JP2017133986A - 電力線識別装置および識別方法 - Google Patents

電力線識別装置および識別方法 Download PDF

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正樹 篠原
Masaki Shinohara
正樹 篠原
充宏 杉田
Mitsuhiro Sugita
充宏 杉田
雄平 関
Yuhei Seki
雄平 関
悠太 中西
Yuta Nakanishi
悠太 中西
祐一 森田
Yuichi Morita
祐一 森田
市郎 出野
Ichiro Ideno
市郎 出野
仁 田本
Hitoshi Tamoto
仁 田本
賢二 滝井
Kenji Takii
賢二 滝井
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Abstract

【課題】容易な作業で電力線を識別することのできる電力線識別装置および識別方法を提供する。【解決手段】電力線を識別するための電力線識別装置であって、電磁誘導によって電力線に信号を注入可能な送信アンテナ(12)を有し、送信アンテナを介して特定の信号を送信する第1機器(10)と、電力線に伝送されている信号を取り込むプローブ(12)、およびプローブにより取り込まれた信号に特定の信号が含まれているか否かを判別する判別手段を有する第2機器(10)とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、電力線を識別する識別装置および識別方法に関する。
鉄道車両に電力を供給する設備には、レールに沿って架設される電車線路と、鉄道沿線に設けられる変電設備とがある。電車線路の電力線には、電力を伝送する「き電線」と、鉄道車両の集電装置に接触してき電線から鉄道車両に電力を送るトロリー線が含まれる。その他、電車線路には、き電吊架線、吊架線、補助吊架線などが含まれることもある。
鉄道沿線には、複数の変電設備が数km間隔で設けられ、各変電設備は電車線路に電力を供給する。変電設備から電車線路への電力の伝送は、例えば変電設備の近傍において変電設備から引き出されている電力線を電車線路の電力線へコネクタを介して接続することで行われる。例えば複線の電化区間では、変電設備から引き出されている4本のき電線が、電車線路の上り線起点側および終点側、並びに下り線起点側および終点側に、所定の対応関係でそれぞれ接続される。
このような電力供給設備においては、電車線路の張替え時などに、変電設備の電力線と電車線路の電力線とが誤接続される可能性がある。接続箇所では複数の電力線が込み入っていることがあり、接続作業は一般に夜間に行われ、短時間に遂行する必要がある。このため、各電力線の識別を間違いなく行うことは容易でない。
電力線の誤接続があった場合、普段は、変電設備から複数の電力線に同一の出力が行われるため、異常が露呈しない。一方、事故又は緊急メンテナンスの際などには、所定の線区の所定の電車線路のみ停電とするように、変電設備に設けられた遮断器が開閉制御される場合がある。この場合、誤接続があると、目的の電車線路が停電にならないというような異常が露呈する。
従来、誤配線等を検出するためにケーブル又は芯線等の各々を識別する装置が多く提案されている(例えば特許文献1〜3を参照)。特許文献1の装置は、鉄道沿線に敷設されたケーブル内の芯線が正しく接続されているか否かを照査する装置である。特許文献1の装置は、複数の芯線の各々に試験用信号を注入し、分岐用ケーブルなどの別の箇所で複数の芯線から試験用信号を検出することで、各芯線の照査を行う。先行技術文献2のケーブル識別装置は、ケーブルに擬似の絶縁劣化状態を形成し、且つ、ケーブルの芯線に所定周波数の信号を注入して、ケーブルの遮蔽層に流れる電流を検出することで、ケーブルの識別を行う。先行技術文献3の検査装置は、三相ケーブルのケーブル端子のうち二組二相の端子に異なる周波数の検査信号を与えて、別の箇所で検査信号を受信することで各相の接続状態を検査する。
これらの装置のうち、特許文献1、2に示される装置では、接地電位を基準として芯線の電圧を変化させることで試験用信号或いは所定周波数の信号を生成している。特許文献3の装置では、三相ケーブルの2端子間の電圧を変化させることで検査信号を生成している。
特開平10−227822号公報 特開2001−159650号公報 実用新案登録第3103345号公報
鉄道車両を駆動するための電力供給回路(以下、き電回路と呼ぶ。)は、トロリー線を電源電極とし、レールを接地電極とした構成である。よって、特許文献1〜3の装置のように電車線路に特定の信号を注入するには、送信機の出力端子をトロリー線などの電力線に接続し、送信機の接地線をレール等の接地電位に接続する必要がある。しかしながら、このような接続を鉄道車両のき電回路に行うことは、非常に困難である。
通常、電車線路の接続作業等は、作業員が軌陸車に乗って行う。軌陸車の作業台は、たとえ電車線路に高電圧が出力されても電車線路から電流が流れないよう、レールや地面から電気的に絶縁されるように構成される。よって、軌陸車に乗って電車線路の電力線に信号を注入する場合、軌陸車とは別個にレール又は地面に接続された接地線を設ける必要があり作業効率が著しく低下する。
また、軌陸車で作業をしない場合でも、トロリー線とレール又は地面との間には大きな高低差(およそ5m程度)がある。このため、送信機を電車線路の電力線と接地電位とに同時に接続することは困難な作業となる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、例えば電車線路のき電線のような電力線の識別を容易な作業で行うことのできる電力線識別装置および識別方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、
電車線路の電力線を識別するための電力線識別装置であって、
電磁誘導によって電力線に信号を注入可能な送信アンテナを有し、前記送信アンテナを介して特定の信号を送信する第1機器と、
電力線に伝送されている信号を取り込むプローブ、および、前記プローブにより取り込まれた信号に前記特定の信号が含まれているか否かを判別する判別手段を有する第2機器と、
を備えることを特徴としている。
この構成によれば、電車線路の電力線に第1機器から特定の信号を注入するのに、第1機器を接地電位に接続する必要がない。よって、電車線路の電力線が接地電位の箇所から大きく離間していても、容易に電力線に特定の信号を注入して、離れた箇所で電力線の識別を行うことができる。「特定の信号」としては、例えば所定周波数の信号や、所定周波数の信号を特定のパターンで変調した信号が考えられる。「電力線」とは、電車線路のき電線、トロリー線、或いは、高圧配電線などであり、裸線である電線であっても、外被を有するケーブルであってもよい。
ここで、前記送信アンテナは、周囲が絶縁されたコアと、前記コアに巻回或いは近接されたコイルと、を有し、
前記コアが電力線に近接した際に、電磁誘導により前記コイルに出力される信号が近接された前記電力線へ注入されるようにするとよい。
この構成によれば、電力線に送信アンテナを接触させて信号を注入することができるので、目的の電力線に信号を注入するのに間違いが生じ難い。
さらに、前記プローブは、
電磁誘導によって電力線から信号を取り出し可能なように構成されているとよい。
この構成によれば、第2機器が電力線から信号を取り出す際にも、第2機器を接地電位に接続する必要がない。よって、容易に電力線から信号を取り出して特定の信号の有無を判別することが可能となり、これにより電力線を容易に識別することが可能となる。
また、前記送信アンテナと前記プローブとの各々は、電磁誘導によって電力線への信号の注入と電力線からの信号の取り出しとが可能であり、
前記第1機器と前記第2機器とは互いの機能を切り替え可能なように構成するとよい。
この構成によれば、第1機器から特定の信号を電力線に注入し、第2機器で特定の信号の伝送を判別して電力線の識別を行うことができる。さらに、第1機器と第2機器との機能を切り替えることで、第2機器から特定の信号を電力線に注入し、第1機器で特定の信号の伝送を判別して電力線の識別を行うことができる。よって、複数の箇所で電力線に特定の信号を注入したり、その伝送を判別したりする場合に、第1機器と第2機器との機能を切り替えて対応することができる。
また、本発明に係る電力線識別方法は、変電設備の電力線と電車線路の電力線との識別を行う電力線識別方法であって、
前記変電設備の既知の電力線に前記第1機器を用いて前記特定の信号を注入し、前記変電設備の電力線と前記電車線路の電力線との接続箇所で前記第2機器を用いて前記特定の信号を検出することで前記変電設備側の電力線を識別するステップと、
電車線路の既知の電力線に前記第1機器を用いて前記特定の信号を注入し、前記接続箇所で前記第2機器を用いて前記特定の信号を検出することで前記電車線路側の電力線を識別するステップと、
識別された前記変電設備側の電力線と前記電車線路側の電力線とを前記接続箇所で電気的に接続する配線ステップと、
前記電車線路の既知の電力線に前記第1機器を用いて前記特定の信号を注入し、変電設備の既知の電力線に前記第2機器を用いて前記特定の信号を検出することで前記接続箇所の配線の正誤を確認するステップと、
を含むことを特徴としている。
このような電力線識別方法によれば、変電設備の電力線と電車線路の電力線とを正しく接続でき、また、正しい接続がなされているか容易且つ確実に確認できる。
本発明によれば、電力線の識別を容易な作業で行うことのできる電力線識別装置および識別方法を提供できる。
本発明の実施の形態に係る電力線識別装置を示す構成図である。 実施の形態に係る通信機の内部回路を示すブロック図である。 誘導アンテナから送信される信号を説明する波形図である。 電車線路の張替工事等において実施される電力線の識別手順の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電力線識別装置を示す構成図である。
本発明の実施の形態に係る電力線識別装置は、特定の信号を送信又は受信する複数の通信機10を備えている。各通信機10は、通信機本体11と、電力線Eに電磁誘導により信号の注入と取出しが可能な誘導アンテナ12とを備えている。
本実施の形態では、1つの通信機10が、特定の信号を電力線Eに注入する送信機となるか、伝送信号を電力線Eから取り出して伝送信号に特定の信号が含まれるか判別を行う受信機となるか、機能が切り替えられるように構成されている。上記の送信機は本発明に係る第1機器の一例に相当し、受信機は本発明に係る第2機器の一例に相当する。また、誘導アンテナ12は、本発明に係る送信アンテナおよびプローブの一例に相当する。
通信機10は、送信機および受信機としての信号処理を行う内部回路100(図2を参照)と、機能を送信機または受信機に切り替える切替スイッチ111と、受信機として機能している際に特定の信号の受信を発光等により通知する通知部112とが設けられている。受信の通知は、発光の他、音の出力により行ってもよい。
誘導アンテナ12は、常磁性体であるコア121と、コア121の一部に巻回(或いは近接でもよい)されたコイル122と、コア121およびコイル122の周囲を覆ってこれらを絶縁および水や衝撃の影響から内部を保護するための絶縁部123を備えている。誘導アンテナ12は、ケーブル13を介して通信機本体11と接続されている。
誘導アンテナ12は、電力線Eに近接することで電力線Eと電磁結合し、コイル122に出力された信号を電磁誘導によって電力線Eに注入したり、電力線Eに伝送される信号を電磁誘導によって取り出してコイル122を介して受信したりすることができる。
図2は、実施の形態に係る通信機の内部回路を示すブロック図である。図3は、送信される信号を説明する波形図である。
内部回路100には、送信側の回路(送信部に相当)として、トーン信号発生部101、発振器(OSC)102、FM変調部103、およびパワーアンプ104を備える。また、内部回路100は、受信側の回路(受信部に相当)として、ミキサ(MIX)105、局所発振器(LOCAL)106、バンドパスフィルタ(BPS)107、FM復調部108、およびトーン信号検出部109を備える。また、内部回路100には、送信側の回路と受信側の回路とを切り替えるスイッチ111aが設けられる。このうち、受信側の回路が、本発明に係る判別手段の一例に相当する。
スイッチ111aは、切替スイッチ111(図1)の操作によって誘導アンテナ12のコイル122を送信側の回路又は受信側の回路に切り替える。
トーン信号発生部101は、特定の信号として所定のトーン信号を発生する。トーン信号は、例えば図3に示すように、所定の周期でオンとオフとを繰り返す信号など、周囲に存在するノイズと区別できる信号であればよい。
発振器102は、所定の高周波の信号を発生してFM変調部103へ供給する。
FM変調部103は、発振器102の高周波信号をトーン信号で周波数変調してパワーアンプ104へ出力する。
パワーアンプ104は、スイッチ111aが送信側に切り替わっている際に動作し、FM変調された高周波信号を増幅して誘導アンテナ12のコイル122に電流を流す。
局所発振器106は、ミキサ105に所定周波数の局所発振信号を供給する。
ミキサ105は、スイッチ111aが受信側に切り替わっている際に動作し、コイル122を介して受信された信号の周波数を中間周波数帯に変換する。
バンドパスフィルタ107は、中間周波数帯の信号を通過させ、その他の周波数帯の信号を減衰させる。
FM復調部108は、バンドパスフィルタ107を通過した信号から、FM変調された原信号を抽出し、トーン信号検出部109へ出力する。
トーン信号検出部109は、抽出された原信号からトーン信号を検出し、トーン信号が検出される場合に、通知部112へ駆動電圧を出力する。通知部112は、この駆動電圧によって発光等の通知を行う。なお、トーン信号が、視認できる周波数でオンとオフとを繰り返す信号であれば、トーン信号のオンにより駆動信号が出力されて、通知部112が駆動されるようにしてもよい。
このような内部回路100によって、スイッチ111aが送信側に切り替えられている場合に、トーン信号により変調された特定の信号がコイル122に出力される。そして、誘導アンテナ12が電力線Eに近接していれば、誘導アンテナ12を介して特定の信号が電力線Eに注入される。
また、スイッチ111aが受信側に切り替えられている場合には、誘導アンテナ12を介してコイル122から入力された信号が復調され、この信号から特定の信号(トーン信号)の検出処理が行われる。そして、トーン信号が含まれている場合に、通知部112が駆動されて作業員が認識できるようになっている。
以上のように構成された電力線識別装置によれば、次のようにして、電車線路の電力線の識別を行うことができる。すなわち、先ず、一方の通信機10を送信側に切り替え、他方の通信機10を受信側に切り替える。そして、送信側の通信機10を既知の電力線のある箇所に配置し、受信側の通信機10を電力線の識別を行いたい箇所に配置する。続いて、送信側の通信機10の誘導アンテナ12を既知の電力線に接触させる。このとき、通信機10の接地電位を電力線の接地電位に接続する必要はない。誘電アンテナ12の接触により、送信側の通信機10からこの電力線に特定の信号が注入される。
ここで、既知の電力線とは、既に識別済みの電力線を意味し、例えば変電設備内又はその近傍、或いは、電車線路の変電設備から少し離れた箇所の電力線が該当する。
受信側では、識別対象の複数の電力線に受信側の誘電アンテナ12を順次接触させていき、特定の信号が受信される電力線を探す。この際、通信機10の接地電位を電力線の接地電位に接続する必要はない。特定の信号が注入されている電力線に誘電アンテナ12が接触すると、受信側の通信機10がこれを受信して通知部112がこれを知らせる。よって、この通知により、この電力線が、送信側で信号を注入している既知の電力線であることが識別できる。
なお、上記の例では、既知の電力線に特定の信号を注入し、識別対象の電力線から特定の信号を受信することで、電力線の識別を行う方法を示したが、受信と送信とを逆にして電力線の識別を行ってもよい。例えば、識別対象の電力線に特定の信号を注入し、既知の電力線から特定の信号が受信された場合に、受信側の作業員から送信側の作業員へ無線通信などにより、既知の電力線の番号等を伝えることで、送信側の作業員が信号を注入している電力線を識別することができる。
また、上記実施の形態では、2台の通信機10を用いて電力線の識別を行った例を示しが、1台の通信機10を用いて電力線の識別を行うことも可能である。例えば、第1の箇所で、複数の電力線のうち特定の電力線に特定の信号を反射する反射回路を付加しておき、第1の箇所から離れた第2の箇所で、1台の通信機10が電力線に特定の信号の注入と特定の信号の取り込みを行うことで、特定の電力線を識別することが可能となる。具体的には、第2の箇所で、通信機10が、複数の電力線のうち何れかの電力線に特定の信号を注入し、且つ、この電力線から特定の信号を取り込む。そして、通信機10において、取り込まれた信号に、反射回路により反射された特定の信号が含まれているか否かを判別することで、この電力線が反射回路の付加された特定の電力線なのか否かを識別することができる。
<電車線路の電力線の識別方法>
次に、電車線路の電力線と変電設備の電力線とを接続する作業の際、実施の形態の電力線識別装置を用いて電力線の識別を行う手順の一例について説明する。
図4は、この電力線の識別手順を示す説明図である。図4(a)〜図4(c)は、この識別手順の第1工程から第3工程をそれぞれ示す。
図4中、「上り起点」、「上り終点」、「下り起点」、および「下り終点」の4本の電力線は、レールの上方に架設された電車線路の電力線であり、例えばトロリー線又はき電線である。「11H」、「12H」、「13H」、「14H」の4本の電力線は、変電設備から延びる電力線であり、電車線路に接続される。これらの電力線は、鉄道車両が走行する通常時には高電圧の同一の出力がなされる。一方、事故又は緊急メンテナンスの際などには、「11H」、「12H」、「13H」、「14H」の4本のうち何れか1本又は複数本のみ高電圧の出力が停止されて、その電力線とそれに接続されている電車線路の電力線が停電にされることがある。
電力線の識別作業および接続作業の際には、変電設備の出力は停止されて全電力線が停電にされる。
図4(a)の工程は、電車線路の「上り起点」側と「上り終点」側の電力線とを張り替えた後、変電設備から電車線路まで延びる電力線の識別を行う工程を示している。
この工程では、先ず、軌陸車Kに乗った作業員が、変電設備からの2本の電力線に2つの受信側の通信機10をそれぞれ設置する。さらに、変電設備において「12H」の既知の電力線に送信側の通信機10を用いて特定の信号を注入する。その結果、「12H」側の受信側の通信機10から特定の信号が受信され、他方の通信機10で受信されない場合に、作業員は正常と判断する。
次に、「14H」の電力線についても同様の処理により識別を行う。すなわち、受信側の通信機10は同様の状態としたまま、変電設備において「14H」の既知の電力線に送信側の通信機10から特定の信号を注入する。その結果、「14H」側の受信側の通信機10から特定の信号が受信され、他方の通信機10で受信されない場合に、作業員は正常と判断する。
この工程により、変電設備の2本の電力線が識別でき、さらに、変電設備の2本の電力線に特定の信号が混線なく独立して伝送できることを確認できる。
図4(b)の工程は、変電設備の電力線と電車線路の電力線とをコネクタ接続する際の電力線の確認工程を示している。例えば、「12H」の電力線と「上り起点」側の電力線とを接続する場合、各電力線が既知となる箇所で「12H」の電力線と「上り起点」側の電力線とに、2つの通信機10、10を用いて特定の信号を注入する。
接続箇所において、作業員は、軌陸車Kに乗り受信側の通信機10を用いて2本の電力線から特定の信号が受信できるか確認し、確認できた場合に、これらの2本の電力線を互いにコネクタ接続する。
この工程により、接続すべき電力線を速やかに確認して、間違いの少ない接続処理を行うことができる。
図4(c)の工程は、電力線の張替えおよび接続作業が終了した後の最終的な確認工程を示している。この工程では、先ず、変電設備において既知の「11H」〜「14H」の4本の電力線にそれぞれ4つの受信側の通信機10を設置する。さらに、電車線路において、作業員が軌陸車Kに乗り、且つ、送信側の通信機10を用いて、1つの既知の電力線(例えば「上り起点」側の電力線)に特定の信号を注入する。その結果、変電設備において「12H」の電力線でのみ特定の信号が受信され、他の電力線で受信がなければ、正しく接続されていると判断する。
電車線路の他の電力線についても同様の処理を行うことで、他の電力線についても正しく接続されているか判断することができる。
この工程により、張替え等を行った電力線が正しく接続されているか容易且つ確実に確認できる。なお、図4(c)の工程は、電力線の張替え工事の際に行うだけでなく、以前に行った張替工事で間違いのない接続が行われているかを確認するために行ってもよい。
上記の図4(a)〜(c)のような手順によって、電車線路の電力線と変電設備の電力線とを接続する工事の際、必要な電力線の識別を行って間違いの少ない接続作業を速やかに行うことが可能となる。
ところで、電車線路の作業の際には、誤って電車線路と接地電位の間に高電圧が加えられないように、作業箇所の周辺に電車線路とレールとを接続線により電気的に結んで短絡箇所を設けるのが一般である。しかしながら、通信機10から電力線に注入した信号は、短絡箇所があると接地側へ分岐することで、その出力が低下する。よって、図4(b)、(c)において、電車線路に通信機10から信号を注入する箇所は、短絡箇所より内側にするとよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られるものではない。例えば、上記実施の形態では、信号の送信側と受信側との両方で通信機10を利用した例を示したが、例えば変電設備内で電力線から特定の信号を受信する場合には、実施の形態の通信機10の替りに、通信機10とは別の機器を用いてもよい。例えば、プローブを電力線の端子に電気的に接続して伝送信号の検出と特定の信号の判別とを行ってもよい。
また、上記の実施の形態では、送受信する信号としてトーン信号のFM変調信号を例にとって説明したが、特定の信号となる原信号の波形および変調方式は、これに限られるものではない。また、上記の実施の形態では、主に電車線路の電力線を識別する場合について説明したが、高圧配電線などの電力ケーブルを識別する場合にも本発明を適用して有用である。その他、実施の形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 通信機(第1機器、第2機器)
11 通信機本体
12 誘電アンテナ(送信アンテナ、プローブ)
100 内部回路
101 トーン信号発生部
109 トーン信号検出部
111 切替スイッチ
112 通知部
121 コア
122 コイル
123 絶縁部

Claims (5)

  1. 電力線を識別するための電力線識別装置であって、
    電磁誘導によって電力線に信号を注入可能な送信アンテナを有し、前記送信アンテナを介して特定の信号を送信する第1機器と、
    電力線に伝送されている信号を取り込むプローブ、および、前記プローブにより取り込まれた信号に前記特定の信号が含まれているか否かを判別する判別手段を有する第2機器と、
    を備えることを特徴とする電力線識別装置。
  2. 前記送信アンテナは、
    周囲が絶縁されたコアと、
    前記コアに巻回或いは近接されたコイルと、を有し、
    前記コアが電力線に近接した際に、電磁誘導により前記コイルに出力される信号が近接された前記電力線へ注入されることを特徴とする請求項1記載の電力線識別装置。
  3. 前記プローブは、
    電磁誘導によって電力線から信号を取り出し可能なように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力線識別装置。
  4. 前記送信アンテナと前記プローブとの各々は、電磁誘導によって電力線への信号の注入と電力線からの信号の取り出しとが可能であり、
    前記第1機器と前記第2機器とは互いの機能を切り替え可能であることを特徴とする請求項1記載の電力線識別装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の電力線識別装置を用いて、変電設備の電力線と電車線路の電力線との識別を行う電力線識別方法であって、
    前記変電設備の既知の電力線に前記第1機器を用いて前記特定の信号を注入し、前記変電設備の電力線と前記電車線路の電力線との接続箇所で前記第2機器を用いて前記特定の信号を検出することで前記変電設備側の電力線を識別するステップと、
    電車線路の既知の電力線に前記第1機器を用いて前記特定の信号を注入し、前記接続箇所で前記第2機器を用いて前記特定の信号を検出することで前記電車線路側の電力線を識別するステップと、
    識別された前記変電設備側の電力線と前記電車線路側の電力線とを前記接続箇所で電気的に接続する配線ステップと、
    前記電車線路の既知の電力線に前記第1機器を用いて前記特定の信号を注入し、変電設備の既知の電力線に前記第2機器を用いて前記特定の信号を検出することで前記接続箇所の配線の正誤を確認するステップと、
    を含むことを特徴とする電力線識別方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102940936B1 (ko) * 2022-09-27 2026-03-18 한국전기안전공사 활선 감지 장치의 이상 여부를 진단하는 휴대용 안전장구 시험 장치 및 이의 시험 방법

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