JP2017124975A - 天然ガスから酢酸を製造する方法および装置 - Google Patents

天然ガスから酢酸を製造する方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 酢酸の原料であるメタノールおよび一酸化炭素のどちらも少ないエネルギーで得ることができる、天然ガスから酢酸を製造する方法および装置を提供する。
【解決手段】 天然ガスから酢酸を製造するために、先ず、POX反応器10で、天然ガスを部分酸化法によって、水素と一酸化炭素をH/CO=2の化学量論比で含有する合成ガスに改質する。この合成ガスをガス圧縮機20で、例えば50atm、260℃に圧縮した後、メタノール合成器30で、約50%のメタノール転化率で、合成ガスからメタノールを合成することで、メタノールと一酸化炭素をCHOH/CO=1の化学量論比で含む粗メタノールを得る。そして、この粗メタノールを酢酸合成器40に供給することで、反応生成物として酢酸のみを得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、天然ガスから酢酸を製造する方法および装置に関する。
従来、酢酸を製造するためには、特開2004−315474号公報に記載されているように、メタノールプラントでメタノールを製造するとともに、一酸化炭素プラントで一酸化炭素を製造し、このメタノールと一酸化炭素を原料として、酢酸を製造していた。より具体的には、メタノールプラントでは、天然ガスを水蒸気改質にて水素、一酸化炭素、二酸化炭素を含む合成ガスを得て、この合成ガスからメタノールを合成するが、その際に合成ガスから多量の二酸化炭素を除去する必要があった。また、一酸化炭素プラントでは、天然ガスを水蒸気改質にて同様に合成ガスを得て、この合成ガスから、一酸化炭素を吸着等の方法で分離して一酸化炭素を得るが、その際に多量の二酸化炭素を除去する必要があった。また、メタノールプラントと一酸化炭素プラントで別々に酢酸の原料を製造し、酢酸プラントに車やパイプラインで輸送していたことから、輸送コストや貯蔵設備のコストの問題もあった。そこで、特開2004−315474号公報では、天然ガスを水蒸気改質にて得た合成ガスを、水素、一酸化炭素、二酸化炭素のそれぞれを主成分とする3つのガスに分離し、この分離した水素ガスに、同様に分離した二酸化炭素ガスと、水蒸気改質の際の燃焼排ガスから回収した二酸化炭素ガスを加えてメタノールを合成するとともに、このメタノールに、分離した一酸化炭素を加えて酢酸を合成して、1つのプラントで酢酸の製造を行うことが提案されている。
また、特開平10−053554号公報には、水素と一酸化炭素を含有する合成ガスを所定の触媒の存在下で反応させて、メタノールとジメチルエーテル(DME)を含むプロセス流を得て、このプロセス流を冷却して、メタノールおよびDMEの一部を含む液相と、二酸化炭素とDMEの残部を含む気相とに分離し、この液相に、合成ガスから分離膜などで分離した一酸化炭素を加えて、所定の触媒の存在下で酢酸を合成することが記載されている。
更に、特開平10−279516号公報には、水素と一酸化炭素を含有する合成ガスを所定の触媒の存在下で反応させて、メタノールとジメチルエーテル(DME)を含むプロセス流を得て、このプロセス流を冷却して、メタノールおよびDMEの一部を含む液相と、二酸化炭素とDMEの残部を含む気相とに分離し、この液相に一酸化炭素を加えて所定の触媒の存在下で酢酸を合成する技術において、合成した酢酸に含まれる未反応の一酸化炭素を分離、回収して、この回収した一酸化炭素を上記液相に添加することで、一酸化炭素の酢酸への転化率を向上させることが記載されている。
特開2004−315474号公報 特開平10−053554号公報 特開平10−279516号公報
特開2004−315474号公報に記載された技術では、酢酸の原料として高純度のメタノールを得ることとなっており、そのためには、メタノール合成においてメタノール転化率を上げるために、原料の合成ガスを約100barといった高圧力に加圧したり、メタノール生成物中に含まれる未反応分を再度、メタノール合成するために分離して、リサイクル使用したり、メタノール生成物を精製するために蒸留したりするなど、多量の動力エネルギーを使用する必要がある。
また、上記の特許公報に記載されたいずれの技術においても、酢酸の原料である一酸化炭素を得るためには、合成ガスから分離したり、酢酸生成物から分離したりしており、そのために多量の動力エネルギーを使用する必要がある。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、酢酸の原料であるメタノールおよび一酸化炭素のどちらも少ないエネルギーで得ることができる、天然ガスから酢酸を製造する方法および装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、天然ガスから酢酸を製造する方法であって、この方法は、天然ガスを部分酸化法によって、水素および一酸化炭素を含有する合成ガスに改質する工程と、前記合成ガスを圧縮する工程と、前記圧縮した合成ガスから、メタノールおよび一酸化炭素を含有する粗メタノールを生成する工程と、前記粗メタノールから酢酸を合成する工程とを含み、前記合成ガスを圧縮する工程において、前記粗メタノールを生成する工程でのメタノールの転化率を制御するために、前記合成ガスを圧縮する圧力を制御するものである。
前記合成ガスの圧縮工程において、前記合成ガスの圧力が40〜60atm(4.1〜6.1MPa)となるように、前記合成ガスを圧縮することが好ましい。
本方法は、前記合成ガスから生成した粗メタノールを前記酢酸の合成工程に供する前に、前記粗メタノールから水素を分離する工程を更に含んでもよい。
また、本発明は、別の態様として、天然ガスから酢酸を製造する装置であって、この装置は、天然ガスを部分酸化法によって、水素および一酸化炭素を含有する合成ガスに改質する部分酸化反応器と、前記合成ガスを圧縮するガス圧縮機と、前記圧縮した合成ガスから、メタノール、一酸化炭素および水素を含有する粗メタノールを生成するメタノール合成器と、前記粗メタノールから酢酸を合成する酢酸合成器とを備え、前記ガス圧縮機は、前記メタノール合成器におけるメタノールの転化率を制御するために、前記合成ガスを圧縮する圧力を変化させる制御部を有するものである。
本方法は、前記メタノール合成器で得られた粗メタノールを、前記酢酸合成器に供給する前に、前記粗メタノールから水素を分離する水素分離器を更に備えてもよい。
上記したように本発明によれば、天然ガスを部分酸化法によって合成ガスに改質することで、得られる合成ガスに含まれる水素と一酸化炭素の化学量論比を、H/CO=2とすることができ、また、この所定の化学量論比の合成ガスからメタノールを合成する際に、メタノールの転化率が約50%となるように、所定の圧力および温度に合成ガスを圧縮することで、メタノールとともに、等モルの一酸化炭素を未反応分として得られ、このメタノールと一酸化炭素を等モルで含む粗メタノールを原料として酢酸を合成することができ、よって、低いメタノール転化率でよく、合成ガスを圧縮する圧力も従来より低く、メタノールの精製も不要で、また原料の一酸化炭素を得るために一酸化炭素を分離することもないので、従来よりも少ない動力エネルギーで酢酸の原料であるメタノールおよび一酸化炭素を得ることができる。
本発明に係る天然ガスから酢酸を製造する装置の一実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る天然ガスから酢酸を製造する装置の別の実施の形態を示す模式図である。 /CO=2.0の合成ガスからメタノールを合成する際における温度とメタノール転化率の関係を示すグラフである。 /CO=1.0の合成ガスからメタノールを合成する際における圧力とメタノール転化率の関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る天然ガスから酢酸を製造する方法および装置の一実施の形態について説明する。
図1に示す実施の形態の天然ガスから酢酸を製造する装置は、無触媒部分酸化法(POX法)によって天然ガスを合成ガスに改質するPOX反応器10と、この合成ガスを圧縮するガス圧縮機20と、合成ガスからメタノールおよび一酸化炭素を含有する粗メタノールを生成するメタノール合成器30と、この粗メタノールから酢酸を合成する酢酸合成器40と、この合成した酢酸を精製する酢酸精製器50とを主に備える。
POX反応器10は、原料である天然ガスに酸素を導入し、天然ガスの一部を酸化することによって、天然ガスの改質に必要な熱を供給する反応器である。POX反応器10は、原料である天然ガスの一部を酸化するためのバーナ(図示省略)と、バーナの先端を端部に設けた反応室(図示省略)とを備えている。バーナは、例えば、二重管形状を有しており、天然ガスの管状流通路と、酸素を含有するガスの管状流通路を備えている。反応室は、約1200℃〜約1500℃と非常に高いPOX法の反応温度に耐えるように構成されており、例えば、耐火材でライニングされている。また、POX反応器10は、水蒸気改質器などの他の改質器と異なり、改質用の触媒層を備えていない。
ガス圧縮機20は、合成ガスを約40atm〜約60atmの圧力にまで圧縮できる性能を有するものであれば、特に限定されない。なお、合成ガスが有する高い熱エネルギーを回収するために、POX反応器10とガス圧縮機20との間に熱交換器(図示省略)を設けても良い。通常、合成ガスは、これら熱回収などを通して圧縮機入口で40℃程度の温度まで冷却される。また、ガス圧縮器20は、メタノール合成器30でのメタノール転化率を所定の率に制御するために、圧縮後の合成ガスの圧力を変化させることができる制御部を備えている。
メタノール合成器30は、水素と一酸化炭素を原料としてメタノールを合成する公知の装置を用いることができる。メタノール合成器30は、合成したメタノールと未反応の水素および一酸化炭素とを含有する粗メタノールを排出する。
酢酸合成器40は、メタノールと一酸化炭素を原料として酢酸を合成する所謂カルボニル化反応の公知の装置を用いることができる。例えば、ロジウム系やイリジウム系の金属錯体触媒や、これにヨウ化リチウム及びヨウ化メチルなどの助触媒を加えた触媒液ならびに水を反応室内に供給する供給系(図示省略)を備えた装置を採用することができる。反応室は、所定のカルボニル化反応に耐え得る耐圧耐熱性の構造を有するものであればよい。
酢酸精製器50は、酢酸合成器40から、合成した酢酸の他に触媒液や副生成物を含有する粗酢酸が排出されることから、粗酢酸中の触媒液や副生成物を除去して、酢酸を精製する装置である。酢酸精製器50は、例えば、蒸発槽や蒸留塔などの公知の装置を用いることができる。
このような構成を備えた装置によれば、先ず、原料である天然ガスをPOX反応器10に供給するとともに、天然ガスを酸化する酸素として、酸素を含有するガスも導入する。酸素含有ガスは、ガス濃度が高い方が好ましく、例えば、95mol%以上の酸素濃度が好ましい。
以下の式1に示すように、POX法による反応によれば、天然ガスと酸素含有ガスの供給量は、天然ガス中のメタンと酸素含有ガス中の酸素の化学量論比がCH/O=2.0となるようにすることが最も好ましいが、CH/O=1.5〜2.4となるようにすることが好ましく、CH/O=1.8〜2.2がより好ましく、CH/O=1.9〜2.1が更に好ましい。
CH+1/2O→2H+CO (式1)
POX反応器10から排出される合成ガスに含まれる水素と一酸化炭素の化学量論比は、式1に示すように、H/CO=2.0となることが最も好ましいが、H/CO=1.5〜2.4となるようにすれば好ましく、H/CO=1.8〜2.2がより好ましく、H/CO=1.9〜2.1が更に好ましい。
また、POX反応器10から排出される合成ガスの圧力および温度は、30〜70atm(3.0〜7.1MPa)、1200〜1500℃とすることができるが、通常、圧力は30atm程度、例えば、30〜34atmの範囲である。よって、この合成ガスをガス圧縮機20に導入し、メタノール合成器30でのメタノール転化率が約50%となるように、例えば、合成ガスの圧力が40〜60atmとなるように圧縮する。合成ガスの圧力は、45〜55atm(4.6〜5.6MPa)がより好ましく、48〜52atm(4.9〜5.3MPa)が更に好ましい。
そして、このような所定の化学量論比を有する合成ガスを、メタノール合成器30に供給することで、以下の式2に示すように、生成物としてメタノールのみを合成することができる。
2H+CO→CHOH (式2)
メタノール合成器30でのメタノール転化率は40〜60%が好ましく、45〜55%がより好ましく、48〜52%が更に好ましく、これによって、生成物であるメタノールとともに、未反応の合成ガス(水素および一酸化炭素)がほぼ等モルで含まれる粗メタノールを得ることができる。この粗メタノール中のメタノールと一酸化炭素の化学量論比はCHOH/CO=1.0が最も好ましいが、0.8〜1.2が好ましく、0.9〜1.1がより好ましく、0.96〜1.04が更に好ましい。なお、メタノール合成器30は、等温反応器により、合成ガスの圧力に応じて、必要な転化率が得られる温度となるようにコントロールすることができる。この等温反応器でコントロールした温度が、反応器出口温度となる。
そして、このように所定のメタノールと一酸化炭素の化学量論比を有する粗メタノールを、酢酸合成器40へ供給する。また、酢酸合成器40には、上述した触媒液も供給する。以下の式3に示すように、所定の触媒の存在下で、等モルのメタノールと一酸化炭素から、カルボニル化反応によって、生成物として酢酸のみを得ることができる。
CHOH+CO→CHCOOH (式3)
酢酸合成器40の反応室内における圧力および温度は、30〜50atm、150〜200℃が好ましく、これにより上記のカルボニル化反応を高い収率で行うことができる。圧力は、35〜45atmがより好ましく、38〜42atmが更に好ましい。また、温度は、160〜190℃がより好ましく、170〜180℃が更に好ましい。この酢酸合成器40での圧力および温度の条件は、上述したメタノール合成器30での圧力および温度の条件と非常に近く、よって、天然ガスから酢酸を製造するプロセス全体のエネルギー効率を顕著に向上することができる。
酢酸合成器40から排出される粗酢酸には、酢酸の他に、上述した触媒液や副生成物も含まれることから、粗酢酸を酢酸精製器50に供給して、触媒液や副生成物を除去して純度の高い酢酸を得る。除去した触媒液は、酢酸合成器40で再利用する。
このように、天然ガスを部分酸化法によって合成ガスに改質することで、得られる合成ガスに含まれる水素と一酸化炭素の化学量論比を、H/CO=2とすることができ、また、この所定の化学量論比の合成ガスからメタノールを合成する際に、メタノールの転化率が約50%となるように、所定の圧力および温度に合成ガスを圧縮することで、メタノールとともに、等モルの一酸化炭素を未反応分として得られ、このメタノールと一酸化炭素をCHOH/CO=1の化学量論比で含む粗メタノールを原料として酢酸を合成することができ、よって、天然ガスから酢酸を得る一連のプロセスにおいて、酢酸の原料である一酸化炭素を除去したり又は添加したりすることなく、従来よりも少ない動力エネルギーで酢酸を製造することができる。特に、合成ガスの水素と一酸化炭素の化学量論比がH/CO=1の場合に比べて、本発明の化学量論比では、低い圧力で約50%のメタノール転化率を達成することができ、且つ未反応の合成ガスを再びメタノール合成器30に戻さないので、顕著にエネルギー効率を向上することができる。
次に、本発明に係る天然ガスから酢酸を製造する装置の別の実施の形態について、図2を参照して説明する。本実施の形態は、メタノール合成器30と酢酸合成器40との間に、粗メタノールから水素を除去する水素分離器32を配置した点を除き、図1に示す実施の形態と同様の構成を有するものである。図1と同じ構成については同じ符号を付し、その説明は、ここでは省略する。
水素分離器32は、メタノール合成器30で得られる粗メタノールから水素を分離することできるものであれば、特に限定されないが、水素分離膜を用いることができ、例えば、パラジウム薄膜などの水素透過金属膜を利用したものが好ましい。水素を分離して、メタノールと一酸化炭素を含む粗メタノールは、酢酸合成器40に供給し、分離した水素は、燃料ガスとして本装置で使用するように配管する。
このような構成を備えた装置によれば、先ず、原料である天然ガスと酸素含有ガスをPOX反応器10に供給し、上述した式1に示すように、H/CO=2の合成ガスを得る。この合成ガスをガス圧縮機20に導入し、所定の圧力および温度に圧縮した後、メタノール合成器30に供給し、上述した式2に示すように、水素と一酸化炭素からメタノールを合成するとともに、上述したようにメタノール転化率を所定の値に制御して、メタノールと水素と一酸化炭素を含有する粗メタノールを得る。
この粗メタノール中のメタノールと水素の化学量論比はCHOH/H=0.5が最も好ましいが、0.4〜0.6が好ましく、0.45〜0.55がより好ましく、0.48〜0.52が更に好ましい。この粗メタノールは水素分離器32に導入し、粗メタノール中の水素を除去、回収する。回収される水素ガス中の水素濃度は非常に高いことから、燃料ガスとして再利用することできる。また、水素が除去された粗メタノールは、メタノールと一酸化炭素を所定の化学量論比で含むものであり、酢酸合成器40に供給する。酢酸合成器40では、上述した式3に示すように、カルボニル化反応によって酢酸が合成され、更に酢酸精製器50に供給することで、純度の高い酢酸を得ることができる。図2に示す実施の形態においても、図1の実施の形態と同様に、従来よりも少ない動力エネルギーで酢酸を製造することができる。
なお、天然ガスから合成ガスを得るために、部分酸化法として、無触媒部分酸化法(POX法)を採用する場合について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、部分酸化法として、触媒層に原料の天然ガスと酸素を導入して天然ガスの酸化を触媒層で行う直接接触部分酸化法(D−CPOX法)を採用してもよく、これによってもPOX法と同様に、H/CO=2の化学量論比の合成ガスを得ることができる。
この場合、図1、図2に示したPOX反応器10に替えて、天然ガスと酸素が導入されて天然ガスの酸化を行う触媒層を備えたD−CPOX反応器を採用することができる。また、D−CPOX法の反応温度は約700℃〜約900℃と比較的に低いことから、材質や天然ガスの圧縮動力低減などの点で利点がある。
以下、本発明の実施例および比較例について説明する。
[合成ガスの圧力とメタノール転化率の関係]
水素と一酸化炭素をH/CO=2.0の化学量論比で含有する合成ガスを、メタノールに転化させる際に、合成ガスが0.5、2、10、50気圧(atm)の各圧力の場合において、メタノール転化率とその温度との関係について調べた。その結果を図3に示す。図3に示すように、本発明において最も好ましいH/CO=2.0の化学量論比では、50atm(5.1MPa)、257℃で50%のメタノール転化率を達成することができる。
比較例として、水素と一酸化炭素をH/CO=1.0の化学量論比で含有する合成ガスを、メタノールに転化させる際に、平衡温度が250℃の場合において、メタノール転化率とその圧力との関係について調べた。その結果を図4に示す。図4に示すように、従来のプロセスで一般的なH/CO=1.0の化学量論比では、圧力を100bar(10MPa)にまで上昇させて、50%のメタノール転化率を達成することができる。したがって、本発明では、従来に比べて、メタノール合成の際の合成ガスを圧縮する圧力を、10MPaから5MPaまで下げることができ、よって圧縮動力を顕著に削減することができる。
10 POX反応器
20 ガス圧縮機
30 メタノール合成器
32 水素分離器
40 酢酸合成器
50 酢酸精製器

Claims (5)

  1. 天然ガスから酢酸を製造する方法であって、
    天然ガスを部分酸化法によって、水素および一酸化炭素を含有する合成ガスに改質する工程と、
    前記合成ガスを圧縮する工程と、
    前記圧縮した合成ガスから、メタノールおよび一酸化炭素を含有する粗メタノールを生成する工程と、
    前記粗メタノールから酢酸を合成する工程と
    を含み、
    前記合成ガスを圧縮する工程において、前記粗メタノールを生成する工程でのメタノールの転化率を制御するために、前記合成ガスを圧縮する圧力を制御する方法。
  2. 前記合成ガスの圧縮工程において、前記合成ガスの圧力が40〜60atm(4.1〜6.1MPa)となるように、前記合成ガスを圧縮する請求項1に記載の方法。
  3. 前記合成ガスから生成した粗メタノールを前記酢酸の合成工程に供する前に、前記粗メタノールから水素を分離する工程を更に含む請求項1又は2に記載の方法。
  4. 天然ガスから酢酸を製造する装置であって、
    天然ガスを部分酸化法によって、水素および一酸化炭素を含有する合成ガスに改質する部分酸化反応器と、
    前記合成ガスを圧縮するガス圧縮機と、
    前記圧縮した合成ガスから、メタノールおよび一酸化炭素を含有する粗メタノールを生成するメタノール合成器と、
    前記粗メタノールから酢酸を合成する酢酸合成器と
    を備え、
    前記ガス圧縮機が、前記メタノール合成器におけるメタノールの転化率を制御するために、前記合成ガスを圧縮する圧力を変化させる制御部を有する装置。
  5. 前記メタノール合成器で得られた粗メタノールを、前記酢酸合成器に供給する前に、前記粗メタノールから水素を分離する水素分離器を更に備える請求項4又は5に記載の装置。
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