JP2017131954A - 冷却機及び溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接される板材の形状にかかわらず、板材の熱変形を抑制することができる冷却機及び溶接装置を提供する。【解決手段】溶接装置(10)は、冷却機(4A,4B)と、溶接トーチ(2)とを備える。冷却機(4A,4B)は、溶接時に板材(M1,M2)を冷却する。溶接トーチ(2)は、冷却機(4A)と冷却機(4B)との間に配置される。冷却機(4A,4B)は、複数の冷却体(41)と、複数の支持体(43)とを備える。複数の冷却体(41)は、板材(M1,M2)の溶接方向(X)に並べて配置される。複数の冷却体は、板材(M1,M2)の被冷却面(S1,S2)に接触する。複数の支持体(43)は、複数の冷却体(41)に対応して設けられる。支持体(43)の各々は、対応する冷却体(41)を水平面に対して傾かせるように可動に支持する。支持体(43)の各々は、対応する冷却体(41)を板材(M1,M2)の被冷却面(S1,S2)に押し付ける。【選択図】図1

Description

本開示は、冷却機に関し、より詳しくは、溶接時に板材を冷却するための冷却機に関する。また、本開示は、冷却機を備える溶接装置に関する。
金属製の板材同士を溶接する際、各板材において、溶接入熱のために発生する熱ひずみにより、熱変形が生じることがある。板材の熱変形は、外観上好ましくないだけでなく、板材が用いられる製品の性能にも影響する。このため、溶接後にプレス機等で熱変形部分を矯正することがある。この場合、矯正に時間及び労力を要するため、工数が増大する。また、板材の熱変形を加味して製品の設計を行うことがある。この場合、設計に過大な試行錯誤を要するため、やはり工数が増大する。
工数を削減するためには、溶接時に板材の熱変形を抑制することが好ましい。熱変形の抑制方法の1つとして、溶接時において板材の溶接部周辺を強制的に抜熱し、温度勾配による熱ひずみを緩和する方法がある。
例えば、特許文献1には、溶接時における板材の冷却機が開示されている。特許文献1の冷却機では、下面が開口した冷却ボックスが板材の溶接線上に配置され、この冷却ボックス内に冷却水が供給される。これにより、板材及び溶接ビードが冷却され、板材の熱変形が抑制される。
特許文献2にも、溶接時における板材の冷却機が開示されている。特許文献2の冷却機では、板材の溶接部の左右に殻体を配置し、各殻体の内部に冷媒を流通させる。これにより、溶接部の両側に冷却ラインが形成される。板材において冷却ラインの外側の部分には熱が伝達されにくくなり、当該部分の熱変形が抑制される。
特開2002−153988号公報 特開2001−71129号公報
特許文献1の冷却機では、溶接される板材の溶接線上に単一の冷却ボックスが配置される。溶接される板材が平坦なものであれば、冷却ボックスの全体が板材に押し付けられる。しかしながら、溶接される板材が湾曲している場合、冷却ボックスにおいて、板材に強く接触する部分と板材に接触しにくい部分とが生じる。
特許文献2の冷却機では、各殻体が溶接部の一端近傍から他端近傍まで延びている。このような形状の殻体は、溶接される板材が湾曲している場合、板材に均一に接触することができない。
このように、特許文献1及び2のような冷却機では、溶接される板材の形状によっては、冷却機と板材との接触が不均一になり、板材の効果的な冷却が見込めない。板材が溶接時に効果的に冷却されなければ、板材において溶接入熱による熱ひずみが発生し、熱変形が生じてしまう。
本開示は、板材について、特に金属製の板材について、溶接される板材の形状にかかわらず、板材の熱変形を抑制することができる冷却機及び溶接装置を提供することを目的とする。
本開示に係る冷却機は、溶接時に板材を冷却する。冷却機は、複数の冷却体と、複数の支持体とを備える。複数の冷却体は、板材の溶接方向に並べて配置される。複数の冷却体は、板材の被冷却面に接触する。複数の支持体は、複数の冷却体に対応して設けられる。支持体の各々は、対応する冷却体を水平面に対して傾かせるように可動に支持する。支持体の各々は、対応する冷却体を板材の被冷却面に押し付ける。
本開示に係る溶接装置は、第1板材と第2板材とを溶接する。溶接装置は、第1冷却機と、第2冷却機と、溶接トーチとを備える。第1及び第2冷却機は、上述の構成を有する。第1冷却機は、溶接時に第1板材を冷却する。第2冷却機は、溶接時に第2板材を冷却する。溶接トーチは、第1冷却機と第2冷却機との間に配置される。
本開示によれば、溶接される板材の形状にかかわらず、板材の熱変形を抑制することができる。
図1は、実施形態に係る溶接装置の概略構成を示す斜視図である。 図2は、図1に示す溶接装置の正面図である。 図3は、図1に示す溶接装置が備える冷却機の一部分を示す斜視図である。 図4は、図3に示す冷却機の側面図である。 図5は、図3に示す冷却機が備える支持体の構成を示す斜視図である。 図6は、図3に示す冷却機の溶接時の動作を示す斜視図である。 図7は、図6に示す冷却機の側面図である。
板材同士が溶接される際、各板材に温度勾配が生じて熱ひずみが発生する。板材の熱変形は、この熱ひずみにより、板材が塑性変形を起こすことによって発生する。
板材の熱変形を抑制するためには、板材に生じる温度勾配を緩和して熱ひずみを低減させる必要がある。温度勾配の緩和方法としては、冷却機によって板材の溶接部周辺を冷却し、板材の溶接部の近傍から抜熱する方法がある。冷却機は、熱伝導率が高い材料で構成された冷却体を備える。冷却機は、溶接時に冷却体を板材に接触させることにより、板材からの抜熱を行う。
抜熱量は、冷却体と板材との接触圧力に関係する。抜熱量を増加させるためには、冷却体と板材とを密着させ、冷却体によって板材を十分に押圧する必要がある。
冷却体は、その全体にわたって均一に板材を押圧することが好ましい。冷却体において、板材に対する押圧力が場所によって異なる場合、板材からの抜熱量にも差が生じる。押圧力が著しく不均一になり、抜熱量の差が許容範囲を超えた場合、板材において熱変形が生じる。このような問題は、溶接される板材が湾曲している場合等に生じやすい。
本発明者等は、以上の知見に基づき、実施形態に係る冷却機及び溶接装置を考案した。
実施形態に係る冷却機は、溶接時に板材を冷却する。冷却機は、複数の冷却体と、複数の支持体とを備える。複数の冷却体は、板材の溶接方向に並べて配置される。複数の冷却体は、板材の被冷却面に接触する。複数の支持体は、複数の冷却体に対応して設けられる。支持体の各々は、対応する冷却体を水平面に対して傾かせるように可動に支持する。支持体の各々は、対応する冷却体を板材の被冷却面に押し付ける(第1の構成)。
第1の構成において、各冷却体は、支持体により、水平面に対して傾くように可動に支持されている。この構成によれば、各冷却体は、板材の被冷却面に押し付けられたとき、押し付けられた部分の形状に応じて傾く。すなわち、板材の被冷却面が水平面でない場合であっても、複数の冷却体が板材の被冷却面に追従する。これにより、複数の冷却体が板材を均一に押圧し、板材から均一に抜熱する。よって、板材の熱変形を抑制することができる。
冷却機は、さらに、複数の弾性体を備えることができる。弾性体の各々は、複数の冷却体のうち隣り合う2つの冷却体の間に配置されて、2つの冷却体を連結する。好ましくは、複数の冷却体及び複数の弾性体は、それぞれ枠状を有し、溶接方向に延びる冷媒通路を構成する(第2の構成)。
第2の構成では、それぞれ枠状の冷却体及び弾性体が連結されることにより、冷媒通路が形成される。板材の溶接時には、冷媒通路内に冷媒を通して冷却体の昇温を抑制することができる。よって、冷却体による板材の抜熱効果を高めることができ、板材の熱変形をより確実に抑制することができる。
支持体の各々は、対応する冷却体を溶接方向と直交する水平軸周りに回転可能に支持してもよい(第3の構成)。
第3の構成において、冷却体は、溶接方向と直交する水平軸周りに回転する。冷却体は、板材の被冷却面が溶接方向に勾配を有する場合、その勾配に応じて傾いて板材の被冷却面に沿うことができる。
実施形態に係る溶接装置は、第1板材と第2板材とを溶接する。溶接装置は、第1冷却機と、第2冷却機と、溶接トーチとを備える。第1及び第2冷却機は、少なくとも第1の構成を有する。第1冷却機は、溶接時に第1板材を冷却する。第2冷却機は、溶接時に第2板材を冷却する。溶接トーチは、第1冷却機と第2冷却機との間に配置される(第4の構成)。
溶接装置において、第1及び第2冷却機は、少なくとも第1の構成を有する。このため、第1及び第2冷却機は、それぞれ、第1及び第2板材に複数の冷却体を追従させることができる。よって、各板材は、その形状にかかわらず、複数の冷却体によって均一に押圧される。これにより、各板材からの抜熱量が均一になり、各板材の熱変形を抑制することができる。
第1及び第2板材は、それぞれ湾曲形状を有していてもよい。溶接装置は、さらに、ステージを備えることができる。ステージは、第1及び第2板材を配置するための湾曲面を含んでいてもよい(第5の構成)。
第5の構成によれば、湾曲した第1及び第2板材をステージの湾曲面上に配置することができる。よって、溶接中において、第1及び第2板材を確実に保持することができる。
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については同一の符号を付し、同じ説明を繰り返さない。説明の便宜上、各図において、構成を簡略化又は模式化して示したり、一部の構成を省略して示したりする場合がある。
[溶接装置の構成]
図1及び図2は、それぞれ、実施形態に係る溶接装置10の概略構成を示す斜視図及び正面図である。図1及び図2に示すように、溶接装置10は、ステージ1と、溶接トーチ2と、固定部材3と、冷却機4A,4Bとを備える。溶接装置10は、それぞれ湾曲形状を有する板材M1,M2を溶接する。板材M1,M2は、溶接トーチ2によって溶接可能な金属板である。
図1に示すように、ステージ1は、湾曲面11を含む。湾曲面11には、板材M1,M2が端面同士を突き合わせた状態で配置される。板材M1,M2は、それぞれ被冷却面S1,S2を上側に向けて湾曲面11上に載置される。
湾曲面11は、湾曲した板材M1,M2を保持可能な形状に形成される。例えば、湾曲面11は、板材M1,M2の曲率と実質的に等しい曲率を有する。ステージ1は、溶接中の板材M1,M2を抜熱する観点から、金属等で構成されていることが好ましい。
溶接トーチ2としては、公知の溶接機を用いることができる。溶接トーチ2は、例えば、レーザ溶接機である。図2に示すように、溶接トーチ2は、冷却機4Aと冷却機4Bとの間に配置される。溶接トーチ2は、ステージ1の上方に配置される。
溶接トーチ2は、取付具5を介し、固定部材3に対して移動可能に取り付けられている。固定部材3は、溶接装置10が設置される建物等に固定される。溶接時において、溶接トーチ2は、取付具5とともに、ステージ1上の板材M1,M2の突き合わせた端面に沿って水平に移動する。以下、溶接トーチ2が移動する方向を溶接方向Xという。溶接方向Xは、板材M1,M2の溶接が進行する方向であるが、鉛直成分を含まない水平な方向である。
図2に示すように、冷却機4A,4Bは、ステージ1の上方に配置される。冷却機4Aは、ステージ1上の板材M1の上方に配置される。冷却機4Bは、ステージ1上の板材M2の上方に配置される。冷却機4A,4Bは、固定部材3に取り付けられている。溶接時において、冷却機4A,4Bは、それぞれ板材M1,M2を冷却する。
冷却機4A,4Bは同じ構成を有する。本実施形態において、冷却機4A,4Bを区別しないときは、冷却機4A及び/又は冷却機4Bを冷却機4という。また、板材M1,M2を区別しないときは、板材M1及び/又は板材M2、被冷却面S1及び/又は被冷却面S2を、それぞれ板材M、被冷却面Sという。以下、冷却機4の構成について説明する。
図3及び図4は、それぞれ、冷却機4の一部分を示す斜視図及び側面図である。図3及び図4に示すように、冷却機4は、複数の冷却体41と、複数の弾性体42と、複数の支持体43とを備える。
冷却体41は、板材Mに接触して板材Mを冷却する。冷却体41は、熱伝導率が高い材料で構成されていることが好ましい。冷却体41の材料としては、例えば、鋼等を挙げることができ、銅やアルミニウムを好ましい材料として挙げることができる。
複数の冷却体41は、溶接方向Xに並べて配置される。冷却体41は、枠状に形成されている。枠状とは、溶接方向Xに貫通する貫通孔を有する形状を意味する。本実施形態では、冷却体41は角筒状をなす。
冷却体41の数や寸法は、板材Mの曲率及び/又は板材Mの冷却対象領域の大きさに応じて、適宜決定すればよい。冷却対象領域は、板材Mのうち溶接時に冷却を要する領域である。冷却対象領域は、板材Mにおいて、溶接部の近傍で溶接方向Xに沿って延びる。例えば、溶接方向Xにおける冷却対象領域の長さが溶接方向Xに沿って延びる溶接部の長さと同じであると仮定して、溶接方向Xにおいて冷却体41を押しつける長さを溶接部の長さ以上にしてもよい。すなわち、溶接方向Xにおいて、冷却対象領域の長さと同じ長さだけ複数の冷却体41が並べられていてもよいし、冷却対象領域の長さを超えて複数の冷却体41が並べられていてもよい。複数の冷却体41は、冷却対象領域の表面に均等に接触するように配置されることが好ましい。
例えば、複数の冷却体41は、一定の間隔dを空けて溶接方向Xに並んでいる。間隔dは、各冷却体41が直立状態のときの間隔である。冷却体41の肉厚をD、冷却体41の熱伝導率をH、板材Mの熱伝導率をhとしたとき、間隔dは、D×2h/H以下であることが好ましい。冷却体41の肉厚Dは、板材Mに接触する位置における冷却体41の壁厚、つまり、冷却体41の板材M側における外壁面から内壁面までの鉛直方向の長さである。間隔d、肉厚D、及び熱伝導率H,hの単位は任意である。ただし、間隔dの単位は肉厚Dの単位と等しく、熱伝導率Hの単位は熱伝導率hと等しい。肉厚Dは、枠状の冷却体41において、板材M側の部分の鉛直方向の寸法とする。
冷却体41間の間隔dがD×2h/H以下であれば、板材Mから冷却体41への熱流束が冷却体41内の熱流束以下になると考えられる。よって、冷却体41による板材Mの冷却能力を十分に得ることができる。冷却体41内の熱流束とは、冷却体41と板材Mとの界面から、後述する冷媒通路Pへの熱流束である。
複数の冷却体41の間には、それぞれ弾性体42が配置されている。弾性体42の各々は、隣り合う2つの冷却体41を連結する。弾性体42の弾性率(縦弾性係数)は、冷却体41の弾性率よりも小さい。弾性体42は、少なくとも溶接時の熱で変形しない程度の耐熱性を有することが好ましい。弾性体42は、例えば耐熱ゴム等、周知の材料で構成することができる。
弾性体42は、枠状に形成されている。つまり、弾性体42は、溶接方向Xに貫通する貫通孔を有する。ただし、弾性体42は、冷却体41よりも小さい。弾性体42は、溶接時において板材Mに接触しない。弾性体42の貫通孔と冷却体41の貫通孔とが連なることにより、冷却体41及び弾性体42内に、溶接方向Xに延びる冷媒通路Pが形成される。冷媒通路Pは、溶接時に冷媒を通過させるための通路である。冷媒通路Pは、溶接方向Xの両端に開口を有する。
冷却体41及び弾性体42の形状は、特に限定されるものではない。冷却体41は、板材Mに接触するための平面を有していればよい。弾性体42は、冷却体41同士を連結できる形状であればよい。冷却体41及び弾性体42の各々において、貫通孔は外周面と相似の形状とすることもできるし、非相似の形状とすることもできる。冷却体41の貫通孔の形状は、弾性体42の貫通孔の形状と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
弾性体42は、隣接する冷却体41の各々に固定されている。弾性体42は、冷却体41と弾性体42との間から冷媒が漏れないように、冷却体41に固定される。冷却体41と弾性体42との固定方法は、特に限定されるものではない。例えば、接着剤を用いて冷却体41と弾性体42とを接着してもよいし、冷却体41において貫通孔の周りに溝を設け、この溝に弾性体42の端部を挿入して溝の縁部をかしめることで、冷却体41と弾性体42とを固定してもよい。
複数の支持体43は、複数の冷却体41に対応して設けられる。支持体43の各々は、その上端が固定部材3に取り付けられている。支持体43の各々は、その下端において、対応する位置の冷却体41を支持する。支持体43は、対応する冷却体41を水平面に対して傾かせる構成を有する。各支持体43は、対応する冷却体41を板材Mの被冷却面Sに押し付ける。
図5は、支持体43の構成を示す斜視図である。図5に示すように、支持体43は、可動部431,432と、押圧部433とを有する。可動部431,432は、冷却体41の傾きを許容するための構成を有する。押圧部433は、冷却体41を下方に押圧するための構成を有する。
可動部431は、押圧部433の上方に配置されている。可動部431は、上リンク部材431aと、下リンク部材431bとを含む。
上リンク部材431aの上端は、図3及び図4に示す固定部材3に固定される。上リンク部材431aは、その下端において、下リンク部材431bを軸A1周りに回転可能に支持している。軸A1は、溶接方向Xに直交する水平軸である。冷却体41は、可動部432及び押圧部433を介して下リンク部材431bに接続されている。このため、冷却体41は、下リンク部材431bとともに軸A1周りに回転することができる。
可動部432は、押圧部433の下方に配置されている。可動部432は、上リンク部材432aと、下リンク部材432bとを含む。
上リンク部材432aの上端は、押圧部433に取り付けられている。上リンク部材432aは、その下端において、下リンク部材432bを軸A2周りに回転可能に支持する。軸A2は、溶接方向Xに直交する水平軸である。冷却体41は、下リンク部材432bの下端に接続されている。このため、冷却体41は、下リンク部材432bとともに軸A2周りに回転することができる。
上リンク部材431a,432aは、それぞれ、公知のジョイント機構を利用して下リンク部材431b,432bと連結することができる。公知のジョイント機構としては、例えば、ピボットピンによって2つの部材を単一の軸周りに相対回転可能に連結する、いわゆるシングルジョイントが挙げられる。2つの部材を多軸周りに相対回転させるボールジョイントやユニバーサルジョイント等を利用して、上リンク部材431a,432aの各々を下リンク部材431b,432bと連結してもよい。
押圧部433は、シリンダ433aと、圧縮ばね433bとを含む。シリンダ433aは、上面及び下面に開口を有する中空部材である。シリンダ433aの上面の開口には、可動部431が挿入される。シリンダ433aの下面の開口には、可動部432が挿入される。可動部431,432の少なくとも一方は、シリンダ433aに対して上下方向の相対移動が可能なよう、シリンダ433a内に挿入されている。
シリンダ433a内には、圧縮ばね433bが収容されている。本実施形態における圧縮ばね433bは、コイルばねである。ただし、圧縮ばね433bは、空気ばね、板ばね、又は竹の子ばね等であってもよい。
圧縮ばね433bの一端は、シリンダ433a内において、可動部431の下端に接続される。圧縮ばね433bの他端は、シリンダ433a内において、可動部432の上端に接続される。圧縮ばね433bは、圧縮荷重が付与された際、反力によって冷却体41を下方に押圧する。
[溶接装置の動作]
次に、上述のように構成された溶接装置10の動作について説明する。
図1に示すように、溶接装置10によって板材M1,M2を溶接する際、ステージ1の湾曲面11上に板材M1,M2を配置する。板材M1,M2は、被冷却面S1,S2を上側に向け、端面同士を突き合わせた状態で湾曲面11上に載置される。溶接トーチ2は、固定部材3を溶接方向Xに移動し、板材M1,M2を溶接する。
溶接時において、板材M1の被冷却面S1には、冷却機4Aの冷却体41が接触する。板材M2の被冷却面S2には、冷却体4Bの冷却体41が接触する。以下、冷却機4の動作について、図6及び図7を参照しつつ説明する。図6及び図7は、それぞれ、溶接時における冷却機4の動作を示す斜視図及び側面図である。
図6に示すように、溶接時において、支持体43の圧縮ばね433bは、固定部材3と板材Mとの間で圧縮される。冷却体41は、圧縮ばね433bの反力により、板材Mの被冷却面Sに押し付けられる。冷却体41は、被冷却面Sに押し付けられたとき、押し付けられた部分の形状に応じて傾く。
図7に示すように、板材Mは、側面視で上方に弓なりの形状に形成されている。板材Mは、溶接方向Xに沿って勾配を有する。板材Mの被冷却面Sにおいて、水平面に対する傾き(接線角度)は、溶接方向Xの中央部分で小さく、両端部分で大きい。このため、被冷却面Sに押し付けられた冷却体41の傾きは、溶接方向Xの中央側でより小さく、各端側でより大きくなる。
このように、冷却体41は、板材Mの被冷却面Sに沿って傾く。よって、全ての冷却体41が、下面のほぼ全体で被冷却面Sを押圧することとなる。押圧された板材Mから冷却体41への熱伝導により、溶接中の板材Mが冷却される。
各冷却体41が傾くことによって冷却体41間の間隔が大きくなると、冷却体41間で弾性体42が伸びる。弾性体42の露出を抑制するために、溶接時において、溶接方向Xの両端に位置する冷却体41を溶接方向Xの外側から中央に向かって押圧してもよい。
溶接時において、冷媒通路Pには冷媒を供給することができる。冷媒は、冷媒通路Pの一方の開口から供給され、他方の開口から排出される。冷媒として、例えば水を使用することができる。
[効果]
本実施形態に係る冷却機4では、板材Mの溶接時において、複数の冷却体41が板材Mの被冷却面Sの形状に応じて傾き、被冷却面Sに追従する。このため、全ての冷却体41が実質的に同じ押圧力で板材Mを押圧する。これにより、板材Mの冷却対象領域が均一に冷却され、板材Mの熱変形を抑制することができる。
冷却機4は、冷却体41及び弾性体42によって構成された冷媒通路Pを有する。溶接時において、冷媒通路Pに冷媒を供給することにより、冷却体41の昇温を抑制することができる。よって、冷却体41による板材Mからの抜熱効果を向上させることができ、板材Mの熱変形をより確実に抑制することができる。
冷却機4において、支持体43は、冷却体41を溶接方向Xに直交する軸A1,A2周りに回転可能に支持している。このため、溶接方向X又はその反対方向に冷却体41を容易に傾倒させることができる。よって、板材Mの被冷却面Sにおける溶接方向Xの勾配に冷却体41の下面を沿わせることができる。
本実施形態に係る溶接装置10は、湾曲面11を含むステージ1を備えている。このため、溶接の間、湾曲形状を有する板材Mを確実に保持することができる。
[変形例]
以上、実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、湾曲形状を有する板材を溶接する。しかしながら、本開示に係る冷却機及び溶接装置は、複数の冷却体を板材に追従させるものであるため、平坦な板材の溶接や、より複雑な曲げ形状を有する板材の溶接にも使用することができる。
上記実施形態に係る溶接装置は、湾曲面を含むステージを備える。しかしながら、溶接装置は、溶接される板材を保持することができればよく、このようなステージを備えていなくてもよい。板材の保持方法は、板材の形状等に応じて決定することができる。
上記実施形態では、溶接トーチ及び2つの冷却機が共通の固定部材に取り付けられている。しかしながら、2つの冷却機は、別々の固定部材に取り付けられてもよい。また、冷却機の少なくとも一方が、溶接トーチとは別の固定部材に取り付けられていてもよい。
上記実施形態では、冷却体及び弾性体が枠状に形成されている。しかしながら、冷却体及び弾性体の少なくとも一方が貫通孔を有しない中実形状であってもよい。また、冷却体の間に弾性体が配置されていなくてもよい。このような構成の場合、冷却機には冷媒通路が形成されないが、板材から冷却体への熱伝導によって板材を冷却することが可能である。
上記実施形態では、冷却体は、溶接方向に直交する2つの水平軸の周りに回転する。しかしながら、冷却体の回転軸は1つであってもよい。すなわち、上記実施形態に係る冷却機において、支持体に備えられた2つの可動部のうち一方を排除してもよい。
冷却体の回転軸は、溶接方向に直交する水平軸でなくてもよい。回転軸の方向は、溶接される板材の形状に応じて決定することができる。冷却体が水平面に対して傾くことが可能であれば、冷却体を所定の回転軸周りに回転させなくてもよい。
上記実施形態において、支持体は、圧縮ばねを利用して冷却体を押圧する。しかしながら、冷却体の押圧方法は、これに限定されるものではない。例えば、油圧等を利用して冷却体を押圧することもできる。
10:溶接装置
1:ステージ
11:湾曲面
2:溶接トーチ
4,4A,4B:冷却機
41:冷却体
42:弾性体
43:支持体
P:冷媒通路
M,M1,M2:板材
S,S1,S2:被冷却面

Claims (5)

  1. 溶接時に板材を冷却するための冷却機であって、
    前記板材の溶接方向に並べて配置され、前記板材の被冷却面に接触する複数の冷却体と、
    前記複数の冷却体に対応して設けられ、各々が対応する冷却体を水平面に対して傾かせるように可動に支持し、各々が前記対応する冷却体を前記板材の被冷却面に押し付ける複数の支持体と、
    を備える、冷却機。
  2. 請求項1に記載の冷却機であって、さらに、
    各々が、前記複数の冷却体のうち隣り合う2つの冷却体の間に配置されて、前記2つの冷却体を連結する複数の弾性体、
    を備え、
    前記複数の冷却体及び前記複数の弾性体は、それぞれ枠状を有し、前記溶接方向に延びる冷媒通路を構成する、冷却機。
  3. 請求項1又は2に記載の冷却機であって、
    前記支持体の各々は、前記対応する冷却体を前記溶接方向と直交する水平軸周りに回転可能に支持する、冷却機。
  4. 第1板材と第2板材とを溶接するための溶接装置であって、
    請求項1から3のいずれか1項に記載され、溶接時に前記第1板材を冷却する第1冷却機と、
    請求項1から3のいずれか1項に記載され、溶接時に前記第2板材を冷却する第2冷却機と、
    前記第1冷却機と前記第2冷却機との間に配置される溶接トーチと、
    を備える、溶接装置。
  5. 請求項4に記載の溶接装置であって、
    前記第1及び第2板材は、それぞれ湾曲形状を有し、
    前記溶接装置は、さらに、前記第1及び第2板材を配置するための湾曲面を含むステージを備える、溶接装置。
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