対して定着ベルトを介して加圧接触してニップ部を形成する加圧部材と、を備えたような定着装置にも適用可能である。
[他の実施形態]
また、上記各実施形態では、定着フィルムが自己発熱する像加熱装置について説明したが、たとえば特許文献3のように、公知のセラミックヒータを発熱体とする定着装置でも有効である。
すなわち、図8に示すように、可撓性の筒状回転体である筒状フィルム20と、筒状フィルム201の内周に摺動自在に接触する加熱部材としての加熱板202と、加熱板202を支持する支持部材203と、を備えている。そして、筒状フィルム201介して加熱板202と圧接されてニップ部Nを形成する加圧部材としての加圧ローラ8と、を有し、記録材Pがニップ部Nの間を挟持搬送されてトナー像が加熱定着される。
上記加熱板202と支持部材203の間に、熱伝導シート部材2が挟まれ、熱伝導シート部材2の第2のシート層22側の面が加熱板202と接触し、反対側の第1のシート層21側の面が支持部材203に接触している。
加熱板202には、非通紙部昇温における通紙部と非通紙部の温度差により、ヒータに熱応力が加わり、場合によっては、基板が割れ、ヒータとしての使用が不能になるおそれがある。このような課題に対して、従来は、加熱板202と支持部材203の裏と支持部材間に単層のグラファイトシートを設置するような構成に対し、本発明の熱伝導シート部材2を用いることで、加熱板202のヒータの熱膨張における摺擦、および熱的応力から
第1のシート層21を保護することが可能となる。
また、この熱伝導シート部材2は、電源回路に用いられるトライアックやリレーなどの故障時に一次電流が制御されずにヒータに投入されることによって、ヒータが過昇温する熱暴走時のヒータ割れについても有効である。すなわち、熱暴走した際に、サーモスイッチ等が作動して電力供給が遮断されるが、その間、加熱板202のヒータ基板に過度の熱応力がかかり、あるいは、ヒータを保持するホルダが溶融すること等による機械的応力がかかることによって基板が割れる恐れがある。その間、本発明の熱伝導シート部材2と間の熱膨張差によって擦れるが、第2のシート層22が接触しているので、熱伝導シート部材2自体の破損は防止できる。また、熱伝導シート部材2によって、放熱されるので、ヒータの破損も可及的に防止することができる。このように、本発明の熱伝導シート部材2は、記録材に形成されたトナー像を加熱する種々のタイプの像加熱装置に適用可能である。
また、上記各実施形態では、定着フィルムが自己発熱する像加熱装置について説明したが、たとえば特許文献3のように、公知のセラミックヒータを発熱体とする定着装置でも有効である。
すなわち、図8に示すように、可撓性の筒状回転体である筒状フィルム20と、筒状フィルム201の内周に摺動自在に接触する加熱部材としての加熱板202と、加熱板202を支持する支持部材203と、を備えている。そして、筒状フィルム201介して加熱板202と圧接されてニップ部Nを形成する加圧部材としての加圧ローラ8と、を有し、記録材Pがニップ部Nの間を挟持搬送されてトナー像が加熱定着される。
上記加熱板202と支持部材203の間に、熱伝導シート部材2が挟まれ、熱伝導シート部材2の第2のシート層22側の面が加熱板202と接触し、反対側の第1のシート層21側の面が支持部材203に接触している。
加熱板202には、非通紙部昇温における通紙部と非通紙部の温度差により、ヒータに熱応力が加わり、場合によっては、基板が割れ、ヒータとしての使用が不能になるおそれがある。このような課題に対して、従来は、加熱板202と支持部材203の裏と支持部材間に単層のグラファイトシートを設置するような構成に対し、本発明の熱伝導シート部材2を用いることで、加熱板202のヒータの熱膨張における摺擦、および熱的応力から
第1のシート層21を保護することが可能となる。
また、この熱伝導シート部材2は、電源回路に用いられるトライアックやリレーなどの故障時に一次電流が制御されずにヒータに投入されることによって、ヒータが過昇温する熱暴走時のヒータ割れについても有効である。すなわち、熱暴走した際に、サーモスイッチ等が作動して電力供給が遮断されるが、その間、加熱板202のヒータ基板に過度の熱応力がかかり、あるいは、ヒータを保持するホルダが溶融すること等による機械的応力がかかることによって基板が割れる恐れがある。その間、本発明の熱伝導シート部材2と間の熱膨張差によって擦れるが、第2のシート層22が接触しているので、熱伝導シート部材2自体の破損は防止できる。また、熱伝導シート部材2によって、放熱されるので、ヒータの破損も可及的に防止することができる。このように、本発明の熱伝導シート部材2は、記録材に形成されたトナー像を加熱する種々のタイプの像加熱装置に適用可能である。
なお、上記各実施形態では、本発明の像加熱装置を、記録材上に形成された未定着のトナー像を加熱加圧して定着する定着装置に適用しているが、定着装置に限るものではない。たとえば、記録材上に定着されたトナー像に光沢を出すための装置として適用することも可能である。
1 定着フィルム(筒状加熱部材:自己発熱)
2 熱伝導シート部材
21 第1のシート層(熱伝導異方性を有する層)
22 第2のシート層
4 均熱板
6 フィルムガイド(支持部材)
8 加圧ローラ(加圧部材)
201 筒状フィルム(筒状回転体)
202 加熱板(加熱部材)
203 支持部材
Lf 長手方向幅
Lp 最大幅
N ニップ部
P 記録材
T トナー像
2 熱伝導シート部材
21 第1のシート層(熱伝導異方性を有する層)
22 第2のシート層
4 均熱板
6 フィルムガイド(支持部材)
8 加圧ローラ(加圧部材)
201 筒状フィルム(筒状回転体)
202 加熱板(加熱部材)
203 支持部材
Lf 長手方向幅
Lp 最大幅
N ニップ部
P 記録材
T トナー像
Claims (13)
- 記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置に使用される熱伝導シート部材であって、
少なくとも、熱伝導異方性を有する第1のシート層と、該第1のシート層よりも引張強度が強い第2のシート層と、を備えた積層構造で、
前記第1のシート層が一方の面に露出していることを特徴とする熱伝導シート部材。 - 前記熱伝導シート部材の第1のシート層が露出している面と反対側の面に露出するシート層は、前記第1のシート層よりも低摩擦である請求項1に記載の熱伝導シート部材。
- 前記第1のシート層は、グラファイトを含むシート層である請求項1又は2に記載の熱伝導シート部材。
- 前記第1のシート層と第2のシート層の2層構成である請求項1乃至3のいずれかの項に記載の熱伝導シート部材。
- 記録材を、自己発熱する可撓性で筒状の筒状加熱部材と加圧部材によって形成されたニップ部で挟持搬送することにより記録材に形成されたトナー像を加熱する像加熱装置において、
前記筒状加熱部材の局部的な昇温領域である非通紙部領域に、請求項1乃至4のいずれかの項に記載の熱伝導シート部材の第1のシート層と反対側の面が摺動自在に接触する構成となっていることを特徴とする像加熱装置。 - 前記熱伝導シート部材の第1のシート層が、筒状加熱部材内に露出する構成となっていることを特徴とする請求項5に記載の像加熱装置。
- 前記筒状加熱部材の内部には、筒状加熱部材内周の前記ニップ部側の面を支持する支持部材が設けられ、
前記熱伝導シート部材は、前記筒状加熱部材の回転方向に延びる帯状構成で、前記支持部材に固定され、固定された部分から筒状加熱部材の回転方向上流側と下流側の少なくとも一方に延び、前記筒状加熱部材の内周形状に倣って弾性変形し、筒状加熱部材の内周面に反力を持って摺動接触していることを特徴とする請求項5または6に記載の像加熱装置。 - 前記熱伝導シート部材は、一端が前記支持部材に固定され、他端が筒状加熱部材の内周面に沿って回転方向下流側に延びている請求項7に記載の像加熱装置。
- 前記熱伝導シート部材は、第1のシート層に接触する熱伝導部材を介して支持部材に固定されている請求項5に記載の像加熱装置。
- 前記熱伝導部材は筒状加熱部材の長手方向に延びている請求項9に記載の像加熱装置。
- 非通紙部領域は前記筒状加熱部材の長手方向両端部に有り、熱伝導シート部材は筒状加熱部材の長手の方向両端部の内周に設けられ、前記熱伝導部材の両端が各熱伝導シート部材の第1のシート層に接触する構成となっている請求項7に記載の像加熱装置。
- 可撓性の筒状回転体と、筒状回転体の内周に摺動自在に接触する加熱部材と、該加熱部材を支持する支持部材と、筒状回転体を介して加熱部材と圧接されてニップ部を形成する加圧部材と、を有する像加熱装置において、
前記加熱部材と支持部材の間に請求項1乃至4のいずれかの項に記載の熱伝導シート部材が挟まれ、該熱伝導シート部材の第1のシート層が前記加熱部材と接触し、反対側の面が支持部材に接触していることを特徴とする像加熱装置。 - 請求項5乃至12のいずれか1項に記載の像加熱装置を備えた画像形成装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2015257218A JP2017120334A (ja) | 2015-12-28 | 2015-12-28 | 熱伝導シート部材、像加熱装置及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2015257218A JP2017120334A (ja) | 2015-12-28 | 2015-12-28 | 熱伝導シート部材、像加熱装置及び画像形成装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017120334A true JP2017120334A (ja) | 2017-07-06 |
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ID=59272407
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2015257218A Pending JP2017120334A (ja) | 2015-12-28 | 2015-12-28 | 熱伝導シート部材、像加熱装置及び画像形成装置 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019207369A (ja) * | 2018-05-30 | 2019-12-05 | コニカミノルタ株式会社 | 定着装置、定着装置の製造方法および画像形成装置 |
| JP2020115186A (ja) * | 2019-01-18 | 2020-07-30 | キヤノン株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
| CN111948927A (zh) * | 2019-05-16 | 2020-11-17 | 佳能株式会社 | 定影装置 |
| JP2023080851A (ja) * | 2021-11-30 | 2023-06-09 | 株式会社リコー | 加熱装置、定着装置、画像形成装置 |
-
2015
- 2015-12-28 JP JP2015257218A patent/JP2017120334A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019207369A (ja) * | 2018-05-30 | 2019-12-05 | コニカミノルタ株式会社 | 定着装置、定着装置の製造方法および画像形成装置 |
| JP7124457B2 (ja) | 2018-05-30 | 2022-08-24 | コニカミノルタ株式会社 | 定着装置、定着装置の製造方法および画像形成装置 |
| JP2020115186A (ja) * | 2019-01-18 | 2020-07-30 | キヤノン株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
| JP7305357B2 (ja) | 2019-01-18 | 2023-07-10 | キヤノン株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
| CN111948927A (zh) * | 2019-05-16 | 2020-11-17 | 佳能株式会社 | 定影装置 |
| CN111948927B (zh) * | 2019-05-16 | 2024-02-13 | 佳能株式会社 | 定影装置 |
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