JP2017138064A - 気液接触用充填板 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気抵抗を増大させることなく、気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量を増大させることによって熱交換の効率を高めることができるようにした気液接触用充填板を提供すること。
【解決手段】シート状の板材の表面に沿って処理水を流下させながら、空気との直接接触により熱交換を行うためのもので、板材の表面が、縦断面においてジグザグ状となる上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bを備えたものからなるとともに、板材の表面に、処理水の流れの抵抗となる流動抵抗付与部21cを形成してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷却塔の充填材に用いられる気液接触用充填板に関するものである。
従来、図3に示すように、冷却塔1は、シート状の板材からなる気液接触用充填板20を多数並列して構成した充填材2と、充填材2に上方から処理水を供給する給水槽4と、充填材2の側方から充填材2の気液接触用充填板20間に外気を流入させる吸引ファン6と、充填材2内で流入する空気によって冷却された処理水が流入する排水槽5とを備え、充填材2の上端に隣接する隙間、具体的には、外気の通路となる充填材2の上端と給水槽4の隙間にエアシール材3を配設するようにしている。
充填材2が配置される冷却塔1は、外気の取入口となる側面(気液接触用充填板20に対して直交する側面)から内部に外気を導くようにするとともに、該側面には、充填材2へ供給される処理水の外部への飛散及び異物の侵入を防止するルーバ7が取り付けられている。
また、充填材2の上方には、給水槽4が配設されるとともに、その上方には吸引ファンとしての軸流送風機6が配設され、下部には充填材2、2に共通の排水槽5が配設されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、充填材2を構成する気液接触用充填板20は、シート状の板材の表面に沿って処理水を流下させながら、空気との直接接触により熱交換を行うためのものであるが、このとき、熱交換を効率よく行うことができるように、板材の縦断面形状をジグザグ状にして全体波形板としたものが用いられていた(例えば、特許文献2参照。)。
特開2013−11400号公報 実開昭55−31421号公報
このように、充填材2を構成する気液接触用充填板20を、板材の縦断面形状をジグザグ状にして全体波形板とすることによって、処理水の流下速度を低下させることができ、熱交換の効率をある程度高めることができる一定の効果を奏するものであった。
しかしながら、この場合、処理水は、気液接触用充填板20の表面を何の抵抗も受けずに流下するため、気液接触用充填板20の表面に保有できる処理水量を増大させることによって熱交換の効率を高めるためには、ジグザグ状の凹凸の大きさ(山の高さ)を大きくする必要があるが、反面、ジグザグ状の凹凸の大きさを大きくすると、空気抵抗が増大して熱交換の効率を低下させるというトレードオフの関係にある。このため、ジグザグ状の凹凸の大きさを大きくすることによって、気液接触用充填板20の表面に保有できる処理水量を増大させることには制約があった。
本発明は、上記従来の充填材を構成する気液接触用充填板の有する問題点に鑑み、空気抵抗を増大させることなく、気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量を増大させることによって熱交換の効率を高めることができるようにした気液接触用充填板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の気液接触用充填板は、シート状の板材の表面に沿って処理水を流下させながら、空気との直接接触により熱交換を行う気液接触用充填板において、前記板材の表面が、縦断面においてジグザグ状となる上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面を備えたものからなるとともに、板材の表面に、処理水の流れの抵抗となる流動抵抗付与部を形成してなることを特徴とする。
この場合において、前記流動抵抗付与部が、線状に形成されてなるようにすることができる。
また、前記線状に形成された流動抵抗付与部が、水平面に対して、平行に形成されてなるようにすることができる。
また、前記線状に形成された流動抵抗付与部が、水平面に対して、角度をなして形成されてなるようにすることができる。
また、前記上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面と水平面とがなす角度が、45°を除く、30°〜55°の範囲に設定されてなるようにすることができる。
また、前記上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面が交わる稜線が、水平面に対して、角度をなして形成されてなるようにすることができる。
本発明の気液接触用充填板によれば、前記板材の表面が、縦断面においてジグザグ状となる上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面を備えたものからなるとともに、板材の表面に、処理水の流れの抵抗となる流動抵抗付与部を形成することにより、処理水は、気液接触用充填板の表面を流下する際に流動抵抗付与部の抵抗も受けて流速が下がり、空気抵抗を増大させることなく、気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量を増大させることによって熱交換の効率を高めることができる。
この場合において、前記流動抵抗付与部が、線状に形成されてなるようにすることにより、気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量を確実に増大させることによって熱交換の効率を高めることができる。
また、前記線状に形成された流動抵抗付与部を、水平面に対して、平行に形成するようにすることにより、処理水が気液接触用充填板の表面を流下する際に、流動抵抗付与部が処理水に対して気液接触用充填板の幅方向へ移動する作用を及ぼさない(気液接触用充填板の幅方向への移動力を付与しない)ようにすることができる。
また、前記線状に形成された流動抵抗付与部を、水平面に対して、角度をなして形成するようにすることにより、処理水が気液接触用充填板の表面を流下する際に、流動抵抗付与部が処理水に対して気液接触用充填板の幅方向へ移動する作用を及ぼす(気液接触用充填板の幅方向への移動力を付与する)ようにすることができる。
また、前記上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面と水平面とがなす角度が、45°を除く、30°〜55°の範囲に設定されてなるようにすることにより、気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量を増大させ、熱交換の効率を高めることができる。
また、前記上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面が交わる稜線が、水平面に対して、角度をなして形成されてなるようにすることにより、空気抵抗を小さくして、エネルギ効率を高めることができる。
本発明の気液接触用充填板の一実施例を示し、(a)は正面図、(b)は縦断面図((a)のX−X断面図)である。 気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量と上向きの傾斜面と水平面とがなす角度との関係を示すグラフである。 冷却塔の説明図である。
以下、本発明の気液接触用充填板の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の気液接触用充填板の一実施例を示す。
この気液接触用充填板20は、シート状の板材の表面に沿って処理水を流下させながら、空気との直接接触により熱交換を行うためのもので、板材の表面が、縦断面においてジグザグ状となる上向きの傾斜面21a(図1(a)において薄色で表示。)及び下向きの傾斜面21b(図1(a)において濃色で表示。)を備えたものからなるとともに、板材の表面に、処理水の流れの抵抗となる流動抵抗付与部21cを形成してなるものである。
ここで、気液接触用充填板20は、通常、その両側の表面を処理水が流下するように構成されるため、上向きの傾斜面21aの反対側の面は、下向きの傾斜面として構成され、下向きの傾斜面21bの反対側の面は、上向きの傾斜面として構成されることとなる。本明細書においては、一方側から観察したときの形状を捉えて、「上向きの傾斜面21a」、「下向きの傾斜面21b」と表現している。
ここで、本実施例の気液接触用充填板20は、上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bが上下方向に繰り返して形成されるとともに、この上下方向に繰り返して形成された上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bの列が、気液接触用充填板20の幅方向に1/2位相ずつ順にずらして間隔をあけて並列するようにされ、さらに、隣接する列の上向きの傾斜面21a同士及び下向きの傾斜面21b同士を、それぞれ傾斜面21d、21eで接続するようにして形成されている。
なお、上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bは、水平方向に傾きのない傾斜面に形成しているが、水平方向に傾きのある傾斜面に形成することもできる。
ジグザグ状の大きさ(山の高さ)Hは、6〜12mm、好ましくは、7〜10mm(本実施例においては、9.1mm)に形成するようにしている。
気液接触用充填板20は、シート状のフラットな板材(熱可塑性樹脂製の素材)を、例えば、真空成形等の加工法を用いて成形することができる。
流動抵抗付与部21cは、例えば、線状(直線状、波形等の曲線状)、ループ状、突状等の任意の形状に形成することができるが、本実施例においては、線状、具体的には、直線状に形成するようにしている。
これにより、流動抵抗付与部が、線状に形成されてなるようにすることにより、気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量を確実に増大させることによって熱交換の効率を高めることができる。
ここで、流動抵抗付与部21cは、本実施例に示すように、1つの上向きの傾斜面21aに2本ずつ形成するほか、1本又は3本以上形成することができる。
この流動抵抗付与部21cは、気液接触用充填板20の成形を真空成形により行うことによって、シート状の板材の一方の表面側に凸条が、その裏面側に凹条が表れるように形成することができる。
ここで、流動抵抗付与部21cは、上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bのいずれか一方に形成するほか、両方の傾斜面21a、21bに形成することができる。
また、線状に形成された流動抵抗付与部21cは、本実施例に示すように、水平面に対して、平行に形成することができる。
これにより、処理水が気液接触用充填板20の表面を流下する際に、流動抵抗付与部21cが処理水に対して気液接触用充填板20の幅方向へ移動する作用を及ぼさない(気液接触用充填板20の幅方向への移動力を付与しない)ようにすることで線状に形成された流動抵抗付与部21cが堰の機能を果たして、上部から流下する処理水を、流動抵抗付与部21cに沿って最大保水量まで保水することができる。
また、線状に形成された流動抵抗付与部21cは、水平面に対して、角度をなして形成する、具体的には、例えば、1つの上向きの傾斜面21aに2本ずつ形成した流動抵抗付与部21cを、水平面に対して、同じ角度をなすように平行に形成するようにしたり、違う角度で交叉するように形成したり、隣接する上向きの傾斜面21a同士で違う角度で交叉するように形成することができる。
これにより、処理水が気液接触用充填板20の表面を流下する際に、流動抵抗付与部21cが処理水に対して気液接触用充填板20の幅方向へ移動する作用を及ぼす(気液接触用充填板20の幅方向への移動力を付与する)ようにして、上部から流下する処理水を、気液接触用充填板20の幅方向に振れさせながら気液接触用充填板20の表面を流下させたり、空気の流れに対抗する移動力を付与して気液接触用充填板20の幅方向に振れないようにしながら気液接触用充填板20の表面を流下させることができる。
また、上向きの傾斜面21a(及び下向きの傾斜面21b)と水平面とがなす角度αが、45°を除く、30°〜55°の範囲に設定されてなるようにすることができる。
これにより、気液接触用充填板20の表面に保有できる処理水量を増大させ、熱交換の効率を高めることができる。
ここで、角度αが、45°±2°、30°未満、55°超の範囲は、図2に示す、気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量(保水量)と上向きの傾斜面と水平面とがなす角度αとの関係の解析結果(解析条件として、気液接触用充填板の両側の表面を処理水が流下するものとし、ジグザグ状の大きさ(山の高さ)Hと、上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bを合わせた鉛直方向の寸法(ピッチ)を一定とし、角度αを変化させるようにし、角度αが45°のときの処理水量(保水量)を1.00として、比で表した。)のように、気液接触用充填板20の表面に保有できる処理水量が、30°〜55°の範囲よりも小さくなり、本発明において、特に排除はしないが、好ましい範囲とはいえない。
また、上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bが交わる稜線21fが、水平面に対して、角度β(2°〜10°程度、本実施例においては、5°。)をなして形成されてなるようにすることができる。
これにより、空気抵抗を小さくして、エネルギ効率を高めることができる。
表1に、具体的な例を用いて解析した結果を示す。
ここで、表1は、上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bが交わる稜線21fが、水平面に対して、角度β:5°をなして形成されてなるようにした場合(本実施例)と、稜線21fが、水平面に対して、平行に形成されてなるようにした場合(角度β:0°)とにおける空気抵抗(静圧)を、基本形状を1.00として、比で表したものである。
Figure 2017138064
表1からも明らかなように、本実施例では、静圧の低減効果が大きいため、上向きの傾斜面21a及び下向きの傾斜面21bが交わる稜線21fが、水平面に対して、角度βをなして形成されてなるようにすることにより、空気抵抗を小さくして、エネルギ効率を高めることができることを確認した。
以上、本発明の気液接触用充填板について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の気液接触用充填板は、空気抵抗を増大させることなく、気液接触用充填板の表面に保有できる処理水量を増大させることによって熱交換の効率を高めるという特性を有していることから、冷却塔の充填材に用いられる気液接触用充填板の用途に好適に用いることができる。
1 冷却塔
2 充填材
20 気液接触用充填板
21a 上向きの傾斜面
21b 下向きの傾斜面
21c 流動抵抗付与部
3 エアシール材
4 給水槽
5 排水槽
6 軸流送風機(吸引ファン)
7 ルーバ

Claims (6)

  1. シート状の板材の表面に沿って処理水を流下させながら、空気との直接接触により熱交換を行う気液接触用充填板において、前記板材の表面が、縦断面においてジグザグ状となる上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面を備えたものからなるとともに、板材の表面に、処理水の流れの抵抗となる流動抵抗付与部を形成してなることを特徴とする気液接触用充填板。
  2. 前記流動抵抗付与部が、線状に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の気液接触用充填板。
  3. 前記線状に形成された流動抵抗付与部が、水平面に対して、平行に形成されてなることを特徴とする請求項2に記載の気液接触用充填板。
  4. 前記線状に形成された流動抵抗付与部が、水平面に対して、角度をなして形成されてなることを特徴とする請求項2に記載の気液接触用充填板。
  5. 前記上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面と水平面とがなす角度が、45°を除く、30°〜55°の範囲に設定されてなることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の気液接触用充填板。
  6. 前記上向きの傾斜面及び下向きの傾斜面が交わる稜線が、水平面に対して、角度をなして形成されてなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の気液接触用充填板。
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