JP2017137983A - エンジンの回転出力切換機構 - Google Patents

エンジンの回転出力切換機構 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジン側に設けた2つのコイル及びアーマチュアによって、エンジンの回転を受けた2つの回転出力を取り出すことができるエンジンの回転出力切換機構を提供すること。
【解決手段】回転出力切換機構2は、エンジン7側に設けられ、回転軸20、第1回転体21、第1コイル23A、第2回転体22、第2コイル23B、アーマチュアハブ200、第1アーマチュア242A、第2アーマチュア242B、第1回転止め部材25A及び第2回転止め部材25Bを備える。回転出力切換機構2は、第2コイル23Bが通電されない状態で第1コイル23Aが通電され、フライホイール72の回転を受けて回転軸20及び第1回転体21が回転する第1回転状態と、第1コイル23Aが通電されない状態で第2コイル23Bが通電され、フライホイール72の回転を受けて回転軸20及び第2回転体22が回転する第2回転状態とに切換え可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンの回転出力切換機構に関する。
GHP(ガスヒートポンプ)等においては、エンジンの回転出力を利用して、空調機器における圧縮機を作動させることが行われている。一般的に、圧縮機は、エンジンの回転速度に比例する回転速度で作動させており、圧縮機の回転速度を変速することは行われていない。一方、特許文献1においては、圧縮機の入力回転軸に電磁クラッチを設け、エンジンの回転出力を、電磁クラッチを介して圧縮機に伝達することにより、回転動力の伝達とこの伝達の遮断とを切り替えることが記載されている。また、特許文献2においては、圧縮機の回転入力部に変速手段としての電磁クラッチを設け、この電磁クラッチによって、エンジンの回転速度に対する圧縮機の回転速度を変速することが記載されている。
実開平5−27360号公報 特開平7−269982号公報
しかしながら、特許文献1、2等においては、圧縮機側に電磁クラッチを設ける工夫が記載されているのみであり、エンジン側に電磁クラッチを設ける工夫については何ら記載されていない。また、エンジン側においては、エンジンのクランク軸にはフライホイールが連結されており、このフライホイールが、電磁クラッチの励磁コイルを回転不能に固定する際の障害になる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、エンジン側に設けた2つのコイル及びアーマチュアによって、エンジンの回転を受けた2つの回転出力を取り出すことができるエンジンの回転出力切換機構を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、エンジンのクランク軸に連結されたフライホイールの、上記クランク軸が連結された側とは反対側に連結される回転軸と、
該回転軸に軸受を介して同心状に取り付けられた第1回転体と、
該第1回転体の内側において該第1回転体又は上記回転軸に軸受を介して取り付けられた第1コイルと、
上記回転軸における、上記第1回転体と上記フライホイールとの間の部位に、軸受を介して上記回転軸に同心状に取り付けられた第2回転体と、
該第2回転体の内側において該第2回転体又は上記回転軸に軸受を介して取り付けられた第2コイルと、
上記回転軸における、上記第1回転体と上記第2回転体との間の部位に設けられ、該回転軸の径方向外方に突出するアーマチュアハブと、
該アーマチュアハブにおける、上記第1回転体と対向する側に取り付けられ、上記第1コイルが通電された際に上記第1回転体を上記回転軸に連結させる第1アーマチュアと、
上記アーマチュアハブにおける、上記第2回転体と対向する側に取り付けられ、上記第2コイルが通電された際に上記第2回転体を上記回転軸に連結させる第2アーマチュアと、
上記第1コイルと、上記エンジンの非回転部位又は該非回転部位が取り付けられる部位とを連結し、上記第1コイルが上記第1回転体又は上記回転軸と共に回転することを阻止する第1回転止め部材と、
上記第2回転体と上記フライホイールとの隙間を介して配置されて、上記第2コイルと、上記エンジンの非回転部位又は該非回転部位が取り付けられる部位とを連結し、上記第2コイルが上記第2回転体又は上記回転軸と共に回転することを阻止する第2回転止め部材と、を備え、
上記第2コイルが通電されない状態で上記第1コイルが通電され、上記フライホイールの回転を受けて上記回転軸及び上記第1回転体が回転する第1回転状態と、上記第1コイルが通電されない状態で上記第2コイルが通電され、上記フライホイールの回転を受けて上記回転軸及び上記第2回転体が回転する第2回転状態とに切換え可能である、エンジンの回転出力切換機構にある。
上記エンジンの回転出力切換機構の回転軸は、エンジンのクランク軸に連結されたフライホイールの、クランク軸が連結された側とは反対側に連結される。そして、回転出力切換機構は、エンジン側に配置され、第1コイル及び第1アーマチュアと、第2コイル及び第2アーマチュアとを有するものである。このようなエンジン側に2つのコイル及びアーマチュアを設ける回転出力切換機構は、従来の電磁クラッチにはない新たな機構を提供する。
また、エンジン側に電磁クラッチを設ける場合には、フライホイールが存在することにより、第1コイル及び第2コイルを、エンジンにおける非回転部位に固定することができない。この課題に対して、回転出力切換機構においては、第1回転止め部材及び第2回転止め部材を用いて第1コイル及び第2コイルの回転止めを行う。具体的には、第1回転止め部材によって、第1コイルと、エンジンの非回転部位又は非回転部位が取り付けられる部位とを連結し、第2回転止め部材によって、第2コイルと、エンジンの非回転部位又は非回転部位が取り付けられる部位とを連結する。特に、第2回転止め部材は、第2回転体とフライホイールとの隙間を利用して配置することができる。こうして、各回転止め部材を用いることによって、フライホイールが存在するエンジン側において、第1コイル及び第2コイルの回転止めを行うことができる。
回転出力切換機構は、第1コイル及び第2コイルへの通電の有無によって、第1回転状態と第2回転状態とに切換え可能である。
第2コイルが通電(励磁)されない状態で第1コイルが通電(励磁)される状態においては、第1回転状態が形成される。この第1回転状態においては、第2アーマチュアが第2コイルによる電磁吸引力を受けず、第2回転体が回転軸と分離された状態にあるとともに、第1アーマチュアが第1コイルによる電磁吸引力を受け、第1回転体が回転軸と連結された状態にある。これにより、フライホイールの回転を受けて回転軸及び第1回転体が回転する。そのため、第1回転状態においては、第1回転体の回転によって、エンジンの回転を受けた第1の回転出力を取り出すことができる。
なお、第1回転状態を形成するときにおいては、第1回転止め部材によって、回転軸及び第1回転体の回転を受けて第1コイルが回転することを阻止する。
一方、第1コイルが通電(励磁)されない状態で第2コイルが通電(励磁)される状態においては、第2回転状態が形成される。この第2回転状態においては、第1アーマチュアが第1コイルによる電磁吸引力を受けず、第1回転体が回転軸と分離された状態にあるとともに、第2アーマチュアが第2コイルによる電磁吸引力を受け、第2回転体が回転軸と連結された状態にある。これにより、フライホイールの回転を受けて回転軸及び第2回転体が回転する。そのため、第2回転状態においては、第2回転体の回転によって、エンジンの回転を受けた第2の回転出力を取り出すことができる。
なお、第2回転状態を形成するときにおいては、第2回転止め部材によって、回転軸及び第2回転体の回転を受けて第2コイルが回転することを阻止する。
このように、上記回転出力切換機構によれば、エンジン側に設けた2つのコイル及びアーマチュアによって、エンジンの回転を受けた2つの回転出力を取り出すことができる。
実施形態1にかかる、回転出力切換機構を用いた、第1回転状態にある回転変速システムを示す断面説明図。 実施形態1にかかる、回転出力切換機構を用いた、第2回転状態にある回転変速システムを示す断面説明図。 実施形態1にかかる、回転出力切換機構を示す断面説明図。 実施形態1にかかる、回転切換機構を示す断面説明図。 実施形態2にかかる、回転出力切換機構を示す断面説明図。
上述したエンジンの回転出力切換機構にかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
回転出力切換機構2は、図3に示すように、回転軸20、第1回転体21、第1コイル23A、第2回転体22、第2コイル23B、アーマチュアハブ200、第1アーマチュア242A、第2アーマチュア242B、第1回転止め部材25A及び第2回転止め部材25Bを備える。
回転軸20は、エンジン7のクランク軸71に連結されたフライホイール72の、クランク軸71が連結された側とは反対側に連結される。第1回転体21は、軸受216を介して回転軸20に同心状に取り付けられたプーリである。第1コイル23Aは、第1回転体21の内側に軸受236Aを介して取り付けられている。第2回転体22は、回転軸20における、第1回転体21とフライホイール72との間の部位に、軸受226を介して回転軸20に同心状に取り付けられたプーリである。第2コイル23Bは、第2回転体22の内側に軸受236Bを介して取り付けられている。
図3に示すように、アーマチュアハブ200は、回転軸20における、第1回転体21と第2回転体22との間の部位に設けられており、回転軸20の径方向外方に突出している。第1アーマチュア242Aは、アーマチュアハブ200における、第1回転体21と対向する側に取り付けられており、第1コイル23Aが通電された際に第1回転体21を回転軸20に連結させるものである。第2アーマチュア242Bは、アーマチュアハブ200における、第2回転体22と対向する側に取り付けられており、第2コイル23Bが通電された際に第2回転体22を回転軸20に連結させるものである。
同図に示すように、第1回転止め部材25Aは、第1コイル23Aとエンジン7の非回転部位70とに連結されており、第1コイル23Aが第1回転体21と共に回転することを阻止するものである。第2回転止め部材25Bは、第2回転体22とフライホイール72との隙間を介して配置されている。第2回転止め部材25Bは、第2コイル23Bとエンジン7の非回転部位70とに連結されており、第2コイル23Bが第2回転体22と共に回転することを阻止するものである。
回転出力切換機構2は、図1に示すように、第2コイル23Bが通電されない状態で第1コイル23Aが通電され、フライホイール72の回転を受けて回転軸20及び第1回転体21が回転する第1回転状態X1と、図2に示すように、第1コイル23Aが通電されない状態で第2コイル23Bが通電され、フライホイール72の回転を受けて回転軸20及び第2回転体22が回転する第2回転状態X2とに切換え可能である。
以下に、本形態のエンジン7の回転出力切換機構2についてさらに詳説する。
図1、図2に示すように、回転出力切換機構2を設けるエンジン7は、ガスを燃料として動作するガスエンジンである。回転出力切換機構2は、ガスエンジンによって冷暖房の空調を行うGHP(ガスヒートポンプ)において使用される。回転出力切換機構2は、エンジン7側に設けられており、エンジン7の回転出力(フライホイール72の回転)を利用して、回転機器8としての、ヒートポンプ(空調機器)における圧縮機を作動させるものである。回転機器8側には、回転出力切換機構2によって従動回転する回転構造体3が設けられている。そして、エンジン7側の回転出力切換機構2と回転機器8側の回転構造体3とを合わせて、回転変速システム1が形成されている。
フライホイール72は、弾み車ともいい、円盤形状に形成されており、エンジン7の回転速度を安定化させる等の目的でクランク軸71に設けられている。回転軸20は、フライホイール72の中心部において、フライホイール72と同心状に連結されている。回転軸20の基端部には、フランジ部201が設けられており、フランジ部201は、ボルトによってフライホイール72に取り付けられている。
まず、回転出力切換機構2の各要素について説明する。
図3に示すように、第1回転体21は、回転軸20の外周に軸受216を介して同心状に取り付けられている。第1回転体21は、円盤形状の円盤部211と、円盤部211の外周部分において、回転軸20の軸線方向に平行に設けられた動力伝達部212と、円盤部211の内周部分において、軸受216に取り付けるために回転軸20の軸線方向に平行に設けられた取付部213とを有している。取付部213と動力伝達部212との間には、第1コイル23Aを収容するための収容凹部215が形成されている。軸受216は、ベアリングを用いた転がり軸受である。
第2回転体22は、回転軸20の外周において、回転軸20との間に軸受226を介して取り付けられている。第2回転体22は、回転軸20における、第1回転体21とフライホイール72との間の部位に、回転軸20と同心状に取り付けられている。軸受226は、ベアリングを用いた転がり軸受である。第2回転体22は、円盤形状の円盤部221と、円盤部221の外周部分において、回転軸20の軸線方向に平行に設けられた動力伝達部222と、円盤部221の内周部分において、軸受226に取り付けるために軸線方向に平行に設けられた取付部223とを有している。また、円盤部221における、取付部223の外周側の位置には、軸線方向に平行な突起部224が設けられている。取付部223と突起部224との間には、第2コイル23Bを収容するための収容凹部225が形成されている。
第1回転体21及び第2回転体22は、外周にベルトが掛け渡されるプーリとして形成されている。
同図に示すように、第1コイル23Aは、第1回転体21における、収容凹部215に収容されるフィールドコア232A内に収容されている。第1コイル23Aが収容されたフィールドコア232Aは、第1回転体21の取付部213の外周において、取付部213との間に軸受236Aを介して取り付けられている。軸受236Aは、ベアリングを用いた転がり軸受である。第1コイル23Aの通電線231Aは、フィールドコア232Aに設けられた貫通孔を介してフィールドコア232Aの外部に引き出されている。なお、第1コイル23Aが収容されたフィールドコア232Aは、回転軸20に対して軸受を介して取り付けることもできる。また、エンジン7の制御装置による制御を受けて、第1コイル23Aへの通電及び通電の遮断が行われる。
第2コイル23Bは、第2回転体22における、収容凹部225に収容されるフィールドコア232B内に収容されている。第2コイル23Bが収容されたフィールドコア232Bは、第2回転体22の取付部223の外周において、取付部223との間に軸受236Bを介して取り付けられている。軸受236Bは、ベアリングを用いた転がり軸受である。第2コイル23Bの通電線231Bは、フィールドコア232Bに設けられた貫通孔を介してフィールドコア232Bの外部に引き出されている。なお、第2コイル23Bが収容されたフィールドコア232Bは、回転軸20に対して軸受を介して取り付けることもできる。また、エンジン7の制御装置による制御を受けて、第2コイル23Bへの通電及び通電の遮断が行われる。
図3に示すように、アーマチュアハブ200は、回転軸20に取り付けられた円筒形状の取付部202と、取付部202から径方向外方に突出する円盤形状の円盤部203とを有している。アーマチュアハブ200は、取付部202と回転軸20との間に設けられたキー204によって回転軸20と一体化されている。
回転出力切換機構2においては、第1コイル23A、第1クラッチ部24A、第2コイル23B、第2クラッチ部24B及びアーマチュアハブ200によって電磁クラッチが形成されている。
第1クラッチ部24Aは、アーマチュアハブ200に取り付けられた板ばね241Aと、板ばね241Aに連結されて第1回転体21の円盤部211と対面して配置された第1アーマチュア242Aとを有している。第1アーマチュア242Aは、アーマチュアハブ200の円盤部203における、第1回転体21と対向する側に取り付けられている。
板ばね241Aは、可撓性を有する板部材によって形成されている。第1アーマチュア242Aは、第1回転体21の円盤部211を間に挟んで、第1コイル23Aと対向する位置に配置されている。第1アーマチュア242Aは、第1コイル23Aに通電が行われたときに、第1コイル23Aによる電磁吸引力を受けて第1回転体21の円盤部211に吸着可能である。第1回転体21の円盤部211及び第1アーマチュア242Aは、第1コイル23Aによる磁界の影響を受けて磁化される軟磁性材料によって形成されている。
第1コイル23Aが励磁されていない状態においては、第1回転体21の円盤部211と第1アーマチュア242Aとの間に間隙が形成されている。これにより、第1回転体21がアーマチュアハブ200及び回転軸20から切り離された状態が形成される。一方、通電によって第1コイル23Aが励磁されるときには、板ばね241Aが撓みながら第1アーマチュア242Aが第1回転体21の円盤部211に吸着される。これにより、第1回転体21がアーマチュアハブ200及び回転軸20に連結される。
図3に示すように、第2クラッチ部24Bは、アーマチュアハブ200に取り付けられた板ばね241Bと、板ばね241Bに連結されて第2回転体22の円盤部221と対面して配置された第2アーマチュア242Bとを有している。第2アーマチュア242Bは、アーマチュアハブ200の円盤部203における、第2回転体22と対向する側に取り付けられている。
板ばね241Bは、可撓性を有する板部材によって形成されている。第2アーマチュア242Bは、第2回転体22の円盤部221を間に挟んで、第2コイル23Bと対向する位置に配置されている。第2アーマチュア242Bは、第2コイル23Bに通電が行われたときに、第2コイル23Bによる電磁吸引力を受けて第2回転体22の円盤部221に吸着可能である。第2回転体22の円盤部221及び第2アーマチュア242Bは、第2コイル23Bによる磁界の影響を受けて磁化される軟磁性材料によって形成されている。
第2コイル23Bが励磁されていない状態においては、第2回転体22の円盤部221と第2アーマチュア242Bとの間に間隙が形成されている。これにより、第2回転体22がアーマチュアハブ200及び回転軸20から切り離された状態が形成される。一方、通電によって第2コイル23Bが励磁されるときには、板ばね241Bが撓みながら第2アーマチュア242Bが第2回転体22の円盤部221に吸着される。これにより、第2回転体22がアーマチュアハブ200及び回転軸20に連結される。
図3に示すように、第1回転止め部材25Aは、必要に応じて屈曲された棒形状の部材によって形成されている。第1回転止め部材25Aは、第1回転体21に対する第1コイル23Aの共回りを阻止できる部材であればよく、大きな剛性は必要とされない。第1回転止め部材25Aの一端は、第1コイル23Aが収容されたフィールドコア232Aに取り付けられており、第1回転止め部材25Aの他端は、エンジン7の非回転部位70としてのエンジンブロック、シリンダヘッド又はシリンダヘッドカバーに取り付けられている。第1回転止め部材25Aの他端は、エンジン7が設置される架台等に取り付けることもできる。
第2回転止め部材25Bは、第2回転体22とフライホイール72との隙間を介して配置されている。第2回転止め部材25Bは、必要に応じて屈曲された棒形状の部材によって形成されている。第2回転止め部材25Bは、第2回転体22に対する第2コイル23Bの共回りを阻止できる部材であればよく、大きな剛性は必要とされない。第2回転止め部材25Bの一端は、第2コイル23Bが収容されたフィールドコア232Bに取り付けられており、第2回転止め部材25Bの他端は、エンジン7の非回転部位70としてのエンジンブロック、シリンダヘッド又はシリンダヘッドカバーに取り付けられている。第2回転止め部材25Bの他端は、エンジン7が設置される架台等に取り付けることもできる。
また、第2コイル23Bの通電線231Bにおける、第2回転体22とフライホイール72との間に配置される部分は、第2回転止め部材25Bに沿って配線されている。第2回転止め部材25Bは、第2コイル23Bの回転止めをする機能の他に、第2コイル23Bの通電線231Bを配線するためのガイドをする機能も有している。そして、第2回転止め部材25Bによって、フライホイール72と第2回転体22との間における、第2コイル23Bの通電線231Bを保持することができる。
次に、回転機器8に設けられた回転構造体3の各要素について説明する。
図4に示すように、回転機器8の回転構造体3は、第1従動回転体31及び第2従動回転体32を備える。本形態の第1従動回転体31及び第2従動回転体32は、連結部33によって連結されて一体化されており、回転構造体3を構成している。また、回転機器8の非回転部位80としてのハウジングには、回転機器8の従動回転軸81の外周側に同心状に配置された円筒状のハウジングノーズ36が取り付けられている。回転構造体3は、複数の軸受316を介してハウジングノーズ36の外周に取り付けられている。軸受316は、ベアリングを用いた転がり軸受である。
第1従動回転体31及び第2従動回転体32の外周部には、動力伝達部312、322が形成されている。回転機器8の従動回転軸81と回転構造体3とは、従動回転軸81の先端部と第2従動回転体32とを連結する連結部材327によって連結されている。回転構造体3は、第1回転体21及び第2回転体22のいずれによっても従動回転する。
第1従動回転体31及び第2従動回転体32は、外周にベルトが掛け渡されるプーリとして形成されている。
図1、図2に示すように、第1回転体21の動力伝達部212の外周と第1従動回転体31の動力伝達部312の外周とには、第1ベルト41が掛け渡されている。そして、第1回転体21と第1従動回転体31とは一体的に回転する。また、第2回転体22の動力伝達部222の外周と第2従動回転体32の動力伝達部322の外周とには、第2ベルト42が掛け渡されている。そして、第2回転体22と第2従動回転体32とは一体的に回転する。
なお、第1回転体21、第1従動回転体31、第2回転体22及び第2従動回転体32は、プーリ以外にも、例えば、スプロケットとして形成することも可能である。この場合には、各ベルトに代えて、チェーンが用いられる。
本形態においては、図1に示すように、第1回転体21の動力伝達部212の外径A1を第2回転体22の動力伝達部222の外径A2よりも小さくしている。また、第1従動回転体31の動力伝達部312の外径B1と第2従動回転体32の動力伝達部322の外径B2とはほぼ同じにしている。そして、第1回転体21の動力伝達部212の外径A1と第1従動回転体31の動力伝達部312の外径B1との比A1/B1は、第2回転体22の動力伝達部222の外径A2と第2従動回転体32の動力伝達部322の外径B2との比A2/B2よりも小さい。そして、回転機器8の従動回転軸81の第1回転速度は、従動回転軸81の第2回転速度よりも遅くなる。なお、外径A1、A2、B1、B2の大きさは、必要に応じて任意に変更することができる。そして、従動回転軸81の第1回転速度は、従動回転軸81の第2回転速度よりも速くすることもできる。
次に、エンジン7の回転出力切換機構2と回転機器8の回転構造体3とによって形成された回転変速システム1の制御動作について説明する。
回転変速システム1は、エンジン7の制御装置による制御を受け、第1コイル23A及び第2コイル23Bへの通電の有無によって、第1回転状態X1と第2回転状態X2とに切換え可能である。
図1に示すように、第2コイル23Bが通電されない状態で第1コイル23Aが通電されるときには、第1回転状態X1が形成される。この第1回転状態X1においては、第2アーマチュア242Bが第2コイル23Bによる電磁吸引力を受けず、第2回転体22が回転軸20と分離された状態にあるとともに、第1アーマチュア242Aが第1コイル23Aによる電磁吸引力を受け、第1回転体21が回転軸20と連結された状態にある。
これにより、第1回転状態X1においては、フライホイール72の回転を受けて回転軸20及び第1回転体21が回転するとともに、第1ベルト41を介して第1回転体21と連結された第1従動回転体31によって、回転構造体3及び従動回転軸81が回転する。そして、回転機器8の従動回転軸81は、第1回転体21の動力伝達部212の外径A1と第1従動回転体31の動力伝達部312の外径B1との比A1/B1によって定まる第1回転速度で回転することになる。
なお、第1回転状態X1を形成するときにおいては、第1回転止め部材25Aによって、第1回転体21の回転を受けて第1コイル23Aが回転することを阻止する。
ところで、回転構造体3が回転するときには、第2ベルト42を介して第2従動回転体32と連結された第2回転体22も回転することになる。このとき、第2回転体22は、第2アーマチュア242Bによってアーマチュアハブ200及び回転軸20と分離されている。これにより、第2回転体22は、第1回転体21及び回転軸20に対して、外径の比A1/B1と外径の比A2/B2との大きさの差に応じた回転速度で、空転することになる。そのため、第2回転体22が回転することによる弊害は生じない。
一方、図2に示すように、第1コイル23Aが通電されない状態で第2コイル23Bが通電される状態においては、第2回転状態X2が形成される。この第2回転状態X2においては、第1アーマチュア242Aが第1コイル23Aによる電磁吸引力を受けず、第1回転体21が回転軸20と分離された状態にあるとともに、第2アーマチュア242Bが第2コイル23Bによる電磁吸引力を受け、第2回転体22が回転軸20と連結された状態にある。
これにより、第2回転状態X2においては、フライホイール72の回転を受けて回転軸20及び第2回転体22が回転するとともに、第2ベルト42を介して第2回転体22と連結された第2従動回転体32によって、回転構造体3及び従動回転軸81が回転する。そして、回転機器8の従動回転軸81は、第2回転体22の動力伝達部222の外径A2と第2従動回転体32の動力伝達部322の外径B2との比A2/B2によって定まる第2回転速度で回転することになる。
なお、第2回転状態X2を形成するときにおいては、第2回転止め部材25Bによって、第2回転体22の回転を受けて第2コイル23Bが回転することを阻止する。
ところで、回転構造体3が回転するときには、第1ベルト41を介して第1従動回転体31と連結された第1回転体21も回転することになる。このとき、第1回転体21は、第1アーマチュア242Aによってアーマチュアハブ200及び回転軸20と分離されている。これにより、第1回転体21は、第2回転体22及び回転軸20に対して、外径の比A1/B1と外径の比A2/B2との大きさの差に応じた回転速度で、空転することになる。そのため、第1回転体21が回転することによる弊害は生じない。
本形態のエンジン7の回転出力切換機構2は、回転機器8の回転構造体3とともに回転変速システム1を形成している。そして、エンジン7側においては、第1コイル23A及び第1アーマチュア242Aと、第2コイル23B及び第2アーマチュア242Bとが形成されている。このように、エンジン7側に2つのコイル23A、23B及びアーマチュア242A、242Bが設けられた回転変速システム1は、従来の電磁クラッチにはない新たなシステムを提供するものである。
また、エンジン7側に2つのコイル23A、23B及びアーマチュア242A、242Bを設ける場合には、フライホイール72が存在することにより、第1コイル23A及び第2コイル23Bを、エンジン7における非回転部位70に固定することができない。この課題に対して、回転出力切換機構2においては、第1回転止め部材25A及び第2回転止め部材25Bを用いて第1コイル23A及び第2コイル23Bの回転止めを行う。具体的には、第1回転止め部材25Aによって、第1コイル23Aと、エンジン7の非回転部位70とを連結し、第2回転止め部材25Bによって、第2コイル23Bと、エンジン7の非回転部位70とを連結する。特に、第2回転止め部材25Bは、第2回転体22とフライホイール72との隙間を利用して配置することができる。こうして、各回転止め部材25A、25Bを用いることによって、フライホイール72が存在するエンジン7側において、第1コイル23A及び第2コイル23Bの回転止めを行うことができる。
本形態の回転出力切換機構2によれば、エンジン7側に設けた2つのコイル23A、23B及びアーマチュア242A、242Bによって、エンジン7の回転を受けた2つの回転出力を取り出すことができる。そして、エンジン7側に2つのコイル23A、23B及びアーマチュア242A、242Bが設けられた具体的な回転変速システム1を形成することができる。
(実施形態2)
本形態においては、回転出力切換機構2の軸線方向の幅を小さくした工夫を示す。
図5に示すように、本形態の第1回転体21においては、円盤部211の側面が動力伝達部212の側面に対して、回転軸20の軸線方向の内方に陥没している。言い換えれば、動力伝達部212の側面が円盤部211の側面よりも、アーマチュアハブ200に向けた軸線方向の内方に突出している。そして、第1回転体21における、第1アーマチュア242Aと対向する側には、第1アーマチュア242Aの少なくとも一部が配置される凹部217が形成されている。
また、本形態の第2回転体22においては、円盤部221の側面が動力伝達部222の側面に対して、回転軸20の軸線方向の内方に陥没している。言い換えれば、動力伝達部222の側面が円盤部221の側面よりも、アーマチュアハブ200に向けた軸線方向の内方に突出している。そして、第2回転体22における、第2アーマチュア242Bと対向する側には、第2アーマチュア242Bの少なくとも一部が配置される凹部227が形成されている。
本形態においては、第1アーマチュア242Aの少なくとも一部及び第2アーマチュア242Bの少なくとも一部がそれぞれ凹部217、227内に配置されることにより、第1回転体21の動力伝達部212と第2回転体22の動力伝達部222との軸線方向における間隔を小さくしている。これにより、回転出力切換機構23の軸線方向におけるサイズを小さくすることができる。
本形態においても、回転出力切換機構2のその他の構成は、実施形態1の場合と同様である。また、本形態においても、その他の作用効果については、実施形態1の場合と同様に得ることができる。
本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。
例えば、回転機器8は、圧縮機とする以外にも、回転入力を受けて動作する発電機、冷却水ポンプ、油圧ポンプ等の種々の機器とすることもできる。そして、回転出力切換機構2及び回転変速システム1は、GHP以外の用途、例えば自動車、あるいはボール盤、旋盤、フライス盤、研磨盤等の工作機械に用いることもできる。
1 回転変速システム
2 回転出力切換機構
20 回転軸
200 アーマチュアハブ
21 第1回転体
22 第2回転体
23A 第1コイル
23B 第2コイル
242A 第1アーマチュア
242B 第2アーマチュア
25A 第1回転止め部材
25B 第2回転止め部材
3 回転構造体
31 第1従動回転体
32 第2従動回転体
41 第1ベルト
42 第2ベルト
7 エンジン
71 クランク軸
72 フライホイール
8 回転機器
81 従動回転軸
X1 第1回転状態
X2 第2回転状態

Claims (7)

  1. エンジンのクランク軸に連結されたフライホイールの、上記クランク軸が連結された側とは反対側に連結される回転軸と、
    該回転軸に軸受を介して同心状に取り付けられた第1回転体と、
    該第1回転体の内側において該第1回転体又は上記回転軸に軸受を介して取り付けられた第1コイルと、
    上記回転軸における、上記第1回転体と上記フライホイールとの間の部位に、軸受を介して上記回転軸に同心状に取り付けられた第2回転体と、
    該第2回転体の内側において該第2回転体又は上記回転軸に軸受を介して取り付けられた第2コイルと、
    上記回転軸における、上記第1回転体と上記第2回転体との間の部位に設けられ、該回転軸の径方向外方に突出するアーマチュアハブと、
    該アーマチュアハブにおける、上記第1回転体と対向する側に取り付けられ、上記第1コイルが通電された際に上記第1回転体を上記回転軸に連結させる第1アーマチュアと、
    上記アーマチュアハブにおける、上記第2回転体と対向する側に取り付けられ、上記第2コイルが通電された際に上記第2回転体を上記回転軸に連結させる第2アーマチュアと、
    上記第1コイルと、上記エンジンの非回転部位又は該非回転部位が取り付けられる部位とを連結し、上記第1コイルが上記第1回転体又は上記回転軸と共に回転することを阻止する第1回転止め部材と、
    上記第2回転体と上記フライホイールとの隙間を介して配置されて、上記第2コイルと、上記エンジンの非回転部位又は該非回転部位が取り付けられる部位とを連結し、上記第2コイルが上記第2回転体又は上記回転軸と共に回転することを阻止する第2回転止め部材と、を備え、
    上記第2コイルが通電されない状態で上記第1コイルが通電され、上記フライホイールの回転を受けて上記回転軸及び上記第1回転体が回転する第1回転状態と、上記第1コイルが通電されない状態で上記第2コイルが通電され、上記フライホイールの回転を受けて上記回転軸及び上記第2回転体が回転する第2回転状態とに切換え可能である、エンジンの回転出力切換機構。
  2. 上記第1回転体の外周及び上記第2回転体の外周には、動力伝達部が形成されており、
    上記第1回転体の側面における、上記第1アーマチュアと対向する部位、及び上記第2回転体の側面における、上記第2アーマチュアと対向する部位の少なくとも一方には、上記動力伝達部の側面よりも軸方向内方に陥没して、上記第1アーマチュアの少なくとも一部又は上記第2アーマチュアの少なくとも一部を配置するための凹部が形成されている、請求項1に記載のエンジンの回転出力切換機構。
  3. 上記第1コイルの通電線の少なくとも一部は、上記第1回転止め部材に沿って配線されており、
    上記第2コイルの通電線における、上記第2回転体と上記フライホイールとの間に配置される部分は、上記第2回転止め部材に沿って配線されている、請求項1又は2に記載のエンジンの回転出力切換機構。
  4. 上記第1回転体は、上記エンジンの回転出力を受けて動作する回転機器の従動回転軸に同心状に配置された第1従動回転体を従動回転させるものであり、
    上記第2回転体は、上記回転機器の従動回転軸に同心状に配置された第2従動回転体を従動回転させるものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジンの回転出力切換機構。
  5. 上記第1回転体の外径A1と上記第1従動回転体の外径B1との比A1/B1と、上記第2回転体の外径A2と上記第2従動回転体の外径B2との比A2/B2とは、互いに異なっており、
    上記第1回転状態においては、上記第1回転体の回転を受けて上記第1従動回転体が従動回転して、上記従動回転軸を第1回転速度で回転させ、上記第2回転状態においては、上記第2回転体の回転を受けて上記第2従動回転体が従動回転して、上記従動回転軸を第2回転速度で回転させる、請求項4に記載のエンジンの回転出力切換機構。
  6. 上記第1回転体及び上記第1従動回転体は、それらの外周に第1ベルトが掛け渡されたプーリであり、
    上記第2回転体及び上記第2従動回転体は、それらの外周に第2ベルトが掛け渡されたプーリである、請求項4又は5に記載のエンジンの回転出力切換機構。
  7. 上記回転機器は、ヒートポンプに用いられる圧縮機である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエンジンの回転出力切換機構。
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