JP2017136331A - 生体内埋込電子装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外装ケース内に生体適合性を有する充填剤を充填して、電子回路及び電池を充填剤により保護することにより、体液の侵入による回路のショートや部品の腐食等を防止することができる生体内埋込電子装置を提供する。【解決手段】生体内埋込電子装置は、外装ケース1a、1b内に電子回路2及び電池3が内蔵され、外装ケース1a、1b内には、融点が45℃から内蔵部品に障害をあたえない温度範囲の生体適合性を有するワックスやワセリンからなる充填剤7を充填し、電子回路2及び電池3を埋没させる。【選択図】図1
Description
本発明は、生体内に埋め込まれ、各種の観測データ収集、監視、或いは治療等に使用される生体内埋込電子装置に関する。
人体或いは動物に対する医療において、生体内の検査、投薬などによる経過や観察、或いは、生体内の組織に対する刺激治療を行う場合がある。このような、医療診断測定および監視のための方法として、生体内に電子装置を埋め込み、各種のデータを収集することが行われている。生体内埋込電子装置は、従来から実用に供されて、その構成は、例えば、特開平10−5352号公報(特許文献1)、特表2013−532508号公報(特許文献2)、及び、特表2014−523793号公報(特許文献3)に開示されている。
特許文献1〜3に示される生体内埋込電子装置は、金属製のケース内に電子回路及び電池を内蔵させ、ケースを溶接等で気密封止することにより、体液による電子回路及び電池への影響を防止するようにしている。
一般的に使用されているような、特許文献1〜3に示される生体内埋込電子装置は、人体に埋め込まれることから大型化が容易であり、このため、金属製のケースの開口部を溶接等により強固に密封することが可能となる。しかしながら、例えば、実験動物がマウスのような小動物に埋め込んだ場合には、体重の割に大きいと負担となり、正確な実験データが得られない問題がある。そこで、生体内埋込電子装置を小型化するために、外装ケースをABS樹脂等の合成樹脂で形成することが試みられている。ところが、合成樹脂製のケース内に体液の封止のためエポキシ樹脂等各種の樹脂で充填すると、ケース接合部に間隙が出来ることや充填剤が体液により影響を受けることがある。この結果、隙間等から体液が電子回路に侵入して、回路のショートや部品の腐食による損傷によって動作停止となり重大な問題が生じていた。
そこで、本発明の課題は、外装ケース内に生体適合性を有する充填剤を充填して、体液の侵入にから電子回路を充填剤により保護することにより、回路のショートや部品の腐食等を防止することができる生体内埋込電子装置を提供することにある。
本発明による生体内埋込電子装置は、外装ケース内に電子回路が内蔵され、前記外装ケース内には、融点が45℃から内蔵部品に障害をあたえない温度範囲の生体適合性を有するワックスやワセリンからなる充填剤を充填し、前記電子回路を埋没させたことを要旨としている。
さらに、外装ケースは、合成樹脂によって形成することが可能である。
本発明の生体内埋込電子装置によれば、電子回路が内蔵された外装ケース内に、生体適合性を有するワックスやワセリンからなる充填剤を充填することによって、電子回路及が埋没されるので、例え、外装ケースの一部に隙間が生じた場合であっても、充填剤によって保護することができる。これにより、回路のショートや部品の腐食等が未然に防止されることから、長期間にわたって装置を作動させることができる。
充填剤の融点を45℃から内蔵部品に障害をあたえない温度範囲としているので、充填剤を溶解させ、液状の状態で外装ケース内に注入することができ、通常の使用状態では、充填剤が固化した状態となっていることから、電子回路及び電池を保護するとともに、例え、外装ケースに隙間が生じても充填剤が漏出し難くなり、万一漏出した場合でも生体適合性を有しているので、生体への悪影響を防止することが可能となる。また、内蔵部品として電池を使用することがあるが、電池の種類によっては推奨温度が100℃以上の耐熱性電池を使用した場合には、充填剤として溶融温度を高く設定できるので、広範な種別の充填剤を用いることが可能となる。
有しているので、生体への悪影響を未然に防止することができる。しかも、生体内の体温では固化した状態となり、外装ケース内に注入する状態では溶融して液状となる融点以上とすることにより、2つの状態を容易に得ることが可能となる。
さらに、外装ケースを合成樹脂によって形成することにより、小型軽量化が容易になり、特に小動物に生体内に埋め込んだ場合であっても、生体内埋込電子装置による負担が軽減されるので、正確な実験データを得ることが可能となる。しかも、例え、外装ケースに隙間が生じた場合であっても、生体適合性を有するワックスやワセリンからなる充填剤で充填されているので、生体への影響を最小限に止めることが可能となる。
本発明による生体内埋込電子装置は、外装ケース内に電子回路が内蔵され、前記外装ケース内には、融点が45℃から内蔵部品に障害をあたえない温度範囲の生体適合性を有するワックスやワセリンからなる充填剤を充填し、電子回路及が埋没される。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例について説明する。図1、図2は、本発明による生体内埋込電子装置を示している。外装ケース1は、例えばABS樹脂等の合成樹脂によって箱形に形成された、図示左方の上部ケース1aと、図示右方の下部ケース1bからなり、生体内埋込電子装置及び信号線を組み込み、互いの開口端が接合されている。この接合部は接着剤によって接合するとともに封止している。また、上部ケース1aの底部には、2個の電極挿通孔1c、1dが形成されている。因みに、外装ケース1は、実験用小動物の体内に埋め込むために、小動物の体重によって適宜の大きさに設定するが、体積としては、概ね2cc以下としている。このように小さくすることにより、小動物に与える負荷が小さくなり、正確なデータを得ることが可能となる。
外装ケース1の内部には、センサー、処理回路、及び、通信回路等の電子回路部品を配設した電子回路基板2と、回路等の電源となる電池3が配設されている。そして、電子回路基板2からは、信号線4の一端が接続されている。この信号線4は、上部ケース1aに形成された2個の挿通孔1c、1dから外方に導出されている。信号線4を包囲するカバーパイプ9の一端も接着剤8内に埋設する。また、信号線4の他端には、電極5、6に接続される。
外装ケース1の内部には、電子回路基板2や電池3を埋設するように、充填剤7が充填されている。充填剤7としては、融点が45℃から内蔵部品に障害をあたえない温度範囲からなる生体適合性を有するワックスやワセリンが使用される。因みに、ワックスとは、広義には蝋であり、主に動物の油脂、植物の油脂などから採取されるが、近年は石油の原油を分留して得られる蝋質の炭化水素であるパラフィンである。このワックスは、室温で固体であり、加熱により比較的低い温度で融解する性質を有している。その中で、本発明において使用可能なワックスは、生体適合性を有し、しかも、融点が45℃から内蔵部品に障害をあたえない温度範囲のワックスとしている。一例としては、動物系の蜜蝋(精製蜜蝋)が好適である。蜜蝋は、溶融温度が60〜66℃であり、溶融時の粘度が低く液体の状態に近い。また、自然界から蜂により採取された物質であるので、生体の体液への影響も少ないことが確認された。
蜜蝋以外のワックスとしては、晒し蜜蝋(溶融温度63.7℃)、シアバター(溶融温度52〜66℃、木蝋(溶融温度48〜54℃)、ガルナバ蝋(82〜83℃)が使用可能である。また、上述した植物系ワックスに限らず、石油系のワックスとしては、一般に医療用にも使
の様なワックス以外にも、医療用に使用されているワセリンが使用できる。ワセリンは、石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したものであり、パラフィン(イソパラフィン)および脂環式炭化水素(シクロパラフィン、ナフテン)を含み、実質的には上述したパラフィンと等価なものである。因みに、ワセリンの溶融温度は、45℃から60℃とされているので、この温度範囲を選択する。これにより、固化状態では、生体の発熱温度よりも高いので使用可能である。
の様なワックス以外にも、医療用に使用されているワセリンが使用できる。ワセリンは、石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したものであり、パラフィン(イソパラフィン)および脂環式炭化水素(シクロパラフィン、ナフテン)を含み、実質的には上述したパラフィンと等価なものである。因みに、ワセリンの溶融温度は、45℃から60℃とされているので、この温度範囲を選択する。これにより、固化状態では、生体の発熱温度よりも高いので使用可能である。
これらのワックスを充填剤7として外装ケース1の内部に充填する際には、予め溶融温度よりもやや高い温度まで加熱して流動可能な状態まで融解する。このとき、加熱する温度は、今回使用する電池3の電解液は水溶液で、メーカー説明では「100℃以上に加熱すれば、内圧が上昇し、変形、漏液、発熱、破裂させる原因となります。」と明記されている。充填剤7の充填は短時間であることから、仮に充填剤7を70℃まで加熱しても電池3に影響は出ない。ただ、電池3を高温にさせないよう注意が必要となる。
融解されたワックスは、上部ケース、または下部ケースの底部に設ける注入口から内部に注入する。これによって電子回路基板2や電池3がワックスからなる充填剤7によって埋設される。なお、電子回路基板2の電子部品には、予めエポキシ樹脂などで表面を被覆することが望ましい。この被覆によって、電子部品が充填剤7による影響を阻止するので、劣化等を防止することが可能となる。
その後、室温または冷却装置によって室温程度まで冷却することにより、充填剤7が固化し、固体の状態で電子回路基板2や電池3が不動の状態で埋設される。このように、充填剤7を外装ケース1の内部に充填した後に、外装と同じ材料でできた蓋により、注入口を接着封止する。
以上のように、内部に充填剤7が充填された外装ケース1の外面には、例えば、生体適合性を有するシリコン樹脂によってコーティングしたコーティング層10を形成することが望ましい。このコーティング層10を形成することによって、生体との融和性を良好にすることが可能となる。
一方、生体内埋込電子装置の電源としては、上述した電池の他、スーパーキャパシターのようなコンデンサーを使用することができる。生体内埋込電子装置として、急激に変化しない体温を測定する場合には、間欠的に測定することから、連続信号を出さなくて良い動作が休止している時間がある。この休止時間のときに外部から交流磁界を与えて、生体内埋込電子装置に埋蔵させた、磁気コイルに起電力を発生させ、この電力を、スーパーキャパシターのようなコンデンサーに充電しこの充電電源によって電子回路を動作させるように構成された生体内埋込電子装置も知られている。このようなコンデンサーを電源に使用した場合には、許容温度が200℃以上である、これにより充填剤の融点をコンデンサーの許容温度よりも低い温度であれば良く、充填剤として、これら内蔵部品に障害をあたえない広範な温度範囲の種別を選択することが可能となる。
以上、本発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。外装ケースは、四角形の他、円形または楕円形などの形状に変更しても良い。また、外装ケースの素材として、チタン等の金属を一部に併用しても良い。
1 外装ケース
2 電子回路基板
3 電池
7 充填剤
2 電子回路基板
3 電池
7 充填剤
Claims (3)
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016028374 | 2016-01-29 | ||
| JP2016028374 | 2016-01-29 |
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|---|---|
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ID=59564359
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016077648A Pending JP2017136331A (ja) | 2016-01-29 | 2016-03-22 | 生体内埋込電子装置 |
Country Status (1)
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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2016
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