JP2017137305A - 口腔用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤とチモキノンを含有する口腔用組成物とする。
【選択図】なし
Description
近年、口腔環境の衛生意識の高まりから、口臭予防への関心が高まっている。主要な口臭の原因物質は、口腔内の汚れ(食物残渣、剥離粘膜など)が、口臭の原因菌により分解されて発生するメチルメルカプタンや硫化水素などの揮発性硫黄化合物(VSC)であることが知られており、特に、メチルメルカプタンは低濃度でも悪臭を感じる物質であるため、少量でも多くの人に不快感を与える。
一方、特許文献4に記載のチモキノン、またはブラッククミン種子の抽出物は、メルカプタン等の悪臭成分に対して良好な消臭効果を有する消臭剤として口腔用途において期待される成分であるが、例えば溶液中では、長期保存後に溶液の変色が起こるという問題があった。
そのため、良好な消臭効果を有するチモキノンを含有する口腔用組成物において、長期保存後における変色を抑制することが求められている。
(1)非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤とチモキノンを含有する口腔用組成物。
(2)非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤とブラッククミン種子加工物を含有する口腔用組成物。
(3)チモキノン1重量部あたり、前記界面活性剤を2.5〜5000重量部含有する前記(1)または(2)に記載の口腔用組成物。
(4)チモキノンと、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を存在させる、チモキノン含有組成物の変色防止方法。
本発明の口腔用組成物は、チモキノンとともに、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を含有するものである。本発明は、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤が、チモキノンを含有する口腔用組成物の変色を抑制し、保存時の安定性に優れた効果を発揮することができる点を見出したことに基づくものである。
また、本発明の口腔用組成物の別の態様としては、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤とともに、ブラッククミン種子加工物を含有する口腔用組成物である。後述するように、ブラッククミン種子加工物にはチモキノンが含まれる。
本発明で使用するチモキノンは下記の式で表され、化学名が2−イソプロピル−5−メチル−1,4−ベンゾキノンである。チモキノンは、ブラッククミン種子等に含まれる精油成分として知られている。チモキノンはメルカプタン等の悪臭成分に対して良好な消臭効果を発揮する。
また、チモキノンの合成品としては、例えば、東京化成工業株式会社製、製品名Thymoquinone等を使用することができる。
ブラッククミンは、学名がNigella sativa L.である植物である。ブラッククミン種子の精油成分には、チモキノンが含まれており、例えば、ブラッククミン種子に対し後述の水蒸気蒸留することにより得られるブラッククミン種子水蒸気蒸留抽出物はチモキノンを約40w/w%含有する。また、チモキノンの他にも、例えばα−ピネン、p−シメン、γ−テルピネン、及びカルバクロール等が含まれている。
溶媒抽出における溶媒として好ましくは、水、アルコール類、ケトン類、及びヘキサン等であり、より好ましくは水、アルコール類、及びケトン類である。これらの溶媒は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明で使用する非イオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(以下、POEとも表記する)硬化ヒマシ油、POEセチルエーテルやPOEステアリルエーテル等のPOEアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン(以下、POE・POPとも表記する)セチルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル、POEソルビタンヤシ油脂肪酸エステル(POEヤシ油脂肪酸ソルビタンともいう)等のPOEソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリグリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、POE・POPブロックポリマー、POEアルキルフェニルエーテル、POE・POP脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、およびPOEフィトステロール等が挙げられ、1種単独または2種以上を用いることができる。
また、チモキノンを含有する口腔用組成物の変色をより抑制できるという観点や、味覚への影響が少ない観点から、POE硬化ヒマシ油、POEセチルエーテルやPOEステアリルエーテル等のPOEアルキルエーテル、POE・POPセチルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル、POEソルビタンヤシ油脂肪酸エステル(POEヤシ油脂肪酸ソルビタンともいう)等のPOEソルビタン脂肪酸エステル、およびモノステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステルが好ましい。
これらの中でも、POE硬化ヒマシ油、POEセチルエーテルやPOEステアリルエーテル等のPOEアルキルエーテルが味覚への影響がより少ない点から特に好ましい。
ここで、味覚への影響とは、例えば、後述する試験例に記載のように、苦味、刺激、及び油臭さ(臭気)等への影響をいう。
本発明で使用する陰イオン系界面活性剤としては、例えば、POEラウリルエーテルリン酸やPOEラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のPOEアルキルエーテルリン酸又はPOEアルキルエーテルリン酸塩、ラウロイルサルコシンナトリウム、及びミリストイルサルコシンナトリウム等のN−アシルアミノ酸塩、POEラウリルエーテル酢酸ナトリウム等のアルキルエーテルカルボン酸塩、ラウロイルメチルタウリンナトリウム等のN−アシルタウリン塩、ラウリル硫酸ナトリウム、及びミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、スルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム等のスルホン酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、並びにアルキルリン酸塩等が挙げられ、1種単独または2種以上を用いることができる。
これらの中でも、チモキノンを含有する口腔用組成物の変色をより抑制できるという観点から、POEラウリルエーテルリン酸やPOEラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のPOEアルキルエーテルリン酸又はPOEアルキルエーテルリン酸塩、ラウロイルメチルタウリンナトリウム等のN−アシルタウリン塩、ラウリル硫酸ナトリウム、及びミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、並びにスルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム等のスルホン酸塩が好ましい。
これらの中でも、ラウロイルメチルタウリンナトリウム等のN−アシルタウリン塩、ラウリル硫酸ナトリウム、及びミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩が味覚への影響が少ない点から特に好ましい。
本発明で使用する陽イオン系界面活性剤としては、例えば、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、及びPOEアルキルアミン・脂肪酸アミド等が挙げられ、1種単独または2種以上を用いることができる。これらの中でも、塩化セチルピリジニウム、及び塩化ベンゼトニウムが、チモキノンを含有する口腔用組成物の変色をより抑制できるという観点や、味覚への影響が少ない点から好ましい。
上述のように、本発明のチモキノンを含有する口腔用組成物は、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる少なくとも1種以上の界面活性剤を含有することによって、変色が抑制されるものである。本発明の口腔用組成物の変色は、組成物の調製直後から所定の日数の経過後の組成物の色変化を、外観上、または測色色差計を用い、色差ΔEを測定することによって確認できる。測色色差計は例えば、ZE−2000(日本電色工業株式会社製)を使用できる。
色差ΔEは、測色色差計によりL、a、b値を測定し、ΔE=[(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)2]1/2の式により算出できる。
ΔL=調製直後のL値−保存後のL値
Δa=調製直後のa値−保存後のa値
Δb=調製直後のb値−保存後のb値
本発明の口腔用組成物には、発明の効果を損なわない限り、口腔内に適用できる各種成分を含有することができる。
例えば、精製水、及びイオン水などの水;エタノール;グリセリン、及びプロピレングリコールなどの湿潤剤;ステビアサイド、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、及びサッカリンナトリウムなどの甘味料;クロルヘキシジン塩、トリクロサン、及びイソプロピルメチルフェノールなどの殺菌剤;プロテアーゼなどの酵素;フッ化ナトリウム、フルオロリン酸塩、及びフルオロホウ酸塩などのフッ素イオン源;リン酸カルシウム、及びハイドロキシアパタイトなどのリン酸イオン源;パラヒドロキシ安息香酸エステル、及び安息香酸ナトリウムなどの防腐剤;ペパーミント油、ハッカ油、メントール、カルバクロール、ユーカリオイル、オイゲノール、アネトール、シネオール、及びヒノキチオールなどの精油成分;オウバクエキス、及びトウキエキスなどの生薬;青色1号、黄色4号、赤色102号、及び緑色201号などの色素、及び各種香料などが挙げられる。
下記表6および表7の配合処方に従い、各種成分を混合し、実施例1〜13、比較例1及び2の各種組成物を調製した。得られた各種組成物の調製直後と恒温槽で25℃、7日間保存後の色変化を、目視による外観と測色色差計によるΔEを測定・算出した。結果を表7に示す。なお、表7において、調製直後と比較して目視による変色がなかったものを「○」と評価し、目視による変色が発生したものを「×」と評価した。
測色色差計による色差の測定、ΔEの算出は、測色色差計ZE−2000(日本電色工業株式会社製)を用いてL,a,b値を測定し、ΔE=[(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)2]1/2の式によりΔEを算出した。
ΔL=調製直後のL値−保存後のL値
Δa=調製直後のa値−保存後のa値
Δb=調製直後のb値−保存後のb値
上記表6および表8の配合処方に従い、各種成分を混合し、各種組成物を調製した。得られた各種組成物の調製直後と恒温槽で5℃および50℃、10日間保存後の色変化を目視による外観と色彩色差計によるΔEを測定・算出した。結果を表8に示す。なお、目視の評価基準、色差の測定、ΔEの算出は、試験例1の方法に従って行った。
一方、両性界面活性剤を配合した比較例1及び2は組成物の著しい変色が生じた。
これにより、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、および陽イオン系界面活性剤は、高温条件下、および低温条件下においても、チモキノン含有組成物の変色を充分に抑制することが確認された。
本試験では、チモキノン含有組成物において、界面活性剤の含有量と、当該組成物の変色との関係について確認した。チモキノン(標準品)は、東京化成工業株式会社製、製品名Thymoquinoneを使用した。
上記調製により得られた各種組成物の、調製直後と恒温槽で50℃、10日間保存後の、pH変化及び色変化を測定した。色変化は色彩色差計によるΔEを測定・算出した。結果を表10に示す。なお、色差の測定、ΔEの算出は、試験例1と同様に行った。
本試験では、界面活性剤の含有量を増加させた場合のチモキノン含有組成物がとる状態への影響を確認した。
まず、下記表11及び表12の配合処方に従い各種成分を混合し、各種組成物を調製した。
調製した各種組成物を80mL容量のPET製容器に充填した後、PE製キャップで密閉した。
その後、液温を5℃にした状態で容器を横倒しにし、5秒経過後の組成物表面を目視で確認し、以下の基準で、各種組成物の状態を評価した。
○:5秒横倒し後の組成物表面が水平になった(液体の状態を保っている)
×:5秒横倒し後の組成物表面が水平にならなかった(固体化している)
結果を表12に示す。
本試験では、界面活性剤及びチモキノンを含有する各種組成物を調製し、含有する界面活性剤の種類による味覚への影響について評価を行った。
まず、下記表13および表14の配合処方に従い、各種成分を混合し、界面活性剤及びチモキノンを含有する各種組成物を調製した。つづいて、得られた各種組成物について、パネラー8名で味の評価をおこなった。味の評価は、苦味、刺激、油臭さ(臭気)、及び味総合の合計4つの評価項目について、下記に示す評価基準に従って点数をつけることによって行った。各項目とも、パネラー8名の平均点が3.5点以上4.0点以下の場合に「◎」、平均点が3.0点以上3.5点未満の場合に「○」、平均点が2.0点以上3.0点未満の場合に「△」、平均点が2.0点未満の場合に「×」と評価した。評価の結果は表14に示す。
4点:苦味が無い
3点:苦味がかすかにある
2点:苦味がややある
1点:苦味がかなりある
4点:刺激が無い
3点:刺激がかすかにある
2点:刺激がややある
1点:刺激がかなりある
4点:油臭さが無い
3点:油臭さがかすかにある
2点:油臭さがややある
1点:油臭さがかなりある
4点:味覚への影響が無い
3点:味覚への影響がかすかにある
2点:味覚への影響がややある
1点:味覚への影響がかなりある
Claims (4)
- 非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤とチモキノンを含有する口腔用組成物。
- 非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤とブラッククミン種子加工物を含有する口腔用組成物。
- チモキノン1重量部あたり、前記界面活性剤を2.5〜5000重量部含有する請求項1または請求項2に記載の口腔用組成物。
- チモキノンと、非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤および陽イオン系界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を存在させる、チモキノン含有組成物の変色防止方法。
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