JP2017122705A - 算出方法、判定方法、選別方法および選別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の被検査物の中に3種類以上の被検査物が含まれている場合であっても、被検査物を構成する材料の種類を精度良く判定することが可能な判定方法を提供する。
【解決手段】被検査物を構成する材料の種類を判定するための判定方法は、被検査物にX線を照射して、被検査物を透過した低エネルギーX線の透過強度と、被検査物を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップと、被検査物について、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係を算出するステップと、材料の種類が既知であり、かつ互いに異なる複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の関係と、被検査物に対応する関係とに基づいて、被検査物を構成する材料の種類を判定するステップとを含む。
【選択図】図1
【解決手段】被検査物を構成する材料の種類を判定するための判定方法は、被検査物にX線を照射して、被検査物を透過した低エネルギーX線の透過強度と、被検査物を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップと、被検査物について、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係を算出するステップと、材料の種類が既知であり、かつ互いに異なる複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の関係と、被検査物に対応する関係とに基づいて、被検査物を構成する材料の種類を判定するステップとを含む。
【選択図】図1
Description
本開示は、算出方法、判定方法、選別方法および選別装置に関し、特に、被検査物を構成する材料の種類の判定に用いられる算出方法、当該算出方法を用いた判定方法、被検査物を選別するための選別方法、および選別装置に関する。
従来、食品業界および医薬品業界等の様々な業界において、透過X線を用いた異物検査が行なわれている。これは、X線を物体に照射して、その物体を透過したX線の透過強度(吸収の大きさ)の違いによって異物の検出を行なうものである。X線の透過強度は、物体の材質、厚さ、密度、物体を構成する元素の種類、および元素の濃度等に依存する。
ここで、元素濃度、厚さ、および密度の違いによるX線透過強度への影響が、元素の種類によるX線透過強度への影響よりも小さい場合、X線透過強度を参照することにより、対象とする元素を含む物体を特定できる。しかし、前者の影響が後者の影響よりも大きい場合、対象とする元素を含む物体を特定することは困難である。
そのため、物体の厚さを考慮した材質の判定方法として、エネルギーサブトラクション法と呼ばれる方法が知られている。この方法は、2種類の異なるエネルギー(低エネルギーおよび高エネルギー)のX線の透過強度をそれぞれ測定し、それらを対数変換してからパラメータを用いて重み付き差分処理することにより異成分画像を分離する方法である。しかしながら、この方法では、パラメータを適切に設定する作業が微妙で煩わしい場合があることから、例えば、次のような技術が提案されている。
特開2010−91483号公報(特許文献1)は、デュアルエネルギーX線画像から生成したローエネルギーとハイエネルギーの等価厚画像ペアに対し独立成分分析を適用して分離行列を求め、分離行列の要素である2つの分離ベクトルを用いて差分処理の重みパラメータを設定する方法を開示している。
特許文献1では、等価厚画像ペアに対し独立成分分析を適用して分離行列を求めているが、2つの透過X線画像に基づいて3種類以上の物質を区別することはできない。すなわち、判定できる被検査物を構成する物質(材料)の種類は2つまでに制限される。そのため、複数の被検査物の中に、3種類以上の被検査物が含まれている可能性がある場合には、当該被検査物を構成する材料の種類を精度良く判定できないという問題があった。
本開示は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ある局面の目的は、複数の被検査物の中に3種類以上の被検査物が含まれている場合であっても、被検査物を構成する材料の種類を精度良く判定するために用いられる算出方法、当該算出方法を用いた判定方法を提供することである。また、他の局面の目的は、複数の被検査物の中に3種類以上の被検査物が含まれている場合であっても、特定の種類の材料で構成される被検査物を精度良く選別することが可能な選別方法、および選別装置を提供することである。
ある実施の形態に従うと、被検査物を構成する材料の種類を判定するために用いられる算出方法が提供される。算出方法は、被検査物にX線を照射して、被検査物を透過した低エネルギーX線の透過強度と、被検査物を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップと、被検査物について、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係を算出するステップとを含む。
他の実施の形態に従うと、上記算出方法を用いる判定方法が提供される。判定方法は、被検査物に対応する関係と、材料の種類が既知でありかつ互いに異なる複数の参照物体の各々に対応する、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係と、に基づいて、被検査物を構成する材料の種類を判定するステップを含む。
さらに他の実施の形態に従うと、上記算出方法を用いる選別方法が提供される。選別方法は、被検査物における、予め定められた重み係数の値に対する差分値と、閾値とに基づいて、被検査物を選別するステップを含む。予め定められた重み係数の値は、材料の種類が既知でありかつ互いに異なる複数の参照物体のの各々に対応する、前記低エネルギーX線の透過強度および前記高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係、に基づいて設定される。閾値は、複数の参照物体のうち選別対象として指定された指定参照物体における、予め定められた重み係数の値に対する第1の差分値と、残余の参照物体における、予め定められた重み係数の値に対する第2の差分値とに基づいて設定される。
さらに他の実施の形態に従う選別装置は、被検査物にX線を照射する照射部と、被検査物を透過した低エネルギーX線の透過強度と、被検査物を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出する検出部と、被検査物について、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係を算出する関係算出部とを備える。
本開示のある局面によれば、複数の被検査物の中に3種類以上の被検査物が含まれている場合であっても、被検査物を構成する材料の種類を精度良く判定するために用いられる算出方法、および当該算出方法を用いた判定方法を得ることができる。
本開示の他の局面によれば、複数の被検査物の中に3種類以上の被検査物が含まれている場合であっても、特定の種類の材料で構成される被検査物を精度良く選別することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<概要>
図1は、実施の形態1に従う被検査物を構成する材料の種類の判定方法を示すフローチャートである。図1に示すように、実施の形態1に従う被検査物を構成する材料の種類の判定方法(以下、単に「判定方法」)は、被検査物にX線を照射して、当該被検査物を透過した低エネルギーX線の透過強度と、当該被検査物を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップS100(以下「検出工程」とも称する。)を含む。
<概要>
図1は、実施の形態1に従う被検査物を構成する材料の種類の判定方法を示すフローチャートである。図1に示すように、実施の形態1に従う被検査物を構成する材料の種類の判定方法(以下、単に「判定方法」)は、被検査物にX線を照射して、当該被検査物を透過した低エネルギーX線の透過強度と、当該被検査物を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップS100(以下「検出工程」とも称する。)を含む。
判定方法は、被検査物について、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係を求めるステップS200(以下「算出工程」とも称する。)を含む。
判定方法は、材料の種類が既知であり、かつ互いに異なる複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の当該関係と、被検査物に対応する当該関係とに基づいて、被検査物を構成する材料の種類を判定するステップS300(以下「判定工程」とも称する。)を含む。
被検査物は、食品業界の場合には、例えば、ソーセージ、金属片、残骨等であり、リサイクル業界の場合には、例えば、金、銀、アルミ、プラスチック(樹脂)等であり、特に限定されない。なお、プラスチックは、強度を高めるためにガラス繊維を含有するもの、あるいは、難燃性を高めるために難燃剤を含有しているもの等がある。そのため、プラスチックは、含有する添加剤の違いに応じて異なる種類の物質(材料)として捉えることもできる。
以下、実施の形態1に従う判定方法について工程ごとに具体的に説明する。
<判定方法の各工程の詳細>
(検出工程)
まず、検出工程(ステップS100)では、エネルギー分布の異なる2種類のX線(低エネルギーX線および高エネルギーX線)が被検査物に照射され、被検査物を透過したそれぞれのX線強度を1種類のX線センサにより検出する。低エネルギーX線および高エネルギーX線としては、それぞれ、連続X線スペクトル中の低エネルギー分布を有するX線および高エネルギー分布を有するX線が用いられる。なお、それぞれのX線の透過強度の検出は、同位置および同時刻に実行されることが好ましい。
<判定方法の各工程の詳細>
(検出工程)
まず、検出工程(ステップS100)では、エネルギー分布の異なる2種類のX線(低エネルギーX線および高エネルギーX線)が被検査物に照射され、被検査物を透過したそれぞれのX線強度を1種類のX線センサにより検出する。低エネルギーX線および高エネルギーX線としては、それぞれ、連続X線スペクトル中の低エネルギー分布を有するX線および高エネルギー分布を有するX線が用いられる。なお、それぞれのX線の透過強度の検出は、同位置および同時刻に実行されることが好ましい。
また、検出工程では、連続X線を被検査物に照射し、検出できるX線のエネルギー分布が異なる2種類の検出部を有するX線センサを用いて、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を検出してもよい。例えば、このX線センサは、2種類のシンチレ―タ付きフォトダイオード(検出部)を上下二段に組み合わせた構造を有する。上段の検出部が低エネルギーX線を検出し、下段の検出部が上段を通過した高エネルギーX線を検出する。
(算出工程)
次に、算出工程(ステップS200)では、検出工程で得られた低エネルギーX線の透過強度ILおよび高エネルギーX線の透過強度IHと、低エネルギーX線の照射強度ILOおよび高エネルギー側の照射強度IHOとを以下の式(1)に代入する。なお、Jは差分値,kは重み係数を示している。
次に、算出工程(ステップS200)では、検出工程で得られた低エネルギーX線の透過強度ILおよび高エネルギーX線の透過強度IHと、低エネルギーX線の照射強度ILOおよび高エネルギー側の照射強度IHOとを以下の式(1)に代入する。なお、Jは差分値,kは重み係数を示している。
J=ln(IL/ILO)−k・ln(IH/IHO)・・・(1)
そして、重み係数kを変数として式(1)に代入し、重み係数kの各値に対する差分値Jを算出する。すなわち、重み係数kと差分値Jとの関係は、重み係数kおよび差分値Jを変数とし、ln(IL/ILO)およびln(IH/IHO)を定数とする1次関数として表わすことができる。
そして、重み係数kを変数として式(1)に代入し、重み係数kの各値に対する差分値Jを算出する。すなわち、重み係数kと差分値Jとの関係は、重み係数kおよび差分値Jを変数とし、ln(IL/ILO)およびln(IH/IHO)を定数とする1次関数として表わすことができる。
(判定工程)
次に、判定工程(ステップS300)では、材料の種類が既知である参照物体についての差分値Jと重み係数kとの関係を示す情報を含むデータベースと、被検査物について上記算出工程で求められた関係とを比較することにより、被検査物を構成する材料の種類を判定する。
次に、判定工程(ステップS300)では、材料の種類が既知である参照物体についての差分値Jと重み係数kとの関係を示す情報を含むデータベースと、被検査物について上記算出工程で求められた関係とを比較することにより、被検査物を構成する材料の種類を判定する。
まず、データベースの内容および作成手順について具体的に説明する。データベースに含まれる、差分値Jと重み係数kとの関係を示す情報は、例えば、後述する図3に示すような1次直線である。データベースは、図2に示すような手順で作成される。
図2を参照して、データベースがメモリに記憶されるまでの作成手順について説明する。図2は、実施の形態1に従うデータベースの作成手順を示すフローチャートである。データベースの作成する準備段階として、含有する元素に着目して蛍光X線分析等により材料の種類毎に分けた複数の参照物体を用意する。ここで、化学構造の類似した材料同士、添加物および不純物の含有量がわずかに異なる材料同士は、同一種類に分類されるものとする。なお、化学構造の違いおよび添加物等の含有量の違いが、どの程度であれば同一種類とみなすのかについては、ユーザが任意に定めることができる。
ここでは、複数の参照物体として、材料の種類が互いに異なる3つの参照物体P1、参照物体P2、参照物体P3を用意する場合について説明する。参照物体P1は、添加剤として10wt%以上の臭素を含有するプラスチックである。参照物体P2は、添加剤として5wt%以上の塩素を含有するプラスチックである。参照物体P3は、含有する添加剤が微量(例えば、1wt%以下)であり、主に炭素、水素から構成されるプラスチックである。参照物体P1〜P3は、それぞれ含有する添加剤の含有量または種類が互いに異なる。
図2を参照して、実施の形態1に従うデータベース作成方法は、参照物体P1にX線を照射して、参照物体P1を透過した低エネルギーX線の透過強度と、参照物体P1を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップS10を含む。データベース作成方法は、参照物体P1について、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値Jと、当該重み付け差分に用いられる重み係数kとの関係を求めるステップS12を含む。データベース作成方法は、ステップS12において算出された関係をデータベースとしてメモリに記憶するステップS14を含む。
また、参照物体P2,参照物体P3についても、ステップS10〜S14の一連の処理を実行する。これにより、参照物体P1,P2,P3の各々についての差分値と重み係数との関係を示す情報を含むデータベースが作成され、メモリに記憶される。具体的には、参照物体P1,P2,P3の種類を、それぞれ種類T1,T2,T3とすると、種類T1〜T3にそれぞれ対応する直線310〜330が作成される。
図3は、実施の形態1に従う差分値および重み係数の関係を示す図である。図3において、縦軸は差分値Jを示しており、横軸は重み係数kを示している。ここで、各参照物体についての差分値Jおよび重み係数kの関係は、ln(IL/ILO)を縦軸の切片、ln(IH/IHO)を傾きとする直線で表わすことができる。具体的には、参照物体P1についての当該関係は図3中の直線310で表され、参照物体P2についての当該関係は直線320で表され、参照物体P3についての当該関係は直線330で表される。
このように、参照物体についての差分値Jと重み係数kとの関係は、直線という情報として蓄積される。具体的には、材料の種類の数だけ直線が蓄積される。そのため、上記では、材料の種類が互いに異なる3種類の参照物体を用意する例について説明したが、4種類以上の参照物体を用意する場合には4つ以上の直線が得られ、2種類の参照物体を用意する場合には2つの直線が得られる。このように、材料の種類毎の差分値Jと重み係数kとの関係を集約したデータベースを作成することができる。
次に、データベースを用いて被検査物を構成する材料の種類を判定する方式について説明する。具体的には、判定工程では、複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の関係(直線)のうち、被検査物に対応する直線と最も類似する関係を特定する。そして、判定工程では、被検査物が、当該特定された関係に対応する参照物体と同一種類であると判定される。
図3の例では、複数の参照物体P1〜P3に対応する直線310〜330の中から、被検査物に対応する直線に最も類似する直線が特定される。この特定方式としては、直線310〜330と、被検査物に対応する直線と、予め定められた2つの直線とにより囲まれる面積を比較して特定する方式が考えられる。
例えば、まず、参照物体P1について、直線310と、被検査物に対応する直線と、重み係数k=x1(例えば、x1=1),k=x2(例えば、x2=3)で示される2つの直線とにより囲まれる面積を計算する。参照物体P2,P3についても、同様の方法により面積を算出する。そして、算出された3つの面積のうちの最も小さい面積に対応する直線が、被検査物に対応する直線に最も類似すると特定される。上述した重み係数kで示される2つの直線は、差分値J=y1(例えば、y1=−0.8),J=y2(例えば、y2=0.8)で示される2つの直線でもよい。
なお、計算された3つの面積が、いずれも予め定められた基準面積よりも大きい場合には、直線310〜330の中には、被検査物に対応する直線に類似するものはないとしてもよい。この場合、被検査物は、参照物体P1〜P3のいずれとも異なる種類であると判定される。基準面積は、ユーザが所望する判定精度に応じて任意に設定される。
また、上述した特定方式は、上記方式に限られず、例えば、各参照物体に対応する各直線の傾きおよび切片と、被検査物に対応する直線の傾きおよび切片とを比較して特定する方式であってもよい。例えば、直線310〜330の各々の傾きと、被検査物に対応する直線の傾きとの差(絶対値)を計算し、当該差について点数化する。例えば、当該差が小さい直線ほど、高い点数を付与する(点数が高いほど類似度が高い)。切片についても同様の差分演算を行ない、当該差が小さい直線ほど、高い点数を付与する。そして、直線310〜330のうち、傾きについて付与された点数と、切片について付与された点数との合計値が最も高い直線が、被検査物に対応する直線に最も類似すると特定される。
<利点>
実施の形態1によると、多数の種類の中から被検査物がどの種類に属するのかを判定することができる。また、重み係数と差分値との関係を示す直線を判定したい種類の数だけ用意しておけばよいため、判定できる種類の数に制限がない。例えば、プラスチックのリサイクルに当該判定方法を利用する場合には、被検査物としての使用済みプラスチックは、シリコン、臭素、塩素、カルシウム、チタン、亜鉛など多数種類の元素が含有されている可能性がある。そのため、判定できる種類の数に制限のない当該判定方法が、より有用である。
実施の形態1によると、多数の種類の中から被検査物がどの種類に属するのかを判定することができる。また、重み係数と差分値との関係を示す直線を判定したい種類の数だけ用意しておけばよいため、判定できる種類の数に制限がない。例えば、プラスチックのリサイクルに当該判定方法を利用する場合には、被検査物としての使用済みプラスチックは、シリコン、臭素、塩素、カルシウム、チタン、亜鉛など多数種類の元素が含有されている可能性がある。そのため、判定できる種類の数に制限のない当該判定方法が、より有用である。
[実施の形態2]
実施の形態1では、含有する元素に着目して分類された材料の種類ごとに1つの参照物体を用意してデータベースを作成する構成について説明した。この場合、1種類につき参照物体を1つ用意するだけでよいため、データベースを効率的に作成することができる。ただし、ある種類Tに分類された参照物体についての1次直線と、同じ種類Tに分類された参照物体についての1次直線とは、物体の厚さおよび化学組成等のバラツキにより多少異なる直線になる場合がある。そのため、このバラツキが大きい場合には、当該バラツキを考慮した判定方法がより好ましいと言える。
実施の形態1では、含有する元素に着目して分類された材料の種類ごとに1つの参照物体を用意してデータベースを作成する構成について説明した。この場合、1種類につき参照物体を1つ用意するだけでよいため、データベースを効率的に作成することができる。ただし、ある種類Tに分類された参照物体についての1次直線と、同じ種類Tに分類された参照物体についての1次直線とは、物体の厚さおよび化学組成等のバラツキにより多少異なる直線になる場合がある。そのため、このバラツキが大きい場合には、当該バラツキを考慮した判定方法がより好ましいと言える。
そこで、実施の形態2では、材料の種類ごとに複数の物体を用意してデータベースを作成する構成について説明する。実施の形態2に従う判定方法は、実施の形態1に従う判定方法と比較して、上述した判定工程において用いられるデータベースが異なる。実施の形態2におけるデータベース以外の部分については、実施の形態1の当該部分と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
実施の形態2に従うデータベースを作成する準備段階として、1種類につき複数の物体を用意する。例えば、上述した参照物体P1,P2,P3の各々について、当該参照物体と同一種類であるN個(ただし、N≧2)の物体を用意する。
図4は、実施の形態2に従うデータベースの作成手順を示すフローチャートである。図4を参照して、実施の形態2に従うデータベース作成方法は、種類T1に分類されたN個の物体にX線を照射して、N個の物体の各々について、低エネルギーX線の透過強度と、高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップS20を含む。
データベース作成方法は、N個の物体の各々について、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値Jを算出するステップS22を含む。具体的には、N個の物体の各々について、重み係数kを変数として式(1)に代入して、重み係数kの各値に対する差分値Jを算出する。これにより、重み係数kの各値に対してN個の差分値Jが算出される。また、データベース作成方法は、重み係数kの各値に対する、N個の差分値Jの平均値を算出するステップS24を含む。すなわち、ステップS24では、種類T1に分類されたN個の物体にそれぞれ対応するN個の差分値Jの平均値と重み係数kとの関係が求められる。そして、データベース作成方法は、ステップS24において求められた関係をデータベースとしてメモリに記憶するステップS26を含む。
また、種類T2に分類されたN個の物体、および、種類T3に分類されたN個の物体についても、ステップS20〜S26の一連の処理を実行する。これにより、種類T1,T2,T3の各々について、N個の差分値Jの平均値と重み係数kとの関係を示す情報を含むデータベースが作成される。なお、上記では、各種類について同じ個数(N個)の物体を用意する構成について説明したが、種類ごとに異なる個数(ただし、2つ以上)の物体を用意してもよい。
実施の形態2では、各種類についての差分値Jおよび重み係数kの関係は、図3における縦軸を差分値Jの平均値、横軸を重み係数kとした1次直線として表わすことができる。典型的には、実施の形態2における種類T1,T2,T3に対応する1次直線は、それぞれ、図3に示す直線310,320,330に類似すると考えられる。
そして、実施の形態2に従う判定工程では、複数の1次直線のうち、被検査物に対応する直線と最も類似する直線を特定し、被検査物を構成する材料の種類が、当該特定された直線に対応する種類と同一であると判定される。
<利点>
実施の形態2によると、同一種類に分類された複数の物体についての複数の差分値の平均値と、重み係数との関係をデータベースとして記憶する。そのため、同一種類に分類された複数の物体の中に、仮に特異的な差分値が算出される物体が存在したとしても、差分値が平均化される。したがって、各種類について特異的な差分値と重み係数との関係をデータベースとして用いることがなくなるため、被検査物を構成する材料の種類の判定精度を向上させることができる。
実施の形態2によると、同一種類に分類された複数の物体についての複数の差分値の平均値と、重み係数との関係をデータベースとして記憶する。そのため、同一種類に分類された複数の物体の中に、仮に特異的な差分値が算出される物体が存在したとしても、差分値が平均化される。したがって、各種類について特異的な差分値と重み係数との関係をデータベースとして用いることがなくなるため、被検査物を構成する材料の種類の判定精度を向上させることができる。
[実施の形態3]
実施の形態2では、各種類について用意された複数の物体にそれぞれ対応する複数の差分値Jの平均値と、重み係数kとの関係をデータベースとして記憶する構成について説明した。実施の形態3では、各種類について、上記平均値を基準とした上限曲線および下限曲線をデータベースとして記憶する構成について説明する。
実施の形態2では、各種類について用意された複数の物体にそれぞれ対応する複数の差分値Jの平均値と、重み係数kとの関係をデータベースとして記憶する構成について説明した。実施の形態3では、各種類について、上記平均値を基準とした上限曲線および下限曲線をデータベースとして記憶する構成について説明する。
実施の形態3に従う判定方法は、実施の形態1に従う判定方法と比較して、上述した判定工程が異なる。実施の形態3における判定工程以外の部分については、実施の形態1の当該部分と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
まず、実施の形態3に従うデータベースについて説明する。このデータベースを作成する準備段階として、実施の形態2と同様に、材料の種類ごとに複数の物体を用意する。例えば、参照物体P1,P2,P3の各々について、当該参照物体と同一種類に分類したN個の物体を用意する。
図5は、実施の形態3に従うデータベースの作成手順を示すフローチャートである。図5を参照して、実施の形態3に従うデータベース作成方法は、同一種類(例えば、種類T1)に分類されたN個の物体にX線を照射して、N個の物体の各々について、低エネルギーX線の透過強度と、高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップS40を含む。データベース作成方法は、N個の参照物体の各々について、重み係数kの各値に対する差分値Jを算出するステップS42を含む。
データベース作成方法は、重み係数kの各値に対する、N個の差分値Jの平均値および標準偏差を算出するステップS44を含む。データベース作成方法は、重み係数kの各値に対して、差分値Jの平均値に標準偏差を加算した上限値と、当該平均値から標準偏差を減算した下限値とを算出するステップS46を含む。すなわち、ステップS46では、重み係数kと当該上限値との関係、および、重み係数kと当該下限値との関係が求められる。そして、データベース作成方法は、ステップS46において求められた関係をデータベースとしてメモリに記憶するステップS48を含む。
また、種類T2に分類されたN個の物体、および、種類T3に分類されたN個の物体についても、ステップS40〜S48の一連の処理を実行する。これにより、材料の種類T1,T2,T3の各々について、上限値および重み係数kの関係を示す情報と、下限値および重み係数kの関係を示す情報とを含むデータベースが作成される。
図6は、実施の形態3に従う差分値および重み係数の関係を示す図である。図6において、縦軸は差分値Jを示しており、横軸は重み係数kを示している。図6を参照して、種類T1,T2,T3に対応する上限値および重み係数kの関係は、それぞれ上限曲線510u,520u,530uにより表わされる。種類T1,T2,T3に対応する下限値および重み係数kの関係は、それぞれ下限曲線510d,520d,530dにより表わされる。
上限曲線510uと下限曲線510dとにより囲まれる(構成される)領域610は、種類T1に分類された物体について算出され得る差分値Jの領域(バラツキを考慮した領域)を示す。同様に、上限曲線520uと下限曲線520dとにより囲まれる領域620は、種類T2に分類された物体について算出され得る差分値Jの領域を示す。上限曲線530uと下限曲線530dとにより囲まれる領域630は、種類T3に分類された物体について算出され得る差分値Jの領域を示す。なお、領域610〜630を参照すると、重み係数kの値によって上限値と下限値との差(すなわち、標準偏差)は異なることがわかる。これは、同一種類として分類された複数の物体の厚さおよび化学組成のバラツキが差分値Jに与える影響が、重み係数kの値によって異なることを意味する。
次に、データベースを用いて被検査物を構成する材料の種類の判定方式について説明する。具体的には、実施の形態3に従う判定工程では、複数の種類T1〜T3にそれぞれ対応する、上限曲線および下限曲線から構成される複数の領域610〜630と、被検査物に対応する1次直線とを比較することにより、被検査物を構成する材料の種類を判定する。
具体的には、判定工程では、複数の領域610〜630のうち、被検査物に対応する1次直線を含む領域を特定する。より詳細には、判定工程では、複数の領域610〜630の中から、予め定められた範囲(例えば、1≦k≦3)における重み係数kの各値に対して、被検査物に対応する差分値Jが下限値≦J≦上限値という条件を満たす領域を特定する。そして、判定工程では、被検査物を構成する材料の種類は、当該特定された領域に対応する種類(例えば、領域620が特定された場合には種類T2)と同一であると判定される。なお、複数の領域610〜630のいずれも、当該条件を満たさない場合には、被検査物を構成する材料の種類は、種類T1〜T3のいずれとも異なると判定してもよい。
上記では、差分値Jの平均値と標準偏差を加算した値を上限値、当該平均値から標準偏差を減算した値を下限値として規定する構成について説明したが、当該構成に限られない。上限値および下限値は、当該平均値に標準偏差をz倍した値を加減算することにより調整可能であってもよい。zの値は、ユーザが所望する判定精度に応じて任意に設定することができる。例えば、所望の判定精度が高いほどzは小さく設定される。
<利点>
実施の形態3によると、同一種類に分類された複数の物体の厚さおよび化学組成等のバラツキを考慮した、重み係数kと差分値Jとの関係を用いて、被検査物を構成する材料の種類が判定される。そのため、被検査物を構成する材料の種類を適切に判定することができる。
実施の形態3によると、同一種類に分類された複数の物体の厚さおよび化学組成等のバラツキを考慮した、重み係数kと差分値Jとの関係を用いて、被検査物を構成する材料の種類が判定される。そのため、被検査物を構成する材料の種類を適切に判定することができる。
[実施の形態4]
実施の形態1〜3では、被検査物を構成する材料の種類の判定方法について説明したが、実施の形態4では、上記判定方法を利用した被検査物の選別装置、および選別方法について説明する。
実施の形態1〜3では、被検査物を構成する材料の種類の判定方法について説明したが、実施の形態4では、上記判定方法を利用した被検査物の選別装置、および選別方法について説明する。
<装置構成>
図7は、実施の形態4に従う選別装置を模式的に示す図である。図7を参照して、選別装置100は、供給部2と、搬送部3と、X線照射部4と、X線検出部5と、制御部6と、選別部7とを含む。
図7は、実施の形態4に従う選別装置を模式的に示す図である。図7を参照して、選別装置100は、供給部2と、搬送部3と、X線照射部4と、X線検出部5と、制御部6と、選別部7とを含む。
図7を参照して、供給部2は、被検査物20を搬送部3に供給する。供給部2は、例えば、ホッパーおよびフィーダー等により構成されている。搬送部3は、供給部2から供給された被検査物20を搬送する。搬送部3は、例えば、ベルトコンベア、スライダ、または滑走台等により構成されている。搬送部3における被検査物20の搬送速度は、例えば、分速50m〜分速100mである。制御部6は、当該搬送速度であっても、被検査物20を除去すべき物体(除去対象物)か、回収すべき物体(回収対象物)かを判定することが可能に構成される。
X線照射部4は、搬送部3によって搬送された被検査物20にX線を照射する。典型的には、X線照射部4は、搬送部3の下流の上部に設置されている。被検査物20は、搬送部3上、または搬送部3から空中へと放出された後に、X線照射部4によりX線を照射される。
X線検出部5は、X線照射部4の下方向に設置されており、照射されたX線のうち被検査物20を透過したX線を検出する。X線検出部5は、検出信号を制御部6に送信する。
X線検出部5は、例えば、デュアルエナジーX線センサにより構成されている。デュアルエナジーX線センサは、搬送部3と同程度の幅を有するラインセンサであり、直線上の複数のX線強度を検出できる。そのため、被検査物20は、搬送部3上において、搬送方向と垂直な方向に複数個並んだ状態で搬送される構成であってもよい。この場合、X線検出部5は、複数の被検査物20をそれぞれ透過した複数のX線強度を検出して、それらを制御部6に送信する。
なお、ラインセンサの画素サイズは、被検査物20の画素サイズよりも十分小さいことが望ましい。例えば、添加材が異なるプラスチック破砕片の選別を行なう場合、プラスチック破砕片は小さくとも4mm程度であることから、X線センサは、サイズ0.4mm×0.4mmの画素を用いてもよい。この場合、1つの被検査物20に対して、取得されるセンサ中の画素の並び方向、および時間軸方向の透過強度データが得られる。このように、被検査物20の透過強度データが複数取得されるが、透過強度データとしては透過強度が小さい値を用いることが適切である。例えば、1つの被検査物20に対して複数得られた透過強度データのうちの最小値を用いてもよいし、最小値を基準とした一定範囲内の透過強度データのいくつかを平均化した値を透過強度データとして用いてもよい。
制御部6は、X線検出部5から受信した検出信号に基づいて、被検査物20の種類を判定する。制御部6は、判定された種類に基づいて、被検査物20が回収すべき物体か、除去すべき物体かを判定する。制御部6は、当該判定結果に基づいて、被検査物20を選別するために必要な情報を選別部7に送信する。選別部7は、制御部6からの情報に基づいて、被検査物20の選別を行なう。
ここで、制御部6の構成について詳細に説明する。制御部6は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、プロセッサによって実行されるプログラム、各種データ等を格納するメモリ、入出力インターフェイス等のハードウェアにより実現される。また、制御部6は、主たる機能構成として、入力部61と、関係算出部62と、判定部64と、情報出力部65とを含む。これらの構成は、主にプロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行すること等によって実現される。なお、これらの機能構成の一部または全部はハードウェアで実現されていてもよい。また、制御部6は、メモリにより実現される記憶部63をさらに含む。
入力部61は、X線検出部5の検出結果(検出信号)の入力を受け付ける。具体的には、入力部61は、検出信号として、被検査物20についての低エネルギーX線の透過強度と、高エネルギーX線の透過強度との入力を受け付ける。なお、入力部61は、検出信号の入力を受け付けるときに、ノイズ低減のための平滑化処理を行なうように構成されていてもよい。
関係算出部62は、被検査物20について、低エネルギーX線の透過強度および高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係を求める。具体的には、関係算出部62は、上述の式(1)を用いて、被検査物についての重み係数kと差分値Jとの関係を示す直線を求める。なお、式(1)で用いられる低エネルギーX線の照射強度ILOおよび高エネルギーX線の照射強度IHOは、予めメモリ(例えば、記憶部63)に記憶されている。
記憶部63は、各種類の参照物体についての差分値Jと重み係数kとの関係を集約したデータベースを記憶する。具体的には、記憶部63は、実施の形態1〜3で用いられた3つのデータベースのうちの少なくとも1つを記憶する。
判定部64は、記憶部63に記憶されたデータベースと、被検査物20についての重み係数kおよび差分値Jの関係とに基づいて、被検査物20の種類を判定する。具体的には、判定部64は、実施の形態1〜3における判定工程で説明した方式を用いて当該判定を実行する。
また、判定部64は、被検査物20の種類の判定結果と、予め設定された選別基準とに基づいて、被検査物20が除去すべき物体(除去対象物)なのか、回収すべき物体(回収対象物)なのかを判定する。選別基準は、ある種類の物体を除去(あるいは回収)するという基準である。ここで、選別基準として、例えば、種類T2の物体を除去し、それ以外の種類の物体を回収するという基準が設定されている場合を考える。この場合、判定部64は、被検査物20の種類が種類T2であると判定した場合には、当該被検査物20を除去対象物であるとさらに判定する。一方、判定部64は、被検査物20の種類が種類T2以外(例えば、種類T1)であると判定した場合には、当該被検査物20を回収対象物であるとさらに判定する。
情報出力部65は、判定部64の判定結果に基づいて、被検査物20を除去(あるいは回収)させるための情報を選別部7に出力する。具体的には、情報出力部65は、被検査物20が除去対象物である場合には、動作信号を選別部7に出力する。一方、情報出力部65は、被検査物20が回収対象物である場合には、動作信号を選別部7に出力しない。
次に、選別部7の構成についてより具体的に説明する。選別部7は、エアガン71と、除去箱72と、回収箱73とを含む。エアガン71は、情報出力部65から動作信号を受信した場合(被検査物20が除去対象物である場合)、被検査物20に対して空気を噴射する。例えば、エアガン71は、空気ボンベ(図示しない)に接続されており、当該空気ボンベから送られてきた空気を噴射する。この場合、被検査物20は、除去対象物が収容される除去箱72に落下する。一方、エアガン71が動作信号を受信しない場合(被検査物20が回収対象物である場合)、被検査物20に対して空気が噴射されない。そのため、被検査物20は、回収対象物が収容される回収箱73に落下する。
上記選別方式は、複数の被検査物20の中に、回収対象物が除去対象物よりも多く含まれると推定される場合に有効な方式である。一方、除去対象物が回収対象物よりも多く含まれると推定される場合には、回収対象物に対して空気が噴射される構成を採用してもよい。具体的には、情報出力部65は、被検査物20が回収対象物である場合に動作信号を選別部7に出力し、被検査物20が回収対象物である場合に動作信号を選別部7に出力しない。この場合、被検査物20に対して空気が噴射された場合には、当該被検査物20は回収箱73に落下するように構成される。一方、被検査物20に対して空気が噴射されない場合には、当該被検査物20は除去箱72に落下するように構成される。
なお、上記選別方式では、情報出力部65は、被検査物20が除去対象物(あるいは、回収対象物)である場合にのみ信号を出力するように構成されているが、当該構成に限られない。情報出力部65は、被検査物20が除去対象物および回収対象物のいずれの場合にも信号を出力してもよい。例えば、エアガン71が除去用および回収用の2つのエアガンで構成されているとする。この場合、被検査物20が除去対象物である場合には、情報出力部65は、除去用のエアガンに動作信号を出力する。また、被検査物20が回収対象物である場合には、情報出力部65は、回収用のエアガンに動作信号を出力する。
また、空気の噴射方向を変更する等により、1つのエアガン71が、除去箱72および回収箱73の両方に被検査物20を落下させることが可能な場合も考えられる。被検査物20が除去対象物である場合には、情報出力部65は、除去箱72に被検査物20を落下させるための動作信号をエアガン71に出力する。被検査物20が回収対象物である場合には、情報出力部65は、回収箱73に被検査物20を落下させるための動作信号をエアガン71に出力する。
<処理手順>
図8は、実施の形態4に従う選別装置100が実行する選別処理の一例を示すフローチャートである。図8を参照して、X線照射部4は、被検査物20に対してX線を照射する(ステップS402)。X線検出部5は、被検査物20を透過した、低エネルギーX線の透過強度ILおよび高エネルギーX線の透過強度IHを検出する(ステップS404)。
図8は、実施の形態4に従う選別装置100が実行する選別処理の一例を示すフローチャートである。図8を参照して、X線照射部4は、被検査物20に対してX線を照射する(ステップS402)。X線検出部5は、被検査物20を透過した、低エネルギーX線の透過強度ILおよび高エネルギーX線の透過強度IHを検出する(ステップS404)。
制御部6は、X線検出部5から取得した透過強度ILおよび透過強度IHを用いて、被検査物20について、重み係数kと差分値Jとの関係を求める(ステップS406)。制御部6は、予めメモリに記憶されたデータベースと、被検査物20についての当該関係とを比較して、被検査物20の種類を判定する(ステップS408)。制御部6は、種類の判定結果と、予め定められた選別基準とに基づいて、被検査物20が除去対象物か否かを判定する(ステップS410)。
被検査物20が除去対象物である場合には(ステップS410においてYES)、選別部7は、被検査物20を除去する(ステップS412)。具体的には、選別部7は、制御部6からの指示に従って、被検査物20を除去箱72に収容する。そして、処理は終了する。一方、被検査物20が回収対象物である場合には(ステップS410においてNO)、選別部7は、被検査物20を回収する(ステップS414)。具体的には、選別部7は、制御部6からの指示に従って、被検査物20を回収箱73に収容する。そして、処理は終了する。
<利点>
実施の形態4によると、実施の形態1〜3に従う判定方法を用いて、被検査物20を選別することができる。
実施の形態4によると、実施の形態1〜3に従う判定方法を用いて、被検査物20を選別することができる。
[実施の形態5]
実施の形態5では、実施の形態4に従う被検査物の選別方式とは異なる選別方式について説明する。実施の形態5に従う選別装置は、上述したデータベースを用いて、適切な重み係数kの値を設定する。そして、選別装置は、設定された重み係数kに対する差分値Jと、予め定められた閾値とを比較することにより被検査物の選別を行なう。
実施の形態5では、実施の形態4に従う被検査物の選別方式とは異なる選別方式について説明する。実施の形態5に従う選別装置は、上述したデータベースを用いて、適切な重み係数kの値を設定する。そして、選別装置は、設定された重み係数kに対する差分値Jと、予め定められた閾値とを比較することにより被検査物の選別を行なう。
<装置構成>
図9は、実施の形態5に従う選別装置100Aを模式的に示す図である。なお、選別装置100Aは、選別装置100の制御部6を制御部6Aに置き換えた構成である。そのため、選別装置100Aのうちの制御部6A以外の構成については、選別装置100の当該構成と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
図9は、実施の形態5に従う選別装置100Aを模式的に示す図である。なお、選別装置100Aは、選別装置100の制御部6を制御部6Aに置き換えた構成である。そのため、選別装置100Aのうちの制御部6A以外の構成については、選別装置100の当該構成と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
制御部6Aは、主たる機能構成として、入力部61Aと、関係算出部62Aと、判定部64Aと、情報出力部65Aと、係数設定部66Aと、閾値設定部67Aとを含む。これらの構成は、主にプロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することなどによって実現される。なお、これらの機能構成の一部または全部はハードウェアで実現されていてもよい。また、制御部6Aは、記憶部63Aをさらに含む。なお、入力部61A,関係算出部62A,記憶部63Aは、それぞれ図7中の入力部61,関係算出部62,記憶部63と実質的に同一である。
係数設定部66Aは、記憶部63Aに記憶されているデータベース(複数の種類にそれぞれ対応する複数の1次直線)に基づいて、被検査物20を選別するための重み係数kの値を設定する。係数設定部66Aの重み係数kの値の設定方式について説明する。
まず、図10を参照して、実施の形態1に従うデータベースに基づいて、重み係数kの値を設定する方式について説明する。なお、実施の形態2に従うデータベースに基づいて、重み係数kの値を設定する方式は、以下に説明する方式と同様である。
図10は、重み係数kの値の設定方式の一例を説明するための図である。図10中の直線310〜330は、図3中のそれと同一である。ここでは、選別基準として、種類T2の物体を除去(または回収)し、それ以外の種類の物体を回収(または除去)するという基準が設定されている場合を考える。すなわち、複数の参照物体P1〜P3のうち、種類T2である参照物体P2が、選別対象の物体として指定されている。
図10を参照して、まず、係数設定部66Aは、複数の直線310〜330に基づいて、選別対象として指定された参照物体P2に対応する差分値J2が、残余の参照物体P1,P3の各々に対応する各差分値J1,J3のいずれよりも大きく(または小さく)なる重み係数kの範囲を特定する。図10の例では、直線320上の差分値J2が、直線310,330上の各差分値J1,J3のいずれよりも小さくなる重み係数kの範囲として、α1(=1)<k<α2(=2.8)が特定される。なお、図10の例では、差分値J2が、各差分値J1,J3のいずれよりも大きくなる重み係数kの範囲は存在しない。
そして、係数設定部66Aは、α1<k<α2を満たす重み係数kの各値のうち、差分値J2と、各差分値J1,J3との差が比較的大きくなる値を、被検査物20を選別するための重み係数kの値として設定する。例えば、係数設定部66Aは、差分値J2および差分値J1の差(|J1−J2|)と、差分値J2および差分値J3の差(|J3−J2|)とが同一になる値(1.75)を、当該重み係数kの値として設定する。または、係数設定部66Aは、α1<k<α2を満たす重み係数kの各値のうち、|J1−J2|および|J3−J2|の両方が、予め定められた値(例えば、0.1)よりも大きいという条件を満たす値を、当該重み係数kの値として設定してもよい。
再び、図9を参照して、閾値設定部67Aは、参照物体P2における、係数設定部66Aにより設定された重み係数kの値に対する差分値J2と、残余の参照物体P1,P3における、当該重み係数kの値に対する差分値J1,J3とに基づいて、閾値Thを設定する。具体的には、閾値設定部67Aは、差分値J2と差分値J1との間であり、かつ差分値J2と差分値J3との間に、閾値Thを設定する。
図10を参照して、係数設定部66Aにより重み係数kの値が1.75に設定された場合を考える。k=1.75の場合、J2≒−0.4であり、J1,J3≒−0.18である。そのため、閾値Thは、−0.40<Th<−0.18の範囲に設定される。ここで、参照物体P2が除去対象物であり、参照物体P1,P3が回収対象物であるとする。被検査物20の除去率を高くしたい場合(すなわち、被検査物20を除去対象物と判定し易くする場合)には、閾値Thは差分値J1,J3(≒−0.18)付近に設定される。被検査物20の除去率を低くしたい場合(すなわち、被検査物20を除去対象物と判定し難くする場合)には、閾値Thは差分値J2(≒−0.40)付近に設定される。
判定部64Aは、被検査物20における、係数設定部66Aにより設定された重み係数kの値に対する差分値Jと、閾値Thとに基づいて、被検査物20が除去対象物なのか、回収対象物なのかを判定する。上記の例に従うと、判定部64Aは、当該差分値Jが閾値Th以上である場合には被検査物20が回収対象物(すなわち、参照物体P2とは異なる種類)であると判定し、当該差分値Jが閾値Th未満である場合には、被検査物20が除去対象物(すなわち、参照物体P2と同一種類)であると判定する。
なお、参照物体P2が回収対象物であり、参照物体P1,P3が除去対象物である場合には、判定部64Aによる判定結果は上記と逆になる。具体的には、判定部64Aは、当該差分値Jが閾値Th以上である場合には被検査物20が除去対象物であると判定し、当該差分値Jが閾値Th未満である場合には被検査物20が回収対象物であると判定する。
情報出力部65Aは、典型的には、上述した情報出力部65の機能と同様の機能を有する。なお、情報出力部65Aは、判定部64Aによる判定結果(差分値Jが閾値Th未満であるか否かの判定結果)を出力する構成であってもよい。この場合、選別部7は、当該判定結果に基づいて、被検査物20を除去(あるいは回収)するように構成されていてもよい。例えば、選別部7は、差分値Jが閾値Th未満であるとの判定結果を受信した場合には被検査物20を除去し、差分値Jが閾値Th以上であるとの判定結果を受信した場合には被検査物20を回収するように構成される。
次に、図11を参照して、実施の形態3に従うデータベースに基づいて、重み係数kの値を設定する方式について説明する。図11は、重み係数kの値の設定方式の他の例を説明するための図である。図11中の各上限曲線510u,520u,530u、各下限曲線510d,520d,530d、および各領域610〜630は、図7中のそれらと同一である。ここでは、複数の参照物体P1〜P3のうち、種類T2である参照物体P2が、選別対象の物体として指定されているとする。
図11を参照して、まず、係数設定部66Aは、複数の参照物体P1〜P3にそれぞれ対応する複数の領域610〜630のうち、指定された参照物体P2に対応する領域620が、残余の参照物体P1,P3に対応する領域610,630のいずれとも重畳しない重み係数kの範囲を特定する。図11の例では、領域620が、領域610および領域630のいずれとも重畳しない重み係数kの範囲として、β1(=1.75)<k<β2(=2.25)が特定される。なお、仮に、当該重畳しない重み係数kの値が存在しない場合には、当該値が存在するように、上述した方式を用いて上限値および下限値の値を調整してもよい。
係数設定部66Aは、β1<k<β2を満たす重み係数kの各値のうち、領域620内の差分値J2と、領域610内の差分値J1,領域630内の差分値J3との差が比較的大きくなる値を、被検査物20を選別するための重み係数kの値として設定する。図11の例では、β1<k<β2の範囲においては、差分値J2の上限値は、差分値J1,J3の各下限値よりも小さい。そのため、係数設定部66Aは、例えば、差分値J2の上限値および差分値J1の下限値の差と、差分値J2の上限値および差分値J3の下限値の差とが同一になる値(1.9)を、当該重み係数kの値として設定する。または、係数設定部66Aは、これらの差が、予め定められた値(例えば、0.1)よりも大きいという条件を満たす値を、当該重み係数kの値として設定してもよい。
再び、図9を参照して、閾値設定部67Aは、差分値J2と差分値J1との間であり、かつ差分値J2と差分値J3との間に、閾値Thを設定する。図11の例に従うと、閾値設定部67Aは、差分値J2の上限値と差分値J1の下限値との間であり、かつ差分値J2の上限値と差分値J3の下限値との間に、閾値Thを設定する。なお、判定部64Aによる判定方式は、上述した方式と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
<処理手順>
図12は、実施の形態5に従う選別装置100Aが実行する選別処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、複数の参照物体P1〜P3における、重み係数kと差分値Jとの関係が、図10(または図11)に示すような関係であるとする。また、参照物体P2の種類T2と同一種類の被検査物20が除去され、それ以外の種類T1,T3と同一種類の被検査物20が回収されるものとする。なお、被検査物20の種類は、種類T1〜T3のいずれかであるとする。また、被検査物20を選別するための重み係数kの値、および閾値Thの値は、上述した方式により予め設定されているものとする。
図12は、実施の形態5に従う選別装置100Aが実行する選別処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、複数の参照物体P1〜P3における、重み係数kと差分値Jとの関係が、図10(または図11)に示すような関係であるとする。また、参照物体P2の種類T2と同一種類の被検査物20が除去され、それ以外の種類T1,T3と同一種類の被検査物20が回収されるものとする。なお、被検査物20の種類は、種類T1〜T3のいずれかであるとする。また、被検査物20を選別するための重み係数kの値、および閾値Thの値は、上述した方式により予め設定されているものとする。
図12を参照して、ステップS502,S504,S506の処理は、それぞれステップS402,S404,S406の処理と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。制御部6Aは、ステップS506において求められた関係を用いて、被検査物20を選別するために予め設定された重み係数kの値(例えば、1.75)に対する差分値Jを算出する(ステップS508)。制御部6Aは、算出された差分値Jが閾値Th未満であるか否かを判断する(ステップS510)。
差分値Jが閾値Th未満である(すなわち、被検査物20が参照物体P2と同一種類である)場合には(ステップS510においてYES)、選別部7は被検査物20を除去する(ステップS512)。そして処理は終了する。一方、差分値Jが閾値Th以上である場合には(ステップS510においてNO)、選別部7は被検査物20を回収する(ステップS514)。そして処理は終了する。
<利点>
実施の形態5によると、被検査物を選別するための重み係数の値および閾値が設定されているため、簡易かつ効率的に被検査物を選別することができる。
実施の形態5によると、被検査物を選別するための重み係数の値および閾値が設定されているため、簡易かつ効率的に被検査物を選別することができる。
また、例えば、プラスチックのリサイクルにおいて、複数種類のプラスチックが混在する場合であっても、回収対象のプラスチックとそれ以外のプラスチックとを精度良く選別することができる。そのため、複数のプラスチックの中に塩素濃度が高い塩素系プラスチックが混在する場合でも、この塩素系プラスチックを除去することができる。そのため、サーマルリサイクル材料としての利用が促進される。
[実施の形態6]
実施の形態1では1つのデータベースを用いて、複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の関係(直線)のうち、被検査物に対応する直線と最も類似する関係を特定することにより、被検査物を構成する材料の種類の判定を行なう構成について説明した。このように、判定基準として直線の類似性を用いる場合、例えば、被検査物に対応する直線と極めて類似性の高い複数の直線が存在するときには、被検査物を構成する材料を誤判定する可能性がある。
実施の形態1では1つのデータベースを用いて、複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の関係(直線)のうち、被検査物に対応する直線と最も類似する関係を特定することにより、被検査物を構成する材料の種類の判定を行なう構成について説明した。このように、判定基準として直線の類似性を用いる場合、例えば、被検査物に対応する直線と極めて類似性の高い複数の直線が存在するときには、被検査物を構成する材料を誤判定する可能性がある。
そこで、実施の形態6では各参照物体について2つのデータベースを作成する。そして、1つ目のデータベースの中に、被検査物に対応する直線と類似性の高い直線が複数存在する場合には、2つ目のデータベースを用いて、被検査物に対応する直線と類似性の高い直線を選定することにより、被検査物を構成する材料の種類の判定を行なう。
以下、実施の形態6に従う判定方法について工程ごとに具体的に説明する。
<判定方法の各工程の詳細>
(検出工程)
実施の形態1では、エネルギー分布の異なる2種類のX線(低エネルギーX線および高エネルギーX線)を被検査物に照射する構成について説明したが、実施の形態6ではエネルギー分布の異なる4種類のX線を被検査物に照射する構成について説明する。
<判定方法の各工程の詳細>
(検出工程)
実施の形態1では、エネルギー分布の異なる2種類のX線(低エネルギーX線および高エネルギーX線)を被検査物に照射する構成について説明したが、実施の形態6ではエネルギー分布の異なる4種類のX線を被検査物に照射する構成について説明する。
図13は、実施の形態6に従う被検査物を構成する材料の種類の判定方法を示すフローチャートである。
図13を参照して、検出工程(ステップS101)では、エネルギー分布の異なる4種類のX線が被検査物に照射され、被検査物を透過したそれぞれのX線強度を検出する。具体的には、X線源を用いて連続X線を被検査物に照射する。例えば、X線源は、ターゲットにタングステンを用いたX線管が用いられ、管電圧を50kVとする。続いて、検出できるX線のエネルギー分布が異なる2種類の検出部を有するX線センサを用いて、エネルギーE1を有するX線(以下、「E1エネルギーX線」と称する。)の透過強度と、エネルギーE1よりも高いエネルギーE2を有するX線(以下、「E2エネルギーX線」と称する。)の透過強度を検出する。
次に、上記X線源とはターゲットが異なるX線源を用いて、上記連続X線とは異なるエネルギー分布を有する連続X線を被検査物に照射する。このX線源のターゲットには、管電圧50kV以下で連続X線だけなく特性X線も発生させることが可能なロジウム、モリブデン、クロム等を用いてもよい。なお、ターゲットは、測定対象物の吸収帯を考慮して利用することが可能である。続いて、上記X線センサを用いて、エネルギーE1,E2とは異なるエネルギーE3を有するX線(以下、「E3エネルギーX線」と称する。)の透過強度と、エネルギーE1,E2とは異なり、かつエネルギーE3よりも高いエネルギーE4を有するX線(以下、「E4エネルギーX線」と称する。)の透過強度を検出する。
(算出工程)
次に、算出工程(ステップS201)では、被検査物について、差分値と重み係数との関係を2種類求める。具体的には、検出工程で得られた4種類のX線の透過強度のうちの2種類を組み合わせて式(1)に代入する。ここで、E1,E2,E3,E4エネルギーX線の透過強度をそれぞれIE1,IE2,IE3,IE4とし、E1,E2,E3,E4エネルギーX線の照射強度をそれぞれIE1O,IE2O,IE3O,IE4Oとする。
次に、算出工程(ステップS201)では、被検査物について、差分値と重み係数との関係を2種類求める。具体的には、検出工程で得られた4種類のX線の透過強度のうちの2種類を組み合わせて式(1)に代入する。ここで、E1,E2,E3,E4エネルギーX線の透過強度をそれぞれIE1,IE2,IE3,IE4とし、E1,E2,E3,E4エネルギーX線の照射強度をそれぞれIE1O,IE2O,IE3O,IE4Oとする。
例えば、透過強度IE1および透過強度IE2の組み合わせと、透過強度IE3および透過強度IE4の組み合わせとを用いるとする。透過強度IE1および透過強度IE2の組み合わせを式(1)に適用した場合には、重み係数kと差分値Jとの関係は、重み係数kおよび差分値Jを変数とし、ln(IE1/IE1O)およびln(IE2/IE2O)を定数とする1次関数として表わすことができる。また、透過強度IE3および透過強度IE4の組み合わせを式(1)に適用した場合には、重み係数kと差分値Jとの関係は、重み係数kおよび差分値Jを変数とし、ln(IE3/IE3O)およびln(IE4/IE4O)を定数とする1次関数として表わすことができる。
このように、被検査物についての1種類目の関係として、透過強度IE1および透過強度IE2を重み付け差分した差分値と、重み係数との関係が得られる。また、被検査物についての2種類目の関係として、透過強度IE3および透過強度IE4を重み付け差分した差分値と、重み係数との関係が得られる。
(判定工程)
次に、判定工程(ステップS301)では、材料の種類が既知である参照物体についての差分値Jと重み係数kとの関係を示す情報を含むデータベースと、被検査物について上記算出工程で求められた関係とを比較することにより、被検査物を構成する材料の種類を判定する。
次に、判定工程(ステップS301)では、材料の種類が既知である参照物体についての差分値Jと重み係数kとの関係を示す情報を含むデータベースと、被検査物について上記算出工程で求められた関係とを比較することにより、被検査物を構成する材料の種類を判定する。
まず、実施の形態6に従うデータベースの内容および作成手順について具体的に説明する。データベースに含まれる、差分値Jと重み係数kとの関係を示す情報は、例えば、後述する図16,図17に示すような1次直線である。データベースは、図14に示すような手順で作成される。
図14を参照して、データベースがメモリに記憶されるまでの作成手順について説明する。図14は、実施の形態6に従うデータベースの作成手順を示すフローチャートである。例えば、データベースの作成する準備段階として、上述した複数の参照物体P1,P2,P3を用意する。
図14を参照して、実施の形態6に従うデータベース作成方法は、参照物体P1にX線を照射して、エネルギー分布の異なる4種類のX線の透過強度を検出するステップS81を含む。具体的には、参照物体P1を透過したE1エネルギーX線の透過強度と、参照物体P1を透過したE2エネルギーX線の透過強度とを検出する。続いて、参照物体P1を透過したE3エネルギーX線の透過強度と、参照物体P1を透過したE4エネルギーX線の透過強度とを検出する。
データベース作成方法は、参照物体P1について、差分値Jと重み係数kとの関係を2種類求めるステップ82を含む。具体的には、参照物体P1についての1種類目の関係として、E1エネルギーX線の透過強度およびE2エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値Jと、重み係数kとの関係を算出する。また、参照物体P1についての2種類目の関係として、E3エネルギーX線の透過強度およびE4エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、重み係数との関係を算出する。
データベースの作成方法は、ステップS82において算出された複数の関係をデータベースとしてメモリに記憶するステップS83を含む。
また、参照物体P2,参照物体P3についても、ステップS81〜S83の一連の処理を実行する。これにより、参照物体P1,P2,P3の各々について、差分値と重み係数との2種類の関係を示す情報を含むデータベースが作成され、メモリに記憶される。具体的には、参照物体P1の種類T1に対応する2つの直線(1次関数)が作成され、参照物体P2の種類T2に対応する2つの直線が作成され、参照物体P3の種類T3に対応する2つの直線が作成される。
図15および図16は、実施の形態6に従う差分値および重み係数の関係を示す図である。具体的には、図15は、差分値および重み係数の1種類目の関係を示す図であり、図16は、差分値および重み係数の2種類目の関係を示す図である。
図15を参照して、参照物体P1についての1種類目の関係は図15中の直線310Aで表され、参照物体P2についての1種類目の関係は直線320Aで表され、参照物体P3についての1種類目の関係は直線330Aで表される。なお、被検査物についての1種類目の関係は図15中の直線500Aで表される。
同様に、図16を参照して、参照物体P1についての2種類目の関係は図16中の直線310Bで表され、参照物体P2についての2種類目の関係は直線320Bで表され、参照物体P3についての2種類目の関係は直線330Bで表される。なお、被検査物についての2種類目の関係は図16中の直線500Bで表される。
このように、参照物体についての差分値Jと重み係数kとの関係は、直線という情報として蓄積される。そのため、材料の種類ごとに、差分値Jと重み係数kとの1種類目の関係を集約したデータベースD1(例えば、図15中の直線310A,320A,330A)と、差分値Jと重み係数kとの2種類目の関係を集約したデータベースD2(例えば、図16中の直線310B,320B,330B)とが得られる。
次に、データベースを用いて被検査物を構成する材料の種類を判定する方式について説明する。まず、1種類目のデータベースD1を用いて、複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の関係(直線)のうち、被検査物に対応する直線と最も類似する直線を特定する。ここで、図15を参照して、被検査物に対応する直線500Aは、参照物体P1に対応する直線310A、および参照物体P2に対応する320Aの両方に非常に類似している。この場合、実施の形態1で説明したような面積比較を用いて直線500Aと最も類似する直線を特定して被検査物を構成する材料の種類を判定すると、誤判定してしまう可能性がある。そのため、被検査物に対応する直線(例えば、直線500A)が、複数の直線(例えば、直線310A,320A)との類似性が高い場合には、2種類目のデータベースD2を用いる。
当該類似性が高いか否かの判断は、実施の形態1で説明した面積比較を利用して行われる。例えば、直線310Aと、被検査物に対応する直線500Aと、重み係数k=x1,k=x2で示される2つの直線とにより囲まれる面積S1を計算する。参照物体P2,P3についても、同様の方法により面積S2,S3を算出する。そして、算出された3つの面積S1〜S3の中から異なる2つの面積を選択し、当該選択された2つの面積の差分を算出する。具体的には、差分|S1−S2|,|S1−S3|,|S2−S3|を算出する。そして、当該差分が予め定められた値よりも小さい場合には、被検査物に対応する直線500Aは、類似性が高い直線が複数存在すると判断する。例えば、差分|S1−S2|が予め定められた値よりも小さい場合には、直線500Aは、複数の直線310A,320Bとの類似性が高いと判断される。
そして、被検査物に対応する直線が、複数の直線と高い類似性を有すると判断された場合、2種類目のデータベースD2を用いて、複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の直線のうち、被検査物に対応する直線と最も類似する直線を特定する。図16を参照して、被検査物に対応する直線500Bは、直線320Bよりも直線310Bに明らかに類似しているため、被検査物を構成する材料の種類は、参照物体P1の種類T1であると判定できる。
<利点>
実施の形態6によると、1種類目のデータベースを用いて、被検査物に対応する直線と類似性の高い直線が複数存在した場合には、2種類目のデータベースを用いて、被検査物に対応する直線と類似性の高い直線を選定することにより、被検査物を構成する材料の種類の判定を行なう。これにより、被検査物の材料の種類の判定精度をより向上させることができる。
実施の形態6によると、1種類目のデータベースを用いて、被検査物に対応する直線と類似性の高い直線が複数存在した場合には、2種類目のデータベースを用いて、被検査物に対応する直線と類似性の高い直線を選定することにより、被検査物を構成する材料の種類の判定を行なう。これにより、被検査物の材料の種類の判定精度をより向上させることができる。
[実施の形態7]
実施の形態7では実施の形態5に従う選別方式において利用した閾値を、上述したデータベースに基づいて変更する構成について説明する。
実施の形態7では実施の形態5に従う選別方式において利用した閾値を、上述したデータベースに基づいて変更する構成について説明する。
<装置構成>
図17は、実施の形態7に従う選別装置100Bを模式的に示す図である。なお、選別装置100Bは、選別装置100Aの制御部6Aを制御部6Bに置き換えた構成である。そのため、選別装置100Bのうちの制御部6B以外の構成については、選別装置100Aの当該構成と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
図17は、実施の形態7に従う選別装置100Bを模式的に示す図である。なお、選別装置100Bは、選別装置100Aの制御部6Aを制御部6Bに置き換えた構成である。そのため、選別装置100Bのうちの制御部6B以外の構成については、選別装置100Aの当該構成と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
図17を参照して、制御部6Bは、主たる機能構成として、入力部61Bと、関係算出部62Bと、判定部64Bと、情報出力部65Bと、係数設定部66Bと、閾値設定部67Bと、種類判定部68Bと、集計部69Bとを含む。これらの構成は、主にプロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することなどによって実現される。なお、これらの機能構成の一部または全部はハードウェアで実現されていてもよい。また、制御部6Bは、記憶部63Bをさらに含む。なお、入力部61B、関係算出部62B、判定部64B、情報出力部65B、および係数設定部66Bは、それぞれ図9中の入力部61A、関係算出部62A、判定部64A、情報出力部65A、および係数設定部66Aと実質的に同一である。
種類判定部68Bは、実施の形態1〜3,6で説明した判定方法を用いて、被検査物を構成する材料の種類を判定する。
記憶部63Bは、実施の形態5に従う記憶部63Aと同様に、各種類の参照物体についての差分値Jと重み係数kとの関係を集約したデータベースを記憶する。また、記憶部63Bは、被検査物20が除去対象物なのか、回収対象物なのかを示す情報(例えば、判定部64Bの判定結果)と、種類判定部68Bの判定結果(すなわち、被検査物20を構成する材料の種類の判定結果)とを記憶する。なお、被検査物20が除去対象物なのか、回収対象物なのかを示す情報は、被検査物20が選別部7により除去対象物として選別されるのか、回収対象物として選別されるのかを示す選別結果であってもよい。さらに、記憶部63Bは、判定部64Bによる判定に用いられた被検査物20における差分値(すなわち、係数設定部66Bにより設定された重み係数kの値に対する差分値J)を記憶する。
このように、記憶部63Bは、被検査物20について、材料の種類の判定結果と、除去対象物なのか、回収対象物なのかを示す情報と、上記差分値とを関連付けて記憶する。
集計部69Bは、記憶部63Bに記憶された被検査物20に関するデータを集計する。具体的には、集計部69Bは、被検査物20の数、種類T1,T2,T3の各々について、当該種類であると判定された被検査物20の数、除去対象物であると判定された被検査物20の数、および回収対象物であると判定された被検査物20の数等を集計する。
閾値設定部67Bは、規定数以上の被検査物20に関する集計データ(例えば、1000個以上の被検査物20に関する集計データ)に基づいて、判定部64Bにより用いられる閾値Thを修正(すなわち、再設定)する。具体的には、閾値設定部67Bは、規定数以上の被検査物20の各々における、種類判定部68Bの判定結果および判定部64Bの判定結果(あるいは、選別結果)に基づいて、閾値Thを修正する。
より詳細には、閾値設定部67Bは、判定部64Bの誤判定率を用いて閾値Thを修正する。ここで、種類T1,T2,T3の物体を検査対象とし、種類T2の物体が除去対象物である場合を考える。この場合、例えば、種類T2の誤判定率は、(判定部64Bが除去対象物を回収対象物であると誤判定した被検査物20の数)/(種類判定部68Bにより除去対象物であると判定された被検査物20の数)で定義される。
「判定部64Bが除去対象物を回収対象物であると誤判定する」とは、被検査物20の種類が、種類T2である(すなわち、被検査物20が除去対象物である)と種類判定部68Bにより判定されているにも関わらず、当該被検査物20が判定部64Bにより回収対象物と判定されてしまった場合を意味する。
ここで、設定基準が、種類T2の誤判定率が1%以下になるように閾値Thを設定するという基準であるとする。この場合、閾値設定部67Bは、種類T2の誤判定率が1%よりも大きいときには、当該誤判定率が1%以下になるように閾値Thを修正する。
ある局面では、閾値設定部67Bは、記憶部63Bおよび集計部69Bの集計結果を参照して、種類判定部68Bにより種類T2と判定された被検査物20の中から、重み係数kの値(例えば、1.75)に対する差分値Jが、閾値Th以上となる被検査物20の数をカウントする。そして、閾値設定部67Bは、当該カウントした数を、種類判定部68Bにより種類T2と判定された被検査物20の数で割った値が、1%以下になるように閾値Thを修正する。なお、閾値設定部67Bは、誤判定率が0%になるように閾値Thを修正してもよい。
別の局面では、閾値設定部67Bは、除去箱72に収容された被検査物20の種類分布、あるいは、回収箱73に終了された被検査物20の種類分布に基づいて閾値Thを修正する。例えば、種類T2の被検査物20が除去対象物であり、種類T1,T3の被検査物20が回収対象物である場合を想定する。この場合、閾値設定部67Bは、回収箱73に収容された被検査物20のうち、種類判定部68Bにより種類T2であると判定されたにも関わらず判定部64Bにより回収対象物と判定された結果、回収箱73に収容された被検査物20の数をカウントする。閾値設定部67Bは、回収箱73に収容された被検査物20の総数に対する、当該カウントした数の割合が1%を越えた場合に、当該割合が1%以下になるように閾値Thを修正する。
このように閾値Thが修正された場合には、判定部64Bは、当該修正された閾値Thと、差分値Jとを比較して、被検査物20が除去対象物なのか、回収対象物なのかを判定する。選別部7は、当該判定結果に基づいて被検査物20を除去(あるいは回収)する。
<処理手順>
図18は、実施の形態7に従う選別装置100Bが実行する選別処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、複数の参照物体P1〜P3における、重み係数kと差分値Jとの関係が、図10(または図11)に示すような関係であるとする。また、参照物体P2の種類T2と同一種類の被検査物20が除去され、それ以外の種類T1,T3と同一種類の被検査物20が回収されるものとする。なお、被検査物20の種類は、種類T1〜T3のいずれかであるとする。また、被検査物20を選別するための重み係数kの値、および閾値Thの値は、上述した方式により予め設定されているものとする。
図18は、実施の形態7に従う選別装置100Bが実行する選別処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、複数の参照物体P1〜P3における、重み係数kと差分値Jとの関係が、図10(または図11)に示すような関係であるとする。また、参照物体P2の種類T2と同一種類の被検査物20が除去され、それ以外の種類T1,T3と同一種類の被検査物20が回収されるものとする。なお、被検査物20の種類は、種類T1〜T3のいずれかであるとする。また、被検査物20を選別するための重み係数kの値、および閾値Thの値は、上述した方式により予め設定されているものとする。
図18を参照して、ステップS602,S604,S606の処理は、それぞれ図12中のステップS502,S504,S506の処理と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
制御部6Bは、予めメモリに記憶されたデータベースと、被検査物20における、重み係数kと差分値Jとの関係とを比較して、被検査物20の種類を判定する(ステップS608)。ステップS610,S612,S614,S616の処理は、それぞれ図12中のステップS508,S510,S512,S514の処理と同様であるため、その詳細な説明は繰り返さない。
続いて、制御部6Bは、ステップS608において実行した被検査物20の種類の判定結果と、ステップS612において実行した被検査物20が除去対象物か、回収対象物かを示す判定結果とを記憶する(ステップS618)。なお、制御部6Bは、ステップS612において用いられた差分値Jを記憶してもよい。
制御部6Bは、ステップS618において記憶した被検査物20に関するデータを集計した結果、規定数以上(例えば、1000個以上)の被検査物20に関する集計データが蓄積されたか否かを判断する(ステップS620)。規定数以上の集計データが蓄積された場合(ステップS620においてYES)、制御部6Bは、上述した方式を用いて閾値Thを修正して(ステップS622)、処理を終了する。この場合、後続の被検査物20に対しては、制御部6Bは、差分値Jと、当該修正された閾値Thとを比較して(ステップS612)、選別を行なう(ステップS614,S616)。
一方、規定数以上の集計データが蓄積されていない場合(ステップS620においてNO)、制御部6Bは処理を終了する。この場合、閾値Thは修正されないため、後続の被検査物20に対しては、制御部6Bは、差分値Jと現在の閾値Thとを比較して(ステップS612)、選別を行なう(ステップS614,S616)。
なお、閾値Thを修正するタイミングは、上記以外のタイミングであってもよい。例えば、制御部6Bは、直近で記憶された基準個数分の被検査物20に関するデータ(例えば、直近1000個分のデータ)に基づいて、逐次、閾値Thを修正する構成であってもよい。
[その他の実施の形態]
上述した実施の形態4では、判定部64が、被検査物20の種類の判定結果と、予め設定された選別基準とに基づいて、被検査物20が除去対象物なのか、回収対象物なのかを判定する構成について説明したが、当該構成に限られない。例えば、判定部64が被検査物20の種類の判定のみ(すなわち、被検査物20が除去対象物か否かについては判定しない)を実行し、情報出力部65が当該判定結果を選別部7に出力する構成であってもよい。この場合、選別部7は、被検査物20の種類の判定結果と、予め定められた選別基準とに基づいて、被検査物20を選別する。
上述した実施の形態4では、判定部64が、被検査物20の種類の判定結果と、予め設定された選別基準とに基づいて、被検査物20が除去対象物なのか、回収対象物なのかを判定する構成について説明したが、当該構成に限られない。例えば、判定部64が被検査物20の種類の判定のみ(すなわち、被検査物20が除去対象物か否かについては判定しない)を実行し、情報出力部65が当該判定結果を選別部7に出力する構成であってもよい。この場合、選別部7は、被検査物20の種類の判定結果と、予め定められた選別基準とに基づいて、被検査物20を選別する。
また、実施の形態4に係る判定部64は、実施の形態6における判定工程で説明した方式を用いて当該判定を実行してもよい。この場合、実施の形態4に従う記憶部63は、実施の形態6で用いられたデータベースを記憶する。
上述の実施の形態として例示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能である。
また、上述した実施の形態において、その他の実施の形態で説明した処理および構成を適宜採用して実施する場合であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 供給部、3 搬送部、4 X線照射部、5 X線検出部、6,6A,6B 制御部、7 選別部、20 被検査物、61,61A,61B 入力部、62,62A,62B 関係算出部、63,63A,63B 記憶部、64,64A,64B 判定部、65,65A,65B 情報出力部、66A,66B 係数設定部、67A,67B 閾値設定部、68B 種類判定部、69B 集計部、71 エアガン、72 除去箱、73 回収箱、100,100A,100B 選別装置。
Claims (15)
- 被検査物にX線を照射して、前記被検査物を透過した低エネルギーX線の透過強度と、前記被検査物を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出するステップと、
前記被検査物について、前記低エネルギーX線の透過強度および前記高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係を算出するステップとを含む、算出方法。 - 請求項1に記載の算出方法を用いる判定方法であって、
前記被検査物に対応する前記関係と、材料の種類が既知でありかつ互いに異なる複数の参照物体の各々に対応する、前記低エネルギーX線の透過強度および前記高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係と、に基づいて、前記被検査物を構成する材料の種類を判定するステップを含む、判定方法。 - 前記検出するステップは、
前記被検査物にX線を照射して、前記被検査物を透過した第1エネルギーX線の透過強度と、前記被検査物を透過した、前記第1エネルギーX線よりエネルギーが高い第2エネルギーX線の透過強度とを検出するステップと、
前記被検査物にX線を照射して、前記被検査物を透過した第3エネルギーX線の透過強度と、前記被検査物を透過した第4エネルギーX線の透過強度とを検出するステップとを含み、
前記第3エネルギーX線は、前記第1および第2エネルギーX線とエネルギーが異なり、前記第4エネルギーX線は、前記第1および第2エネルギーX線とエネルギーが異なり、かつ前記第3エネルギーX線よりエネルギーが高く、
前記関係を算出するステップは、
前記被検査物について、前記第1エネルギーX線の透過強度および前記第2エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との第1の関係を算出するステップと、
前記被検査物について、前記第3エネルギーX線の透過強度および前記第4エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との第2の関係を算出するステップとを含む、請求項1に記載の算出方法。 - 請求項3に記載の算出方法を用いる判定方法であって、
材料の種類が既知でありかつ互いに異なる複数の参照物体の各々に対応する、前記第1エネルギーX線の透過強度および前記第2エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との第1の関係と、
前記複数の参照物体の各々に対応する、前記第3エネルギーX線の透過強度および前記第4エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との第2の関係と、
前記被検査物に対応する前記第1および第2の関係と、に基づいて、前記被検査物の種類を判定するステップを含む、判定方法。 - 前記複数の参照物体の各々に対応する前記関係は、当該参照物体を構成する材料と同一種類の材料で構成される複数の物体にそれぞれ対応する複数の差分値の平均値と、重み係数との関係を含む、請求項2または4に記載の判定方法。
- 前記判定するステップは、
前記複数の参照物体にそれぞれ対応する複数の前記関係のうち、前記被検査物に対応する前記関係と最も類似する関係を特定し、
前記被検査物が、当該特定された関係に対応する参照物体と同一種類であると判定することを含む、請求項2、4および5のいずれか1項に記載の判定方法。 - 前記複数の参照物体の各々に対応する前記関係は、当該参照物体と同一種類である複数の物体にそれぞれ対応する複数の差分値の平均値を基準とした上限値と、重み係数との関係を示す上限曲線、および、前記平均値を基準とした下限値と当該重み係数との関係を示す下限曲線を含み、
前記判定するステップは、
前記複数の参照物体にそれぞれ対応する、前記上限曲線および前記下限曲線から構成される複数の領域と、前記被検査物に対応する前記関係とに基づいて、前記被検査物を構成する材料の種類を判定することを含む、請求項2または4に記載の判定方法。 - 請求項1に記載の算出方法を用いる選別方法であって、
前記被検査物における、予め定められた重み係数の値に対する差分値と、閾値とに基づいて、前記被検査物を選別するステップを含み、
前記予め定められた重み係数の値は、材料の種類が既知でありかつ互いに異なる複数の参照物体の各々に対応する、前記低エネルギーX線の透過強度および前記高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係、に基づいて設定され、
前記閾値は、前記複数の参照物体のうち選別対象として指定された指定参照物体における、前記予め定められた重み係数の値に対する第1の差分値と、残余の参照物体における、前記予め定められた重み係数の値に対する第2の差分値とに基づいて設定される、選別方法。 - 前記残余の参照物体が複数である場合、前記予め定められた重み係数の値は、前記第1の差分値が複数の前記第2の差分値のいずれよりも大きく、または、前記第1の差分値が複数の前記第2の差分値のいずれよりも小さくなるように設定される、請求項8に記載の選別方法。
- 前記複数の参照物体の各々に対応する前記関係は、当該参照物体と同一種類である複数の物体にそれぞれ対応する複数の差分値の平均値と、重み係数との関係を含む、請求項8または9に記載の選別方法。
- 前記複数の参照物体の各々に対応する前記関係は、当該参照物体と同一種類である複数の物体にそれぞれ対応する複数の差分値の平均値を基準とした上限値と、重み係数との関係を示す上限曲線、および、前記平均値を基準とした下限値と当該重み係数との関係を示す下限曲線を含み、
前記予め定められた重み係数の値は、前記複数の参照物体にそれぞれ対応する、前記上限曲線および前記下限曲線から構成される複数の領域のうち、前記指定参照物体に対応する前記領域が、前記残余の参照物体に対応する前記領域と重畳しないように設定される、請求項8に記載の選別方法。 - 被検査物を選別するための選別装置であって、
被検査物にX線を照射する照射部と、
前記被検査物を透過した低エネルギーX線の透過強度と、前記被検査物を透過した高エネルギーX線の透過強度とを検出する検出部と、
前記被検査物について、前記低エネルギーX線の透過強度および前記高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と、当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係を算出する関係算出部とを備える、選別装置。 - 材料の種類が既知でありかつ互いに異なる複数の参照物体の各々に対応する、前記低エネルギーX線の透過強度および前記高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係に基づいて、前記被検査物を選別するための重み係数の値を設定する係数設定部と、
前記複数の参照物体のうち選別対象として指定された指定参照物体における、前記係数設定部により設定された重み係数の値に対する差分値と、残余の参照物体における、当該重み係数の値に対する差分値とに基づいて、閾値を設定する閾値設定部と、
前記被検査物における、前記重み係数の値に対する差分値と、前記閾値とに基づいて、前記被検査物を選別する選別部とを備える、請求項12に記載の選別装置。 - 請求項1に記載の算出方法を用いる選別方法であって、
前記被検査物に対応する前記関係と、材料の種類が既知でありかつ互いに異なる複数の参照物体の各々に対応する、前記低エネルギーX線の透過強度および前記高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係と、に基づいて、前記被検査物を構成する材料の種類を判定するステップと、
前記被検査物を構成する材料の種類の判定結果と、予め定められた選別基準とに基づいて、前記被検査物を選別するステップとを含む、選別方法。 - 前記被検査物に対応する前記関係と、材料の種類が既知でありかつ互いに異なる複数の参照物体の各々に対応する、前記低エネルギーX線の透過強度および前記高エネルギーX線の透過強度を重み付け差分した差分値と当該重み付け差分に用いられる重み係数との関係と、に基づいて、前記被検査物を構成する材料の種類を判定するステップと、
前記被検査物を構成する材料の種類の判定結果と、前記被検査物の選別結果とを記憶するステップと、
複数の前記被検査物の各々における前記判定結果および前記選別結果に基づいて、前記閾値を修正するステップとをさらに含み、
前記被検査物を選別するステップは、前記被検査物における、予め定められた重み係数の値に対する差分値と、前記修正された閾値とに基づいて、前記被検査物を選別するステップを含む、請求項8に記載の選別方法。
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