JP2017135115A - 帯電除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な作業を要することなく、ユーザの所望する部位に簡易に取り付けることが可能で、汎用性の高い、帯電した静電気を除去する帯電除去装置を提供する。
【解決手段】締結具2の上部又は下部又は側面に少なくとも1以上の突起を有する放電器1を1以上接合した帯電除去装置、締結具はネジであって、ネジ頭部の上部又は下部又は側面に、少なくとも1以上の放電器を接合した帯電除去装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は帯電した静電気を除去する帯電除去装置の分野に関する。
自動車では、エンジンのシリンダー壁面を高速で動作するピストンの往復運動・ミッシ
ョンケース内部の各種ギアの回転、エアの吸気、タイヤの回転・ブレーキの摩擦・ボディ
の空気抵抗・オイルや排気ガスや冷却水の流れなど、至る所で常に静電気が発生している
。静電気が自動車に帯電すると、人が乗降する際に放電で電撃ショックを受けたり、静電
気がノイズとなって、電流が正常に流れなくなったり、各種のセンサーが正確に測定でき
ず、誤作動を起こしたり、エンジンや補機類、電子部品等の本来の性能が発揮できなくな
るという問題がある。
そこで、自動車のバッテリーのマイナス端子から新たに、ボディやエンジン等のアース
ポイントに複数のアース線を導くことにより、自動車の静電気を除去する技術が、アーシ
ングとして広く知られている。
また、特許文献1には、車体に帯電した静電気を除去する装置として、導電性材料から
なるケース内に電気石セラミック体を密集状態に配置し、電気石セラミック体の対向する
両側位置に磁石をそのN極が電気石セラミック体側へ向くように間隔をおいて配置し、ケ
ース内に荷電シリコンを充填して電気石セラミック体と磁石を定位置に固定し、ケースの
磁石側端部に導線をそれぞれ配線し、これを該ケースに収容して導線を露出させ、該導線
をバッテリーのマイナス端子へ、他端をボディに接続することにより、静電気を除去する
技術が開示されている。
特開2009−181694公報 特開平4−211499公報 特開2003−246888公報
上述した特許文献1は、静電気をバッテリーに戻すためにアース線が必要不可欠である
。また、バッテリーのマイナスターミナルにアース線を接続する必要があることから、バ
ッテリー周辺にしか設置することができなかった。
更に、「線材」を用いることから、プロペラシャフトやドライブシャフト等、回転する
部品そのものに取付けることは不可能であった。その上、車種毎に配線の長さを変える必
要があり、完全な汎用製品とは言えないという課題があった。
また、特許文献1には、車のボディに帯電した静電気の流れや、その過程中においての
静電気の影響に関する記載はされていない。
そこで、あらゆる車種に対して、線材を有せず、安価でどこにでも簡易に取り付けるこ
とが可能な帯電除去装置が望まれている。
本発明は、特別な作業を要することなく、ユーザの所望する部位に簡易に取り付けるこ
とが可能で、汎用性が高く、安価な、帯電した静電気を除去する帯電除去装置を提供する
ことを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明にかかる帯電除去装置は、以下の構成を有する
本発明に係る帯電除去装置は、締結具の上部又は下部又は側面に少なくとも1以上の突
起を有する放電器を1以上接合したことを特徴とする。
本発明は、アース線等の「線材」を用いることなく、簡易に設置することができる。ま
た、締結するので脱落の心配が無く、自身が回動するような部品にも直接設置することが
できる。
更に、構成部品が少なく非常に安価である。その上、既存の締結具の上に重ねて設置す
ることも可能であり、簡易にどこにでも設置することができる。
例えば、静電気を多量に発生するエンジンや駆動系に直接設置することで、静電気を直
接除去することができ、エンジンや補器類、駆動系、電装部品の本来の性能を発揮させる
ことができる。
本発明は、図1から図6に示すように、突起を複数有する放電器と、締結具であるネジ
(ボルトを含む。)や、ナット又はワッシャーを接合したものである。
放電器の形状としては、少なくとも1以上の突起を有するものが望ましい。突起は多い
方が好ましく、先端は尖っていた方が良い。
本帯電除去装置は、帯電した静電気をコロナ放電することにより除去するものだからで
ある。
コロナ放電とは、帯電した物体の近くに先端の尖った突起状・刃状の接地導体がある場
合に、先端部付近でのみ発生する微弱な発光を有する放電をいう。
締結具としては、例えば、ボルトやナット、それらに伴って使用されるワッシャー(座
金)等が挙げられる。これらの締結具は標準規格品(ISOメートル、ウィット、JIS、ユニ
ファイ)を用いることにより、締結工具も一般的な規格品を使用することができる。
ネジには、ボルトが含まれる。頭部の形状によって、六角、なべ、さら、ヘックスロー
ブ、四角等、様々な種類や大きさがあるが、回動させて部品を締結、固定することができ
るものであれば、種類や大きさは問わない。例えば、タッピングネジ等も含む。
ナットには、六角ナット、袋ナット、ロックナット、フランジナット等、様々な形状や
大きさがあるが、回動させて部品を締結、固定することができるものであれば、形状や大きさは問わない。複数個重ねて用いてもよい。
ワッシャーにも様々な種類や形状、大きさがあるが特に問わない。複数枚重ねて用いて
もよい。
放電器や、該放電器と接合するナットやボルト、ワッシャーには導電性があればよい。
金属、導電性樹脂、導電性ゴム、導電性セラミック、金属メッキされた樹脂などの導電性
材料が使用できる。具体的には、銀、銅、金、アルミ、鉄、ステンレス、鉛、亜鉛等、チ
タン等が挙げられる。金属製が好ましいが、カーボン等の導電性樹脂でも良い。
放電器と該放電器が接合されるナットやボルトの材料は、異なる材料でも良いし、同じ
材料でもよい。
放電器は、ネジ頭部の上面だけでなく、頭部の下面、又は側面に接合しても良い。ネジ
頭部の上面、下面、側面の全てに1個又は複数個接合しても良いし、各面又は各面の組み
合わせに1個又は複数個接合してもよい。ナットも同様である。また、ナットの場合は、
ナットを複数個重ねたものに放電器を接合したものでもよいし、ナットに放電器を接合し
た物を、複数個重ねる構成としてもよい。
即ち、ナットやボルト、ワッシャー等の締結具のいずれかの場所に放電器が接合されて
いれば良い。
放電器と、締結具の上面又は側面との接合方法は、例えば溶接や接着が挙げられる。溶
接はアーク溶接でもスポット溶接でもよい。
接着は導電性接着剤を用いてもよい。放電器への電導性が確保されていれば、特に接合
方法は問わない。
下面との接合方法は、溶接でも接着でも可能であるが、例えば、放電器の上からネジを
締結することで固定するとしても良い。放電器への導電性が確保されていれば特に接合方
法は問わない。
ここで、静電気の移動の特性を述べる。静電気は、電子が相対的に多い場所(電子密度
が大きい場所)から、相対的に少ない場所(電子密度が小さい場所)に移動する。即ち、
電位差のある場所を目指して移動する特性がある。
自動車においては、タイヤのトレッド面が地表と接地しているため、自動車全体の中で
最も電子密度の小さい場所である。
尚、タイヤは、導電性樹脂であるカーボンブラックが混練されているため、導電性ゴム
である。(特許文献3)
自動車における静電気の流れの概略は以下の通りである。
エンジンのシリンダー内部を高速で駆動されるピストンの動作によりエンジン周辺に電
流の流れを阻害する程の大容量の静電気が発生する。該静電気は、上述したようにタイヤ
のトレッドを通して地表に逸散するためにタイヤに向かって移動する。
多くの静電気は、エンジンマウント、アース線、ミッション等を通じてボディへと移動
する。ボディからはサスペンションを通じ、各種アーム類へ移動し、該アーム類からホイ
ールハブへ、該ハブからホイール、該ホイールからタイヤへと移動し、最終的にタイヤの
トレッド面を通して地表へ逸散する。
尚、自動二輪車においても静電気の流れは同様である。
静電気はこれらの種々の通り道で悪影響を与える。しかしながら、タイヤに至るまでの
過程において、静電気を放電するような場所はない。
以下、本発明に係る帯電除去装置の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する
本実施例は、エンジン下部のオイルパンを締結しているボルトを2か所外して、帯電除
去装置10に置き換えたものである。
帯電除去装置10は、図1に示すように、M10ボルトに、突起を12個有する放電器
を溶接したものである。
エンジンは上述したとおり、様々な部品が摺動・回動し合い、多量の静電気を発生させ
る場所である。
帯電した多量の静電気は、エンジンやミッション近辺のセンサーにノイズを与え正しい
制御を阻害している。
また、該静電気はタイヤへ移動する他に放電場所がない。そこで、エンジン下部のオイ
ルパンを止めているボルトを2本外し、帯電除去装置10を設置し、静電気を放電させた
[試験例1]
使用車種は、平成6年式 ホンダ トゥディ ポシェット JA4 5MT 走行14
2156キロのものを使用した。
予め暖気を済ませた状態の車体を950rpmで45分程アイドリングさせた後、油圧ジ
ャッキにて車体を持ち上げた後、エンジン下部のオイルパンの電圧をシムコジャパン株式
会社製のFMX−002を用いて計測した。計測地点はオイルパンの中央で計測距離は1
cmとした。
帯電除去装置10の設置前の電圧は 0.03kvであった。また、本願設置後1時間
経過後の電圧は0.01kvであった。更に2時間経過後の電圧は0.00kvであった
このように、帯電除去装置10を取り付けた場合に、オイルパンの電圧は経過時間と共
に低くなっていくことから、帯電除去装置10がオイルパンに帯電した静電気を除去して
いることが解る。
また、実走してみると、静電気によるノイズが解消されたためか、エンジン自体もスム
ーズな回転をするようになった。
本実施例は、帯電除去装置20を用いて、自動二輪車のリアサスペンションである単筒
式ショックアブソーバー(高圧ガス封入型)を連続して収縮させ、発生させた静電気を除
去したものである。
帯電除去装置20は、図4に示すように、M12のナットに突起を12個有する放電器
を溶接したものである。
該ショックアブソーバーのピストンロッド側を上面とし、外筒を下面とした状態で固定
し、該ピストンロッド上面に車体とサスペンションとの取付け部固定し、該取付け部側面
にM12ボルトを2個溶接し、油圧プレス機を用いて、ピストンロッドを15回連続して
収縮させた。
計測には、シムコジャパン株式会社製のFMX−002を用いた。計測地点は外筒部上
部から2cm上方かつ、ピストンロッドの中心地点である。尚、計測距離は1cmとした
。 油圧プレス機は株式会社アマダの油圧プレス機SPH−60を用い、一定のスピード
でピストンロッドを15回収縮させた。結果はその平均値である。
計測は、株式会社エヌジーシージャパン本社内において、気温19度、湿度20%の条
件にて測定した。
以下、結果を示す。
帯電除去装置設置前の1回目の平均値は0.2kv、2回目の平均値は0.6kv、3
回目の平均値は0.4kvであった。
一方、帯電除去装置設置後の1回目の平均値は0.1kv、二回目の平均値は0.4k
v、3回目の平均値は0.2kvであった。
以上の結果より、帯電除去装置20を設置した方の数値が低い。よって、帯電除去装置
20が帯電を除去していると思われる。
本実施例は、自動二輪車のフロントフォークに帯電除去装置30を設置したものである
本実施例においては、従来設置されていたフロントフォークのボトムケースとフロント
フェンダーを固定しているボルトを取り外し、該ボルト上面に突起部を12個有する放電
器を1つ備える帯電除去装置30を設置した。
このようにすることで、エンジン等で発生した静電気がボディからタイヤに移動する前
に帯電除去装置30により放電させる。このようにすることで、減衰圧に関するボトムケ
ース下部まで静電気を移動させないようにする。
フロントフォーク内部にはオイルが封入されている。該オイルには様々な微粒子が添加
されている。例えば、消泡剤や抗酸化剤等が配合されており、即ち、導電性オイルが封入
されている。
ここで、導電性オイルとは、電気粘性流体のことをいう。(特許文献2)該電気粘性流
体は絶縁体溶媒中(オイル)に微粒子を分散させた懸濁液であり,外部電場を印加するこ
とによってオイル粘度が増大するという特徴を持つ。
このように、ボディから流れてくる静電気がフロントフォーク内部のオイル粘度を上げ
ていると考えられる。
そこで、ボディからタイヤに流れる過程において静電気が通過する通路となっているフ
ロントフォークに帯電除去装置30を設置すれば、減衰圧を調整するボトムケース下部に
静電気が移動する前に放電させてしまう。
これにより、ボトムケース内のオイル粘度が上がらないので、サスペンションが良く動
くようになり、上質な乗り心地を提供するという効果を奏する。
[試験例3]
自動二輪車が実際に動いている状態でフロントフォークに流れる静電気を正確に測定す
るのは困難であるため、ナイロン製20cmの黒色の結束バンドを用い、右側のフロント
フォークの動いた量を計測した。
使用車種は、HONDA CB400SF HYPER VTEC SPEC1 形式
NC39、平成12年式 走行24454キロ フロントタイヤは2011年製のダンロ
ップ SPORTMAX GPR−200F(120/70ZR17) 空気圧は冷間時2
50kpa、リアタイヤは2011年製のミシュラン PILOT POWER PURE
2CT(160/60ZR17)空気圧は冷間時290kpa、排気管はホンダモーターサイ
クルジャパン リミテッドエディションエキゾーストシステム(アクラポヴィッチ)のエ
キゾーストパイプがステンレス、消音器はチタン製、その他は無改造の車両を使用した。
尚、試験に当たり、特定の運転手1人を乗員とし、荷物は載せていない状態で行った。
図1に示すように、ボルト上部に突起を12個有する放電器を溶接した帯電除去装置3
0を、左右のフロントフォークボトムケースと、フロントフェンダーとを固定するボルト
に使用した。
右側のフロントフォークインナーチューブの最下部にナイロン製の結束バンドを設置し
、走行後に、該結束バンドが動いた距離を測定した。測定は、ダストシール上面から、イ
ンナーチューブを移動した結束バンドの下側までの距離を測定した。
データは、気温2度、湿度35% 埼玉県飯能市大河原工業団地の直線200mを純正メ
ーターにて、時速40キロで走行したものである。
帯電除去装置30の設置前の移動量の平均は50mmであった。一方、帯電除去装置3
0の設置後の移動量の平均は55mmであった。
以上の試験結果より、帯電除去装置30を設置した方がフロントフォークが良く動いた
事が確認できる。
即ち、帯電除去装置30は、車体に帯電した静電気をタイヤに依ることなく放電するこ
とができると思われる。
本願の帯電除去装置は、その他、多様な場所へ設置することが可能である。例えば、エ
ンジン上部に設置すると振動を軽減したり、作動音が軽減したり、アイドリングが安定し
たり様々な効果がある。
尚、本願では、自動車を例として説明したが、自動車だけでなく二輪車、船舶等も含ま
れる。内燃機機関やモーター等の動力装置を有する機械であれば、静電気が発生し、帯電
しているので、例えば、乗物に限らず、農薬散布に用いられる背負式粒粒剤散布装置等に
も用いることができる。
本願の帯電除去装置(ボルト)の構成を示す正面図である。 本願の帯電除去装置(ボルト)の構成を示す平面図である。 本願の帯電除去装置(ボルト)の変形例を示す正面図である。 本願の帯電除去装置(ナット)の構成を示す正面図である。 本願の帯電除去装置(ナット)のA−A断面図である。 本願の帯電除去装置(ナット)の構成を示す平面図である。
1 放電器
2 締結具
3 締結具

Claims (3)

  1. 締結具の上部又は下部又は側面に少なくとも1以上の突起を有する放電器を1以上接合
    したことを特徴とする帯電除去装置。
  2. 前記締結具はネジであって、ネジ頭部の上部又は下部又は側面に、少なくとも1以上の
    前記放電器を接合したことを特徴とする請求項1に記載の帯電除去装置。
  3. 前記締結具はナットであって、ナットの上部又は下部又は側面に、少なくとも1以上の
    前記放電器を接合したことを特徴とする請求項1に記載の帯電除去装置。
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