JP2017138023A - 蒸気注入ガスタービン - Google Patents
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Abstract
【課題】起動時にも低NOx化が可能となり、ドレン水処理設備を小型化できる蒸気注入ガスタービンを提供する。【解決手段】空気を圧縮して高圧の燃焼用空気を生成する圧縮機と、前記燃焼用空気と燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼器で生成された燃焼ガスで駆動するタービンとを備え、前記燃焼器に蒸気を注入する蒸気注入ガスタービンであって、前記燃焼器は、前記燃焼用空気の流れにおいて火炎帯よりも上流側の位置に蒸気を噴射する複数の蒸気ノズルと、前記複数の蒸気ノズルのそれぞれと連通する蒸気ヘッダと、前記蒸気ヘッダの最下部と連通する水噴霧ノズルとを備え、前記水噴霧ノズルの出口は、前記燃焼用空気の流れにおいて火炎帯よりも上流側の位置に開口していることを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、蒸気注入ガスタービンに係り、更に詳しくは、ガスタービンの排熱から生成した蒸気の一部をガスタービンに注入する蒸気注入ガスタービンに関する。
ガスタービンから排出されるNOxの低減方法として、ガスタービンの排ガスの熱エネルギで蒸気を生成し、生成した蒸気を燃焼器に注入することで火炎温度を低下させ、サーマルNOxの生成を抑制する方法がある。また、ガスタービンの出力を増加させることを目的として、生成した蒸気を燃焼器に注入するシステムがある。
特許文献1には、燃焼器への蒸気注入系統を2系統備え、燃焼器における燃焼ガスの流れに対して火炎帯の上流側に蒸気を注入する第1蒸気系統と、火炎帯の下流側に蒸気を注入する第2蒸気系統とを備え、燃料の流量及び組成に応じて第1蒸気系統の蒸気流量を制御し、蒸気消費設備で必要な蒸気要求流量に応じて第2蒸気系統の蒸気流量を制御する蒸気注入ガスタービンの発明が開示されている。
この蒸気注入ガスタービンにおいては、第1蒸気系統の蒸気注入が上述したNOx低減効果を奏し、第2蒸気系統の蒸気注入が出力増加の効果を奏する。しかし、このような蒸気注入ガスタービンの起動時には、蒸気注入が開始された直後に低温の蒸気配管系統で、蒸気が凝縮されてドレン水になる場合がある。このドレン水が蒸気噴射ノズルから火炎中に噴出すると、燃焼の安定性を損ねる可能性が生じる。
特許文献2には、発電プラントの起動時において、蒸気噴射配管系統内に発生するドレンを積極的に排除し、安定した燃焼運転特性が得られるようにした複合サイクル発電プラントにおける蒸気噴射系統の制御方法及びその装置を提供することを目的として、ガスタービン装置の起動に先立って、別置の補助ボイラの蒸気を供給することで蒸気配管系統を暖機しつつ、ドレン水を補助蒸気の圧力で系外へ排出する発明が開示されている。
上述したように、従来の蒸気注入ガスタービンにおいて、起動時の発生ドレン水を系外へ排出する方法を採用すると、蒸気注入系統の暖機が完了するまでの間は、注入した蒸気がドレン水となって排出される。このことにより、火炎帯に蒸気が供給されないので、低NOx効果が小さくなる。また、排出されたドレン水を処理するための設備が別途必要となることも、課題として挙げられる。
本発明は、上述した事柄に基づいてなされたものであって、その目的は、起動時にも低NOx化が可能となり、ドレン水処理設備を小型化できる蒸気注入ガスタービンを提供するものである。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、空気を圧縮して高圧の燃焼用空気を生成する圧縮機と、前記燃焼用空気と燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、前記燃焼器で生成された燃焼ガスで駆動するタービンとを備え、前記燃焼器に蒸気を注入する蒸気注入ガスタービンであって、前記燃焼器は、前記燃焼用空気の流れにおいて火炎帯よりも上流側の位置に蒸気を噴射する複数の蒸気ノズルと、前記複数の蒸気ノズルのそれぞれと連通する蒸気ヘッダと、前記蒸気ヘッダの最下部と連通する水噴霧ノズルとを備え、前記水噴霧ノズルの出口は、前記燃焼用空気の流れにおいて火炎帯よりも上流側の位置に開口していることを特徴とする。
本発明によれば、蒸気注入ガスタービンの起動時に、高温のドレン水の霧化を促進するので、燃焼の安定性を維持しつつ低NOx化を図ることができる。また、ドレン水処理設備を小型化できる。
以下、本発明の蒸気注入ガスタービンの実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の蒸気注入ガスタービンの第1の実施の形態を用いた熱電可変型コジェネレーションシステムの全体構成の一例を示すシステムフロー図である。図1に示すように、熱電可変型コジェネレーションシステムは、主として、蒸気注入ガスタービン4と排熱回収ボイラ5と蒸気系統300とから構成されている。
蒸気注入ガスタービン4は、主として、空気100を圧縮して高圧の燃焼用空気101を生成する圧縮機1と、この圧縮機1から導入される圧縮空気101と燃料系統200からの燃料201とを燃焼させて燃焼ガス106を生成する複数の燃焼器2と、この燃焼器2で生成された燃焼ガス106が導入されるタービン3とを備えている。
タービン3は、ガスジェネレータタービン3aとパワータービン3bとに分かれていて、ガスジェネレータタービン3aは軸21aによって圧縮機1と連結し、圧縮機1を駆動する。一方、パワータービン3bは軸21bによって発電機20と連結し、発電機20を駆動する。
燃焼器2は、燃焼器外筒7と燃焼器外筒7の端部に設けた燃焼器カバー8とによって構成される内部空間に格納されている。燃焼器外筒7はタービンケーシング23に取付けられている。燃焼器2の上流端の中央には、燃料ノズル9が配置され、その下流には未燃の空気と既燃の燃焼ガスを隔てる概略円筒状の燃焼器ライナ10が配置されている。また、燃焼器ライナ10の外周側にはライナフロースリーブ11が設けられている。ライナフロースリーブ11は概略円筒状で、燃焼器ライナ10と概略同軸となるように燃焼器外筒7に締結されている。
燃焼器ライナ10の下流には、燃焼ガスをタービン3へと導く尾筒12が設けられている。燃焼器ライナ10の下流端の外周側は、尾筒12の上流端の内周側に差し込む形で連結されている。尾筒12の外周側には尾筒フロースリーブ13が設けられている。ライナフロースリーブ11の下流端の外周側は、尾筒フロースリーブ13の上流端の内周側に差し込む形で連結されている。
圧縮機1から出た高圧の圧縮空気101は、タービンケーシング23内の空間から、尾筒12と尾筒フロースリーブ13の間の空間に、下流側であるタービン側の開口部から流入する。そして、圧縮空気101は、上流側である燃焼器ライナ10側へ流れる際に尾筒12を外側から冷却する。その後、圧縮空気101は、燃焼器ライナ10とライナフロースリーブ11の間の概略円環状の空間を通って、燃焼器2の上流側へ向かって流れる。その際、燃焼器ライナ10を外側から冷却する。
また、圧縮空気101のうちの一部の空気はライナ冷却空気102として、燃焼器ライナ10に設けられた冷却孔から燃焼器ライナ10内へ流入し、フィルム冷却に使用される。また、別の一部の空気は希釈空気103として、燃焼器ライナ10に設けられた複数の希釈孔14から燃焼器ライナ10内へ流入し、燃焼ガス105と混合して尾筒12内へと流入する。
また、別の一部の空気は2次燃焼空気110として、燃焼器ライナ10に設けられた複数の燃焼孔30から燃焼器ライナ10内へ流入し、燃焼空気104で燃焼しきれなかった燃料と共に2次燃焼に使用される。
さらに残りの空気は、燃焼空気104として、燃料ノズル9の外周に設けた空気旋回器17から燃焼器ライナ10内に流入し、燃料ノズル9から噴出される燃料とともに燃焼に使用される。ここで、燃料流量が多い場合、噴出された燃料の全ては、供給された燃焼空気104の量では燃焼しきれない。未燃焼の燃料が下流側に移り、下流側で上述の2次燃焼空気110と共に燃焼する。
この燃焼により高温の燃焼ガス105が生成され、更に冷却空気102及び希釈空気103と混合して、燃焼ガス106となってタービン3へと送られる。燃焼ガス106はタービン3のガスジェネレータタービン3aを駆動した後に、ガスジェネレータ排気ガス107として、パワータービン3bへと送られる。パワータービン3bを出たガスタービン排ガス108は、排熱回収ボイラ5で熱回収された後、排気ガス109として排気される。
ガスタービンの燃料系統200には、燃料流量調整弁202と、燃料201の流量を検出する燃料流量計203が設けられていて、燃料流量を調整することで蒸気注入ガスタービン4の発電出力を調整できる。
次に、蒸気系統300について説明する。
排熱回収ボイラ5は、給水加熱器24、ボイラ25、蒸気過熱器26から構成され、発生した蒸気は、蒸気供給系統300Aを介して主に蒸気消費設備6で消費される。蒸気消費設備6としては、工場などの熱源を必要とする設備が考えられる。蒸気消費設備6へ蒸気を供給するための蒸気送気系統303の配管には、送気用蒸気流量調節弁313が設けられていて、送気蒸気量を制御している。排熱回収ボイラ5から発生した蒸気の圧力を検出する蒸気圧力計305が、排熱回収ボイラ5からの主配管に設けられている。
排熱回収ボイラ5は、給水加熱器24、ボイラ25、蒸気過熱器26から構成され、発生した蒸気は、蒸気供給系統300Aを介して主に蒸気消費設備6で消費される。蒸気消費設備6としては、工場などの熱源を必要とする設備が考えられる。蒸気消費設備6へ蒸気を供給するための蒸気送気系統303の配管には、送気用蒸気流量調節弁313が設けられていて、送気蒸気量を制御している。排熱回収ボイラ5から発生した蒸気の圧力を検出する蒸気圧力計305が、排熱回収ボイラ5からの主配管に設けられている。
また、排熱回収ボイラ5で発生させた蒸気を必要に応じて大気に放出するために、蒸気放出系統304が設けられている。蒸気放出系統304の配管には、蒸気放出弁314が設けられていて、放出蒸気量を制御している。
一方、排熱回収ボイラ5で発生した蒸気量が蒸気消費設備6で必要な蒸気量を上回った場合、余剰の蒸気は蒸気注入ガスタービン4に注入することができる。本実施の形態においては、燃焼器2へ蒸気を注入している。このように余剰の蒸気を蒸気注入ガスタービン4に注入して、発電機20の出力を増加させることで、熱電比を可変とするのが、熱電可変コジェネレーションシステムである。
本発明の蒸気注入ガスタービンの第1の実施の形態においては、この注入蒸気系統を、第1の蒸気系統301と第2の蒸気系統302の2系統に分けている。また、それぞれの系統には、第1蒸気流量調節弁311と第2蒸気流量調節弁312が設けられ、各流量が調節可能となっている。
第1の蒸気系統301は、一端側を蒸気供給系統300Aに接続し、他端側を燃焼器カバー8に設けられた蒸気フランジ351に接続した蒸気配管321を備え、蒸気配管321に第1蒸気流量調節弁311が設けられている。第1の蒸気系統301の内部を通過する第1の蒸気331は、燃焼器カバー8に設けられた蒸気ノズル352から燃焼器2の内部へ噴射される。
燃焼器カバー8の内部には、概略環状の蒸気ヘッダ350が設けられていて、蒸気フランジ351を介して蒸気配管321と連通している。蒸気ヘッダ350の燃焼器ライナ10側には、蒸気ノズル352が複数取付けられている。また、蒸気ヘッダ350の最下部には、蒸気ヘッダ350と連通するドレン水連通管353の一端側が接続されていて、他端側である先端部には水噴霧ノズル354が取付けられている。水噴霧ノズル354は、燃焼器ライナ10とライナフロースリーブ11の間の環状空間に向けて開口している。なお、本実施の形態の説明における最下部とは、各燃焼器2における重力方向で一番下側の部位であり、環状の蒸気ヘッダ350の最下部も重力方向で一番下側の部位を示している。
第1の蒸気331の噴射位置は、燃焼ガス105の流れに対して火炎帯の上流側であって、噴射した蒸気の大部分が燃焼空気104または燃料201と混合する位置になっている。より具体的には、燃焼器ライナ10の外側であって、燃焼器外筒7と燃焼器カバー8と燃焼器ライナ10で囲まれた空間に噴射されている。
この位置における燃焼空気104は、高圧の圧縮空気101がライナ冷却空気102や希釈空気103と分岐した後の空気であり、大部分が燃料との燃焼に消費されるため、この位置で燃焼空気104に混合された第1の蒸気331は火炎帯の温度を下げる効果が大きく、低NOx化に寄与する度合いが大きい。
第2の蒸気系統302は、一端側を蒸気供給系統300Aに接続し、他端側を燃焼器外筒7に設けられた蒸気注入ポート15に接続した蒸気配管322を備え、蒸気配管322に第2蒸気流量調節弁312が設けられている。第2の蒸気系統302の内部を通過する第2の蒸気332は、まず、燃焼器外筒7とライナフロースルーブ11の間の概略円環状の空間を流れる。この空間とタービンケーシング23内の空間は、隔壁18によって隔てられている。このことにより、燃焼器2に流入した第2の蒸気332とタービンケーシング23内の圧縮空気の混合が抑制されている。
また、第2の蒸気332は、ライナフロースリーブ11の外周側で周方向の全域に流れる。このため、燃焼器外筒7の1つに対して、蒸気ポート15が1箇所しかない場合であっても、燃焼器2の周方向における湿分の均一化を図ることができる。
ライナフロースリーブ11には、蒸気注入孔16が周方向に複数個設けられている。これらの蒸気注入孔16の全部または一部は、燃焼器ライナ10に設けられた希釈孔14の全部または一部と対向している。
希釈孔14と対向した位置に設けられた蒸気注入孔16を通過した第2の蒸気332は、その大部分が希釈孔14を通って燃焼器ライナ10の内部に流入する。したがって、第2の蒸気332の大部分は燃焼ガス105の流れに対して火炎帯の下流側において、燃焼後の燃焼ガス105と混合する。
噴射された蒸気は燃焼後の燃焼ガス105や希釈空気103と混合するため、火炎帯へは直接の影響を及ぼさない。したがって、燃焼の安定性に影響することなく、燃焼器2へ余剰蒸気を噴射して出力を増加させることができる。また、この噴射位置は、タービン3よりも上流側であるため、蒸気の持つエネルギをタービン3にて有効に動力に変換できる。
また、燃焼ガス105は、タービン3へ流入する際には蒸気と混合して温度が低下しているため、同じ出力であれば尾筒12やタービン3のメタル温度を下げることができるので、信頼性の向上や寿命の延命化が図れる。また、蒸気混合分の燃料流量を増加させることができる。このため、同じタービン流入温度であれば、蒸気が混合した分、出力や効率を向上させることができる。
次に、蒸気注入ガスタービンの起動時の蒸気の流れについて説明する。蒸気注入ガスタービン4が起動して、ガスタービン排ガス108が排熱回収ボイラ5に送られると、排熱回収ボイラ5から蒸気が発生し始める。そして、蒸気圧力計305が検出する蒸気供給系統300Aの圧力が予め定めた圧力よりも大きくなると、第1の蒸気系統301の第1蒸気流量調節弁311を開動作させて、燃焼器2への蒸気注入を開始する。第1の蒸気331は蒸気配管321の中を流れる。第1の蒸気331は、蒸気配管321から蒸気フランジ351を介して燃焼器カバー8内の蒸気ヘッダ350へ供給され、蒸気ヘッダ350内に充満する。そして、蒸気ノズル352から燃焼器2の内部へ噴出し、燃焼空気104と混合して燃焼に用いられる。燃焼空気104に蒸気が混合することで火炎帯の局所的な温度が低下し、発生するNOxを低減することができる。
一方、蒸気注入ガスタービンの起動時には、燃焼器カバー8の温度が低いため、第1の蒸気331が流入する蒸気ヘッダ350にて蒸気の熱が奪われて、一部の蒸気が内部でドレン水になる。発生したドレン水は蒸気ヘッダの最下部に溜まり、蒸気の圧力によりドレン水連通管353内を流れ、水噴霧ノズル354から微細な水滴となって燃焼器ライナ10とライナフロースリーブ11の間の環状空間に噴出する。ドレン水は、この環状空間を流れる燃焼空気104と混合する過程で蒸発し、燃焼器ライナ10の内部で燃焼に用いられる際に、火炎温度を低下させる。このことによりNOx抑制の効果を発揮する。
水噴霧ノズル354は、蒸気ノズル352と異なり、水を微細な水滴にして噴霧することができる。このため、ドレン水が蒸気ノズル352から噴出した場合と比較して、蒸発が早くなるので、ドレン水が液体のまま火炎に到達して燃焼安定性を損なう可能性を小さくすることができる。
また、起動時の低NOx化のために、例えば、ボイラ給水などを別途噴霧する場合と比較すると、ドレン水は高温であるため霧化し易く、燃焼の安定性を確保しつつ低NOx化を図るのに適している。
また、高温のドレン水を系外へ排出した後に処理することと比較すると、高温水を処理するための設備を小さくできることに加え、ドレン水の持つ燃エネルギを内部で利用できるため、エネルギの節約にもなる。
図2は本発明の蒸気注入ガスタービンの第1の実施の形態における水噴霧ノズルを複数設けた他の例の構成を示すシステムフロー図である。本実施の形態においては、図1に示すように水噴霧ノズル354を1箇所設けた場合を例に説明したが、これに限るものではない。図2に示すように、概略環状のドレン水ヘッダ355をライナフロースリーブ11の外周に配置し、ドレン水ヘッダ355に水噴霧ノズル354を複数個取付けて、燃焼器ライナ10の外周に液滴を噴霧しても良い。
図1のように1箇所から水滴を噴霧する場合に比べて、より均一に燃焼器2の周方向に水滴を噴霧することができるので、低NOx効果をより向上できる。さらに、燃焼空気中の湿分が周方向に偏ることが無くなるので、火炎の局所的な消炎の発生など、燃焼が不安定になることを防止できる。
図3は本発明の蒸気注入ガスタービンの第1の実施の形態における水噴霧ノズルの噴出位置が異なる更に他の例の構成を示すシステムフロー図である。図3に示すように、水噴霧ノズル354を尾筒フロースリーブ13の外周側に配置して、尾筒12と尾筒フロースリーブ13の間の環状空気流路に水滴を噴霧するように構成しても良い。
図1の場合と比べて、水噴霧ノズルの噴出位置から火炎までの距離が長くなるため、水滴が蒸発しやすくなり火炎の安定性が向上する。また、噴霧したドレン水の一部は希釈孔14を通って希釈空気103と共に燃焼器ライナ10内に流入し、火炎帯を通過しなくなるため、大量のドレン水が発生した場合であっても、火炎の消炎を防止できる。
上述した本発明の蒸気注入ガスタービンの第1の実施の形態によれば、蒸気注入ガスタービン4の起動時に、高温のドレン水の霧化を促進するので、燃焼の安定性を維持しつつ低NOx化を図ることができる。また、ドレン水処理設備を小型化できる。
以下、本発明の蒸気注入ガスタービンの第2の実施の形態を図面を用いて説明する。図4は本発明の蒸気注入ガスタービンの第2の実施の形態の構成の一例を示すシステムフロー図である。図4において、図1乃至図3に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図4に示す本発明の蒸気注入ガスタービンの第2の実施の形態は、大略第1の実施の形態と同様の機器で構成されるが、以下の構成が異なる。本実施の形態においては、ドレン水連通管353に蒸気ヘッダ350側からのドレン水の通過は許可するが、水噴霧ノズル354側からのドレン水の通過を阻止するチェック弁356を設けた点が異なる。
蒸気注入ガスタービン4の起動時に、第1の蒸気系統301の第1蒸気流量調節弁311を開動作させて、燃焼器2への蒸気注入を開始すると、第1の蒸気331は、蒸気ヘッダ350内に充満する。そして、一部の蒸気が内部でドレン水になる。発生したドレン水は蒸気ヘッダの最下部に溜まる。蒸気ヘッダ350内にさらに蒸気が流入し上記の圧力が高くなると、チェック弁356が開いて溜まったドレン水を押し出し、水噴霧ノズル354から微細な水滴となって噴出する。あるいは、ドレン水が多量になると水頭圧差でチェック弁356が開いて、ドレン水を押し出し、水噴霧ノズル354から微細な水滴となって噴出する。
チェック弁356の作動圧力差を適切に設定することで、ドレン水の噴出流速を一定値以上に保つことができる。このことにより、水滴微細化を損なうことなく、燃焼空気104の中にドレン水を混合することができる。この結果、火炎の安定性を維持できると共に、より効果的に低NOx化を図ることができる。
上述した本発明の蒸気注入ガスタービンの第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述した本発明の蒸気注入ガスタービンの第2の実施の形態によれば、ドレン水連通管353にチェック弁356を設けたので、ドレン水の噴出流速を一定値以上に保つことができる。このことにより、水滴微細化を損なうことなく、燃焼空気104の中にドレン水を混合することができるので、火炎の安定性を維持できると共に、より効果的に低NOx化を図ることができる。
以下、本発明の蒸気注入ガスタービンの第3の実施の形態を図面を用いて説明する。図5は本発明の蒸気注入ガスタービンの第3の実施の形態の構成の一例を示すシステムフロー図である。図5において、図1乃至図4に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図5に示す本発明の蒸気注入ガスタービンの第3の実施の形態は、大略第1の実施の形態と同様の機器で構成されるが、以下の構成が異なる。本実施の形態においては、ドレン水連通管353の内部に異物の通過を阻止するフィルタ357を設けた点が異なる。
蒸気ヘッダ350の内部に溜まったドレン水には、例えば蒸気ヘッダ350内に発錆した錆粉等が含まれる場合がある。このような錆粉が水噴霧ノズル354に流入すると、水噴霧ノズル354の流路を一部閉塞し、ドレン水の霧化が良好に行われなくなる可能性が生じる。また、異物が水噴霧ノズル354の流路を磨耗し、流路形状を変化させた場合にも、同様に正常な霧化に悪影響を与える。
このような事象が発生すると、ドレン水の蒸発が遅れ、火炎に水滴が流入し、燃焼が不安定になる可能性が生じる。また、万が一、水噴霧ノズル354が完全に閉塞すると、ドレン水が蒸気ノズル352から噴出することも想定される。フィルタ357をドレン水連通管353に設置することによって、ドレン水中の異物を除去し、ドレン水の正常な霧化を維持することができる。このことにより、火炎の安定性を確保できると共に、より効果的に低NOx化を図ることができる。
図6は本発明の蒸気注入ガスタービンの第3の実施の形態におけるドレン水連通管の一部とフィルタを燃焼器外筒の外部に設けた他の例の構成を示すシステムフロー図である。図6に示すように、ドレン水連通管353の一部とフィルタ357を燃焼器外筒7の外部に配置しても良い。
図5の場合と比べて、フィルタ357の清掃、交換が容易となり、ドレン水中の異物除去とドレン水の正常な霧化を容易に可能とすることができる。このことにより、火炎の安定性を維持できると共に効果的に低NOx化を、より簡便に図ることができる。
また、フィルタ357と共に第2の実施の形態のチェック弁356を併設するなど、ドレン水連通管353に取付ける機器の数、大きさ、向き等の自由度が増すという利点が生じる。
更に、蒸気ヘッダ350に対して、ドレン水連通管353を連通させる方向の自由度が増すという利点が生じる。図1に示すようにドレン水連通管353が燃焼器外筒7の内部に配置された場合、ドレン水連通管353の蒸気ヘッダ350に対する連通方向は、内部方向(図1の右向き方向)に限られる。これに対して、図6に示す構成の場合は、下向きや左向き等選択肢が広がり、ドレン水連通管353の周囲にある部材(例えば、蒸気ノズル352、ライアンフロースリーブ11、燃焼器外筒7、その他図示されていないボルト等)を避けて、蒸気ヘッダ350内でもドレン水が溜まりやすい位置、方向にドレン水連通管を設置することができる。
図7は本発明の蒸気注入ガスタービンの第3の実施の形態におけるドレン水連通管の一部とフィルタを燃焼器外筒の外部に設け、水噴霧ノズルの噴出位置が異なる更に他の例の構成を示すシステムフロー図である。図7に示すように、水噴霧ノズル354の噴霧位置を選択する自由度が大きくなり、タービンケーシング23の内部であって、尾筒フロースリーブ13の外部となる空間に、ドレン水を噴霧できる位置に水噴霧ノズル354を配置しても良い。
この位置の圧縮空気101にドレン水が蒸発した蒸気が混合することで、尾筒12を外部から対流冷却する空気に湿分が加わることになり、流量及び熱容量が増加して尾筒12の冷却が促進される。このことにより、尾筒12内の燃焼ガス温度が同じ場合には、尾筒12のメタル温度が低下し、尾筒12の寿命を延ばすことができる。また、メタル温度が同じ場合には、燃焼ガス温度を上げることができるため、蒸気注入ガスタービン4の出力と効率を向上させることができる。
上述した本発明の蒸気注入ガスタービンの第3の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述した本発明の蒸気注入ガスタービンの第3の実施の形態によれば、ドレン水連通管353にフィルタ357を設けたので、ドレン水中の異物を除去し、ドレン水の正常な霧化を維持することができる。このことにより、火炎の安定性を確保できると共に、より効果的に低NOx化を図ることができる。
なお、上述した本発明の各実施の形態においては、蒸気ヘッダ350を燃焼器カバー8の中に環状に形成したものを例に説明したが、これに限るものではない。燃焼器外筒7の外側、外周に配置しても良いし、燃焼器2の内部に室を形成しフランジの外から連通させても良い。また、形状は環状でなくても良い。
また、本発明は上述した第1乃至第3の実施の形態に限られるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施形態は本発明をわかり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1:圧縮機、2:燃焼器、3:タービン、4:蒸気注入ガスタービン、5:排熱回収ボイラ、6:蒸気消費設備、7:燃焼器外筒、8:燃焼器カバー、9:燃料ノズル、10:燃焼器ライナ、11:ライナフロースリーブ、12:尾筒、13:尾筒フロースリーブ、14:希釈孔、15:蒸気注入ポート、16:蒸気注入孔、17:空気旋回器、18:隔壁、20:発電機、23:タービンケーシング、100:空気(大気圧)、101:圧縮空気、102:ライナ冷却空気、103:希釈空気、104:燃焼空気、105:燃焼ガス、106:燃焼ガス、107:ガスジェネレータ排気ガス、108:ガスタービン排ガス、109:排気ガス、110:2次燃焼空気、200:燃料系統、201:燃料、202:燃料流量調節弁、203:燃料流量計、300:蒸気系統、301:第1の蒸気系統、302:第2の蒸気系統、303:蒸気送気系統、304:蒸気放出系統、311:第1蒸気流量調節弁、312:第2蒸気流量調節弁、313:送気用蒸気流量調節弁、314:蒸気放出弁、331:第1の蒸気、332:第2の蒸気、350:蒸気ヘッダ、351:蒸気フランジ、352:蒸気ノズル、353:ドレン水連通管、354:水噴霧ノズル、355:ドレン水ヘッダ、356:チェック弁、357:フィルタ
Claims (7)
- 空気を圧縮して高圧の燃焼用空気を生成する圧縮機と、
前記燃焼用空気と燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、
前記燃焼器で生成された燃焼ガスで駆動するタービンとを備え、前記燃焼器に蒸気を注入する蒸気注入ガスタービンであって、
前記燃焼器は、前記燃焼用空気の流れにおいて火炎帯よりも上流側の位置に蒸気を噴射する複数の蒸気ノズルと、
前記複数の蒸気ノズルのそれぞれと連通する蒸気ヘッダと、
前記蒸気ヘッダの最下部と連通する水噴霧ノズルとを備え、
前記水噴霧ノズルの出口は、前記燃焼用空気の流れにおいて火炎帯よりも上流側の位置に開口している
ことを特徴とする蒸気注入ガスタービン。 - 請求項1に記載の蒸気注入ガスタービンにおいて、
前記燃焼器は、略円筒構造に形成された燃焼器外筒と、前記燃焼器外筒の端部に設けた燃焼器カバーと、前記燃焼器外筒の内側であって未燃の空気と既燃の燃焼ガスを隔てる概略円筒状の燃焼器ライナと、前記燃焼器ライナの外周側に配置され、その内周面と前記燃焼器ライナの外周面とで環状の空間を形成するフロースリーブとを備え、
前記蒸気ヘッダを前記燃焼器カバーの内部に環状に形成した
ことを特徴とする蒸気注入ガスタービン。 - 請求項2に記載の蒸気注入ガスタービンにおいて、
前記水噴霧ノズルの出口は、前記燃焼器ライナと前記フロースリーブの間の環状空間に向けて開口している
ことを特徴とする蒸気注入ガスタービン。 - 請求項3に記載の蒸気注入ガスタービンにおいて、
前記水噴霧ノズルを前記フロースリーブの外周の周方向に複数個設けた
ことを特徴とする蒸気注入ガスタービン。 - 請求項3に記載の蒸気注入ガスタービンにおいて、
前記蒸気ヘッダの最下部と前記水噴霧ノズルとを連通する連通配管を備え、
前記連通配管に、前記蒸気ヘッダからのドレン水の通過を許可し、前記水噴霧ノズルからのドレン水の通過を阻止するチェック弁を設けた
ことを特徴とする蒸気注入ガスタービン。 - 請求項3に記載の蒸気注入ガスタービンにおいて、
前記蒸気ヘッダの最下部と前記水噴霧ノズルとを連通する連通配管を備え、
前記連通配管の内部に異物の通過を阻止するフィルタを設けた
ことを特徴とする蒸気注入ガスタービン。 - 請求項6に記載の蒸気注入ガスタービンにおいて、
前記連通配管の一部及び前記フィルタを前記燃焼器の外部に配置した
ことを特徴とする蒸気注入ガスタービン。
Priority Applications (1)
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| JP2016017688A JP2017138023A (ja) | 2016-02-02 | 2016-02-02 | 蒸気注入ガスタービン |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2016017688A JP2017138023A (ja) | 2016-02-02 | 2016-02-02 | 蒸気注入ガスタービン |
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| JP2017138023A true JP2017138023A (ja) | 2017-08-10 |
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Family Applications (1)
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| JP (1) | JP2017138023A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019035395A (ja) * | 2017-08-14 | 2019-03-07 | 好包 生武 | 改良型ベーンエンジン |
-
2016
- 2016-02-02 JP JP2016017688A patent/JP2017138023A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019035395A (ja) * | 2017-08-14 | 2019-03-07 | 好包 生武 | 改良型ベーンエンジン |
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