JP2017135055A - セパレータ用粉体及びセパレータ用スラリ並びにリチウムイオン電池及びその製造方法 - Google Patents

セパレータ用粉体及びセパレータ用スラリ並びにリチウムイオン電池及びその製造方法 Download PDF

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洋一 高原
正志 西亀
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正志 西亀
恭一 森
Kyoichi Mori
恭一 森
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Takeshi Fujii
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正興 松岡
Masaoki Matsuoka
正興 松岡
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Abstract

【課題】リチウムイオン電池に用いられるセパレータの信頼性を向上させる。【解決手段】リチウムイオン電池の正極層と負極層との間に介在される絶縁性のセパレータを形成する際に用いられるセパレータ用スラリ124である。セパレータ用スラリ124は、無機酸化物粒子(例えば、二酸化シリコンの粒子)120と、無機酸化物粒子120をスラリ中で分散させる分散剤粒子(例えば、ポリビニルピロリドンの粒子)127と、無機酸化物粒子120を結着させる結着剤128と、結着剤128を溶かす溶剤129と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、リチウムイオン電池のセパレータに用いられるセパレータ用粉体及びセパレータ用スラリ並びにリチウムイオン電池及びその製造方法に関する。
携帯型電子機器の発達に伴い、これらの携帯型電子機器の電力供給源として、繰り返し充電が可能な小型二次電池が使用されている。中でも、エネルギー密度が高く、サイクルライフが長いとともに、自己放電性が低く、かつ、作動電圧が高いリチウムイオン二次電池が注目されている。リチウムイオン二次電池は、上述した利点を有するため、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機等の携帯型電子機器に多用されている。
リチウムイオン二次電池の主要部品である電極群は、セパレータと正極および負極で構成されている。セパレータにはポリオレフィン系のフィルムが用いられているため、耐熱性が低い。セパレータの耐熱性向上のために、耐熱性微粒子を分散させたスラリをセパレータまたは電極に塗布する方法があるが、スラリは微粒子であるため凝集しやすい。
特開2011−18590号公報(特許文献1)には、セパレータ用スラリの凝集防止を目的に、金属水酸化物の微粒子と増粘剤および媒体で構成されるスラリをセパレータまたは電極に塗布する方法が開示されている。
特開2011−18590号公報
耐熱性微粒子を分散させたスラリをセパレータまたは電極に塗布することでセパレータや電極の耐熱性を向上させることが可能となる。しかし、この場合、現行の工程に耐熱性微粒子を分散させたスラリを塗布する新たな工程が追加されるため、製造コストが増加するという課題がある。
また、上記特許文献1では、耐熱性微粒子として金属水酸化物を用いているが、金属水酸化物は水との親和性が良いため、セパレータの表面に水が吸着しやすい。リチウムイオン電池の電解液中に微量な水が混入した場合、水(H2O)とLiPF6とが反応し、フッ化水素酸(HF)が発生する。フッ化水素酸は腐食性が強く、リチウムイオン電池の構成材料である電極箔や容器などの金属部品を腐食する可能性がある。
本発明の目的は、リチウムイオン電池のセパレータの信頼性を向上させることができる。また、水分吸着が少ないセパレータを形成することが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態におけるセパレータ用粉体は、無機酸化物粒子と、上記無機酸化物粒子をセパレータ用スラリ中で分散させる分散剤粒子と、を有する。
一実施の形態におけるセパレータ用スラリは、無機酸化物粒子と、上記無機酸化物粒子を分散させる分散剤粒子と、上記無機酸化物粒子を結着させる結着剤と、上記結着剤を溶かす溶剤と、を有する。
一実施の形態におけるリチウムイオン電池は、正極活物質を含む正極層と、負極活物質を含む負極層と、上記正極層と上記負極層との間に介在する絶縁性のセパレータと、リチウムイオンが移動可能な電解液と、を有し、上記セパレータは、無機酸化物粒子と、上記無機酸化物粒子を分散させる分散剤粒子と、を含む。
一実施の形態におけるリチウムイオン電池の製造方法は、(a)金属箔上に電極用スラリを塗布する工程、(b)上記電極用スラリ上にセパレータ用スラリを塗布する工程、(c)上記電極用スラリと上記セパレータ用スラリを乾燥させて、上記金属箔上に、電極膜と、上記電極膜上にセパレータと、を有する電極シートを形成する工程、を有する。さらに、上記(b)工程で用いる上記セパレータ用スラリは、無機酸化物粒子と、上記無機酸化物粒子を分散させる分散剤粒子と、上記無機酸化物粒子を結着させる結着剤と、上記結着剤を溶かす溶剤と、を含む。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
リチウムイオン電池の製造工程において、セパレータの信頼性を向上させることができる。また、セパレータの水分吸着を低減することができる。
本発明の実施の形態のリチウムイオン電池の概略構成と動作原理の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態のリチウムイオン電池の製造装置の一例を示す概念図である。 図2に示すA部の構造の一例を示す拡大部分断面図である。 図2に示すB部の構造の一例を示す拡大部分断面図である。 本発明の実施の形態における分散剤の濃度とセパレータ用スラリの粘度の関係の一例を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態におけるセパレータの電気特性の一例を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態におけるセパレータの水分吸着量の関係の一例を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態のリチウムイオン電池の製造手順の一例を示すフロー図である。
以下の実施の形態では特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではない。さらに、特定の数以上でも以下でも良いものとする。
また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
また、以下の実施の形態において、構成要素等について、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲等についても同様である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
<リチウムイオン電池の構造および動作原理>
図1は本発明の実施の形態のリチウムイオン電池の概略構成と動作原理の一例を示す概略図である。
本実施の形態では、蓄電デバイスである二次電池の一例としてリチウムイオン電池を取り上げ、リチウムイオン電池のセパレータを形成する際に用いられるセパレータ用粉体やセパレータ用スラリ、さらにリチウムイオン電池の製造方法およびリチウムイオン電池の製造装置について説明する。
まず、図1に示すリチウムイオン電池の構造と動作原理について説明する。リチウムイオン電池の一例として、電気自動車用電池や電力貯蔵用電池等の、高容量、高出力、かつ、高エネルギー密度を実現できる大型のリチウムイオン電池の研究開発が進められている。特に、自動車産業においては、環境問題に対応するため、動力源としてモータを使用する電気自動車や、動力源としてエンジン(内燃機関)とモータとの両方を使用するハイブリッド車の開発が進められている。このような電気自動車やハイブリッド車の電源としてもリチウムイオン電池が注目されている。ただし、リチウムイオン電池は、作動電圧が高く、エネルギー密度が高いがゆえに、内部短絡や外部短絡などによる異常発熱に対する十分な対策が必要とされている。
図1に示すリチウムイオン電池10は、非水電解質二次電池の一種で、電解質中のリチウムイオン113が電気伝導を担う二次電池である。正極材料(活物質、電極材料122a)にはリチウム金属酸化物(例えば、Li(MnCoNiOX ))を用い、負極材料(活物質、電極材料122b)にはグラファイト等の炭素材(例えば、炭素(C))を用い、電解質には炭酸エチレン等の有機溶剤とヘキサフルオロリン酸リチウムといったリチウム塩を用いるのが主流となっている。電池内では充電時にリチウムイオン113は正極から出て負極に入り、放電時には逆にリチウムイオン113は負極から出て正極に入る。
リチウムイオン電池10の構造は、例えば、正極材料(電極材料122a)を塗布した正極板(Al箔等の電極箔(金属箔)110を含む電極シート125a)と、負極材料(電極材料122b)を塗布した負極板(Cu箔等の電極箔(金属箔)110を含む電極シート125b)と、正極板と負極板の接触を防止する絶縁性のセパレータ(絶縁膜)124aとを捲回した電極捲回体を備えている。そして、リチウムイオン電池10では、上記電極捲回体が外装缶20に挿入されるとともに、外装缶20内に電解液114(例えば、有機溶媒+リチウム塩)が注入されている。
つまり、リチウムイオン電池10では、電極箔(金属箔)110aに正極材料を塗布した正極板(電極シート125a)と、電極箔(金属箔)110bに負極材料を塗布した負極板(電極シート125b)とが帯状に形成され、帯状に形成された正極板と負極板が直接接触しないように、セパレータ124aを介して断面渦巻状に捲回されて上記電極捲回体が形成される。
以下の説明では、正極の電極シート125aおよび負極の電極シート125bを総括して「電極シート125」と呼ぶ。また、正極の電極箔110aおよび負極の電極箔110bを総括して「電極箔110」と呼ぶ。さらに、正極の電極材料である電極用スラリ122aおよび負極の電極材料である電極用スラリ122bを総括して「電極材料122」と呼ぶ。また、セパレータ124aを形成するために基材または電極膜(正極層、負極層)126の上に塗布されるペースト状の材料を「セパレータ用スラリ(絶縁材料)124」と呼ぶ。
<リチウムイオン電池の製造装置>
本実施の形態のリチウムイオン電池を構成する電極シートの製造装置(以降、リチウムイオン電池の製造装置と呼ぶ)について説明する。図2は本発明の実施の形態のリチウムイオン電池の製造装置の一例を示す概念図、図3は図2に示すA部の構造の一例を示す拡大部分断面図、図4は図2に示すB部の構造の一例を示す拡大部分断面図である。
図2に示すリチウムイオン電池の製造装置の構成について説明する。図2に示すリチウムイオン電池の製造装置は、図1に示すリチウムイオン電池10を構成する電極シート125の製造装置である。リチウムイオン電池の製造装置は、金属箔である電極箔(集電箔等とも呼ぶ)110を搬送する搬送部と、図3に示す電極箔110の表面111上にスラリ状の電極材料(電極用スラリ)122を塗布する第1塗工部108と、電極箔110の電極材料122上にスラリ状の絶縁材料(セパレータ用スラリ)124を塗布する第2塗工部109と、を有している。なお、第1塗工部108と第2塗工部109は、第1の塗工と第2の塗工とを行う1つの塗工部であることが好ましい。
さらに、リチウムイオン電池の製造装置は、電極材料122および絶縁材料124を乾燥させる乾燥部である乾燥炉130と、電極シート125の膜厚を測定する測定部145と、を有している。なお、電極材料122および絶縁材料124が乾燥炉130で乾燥されることにより、図4に示すように、電極箔110上に、電極材料122によって形成された電極膜126と、電極膜126上に絶縁材料124によって形成されたセパレータ(絶縁膜)124aと、が形成される。
また、リチウムイオン電池の製造装置は、薄い板状で、かつ図3および図4に示す表面111およびその反対側の裏面112を備えた電極箔(金属箔)110を送り出す送り出しロール101と、電極箔110を巻き取る巻き取りロール107とを有している。これにより、電極箔110は、送り出しロール101と巻き取りロール107との間で、複数のローラ102,103,104,105,106に支えられながら搬送方向Sに搬送される。ここでは、電極箔110を一定速度で搬送するため複数のローラを使用しており、これら複数のローラをローラ搬送系、つまり搬送部と呼ぶ。
電極箔110の搬送経路には、送り出しロール101側から巻き取りロール107側に向かって順に、第1塗工部108、第2塗工部109、乾燥炉130、測定部145が設けられている。
図2に示す第1塗工部108には、スラリ状の電極材料である電極用スラリ122を吐出するコータ121(例えば、スリットダイコータ)と、コータ121に対向するローラ102と、が配置されており、搬送される電極箔110は、コータ121とローラ102との間を通る。そして、第1塗工部108において、所定量の電極用スラリ(電極材料)122がコータ121から電極箔110上に塗布される。
なお、図1に示すリチウムイオン電池10の電極を構成する電極膜126を形成するために用いる電極用スラリ122は、充放電によりリチウムイオン113の放出・吸蔵が可能な活物質と導電助剤の粉末を、これら粉末を結着させるための結着剤(バインダ)および溶剤等と混練・調合した高粘度なスラリ状の液体である。
一方、第2塗工部109には、スラリ状の絶縁材料であるセパレータ用スラリ124を吐出するコータ(例えば、スリットダイコータ)123と、コータ123に対向するローラ103と、が配置されており、搬送される電極箔110は、コータ123とローラ103との間を通る。そして、第2塗工部109において、所定量のセパレータ用スラリ124がコータ123から電極箔110上の電極用スラリ122上に塗布される。つまり、電極箔110上において、図3に示すように、電極用スラリ122上にセパレータ用スラリ124が積層される。
乾燥炉130では、搬送された電極箔110上の電極用スラリ122とセパレータ用スラリ124とが熱風加熱され、固まる。すなわち、電極用スラリ122が熱風加熱されて図4に示す電極膜126になり、セパレータ用スラリ124が加熱されてセパレータ124aになる。これにより、電極箔110上に電極膜126とセパレータ124aとが積層されて電極シート125が形成される。
また、測定部145には、マイクロメータ142と、マイクロメータ142に対向するローラ106とが配置されている。これにより、測定部145では、マイクロメータ142によって、搬送された電極シート125における電極膜126とセパレータ124aとを含めた全膜厚を測定する。
<セパレータ用粉体について>
図5は本発明の実施の形態における分散剤の濃度とセパレータ用スラリの粘度の関係の一例を示すグラフ図である。
本実施の形態のセパレータ用粉体は、図1に示すリチウムイオン電池10のセパレータ124aを形成するセパレータ用スラリ124(図3参照)に含まれる粉体(粉末)である。
本実施の形態では、上記セパレータ用粉体に、図3に示す無機酸化物粒子120と、スラリ中で無機酸化物粒子120を分散させる分散剤粒子127と、が含まれる場合を評価した結果について説明する。ここでは、無機酸化物粒子120として二酸化シリコンの微粒子を、分散剤粒子127としてポリビニルピロリドン(PVP)の微粒子を用いた。分散剤粒子127の添加量は無機酸化物粒子120に対して0.3wt%から3.0wt%とした、比較例として、分散剤粒子127を含まない場合と、分散剤粒子127の濃度を無機酸化物粒子120に対して4.0wt%および10.0wt%とした場合とをそれぞれ用いた。
そして、無機酸化物の微粒子(無機酸化物粒子120)と分散剤の微粒子(分散剤粒子127)とを混合した粉末(セパレータ用粉体)を形成し、さらに、溶媒(図3に示す溶剤129)としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、結着剤(バインダ)128としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を加え、混練することでセパレータ用スラリ124を形成する。形成されたセパレータ用スラリ124をガラス容器に入れ、1時間放置した時の沈殿物の有無を観察する。その結果を表1にまとめた。分散剤粒子127を含まない場合(分散剤濃度が0wt%の場合)は、1%の沈殿物が発生し、分散剤を含むスラリ(セパレータ用スラリ124)には沈殿物が発生しないという結果が得られた。
Figure 2017135055
次いで、これらセパレータ用スラリ124をスリットダイコータを用いて、塗布ギャップをスラリ膜厚の2倍以上の大きさで塗布を行い、塗布したスラリ膜に発生する縦筋不良の有無を評価した。上記縦筋不良は、スリットダイコータのノズルの詰まりによって塗布されたスラリの膜厚が不均一になる塗布ムラ不良である。そして、この縦筋不良が、スリットダイコータの塗布ギャップが大きいことによって発生したものか、スリットダイコータ内で微粒子が凝集したことによって発生したものかを判別するために、スリットダイコータの先端部を清掃した直後の縦筋不良の発生の有無を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2017135055
分散剤濃度を0.3wt%と、1.0wt%と、3.0wt%とした場合、縦筋不良の発生が無い安定な塗布ができた。この結果から、分散剤濃度を、0.3wt%〜3.0wt%とすることで、縦筋不良が発生しない安定した塗布を行うことができると推測できる。
また、分散剤を添加しない場合は、スリットダイコータの先端部の清掃を行った後の縦筋不良が発生していないことから、スリットダイコータ内での無機酸化物粒子120の凝集が原因で発生した縦筋不良と考えられる。
これらセパレータ用スラリ124の粘度を測定した結果を図5に示す。図5によれば、分散剤の濃度が0.3wt%〜3.0wt%の範囲においては、スラリの粘度は、0Pa・sより大きく、かつ3Pa・s以下である。すなわち、スリットダイコータの塗布ギャップを大きくした場合には、セパレータ用スラリ124の粘度を0Pa・sより大きく、かつ3Pa・s以下の低粘度にする必要があることがわかる。
以上の結果より、無機酸化物粒子120と分散剤粒子127とを含むセパレータ用粉体において、分散剤濃度(分散剤粒子127の濃度)は、無機酸化物の濃度(無機酸化物粒子120の濃度)に対して、0.3wt%〜3wt%にすることが好ましい。この時、無機酸化物粒子120としては、二酸化シリコンの粒子を添加し、分散剤粒子127としては、ポリビニルピロリドンの粒子を添加することが好ましい。
また、セパレータ用粉体には、無機酸化物粒子120を結着させる結着剤が含まれていてもよく、その際には、溶け易い結着剤を用いることが好ましい。
<セパレータ用スラリについて>
図6は本発明の実施の形態におけるセパレータの電気特性の一例を示すグラフ図、図7は本発明の実施の形態におけるセパレータの水分吸着量の関係の一例を示すグラフ図である。
図3に示すセパレータ用スラリ124は、以下の手順で形成する。分散剤(分散剤粒子127)としてポリビニルピロリドン(PVP)の含有量(濃度)を無機酸化物(無機酸化物粒子120)に対して0.3wt%とし、無機酸化物(無機酸化物粒子120)として二酸化シリコンの微粒子と、溶剤129としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、結着剤128としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを混練することで形成する。また、比較例として、無機酸化物としての二酸化シリコンの微粒子と、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを混練することでセパレータ用スラリを形成する。
まず、電極用スラリ(正極用スラリ)122aを、正極活物質としてのLiMn1/31/3Co1/32の粉末と、導電助剤としてのカーボンブラックと、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを混練することで形成する。
また、電極用スラリ(負極用スラリ)122bを、負極活物質としての球状黒鉛の粉末と、導電助剤としてのカーボンブラックと、溶剤としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを混練することで形成する。
次に、セパレータ付正極を以下の手順で形成する。電極用スラリ122aをスリットダイコータで塗布し、電極用スラリ122aが未乾燥の(乾燥処理を行っていない)状態の上に、セパレータ用スラリ124をスリットダイコータで塗布する。
一方、セパレータ付負極を以下の手順で形成する。電極用スラリ122bをスリットダイコータで塗布し、電極用スラリ122bが未乾燥の(乾燥処理を行っていない)状態の上に、セパレータ用スラリ124をスリットダイコータで塗布する。
また、比較例として、セパレータ用スラリに分散剤を含まない電極を同様の手順で形成する。
そして、上記セパレータ付電極を用いてラミネート型のセルを形成して、短絡の有無を評価した。その評価結果を表3に示す。
Figure 2017135055
表3の結果から、正極または負極の少なくともどちらか一方のセパレータ用スラリ124に分散剤(分散剤粒子127)が含まれる場合(表3の実施例A,B,C)は、セルの短絡が発生しないことが分かった。これは、分散剤(分散剤粒子127)を添加したことによる効果である。また、正極および負極のセパレータ用スラリの両方に分散剤(分散剤粒子127)が含まれていない場合(比較例)は短絡が発生している。これは、分散剤(分散剤粒子127)を添加しなかったことによる結果である。
また、本実施の形態で形成したラミネート型のセルの電池特性を評価した。表3の比較例として、リチウムイオン電池の構成部材であり、かつ予めシート状に形成されたシートセパレータを用いたラミネート型のセルの電池特性も評価した。ここで、高い放電電流(6分で100%放電させる電流)の場合の放電曲線を図6に示す。上述のシートセパレータを用いた場合に比べて本実施の形態のセパレータ124aの場合の方が放電容量が大きく、優れた特性であることが分かった。
次に、上述したセパレータ付正極の表面への水分の吸着量の評価について説明する。なお、比較例として、セパレータ層を有していない正極の表面への水分の吸着量も評価した。評価は、それぞれの電極を120℃で真空乾燥を24時間行い、恒温恒湿槽に放置し、一定時間が経過した電極の重量変化を測定する方法で行った。
その結果を図7に示す。図7より、正極単膜上の方がセパレータ付正極膜上よりも吸着水分量が多く、したがって、本実施の形態のセパレータ付正極の方が水分の吸着を抑制していることが分かる。これは、セパレータ124aの表面に親水性の分子が少ないことを示しており、無機酸化物粒子120を用いた効果である。
以上のように、図3に示すような無機酸化物粒子120と、分散剤粒子127と、結着剤128と、溶剤129と、を含む本実施の形態のセパレータ用スラリ124においては、セパレータ用粉体の項目でも述べたが、セパレータ用スラリ124に含まれる分散剤(分散剤粒子127)の濃度が無機酸化物粒子120の濃度に対して0.3wt%〜3.0wt%であることが好ましい。さらに、その際のセパレータ用スラリ124の粘度は、0Pa・sより大きく、かつ3Pa・s以下の低粘度にすることが好ましい。
また、無機酸化物粒子120としては、二酸化シリコンの粒子を添加し、分散剤粒子127としては、ポリビニルピロリドンの粒子を添加することが好ましい。
<リチウムイオン電池の製造方法>
図8は本発明の実施の形態のリチウムイオン電池の製造手順の一例を示すフロー図である。
以下、リチウムイオン電池の製造方法について、図8に示すフローに沿って具体的に説明する。
図1に示すリチウムイオン電池10を構成する正極および負極のそれぞれは、電極箔110の材料および電極箔110に塗工する膜の材料等に違いはあるが、基本的に同様の工程により製造される。以下では、正極および負極のそれぞれの製造工程を分けずに説明する。例えば、後述の塗工材料である電極用スラリ(電極材料)122は、正極用の材料である場合と、負極用の材料である場合とを含んでおり、それぞれの場合において、異なる材料により構成される。ここで、正極の製造工程において、正極用の材料からなる電極箔110および塗工材料を用い、負極の製造工程のみに用いられる材料を使用しないことは言うまでもない。また、負極の製造工程においても同様に、負極用の材料からなる電極箔110および塗工材料を用い、正極の製造工程のみに用いられる材料を使用しないことは言うまでもない。
1.電極板(正極板および負極板)製造
<混錬・調合工程>
本実施の形態によるリチウムイオン電池10の製造工程では、まず、リチウムイオン電池10の正極または負極をそれぞれ形成するための電極材料である電極用スラリ122を混錬・調合する。
<第1の塗工工程(電極材料)>
次に、図3に示す調整されたスラリ状の電極材料である電極用スラリ122を、図2に示すローラ102に対向するように配置された第1塗工部に備わるコータ121を用いて、送り出しロール101から供給されるフィルム状の電極箔(金属箔)110の表面上に薄く、均一に塗工する。なお、第1塗工部108において、コータ121として、例えばスリットダイコータを用いることができるが、電極用スラリ122を塗工する装置として、他の装置を用いてもよい。
<第2の塗工工程(絶縁材料)>
次に、図3に示すスラリ状の絶縁材料であるセパレータ用スラリ124を、図2に示すローラ103に対向するように配置された第2塗工部に備わるコータ123を用いて、電極用スラリ122の表面上に薄く、均一に塗工する。ここで、第2塗工部には、例えばスリットダイコータを用いることができるが、セパレータ用スラリ124を塗工する装置として、他の装置を用いてもよい。
ここで、セパレータ用スラリ124は、上述のように、図3に示すような無機酸化物粒子120と、無機酸化物粒子120を分散させる分散剤粒子127と、無機酸化物粒子120を結着させる結着剤128と、結着剤128を溶かす溶剤129と、を含む絶縁材料である。そして、上記分散剤(分散剤粒子127)の濃度が無機酸化物粒子120の濃度に対して0.3wt%〜3.0wt%であることが好ましい。さらに、その際のセパレータ用スラリ124の粘度は、0Pa・sより大きく、かつ3Pa・s以下の低粘度にすることが好ましい。また、無機酸化物粒子120として、二酸化シリコンの粒子を添加し、分散剤粒子127として、ポリビニルピロリドンの粒子を添加することが好ましい。
なお、第1の塗工工程と第2の塗工工程とは、1つの塗工部で行われることが好ましい。さらに、電極用スラリ122上にセパレータ用スラリ124を塗布する上記第2の塗工工程では、乾燥処理が行われていない(未乾燥の)電極用スラリ122上にセパレータ用スラリ124を塗布する。
<乾燥工程>
次に、図2および図3に示すように、第1の塗工工程により電極用スラリ122を塗工し、さらに、第2の塗工工程によりセパレータ用スラリ124を塗工した電極箔110を、熱風乾燥炉である乾燥炉130内に搬送する。乾燥炉130内では、電極用スラリ122中およびセパレータ用スラリ124中の溶剤成分を加熱して蒸発させることで、電極用スラリ122およびセパレータ用スラリ124を乾燥させ、図4に示す電極膜126および絶縁膜であるセパレータ124aを一括で形成する。すなわち、塗工された図3に示す電極用スラリ122は乾燥工程により電極膜126となり、塗工されたセパレータ用スラリ124は乾燥工程によりセパレータ124aとなる。これにより、電極箔(金属箔)110上に、電極用スラリ122によって形成された電極膜126と、電極膜126上にセパレータ用スラリ124によって形成されたセパレータ124aと、を有する図4に示す電極シート125が形成される。つまり、正極板または負極板がそれぞれ形成される。
<膜厚測定工程>
図2に示す測定部145において、マイクロメータ142を用い、搬送された図4に示す電極シート125における電極膜126とセパレータ124aとを含めた全膜厚の測定を行う。
その後、電極シート125は巻き取りロール107に巻き取られる。
<加工工程>
次に、電極箔110に対し、圧縮および切断等の加工を行う。なお、ここでは、電極箔110の片面(表面111)に電極膜(正極層または負極層)126およびセパレータ124aを形成した電極シート(正極板または負極板)125を製造する例を説明した。電極箔110の両面(表面111と裏面112)に電極膜126およびセパレータ124aを形成した電極シート125を製造する場合には、まず、電極箔110の表面111に対して、<混錬・調合工程>、<第1の塗工工程(電極材料)>、<第2の塗工工程(絶縁材料)>、<乾燥工程>および<膜厚測定工程>を行う。その後、<加工工程>を行う前に、巻き取りロール107に巻き取られた電極シート125を反転させて、再度同一の工程を経て、電極箔110の裏面112を塗工する。
2.電池セル組立
<捲回工程>
次に、正極板(電極シート125)から電池セルに必要な大きさの、図4に示す正極(電極箔110と電極膜126)およびセパレータ124aを切り出す。同様に、負極板(電極シート125)から電池セルに必要な大きさの負極(電極箔110と電極膜126)およびセパレータ124aを切り出す。続いて、その表面111にセパレータ124aが形成された正極と、その表面111にセパレータ124aが形成された負極とを重ねた後、この積層体を捲き合わせる。
<溶接・組立工程>
次に、セパレータ124aを挟んで捲き合わせた正極および負極の電極対の群を組み立てて溶接する。この溶接・組立工程では、例えば正極集電タブにアルミニウムリボンを捲きつけ、このアルミニウムリボンに正極集電タブを超音波溶接で接続する。
<抽液工程>
次に、溶接したこれらの電極対の群を図1に示す外装缶(電池缶)20に配置した後、電解液114を注入する。
電解液114は、非水電解液が使用される。リチウムイオン電池10は、活物質へのリチウムイオン113の挿入および活物質からのリチウムイオン113の脱離を利用して充放電を行う電池であり、リチウムイオン113が電解液中を移動する。リチウムは、強い還元剤であり、水と激しく反応して水素ガスを発生する。従って、リチウムイオン113が電解液114中を移動するリチウムイオン電池10では、水溶液を電解液114に使用することができない。このことから、リチウムイオン電池10では、電解液114として非水電解液が使用される。
<封口工程>
次に、外装缶20を完全に密閉することで、電池セルを作製する。
<充放電工程>
次に、形成された電池セルを繰り返し充放電する。
<電池セル検査工程>
次に、この電池セルの性能および信頼性に関する検査(例えば電池セルの容量および電圧、充電または放電時の電流および電圧の検査等)を行う。これにより、リチウムイオン電池10の電池セルが完成する。
3.モジュール組立
次に、モジュール組立工程では、電池セルを複数個直列に組み合わせて電池モジュールを構成し、さらに、充/放電制御用コントローラを接続して電池モジュール(電池システム)を構成する(モジュール組立)。その後、モジュール検査工程において、モジュール組立て工程で組立てられた電池モジュールの性能および信頼性に関する検査(例えば、電池モジュールの容量や電圧、充電または放電時の電流や電圧等の検査)を行う(モジュール検査)。
なお、上記電極シート125の組立てでは、正極の電極シート125と負極の電極シート125の両方に絶縁材料であるセパレータ用スラリ124を塗布してセパレータ124aを形成する場合を説明したが、正極か負極のいずれか一方のみにセパレータ用スラリ124を塗布してセパレータ124aを形成し、これらの電極シート125を捲回するようにしてもよい。
以上により、図1に示すようなリチウムイオン電池10の組立てを完了する。本実施の形態のリチウムイオン電池10は、正極活物質を含む正極層(正極の電極膜126)と、負極活物質を含む負極層(負極の電極膜126)と、上記正極層と上記負極層との間に介在する絶縁性のセパレータ124aと、リチウムイオン113が移動可能な電解液114と、を有する構成である。
そして、セパレータ124aは、無機酸化物粒子120と、無機酸化物粒子120を分散させる分散剤粒子127と、を含んでいる。また、分散剤粒子127の濃度は、無機酸化物粒子120の濃度に対して、0.3wt%〜3wt%であることが好ましい。
また、無機酸化物粒子120として、二酸化シリコンの粒子が添加され、分散剤粒子127として、ポリビニルピロリドンの粒子が添加されていることが好ましい。
本実施の形態のリチウムイオン電池10の組立てでは、塗布された未乾燥の(乾燥処理を行っていない)状態の電極用スラリ122上にセパレータ124aとなるセパレータ用スラリ124をスリットダイコータで塗布する。つまり、塗布装置(リチウムイオン電池の製造装置)の塗工部で電極用スラリ122とセパレータ用スラリ124を塗布するため、同一の塗工工程内でスラリの塗布を行うことができる。
その結果、セパレータ用スラリを塗布するための新たな工程を追加する必要が無い。
したがって、リチウムイオン電池10の組立てにおいて、製造コストの増加を抑制することができる。
なお、セパレータ用スラリ124を未乾燥の電極用スラリ122上に塗布した場合、電極用スラリ122とセパレータ用スラリ124とが混在した混合層が発生する。上記混合層の厚さが増加すると短絡が発生し易くなるため、混合層の厚さは薄くする必要がある。混合層の厚さを薄くするためにはスリットダイコータの塗布ギャップをスラリの塗布膜厚さの2倍以上に大きくし、低圧での塗布が必要となる。
一方で、塗布ギャップを大きくした場合、塗布膜の安定性(膜厚の均一性)を維持するために、スラリの粘度を下げる必要があるが、スラリの粘度を下げた場合、スラリ中の微粒子の凝集が発生し易くなる。
そこで、本実施の形態のセパレータ用粉体やセパレータ用スラリ124では、スラリの粘度を下げた範囲で分散剤(分散剤粒子127)を添加することにより、塗布膜の膜厚の均一化を図ることができる安定な塗布を実現できる。
具体的には、セパレータ用スラリ124の粘度は、0Pa・sより大きく、かつ3Pa・s以下の低粘度にする。そして、分散剤粒子127として、ポリビニルピロリドンの粒子を添加することが好ましい。
これにより、スラリの塗布ムラを低減して塗布膜の安定性(膜厚の均一性)を向上させることができる。その結果、セパレータ124aの信頼性を向上させることができる。
また、セパレータ用粉体やセパレータ用スラリ124に分散剤粒子127として、ポリビニルピロリドンの粒子を添加することにより、電極用スラリ122とセパレータ用スラリ124による混合層の厚さを薄くすることができ、短絡の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態のセパレータ用粉体やセパレータ用スラリ124では、耐熱性微粒子として、無機酸化物粒子120を添加する。例えば、無機酸化物粒子120として二酸化シリコンの粒子を添加する。これにより、セパレータ124aの耐熱性を向上させてセパレータ124aの信頼性を向上させることができる。
また、無機酸化物粒子120は、分子内に水を含んでいないため、乾燥処理後のセパレータ124aの表面での水分吸着を低減することができる。これにより、セパレータ124aの信頼性を向上させることができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、上記実施の形態では、リチウムイオン電池10の製造工程において、第1塗工部108で電極用スラリ(電極材料)122を塗布し(第1の塗工)、かつ連続して第2塗工部109でセパレータ用スラリ(絶縁材料)124を塗布する(第2の塗工)場合を説明したが、電極用スラリ122の塗布とセパレータ用スラリ124の塗布とを一緒に行っても良い。例えば、2つのノズルが一体に形成されたスリットダイコータを用いて、このスリットダイコータから電極用スラリ122とセパレータ用スラリ124とを同時に滴下して電極用スラリ122とセパレータ用スラリ124の塗布を行ってもよい。
また、上記実施の形態では、リチウムイオン電池を例に挙げて、本願発明の技術的思想について説明したが、本願発明の技術的思想は、リチウムイオン電池に限定されるものではなく、正極、負極、および、正極と負極とを電気的に分離するセパレータを備える蓄電デバイス(例えば、電池やキャパシタ等)に幅広く適用することができる。
10 リチウムイオン電池
110,110a,110b 電極箔(金属箔)
120 無機酸化物粒子
122,122a,122b 電極用スラリ(電極材料)
124 セパレータ用スラリ(絶縁材料)
124a セパレータ
125,125a,125b 電極シート
126 電極膜(正極層、負極層)
127 分散剤粒子
128 結着剤
129 溶剤

Claims (15)

  1. リチウムイオン電池のセパレータを形成するセパレータ用スラリに含まれるセパレータ用粉体であって、
    無機酸化物粒子と、
    前記無機酸化物粒子を前記セパレータ用スラリ中で分散させる分散剤粒子と、
    を有する、セパレータ用粉体。
  2. 請求項1に記載のセパレータ用粉体において、
    前記分散剤粒子の濃度は、前記無機酸化物粒子の濃度に対して、0.3wt%〜3wt%である、セパレータ用粉体。
  3. 請求項1に記載のセパレータ用粉体において、
    前記無機酸化物粒子は、二酸化シリコンの粒子である、セパレータ用粉体。
  4. 請求項1に記載のセパレータ用粉体において、
    前記分散剤粒子は、ポリビニルピロリドンの粒子である、セパレータ用粉体。
  5. 請求項1に記載のセパレータ用粉体において、
    前記無機酸化物粒子を結着させる結着剤を含む、セパレータ用粉体。
  6. リチウムイオン電池のセパレータを形成するセパレータ用スラリであって、
    無機酸化物粒子と、
    前記無機酸化物粒子を分散させる分散剤粒子と、
    前記無機酸化物粒子を結着させる結着剤と、
    前記結着剤を溶かす溶剤と、
    を有する、セパレータ用スラリ。
  7. 請求項6に記載のセパレータ用スラリにおいて、
    前記分散剤粒子の濃度は、前記無機酸化物粒子の濃度に対して、0.3wt%〜3wt%であり、前記分散剤粒子の粘度は、0より大きくかつ3Pa・s以下である、セパレータ用スラリ。
  8. 請求項6に記載のセパレータ用スラリにおいて、
    前記無機酸化物粒子は、二酸化シリコンの粒子である、セパレータ用スラリ。
  9. リチウムイオンを吸蔵および放出する正極活物質を含む正極層と、
    前記リチウムイオンを吸蔵および放出する負極活物質を含む負極層と、
    前記正極層と前記負極層との間に介在する絶縁性のセパレータと、
    前記リチウムイオンが移動可能な電解液と、
    を有し、
    前記セパレータは、無機酸化物粒子と、前記無機酸化物粒子を分散させる分散剤粒子と、を含む、リチウムイオン電池。
  10. 請求項9に記載のリチウムイオン電池において、
    前記分散剤粒子の濃度は、前記無機酸化物粒子の濃度に対して、0.3wt%〜3wt%である、リチウムイオン電池。
  11. (a)金属箔の表面上に電極用スラリを塗布する工程、
    (b)前記電極用スラリ上に絶縁性のセパレータ用スラリを塗布する工程、
    (c)前記電極用スラリおよび前記セパレータ用スラリを乾燥させて、前記金属箔上に、前記電極用スラリによって形成された電極膜と、前記電極膜上に前記セパレータ用スラリによって形成されたセパレータと、を有する電極シートを形成する工程、
    を有し、
    前記(b)工程で用いる前記セパレータ用スラリは、
    無機酸化物粒子と、
    前記無機酸化物粒子を分散させる分散剤粒子と、
    前記無機酸化物粒子を結着させる結着剤と、
    前記結着剤を溶かす溶剤と、
    を含む、リチウムイオン電池の製造方法。
  12. 請求項11に記載のリチウムイオン電池の製造方法において、
    前記(b)工程では、乾燥処理が行われていない前記電極用スラリ上に前記セパレータ用スラリを塗布する、リチウムイオン電池の製造方法。
  13. 請求項11に記載のリチウムイオン電池の製造方法において、
    前記分散剤粒子の濃度は、前記無機酸化物粒子の濃度に対して、0.3wt%〜3wt%であり、前記分散剤粒子の粘度は、0より大きくかつ3Pa・s以下である、リチウムイオン電池の製造方法。
  14. 請求項11に記載のリチウムイオン電池の製造方法において、
    前記分散剤粒子は、ポリビニルピロリドンの粒子である、リチウムイオン電池の製造方法。
  15. 請求項11に記載のリチウムイオン電池の製造方法において、
    前記無機酸化物粒子は、二酸化シリコンの粒子である、リチウムイオン電池の製造方法。
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