JP2017142263A - 放射性汚染物保管方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線の漏出を低減できると共に、放射性物質の漏出を防止でき、しかも低コストで大量生産が可能な放射性汚染物保管方法を提供する。【解決手段】補強繊維及び気泡を分散状態で含み、比重が0.8〜1.5の範囲内であるコンクリート製多孔質成形体からなる有底筒部材2に、放射性汚染物をドラム缶を介することなく、直接、又はフレキシブルコンテナバッグに収容した状態で格納し、有底筒部材の上端部の開口をコンクリート製多孔質成形体からなる蓋部材3によって閉じた状態で、仮置場や中間貯蔵施設に静置保管する。【選択図】図1

Description

本発明は、原子力発電所事故に伴って大気中に放散された放射性物質で汚染された放射性汚染物を保管する放射性汚染物保管方法に関するものである。
福島で発生した原子力発電所での事故後、放射性物質を含む汚染土壌や汚染汚泥は、ポリエチレンやポリプロピレン等の糸で織られたシートにより構成されるフレキシブルコンテナバッグ(以下、フレコンと略記する)に詰められて、福島県等の仮置場に運搬され保管されている。
しかしながら、上記フレコンからの空間線量を測定すると汚染汚泥からは0.15〜2.5μSV/h、汚染土壌からは0.20〜2.5μSV/hと高い値の放射線が検出され問題となっている。
放射線の漏出を低減させることができる容器として、例えば鉄製のドラム缶にコンクリート製容器を内張りした放射性廃棄物充填容器が知られている。この種のコンクリート製容器は、セメント、細骨材、粗骨材、核種吸着補強材から構成されており、核種吸着材としては放射性核種を吸着し得る繊維状活性炭が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−153690号公報
しかしながら、上記ドラム缶にコンクリート製容器を内張りした従来の放射性廃棄物充填容器では、重量が重く運搬が容易でない。また、ドラム缶は大量生産に適しているとはいえず、福島等で大量に発生した汚染汚泥や汚染土壌、又は放射性物質を含む焼却灰を格納するだけの格納容器数を早期に調達しきれないという問題がある。
環境省は、汚染土壌や汚染汚泥等が詰められたフレコンを仮置場に置いた後、その上に盛土をして該盛土をカバーで覆い、このカバーの上に土嚢を積載することを構想している。また、環境省は上記フレコンを仮置場で3年程度保管した後、中間貯蔵施設に移動させて約30年間保管することを考えている。
しかし、被災地では汚染土壌等が詰められたフレコンが仮置場の敷地にそのままの状態で置かれているのが現実である。フレコンは耐久性がなく、しかも紫外線に弱いことから、僅か数ヶ月で劣化して破断する場合がある。その為、破断したフレコンから汚染土壌等が漏出し周囲の土壌を二次汚染するので、汚染土壌が却って増加してしまう問題がある。また、たとえフレコンが破断に至らずとも、雨水等の浸入及び浸出によって二次的な土壌汚染を防ぐことができない。
また、仮置場は初期の状態に復元して地元の自治体に返却する必要があるが、上記のように汚染土壌量が増えるため、仮置場を初期状態に戻すのが難しくなる。さらに、ウクライナのチェルノブイリ自治体や米国のネバダ核実験場等の調査によると、土壌表面に沈着した放射性セシウムは、長期間を経た後でもそのほとんどが地表面から10〜30cm以内に留まっていることが報告されており、掘り起こすべき汚染土壌が大量に増加しているのが現状であるといえる。このような状況下、汚染土壌や汚染汚泥等の放射性汚染物を保管する放射性汚染物保管方法の開発が急務となっている。
本発明は、以上のような従来の放射性汚染物保管方法における課題を考慮してなされたものであり、放射線の漏出を低減できると共に、放射性物質の漏出を防止でき、しかも低コストで大量生産が可能な、そして軽量で取り扱い性に優れた放射性汚染物保管方法を提供するものである。
本発明に係る放射性汚染物保管方法は、原子力発電所事故に伴って大気中に放散された放射性物質で汚染された放射性汚染物を保管する放射性汚染物保管方法であって、前記放射性汚染物を、補強繊維及び気泡を分散状態で含み、比重が0.8〜1.5の範囲内であるコンクリート製多孔質成形体からなる有底筒部材に、ドラム缶を介することなく、直接、又はフレキシブルコンテナバッグに収容した状態で格納し、前記有底筒部材の上端部の開口を前記コンクリート製多孔質成形体からなる蓋部材によって閉じた状態で、前記有底筒部材を仮置場や中間貯蔵施設に静置することによって前記放射性汚染物を保管することを要旨とする。
本発明において、有底筒部材の厚みが30〜70mmであることが好ましい。
本発明に係る放射性汚染物保管方法によれば、汚染汚泥や汚染土壌、又は放射性物質を含む焼却灰を格納容器内に格納することができ、これらを格納しても格納容器であるセメント硬化物製の有底筒部材及び蓋部材による放射性物質の吸着・遮蔽作用によって、容器から放射性物質が漏出することを低減することができる。
また、放射性汚染物格納容器の容器本体としてセメント硬化物を採用することによって、容器本体がドラム缶とコンクリート製容器である従来の格納容器よりも軽量化かつ低コスト化でき、運搬が容易となる。
また、ドラム缶にコンクリート製容器を内張りした従来の格納容器とは違い、本発明に係る放射性汚染物保管方法の容器は製造し易く大量生産に適している。
さらに環境省の構想に従えば、仮に汚染土壌等を格納した容器を仮置場で3年程度、更に中間貯蔵施設で約30年間保管することにより、約33年後の放射線量の数値が十分に減衰していれば、この土壌を自然界に戻すことが可能になる。その際に、従来の有鉄筋の格納容器では、これを重機などで破壊することが困難であり、また破壊できたとしても大量の金属廃棄物が生じてしまう。一方、本発明に係る放射性汚染物保管方法の格納容器はセメント硬化物製であるので、土壌を格納したまま重機などで粉砕することが容易であり、金属廃棄物を生じさせることがない。従って、粉砕することができずに格納容器自体が大型の放射性廃棄物となることを防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る放射性汚染物格納容器の構成を示す斜視図である。 放射性汚染物格納容器の縦断面図である。 放射性汚染物格納容器を多段に積載した状態を示す説明図である。 放射性汚染物格納容器の他の構成を示す斜視図である。 他の実施形態に係る放射性汚染物格納容器を示す斜視図である。 蓋部材を部分的に示す斜視図である。 搬送補助部材の詳細な構成を示す図である。 (a),(b)は図7の搬送補助部材の回動方向を示す図である。 容器からの距離と線量との関係を示したグラフである。 容器からの距離と遮蔽率との関係を示したグラフである。
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
1.放射性汚染物格納容器の構成
図1と図2において、本発明に係る放射性汚染物保管方法の放射性汚染物格納容器(以下、単に容器と略記することがある)1は、セメント硬化物製の有底筒部材2と、この有底筒部材2の上端部開口を閉じることができるセメント硬化物製の蓋部材3とを備えている。
有底筒部材2の中に放射性廃棄物や放射性物質を含む土壌、汚泥等の放射性汚染物、又は放射性物質を含む焼却灰を格納した後、蓋部材3で有底筒部材2の上端部開口を閉じる構成となっている。
蓋部材3には、金属製の複数の運搬補助具(フック)4を取り付けることができる。または、有底筒部材2の一側面及びこの反対側側面に、複数の運搬補助具4を取り付けることができる。勿論これらの両方に運搬補助具4を取り付けることもできる。これらの運搬補助具4にワイヤー等を取り付け、該ワイヤーをクレーン等の重機で吊り上げることで容器1を容易に運搬することができる。なお、運搬補助具としては、図1に示すようなフックの他にも、有底筒部材2の下面に断面L字型の複数の長尺部材を間隔を空けて設けることもできる。この場合、フォークリフトのフォークを上記長尺部材の間に挿入して運搬することができるので運搬性が向上する。
放射性汚染物格納容器1は、設計値の一例として、内寸1.2m×1.2m×0.91m、重量約800kg(有底筒部材:650kg、蓋部材:150kg)、内容積1.2mとすることができる。また、放射性汚染物格納容器1の厚みは例えば30mm〜70mmとすることができる。なお、蓋部材3の厚みは例えば80mmとすることができる。
有底筒部材2の4側面には、複数の凹部2aを設けることができる。これにより、有底筒部材2の軽量化を図ることができる。また、容器1内の汚泥等から発生するメタンガスを放出するためのガス抜き孔を設けることができる。
2.放射性汚染物格納容器の製法
本発明において放射性汚染物格納容器1の有底筒部材2の製造方法は次の通りである。
放射性汚染物格納容器1はその内部に補強繊維と多数の気泡が分散されて多孔質をなしており、まずセメント、水、減水剤(必要に応じて)、及び補強繊維を混合することでセメント混合物を得る。
次に、起泡剤にコンプレッサーからのエアーを導入し、所定の倍率、例えば10〜30倍程度に発泡した気泡を作る。この気泡を、上記セメント混合物に加えて撹拌し発泡セメントを得る。なお、撹拌の途中でセメント混合物の比重を適宜測定し、目標値に近づけるよう、気泡を更に追加することもできる。なお、起泡剤は特に限定されず、セメント用、コンクリート用の起泡剤、例えばタンパク質系、界面活性剤系、樹脂系等の公知の各種の起泡剤を使用することができる。更に、上記起泡剤とともに、アルミニウム粉等の金属系発泡剤を使用して気泡を効率よく生成することもできる。起泡剤の添加量や添加方法は特に限定されないが、通常はセメント100重量部に対して0.1〜12重量部の範囲であり、放射性汚染物格納容器1の比重が0.8〜1.5となるように調整する。これにより、極端な重量アップを回避しつつ容器1の強度を担保でき、重量アップの回避と強度担保とのバランスを保つことができる。
次に、上記発泡セメントを型枠に充填し、養生固化させる。なお、養生は通常の養生でもよいし、蒸気養生でもよいし、両者を組み合わせて用いることもできる。
上記セメントの種類としては特に限定されず、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント等、各種セメントを使用できる。
セメントと水との配合割合は、セメント100重量部に対して水が20〜100重量部配合することが好ましいが、より好ましい水の配合割合は20〜50重量部の範囲である。水の配合割合が多すぎると放射性汚染物格納容器1の強度が低下する傾向があり、水が少なすぎると成形時に発泡セメントの流動性が低下する傾向があるためである。
補強繊維としては、ポリビニルアルコール繊維(ビニロン繊維)、ポリプロピレン繊維やポリエチレン繊維等のポリオレフィン系繊維、アラミド繊維、炭素繊維、鋼繊維、ガラス繊維等が挙げられる。
補強繊維の繊維長は特に限定されないが、4〜35mmの範囲が好ましい。補強繊維の繊維長が4mm未満では補強効果が不足する傾向がみられる。補強繊維の繊維長が長い方が補強効果の点では有利であるが、その一方で、繊維長が長くなるほど分散性が低下し、放射性汚染物格納容器1内部で補強繊維が偏在し、却って該容器1の強度を低下させることがある。補強繊維の太さについては特に限定されないが、10μm〜100μmの範囲のものを使用することができる。なお、セメント混練時に補強繊維を均一に撹拌するだけで、補強繊維が互いに絡み合った補強構造が得られバラツキのない強度が得られる。
補強繊維の配合量は、セメント100重量部に対して0.5〜5重量部とすることが好ましい。補強繊維の配合量が少ないと、補強効果も低く、放射性汚染物格納容器1の強度も低くなる。補強繊維の配合量が多いほど補強効果の点では有利になるが、過剰になると分散性が悪くなり、補強繊維が偏在して、該容器1の強度が局部的に低下し、却って該容器1の強度を低下させる虞がある。このような観点から、補強繊維の配合量のより好ましい範囲は、セメント100重量部に対して0.5〜3重量部である。
本発明の放射性汚染物保管方法によれば、補強繊維を含んだセメント硬化物製の有底筒部材2及び蓋部材3による放射性物質の遮蔽作用によって、格納した汚染汚泥や汚染土壌、又は焼却灰からの放射性核種が外へ漏出することを低減することができる。
また、放射性汚染物格納容器の容器本体としてセメント硬化物を採用することによって、容器本体がドラム缶とコンクリート製容器である従来の格納容器よりも軽量化でき、運搬が容易となる。
また、ドラム缶にコンクリート製容器を内張りした従来の格納容器とは違い、本発明に係る放射性汚染物保管方法の容器1は低コストでかつ製造し易く大量生産に適している。
さらに環境省の構想に従えば、仮に汚染土壌等を格納した容器を仮置場で3年程度、更に中間貯蔵施設で約30年間保管することにより、約33年後の放射線量の数値が十分に減衰していれば、この土壌を自然界に戻すことが可能になる。その際に、従来の有鉄筋の格納容器では、これを重機などで破壊することが困難であり、また破壊できたとしても大量の金属廃棄物が生じてしまう。一方、本発明に係る放射性汚染物保管方法の容器1はセメント硬化物製であるので、土壌を格納したまま重機などで粉砕することが容易であり、金属廃棄物を生じさせることがない。従って、粉砕することができずに格納容器自体が大型の放射性廃棄物となることを防ぐことができる。
なお、図1では放射性汚染物格納容器1の横断面を矩形としたが、これに限定されるものではなく、正方形、楕円形、円形、六角形又は八角形等の他の形状としてもよい。該容器1の横断面の形状を矩形や正方形で統一すれば、容器1を保管スペースに規則的に並べて整理し易くなるメリットがある。例えば環境省は、図3に示すような仮置場を構想しているが、該仮置場で本発明に係る放射性汚染物保管方法の容器1を多段にかつ規則的に積載することができ、これらの容器1を盛土20で被覆してその上にカバー22を介し土嚢21を積載することができる。容器1を多段に積載しても、後述するように強度上の問題がないことが証明されている。
上記では本発明の放射性汚染物保管方法を、放射性物質を含む汚染土壌や汚染汚泥を格納するために用いたが、これに限定されるものではなく、放射性物質を含む衣服(作業着)等を格納するために用いることもできる。
3.その他の実施形態
図4において、放射性汚染物格納容器1aには凹部2a(図1)が設けられていない。凹部2aを設けないことにより有底筒部材2の厚みの均一化を図ることができ、より強い強度が得られるとともに、遮蔽性もより確保できる。
次に図5は他の実施形態に係る放射性汚染物格納容器1bを示す斜視図である。その放射性汚染物格納容器1bの構成は基本的には図4の放射性汚染物格納容器1aと同じであるが、有底筒部材2の側部の運搬補助具4が設けられていない点、及び蓋部材3aの四隅に搬送補助部材10が設けられている点が異なる。以下、詳しく説明する。
図5において、蓋部材3aの四隅に搬送補助部材10を着脱可能に設けることができる。また、搬送補助部材10が螺合締結される図示しない被締結部(雌ネジ部)を有底筒部材2に設けることができる。蓋部材3aの運搬時にはクレーン等の重機に備えられたフックを運搬補助具4に引っ掛けることができ、有底筒部材2に蓋部材3aが組み合わされた状態である放射性汚染物格納容器1bの運搬時には上記フックを搬送補助部材10に引っ掛けることができる。なお、有底筒部材2の内面にウレタン系、ポリマーセメント系、FRP樹脂系塗膜防水剤の他、シラン系や溶剤系の浸透性吸水防止剤を塗布することができる。このように浸透性吸水防止剤を塗布することで、防水性の向上の他、更なる耐候性の向上や劣化防止の効果が奏される。
続いて、図6は蓋部材3aを部分的に示す斜視図である。図6に示すように、蓋部材3aには、該蓋部材3aの周縁部に凸部30を設けることができる。この凸部30によって蓋部材3aにおいて凹部31が形成される。凸部30には複数の溝部33を形成することができる。また、有底筒部材2(図5参照)の底部には、上記の凹部31に嵌合する図示しない凸部を設けることができる。これにより、仮置場において、凹部31に上記凸部を嵌合させることで放射性汚染物格納容器1bを多段に安定して積載でき、また凹部31に溜まった水を該凹部31から溝部33を介して外に排出できる。なお、放射性汚染物格納容器を多段に積載する際には、運搬補助具4及び搬送補助部材10を取り外すようにする。
また、蓋部材3aの四隅(凸部30の部分)には上記の搬送補助部材10を挿通するための孔部(バカ穴)32が設けられる。
次いで、図7は搬送補助部材10の詳細な構成を示す図である。図7において、搬送補助部材10は、本体部11と該本体部11に回動可能に取り付けられたリング状のリンク部12と本体部11の底部に設けられたボルト部13とを有する。搬送補助部材10として、例えばマーテック株式会社製の全方向型アイボルトと称されるフレノリンクボルトを採用することができる。なお、フレノリンクボルトの使用荷重(耐荷重)は約2トンである。
図8(a),(b)は図7の搬送補助部材10の回動方向を示す図である。図8(a)において、搬送補助部材10はボルト部13の軸心と垂直をなす平面Fに対して(平面Fを基準に)180°回動可能となっている。また図8(b)において、本体部11がボルト部13の軸心回りに360°回動可能な構成となっていることで、リンク部12も本体部11の回動に伴ってボルト部13の軸心回りに360°回動するようになっている。
次に、搬送補助部材10の取り付け方法について説明する。まず有底筒部材2の上部開口を蓋部材3aで閉じた状態(図5参照)にする。そして、搬送補助部材10のボルト部13を、蓋部材3aの孔部32に挿通し、有底筒部材2の雌ネジ部に螺合させる。これにより、搬送補助部材10が放射性汚染物格納容器1bに取り付けられると共に蓋部材3aが有底筒部材2に固定される。
放射性汚染物格納容器1bの搬送の際には、クレーン等の重機のフックを搬送補助部材10のリンク部12に引っ掛けて該容器1bを吊り上げることができる。
上記のような搬送補助部材10によれば、該搬送補助部材10が有底筒部材2に螺合されるので、吊り上げの安全性は極めて高く、脱落の虞もない。また、搬送補助部材10においてリンク部12がボルト部13の軸心回りに360°回動し、該ボルト部13の軸心と垂直をなす平面Fに対して180°回動可能であるので、吊り上げの自由度が非常に高い。すなわち、放射性汚染物格納容器の吊り上げ時に搬送補助部材10に無理な力が掛からない。したがって、放射性汚染物格納容器の搬送の信頼性が非常に高くなる。
以上が本発明を実施するための形態であるが、本発明はもとより上記実施形態によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、前記、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
1.遮蔽試験
遮蔽試験を以下の手順で行った。放射性汚染物格納容器1内に汚染土壌を投入し、蓋をしないで該汚染土壌の空間線量を計測した。次いで、蓋部材3により放射性汚染物格納容器1に蓋をし、該容器1の側面、該容器1の側面から10cm、30cm、50cm、及び100cm離れた位置での空間線量を計測した。結果を図9及び図10に示す。
図9において、L1は、厚さ70mmの容器1の中に汚染土壌を格納したときの線量と距離との関係を示した曲線である。なお、距離とは、有底筒部材2の側面からの距離を意味し、該距離が0であるときの線量とは、有底筒部材2の側面上の線量を意味している。また、L2は、容器1内に格納する前の汚染土壌の線量と距離との関係を示した曲線であり、距離が0であるときの線量とは、汚染土壌上の線量を意味している。
図9のグラフから透過率を求め、100−透過率により遮蔽率を算出し、算出した該遮蔽率と距離との関係をまとめたものが図10となる。この結果より、本発明に係る放射性汚染物保管方法の格納容器1の遮蔽率は約60%であることが確認できた。
2.圧縮試験
放射性汚染物格納容器1の上に加圧板を載せ、圧縮試験機で100tonの圧力を負荷した。試験数はn=3とした。
その結果、破壊が生じなかったことを目視にて確認することができた。それにより、例えば重量2tonの汚染土壌を格納した容器1(重量800kg)の重量は合計で2.8tonとなるが、このような容器1を3段に積み重ねて保管する場合、最下段の容器1に負荷される重量は5.6tonほどであるので、容器1の多段保管も問題がないことが確認できた。なお、容器1にクラック等の発生がないことも目視にて確認した。
3.水密試験
放射性汚染物格納容器1内に水を入れ、48時間経過後の漏水の有無を調査した。試験数はn=3とした。
水密試験の結果、いずれの試験体も、注水後48時間経過しても漏水が全くないことが確認された。
4.通気性試験
放射性汚染物格納容器1内に汚染土壌を格納すると、該土壌からメタンガスが発生する可能性があるので、該容器1の通気性を確認した。なお、容器1にガス抜きを設けた状態で試験を行った。
本試験では、有底筒部材2に蓋部材3で蓋をした後、容器1内に空気を注入(0.25MPa)してから2分後、空気の注入を停止したとき容器1内の圧力が0MPaになったので、容器1が通気性を有することが確認できた。
5.施工性試験
汚染土壌を格納した状態の放射性汚染物格納容器1をユニックで吊架できるか否かを確認する施工性試験を行った。なお、試験をより厳しく行うために、土壌を投入した後、押し固めて土壌の格納量が多くなるようにした。
この試験を行ったところ、容器1を問題なく吊り上げることができ、破損が生じることはなかった。また、容器1を吊り上げた状態で揺動させても破損等の異常は発生しなかった。これにより、施工性についても優れたものであることが確認された。また、汚染土壌を格納した無鉄筋容器でも問題なく吊り下げ可能であることを確認することができた。
1,1a,1b 放射性汚染物格納容器
2 有底筒部材
3,3a 蓋部材
4 運搬補助具
10 搬送補助部材
11 本体部
12 リンク部
13 ボルト部

Claims (2)

  1. 原子力発電所事故に伴って大気中に放散された放射性物質で汚染された放射性汚染物を保管する放射性汚染物保管方法であって、
    前記放射性汚染物を、補強繊維及び気泡を分散状態で含み、比重が0.8〜1.5の範囲内であるコンクリート製多孔質成形体からなる有底筒部材に、ドラム缶を介することなく、直接、又はフレキシブルコンテナバッグに収容した状態で格納し、
    前記有底筒部材の上端部の開口を前記コンクリート製多孔質成形体からなる蓋部材によって閉じた状態で、前記有底筒部材を仮置場や中間貯蔵施設に静置することによって前記放射性汚染物を保管することを特徴とする放射性汚染物保管方法。
  2. 前記有底筒部材の厚みが30〜70mmである請求項1に記載の放射性汚染物保管方法。
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