JP2017132666A - グレー色調低放射ガラス、及びグレー色調低放射ガラスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、外観品質が良好なグレー色調の透過色調を有する低放射ガラスを得ることを目的とした。【解決手段】ガラス板表面に、透過色調がグレー色調の低放射膜が形成された低放射ガラスにおいて、該低放射膜が、ガラス板表面から順に、第1の誘電体層、第1のAg層、第1のバリア層、第2の誘電体層、第2のAg層、第2のバリア層、及び第3の誘電体層を有するものであり、前記第1のバリア層は、酸化されたZnAl、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層であり、前記第2の誘電体層は、酸化物誘電体を有するものであり、該第2のバリア層は、酸化又は窒化されていないTi、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層であるグレー色調低放射ガラス。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス表面に低放射膜を有する低放射ガラスに関するものであり、特に透過色調がグレー色調の低放射ガラスに関するものである。
近年、冷暖房効率の向上を目的として、低放射性の積層膜(以下、低放射膜と記載することもある)を形成した低放射ガラスを使用した窓ガラスが普及しつつある。この低放射ガラスは、室内に可視光を取り入れ、窓ガラスに要求される採光性を満たす一方で、前記の低放射膜が近赤外域から赤外域の光を反射するため、太陽光による室内の温度上昇を抑制できる。また、室内から室外への熱の伝達を遮断するため、室内を保温、断熱する能力も高い。
上記のような低放射膜として、Agを主成分とする金属層を用いたものが多く利用されている。例えば特許文献1では、Agを主成分とする金属層である第2層と第4層の幾何学厚さの総和が22〜29nm、第2層の幾何学厚さが第4層の幾何学厚さの0.3〜0.8倍であり、誘電体層である第1、3、5層の光学厚さの総和が220〜380nm、第3層の光学厚さが140〜200nm、第1層の光学厚さが第5層の光学厚さの0.4〜1.5倍として、近赤外域の反射率の向上がなされた窓用ガラス積層体を開示している。当該窓用ガラス積層体は、その実施例において可視光透過率が70%以上、日射透過率が33〜40%程度である。
上記のように可視光透過率が70%以上となる低放射膜は採光性を備えたものであるが、一方で例えばオフィスビル等は日光や隣接建築物からの反射光が眩しいため、グレア感(眩しさ)の低減を目的として、可視光透過率を上記の70%より低く抑えた窓材への需要もあり、このような窓材としては前述した遮熱性を重要視したタイプの低放射ガラスが使用される。遮熱性を重要視したタイプとしては、可視光透過率は70%未満で、日射透過率が40%以下となるような低放射ガラスを複層ガラスに組み込み、該複層ガラスの日射熱取得率が0.40以下を示す複層ガラスが検討されている。
例えば特許文献2には、透明板上に日射光をある程度吸収する吸収層を設け、その上層に前述したようなAgを主成分とする層と透明誘電体層とを含む積層膜を形成した日射遮蔽性透光板が開示されている。実施例において、当該日射遮蔽性透光板の単板での日射透過率は21〜35%以下であり、複層ガラスにした時の日射熱取得率は0.29〜0.40である。
また、例えば特許文献3には、基板上に、第1の誘電体層と、第1のAg層と、第1のバリア層と、第1の吸収層と、第2の誘電体層と、第2のAg層と、第2の吸収層と、第3の誘電体層と任意にトップコート層とを含み、前記第1の吸収層又は前記第2の吸収層のいずれかが任意に選択される低放射率コーティングが開示されている。当該低放射率コーティングは、バリア層上に吸収層を設けることによって、化学的耐久性及び機械的耐久性、魅力的な外観品質を達成している。
なお、バリア層とは、一般的にAg層の表面に設けられる層である。Ag層は酸化され易く、酸化すると低放射膜として劣化してしまうという潜在的な問題がある。しかし、Ag層より上層の膜を成膜する際、酸素を含むような反応性ガスを用いてスパッタリングを行うと、下層のAg層も酸化されてしまう。その為、Ag層の表面に、不活性ガスを用いてバリア層を設け、バリア層上に上層を形成する。通常、バリア層は上層を形成する際の反応性ガスによって酸化される。
上記のようなバリア層としては、Alを含有するZn膜(以下「ZnAl」と記載することもある)、Ti膜、Cr膜、ステンレス鋼(Fe−Ni−Cr合金)膜、NiとCrの合金膜等が知られている(例えば特許文献3〜5)。
特開2010−195638号公報 特開平11−228185号公報 特表2008−540320号公報 特開平7−187727号公報 特開平11−343146号公報
近年、前述するようなAg層を2層有する低放射膜を用いた低放射ガラスが、建物の窓材として注目されている。従来はビル等のように壁面にコンクリートを用いた建物の場合、クリアや彩度の低いブルー、グリーンやイエロー等の透過色調と、ブルーやグリーン等の反射色調と、を有したガラスが用いられており、可視光透過率が60%以上で適度な採光性を有していた。また、建物のデザイン面から、外観品質の色味に特徴を持たせる為に、ブルーやグリーン等の反射色調の彩度を上げ、さらに反射率を高くしたものも用いられており、その場合は可視光透過率が50〜60%程度、反射率が10〜20%のガラスを使用していた。一方で、より壁面との一体感を求めたガラスとして、彩度や明度を抑えた透過色調、主張しすぎない反射率や反射色調を有するガラスへの要求が高まっている。
上記のようなガラスを得るひとつの手法として、ガラス板の厚みが3mmのときの可視光透過率が50%未満程度に低く、かつ透過色調が中間色(例えば、CIE L色度座標図における透過光のa、bが、それぞれ+2〜−5の範囲内)であるグレー色調のガラスが挙げられる。可視光透過率を低くする為にはAg層の厚みを厚くすればよいが、その場合、反射率が増大してギラつきが増すことにより、透過のグレー色よりも反射のブルーやグリーンなどの色味が顕著に現れるようになったり、斜めから見た時の反射色調に赤味を生じ易くなり、外観品質を損ねてしまうという問題がある。
従って、本発明は、外観品質が良好なグレー色調の透過色調を有する低放射ガラスを得ることを目的とした。
本発明者らが上記課題に対して鋭意検討を行った結果、低放射膜の表面側のバリア層の膜厚を一般的なバリア層の膜厚よりも厚くし各誘電体層の膜厚を調節することで、可視光透過率とガラス面の反射率が低下し、透過色調が中間色を呈することがわかった。前述したように、通常バリア層はバリア層の上層の酸化物誘電体を成膜する際、使用する反応性ガスによって酸化され、可視域〜赤外域にかけての吸収率(以下、「日射吸収率」と記載することもある)が小さくなる。バリア層は膜厚が厚い程酸化され難くなる為、バリア層を厚くすることによってバリア層の酸化が不十分となり、その結果上記の波長範囲の吸収率が高くなり、ガラス板の厚みを3mmとしたとき、可視光透過率を50%未満、ガラス面の反射率を10%未満、さらに透過色調を中間色とするのが可能になったと考えられる。
また、得られた低放射ガラスを斜めから見た時に赤味を呈さず、優れた外観品質を有する事がわかった。さらに検討を行ったところ、2層あるバリア層の両方の膜厚を酸化が不十分になる程度に厚くし、透過色調が中間色を呈するように各誘電体層の膜厚を調節した場合は、ガラス面の反射率が10〜20%程度になるという知見を得た。
従って本発明は、ガラス板表面に、透過色調がグレー色調の低放射膜が形成された低放射ガラスにおいて、該低放射膜が、ガラス板表面から順に、第1の誘電体層、第1のAg層、第1のバリア層、第2の誘電体層、第2のAg層、第2のバリア層、及び第3の誘電体層を有するものであり、前記第1のバリア層は、酸化されたZnAl、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層をであり、前記第2の誘電体層は、酸化物誘電体を有するものであり、該第2のバリア層は、酸化又は窒化されていないTi、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層であるグレー色調低放射ガラスである。
本発明における「グレー色調」とは、ガラス板の厚みが3mmの時の、JIS R3106(1998)に準拠する方法で得られた可視光透過率が50%未満であり、JIS Z8781−4に準拠して算出した低放射ガラス板の透過色調をCIE L色度座標図で表した値において、a、bが、それぞれ+2から−5の範囲内にあることを指すものとする。
また、本発明は、グレー色調低放射ガラスと、ガラス板とを、スペーサーを介して一体化させた複層ガラスであり、該低放射ガラスの低放射膜が形成された面が、スペーサー側にあることを特徴とする複層ガラスである。
また、本発明は、ガラス板表面に、透過色調がグレー色調の低放射膜が形成された低放射ガラスの製造方法において、スパッタリング法を用いて、ガラス板上に、第1の誘電体層、第1のAg層、第1のバリア層、第2の誘電体層、第2のAg層、第2のバリア層、及び第3の誘電体層を順に形成し、低放射膜を得る工程を有し、該低放射膜を得る工程は、第1のバリア層として、ZnAl、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる一つの層を不活性ガス雰囲気中で成膜する工程、第2の誘電体層を酸素を含む反応性ガス雰囲気中で成膜する工程、該第2の誘電体層の成膜時に用いる反応性ガス雰囲気中で該第1のバリア層を酸化する工程、及び第2のバリア層として、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層を不活性ガス雰囲気中で成膜し、膜厚を3〜12nmとする工程、を有することを特徴とするグレー色調低放射ガラスの製造方法である。
本発明により、外観品質が良好なグレー色調の透過色調を有する低放射ガラスを得ることが可能となった。
本発明の低放射膜の一実施形態を表す断面模式図である。 本発明の複層ガラスの一実施形態を表す断面模式図である。
本発明は、ガラス板表面に、透過色調がグレー色調の低放射膜が形成された低放射ガラスにおいて、該低放射膜が、ガラス板表面から順に、第1の誘電体層、第1のAg層、第1のバリア層、第2の誘電体層、第2のAg層、第2のバリア層、及び第3の誘電体層を有するものであり、前記第1のバリア層は、酸化されたZnAl、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層であり、前記第2の誘電体層は、酸化物誘電体を有するものであり、該第2のバリア層は、酸化又は窒化されていないTi、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層であるグレー色調低放射ガラスである。
1:低放射ガラス
本発明の低放射膜の好適な実施形態を図1に示した。低放射膜2はガラス板1上に形成されるものであり、通常のガラス板1よりも放射率が低いものであればよい。また、例えば該低放射膜2が形成された低放射ガラス3の、JIS R3106に準拠して測定される垂直放射率が0.3以下とするものを「低放射膜」としてもよい。また、該低放射膜とガラス板の間、または、該低放射膜の最上層の表面に、任意の層が形成されてもよい。
また、本発明のグレー色調低放射ガラス3は、JIS R3106(1998)に準拠して算出した低放射ガラス3のガラス面の反射率を10%未満とすることが可能である。通常低放射ガラス3は複層ガラスとして用いるが、低放射ガラス3の低放射膜2は屋外や屋内と直接接触しないように配置される。すなわち、低放射ガラス3は屋外や屋内とガラス面で接触する為、ガラス面の反射率を低くすることにより、ギラつきを抑えることが可能となる。
また、本発明のグレー色調低放射ガラス3は、斜めから見た時に反射色が赤味を呈し難いものである。
ここで、物理膜厚とは、低放射膜作製時と同様の成膜条件で作製した単層膜の膜厚と基材の搬送速度との積から、該単層膜を作製する際の成膜速度を求め、該成膜速度を用いて低放射薄膜積層体の該当する層の膜厚を算出した値である。また、光学膜厚とは、低放射膜作製時と同様の成膜条件で作製した単層膜の波長550nmにおける屈折率と膜厚との積から算出した値である。本発明における該屈折率は、単層膜の透過率と反射率とを分光光度計(U−4000、日立製作所製)で測定し、得られた値から光学シミュレーション(Reflectance−transmittance法)によって算出した。
また、本明細書において「ZnAl」とは、ZnにAl成分を含有させた膜を示しており、ZnとAlが1:1で混合する事を示すものではない。Alの含有量は適宜選択されるが、例えば1〜10wt%としてもよい。
また、本明細書において「NiCr」とは、NiとCrの合金膜を示しており、NiとCrが1:1で混合する事を示すものではない。上記成分の含有量は適宜選択されればよいが、例えばNiの含有量を55〜85wt%、Crの含有量を10〜25wt%としてもよい。
また、本明細書において「ステンレス鋼」とは、Fe、Cr、及びNiが混合したものであり、以下「SUS」と記載することもある。上記の3成分の含有量は適宜選択されればよいが、例えばFeを50〜80wt%、Crを10〜25wt%、Niを0〜20wt%含有するとしてもよい。
また、本明細書において「ZnSn」とは、ZnにSn成分を含有させた膜を示しており、ZnとSnが1:1で混合する事を示すものではない。Snの含有量は適宜選択されるが、例えば30〜70wt%としてもよい。また、ZnSnが酸化された膜を「ZnSnO」と記載するが、これもZn:Sn:Oが1:1:1になることを示すものではない。
(ガラス板)
使用するガラス板1は特に限定されるものではないが、例えば、通常使用されているソーダ石灰ガラス、無アルカリガラス、高透過ガラス、風冷強化ガラス、化学強化ガラス、網入りガラス、ホウケイ酸塩ガラス、低膨張ガラス、ゼロ膨張ガラス、低膨張結晶化ガラス、ゼロ膨張結晶化ガラス等を用いることが可能である。
上記のガラス板1の他に、樹脂等の透明基板を用いてもよく、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニール樹脂等が挙げられる。
ガラス板1の厚みは特に限定するものではないが、一般的に建築用ガラスとして使用される3〜19mmとしてもよい。また、可視光透過率や日射透過率は基板の厚みの影響を受けることがあり、該基板が厚くなる程透過率が低下する傾向にある。例えば、上記の建築用ガラスとして使用される3mmのガラス基板と6mmのガラス基板とを比較すると、3mmのガラス基板の方が可視光透過率が0.5〜1.5%程度高くなる。
(誘電体層)
誘電体層11a、b、cはAl、Si、Ti、Zn、In、及びSnからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む酸化物、窒化物、又は酸窒化物の透明な薄膜であることが好ましい。当該誘電体層の第1層11a、第2層11b、第3層11cは低放射膜の反射色調を調整するものであり、各膜厚は所望の色調に合わせて適宜調整すればよく、また、各層は2種類以上の膜が積層したものでもよい。
透過色を中間色とし、赤味を呈さない反射色調を得るためには、光学膜厚で、第1の誘電体層11aを60〜120nm、第2の誘電体層11bを160〜240nm、第3の誘電体層11cを25〜65nm、とするのが好ましい。また、より好ましくは、第1の誘電体層11aを76〜88nm、第2の誘電体層11bを180〜200nm、第3の誘電体層11cを28〜50nmとしてもよい。
第1の誘電体層11aは第1のAg層12aの下地層として作用し、第1のAg層12aとガラス板1との密着性を向上させる。ZnO、SnO、ZnSnO、Si及びTiOを用いるのが好ましい。ZnO、SnO、ZnSnO及びTiOはそれぞれ酸化物膜でも、任意の第3成分を含有する合金酸化物膜であってもよい。また、Siは窒化物膜でも、任意の第3成分を含有する合金窒化物膜であってもよい。
第2の誘電体層11bは、第1のバリア層13aの上に形成されるものであり、低放射膜2の反射色調や日射透過率に大きく影響を及ぼす層である。該第2の誘電体層11bは、酸化物誘電体を有するものとする。例えば、ZnO、SnO、ZnSnO及びTiO等が挙げられる。第2の誘電体層11bを形成する際、酸素を含む反応性ガス雰囲気中で成膜する事によって、下層の第1のバリア層13aを同時に酸化する事が可能である。
第3の誘電体層11cは、第2のバリア層13bの上に形成されるものであり、他の誘電体層と相互に作用し合い、反射色調や日射透過率を調整する層である。該第3の誘電体層11cは、第1の誘電体層11aと同様、ZnO、SnO、ZnSnO、Si及びTiOを用いるのが好ましい。また、第3の誘電体層11cは2層以上とするのが好ましく、最も表面側に形成する最上層14は、低放射膜2の耐湿性や耐久性を向上させる膜を用いるのが望ましい。例えば、Al、Si、及びTiからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む酸化物、窒化物、又は酸窒化物の透明な薄膜が挙げられる。また、物理膜厚を3〜20nmとすれば耐湿性や耐久性が向上するため好ましい。
(Ag層)
Ag層は赤外線を反射する機能を有する層である。また、Agを主成分とする層であり、Ag膜、又はAgを主成分とするAg合金膜である。該Ag合金膜としては、例えばパラジウム、金、白金、ニッケル、銅等の金属をそれぞれ5wt%以下の範囲内で含むものとしてもよい。また、「主成分」とは、Agを90wt%以上含むことを指す。
本発明では、第1のAg層12aと第2のAg層12bの物理膜厚の合計値が、12〜22nmの範囲内に入るのが好ましい。より好ましくは14nm〜19nmとしてもよい。Ag膜の厚みを上記の範囲内とすることによって、良好な外観と低放射機能を併せ持つことが可能となる。また、第2のAg層12bの膜厚≧第1のAg層12aの膜厚とすることによって、ガラス面の反射色調が赤味を呈するのを抑制したり、反射色調の彩度を抑えることが可能となる。
(バリア層)
第1のAg層12a及び第2のAg層12bは、その製造過程でAgが劣化するのを防ぐことを目的として、それぞれの層上にバリア層を形成する。本発明は、第2のバリア層に酸化又は窒化されていない金属成分を含有させることによって、グレー色調と良好な外観品質を得たものである。また、必要に応じて第1のバリア層13a、第2のバリア層13bともに、複数の膜を積層してもよく、2種類以上の金属成分が1つの膜中に混合するものでもよい。
第1のバリア層13aは、酸化されたZnAl、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる少なくとも1つを成分として含むのが好ましい。該第1のバリア層13aは、第2の誘電体層11bを成膜する際に酸化され、日射吸収率が低くなる。この時、日射吸収率が第2のバリア層13aより低くなる程度に酸化されれば良く、完全に酸化されている必要はない。また、第2の誘電体層11bが形成された後の第1のバリア層13aの日射吸収率が過度に高くならないのであれば、第2の誘電体層11bを窒化物や酸窒化物としてもよい。
上記第1のバリア層13aの膜厚は、酸化や窒化、酸窒化可能な程度の厚みにすればよく、使用する成分毎に適宜選択すればよい。例えば第1のバリア層13aとしてZnAl膜を成膜し、酸化させる場合は、物理膜厚を好ましくは0.5〜4.5nm、より好ましくは1.0〜4.5nm程度としてもよい。また、例えばTi膜を用いる場合は2.5nm以下程度、SUS膜を用いる場合は2.0nm以下程度、NiCr膜やNb膜を用いる場合は1.0nm以下程度であれば、第2の誘電体層11bを形成時に酸化が十分になると考えられる。
第2のバリア層13bは、酸化又は窒化されていないTi、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層を含むものである。第1のバリア層13aよりも高い日射吸収率が得られるのであれば、酸化又は窒化されていない金属成分の含有量は特に限定するものではない。このような第2のバリア層13bを得る為には、該第2のバリア層13bは、物理膜厚で膜厚を3〜12nmの範囲内とすることが好ましい。また、より好ましくは4.5〜12nm、さらに好ましくは5〜8nmとしてもよい。なお、第3の誘電体層11cを成膜する際に反応性ガスを用いると、該第2のバリア層13bの第3の誘電体層11c側は反応性ガスによって酸化や窒化されることがある。
2:低放射膜の製造方法
以下に本発明の低放射ガラスの製造方法を説明する。本発明は、ガラス板表面に、透過色調がグレー色調の低放射膜が形成された低放射ガラスの製造方法において、スパッタリング法を用いて、ガラス板上に、第1の誘電体層、第1のAg層、第1のバリア層、第2の誘電体層、第2のAg層、第2のバリア層、及び第3の誘電体層を順に形成し、低放射膜を得る工程を有し、該低放射膜を得る工程は、第1のバリア層として、ZnAl、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる一つの層を不活性ガス雰囲気中で成膜する工程、第2の誘電体層を酸素を含む反応性ガス雰囲気中で成膜する工程、該第2の誘電体層の成膜時に用いる反応性ガス雰囲気中で該第1のバリア層を酸化する工程、及び第2のバリア層として、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層を不活性ガス雰囲気中で成膜し、膜厚を3〜12nmとする工程、を有することを特徴とするグレー色調低放射ガラスの製造方法である。
本発明の低放射透ガラスはスパッタリング法、電子ビーム蒸着法やイオンプレーティング法等で形成されることが好ましいが、生産性、均一性を確保しやすいという点でスパッタリング法が適している。
スパッタリング法による低放射膜の形成は、各層の材料となるスパッタリングターゲットが設置された装置内を、ガラス板1を搬送させながら行う。この時、装置内に設けられている膜形成を行う真空チャンバー内にはスパッタリング時に用いる雰囲気ガスが導入されており、ターゲットに負の電位を印加することにより装置内にプラズマを発生させてスパッタリングを行う。
また、所望の膜厚を得る方法はスパッタリング装置の形式によって異なるため特に限定しないが、ターゲットへの投入電力や導入ガス条件の調整により、成膜速度を変化させることで膜厚を制御する方法や、基板の搬送速度を調整することで膜厚を制御する方法などが広く用いられている。
前記各誘電体層を形成する場合、使用するターゲットはセラミックターゲット、金属ターゲット、どちらを用いても構わない。いずれにおいても使用する雰囲気ガスのガス条件は特に限定するものでなく、例えばArガス、Oガス、及びNガス等から目的とする膜に従ってガス種、混合比を適宜決めれば良い。また、真空チャンバーに導入するガスとして、Arガス、Oガス、Nガス以外の任意の第3成分を含んでも良い。
また、前記第2の誘電体層11bを形成する際は、第1のバリア層13aを酸化や酸窒化可能なように、Oガス、Nガス、COガス等の反応性ガス雰囲気中で成膜するのが好ましい。
Ag層を形成する場合、使用するターゲットにはAgターゲット又はAg合金ターゲットを用いる。この時導入する雰囲気ガスにはArガスを用いるのが好ましいが、Ag膜の光学特性を損なわない程度であれば異なる種類のガスを混合してもよい。
第1のバリア層13aを形成する場合、使用するターゲットは適宜使用すればよく、導入する雰囲気ガスにはAr等の不活性ガスを用いればよい。またこの時、第1のバリア層13aは従来通り酸化や窒化が可能な程度の膜厚にする。第1のバリア層13aとして、好ましくはZnAl膜を、不活性ガス雰囲気中で0.5〜4.5nm、より好ましくは1.0〜4.5nm形成するのがよい。また、ZnAlの他にTi膜を用いてもよく、その場合、膜厚を0.5〜2.5nmにするのが好ましい。
また、第2のバリア層13bを形成する場合、Ti、NiCr、Nb及びSUSからなる群から選ばれる1つの層を不活性ガス雰囲気中で成膜し、膜厚を3〜12nmとする。また、該第2のバリア層13bは、膜厚を上記範囲内にすることで金属成分に酸化されない部分を残すことが可能であるが、第3の誘電体層11cの成膜時に不活性ガスを用いる場合は、上記の膜厚に限定しなくともよい。
プラズマ発生源には直流電源、交流電源、及び交流と直流を重畳した電源等、いずれも用いられるが、誘電体の層を形成する際に異常放電が生じやすい場合は、直流電源にパルスを印加した電源又は交流電源を用いるのが好ましい。
(実施形態)
本発明のグレー色調低放射ガラスの製造方法のうち、好適な実施形態のひとつを以下に記載する。なお、各誘電体層は1層形成するのでも、2層以上を積層してもよい。
まず、スパッタリング装置を用いて、ガラス板1上に第1の誘電体層11aを成膜する。膜の種類や成膜条件等は前述したように適宜選択すればよく、特に限定されるものではない。好ましくは、膜種をZnO、SnO、ZnSnO、Si及びTiOとしてもよい。
次に、第1のAg層12aを成膜する。当該Ag層12aは、Agターゲットを用いて、雰囲気ガスにArガスを使用するのが好ましい。スパッタ時の圧力は特に限定するものではなく、適宜選択すればよい。
次に、第1のバリア層13aを成膜する。当該バリア層13aは、ZnAl膜又はTi膜とするのが好ましく、後の操作で大部分を酸化可能な膜厚とすればよい。例えば、ZnAl膜の場合は0.5〜4.5nm、Ti膜の場合は0.5〜2.5nmとするのが好ましい。使用する雰囲気ガスとしてはArガスが挙げられる。また、成膜時の圧力は適宜選択すればよい。
次に、第2の誘電体層11bを成膜する。当該誘電体層11bは、前述した第1のバリア層13aを酸化させる為に、酸素を含む反応性ガス雰囲気中で成膜する。この時、ターゲットとしてはZn、Sn、ZnSn及びTi等を用いるのが好ましく、反応性ガスとしてはOか、OとArの混合ガスを用いるのが好ましい。また、この時の成膜時の圧力は、0.2〜1.0Paとするのが好適である。また、該第2の誘電体層11bを成膜する際、成膜開始時に光学膜厚で160〜240nm成膜するのが好ましい。
次に、第2のAg層12bを成膜する。当該Ag層12bは、第1のAg層12a同様にAgターゲットを用いて、雰囲気ガスにArガスを使用するのが好ましい。スパッタ時の圧力は特に限定するものではなく、適宜選択すればよい。
次に、第2のバリア層13bを成膜する。当該バリア層13bは、Ti膜を用いるのが好ましく、後の操作で酸化や窒化が不十分となる膜厚であればよい。例えば、Ti膜の場合は3〜12nmとするのが好ましい。使用する雰囲気ガスとしてはArガスが挙げられる。また、成膜時の圧力は適宜選択すればよい。
次に、第3の誘電体層11cを成膜する。前述した第2のバリア層13bの膜厚が厚い為、当該誘電体層11cの成膜条件は特に限定しなくともよい。金属ターゲットを用いて反応性ガスを使用しても、セラミックターゲットを用いて不活性ガスを用いてもよいが、前者が簡便である。この場合、ターゲットとしてはZn、Sn、ZnSn及びTi等を用いるのが好ましく、反応性ガスとしてはOか、OとArの混合ガスを用いるのが好ましい。また、この時の成膜時の圧力は適宜選択すればよい。また、該第3の誘電体層11cは、光学膜厚で25〜65nmとするのが好ましい。
3:複層ガラス
また本発明は、低放射ガラス3を単板で使用してもよいが、図2に示したように複層ガラスとして使用すると低放射膜2を保護することが可能であるため好ましい。すなわち本発明は、前述したグレー色調低放射ガラスと、ガラス板とを、スペーサーを介して一体化させた複層ガラスであり、該低放射ガラスの低放射膜が形成された面が、スペーサー側にあることを特徴とする複層ガラスである。
複層ガラスとして用いる場合、低放射ガラス3の低放射膜2が形成された面を他のガラス板1と中空層23を形成するように所定間隔を隔て対向させ、周辺部をスペーサー21やシール材22で封止する。該中空層23はAr、He、Ne、Kr、Xe等の不活性ガス、乾燥空気、N等が封入されるものであり、通常は乾燥空気を用いるが、より断熱性能や遮音性能を向上させることを目的としてArガスやNeガスなどを用いてもよい。
前記スペーサー21は内部に乾燥剤を有し、少なくとも2枚のガラス板間にブチルゴムやシリコーン等のシール材(図示しない)を介して固定されるものであり、軽量なアルミ材や樹脂材が用いられる。当該スペーサー21、低放射ガラス3、及びガラス板1で囲まれた部分が中空層23であり、該中空層23の厚みや封入する気体の種類によって、複層ガラスの断熱性を変化させることが可能である。
以下に本発明の実施例及び比較例を示す。実施例及び比較例の低放射膜の構成を表1に示した。なお、バリア層の表記については成膜直後の膜種とし、十分に酸化していると考えられるものについては膜種の後ろに(O)、酸化が不十分と考えられるものについては膜種のみを記載した。いずれも厚み3mmのソーダライムガラス上に、マグネトロンスパッタリング装置を用いて成膜を行った。各層はガラス板の搬送速度を調整する事により所望の膜厚を得た。また、上記の搬送速度は予め単層膜を形成し、膜の種類ごとに算出した速度を使用した。なお、いずれの実施例及び比較例においてもガラス板及び膜は非加熱とし、成膜時にスパッタリングに由来してガラス板温度が上昇する場合を除いて、特に加熱は行わなかった。
(実施例1〜3)
まず、ガラス基板を基材ホルダーに保持させ、各真空チャンバー内に所望のターゲットを設置した。該ターゲットは裏側にマグネットが配置されている。次に、真空チャンバー内を真空ポンプによって排気した。
次に、第1の誘電体層11aをガラス板1上に成膜した。ターゲットにはAlが2wt%添加されたZn(以下ZnAlと記載することもある)ターゲットを用い、ZnAlターゲットへ電源ケーブルを通じてDC電源より1100Wの電力を投入した。この時、真空ポンプを連続的に稼動させながら、真空チャンバー内にアルゴンガスを20sccm、酸素ガスを40sccmで導入し、圧力を0.4Paになるよう調節した。以上よりZnAlO膜を得た。
次に、ZnAlO膜の上に第1のAg層12aを成膜した。ターゲットにAgターゲット、真空チャンバー内の雰囲気ガスはアルゴンガスを45sccmで導入し、圧力は0.3Paに調節した。また、DC電源より投入する電力は300Wとした。以上よりAg膜を得た。
次に、Ag膜の上に第1のバリア層13aを成膜した。ターゲットにAlが4wt%添加されたZnAlターゲット、真空チャンバー内の雰囲気ガスはアルゴンガスを100sccmで導入し、圧力は0.7Paに調節した。また、DC電源より投入する電力は180Wとした。以上よりZnAl膜を得た。
次に、第1のバリア層13aの上に第2の誘電体層11bとしてZnAlO膜を成膜した。所望の膜厚を得る為に搬送速度を調整した他は、成膜条件を第1の誘電体層11aと同様とした。
次に、ZnAlO膜の上に第2のAg層12bを成膜した。所望の膜厚を得る為に搬送速度を調整した他は、成膜状件を第1のAg層12aと同様とした。
次に、Ag膜の上に第2のバリア層13bとしてTi膜を成膜した。ターゲットにTiターゲット、真空チャンバー内の雰囲気ガスはアルゴンガスを80sccmで導入し、圧力は0.6Paに調節した。また、DC電源より投入する電力は330Wとした。以上よりTi膜を得た。
次に、第2のバリア層13bの上に第3の誘電体層11cとして、まずZnSnO膜を成膜した。ターゲットにSnが50wt%添加されたZnSnターゲット、真空チャンバー内の雰囲気ガスはアルゴンガスを10sccm、酸素ガスを50sccmで導入し、圧力は0.4Paに調節した。また、DC電源により投入する電力は1100Wとした。以上よりZnSnO膜を得た。
次に、最上層14としてZnSnO膜の上に、TiO膜を成膜した。ターゲットにTiターゲット、真空チャンバー内の雰囲気ガスはアルゴンガスを40sccm、酸素ガスを40sccmで導入し、圧力を0.5Paになるよう調節した。また、DC電源により投入する電力は3050Wとした。以上よりTiO膜を得た。
(低放射ガラスの光学特性)
上記の実施例及び比較例で得られた低放射ガラスの光学特性を、自記分光光度計(日立製作所製、U−4000)を用いて測定した。可視光透過率、ガラス面の可視光反射率、及び日射吸収率をJIS R3106(1998)に準拠して算出した。また、低放射ガラスの透過色調、ガラス面の反射色調をJIS Z8781−4に準拠して算出した。得られた結果について表2に示した。
Figure 2017132666
Figure 2017132666
(比較例1)
表1に記載した通りの膜厚を得る為に搬送速度を調整した他は、実施例1と同様の方法で低放射膜を得た。
(比較例2)
第2のバリア層13bにZnAlを用い、表1に記載した通りの膜厚を得る為に搬送速度を調整した他は、実施例1と同様の方法で低放射膜を得た。第2のバリア層13bの成膜は、ターゲットにAlが4wt%添加されたZnAlターゲット、真空チャンバー内の雰囲気ガスはアルゴンガスを80sccmで導入し、圧力は0.7Paに調節した。また、DC電源より投入する電力は180Wとした。
実施例1〜3、比較例1、2とも可視光透過率が50%未満、透過色調も中間色で、透過色調がグレー色調を呈するものだった。また、ガラス面の反射色調はいずれも淡いブルー色調であった。また、ガラス面を斜めから目視で観察したところ、赤味を呈さないものだった。
実施例1〜3では、第1のバリア層13aとしてZnAl膜、第2のバリア層13bとしてTi膜を用いた。本実施例では、ZnAl膜の厚みが4nm以下の場合、大部分が酸化されていた。また、Ti膜の厚みが3nm以上の場合、酸化が不十分で日射吸収率の高い膜が得られた。またガラス面の反射率は7%以下と低く、良好な外観品質を呈していた。
一方で比較例1、2は第1のバリア層13aとしてZnAl膜を使用し、厚みを10.6nmとした為、酸化が不十分な膜となった。また、第2のバリア層13bとして、比較例1はTi膜を用いて厚みを3.14nmとしたが、前述したように酸化が不十分な膜となった。また、比較例2はZnAl膜を用いて厚みを7.56nmとしたが、これも酸化が不十分な膜となった。またガラス面の反射率は14.5%〜16.3%と高く、良好な外観品質を呈さなかった。
以上より、本発明によって、透過色調がグレー色調を呈し、外観品質が良好な低放射ガラスを得た。
1:ガラス板、2:低放射膜、3:低放射ガラス板、11a:第1の誘電体層、11b:第2の誘電体層、11c:第3の誘電体層、12a:第1のAg層、12b:第2のAg層、13a:第1のバリア層、13b:第2のバリア層、14:最上層、21:スペーサー、22、シール材、23:中空層

Claims (7)

  1. ガラス板表面に、透過色調がグレー色調の低放射膜が形成された低放射ガラスにおいて、
    該低放射膜が、ガラス板表面から順に、第1の誘電体層、第1のAg層、第1のバリア層、第2の誘電体層、第2のAg層、第2のバリア層、及び第3の誘電体層を有するものであり、
    前記第1のバリア層は、酸化されたZnAl、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層であり、
    前記第2の誘電体層は、酸化物誘電体を有するものであり、
    該第2のバリア層は、酸化又は窒化されていないTi、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層であるグレー色調低放射ガラス。
  2. 前記第2のバリア層は、物理膜厚で膜厚が3〜12nmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のグレー色調低放射ガラス。
  3. 前記低放射膜は、光学膜厚で、
    第1の誘電体層が60〜120nm、
    第2の誘電体層が160〜240nm、
    第3の誘電体層が25〜65nm、
    物理膜厚で、第1のAg層と第2のAg層が合計で12〜22nm、
    第2のAg層の膜厚≧第1のAg層の膜厚であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のグレー色調低放射ガラス。
  4. 前記第1のバリア層はZnAlが酸化されたものであり、物理膜厚で膜厚が0.5〜4.5nmの範囲内であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のグレー色調低放射ガラス。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のグレー色調低放射ガラスと、ガラス板とを、スペーサーを介して一体化させた複層ガラスであり、該低放射ガラスの低放射膜が形成された面が、スペーサー側にあることを特徴とする複層ガラス。
  6. ガラス板表面に、透過色調がグレー色調の低放射膜が形成された低放射ガラスの製造方法において、
    スパッタリング法を用いて、ガラス板上に、第1の誘電体層、第1のAg層、第1のバリア層、第2の誘電体層、第2のAg層、第2のバリア層、及び第3の誘電体層を順に形成し、低放射膜を得る工程を有し、
    該低放射膜を得る工程は、
    第1のバリア層として、ZnAl、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる一つの層を不活性ガス雰囲気中で成膜する工程、
    第2の誘電体層を酸素を含む反応性ガス雰囲気中で成膜する工程、
    該第2の誘電体層の成膜時に用いる反応性ガス雰囲気中で該第1のバリア層を酸化する工程、及び
    第2のバリア層として、Ti、NiCr、Nb及びステンレス鋼からなる群から選ばれる1つの層を不活性ガス雰囲気中で成膜し、膜厚を3〜12nmとする工程、を有することを特徴とするグレー色調低放射ガラスの製造方法。
  7. 前記第1のバリア層を成膜する工程が、ZnAl膜を0.5〜4.5nm又はTi膜を0.5〜2.5nm形成するものであり、
    前記第2の誘電体層を成膜する工程が、酸素を含む反応性ガス雰囲気中で形成するものであり、
    前記第2のバリア層を成膜する工程が、Ti膜を3〜12nm形成するものであることを特徴とする請求項6に記載のグレー色調低放射ガラスの製造方法。
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