JP2017145536A - ポリエステル系繊維及びその製造方法並びに該ポリエステル系繊維を用いたパイル布帛 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐摩耗性に優れ、フィブリル化の発生を抑制できるポリエステル系繊維及び製造方法並びにポリエステル系繊維を用いたパイル布帛の提供。【解決手段】ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を含有し、第1ポリエステル樹脂が、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂から選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、第2ポリエステル樹脂がPTT、PBT、PENから選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であるポリエステル系繊維1。第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂の含有量が1〜40%であるポリエステル繊維。【選択図】図1
Description
本発明は、ポリエステル系繊維及びその製造方法並びに該ポリエステル系繊維を用いて製造され、耐摩耗性に優れ、フィブリル化の発生を抑制したパイル布帛に関する。
カーペット、ダストコントロールマット等のパイル布帛に求められる性能はその用途によって様々で、防音性、防汚性、抗菌性、防ダニ性、吸音性、断熱性、消臭性、防滑性、クッション性等の機能性を要求されたり、カーペット本来の特性である色や柄、風合いやタッチ感、ボリューム感、踏み心地といった人の感性に及ぶ要求まで様々な要求がなされている。
また、パイル布帛に用いられる繊維としては、ナイロン系繊維、ポリエステル系繊維及びポリプロピレン系繊維等が挙げられる。ポリエステル系繊維はナイロン系繊維に比べて耐摩耗性に劣っている。特に、カーペットのような強い摩擦を受ける用途では、ポリエステル系繊維は繊維のフィブリル化が急速に進行する問題が生じる。このフィブリル化によりカーペットの表面にゴミがたまり易くなり、汚れ易くなる問題が生じるほか、フィブリル化した繊維が淡色化を生じ、見掛け上耐光堅牢度が低下したような状況を示す問題がある。
このような状況に対応するために、例えば、特許文献1では、手触り足触りが良好でしかも耐久性が良く、ヘタリ難い、激しいスポーツやインテリア等に好適に用いられる人工芝生、カーペットが提案されている。
特開平8−291506号公報
しかしながら、特許文献1の人工芝生及びカーペットは、ナイロン6とナイロン66の共重合体でパイルが構成されていることを特徴とするものであって、ポリエステル系繊維の発明ではありません。さらに、カーペットのような強い摩擦を受ける用途では、耐摩耗性に優れたポリエステル系繊維が求められている。
本発明は、かかる技術的背景を鑑みてなされたものであって、耐摩耗性に優れると共に、フィブリル化の発生を抑制することができるポリエステル系繊維及びその製造方法並びに該ポリエステル系繊維を用いたパイル布帛を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1] ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を含有し、前記第1ポリエステル樹脂は、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、前記第2ポリエステル樹脂はPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であることを特徴とするポリエステル系繊維
[2] 前記ポリエステル系繊維中における前記第1ポリエステル樹脂又は前記第2ポリエステル樹脂の含有割合が1%〜40%である前項1に記載のポリエステル系繊維。
[3] 前記ポリエステル系繊維の断面形状が異形度1.0〜4.0の異形形状である前項1又は2に記載のポリエステル系繊維。
[4] 前記ポリエステル系繊維の単糸繊度が1デシテックス〜100デシテックスである前項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維。
[5] 前項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維を、パイル布帛を構成するパイル繊維の少なくとも一部に用いて構成されたパイル布帛。
[6] ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を混合させる混合工程と、紡糸糸を得る紡糸工程とを含み、前記第1ポリエステル樹脂は、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、前記第2ポリエステル樹脂はPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であることを特徴とするポリエステル系繊維の製造方法。
[7] 前記ポリエステル系繊維中における前記第1ポリエステル樹脂又は前記第2ポリエステル樹脂の含有割合が1%〜40%である前項6に記載のポリエステル系繊維の製造方法。
[8] 前記紡糸工程後に、60℃〜180℃に設定された延伸ローラーを用いて前記紡糸糸を2.0倍〜5.0倍に延伸する延伸工程をさらに含む前項6又は7に記載のポリエステル系繊維の製造方法。
[1]の発明では、ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を含有し、第1ポリエステル樹脂は、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、第2ポリエステル樹脂はPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であるから、耐摩耗性に優れ、フィブリル化の発生を抑制することができる。
[2]の発明では、ポリエステル系繊維中における第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂の含有割合が1%〜40%であるから、フィブリル化の発生をより抑制することができる。
[3]の発明では、ポリエステル系繊維の断面形状が異形度1.0〜4.0の異形形状であるから、嵩高性が付与することができると共に、フィブリル化の発生をさらに抑制することができる。
[4]の発明では、ポリエステル系繊維の単糸繊度が1デシテックス〜100デシテックスであるから、パイル布帛用のパイル糸として使用することができると共に、フィブリル化の発生をより一層抑制することができる。
[5]の発明では、前項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維を、パイル布帛を構成するパイル繊維の少なくとも一部に用いているから、フィブリル化の発生を抑制したパイル布帛を得ることができる。
[6]の発明では、ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を混合させる混合工程と、紡糸糸を得る紡糸工程とを含み、第1ポリエステル樹脂は、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、第2ポリエステル樹脂はPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であることを特徴とするポリエステル系繊維の製造方法であるから、耐摩耗性に優れ、フィブリル化の発生を抑制することができるポリエステル系繊維を製造することができる。
[7]の発明では、ポリエステル系繊維中における第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂の含有割合が1%〜40%であるから、フィブリル化の発生をさらに抑制することができる。
[8]の発明では、紡糸工程後に、60℃〜180℃に設定された延伸ローラー群を用いて紡糸糸を2.0倍〜5.0倍に延伸する延伸工程をさらに含むから、糸に実用強伸度を付与し、且つ、安定な操業をすることができる。
本発明のポリエステル系繊維について詳しく説明する。本発明のポリエステル系繊維は、ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を含有し、前記第1ポリエステル樹脂は、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、前記第2ポリエステル樹脂はPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であることを特徴とする。
ポリエステル系繊維は、ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を含有しており、ポリエチレンテレフタレート(PET)が必須成分である。ポリエステル系繊維中に、第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂のいずれか一方が含有していれば良い。なお、ポリエチレンテレフタレートはテレフタル酸とエチレングリコールの脱水縮合により作られ、エステル結合が連なっているポリエステルのことである。
前記第1ポリエステル成分は、非晶性のポリエステル樹脂等が挙げられ、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル成分であることが好ましい。中でもグリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂を用いることがより好ましい。この場合、ポリエチレンテレフタレートに非晶性のポリエステル樹脂を混合させることで結晶化度を下げることができ、フィブリル化の発生を抑制することができる。
前記グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂としては、特に限定されるものではないが、テレフタル酸とエチレングリコールでエステル結合を形成した部分と、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノールでエステル結合を形成した部分のブロックコポリマーであることが好ましく、中でもPETG樹脂であることがより好ましい。
前記グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂としては、特に限定されるものではないが、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノールでエステル結合した部分と、テレフタル酸とテトラメチルシクロブタンジオールでエステル結合を形成した部分のブロックコポリマーであることが好ましい。
前記第2ポリエステル成分は、結晶性のポリエステル樹脂等が挙げられ、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル成分であることが好ましい。この場合、前記第2ポリエステル成分はエステル交換反応を起こすことで結晶化度を下げることができるため、フィブリル化の発生を抑制することができる。
前記ポリエステル系繊維中における前記第1ポリエステル樹脂又は前記第2ポリエステル樹脂の含有割合が1%〜40%であることが好ましい。1%以上とすることでフィブリル化の発生を抑制することができ、40%未満とすることで安定した紡糸操業性を得ることができる。中でも5%〜20%であることがより好ましい。
前記ポリエステル系繊維の断面形状が異形度1.0〜4.0の異形形状であることが好ましい。異形度を1.0以上とすることで嵩高性を付与することができ、4.0未満とすることでフィブリル化の発生を抑制することができる。中でも1.0〜2.5であることがより好ましい。前記ポリエステル系繊維の断面形状の異形度は、次のようにして求めた。即ち、得られた単糸を切断した後、光学顕微鏡を用いて単糸を構成する繊維の断面形状に対する外接円の直径Bと内接円の直径Aをそれぞれ測定して、異形度=B/A
上式にて求めた(図1参照)。
上式にて求めた(図1参照)。
前記ポリエステル系繊維の単糸繊度が1デシテックス〜100デシテックスであることが好ましい。単糸繊度を1デシテックス以上とすることでパイル布帛のパイル糸として使用することができ、100デシテックス以下とすることでフィブリル化の発生を抑制することができる。中でも2デシテックス〜50デシテックスであることがより好ましい。
前記ポリエステル系繊維を、パイル布帛を構成するパイル繊維の少なくとも一部に用いていることが好ましい。中でも前記ポリエステル系繊維を50%以上用いることがより好ましく、さらに前記ポリエステル系繊維を100%用いることが特に好ましい。この場合、耐摩耗性に優れると共に、フィブリル化の発生を抑制することができるパイル布帛を得ることができる。
次に、ポリエステル系繊維の製造方法について、詳しく説明する。本発明のポリエステル系繊維の製造方法は、ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を混合させる混合工程と、紡糸糸を得る紡糸工程とを含み、前記第1ポリエステル樹脂は、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、前記第2ポリエステル樹脂はPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であることを特徴とする。
[混合工程]
ポリエチレンテレフタレート(PET)と第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を混合させ、ポリエステル混合原料を得る。本発明の効果を妨げない範囲であれば、添加剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等)を混合させても良い。
ポリエチレンテレフタレート(PET)と第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を混合させ、ポリエステル混合原料を得る。本発明の効果を妨げない範囲であれば、添加剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等)を混合させても良い。
[溶融紡糸工程]
前記ポリエステル混合原料を溶融紡糸する。
前記ポリエステル混合原料を溶融紡糸する。
前記溶融紡糸の際の紡糸孔の形状は、特に限定されるものではないが、例えば、丸孔形状、異形形状等が挙げられ、中でも異形形状であることが好ましい。
前記溶融紡糸時の紡糸温度は265℃〜285℃に設定するのが好ましい。前記紡糸時の紡糸冷却風の風速は0.5m/秒〜1.0m/秒に設定するのが好ましい。前記紡糸冷却風(空気)の温度は15℃〜20℃に設定するのが好ましく、前記紡糸冷却風(空気)の湿度は60%〜80%に設定するのが好ましい。前記紡糸時のドラフト率は90〜150に設定するのが好ましい。
[延伸工程]
前記溶融紡糸により得られた繊維を延伸してポリエステル系繊維を得る。
前記溶融紡糸により得られた繊維を延伸してポリエステル系繊維を得る。
前記延伸の際の延伸倍率は2.0倍〜5.0倍の範囲に設定するのが好ましい。2.0倍以上の延伸倍率で延伸することで、糸に実用強伸度を付与することができ、5.0倍以下の延伸倍率で延伸することで安定な操業性を維持することができる。中でも、延伸倍率は2.5倍〜4.0倍に設定するのがより好ましい。
前記延伸の際の延伸ローラー群の温度は、60℃〜180℃に設定するのが好ましい。ローラー群の中の延伸の前段ローラーである予熱ローラーは60℃以上の温度で糸条を加熱することで安定に延伸することができ、後段ローラーである延伸熱セットローラーは180℃以下の温度で延伸熱セットすることでパイル布帛製造工程での使用及びパイル布帛としての使用に耐え得る糸を得ることができる。中でも、延伸ローラー群の温度は80℃〜160℃に設定するのがより好ましい。
なお、糸に捲縮性を付与する場合には、捲縮装置を通過させて糸条に嵩高性を付与するようにしてもよい。なお、この嵩高性付与工程は省略することもできる。
なお、本発明のポリエステル系繊維の製造方法は、上記例示の実施形態のものに特に限定されるものではなく、請求の範囲内であれば、その精神を逸脱するものでない限りいかなる設計的変更をも許容するものである。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
ポリエチレンテレフタレート(PET)を80%と、第1ポリエステル樹脂としてPETGを20%の割合で混合し溶融紡糸を行った。延伸倍率は3.0倍、延伸ローラーの前段ローラー温度は80℃、後段ローラー温度は170℃とし、繊維断面形状は異形度2.0のトライローバルの嵩高性マルチフィラメントを得た。この嵩高性マルチフィラメントをカーペット用のパイル糸として、タフト装置を用いて、ゲージ:1/8(2.54cm/8本)、ステッチ:42本/10cm、パイル長:6.0mm、パイル目付:1000g/m2のレベルカットのカーペットを織り、カーペット裏面にはSBR系ラテックスを100g/m2の重量(乾燥後)で塗布し、乾燥を行い、カーペットを得た。
ポリエチレンテレフタレート(PET)を80%と、第1ポリエステル樹脂としてPETGを20%の割合で混合し溶融紡糸を行った。延伸倍率は3.0倍、延伸ローラーの前段ローラー温度は80℃、後段ローラー温度は170℃とし、繊維断面形状は異形度2.0のトライローバルの嵩高性マルチフィラメントを得た。この嵩高性マルチフィラメントをカーペット用のパイル糸として、タフト装置を用いて、ゲージ:1/8(2.54cm/8本)、ステッチ:42本/10cm、パイル長:6.0mm、パイル目付:1000g/m2のレベルカットのカーペットを織り、カーペット裏面にはSBR系ラテックスを100g/m2の重量(乾燥後)で塗布し、乾燥を行い、カーペットを得た。
<実施例2>
第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPBTに設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPBTに設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
<実施例3>
第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPTTに設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPTTに設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
<実施例4>
第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPBT30%に設定し、ポリエチレンテレフタレート(PET)の含有割合を70%に設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPBT30%に設定し、ポリエチレンテレフタレート(PET)の含有割合を70%に設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
<実施例5>
第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPBT3%に設定し、ポリエチレンテレフタレート(PET)の含有割合を97%に設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPBT3%に設定し、ポリエチレンテレフタレート(PET)の含有割合を97%に設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
<比較例1>
第1ポリエステル樹脂及び第2ポリエステル樹脂を含有せず、ポリエチレンテレフタレート(PET)を100%に設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
第1ポリエステル樹脂及び第2ポリエステル樹脂を含有せず、ポリエチレンテレフタレート(PET)を100%に設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
<比較例2>
ポリエチレンテレフタレート(PET)及び第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPTT100%設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
ポリエチレンテレフタレート(PET)及び第1ポリエステル樹脂を含有せず、第2ポリエステル樹脂をPTT100%設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
<比較例3>
ポリエチレンテレフタレート(PET)及び第2ポリエステル樹脂を含有せず、第1ポリエステル樹脂をPETG100%に設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
ポリエチレンテレフタレート(PET)及び第2ポリエステル樹脂を含有せず、第1ポリエステル樹脂をPETG100%に設定した以外は、実施例1と同様にして、カーペットを得た。
<耐摩耗性の評価法>
JIS L 1096.8.19.C法(テーバー形法)−2010に規定のテーバー型摩耗試験機を用いて評価した。即ち、摩耗輪H−18を使用し、この摩耗輪に9.8Nの荷重をかけ試験台を300回回転させて試験片を摩耗させ、その摩耗状態を目視により評価した。評価基準として、摩耗の非常に少ないものを「◎」、摩耗の少ないものを「○」、摩耗がある程度あるものを「△」、摩耗が多いものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
JIS L 1096.8.19.C法(テーバー形法)−2010に規定のテーバー型摩耗試験機を用いて評価した。即ち、摩耗輪H−18を使用し、この摩耗輪に9.8Nの荷重をかけ試験台を300回回転させて試験片を摩耗させ、その摩耗状態を目視により評価した。評価基準として、摩耗の非常に少ないものを「◎」、摩耗の少ないものを「○」、摩耗がある程度あるものを「△」、摩耗が多いものを「×」とし、「○」以上を合格とした。
<フィブリル化の評価法>
JIS L 0849−2013に規定する学振型摩擦試験機を用いて、摩擦子としてSBRゴムシート(株式会社十川ゴム製、厚さ1mm)を使用し、摩擦子を荷重2Nで100mm間を毎分30回往復の速度で1000回往復させる。1000回往復させた後、実体顕微鏡を用いて摩擦面のパイル糸を観察し、パイル糸のフィブリル化の発生量を確認した。フィブリル化現象は、パイル糸に繊維軸方向での亀裂や剥離が起こっている事でフィブリル化とし、具体的には、実体顕微鏡観察での一視野に発生しているフィブリル個数をカウントした。下記評価基準に基づいてフィブリル化を評価し、「○」以上を合格とした。
評価基準
「◎」・・・フィブリル個数が0個
「○」・・・フィブリル個数が1個以上3個未満
「△」・・・フィブリル個数が3個以上10個未満
「×」・・・フィブリル個数が10個以上
JIS L 0849−2013に規定する学振型摩擦試験機を用いて、摩擦子としてSBRゴムシート(株式会社十川ゴム製、厚さ1mm)を使用し、摩擦子を荷重2Nで100mm間を毎分30回往復の速度で1000回往復させる。1000回往復させた後、実体顕微鏡を用いて摩擦面のパイル糸を観察し、パイル糸のフィブリル化の発生量を確認した。フィブリル化現象は、パイル糸に繊維軸方向での亀裂や剥離が起こっている事でフィブリル化とし、具体的には、実体顕微鏡観察での一視野に発生しているフィブリル個数をカウントした。下記評価基準に基づいてフィブリル化を評価し、「○」以上を合格とした。
評価基準
「◎」・・・フィブリル個数が0個
「○」・・・フィブリル個数が1個以上3個未満
「△」・・・フィブリル個数が3個以上10個未満
「×」・・・フィブリル個数が10個以上
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜3のカーペットは、耐摩耗性により優れると共に、フィブリル化が全く発生しなかった。実施例4〜5のカーペットは、耐摩耗性に優れると共に、フィブリル化の発生が抑制されていた。
これに対して、比較例1は、耐摩耗性が悪く、フィブリル化が多く発生した。比較例2は、耐摩耗性が劣っており、フィブリル化が多く発生した。比較例3は耐摩耗性が劣っており、フィブリル化が発生した。
本発明に係るポリエステル系繊維は、例えば、歩行頻度の高い商業施設やオフィスビル等に使用されるタイルカーペットやロールカーペット、また、商業施設等の出入り口に敷設され、砂塵や汚れ等の施設内への侵入を防止する事を目的とするダストコントロールマットとして好適である。
1…ポリエステル系繊維
A…単糸を構成する繊維の断面形状に対する内接円の直径
B…単糸を構成する繊維の断面形状に対する外接円の直径
A…単糸を構成する繊維の断面形状に対する内接円の直径
B…単糸を構成する繊維の断面形状に対する外接円の直径
Claims (8)
- ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を含有し、前記第1ポリエステル樹脂は、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、前記第2ポリエステル樹脂はPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であることを特徴とするポリエステル系繊維。
- 前記ポリエステル系繊維中における前記第1ポリエステル樹脂又は前記第2ポリエステル樹脂の含有割合が1%〜40%である請求項1に記載のポリエステル系繊維。
- 前記ポリエステル系繊維の断面形状が異形度1.0〜4.0の異形形状である請求項1又は2に記載のポリエステル系繊維。
- 前記ポリエステル系繊維の単糸繊度が1デシテックス〜100デシテックスである請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維を構成繊維の少なくとも一部に用いて構成されたパイル布帛。
- ポリエチレンテレフタレートと第1ポリエステル樹脂又は第2ポリエステル樹脂を混合させる混合工程と、紡糸糸を得る紡糸工程とを含み、前記第1ポリエステル樹脂は、グリコール成分としてエチレングリコール及びシクロヘキサンジメタノールを含んでいるコポリエステル樹脂、グリコール成分としてシクロヘキサンジメタノール及びテトラメチルシクロブタンジオールを含んでいるコポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であり、前記第2ポリエステル樹脂はPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリエステル樹脂であることを特徴とするポリエステル系繊維の製造方法。
- 前記ポリエステル系繊維中における前記第1ポリエステル樹脂又は前記第2ポリエステル樹脂の含有割合が1%〜40%である請求項6に記載のポリエステル系繊維の製造方法。
- 前記紡糸工程後に、60℃〜180℃に設定された延伸ローラーを用いて前記紡糸糸を2.0倍〜5.0倍に延伸する延伸工程をさらに含む請求項6又は7に記載のポリエステル系繊維の製造方法。
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