JP2017137659A - 感震扉開放防止具 - Google Patents

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悦朗 斉藤
Etsuro Saito
悦朗 斉藤
富田 真次
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Abstract

【課題】電源を必要としない純機械式で、構造が簡単であり、取り付けの制約の少ない感震扉開放防止具(感震ドアロック装置)を提供する。また、この発明の別の目的は、常時ロック可能なロック保持機能を備えることで、通常時は扉の開放が防止されている状態を保ち、チャイルドロックとしても応用できる感震扉開放防止具(感震ドアロック装置)を提供する。【解決手段】この発明に係わる感震扉開放防止具は、扉に付着され外部からの揺れを感知して前記扉の開放を防止する感震扉開放防止具であって、回動する係合レバーを有する本体と該係合レバーと係合するレバー受けを備え、前記揺れにより本体に内蔵された感震部が作動し、前記感震部の作動によりラッチが外れ、前記本体との間で付勢されていた係合レバーが回動し、前記係合レバーの係止部が前記レバー受けに係合する。【選択図】図1

Description

本発明は、地震などの揺れを感知して、什器や冷蔵庫などの扉が解放することを防止する感震扉開放防止具に関する。
地震による激しい揺れにより、企業では扉が開放されて什器に収められたファイルや工具などが外へ飛出し仕事への支障に繋がる。また、家庭では、地震による激しい揺れにより食器戸棚等の扉が開放され、戸棚の中の食器等が落下して損壊し、周辺の床に割れたガラスや割れた陶器が散在する。そして、冷蔵庫の扉が開放されて中身が外へ飛び出す懼れもある。そこで、地震などを感知して扉の開放を防ぐことが企業や家庭で用いられる扉付きの棚や什器、冷蔵庫などで求められている。
什器や冷蔵庫の内蔵物の飛び出しを防ぐためには、地震などの激しい揺れがあっても什器や冷蔵庫の扉が開放しないようにする必要がある。
このための対策として従来、ばね等を用いたロック機構を用い常時施錠状態とし、扉を開けるときにのみロックを解除するという方法によるものがあった。すなわち、常時施錠状態にするロック機構を扉に取付けると共に、取っ手付近に解除ボタンを取付け、取っ手を掴んで扉を開ける際に、解除ボタンを押しながら開けるという方法である。しかし、開閉頻度の高い扉に使用する際にはこの動作が煩わしく、問題となっていた。
そこで、平常時に扉をロックする必要のない感震ドアロック装置が開示されている(特許文献1)。感震部は鉄ボールを用い、ロックはソレノイドコイルにより駆動されるソレノイドシャフトを介してロック機構シャフトの移動により行われる。電気系を用いることで複雑な仕様を満たすことができるが部品数が多く、駆動に電気が必要になる点が問題である。
電気を使わずに純機械式の簡単な構成の感震扉ストッパーとして、シーソー状のストッパーの片側におもりを乗せて、地震の揺れでおもりが落ちてシーソーが傾きストッパーが扉の開放を防止する構成が開示されている(特許文献2)。この方法は構成が簡単であるが取り付け場所の制限や両開き扉のみに対応できるという問題点が有る。
また、地震などの振動があるときだけロックして、振動が無くなるとロックが外れる装置が開示されている(特許文献3)。X字状の溝のセンターに向かい穏やかに傾斜をつけて振動が無いときは球がセンターに留まり、この位置のみでロックが外れるようになっている。ただしこの発明はX溝を刻んだ基板が水平な位置に置かれることが条件なので設置可能は場所が制限されるという問題がある。
感震部に球でなく振子を用い、地震による揺れの動きを上下動へ変換して外部鍵を解錠する装置が開示されている(特許文献4)。
この発明は振子の錘は下方に置かれることが設置条件であり、構造が複雑になるという問題点が有る。
特開平11−6353号公報 特開2007−63929号公報 特開2006−90110号公報 特開2013−221392号公報
特許文献1に開示される発明の感震ドアロック装置は電気式なので電源を必要とする。また、特許文献2及び特許文献3に開示される発明の感震ドアロック装置は設置場所の制約が厳しい。特許文献4に開示される発明の感震ドアロック装置は取り付け方向の制約が有る上に構造が複雑である。
本願の発明の目的は、上述した事情に鑑みなされたもので、電源を必要としない純機械式で、構造が簡単であり、取り付けの制約の少ない感震扉開放防止具(感震ドアロック装置)を提供することである。
また、この発明の別の目的は、常時ロック可能なロック保持機能を備えることで、通常時は扉の開放が防止されている状態を保ち、チャイルドロックとしても応用できる感震扉開放防止具(感震ドアロック装置)を提供することである。
上述した課題を解決し目的を達成するため請求項1の記載によれば、発明に係る感震扉開放防止具は、扉のついた什器に付着され揺れを感知して前記扉の開放を防止する感震扉開放防止具であって、回動する係合レバーを備える本体と該係合レバーと係合する係合レバー受けとを備え、前記揺れにより本体に内蔵された感震部が作動し、前記感震部の作動により前記係合レバーに対するラッチが外れ、前記本体との間で付勢されていた係合レバーが回動し、前記係合レバーの係止部が前記係合レバー受けに係合することを特徴とする。
通常時は係合レバーの係止部が前記係合レバー受けに係合していないので、扉は什器本体に対して自由に開閉することができる。地震など外部からの振動を感震部が検知すると、係合レバーのラッチが外れて係合レバーが係合レバー受けに係合することで什器の扉の開放が防止される。
上述した課題を解決し目的を達成するため請求項2の記載によれば、発明に係る感震扉開放防止具は、前記感震部が一端部に錘を有し、他端部を振子回同軸により軸支されるとともに前記一端部と前記他端部を接続する剛体の振子腕を有する振子であることを特徴とする。
感震部に剛体の振子腕を有する振子を用いて地震特有の横揺れを検知する感震部を構成する。振子腕が剛体なので倒立振子としても動作させることができる。
上述した課題を解決し目的を達成するため請求項3の記載によれば発明に係る感震扉開放防止具は、前記振子が、中立点へ向かうように付勢され、前記振子の揺動幅の増加に伴ってその強度が強まるように付勢されることを特徴とする。
揺れによって振子の振幅が増加すると中立点へ戻す付勢の強度が強まるので振子は振幅がゼロになる中立点に向かう。付勢に用いる弾性体の弾性力を倒立振子の状態を保てる大きさに選ぶことで倒立振子の状態での動作が可能になる。また、振子を水平方向へ振れる様に置いて、動作させることもできる。
上述した課題を解決し、目的を達成するため請求項4の記載によれば、発明に係る感震扉開放防止具は、前記振子腕の前記他端部に、前記振子腕に直角な方向で前記振子回同軸を挟む対称な位置に所定の距離を置いて第一肩突起及び第二肩突起が設けられ、前記ラッチを有し前記本体の他端方向へ付勢されるラッチスライダーの他端部へ第一接触部及び第二接触部が設けられ、前記振子の揺動に伴いそれぞれ第一肩突起または第二肩突起が前記第一接触部または前記第二接触部を押して前記本体の一端方向へ前記ラッチスライダーを移動させることで前記ラッチを外すことを特徴とする。
振子腕の他端部に該振子腕に直角な方向で回同軸を挟んで対称な位置に第一肩突起及び第二肩突起が設けられ、前記振子の揺動に伴い第一肩突起または第二肩突起のどちらかが、他端方向へ付勢されるラッチスライダーの第一接触部または第二接触部を前記付勢に抗して押すことで振子の揺れに伴いラッチスライダーが移動する。そして、その移動量が所定の大きさよりも大きいとラッチスライダーに形成されたラッチが外れる。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係る感震扉開放防止具は、請求項5の記載によれば、前記ラッチスライダーが本体の下箱に収められ、前記下箱に前記ラッチスライダーが前記係合レバーの前記回動軸に対して直角方向へ移動させるガイド部が設けられていることを特徴とする。
ラッチを有するラッチスライダーは他端方向へ付勢されていて振子の揺れにより一端方向へ移動する。その際、前記回動軸に対して直角方向へ移動させるガイド部が設けられているのでラッチスライダーの動きが本体の一端方向と他端方向を結ぶ方向へ規制される。
上述した課題を解決し目的を達成するため、請求項6の記載によればこの発明に係わる感震扉開放防止具は、前記ラッチスライダーの一端方向への延伸部に一端が係止され、前記延伸部と前記振子回動軸との間の前記振子腕に他端が係止されて、両端を近づけるように付勢する弾性体を備えることを特徴とする。
前記ラッチスライダーの一端方向への延伸部に一端が係止され、前記延伸部と前記振子回動軸との間の前記振子腕に他端が係止されて、両端を近づけるように付勢する弾性体を備える。この付勢は、振子の揺れにより前記第一肩突起または第二肩突起が前記第一接触部または前記第二接触部を押してラッチスライダーを本体の一端方向へ移動させると、ラッチスライダーを元の位置へ戻して振子が中立点へ戻るように作用する。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる感震扉開放防止具は、請求項7の記載によれば、回動する係合レバーを備える本体と該係合レバーと係合する係合レバー受けとを備え、扉のついた什器に付着され、揺れを感知して前記扉の開放を防止する感震扉開放防止具であって、前記ラッチスライダーを前記本体の外部から前記一端部の方向へ移動させて前記ラッチを外し、前記係合レバーを作動させて前記係合レバー受けへ係合させる係合制御レバーおよびその状態を維持する係合保持部が設けられ、該係合制御レバーが前記一端部の方向へ移動させられると前記ラッチが外れ、前記係合保持部により前記係合レバーが前記係合レバー受けと係合したままの状態を維持することを特徴とする。
係合制御突起と係合保持部を有するので、係合レバーが係合レバー受けと係合したままの状態を維持するように外部から制御することができ、チャイルドロックとしても使える。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わる感震扉開放防止具は、請求項8の記載によれば、前記ラッチスライダーが弾性を有する外力緩衝部材を有し、前記本体の下箱が該外力緩衝部材を支える支柱を有し、前記ラッチが外力により前記下箱の底面方向へ押されると前記外力緩衝部材が、前記外力により変形することを特徴とする。
係合レバーを保持するラッチは係合レバーを介して大きな外力を受ける惧れがある。ラッチはラッチスライダーに付属しているのでラッチが外力を受けるとラッチスライダーの有する弾性材の外力緩衝部材が外力により変形することでラッチの受ける応力を減少させ、ラッチを保護する。
この発明によれば、地震の揺れにより什器や冷蔵庫の扉が開いて収納物が外へ飛び出すことを防止する感震扉開放防止具を提供することが可能になる。
また、この発明によれば、通常は扉の開放を防止する状態を維持する感震扉開放防止具を提供することが可能になる。
本発明に係る感震扉開放防止具の動作の説明図である。(A)係合レバーが待機状態で、係合レバー受けと未係合にある場合の説明図である。(B)係合レバーが係合レバー受けに係合した状態の説明図である。(C)係合レバーが図の下方への付勢される様子の説明図である。 本発明に係る感震扉開放防止具の部品図である。 本体下箱の斜視図である。 振子とラッチスライダーの動作を説明する図である。 振子の揺れに伴うばねの長さの変化を説明する図である。 係合レバーがラッチされている状態の説明図である。 係止部レバーの斜視図である。 係止部レバーの断面の説明図である。 係合レバー受けの説明図である。 本発明に係る感震扉開放防止具を(A)什器の左側面、(B)什器の右側面、(C)什器の底面に取り付けた様子の説明図である。
以下に図面を用いて本発明の実施例を説明する。図1は本発明の動作の説明図である。(A)係合レバーが待機状態で、係合レバー受けと未係合にある場合の説明図である。(B)係合レバーが係合レバー受けに係合した状態の説明図である。(C)係合レバーが図の下方へ付勢される様子の説明図である。
図1において、什器の本体100へ本発明の感震扉開放防止具10の本体を取り付け、係合レバー受け8,8'を観音開きの扉101,102へ取りつけた様子を示す。
図1(A)の感震扉開放防止具10は、本体が扉100へ設置され、係合レバー受け8、8'が什器本体101に両面テープなどで接着されている。図1(A)に示される感震扉開放防止具10は係合レバー受けと未係合で待機状態にある。図1(C)に示すように係合レバー5は本体の上箱と係合レバーの圧縮ばね受け6の間に挿入された圧縮ばね7により図の下方へ付勢されているが、ラッチ孔9に嵌っているラッチにより付勢された状態で保持されている。この状態では、係合レバー5は係合レバー受け8、8'とは係合していないので扉101,102を什器本体100から自由に開閉することができる。
図1(B)の感震扉開放防止具10は、係合レバー5が係合レバー受け8、8'と係合している状態を示している。この状態で扉101,102を什器本体100から開けると扉101,102が什器本体100から離れる方向(図1(A)の矢印方向)へ動く。しかし係合レバー5が係合レバー受け8、8'と係合しているので扉を開けることができない。
図1(C)の感震扉開放防止具10は係合レバー5が係合レバー受け8に係合している状態を示す。係合レバー5は、係合レバー5の内側に設けられた圧縮ばね受け6になる突起と、本体の上箱の天井に設けられたばね受け穴との間に挿入された圧縮ばね7の弾性力により図の下方へ付勢されているので、一度ラッチが外れて係合レバー5と係合レバー受け8、8'とが係合すると外部からの振動によってその係合が開放されることがない。しかし、人の手で係合レバー付勢用の圧縮ばねの力に抗して係合レバーを係合レバー受けから離すようにすると容易にリセット状態にすることができるので、特にリセットボタンなどが不要になっている。
図2は、本発明の感震扉開放防止具の部品図である。図2(A)は本体の下箱、図2(B)はラッチ動作をするラッチスライダー、図2(C)は地震を感じて揺れる振子、図2(D)は本体の上箱、図2(E)は係合レバー、図2(F)は係合レバー受けである。
図3は本体の下箱4の斜視図である。下箱4は合成樹脂などで一体成形で作ることが可能である。図3の下方の略楕円の掘り下げ部分は後述する振子の錘の移動を妨げないような工夫である。下箱4に設けられた半円形の穴35,36には、係合レバーを回動させる係合レバー5の回動軸51,52が嵌る。半円穴56は係合レバー5の動きを制限する係合レバーストッパー55の受けになる。
図3の左側に有る操作孔31は感震動作を停止させ、ラッチを外して係合レバーと係合レバー受けを係合させように係合レバー5を外部から操作するためにある。この操作孔31のすぐ傍にある係合保持突起は32は係合制御レバー44を図の下方へ動かしたときにラッチスライダーの係合保持孔45へ嵌ってラッチスライダーが振子の揺れを感知しない状態を保ち併せて係合レバーが係合レバー受けと係合した状態を保つ。係合保持突起32と係合保持孔45は係合保持部を構成する。
振子回動軸孔34は、後述する振子2の振子回同軸11を回転容易に支えるベアリングを収容する。ラッチガイド溝33はラッチが出入りする場所で溝を下箱4の底面付近まで掘り下げることで係合レバーを外から押し下げる際の逃げを作っている。ラッチガイド溝33はラッチスライダーに付いたラッチ及びラッチスライダーをガイドする役目もある。また、底面からの立ち上がった突起37、38,39は、ラッチスライダーを本体の下箱の底面から浮かして支える。特に突起37は後述するラッチスライダーの有する外力緩衝部材を支える支柱である。
図4を用いて、本発明に係る感震扉開放防止具の構成を説明する。図4の下方に位置する円盤状のものは振子の錘1であって、具体的には厚手のワッシャーを用いる。片側のワッシャーの孔には螺子が切ってあり、逆側のワッシャーから挿入されるボルトで振子上腕15の端部を挟むようにして固定される。
振子2は錘1と振子腕15で構成され、振子腕15の一端部に錘1が置かれ、他端部が振子回同軸11により軸支される。軸支された振子腕の図の上側になる他端部に振子回同軸11を挟んで対称に位置する第一肩突起12及び第二肩突起13が設けられている。
振子2の上に被さるようにラッチスライダー3が置かれる。ラッチスライダー3の図4の下方部に位置する一端部付近にばねを掛ける突起48が設けられる。また、振子腕の他端部に近い位置へ引っ張りばねを掛ける突起47が設けられる。突起47と突起48の間に、両突起を近づけるように付勢する弾性体である引っ張りばね17が取り付けられる。
振子が中立点にあるときは、振子の肩に付いている第一肩突起12及び第二肩突起13がそれぞれラッチスライダー3の第一接触部42及び第2接触部43にそれぞれ当たっていて、振子付勢ばね17による付勢によって振子の動きを抑えている。振子付勢ばね17の強さを所定の値にすることで、錘1が上方へ位置する逆さ振子の状態でも振子が中立点に来るので感震動作を行える。ラッチスライダーが図4の上方、他端方向へ付勢されることで振子の肩突起12,13とラッチスライダーの接触部42,43の接触により振子を中立点へ付勢することになる。
図4の左側に見える突起は係合制御レバー44で、これを図の下方へ移動させることで点線で囲まれた係合保持孔45へ図3の係合保持突起32が嵌る。この係合保持孔45へとこれに嵌る係合保持突起32で係合保持部を構成する。この状態では感震動作が停止して係合レバー5が係合レバー受け8,8'へ係合して扉開放防止状態が維持されるのでチャイルドロックにも使える。
ラッチ49はラッチスライダーと一体に成形される。ラッチ49は係合レバー5のラッチ孔9へ嵌って付勢されている係合レバーの動きを止めた状態に保持するが、その形状は比較的小さいため大きな外力により破壊される虞がある。そこで、外力を逃すために図4のラッチスライダーの右へ切片状の緩衝部材50を設けている。緩衝部材50はラッチスライダー本体と薄い部材で接続されており、端の厚い部分は図4に示す本体の下箱に設けられた支柱37に支えられてラッチスライダーは本体の下箱の底面から所定の距離離れた状態を保っている。一方ラッチの出入りするラッチ溝は底面まで掘り下げてあるので、外力によりラッチが下箱の底面方向へ押されるとラッチは底面方向へ移動しそれに対して外力緩衝部材50の厚い部分が支柱37で支えられ薄い部分が曲がって弾性力で対抗する。このようにラッチの動きに余裕があるのでラッチに大きな外力が加わってもラッチが壊れる虞が減少する。
図5を用いて振子2とラッチスライダー3の動作を詳細に説明する。図5(A)は振子が中立点にあり静止状態である。ここで、地震などの外力による揺れが有ると振子が左右に振られて図5(B)の状態になる。
図5(B)では、第2肩突起13がラッチスライダーの第2接触部43をΔdだけ下へ押し下げる。ラッチスライダーと一体に成形されたラッチ49も下方へΔrだけ矢印方向へ下がる。Δr=Δdなので、振子2の揺れで左右どちらかの肩突起がラッチスライダーの接触部を下へ押し下げると、その分だけラッチの位置が変化し、その結果ラッチが外れることになる。
次に振子付勢ばね17について説明する。振子が揺れた状態図5(B)では振子に設けられた振子付勢ばね第1係止部47とラッチスライダーに設けられた振子付勢ばね第2係止部48との距離が図5(A)の静止状態に比べ増加する。長さが増加した引っ張りばねはフックの法則で元の長さへ戻る力を発生する。ここで引っ張りばねの強さは、逆さ振子が実現する値よりも強くする。ばねを強くすると外部の振動による振子の揺れが生じ難くなるので感震感度に応じてばねの強度を選ぶ。
ここで、ラッチスライダー3を本体の他端方向(図5の上方)へ付勢するには本体の他端部とラッチスライダーの間に引っ張りばねを設けるか、本体の一端部とラッチスライダーの間に圧縮ばねを設ければよい。図5においてラッチスライダー3が他端方向すなわち図5の上方へ付勢されると第一接触部42が第一肩突起12に当たり、第二接触部43が第一肩突起13に当たって振子を中立点へ移動させることができる。今回は、ラッチスライダーの中央部分が空いており、振子が振子回動軸により本体へ接続されていることから、引っ張りばねをラッチスライダーと振子の間へ設置した。この取付方法は、振子が揺れることで、振子付勢ばね第一係止部47が、図の上方へ移動するとともにラッチスライダが下方へ押されて下方へ移動するので振子の揺れを有効ばねの長さの変化へ変換することができる。
図6は本体の下箱4へ振子2、ラッチスライダー3、付勢ばね17及び係止バー5を組み込んだ状態を示す。ラッチスライダー3は、本体の下箱4のガイド部111、112、113により図の上下方向へスライド可能に保持される。この下箱の上に本体の上箱を被せて本発明に係る感震扉開放防止具の本体が構成される。ここで、外力緩衝部材50はラッチのすぐ傍に置かれてラッチ49への外力を低減させてラッチが外力により損傷されることを防止する。
図7を用いて係合レバーについて説明する。係合レバー5は係合レバーの回動軸51,52を軸として感震扉開放防止具10の取り付け面に対して直角方向へ回動する。振子は地震の横揺れを効果的に感知するように振子が中立点で水平または鉛直を向くように感震扉開放防止具の本体を什器本体へ水平又は鉛直に取り付ける。具体的には図10に示すように、感震扉開放防止具を什器の本体の側面、底面または図1に示すように上面に取り付け、扉に係合レバー受けを取り付けることが好ましい。この取り付けにより、地震時に扉が什器本体から離れて扉が開くことが効果的に防止される。
図8は係合レバーの断面図である。また、図9は係合レバー受けの断面図である。係合レバーの係合部54は係合レバー受けの係合部61と係合して互いが離れる方向への移動を防止する。感震扉開放防止具10を什器の本体へ、係合レバー受けを扉へ取り付けた場合に係合レバー受けは扉の側面、上面あるいは下面へ接着されるので、扉が開くと係合レバー受けは図の右方向へ移動する。その移動を図8の係合レバーの係合部54と係合レバー受けの係合部61が契合することで防止し、扉の開放が防止される。
図10は、本発明に係る感震扉開放防止具10の多様な取付方法の説明図である。冷蔵庫を例にして二つの扉を一つの感震扉開放防止具10により地震時の扉の開放を防止する。図1のように什器本体の上面に感震扉開放防止具を取り付ける以外に、図10(A)のように、什器の左側面、図10(B)のように、什器の右側面、図10(C)のように、什器の下面に取り付けることが可能であり、従来の感震扉防止具に比べて取付の自由度が大きくなっている。
まで延長することで感震扉開放防止具10を埃図10は冷蔵庫の二つの扉を一つの感震扉開放防止具10によって解放の防止を行う例である。係合レバー受けを二つに分けることで便益性が増加する。なお、冷蔵庫などの什器の上面は埃を被りやすいので感震扉開放防止具10を什器の上面に付着する場合を考慮して、本体の上箱の上面を係合レバーの係合部の汚れから防護することができる。
1 振子の錘
2 振子
3 ラッチスライダー
4 本体の下箱
5 係合レバー
6 圧縮ばね受け
7 係合レバー付勢用の圧縮ばね
8、8' 係合レバー受け
9 ラッチ孔
10 感震扉開放防止具
11 振子回動軸
12 第一肩突起
13 第二肩突起
15 振子腕
17 振子付勢ばね
31 操作孔
32 係合保持突起
33 ラッチ溝
34 振子回動軸孔
35 係合レバー回動軸孔
36 係合レバー回動軸孔
37 支柱
38,39 ラッチスライダー支持部材
42 第一接触部
43 第二接触部
44 係合制御レバー
45 係合保持孔
47 振子付勢ばね第一係止部
48 振子付勢ばね第二係止部
49 ラッチ
50 外力緩衝部材
51,52 係合レバー回動軸
54 係合レバー係合部
55 係合レバーストッパー
60 係合レバー受けベース
61 係合レバー受け係合部
100 感震扉開放防止具が取り付けられた什器本体
101,102 係合レバー受けが取り付けられた扉
111,112,113 ラッチスライダーガイド

Claims (8)

  1. 扉のついた什器に付着され、揺れを感知して前記扉の開放を防止する感震扉開放防止具であって、
    回動する係合レバーを備える本体と該係合レバーと係合する係合レバー受けとを備え、
    前記揺れにより本体に内蔵された感震部が作動し、前記感震部の作動により前記係合レバーに対するラッチが外れ、前記本体との間で付勢されていた係合レバーが回動し、前記係合レバーの係止部が前記係合レバー受けに係合することを特徴とする感震扉開放防止具。
  2. 前記感震部が一端部に錘を有し、他端部を振子回同軸により軸支されるとともに前記一端部と前記他端部を接続する剛体の振子腕を有する振子であることを特徴とする請求項1に記載の感震扉開放防止具。
  3. 前記振子が、中立点へ向かうように付勢され、前記振子の揺動幅の増加に伴ってその強度が強まるように付勢されることを特徴とする請求項2に記載の感震扉開放防止具。
  4. 前記振子腕の前記他端部に、前記振子腕に直角な方向で前記振子回同軸を挟む対称な位置に所定の距離を置いて第一肩突起及び第二肩突起が設けられ、
    前記ラッチを有し前記本体の他端方向へ付勢されるラッチスライダーの他端部へ第一接触部及び第二接触部が設けられ、
    前記振子の揺動に伴いそれぞれ第一肩突起または第二肩突起が前記第一接触部または前記第二接触部を押して前記本体の一端方向へ前記ラッチスライダーを移動させることで前記ラッチを外すことを特徴とする請求項2又は3に記載の感震扉開放防止具。
  5. 前記ラッチスライダーが本体の下箱に収められて該下箱の他端方向へ付勢され、前記下箱が前記ラッチスライダーを前記下箱の一端方向と他端方向の間で移動させるガイド部を有することを特徴とする請求項4に記載の感震扉開放防止具。
  6. 前記ラッチスライダーの一端方向への延伸部に一端が係止され、前記延伸部と前記振子回動軸との間の前記振子腕に他端が係止されて、両端を近づけるように付勢する弾性体を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の感震扉開放防止具。
  7. 回動する係合レバーを備える本体と該係合レバーと係合する係合レバー受けとを備え、扉のついた什器に付着され、揺れを感知して前記扉の開放を防止する感震扉開放防止具であって、
    前記ラッチスライダーを前記本体の外部から前記一端部の方向へ移動させて前記ラッチを外し、前記係合レバーを作動させて前記係合レバー受けへ係合させる係合制御レバーおよびその状態を維持する係合保持部が設けられ、該係合制御レバーが前記一端部の方向へ移動させられると前記ラッチが外れ、前記係合保持部により前記係合レバーが前記係合レバー受けと係合したままの状態を維持することを特徴とする請求項4乃至6何れかに記載の感震扉開放防止具。
  8. 前記ラッチスライダーが弾性を有する外力緩衝部材を有し、前記本体の下箱が該外力緩衝部材を支える支柱を有し、前記ラッチが外力により前記下箱の底面方向へ押されると前記外力緩衝部材が、前記外力により変形することを特徴とする請求項4乃至7何れかに記載の感震扉開放防止具。
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