JP2017135775A - 発電素子及び発電装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この圧電素子は、略同一平面上に、導電性繊維、圧電性繊維、導電性繊維をこの順序で配置した圧電単位から構成され、圧電性繊維としてはポリ乳酸などの圧電性高分子が用いられている。
例えば人の腕や足の屈曲、屈伸動作等の非振動的な動きである。人の動きを利用して発電するウェアラブル発電デバイスとして、特許文献1に記載の圧電素子の利用を考えた場合、大きな発電量は期待できない。
図1に基づいて第1の実施形態を説明する。本実施形態に係る発電素子1Aは、図1(a)に示すように、可撓性を有する平板状の基材2と、基材2に接着や溶着等の手段で一端側を固定されて基材2に沿うように設けられた平板状の絶縁部材3とを有している。
基材2の表面には、他方の電極としての下部電極5が固定されており、下部電極5の上には絶縁性の中間層6が一部又は全部の面積をもって接合されている。基材2の表面に対向する絶縁部材3の裏面には中間層6の領域に対応して一方の電極としての上部電極7が固定されている。
一対の電極のうちの一方の電極と、他方の電極と中間層6との組み合わせ構成との配置は、基材2と絶縁部材3との間において相対的で、上記に限定されない。
中間層6はゴム又はゴム組成物からなり、積層方向(厚み方向)における一方側(本実施形態では上部電極7側)が、該一方側と他方側とで同じ変形付与力に対する変形の度合いが異なるように且つ電荷を蓄積できるように表面改質処理及び/又は不活性化処理がなされている。この点については後で詳細に説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る発電素子1Bは、平板状の基材2と、基材2の一方の面に一端を固定された片持ち状態に支持された複数の平板状の絶縁部材3とを有している。基材2と絶縁部材3は共にPET製で、厚みが100μmである。
本実施形態では絶縁部材3を6枚配置しているが、絶縁部材3の数はこれに限定されない。
基材2の図中左側には、下部電極5と中間層6との組み合わせ構成が設けられ、これに対応する絶縁部材3aの裏面(一方の面)には、上部電極7が中間層6に対向するように設けられている。
絶縁部材3aの表面(他方の面)には、下部電極5と中間層6との組み合わせ構成が設けられている。絶縁部材3a〜3eは同じ構成を有するユニットとしてなり、絶縁部材3fは裏面に上部電極7を支持しただけの構成となっている。
図5に示すように、基材2は、長手方向の長さL1が210mm、幅W1が50mmの長方形の形状となっている。
絶縁部材3は、長手方向の長さL2が50mm、幅W2が40mmの長方形の形状となっている。図5では絶縁部材3は絶縁部材3aのみ示し、他の絶縁部材は両面テープ4の位置のみ示している。
上部電極7は、導電性の布で厚さが110μm、一辺が25mmの正方形に形成されている。
中間層6の面積は上記のように下部電極5及び上部電極7よりも若干広くなっている。
各絶縁部材3a〜3fは、上部電極7を支持する側の面(裏面)の一端側を5mm幅の両面テープ4で基材2に接着されて片持ち状態で固定されている。
基材2の表面には、各上部電極7からの電気(電荷)を集めるための本流リード線8と、各下部電極5からの電気(電荷)を集めるための本流リード線9とが、基材2の長手方向に沿って略平行に配置、固定されている。
本流リード線8、9は、厚さが36μmで幅5mmの導電性テープで形成されている。各絶縁部材3を固定する両面テープ4は本流リード線8、9の上から基材2の表面に貼り付けられている。
各上部電極7は、図7に示すように、導電性テープからなる支流リード線11で本流リード線8に接続されている。下部電極5は絶縁部材3の上から支流リード線10を貼ることで本流リード線9に接続できるが、上部電極7の場合には引き出し部分が両面テープ4と重なる。
このため、重なり部分に両面テープ12が部分的に設けられて両面テープ4による絶縁部材3の固定が阻害されないようにしている。
基材2が元の状態に戻る際にも静電容量の変化が生じて発電がなされる。
図11は、発電素子1Bを手で持って扇いだときの電圧の変化を記録したグラフである。
図11から明らかなように、VPP=13V程度(プローブ抵抗:1MΩ、減衰率1:1)の出力を示し、緑色LEDの直列50個を点灯させることができた。
発電素子1Bの上記構成により、剥離帯電が十分に起きて発電量が向上したと考えられる。
図12に示すように、上部電極7と中間層6とを接合し、素子全体を曲げても中間層6と電極間が離間しない発電素子を比較例として発電量を測定したが、4V程度の発電量しか得られなかった。
図13(a)に示すように、本実施形態に係る発電素子1Cは、基材2の両面に上記発電構成を有している。図13(b)に示すように、風等の外力が作用して基材2が曲がると、基材2の凸面側では上記のように各絶縁部材3が起き上がって剥離帯電による発電がなされるが、反対側の凹面側では各絶縁部材3間で押圧接触、あるいはその状態での位置ずれが生じることによる発電がなされる。
すなわち、図14(a)に示すように、基材2が曲がらない状態では中間層6と上部電極7は接触ないし近接しているが、基材2が曲がると凹面側は、図14(b)に示すように、中間層6と上部電極7は押し合いながら接触し、場合によっては位置ずれを起こす。
基材2が元の状態に戻る際にも静電容量の変化が生じて発電がなされる。
本実施形態の構成によれば、図2の構成に比べて発電量を増加させることができる。
図15(a)に示すように、本実施形態に係る発電装置20は、発電素子1Bと、動作体としての人の動作に伴って発電素子1Bの基材2を変形させる素子駆動部材としての衣類21とを有している。
発電素子1Bは衣類21の腕の肘に対応する部分に固定あるいは面状ファスナー等により着脱自在に設けられている。図15(b)に示すように、腕を曲げたときに発電素子1Bの基材2が曲がり、上記に説明した理由で発電がなされる。
また、発電素子1Bは体に直接設けてもよい。動作体は人に限らず、環境で生じる種々の非振動的な曲げ動作を利用することができる。
人の動きは遅くて変化の大きい低周波領域の動作であるが、絶縁部材3の広がり又は押圧により発電構成とすることにより、効率的に大きな発電量を得ることができる。
図16(a)に示すように、本実施形態に係る発電装置22は、発電素子1Bと、発電素子1Bを吊り下げる吊り下げ部材23とから構成されている。
吊り下げ部材23には、LED24が複数取り付けられている。図17に示すように、発電装置22で発生した電荷は、本流リード線8、9及び配線25を介して整流器としてのダイオードブリッジ13に導かれ、ダイオードブリッジ13により一定方向の電流に変換された後、LED24群を点灯させることができる。
また、LED駆動回路26を追加し、LED24の明暗ないし明滅を制御してもよい。
LED24群を例えば上から下へ順に、R(赤)、G(緑)、B(青)と複数段に分け、風の強さによって色が変化していくようにしてもよい。
発電素子として上記の両側発電構成の発電素子1Cを用いてもよい。
以下に、前記特性を発現させるための電極と中間層の材質等の詳細を説明する。
第1の電極、及び第2の電極の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
第1の電極、及び第2の電極において、その材質、形状、大きさ、構造は、同じであってもよいし、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
第1の電極、及び第2の電極の材質としては、例えば、金属、炭素系導電材料、導電性ゴム組成物などが挙げられる。
前記導電性フィラーとしては、例えば、炭素材料(例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、炭素繊維、カーボンファイバー(CF)、カーボンナノファイバー(CNF)、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェンなど)、金属フィラー(金、銀、白金、銅、アルミニウム、ニッケルなど)、導電性高分子材料(ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、及びポリパラフェニレンビニレンのいずれかの誘導体、又は、これら誘導体にアニオン若しくはカチオンに代表されるドーパントを添加したものなど)、イオン液体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
第1の電極の形状、及び第2の電極の形状としては、例えば、薄膜などが挙げられる。第1の電極の構造、及び第2の電極の構造としては、例えば、織物、不織布、編物、メッシュ、スポンジ、繊維状の炭素材料が重なって形成された不織布であってもよい。
中間層は、可撓性を有する。
中間層においては、以下の条件(1)及び条件(2)の少なくともいずれかを満たす。
条件(1):中間層の面に対して直交する方向から中間層が加圧された際に、中間層における第1の電極側(一方側)の変形量と、中間層における第2の電極側(他方側)の変形量とが、異なる。
条件(2):中間層の第1の電極側における10μm押し込み時のユニバーサル硬度(H1)と、中間層の第2の電極側における10μm押し込み時のユニバーサル硬度(H2)とが、異なる。
本発明において、変形量とは、以下の条件で中間層を押し付けた際の、圧子の最大押し込み深さである。
測定機:フィッシャー社製、超微小硬度計WIN−HUD
圧子:対面角度136°の四角錐ダイヤモンド圧子
初期荷重:0.02mN
最大荷重:1mN
初期荷重から最大荷重までの荷重増加時間:10秒間
{測定条件}
測定機:フィッシャー社製、超微小硬度計WIN−HUD
圧子:対面角度136°の四角錐ダイヤモンド圧子
押し込み深さ:10μm
初期荷重:0.02mN
最大荷重:100mN
初期荷重から最大荷重までの荷重増加時間:50秒間
前記ゴム組成物としては、例えば、フィラーと前記ゴムとを含有する組成物などが挙げられる。これらの中でも、前記シリコーンゴムを含有するシリコーンゴム組成物は発電性能が高いため好ましい。
前記無機フィラーとしては、例えば、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、窒化物、炭素類、金属、又はその他の化合物などが挙げられる。
前記水酸化物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。
前記炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、ハイドロタルサイトなどが挙げられる。
前記硫酸塩としては、例えば、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。
前記ケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸カルシウム(ウォラストナイト、ゾノトライト)、ケイ酸ジルコン、カオリン、タルク、マイカ、ゼオライト、パーライト、ベントナイト、モンモロナイト、セリサイト、活性白土、ガラス、中空ガラスビーズなどが挙げられる。
前記炭素類としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、炭素繊維、カーボンファイバー、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン(誘導体を含む)、グラフェンなどが挙げられる。
前記金属としては、例えば、金、銀、白金、銅、鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。
前記その他の化合物としては、例えば、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸ジルコン酸鉛、炭化ケイ素、硫化モリブテン、などが挙げられる。なお、前記無機フィラーは、表面処理をしていてもよい。
前記有機無機複合フィラーとしては、例えば、シリカ・アクリル複合微粒子、シルセスキオキサンなどが挙げられる。
前記フィラーの平均粒径は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜30μmが好ましく、0.1μm〜10μmがより好ましい。前記平均粒径が、0.01μm以上であると、発電性能が向上することがある。また、前記平均粒径が、30μm以下であると、中間層が変形可能であり、発電性能の増加を図ることができる。
前記フィラーの含有量は、ゴム100質量部に対して、0.1質量部〜100質量部が好ましく、1質量部〜50質量部がより好ましい。前記含有量が、0.1質量部以上であると、発電性能が向上することがある。また、前記含有量が、100質量部以下であると、中間層が変形可能であり、発電性能の増加を図ることができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば添加剤などが挙げられる。前記その他の成分の含有量は、本発明の目的を損なわない程度で適宜選定することができる。
前記中間層を構成する材料の調製方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ゴム組成物の調製方法としては、前記ゴム及び前記フィラー、更に必要に応じて前記その他の成分を混合し、混錬分散することにより調製することができる。
前記中間層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ゴム組成物の薄膜の形成方法としては、前記ゴム組成物を、基材上にブレード塗装、ダイ塗装、ディップ塗装などで塗布し、その後、熱や電子線などで硬化する方法が挙げられる。
中間層において、両面での変形量、又は硬度を異ならせる方法としては、例えば、表面改質処理、不活性化処理などが挙げられる。これらの処理は、両方を行ってもよいし、片方のみを行ってもよい。
表面改質処理としては、例えば、プラズマ処理、コロナ放電処理、電子線照射処理、紫外線照射処理、オゾン処理、放射線(X線、α線、β線、γ線、中性子線)照射処理などが挙げられる。これらの処理の中でも、処理スピードの点から、プラズマ処理、コロナ放電処理、電子線照射処理が好ましいが、ある程度の照射エネルギーを有し、材料を改質しうるものであれば、これらに限定されない。
プラズマ処理の場合、プラズマ発生装置としては、例えば、平行平板型、容量結合型、誘導結合型のほか、大気圧プラズマ装置でも可能である。耐久性の観点から、減圧プラズマ処理が好ましい。
プラズマ処理における反応圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05Pa〜100Paが好ましく、1Pa〜20Paがより好ましい。
プラズマ処理における反応雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不活性ガス、希ガス、酸素などのガスが有効であるが、効果の持続性においてアルゴンが好ましい。
プラズマ処理における照射電力量は、(出力×照射時間)により規定される。前記照射電力量としては、5Wh〜200Whが好ましく、10Wh〜50Whがより好ましい。照射電力量が、好ましい範囲内であると、中間層に発電機能を付与でき、かつ照射過剰により耐久性を低下させることもない。
コロナ放電処理における印加エネルギー(積算エネルギー)としては、6J/cm2〜300J/cm2が好ましく、12J/cm2〜60J/cm2がより好ましい。印加エネルギーが、好ましい範囲内であると、中間層に発電機能を付与でき、かつ照射過剰により耐久性を低下させることもない。
電子線照射処理における照射量としては、1kGy以上が好ましく、300kGy〜10MGyがより好ましい。照射量が、好ましい範囲内であると、中間層に発電機能を付与でき、かつ照射過剰により耐久性を低下させることもない。
電子線照射処理における反応雰囲気としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アルゴン、ネオン、ヘリウム、窒素等の不活性ガスが充填し酸素分圧を5,000ppm以下とすることが好ましい。反応雰囲気における酸素分圧が、5,000ppm以下であると、オゾンの発生を抑制でき、オゾン処理装置の使用を控えることができる。
紫外線照射処理における紫外線としては、波長365nm以下で200nm以上が好ましく、波長320nm以下で240nm以上がより好ましい。
紫外線照射処理における積算光量としては、5J/cm2〜500J/cm2が好ましく、50J/cm2〜400J/cm2がより好ましい。積算光量が、好ましい範囲内であると、中間層に発電機能を付与でき、かつ照射過剰により耐久性を低下させることもない。
さらに加えて「架橋密度向上による緻密化」に起因して離型性が向上すると考えられる。なお、本発明においても一部活性基は形成されてしまうが、後述するカップリング剤や風乾処理にて、活性基を不活性化させている。
中間層の表面は、各種材料を用いて、適宜不活性化処理が施されてもよい。
不活性化処理としては、中間層の表面を不活性化させる処理であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不活性化剤を前記中間層の表面に付与する処理が挙げられる。不活性化とは、プラズマ処理、コロナ放電処理、紫外線照射処理、電子線照射処理などによる励起又は酸化によって発生した活性基(例えば、−OHなど)を不活性化剤と反応させて、中間層の表面の活性度を下げることで、中間層の表面を、化学反応を起こしにくい性質に変化させることを意味する。
カップリング剤としては、例えば、金属アルコキシド、金属アルコキシドを含む溶液などが挙げられる。
R1 (4−n)Si(OR2)n・・・一般式(1)
ただし、一般式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の直鎖状又は分枝状のアルキル基、アルキルポリエーテル鎖、及びアリール基のいずれかを表す。nは、2〜4の整数を表す。
中間層前駆体としてシリコーンゴムを用いた場合は、前記表面改質処理を行った後に、空気中に静置して風乾することにより、失活させてもよい。
中間層において、酸素濃度のプロファイルが極大値を示す位置と、炭素濃度のプロファイルが極小値を示す位置とは、一致することがより好ましい。
酸素濃度のプロファイル、及び炭素濃度のプロファイルは、X線光電子分光分析法(XPS)によって求めることができる。
測定方法は、例えば、以下の方法が挙げられる。
測定装置:Ulvac−PHI QuanteraSXM、アルバック・ファイ株式会社製
測定光源:Al(mono)
測定出力:100μmφ、25.1W
測定領域:500μm×300μm
パスエネルギー:55eV(narrow scan)
エネルギーstep:0.1eV(narrow scan)
相対感度係数:PHIの相対感度係数を使用
スパッタ源:C60クラスターイオン
Ion Gun 出力:10 kV、10 nA
Raster Control:(X=0.5,Y=2.0)mm
スパッタレート:0.9nm/min(SiO2換算)
XPSでは、光電子効果により飛び出す電子を捕捉することにより、測定対象物中の原子の存在濃度比や結合状態を知ることができる。
図18は、シリコーンゴムを用い、更に前記表面改質処理(プラズマ処理)及び前記不活性処理を行って得られた中間層のサンプルである。図18において、横軸は表面から内部方向への分析深さであり、縦軸は存在濃度比である。
その結果を図19に示す。図19の測定対象は、図18の測定に用いたサンプルである。図19において、横軸は結合エネルギーであり、縦軸は強度比である。また、下から上に向かっては深さ方向での測定スペクトルを示している。
一般に、ピークシフトの量は結合状態に依存することが知られており、本件に関するシリコーンゴムの場合、Si2p軌道において高エネルギー側にピークがシフトするということは、Siに結合している酸素の数が増えていることを示す。
さらに図18のαの位置で検出された酸素の極大値は、Si2p結合エネルギーシフトが高エネルギー側にシフトすることと一致(図19のαの位置)しており、酸素増加がSiに結合した酸素の数に起因することが示されている。
図20には、図18にみられたような酸素濃度の極大値、及び炭素濃度の極小値は見られない。更に、図21より、Si2p結合エネルギーシフトが高エネルギー側にシフトする様子もみられないことから、Siに結合した酸素の数も変化していないことが確認された。
結果として、中間層は、3つ〜4つの酸素原子と結合したケイ素原子を有するポリオルガノシロキサンを含有することとなる。
前処理:温度30℃相対湿度40%雰囲気に24h静置後、除電を60sec(Keyence製のSJ−F300を使用)
装置:Treck Model344
測定プローブ:6000B−7C
測定距離:2mm
測定スポット径:直径10mm
素子は、中間層と、第1の電極及び第2の電極の少なくともいずれかとの間に空間を有することが好ましい。そうすることにより、発電量を増やすことができる。
前記空間を設ける方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、中間層と、第1の電極及び第2の電極の少なくともいずれかとの間にスペーサを配置する方法などが挙げられる。
前記高分子材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。前記ゴムとしては、例えば、シリコーンゴム、変性シリコーンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム、ポリサルファイドゴム、ウレタンゴム、イソブチルゴム、フロロシリコーンゴム、エチレンゴム、天然ゴム(ラテックス)などが挙げられる。
前記スペーサの形態としては、例えば、シート、フィルム、織布、不織布、メッシュ、スポンジなどが挙げられる。
前記スペーサの形状、大きさ、厚み、設置場所は、素子の構造に応じて適宜選択することができる。
これにより、同じ変形付与力である加圧力Fが第1の電極a側と第2の電極c側に作用した場合、中間層bの第1の電極a側の変形の度合いが、第2の電極c側よりも小さくなる。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
2 基材
3a、3b、3c、3d、3e、3f 絶縁部材
5 一方の電極としての下部電極
6 中間層
7 他方の電極としての上部電極
20、22 発電装置
21 素子駆動部材としての衣類
23 吊り下げ部材
F 変形付与力としての加圧力
Claims (9)
- 一対の電極と、
前記一対の電極間に積層状態に設けられる絶縁性の中間層と、
可撓性を有し、前記一対の電極と前記中間層とを支持する基材と、
を有し、
前記基材が変形したときに、前記中間層と前記一対の電極のうちの一方の電極とが離間し、あるいは押し合う発電素子。 - 請求項1に記載の発電素子において、
前記一方の電極と、
前記中間層と前記一対の電極のうちの他方の電極との組み合わせ構成と、
のうち、いずれか一方が、前記基材に一端を固定されて前記基材に沿うように設けられた絶縁部材に設けられ、他方が前記一方に対向するように前記基材に設けられている発電素子。 - 請求項1に記載の発電素子において、
前記基材に一端を固定されて前記基材に沿うように設けられた絶縁部材と、
前記絶縁部材の一方の面に設けられた前記一方の電極と、
前記絶縁部材の他方の面に設けられた、前記中間層と前記一対の電極のうちの他方の電極との組み合わせ構成と、
からなるユニットを複数有している発電素子。 - 請求項3に記載の発電素子において、
前記複数のユニットが前記基材の両面に設けられている発電素子。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の発電装置において、
前記中間層がゴム又はゴム組成物からなり、前記他方の電極に対向する側が、該対向する側と他方側とで同じ変形付与力に対する変形の度合いが異なるように且つ電荷を蓄積できるように表面改質処理及び/又は不活性化処理がなされている発電素子。 - 請求項5に記載の発電装置において、
前記中間層がシリコーンゴムである発電素子。 - 請求項6に記載の発電素子において、
前記中間層は、オルガノポリシロキサン結合を有し、前記表面改質処理及び/又は不活性化処理がなされている側から内部に向かって酸素が増加して極大値を持ち、且つ、前記表面改質処理及び/又は不活性化処理がなされている側から内部に向かって炭素が減少して極小値を持つ濃度プロファイルを有している発電素子。 - 請求項1〜7のいずれか1つに記載の発電素子と、
動作体の動作に伴って前記基材を変形させる素子駆動部材と、
を有する発電装置。 - 請求項1〜7のいずれか1つに記載の発電素子と、
外力を受けた際に前記基材が変形するように前記発電素子を吊り下げる吊り下げ部材と、
を有する発電装置。
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