JP2017144683A - 加飾成形用積層体、加飾成形体及び加飾成形体の製造方法 - Google Patents

加飾成形用積層体、加飾成形体及び加飾成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な延伸性を発揮でき、かつ延伸前後のヘイズの低下が少ない加飾成形用積層体を提供する。
【解決手段】最表面に光硬化樹脂を有する表面保護層2を含む加飾成形用積層体1であって、表面保護層2のヘイズは10%以上であり、加飾成形用積層体1の第1の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、かつ第1の方向と直交する第2の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、加飾成形用積層体1を延伸する前の表面保護層2のヘイズをPとし、加飾成形用積層体1を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層のヘイズをQとした場合、(P−Q/P)×100で表されるヘイズ低下率が40%以下である、加飾成形用積層体1。
【選択図】図1

Description

本発明は、加飾成形用積層体、加飾成形体及び加飾成形体の製造方法に関する。
従来、自動車内外装部品、家電用部品、建材用部品などの表面を保護したり、装飾(加飾)をする場合、射出成形や真空成形によって成形体を加工した後、成形体の表面にスプレー塗装などで塗料を塗布し、乾燥・加熱硬化させることが行われていた。しかし、この様な塗装は、揮発性有機溶剤の排出が作業環境を悪化させるという問題に加え、成形部品ごとの作業工程と生産設備が必要となることや、塗料の重ね塗りが必要となるため塗料の歩留りが悪く、生産性が低いという問題があった。
近年は、自動車内外装部品、家電用部品、建材用部品などを軽量化する目的で、成形体として樹脂成形体の使用が進んでいる。樹脂成形体の装飾(加飾)には、スプレー塗装が適さない場合が多く、樹脂成形体の表面を加飾するために、様々な手法が開発されている。中でも、成形体の最表面を、加飾フィルムで加飾して加飾成形体を得る方法は、塗料等を使って表面に塗布又は印刷する方法よりも、意匠の自由度が高く、生産性も優れるといった利点を有する。また、加飾フィルムを用いた加飾方法は、三次元的な凹凸を有する成形体表面も加飾をすることできるため、様々な用途に用いられている。
加飾フィルムとしては、加飾層のみを有するフィルムや、加飾層と基材層を有するフィルムが知られている。例えば特許文献1及び2には、光硬化樹脂層としてハードコート層を含む加飾フィルムが開示されている。特許文献1においては、ハードコート層に微粒子を含有させることにより、表面にマットな質感を付与している。また、特許文献2においては、ハードコート層の表面に微細エンボス加工を施すことにより、深み感と鮮鋭性に優れた加飾フィルムが得られるとされている。
ところで、三次元的な凹凸を有する成形体表面を加飾フィルムで加飾する方法としては、3次元被覆成形(TOM成形)方法がある(特許文献3)。TOM成形は真空条件下又は減圧条件下での成形工法であり、加飾フィルムと成形体を圧着させて加飾成形体を得る方法である。TOM成形においては、成形体の材質を問わず加飾をすることが可能である。また、成形体に真空孔を設けることなく、逆テーパ部、末端巻き込み部を被覆成形することができる。
TOM成形に用いられる加飾フィルムとしては、加飾層のみを有するフィルムと、加飾層と粘着層等を有する積層フィルム(積層体)がある。加飾層のみを有するフィルムを用いて加飾成形体を得る場合は、フィルム自体を溶融して、溶融フィルムと成形体を密着させる方法が用いられる。また、加飾層と粘着層を有する積層フィルムを用いる場合は、加飾層は溶融させる必要はなく、粘着層等の粘着力を利用して、積層フィルムと成形体を密着させる。
特許第5416339号公報 特開2014−213578号公報 特許第3733564号公報
上述したように様々な加飾フィルムが開発されているが、特許文献1及び2においては、加飾フィルムをTOM成形に用いることについては、十分な検討がなされていない。本発明者らが特許文献1に記載されたような加飾フィルムを用いてTOM成形を行った場合、微粒子が存在する位置でクラックが生じ、成形体に沿って十分な延伸性を示さないか、もしくは十分な加飾性能を発揮しないものである(すなわちヘイズ値が低い)ものであることがわかった。また、特許文献2に記載された加飾フィルムは延伸性が十分でなく、TOM成形の用途とする場合には改善の余地が残されていた。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、十分な延伸性を発揮でき、かつ延伸前後のヘイズの低下が少ない加飾フィルム(加飾成形用積層体)を提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、特定の表面保護層を有する加飾成形用積層体において、表面保護層のヘイズを所定の条件とし、かつ加飾成形用積層体の破断伸度を特定の条件とすることにより、十分な延伸性を有し、延伸後であっても高いヘイズ値を維持し得る加飾成形用積層体が得られることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 最表面に光硬化樹脂を有する表面保護層を含む加飾成形用積層体であって、表面保護層のヘイズは10%以上であり、加飾成形用積層体の第1の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、かつ第1の方向と直交する第2の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、加飾成形用積層体を延伸する前の表面保護層のヘイズをPとし、加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層のヘイズをQとした場合、(P−Q/P)×100で表されるヘイズ低下率が40%以下であることを特徴とする加飾成形用積層体。
[2] 表面保護層の最表面が微細凹凸構造を有する[1]に記載の加飾成形用積層体。
[3] 微細凹凸構造の凸部の平均高さは0.1μm以上50μm以下である[2]に記載の加飾成形用積層体。
[4] 微細凹凸構造の凸部の平均幅は0.1μm以上500μm以下であり、表面保護層の最表面の十点平均粗さRzが1μm以上30μm以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の加飾成形用積層体。
[5] 粘着層をさらに有する[1]〜[4]のいずれかに記載の加飾成形用積層体。
[6] 真空条件下又は減圧条件下での加飾成形用に用いられる[1]〜[5]のいずれかに記載の加飾成形用積層体。
[7] 自動車部材、電子機器又は建材を加飾するために用いられる[1]〜[6]のいずれかに記載の加飾成形用積層体。
[8] 第1の方向及び第2の方向から選択される少なくとも一方向の延伸倍率が1.5倍以上である[1]〜[7]のいずれかに記載の加飾成形用積層体。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載の加飾成形用積層体と、加飾成形用積層体で加飾された成形体とを含む加飾成形体。
[10] 真空条件下又は減圧条件下において、加飾成形用積層体を成形体に積層する工程と、気圧差により、加飾成形用積層体を成形体に圧着する工程とを含む加飾成形体の製造方法であって、加飾成形用積層体は、最表面に光硬化樹脂を有する表面保護層を含み、表面保護層のヘイズは10%以上であり、加飾成形用積層体の第1の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、かつ第1の方向と直交する第2の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、加飾成形用積層体を延伸する前の表面保護層のヘイズをPとし、加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層のヘイズをQとした場合、(P−Q/P)×100で表されるヘイズ低下率が40%以下である加飾成形体の製造方法。
本発明によれば、十分な延伸性と高ヘイズ値を有する加飾成形用積層体であって、延伸後においても高ヘイズ値を有する加飾成形用積層体を得ることができる。本発明の加飾成形用積層体を用いれば、加飾成形体の生産性を高めることができ、かつ、意匠性に優れた加飾成形体を作製することができる。
図1は、本発明の加飾成形用積層体の構成の一例を示す断面図である。 図2は、表面保護層の微細凸部の構造を説明する拡大断面図である。 図3は、本発明の加飾成形体の構成を説明する断面図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。
(加飾成形用積層体)
本発明は、最表面に光硬化樹脂を有する表面保護層を含む加飾成形用積層体に関する。表面保護層のヘイズは10%以上である。加飾成形用積層体の第1の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、かつ第1の方向と直交する第2の方向の120℃における破断伸度は50%より大きい。また、加飾成形用積層体を延伸する前の表面保護層のヘイズをPとし、加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層のヘイズをQとした場合、(P−Q/P)×100で表されるヘイズ低下率が40%以下である。
本発明の加飾成形用積層体の表面保護層は、光硬化樹脂を有し、この光硬化樹脂は最表面に存在する。光硬化樹脂が最表面に配置されることにより粘着層等の他の層及び被着体である成形体を物理的に保護する機能を有する。すなわち、本発明の表面保護層は光硬化樹脂を有する層であるため、成形体等の表面を保護する機能を有する。
また、表面保護層は、延伸後も所定以上の割合で透過光を散乱させる機能(所定以上のヘイズ値)を有する。本発明における表面保護層は、複数の層が積層されることにより全体として上述の物理保護機能と光散乱機能とを達成するものであってもよいし、単層で同等の機能を達成するものであってもよい。複数の層が積層されてなる表面保護層は、例えば、基材の一方の側に光硬化樹脂組成物をコーティングすることによって形成することができる。つまり、表面保護層は、基材と光硬化樹脂層とからなるものであってもよい。
本発明の加飾成形用積層体は上記構成を有するため、十分な延伸性と高ヘイズ値を有する。延伸性の高い積層体は、真空条件下又は減圧条件下での加飾成形用の用途に好ましく用いられる。真空条件下又は減圧条件下での成形方法としては、例えばTOM成形(3次元被覆成形)法等が挙げられ、本発明の加飾成形用積層体はTOM成形等の成形方法において特に好ましく用いられる。
また、本発明の加飾成形用積層体は、延伸後であっても高ヘイズ値を保持する表面保護層を有しており、延伸前後においてヘイズの低下が少ない点にも特徴がある。通常、加飾成形用積層体は加飾時に延伸し、被着体表面に貼着するため、延伸前後においてヘイズの低下が少ない積層体は加飾フィルムとして好適であり、意匠性に優れた成形体を成形することができる。
図1は、本発明の加飾成形用積層体の構成の一例を示す断面図である。図1に示されているように、本発明の加飾成形用積層体1は表面保護層2を含むものであるか、もしくは表面保護層2からなるものである。表面保護層2は、基材層3と光硬化樹脂層5を有するものであることが好ましい。この場合、基材層3側が被着対象物である成形体の表面側にくるように貼合される。
以下においては、本発明の加飾成形用積層体1の表面保護層2が、基材層3と光硬化樹脂層5とを有する好ましい形態を中心に説明するが、本発明の加飾成形用積層体の表面保護層2は、基材層3を必ずしも有している必要はなく、光硬化樹脂層5が基材層3の機能を包括していてもよい。また、表面保護層2は、基材層3のみでも構わない。
本発明の加飾成形用積層体1の表面保護層2が、基材層3と光硬化樹脂層5とを有する場合、基材層3と光硬化樹脂層5の間には他の層が設けられていてもよいが、基材層3と光硬化樹脂層5は直接接するように積層されていることが好ましい。また、基材層3の一方の面であって、光硬化樹脂層5が積層された面と反対側の面には他の層が設けられてもよい。例えば、粘着層が設けられてもよく、このような粘着層を介して、被着対象物である成形体に加飾成形用積層体が貼着してもよい。あるいは、粘着層を介さずに、表面保護層2が、被着対象物である成形体の表面に貼着(例えば、熱融着)されてもよい。
加飾成形用積層体の第1の方向の120℃における破断伸度は、50%より大きければよく、65%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましい。また、加飾成形用積層体の第1の方向と直交する第2の方向の120℃における破断伸度は50%より大きければよく、65%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましい。ここで、加飾成形用積層体の第1の方向とは、好ましくは加飾成形用積層体の長手方向である。長手方向とは、表面保護層を形成する際の流れ方向であり、MD方向(Machine Direction)ともいう。また、第1の方向と直交する第2の方向は、流れ方向に直交する幅方向であり、CD方向(Crcss Machine Direction)ともいう。このように、加飾成形用積層体の流れ方向がわかる場合は、第1の方向を流れ方向とするが、加飾成形用積層体の流れ方向がわからない場合は、加飾成形用積層体の平面方向における任意の1方向を第1の方向とすることができる。この場合も、第2の方向は第1の方向と直交する方向となる。
本発明においては、第1の方向と第2の方向の破断伸度が大きい点に特徴があり、このような破断伸度を有するため、加飾成形時に被着対象物である成形体の形状に追従して延伸しやすいという特性を有する。
加飾成形用積層体の第1の方向及び第2の方向の120℃における破断伸度は、各々、下記の方法により測定することができる。まず、TOM成形機(布施真空株式会社製、NGF成形機)を用いて、120℃下において加飾成形用積層体の第1の方向又は第2の方向の延伸倍率が10から100%まで、10%刻みの測定可能な治具を使用し、成形を行い、成形体を得る。そして、表面保護層の一部に破壊が生じる前の延伸倍率を加飾成形用積層体の破断伸度とする。つまり、10%ずつ延伸倍率を大きく変更して各試験を行い、表面保護層(成形体表面)に初めて破壊が見られた延伸倍率の−10%を破断伸度とする。例えば、10%ずつ延伸倍率を大きく変更して各試験を行い、90%延伸した際に表面保護層(成形体表面)に初めて破壊が見られた場合、破断伸度を80%とする。
加飾成形用積層体は十分な延伸性を有する。加飾成形用積層体が十分な延伸性を有している状態は、加飾成形用積層体の最大延伸部(積層体長手方向および幅方向の延伸倍率50%以上)にて、表面保護層の破壊が見られない状態をいう。
表面保護層の延伸前のヘイズは10%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましく、20%以上であることがさらに好ましい。また、第1の方向または第2の方向に50%延伸後の表面保護層のヘイズは5%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましく、15%以上であることがさらに好ましい。
本発明においては、加飾成形用積層体を延伸する前の表面保護層のヘイズをPとし、加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層のヘイズをQとした場合、(P−Q/P)×100で表されるヘイズ低下率が40%以下である。ヘイズ低下率の値は、35%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましく、15%以下であることが最も好ましい。このように本発明では、ヘイズ低下率が低いことに特徴があり、延伸後においても高いヘイズ値を有する。ヘイズ低下率を上記範囲内とすることにより、優れた加飾性を発揮することができる。
なお、本明細書において、加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した状態とは、加飾成形用積層体の第1の方向または第2の方向の延伸倍率が1.5倍であることと同義である。
加飾成形用積層体を延伸する前の表面保護層の全光線透過率は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。また、加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層の全光線透過率は、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
表面保護層のヘイズ及び全光線透過率は、JIS K 7136に準じて測定した値である。測定機器としては、例えば、日本電色工業株式会社製のヘイズメーター「NDH−5000」を挙げることができる。
本発明の加飾成形用積層体の表面保護層の厚みは、20μm以上であることが好ましく、35μm以上であることがより好ましく、70μm以上であることがさらに好ましく、150μm以上であることが特に好ましい。また、加飾成形用積層体の表面保護層の厚みは、500μm以下であることが好ましい。加飾成形用積層体の表面保護層の厚みを上記範囲内とすることにより、成形体の表面を良好に加飾し易くなる。
本発明は、延伸された加飾成形用積層体に関するものであってもよい。具体的には、第1の方向及び第2の方向から選択される少なくとも一方向の延伸倍率が1.5倍以上である加飾成形用積層体に関するものであってもよい。このような加飾成形用積層体においては、第1の方向及び第2の方向から選択される少なくとも一方向の延伸倍率が1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましい。また、第1の方向及び第2の方向の両方の延伸倍率が上記範囲内であることがさらに好ましい。
本発明の加飾成形用積層体は、自動車部材、電子機器又は建材を加飾するために用いられるものであることが好ましい。本発明の加飾成形用積層体は、延伸性に優れ、延伸後においても高ヘイズ値を保持する表面保護層を有するものであるため、上記の用途に好ましく用いられる。また、本発明の加飾成形用積層体は、優れた延伸性を有するため、凹凸追従性に優れており、凹凸構造や湾曲部を有する部材も容易に加飾することができる。
(光硬化樹脂層)
本発明の加飾成形用積層体の表面保護層は光硬化樹脂層を有していてもよい。光硬化樹脂層のヘイズは10%以上であることが好ましく、11%以上であることがより好ましく、12%以上であることがさらに好ましく、13%以上であることがよりさらに好ましく、14%以上であることが最も好ましい。光硬化樹脂層のヘイズは上述したように高い方が加飾性に優れている。すなわち、光硬化樹脂層のヘイズが高い方が、成形体の表面性状が視認されにくくなるため好ましい。なお、上記のヘイズ値は、加飾成形用積層体を延伸する前の光硬化樹脂層のヘイズ値である。なお、表面保護層が複数の層からなる場合、光硬化樹脂層のヘイズは、光硬化樹脂層以外の層と、表面保護層について、それぞれヘイズ値を測定し、表面保護層のヘイズ値から光硬化樹脂層以外の層のヘイズ値を差し引くことによって算出することができる。
図2は、光硬化樹脂層(もしくは表面保護層)の微細凸部の構造を説明する拡大断面図である。図2に示されているように、光硬化樹脂層の一方の面であって、基材層側の面と反対側の面は、微細凹凸構造を有することが好ましい。光硬化樹脂層がこのような微細凹凸構造を有すことにより、表面保護層は高いヘイズ値を有することができる。
微細凹凸構造の凸部の平均高さは0.1μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。また、微細凹凸構造の凸部の平均高さは50μm以下であることが好ましく、40μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることがさらに好ましい。ここで、図2に示されているように微細凹凸構造の凸部10の高さは、Aで表される距離である。平均高さは、凸部10の高さを10個以上測定した際の平均値である。
微細凹凸構造の凸部の平均高さは、下記の方法により測定することができる。まず、マイクロレーザー顕微鏡((株)KEYENCE製測定部VK−X105コントローラー部VK−X100)を用い、倍率200倍で表面観察を行い、画像の取り込みを行う。次いで、得られた画像について、測定エリアを100μm×100μmとしてマイクロレーザー顕微鏡に付属の解析ソフトウェアを用いて、凸部の高さを測定する。具体的にはそれぞれ10点ずつ測定し、その平均値を測定値とする。
微細凹凸構造の凸部の平均幅は0.1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。また、微細凹凸構造の凸部の平均幅は500μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましく、300μm以下であることがさらに好ましい。ここで、図2に示されているように微細凹凸構造の凸部10の幅は、Bで表される距離である。平均幅は、凸部10の幅を10箇所以上測定した際の平均値である。
微細凹凸構造の凸部の平均幅は、下記の方法により測定することができる。まず、マイクロレーザー顕微鏡((株)KEYENCE製測定部VK−X105コントローラー部VK−X100)を用い、倍率200倍で表面観察を行い、画像の取り込みを行う。次いで、得られた画像について、測定エリアを100μm×100μmとしてマイクロレーザー顕微鏡に付属の解析ソフトウェアを用いて、凸部の直径を測定する。具体的にはそれぞれ10点ずつ測定し、その平均値を測定値とする。
表面保護層の最表面の十点平均粗さRzは1μm以上30μm以下であることが好ましい。表面保護層が光硬化樹脂層を有する場合は、光硬化樹脂層の最表面の十点平均粗さRzが1μm以上30μm以下であることが好ましい。十点平均粗さRzは、下記の方法により測定することができる。まず、マイクロレーザー顕微鏡(株式会社KEYENCE製測定部VK−X105 コントローラー部VK−X100)を用い、倍率200倍で表面観察を行い、画像の取り込みを行う。次いで、得られた画像について、測定エリアを100μm×100μmとしてマイクロレーザー顕微鏡に付属の解析ソフトウェアを用いて、表面粗さRzを算出する。
上述したような微細凹凸構造は、例えば、微細凹凸構造を有するセパレーターの上に光硬化樹脂層を形成する光硬化樹脂を塗工することにより形成することができる。光硬化樹脂を塗工後に硬化させることにより、セパレーターが有する微細凹凸構造に沿って光硬化樹脂層に凹凸構造が形成される。なお、上記のような工程で微細凹凸構造を形成する場合を、転写工程と呼ぶこともできる。
光硬化樹脂層は光硬化樹脂を含むことが好ましい。光硬化樹脂としては、例えば、アクリル系紫外線硬化樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、エポキシ系樹脂等を挙げることができる。中でも、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂、およびエポキシ系樹脂は好ましく用いられ、アクリル系樹脂は特に好ましく用いられる。
アクリル系樹脂は、アクリルアクリレート、ウレタン系樹脂はウレタンアクリレート、エポキシ系樹脂はエポキシアクリレートであることが好ましい。アクリルアクリレートは、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートポリマーである。なお光硬化樹脂層には、溶剤が含まれていても、含まれていなくても構わない。
光硬化樹脂の重量平均分子量は、2万以上300万以下であることがより好ましく、3万以上100万以下であることがさらに好ましく、5万以上20万以下であることが特に好ましい。光硬化樹脂の重量平均分子量を上記の好ましい範囲内とすることにより、真空条件下又は減圧条件下での成形(TOM成形)時に、被着体に対する追従性をさらに高めることができ、複雑な形状の被着体を加飾することが可能になる。
光硬化樹脂層は、紫外線硬化性樹脂であることが好ましい。この場合、光硬化樹脂層を形成するための紫外線硬化性樹脂組成物は、例えば、紫外線硬化性樹脂、光開始剤、レベリング剤、界面活性剤、UV吸収剤、ハルス等を含むことが好ましい。
光開始剤としては、公知のものや市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、イルガキュア−184、イルガキュア−651(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)、ダロキュア−1173(メルク社製)などの光開始剤を使用することができる。これらの中でも、イルガキュア−184が好ましい。光開始剤の含有量は、紫外線硬化性樹脂組成物の全質量100質量%としたとき、1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
レベリング剤としては、例えば、フッ素系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤、又は、アクリル系レベリング剤を好ましく使用することができる。これらの中でも、シリコーン系レベリング剤および/またはフッ素系レベリング剤が特に好ましい。
光硬化樹脂層は、さらに微粒子を含んでもよい。微粒子としては、例えば、無機微粒子を挙げることができ、金属酸化物を好ましく例示することができる。また、必要に応じて、顔料や染料を含んでもよい。
顔料としては、無機顔料(アルミナホワイト、酸化チタン、亜鉛華、黒色酸化鉄、雲母状酸化鉄、鉛白、ホワイトカーボン、モリブデンホワイト、カーボンブラック、リサージ、リトポン、バライト、カドミウム赤、カドミウム水銀赤、ベンガラ、モリブデン赤、鉛丹、黄鉛、カドミウム黄、バリウム黄、ストロンチウム黄、チタン黄、チタンブラック、酸化クロム緑、酸化コバルト、コバルト緑、コバルト・クロム緑、群青、紺青、コバルト青、セルリアン青、マンガン紫、コバルト紫等)および有機顔料(シェラック、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レーキ等)、またトルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、べンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、へリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2Bなどの溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系顔料、ベンズイミダゾロンエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、べンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系顔料、チオインジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、キノフタロンエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等のその他の顔料が挙げられる。
また、染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接染料、反応性染料、分散染料、または食品用色素等を挙げることができる。
光硬化樹脂層には必要に応じて、顔料分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、ハルス、酸化防止剤、帯電防止剤、耐磨耗防止剤、ブロッキング防止剤などの添加剤が添加されていてもよい。
(基材層)
本発明の加飾成形用積層体の表面保護層は基材層を有していてもよい。基材層は、成形工程において、成形品に追従する形で延伸可能なものであることが好ましい。
基材層を構成する材料は、例えば、プラスチックであることが好ましい。プラスチックとしては、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、及び、スチレンの共重合体)、AS樹脂(アクリロニトリル、スチレンの共重合体)、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、液晶ポリマー、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ウレタン樹脂等が好ましい。これらの中でも、ABS樹脂又はアクリル系樹脂がより好ましい。加飾層は、これらの樹脂にカーボン(グラファイト)等が配合された有色の層であってもよい。
基材層を構成するアクリル樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する単量体成分が主成分である樹脂組成物を重合させることによって得られる樹脂であることが好ましい。単量体成分の主成分は、(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましく、メタクリル酸メチルであることが好ましい。そのような樹脂成分を用いて得られるプラスチックフィルムとしては、例えば、アクリプレンHBA001P、HBS010P、HBA002P等の市販品を用いることもできる。また、基材層は、樹脂成分を押出成形することによって得られるものであってもよい。
基材層の厚さは、例えば、5μm以上500μm以下であることが好ましく、10μm以上400μm以下であることがより好ましく、20μm以上300μm以下であることが好ましく、30μm以上250μm以下であることが特に好ましい。基材層の厚さが上記の好ましい範囲内であることにより、成形性と剛性等の物理的特性とのバランスがさらに優れることとなる。
また、基材層は、必要に応じて下記の成分を含有してもよい。例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジアクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等を挙げることができる。更にカルボキシル基を有する成分、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート、及び/又は水酸基を有する成分、好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒトロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒロドキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシへキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロオクチル(メタ)アクリレート、及び/又は共重合可能な不飽和成分、好ましくはアクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、マクロマーを挙げることができる。
基材層の厚みは、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましく、30μm以上であることがさらに好ましい。また、基材層の厚みは、500μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましく、300μm以下であることがさらに好ましい。
(粘着層)
本発明の加飾成形用積層体は、さらに粘着層を有してもよい。粘着層を構成する粘着剤としては、公知の粘着剤を利用することができる。粘着剤としては、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。粘着剤は、溶剤系、無溶剤系、エマルジョン系、水系のいずれであってもよい。これらの中でも、透明度、耐候性、耐久性、コスト等の観点から、アクリル系粘着剤が好ましく、特に溶剤系アクリル系粘着剤が好ましい。
粘着剤には、必要に応じて他の助剤が添加されてもよい。他の助剤としては、酸化防止剤、粘着付与剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、増粘剤、pH調整剤、バインダ、架橋剤、粘着性粒子、消泡剤、防腐防黴剤、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤などが挙げられる。
粘着付与剤としては、例えば、脂肪族(C5)系石油樹脂、芳香族(C9)系石油樹脂、共重合(C5/C9)系石油樹脂、ジシクロペンタジエン(DCPD)系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ロジン、ロジンエステル樹脂、テルペン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、およびこれらの水添型樹脂等が挙げられる。
粘着剤中の粘着付与剤の含有量は、粘着剤100質量部に対して、50質量部以下であることが好ましい。
粘着層の厚みは、10μm以上100μm以下であることが好ましく、20μm以上80μm以下であることがより好ましい。粘着層の厚みが上記範囲内であると、十分な粘着性と経済性とを両立することができる。
JIS Z 0237に基づいて測定する粘着層の粘着力は、10N/25mm以上100N/25mm以下であることが好ましく、25N/25mm以上75N/25mm以下であることが更に好ましい。
また粘着力向上のために、必要に応じて下記の成分を含有してもよい。例えば、カルボキシル基と有する成分、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート、及び/又は水酸基を有する成分、好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒトロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒロドキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシへキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロオクチル(メタ)アクリレート、及び/又は共重合可能な不飽和成分、好ましくはアクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、マクロマーを挙げることができる。
(セパレーター層)
本発明の加飾用積層体はさらに、セパレーター層を有していてもよい。セパレーター層は、本発明の加飾用積層体を被着体に貼着するまで粘着層を一時的に保護する層である。セパレーター層は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂フィルムの表面にシリコーン等の剥離層を設けたものであることが好ましい。
<光硬化樹脂層側のセパレーター層>
本発明の加飾成形用積層体は、光硬化樹脂層側にセパレーター層を有していてもよい。本発明では、光硬化樹脂層側のセパレーター層は凹凸構造を有するものであることが好ましく、微細凹部を多数有するものであることが好ましい。
セパレーター層が微細凹部を有するものである場合、微細凹部の平均深さは0.1μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。また、微細凹部の平均深さは50μm以下であることが好ましく、40μm以下であることがより好ましく、30μm以下であることがさらに好ましい。なお。平均深さは、凹部の深さを10個以上測定した際の平均値である。なお、セパレーター層の微細凹部の平均深さは、光硬化樹脂層の凸部の平均高さの測定と同様の方法で測定した値である。
セパレーター層が微細凹部を有するものである場合、微細凹部の平均幅は0.1μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。また、微細凹部の平均幅は500μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましく、300μm以下であることがさらに好ましい。なお、平均幅は、凹部の幅を10箇所以上測定した際の平均値である。なお、セパレーター層の微細凹部の平均幅は、光硬化樹脂層の凸部の平均幅の測定と同様の方法で測定した値である。
セパレーター層が微細凹部を有するものである場合、微細凹部の平均断面積は0.01μm2以上であることが好ましい。この平均断面積は9μm2以上であることがより好ましく、25μm2以上であることがさらに好ましい。また、この微細凹部の平均断面積は250mm2以下であることが好ましく、160mm2以下であることがより好ましく、90mm2以下であることがさらに好ましい。
光硬化樹脂層側のセパレーター層は、樹脂製であることが好ましい。樹脂は熱可塑性樹脂であることが好ましい。具体的には、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン又はポリアクリロニトリルを挙げることができる。中でも、ポリエステルは好ましく用いられ、ポリエチレンテレフタレート(PET)は特に好ましく用いられる。
<基材層側のセパレーター層>
本発明の加飾成形用積層体は、基材層側にさらにセパレーター層を有していてもよい。なお、本発明の加飾成形用積層体が粘着層を有する場合であって、光硬化樹脂層、基材層及び粘着層の順で、粘着層が積層されている場合は、粘着層の露出面に基材層側のセパレーター層が設けられる。
セパレーター層は、樹脂製であり、紙基材を含まない層であることが好ましい。このようなセパレーター層を用いることにより、紙由来のゴミ等の異物が、積層体と成形体の間に挟まることがなくなり、異物の噛み込みを効果的に抑制することができる。
セパレーター層を構成する層は、樹脂層であることが好ましく、樹脂層は熱可塑性樹脂から構成されていることが好ましい。具体的には、中間層としては、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム又はポリアクリロニトリルフィルムを挙げることができる。中でも、ポリエステルフィルムは好ましく用いられ、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムは特に好ましく用いられる。
剥離剤層は、剥離剤を含む。剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−162、SD−7234等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH33SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
剥離剤層には、触媒、密着向上剤等の補助添加剤を添加することができる。触媒としては、白金系、錫系の触媒を好ましく挙げることができる。また密着向上剤は、密着が向上すれば特に如何なるものでも使用でき、好ましくはシランカップリング剤を挙げることができる。
(加飾成形用積層体の製造方法)
本発明の加飾成形用積層体を製造する工程は、最表面に光硬化樹脂を有する表面保護層を形成する工程を含み、該工程においては、表面保護層の最表面に光線(紫外線または電子線)を照射する工程を含むことが好ましい。また、表面保護層が光硬化樹脂層と基材層を有する層である場合は、光硬化樹脂層と、基材層を積層した後に、光線(紫外線または電子線)を照射する工程を含むことが好ましい。さらに、加飾成形用積層体の製造工程は、光硬化樹脂層側のセパレーター層上に光硬化樹脂層形成用塗液を塗工する工程と、光硬化樹脂層上に基材層を積層する工程を有することが好ましい。または、光硬化樹脂層側のセパレーター層上への光硬化樹脂層形成溶液塗工と基材の積層工程が同時であっても構わない。光線(紫外線または電子線)を照射する工程は、基材層を積層する工程の後に設けられることが好ましく、光線(紫外線または電子線)を照射する工程では、光硬化樹脂層側のセパレーター層側から照射することが好ましい。
光線(紫外線)を照射する工程では、波長200nm以上400nm以下の紫外線を照度が50mW/cm2以上となるように照射することが好ましい。照度は70mW/cm2以上であることが好ましく、100mW/cm2以上であることがより好ましい。また、照度は、3000mW/cm2以下であることが好ましく、1000mW/cm2以下であることがより好ましい。積算光量は、100mJ/cm2以上であることが好ましく、300mJ/cm2以上であることがより好ましい。また、積算光量は、10000mJ/cm2以下であることが好ましく、3000mJ/cm2以下であることがより好ましい。このような照射を行う照射器としては、高圧水銀紫外線照射器、メタルハライド紫外線照射器及び無電極紫外線照射器から選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。照射条件を上記範囲とすることにより、光硬化樹脂層を構成するモノマー成分の成分量を減らすことができる。また、照射条件を上記範囲とすることにより、光硬化樹脂層が紫外線によって黄変することを抑制することができる。
(真空条件下又は減圧条件下での成形(TOM成形))
本発明の加飾成形用積層体は、真空条件下又は減圧条件下において成形体を加飾する用途に用いられることが好ましい。本発明の加飾成形用積層体は十分な延伸性と高ヘイズ値を有し、かつ延伸後であってもヘイズの低下が少ない加飾成形用積層体であるため、加飾成形体の生産性を高めることができ、かつ、意匠性に優れた加飾成形体を得ることができる。
本明細書において、真空条件下又は減圧条件下での成形は、いわゆるTOM成形といわれるものである。TOM成形工法においては、真空条件下又は減圧条件下において、加飾成形用積層体を成形体に積層する工程と、気圧差により、加飾成形用積層体を成形体に圧着する工程を含む。ここで用いられる加飾成形用積層体は上述した構成を有するものであり、最表面に光硬化樹脂を有する表面保護層を含む。表面保護層のヘイズは10%以上であり、加飾成形用積層体の第1の方向の120℃における破断伸度は50%以上であり、かつ第1の方向と直交する第2の方向の120℃における破断伸度は50%以上である。また、加飾成形用積層体を延伸する前の表面保護層のヘイズをPとし、記加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層のヘイズをQとした場合、(P−Q/P)×100で表されるヘイズ低下率が40%以下である。
なお、本明細書においては、真空条件下又は減圧条件下での成形には、成形体に真空孔を設けたものを利用して、積層体と成形体を密着させる工法は含まれない。具体的には、真空条件下又は減圧条件下での成形は、特許第3733564号公報に記載の「真空成形装置」を用いることで実施をすることができる。
また、本発明の加飾成形体の製造方法においては、加飾成形用積層体を成形体に圧着する工程の後に、加飾成形用積層体の表面を100℃以上180℃以下に加熱する工程を含むことが好ましい。この場合、加熱には、赤外線ヒーターを使用することが好ましい。
(加飾成形体)
本発明は、上述した加飾成形用積層体と、加飾成形用積層体で加飾された成形体とを含む加飾成形体に関するものでもある。加飾成形体は、成形体の表面の一部又は全面に加飾成形用積層体を貼着させたものである。すなわち、加飾成形体においては、光硬化樹脂層が基材層を介して積層されている。
図3は、加飾成形体100の構成を説明する断面図である。図3は、表面に凹部を有する成形体50を加飾成形用積層体1で加飾した様子を示している。図3に示されているように、真空条件下又は減圧条件下での成形においては、成形体50に真空孔を設けなくても、逆テーパ部や末端巻き込み部を被覆成形することができる。また、製品の材質を問わずに、加飾することができる。これにより、複雑な三次元的凹凸を有する成形体表面についても加飾することができ、意匠性の高い加飾成形体100を得ることができる。
成形体50としては、ED鋼板、Mg合金、ステンレス(SUS)、アルミニウム合金などの金属材料や樹脂成形体を挙げることができるが、樹脂成形体であることが好ましい。例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、及び、スチレンの共重合体)、AS樹脂(アクリロニトリル、スチレンの共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリル、アクリル、及び、スチレンの共重合体)、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、液晶ポリマー、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ウレタン樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂等を好ましく用いることができる。これらの樹脂をブレンドしてあっても構わない。例えば、ポリカーボネート含有樹脂等を好ましく例示することができる。ポリカーボネート含有樹脂としては、ポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートがブレンドされた樹脂(PC・PBT)、ポリカーボネートとABS樹脂がブレンドされた樹脂(PC・ABS)、ポリカーボネートとPETがブレンドされた樹脂(PC・PET)等を特に好ましく用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂としてはポリプロピレン(PP)を特に好ましく用いることができる。
本発明により得られる加飾成形体は、例えば、自動車部材(例えば、ボディー、バンパー、スポイラー、ミラー、ホイール、内装材等の部品であって、各種材質のもの)、二輪車用部材、鉄道車両用部材として用いることができる。また、加飾成形体は、家電製品等の電子機器や、家具、建築材料等の建材として用いることもできる。さらに、加飾成形体は、道路用資材(例えば、交通標識、防音壁等)、トンネル用資材(例えば、側壁板等)、楽器、容器、事務用品、スポーツ用品、玩具等にも用いることができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
(積層体1)
剥離剤層面に凹部の平均深さ3μm、凹部の平均幅15μm、凹部の平均断面積225μm2の凹部を多数有するセパレーターの剥離剤層側とアクリルフィルム(三菱レイヨン社製、アクリプレンHBA001P、鉛筆硬度は2H、厚さ125μm)との間に、電子放射線硬化性樹脂1(UV1)を厚さが8μmとなるよう塗布(ウエットラミネート)した。なお、この厚さは、頂部から対向辺までの総厚である。その後、セパレーター側から高圧水銀ランプにて波長365nmの電子放射線を、照度が100mW/cm2、積算光量が500mJ/cm2となるように照射することによって電子放射線硬化性樹脂1を硬化させた。このようにして光硬化樹脂層を得た。その後、セパレーターを剥離し、基材層と光硬化樹脂層がこの順に積層された表面保護層からなる積層体1を得た。積層体1のヘイズと積層体最表面の十点平均粗さRzは表1の通りであった。
なお、電子放射線硬化性樹脂組成物1(UV1)としては、Z−975L(アイカ工業社製)を用いた。
<比較例1>
(積層体2)
基材としてアクリルフィルム(三菱レイヨン社製、アクリプレンHBA001P、鉛筆硬度は2H、厚さ125μm)を用いた。この基材の片面側に、電子放射線硬化性樹脂2(UV2)を、硬化後の厚みが5μmとなるように、バーコーターを用いて塗工した。次に、基材と電子放射線硬化性樹脂組成物2を100℃の熱風オーブン中に入れ、塗工した電子放射線硬化性樹脂組成物2を1分間乾燥させた。その後、高圧水銀ランプにて波長365nmの電子放射線を、照度が100mW/cm2、積算光量が500mJ/cm2となるように照射し、電子放射線硬化性樹脂2を硬化させることにより光硬化樹脂層を形成した。このようにして、基材層と光硬化樹脂層がこの順に積層された積層体2を得た。積層体2のヘイズと積層体最表面の十点平均粗さRzは表1の通りであった。
なお、電子放射線硬化性樹脂組成物2(UV2)としては、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)30質量部と、トルエン30質量部と、酢酸エチル8.5質量部と、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製、イルガキュア184)1質量部と、一次平均粒子径が500nmの無機粒子30質量部の混合物を用いた。
<比較例2>
(積層体3)
基材としてアクリルフィルム(三菱レイヨン社製、アクリプレンHBA001P、鉛筆硬度は2H、厚さ125μm)を用いた。この基材の片面側に、電子放射線硬化性樹脂3(UV3)を、硬化後の厚みが5μmとなるように、バーコーターを用いて塗工した。次に、基材と電子放射線硬化性樹脂組成物3を100℃の熱風オーブン中に入れ、塗工した電子放射線硬化性樹脂組成物3を1分間乾燥させた。その後、高圧水銀ランプにて波長365nmの電子放射線を、照度が100mW/cm2、積算光量が500mJ/cm2となるように照射し、電子放射線硬化性樹脂3を硬化させることにより光硬化樹脂層を形成した。このようにして、基材層と光硬化樹脂層がこの順に積層された積層体3を得た。積層体3のヘイズと積層体最表面の十点平均粗さRzは表1の通りであった。
なお、電子放射線硬化性樹脂組成物3(UV3)としては、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)30質量部と、トルエン30質量部と、酢酸エチル8.5質量部と、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製、イルガキュア184)1質量部と、一次平均粒子径が40nmの無機微粒子30質量部の混合物を用いた。
<比較例3>
(積層体4)
基材としてアクリルフィルム(三菱レイヨン社製、アクリプレンHBA001P、鉛筆硬度は2H、厚さ125μm)を用いた。この基材の片面側に、粒子を実質的に含まない電子放射線硬化性樹脂4(UV4)を、硬化後の厚みが5μmとなるように、バーコーターを用いて塗工した。次に、基材と電子放射線硬化性樹脂組成物4を100℃の熱風オーブン中に入れ、塗工した電子放射線硬化性樹脂組成物4を1分間乾燥させた。その後、高圧水銀ランプにて波長365nmの電子放射線を、照度が100mW/cm2、積算光量が500mJ/cm2となるように照射し、電子放射線硬化性樹脂5を硬化させることにより光硬化樹脂層を形成した。このようにして、基材層と光硬化樹脂層がこの順に積層された積層体4を得た。積層体4のヘイズを測定した。
なお、電子放射線硬化性樹脂組成物4(UV4)としては、アクリルアクリレート(重量平均分子量:78000)30質量部と、トルエン60質量部と、酢酸エチル8.5質量部と、光開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製、イルガキュア184)1質量部の混合物を用いた。
<比較例4>
(積層体5)
剥離剤層面に凹部の平均深さ0.5μm、平均幅0.5μmの凹凸があるセパレーターの剥離剤層側とアクリルフィルム(三菱レイヨン社製、アクリプレンHBA001P、鉛筆硬度は2H、厚さ125μm)との間に、電子放射線硬化性樹脂1(UV1)を厚さが8μmとなるよう塗布(ウエットラミネート)した。なお、電子放射線硬化性樹脂1の厚さは、凹部と凸部を含めた総厚である。その後、セパレーター側から高圧水銀ランプにて波長365nmの電子放射線を、照度が100mW/cm2、積算光量が500mJ/cm2となるように照射し、電子放射線硬化性樹脂1を硬化させることにより光硬化樹脂層を形成した。その後、セパレーターを剥離し、基材層と光硬化樹脂層がこの順に積層された表面保護層からなる積層体5を得た。積層体5のヘイズと積層体最表面の十点平均粗さRzは表1の通りであった。
なお、電子放射線硬化性樹脂組成物1(UV1)としては、Z−975L(アイカ工業社製)を用いた。
(評価)
(表面保護層のヘイズ)
実施例1の積層体1、比較例1の積層体2、比較例2の積層体3、比較例3の積層体4、比較例4の積層体5のヘイズをJIS K 7136に準じ、日本電色工業株式会社製ヘイズメーター「NDH−5000」を用いて測定した。
(表面凸凹)
実施例1の積層体1、比較例1の積層体2、比較例2の積層体3、比較例3の積層体4、比較例4の積層体5の表面凸凹を目視観察し、面感を確認した。
○:表面の反射が抑えられている。
△:表面の反射がやや抑えられている。
×:表面の反射が抑制できていない。
(十点平均粗さRz)
実施例1の積層体1、比較例1の積層体2、比較例2の積層体3、比較例3の積層体4、比較例4の積層体5の最表面を、マイクロレーザー顕微鏡(株式会社KEYENCE製測定部VK−X105、コントローラー部VK−X100)を用いて、倍率200倍で表面観察を行い、画像の取り込みを行った。得られた画像について、測定エリアを100μm×100μmとしてマイクロレーザー顕微鏡に付属の解析ソフトウェアを用いて、十点平均粗さRzを測定した。
(成形性評価試験)
実施例1の積層体1、比較例1の積層体2、比較例2の積層体3、比較例3の積層体4、比較例4の積層体5について、TOM成形機(布施真空株式会社製、NGF成形機)を用いて積層体長手方向および幅方向の延伸倍率が50%以上になる条件で加飾成形(成形温度120℃)し、加飾成形体を得た。被着体として、防雨入線カバー(品番:WP9171[パナソニック株式会社製])を使用した。上記加飾成形体について、以下の評価基準に従い成形性を評価した。
○:積層体の最大延伸部(積層体長手方向および幅方向の延伸倍率50%以上)にて、積層体の破断が見られなかった。
△:積層体の最大延伸部(積層体長手方向および幅方向の延伸倍率50%以上)にて、積層体の破断が一部見られたが、実用上の問題は無い。
×:積層体の最大延伸部(積層体長手方向および幅方向の延伸倍率50%以上)にて、積層体の破断が見られた。
(破断伸度)
実施例1の積層体1、比較例1の積層体2、比較例2の積層体3、比較例3の積層体4、比較例4の積層体5をTOM成形機(布施真空株式会社製、NGF成形機)を用いて、120℃下において加飾成形用積層体の長手方向又は幅方向の延伸倍率が10から100%まで、10%刻みの測定可能な治具を使用し、成形を行い、成形体を得た。そして、表面保護層の一部に破壊が生じる前の延伸倍率を加飾成形用積層体の破断伸度とした。100%の延伸倍率においても破壊が生じなかったものは「>100」と評価した。例えば、10%ずつ延伸倍率を変えながら試験を行い、90%延伸した際に成形体表面に初めて破壊が見られた場合、破断伸度を80%とした。
Figure 2017144683
(ヘイズ低下率)
実施例1の積層体1、比較例1の積層体2、比較例2の積層体3、比較例3の積層体4、比較例4の積層体5をそれぞれ、一方向に50%延伸した後、ヘイズをJIS K 7136に準じ、日本電色工業株式会社製ヘイズメーター「NDH−5000」を用いて測定した。
その後延伸前のヘイズPと、延伸後のヘイズQの値から、下記式によりヘイズ低下率を算出した。
ヘイズ低下率(%)=(P−Q/P)×100
(全光線透過率)
実施例1の積層体1、比較例1の積層体2、比較例2の積層体3、比較例3の積層体4、比較例4の積層体5の全光線透過率をJIS K 7136に準じ、日本電色工業株式会社製ヘイズメーター「NDH−5000」を用いて測定した。さらに、実施例1の積層体1、比較例1の積層体2、比較例2の積層体3、比較例3の積層体4、比較例4の積層体5をそれぞれ、一方向に50%延伸した後の全光線透過率も同様の方法で測定した。
Figure 2017144683
実施例で得られた積層体は、延伸前のヘイズが高く加飾性に優れていた。また、実施例で得られた積層体は、破断伸度が高く、かつ延伸前後のヘイズの変化率が低く抑えられていることがわかる。
1 加飾成形用積層体
2 表面保護層
3 基材層
5 光硬化樹脂層
10 凸部
50 成形体
100 加飾成形体

Claims (10)

  1. 最表面に光硬化樹脂を有する表面保護層を含む加飾成形用積層体であって、
    前記表面保護層のヘイズは10%以上であり、
    前記加飾成形用積層体の第1の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、かつ前記第1の方向と直交する第2の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、
    前記加飾成形用積層体を延伸する前の表面保護層のヘイズをPとし、前記加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層のヘイズをQとした場合、(P−Q/P)×100で表されるヘイズ低下率が40%以下であることを特徴とする加飾成形用積層体。
  2. 前記表面保護層の最表面が微細凹凸構造を有する請求項1に記載の加飾成形用積層体。
  3. 前記微細凹凸構造の凸部の平均高さは0.1μm以上50μm以下である請求項2に記載の加飾成形用積層体。
  4. 前記微細凹凸構造の凸部の平均幅は0.1μm以上500μm以下であり、前記表面保護層の最表面の十点平均粗さRzが1μm以上30μm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の加飾成形用積層体。
  5. 粘着層をさらに有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の加飾成形用積層体。
  6. 真空条件下又は減圧条件下での加飾成形用に用いられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の加飾成形用積層体。
  7. 自動車部材、電子機器又は建材を加飾するために用いられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の加飾成形用積層体。
  8. 第1の方向及び第2の方向から選択される少なくとも一方向の延伸倍率が1.5倍以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の加飾成形用積層体。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の加飾成形用積層体と、加飾成形用積層体で加飾された成形体とを含む加飾成形体。
  10. 真空条件下又は減圧条件下において、加飾成形用積層体を成形体に積層する工程と、
    気圧差により、前記加飾成形用積層体を成形体に圧着する工程とを含む加飾成形体の製造方法であって、
    前記加飾成形用積層体は、最表面に光硬化樹脂を有する表面保護層を含み、
    前記表面保護層のヘイズは10%以上であり、
    前記加飾成形用積層体の第1の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、かつ前記第1の方向と直交する第2の方向の120℃における破断伸度は50%より大きく、
    前記加飾成形用積層体を延伸する前の表面保護層のヘイズをPとし、前記加飾成形用積層体を第1の方向または第2の方向に50%延伸した後の表面保護層のヘイズをQとした場合、(P−Q/P)×100で表されるヘイズ低下率が40%以下である加飾成形体の製造方法。
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