JP2017146883A - 携帯用情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスプレイ筐体を本体筐体に対して360度位置まで回動可能な構成にアンテナを搭載した構成であっても、低コストで電波に関する法令に定められた基準を満たしつつ、筐体の薄型化と送信品質の確保とを図ることができる携帯用情報機器を提供する。【解決手段】携帯用情報機器10は、本体筐体16とディスプレイ筐体14とをその表面14a,16a同士が対面する0度位置からその裏面14b,16b同士が対面する360度位置まで回動可能とした構成において、本体筐体16の内部に配設されたアンテナ24と、本体筐体16に対するディスプレイ筐体14の回動動作と連動して動作し、アンテナ24を本体筐体16の裏面16bよりも表面16aに近接した第1位置と、本体筐体16の表面16aよりも裏面16bに近接した第2位置とに移動させる移動機構26とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、無線通信用のアンテナを有する携帯用情報機器に関する。
携帯電話や情報処理装置等のように人体に接近した状態で使用される無線通信機器の普及を考慮し、多くの国では人体に吸収される電波の電力量の指標であるSAR(Specific Absorption Rate)の許容量について基準を定めている。SARは、単位質量の人体組織に単位時間に吸収されるエネルギーを意味し、周波数が高くなるほど人体に対する影響(吸収率)が大きい。例えば、日本では総務省令・無線設備規則によって、携帯無線通信を行う陸上移動局は人体の特定の部位に対するSARである局所SARを所定値以下とすることが義務づけられている。
ノートブック型パーソナルコンピュータ(ノート型PC)やタブレット型パーソナルコンピュータ(タブレット型PC)のような携帯用情報機器でもSARが問題になることがある。具体的には、例えばノート型PCやタブレット型PCは使用者の膝の上に載せて使用される場合がある。この体勢では、ノート型PCやタブレット型PCの筐体と、使用者の膝や腹部等が接触又は接近する可能性がある。
人体の特定の部位に対するSARを所定値以下にするためには、例えば全方向に指向性のあるアンテナを筐体に内蔵した場合、アンテナと筐体の底面との距離を所定値以上とするか、又は無線モジュールの送信電力を下げる必要がある。しかしながら、アンテナと筐体の底面との距離を所定値以上とするためには筐体を厚くする必要があり、筐体を薄型化することができないとう問題がある。また、無線モジュールの送信電力を下げる場合は送信品質が低下するという問題がある。
ところで、近年では、ディスプレイを有するディスプレイ筐体をキーボードを有する本体筐体に対して180度を超えて360度まで回動可能としたコンバーチブルタブレット型パーソナルコンピュータ(コンバーチブル型PC)が提案されている。コンバーチブル型PCはノート型PCとタブレット型PCの2通りの使用方法が可能であり、使用者の利便性が非常に高い。
しかしながら、このようなコンバーチブル型PCでは、ノート型PCの使用形態とタブレット型PCの使用形態とで機器の底面が異なることになる。そこで、本出願人は特許文献1において、筐体の薄型化や送信品質の問題を回避しつつ、コンバーチブル型PCに無線通信用のアンテナを搭載した構成を提案している。すなわち、この構成では、本体筐体の表面側と裏面側を指向する2つのアンテナを搭載し、コンバーチブル型PCの使用形態に応じて各アンテナを切換制御することで上記問題を解消している。
特開2015−114718号公報
ところが、上記特許文献1の構成では本体筐体内にアンテナを2つ搭載するため、コストや設置スペースが増大するという問題がある。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、ディスプレイ筐体を本体筐体に対して360度位置まで回動可能な構成にアンテナを搭載した構成であっても、低コストで電波に関する法令に定められた基準を満たしつつ、筐体の薄型化と送信品質の確保とを図ることができる携帯用情報機器を提供することを目的とする。
本発明に係る携帯用情報機器は、表面に操作手段を有する本体筐体と、表面にディスプレイを有するディスプレイ筐体とをヒンジによって回動可能に連結し、前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の表面同士が対面する0度位置から前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の裏面同士が対面する360度位置まで回動可能とした携帯用情報機器であって、前記本体筐体の内部に配設されたアンテナと、前記本体筐体に対する前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動して動作し、前記アンテナを前記本体筐体の裏面よりも表面に近接した第1位置と、前記本体筐体の表面よりも裏面に近接した第2位置とに移動させる移動機構とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、例えばディスプレイ筐体を100度前後にしたノート型PCの使用形態と360度位置にしたタブレット型PCの使用形態とで機器の底面が本体筐体の表面と裏面とに反転するが、移動機構によってその使用形態に応じた位置にアンテナが移動する。これにより、各使用形態に応じた2つのアンテナを搭載しなくても、各使用形態での底面とアンテナとの間に電波に関する法令を所定値以下とするのに十分な距離を確保することができ、低コストで電波に関する法令の基準を満たすことができる。しかも、本体筐体内でアンテナを移動させることで、各使用形態での底面とアンテナとの間の距離を確保できる。このため、筐体が厚くなることを阻止して薄型化を図りつつ、アンテナと底面の間の距離は確保できる。また、例えば一方の使用形態の場合にアンテナからの送信電力を低下させる必要もなく、送信品質が低下することもない。
前記移動機構は、前記ディスプレイ筐体を前記本体筐体に対して開閉させた際の前記ヒンジの回転動作に連動して前記アンテナを移動させる構成であってもよい。そうすると、使用形態を検出する手段等を用いない簡素な構成で使用形態の変化とアンテナの位置とを連動させることができる。
前記移動機構は、少なくとも前記0度位置から180度位置までの間の所定角度範囲では前記アンテナを前記第1位置に配置し、少なくとも前記360度位置では前記アンテナを前記第2位置に配置する構成であってもよい。そうするとコンバーチブル型PCのような携帯用情報機器において、ノート型PCでの使用形態とタブレット型PCでの使用形態に最適な位置にアンテナを自動的に配置することができる。
前記移動機構は、前記アンテナを押下する押圧片を有する回転軸部材と、前記ヒンジの回転動作に連動して前記回転軸部材を回転させるリンク部材と、前記アンテナを前記押圧片による押下方向とは逆方向に付勢する弾性部材とを備える構成であってもよい。そうすると、機械要素を用いた簡素な構成でアンテナの配置を制御することができる。
本発明によれば、各使用形態に応じた2つのアンテナを搭載しなくても、各使用形態での底面とアンテナとの間に電波に関する法令を所定値以下とするのに十分な距離を確保することができ、コストを低減できる。しかも、本体筐体内でアンテナを移動させることで、各使用形態での底面とアンテナとの間の距離を確保できるため、筐体が厚くなることを阻止して薄型化を図ることができる。また、例えば一方の使用形態の場合にアンテナからの送信電力を低下させる必要もなく、送信品質が低下することもない。
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯用情報機器の斜視図である。 図2は、図1に示す携帯用情報機器をノート型PCでの使用形態とした場合の側面図である。 図3は、図2に示す状態からディスプレイ筐体を開き方向に回動させて360度位置としたタブレット型PCでの使用形態とした場合の側面図である。 図4は、ノート型PCの使用形態での本体筐体の内部構造を模式的に示す側面断面図である。 図5は、タブレット型PCの使用形態での本体筐体の内部構造を模式的に示す側面断面図である。 図6は、移動機構の構成を模式的に示す平面図である。 図7は、ヒンジの一構成例を模式的に示す平面図である。 図8は、ヒンジに設けられるスパイラルピンの外周面に形成されたレール溝の展開図である。 図9は、0度位置から180度位置の間でのリンク機構の状態を模式的に示す平面図である。 図10は、360度位置でのリンク機構の状態を模式的に示す平面図である。
以下、本発明に係る携帯用情報機器について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯用情報機器10の斜視図であり、ヒンジ12L,12Rによってディスプレイ筐体14を本体筐体16から開いたノート型PCでの使用形態を示す。図2は、図1に示す携帯用情報機器10をノート型PCでの使用形態とした場合の側面図であり、図3は、図2に示す状態からディスプレイ筐体14を開き方向に回動させて360度位置としたタブレット型PCでの使用形態とした場合の側面図である。
本実施形態に係る携帯用情報機器10は、ディスプレイ筐体14を本体筐体16に対して90度〜150度程度の角度位置に回動させた状態ではノート型PCとして好適に使用でき(図1及び図2参照)、ディスプレイ筐体14を本体筐体16に対して360度位置まで回動させた状態ではタブレット型PCとして好適に使用できる(図3参照)、いわゆるコンバーチブル型PCである。本発明は、このようなコンバーチブル型PC以外、例えば携帯電話、スマートフォン又は電子手帳等の各種の携帯用情報機器に適用可能である。
以下、図1及び図2に示すノート型PCでの使用形態を基準とし、ディスプレイ筐体14の表面(内面)14aに設けられたディスプレイ18を視認しながら本体筐体16の操作面である表面(上面)16aに設けられた操作手段であるキーボード20やタッチパッド21を操作する使用者から見た方向で、手前側を前側(前方)、奥側を後側(後方)と呼び、本体筐体16の厚み方向を上下方向、幅方向を左右方向と呼んで説明する。
また説明の便宜上、本体筐体16に対するディスプレイ筐体14の角度位置について、ディスプレイ筐体14を本体筐体16に対して完全に閉じた状態とし、互いの表面14a,16a同士、つまりディスプレイ18とキーボード20が対面した姿勢を0度位置(図2中に一方の2点鎖線で示すディスプレイ筐体14参照)と呼ぶ。そしてこの0度位置を基準として、ディスプレイ筐体14を開き方向に回動させる方向で角度を刻みながら説明するものとし、例えばディスプレイ筐体14と本体筐体16とが直交した姿勢を90度位置と呼び、互いの表面14a,16aが同一方向(上方)を向いて互いに平行した姿勢を180度位置(図2中に他方の2点鎖線で示すディスプレイ筐体14参照)と呼ぶ。さらにディスプレイ筐体14と本体筐体16の背面同士、つまりディスプレイ筐体14の裏面(背面)14bと本体筐体16の裏面(底面)16bが対面した姿勢を360度位置(図3参照)と呼ぶものとする。なお、0度位置、180度位置及び360度位置等の表記については、本体筐体16、ディスプレイ筐体14又はヒンジ12L,12Rの構造により、角度数字の示す正確な角度位置から多少ずれた角度位置となることも当然生じるものであり、これらのずれた角度位置も含めて本実施形態では0度位置等と呼んで説明している。
図1〜図3に示すように、携帯用情報機器10は、ディスプレイ18を有するディスプレイ筐体14と、キーボード20を有する本体筐体16とが左右一対のヒンジ12L,12R(以下、まとめて「ヒンジ12」とも呼ぶ)によって0度位置から360度位置まで回動可能に連結されている。
ディスプレイ筐体14は、ヒンジ12を通過した図示しないケーブルにより本体筐体16と電気的に接続されている。ディスプレイ18は、例えばタッチパネル式の液晶表示装置によって構成される。
本体筐体16は扁平箱状に形成された樹脂製であり、その後端縁部にヒンジ12が設けられている。本体筐体16の内部には、図示しない基板、演算装置及びメモリ等の各種電子部品が収納されている。キーボード20及びタッチパッド21に代えて、本体筐体16の表面16aに図示しないディスプレイを設け、このディスプレイにキーボードを表示したソフトウェアキーボードを操作手段として利用する構成であってもよい。
本体筐体16の前側一側方の内部には、図示しない無線通信モジュールと柔軟性のあるケーブルで電気的に接続されたアンテナ24が配設されている。アンテナ24は全方向に指向性を持つ構造であり、例えばWWAN(ワイヤレスWAN)用のアンテナである。このためアンテナ24は、携帯用情報機器10がノート型PCの使用形態にある場合は、その底面となる本体筐体16の裏面16bとの間に電波に関する法令(例えばSAR)を所定値以下とするのに十分な距離を確保する必要がある。一方、携帯用情報機器10がタブレット型PCの使用形態にある場合は、その底面となる本体筐体16の表面16aとの間にSARを所定値以下とするのに十分な距離を確保する必要がある。
そこで、本実施形態に係る携帯用情報機器10では、その使用形態に応じてアンテナ24を本体筐体16内で上下方向に移動させる移動機構26(図4及び図5参照)を搭載することで、アンテナ24に対する電波に関する法令の基準を満たしつつ、本体筐体16の薄型化を実現している。
図4は、ノート型PCの使用形態での本体筐体16の内部構造を模式的に示す側面断面図であり、ノート型PCの使用形態での本体筐体16内でのアンテナ24の配置を示している。図5は、タブレット型PCの使用形態での本体筐体16の内部構造を模式的に示す側面断面図であり、タブレット型PCの使用形態での本体筐体16内でのアンテナ24の配置を示している。また図6は、移動機構26の構成を模式的に示す平面図である。
図4〜図6に示すように、移動機構26は、アンテナ24を押下する押圧片27を有する回転軸部材28と、ヒンジ12Lの回転動作に連動して回転軸部材28を回転させるリンク部材30と、アンテナ24を押圧片27による押下方向とは逆方向に付勢する弾性部材32とを備える。
回転軸部材28は、本体筐体16の一側方から他側方に向かって左右方向に延在し、アンテナ24の後側部に沿って設けられている。回転軸部材28は、例えばSUS材等で形成された硬質の線材(ワイヤ)であり、例えば直径1mm程度であって十分な剛性を有する。回転軸部材28は、その一端部に設けられた駆動端部28aと、アンテナ24の後側部に沿って左右方向に延びた直線状の基部28bとを有する。
駆動端部28aは、基部28bの端部を90度屈曲させたアーム部28cの先端から90度屈曲させて形成されており、基部28bと平行するように左右方向へと突出している。これにより、回転軸部材28の両端部はクランク形状となっている。駆動端部28aは、本体筐体16の前後方向に移動可能なリンク部材30のスリット30aに回転可能な状態で係合している。リンク部材30は後述するリンク機構50を構成するものであり、ヒンジ12Lの回転動作と連動して前後方向にスライドする棒状部材である。
基部28bは、その左右方向の適宜箇所で本体筐体16に設けられた軸受部(図示せず)によって回転可能に位置決め支持されている。これにより、リンク部材30が前後方向に移動すると、駆動端部28aがリンク部材30のスリット30a内で回転しながら該リンク部材30と共に前後方向に移動し、その結果、軸受部で軸支された基部28bを回転中心としてアーム部28cが前後方向に振り子状に揺動しつつ、基部28bが軸周りに回転する(図4及び図5参照)。
押圧片27は、回転軸部材28の基部28bの外周面に外嵌固着された筒状体(図示せず)から屈曲形成されることで、基部28bの外周面からアンテナ24側へと突出したものである。押圧片27は基部28bに固着されているため、基部28bが回転すると揺動する。押圧片27は、その先端部がアンテナ24を支持する樹脂製のベース部材34の上面に当接配置され、ベース部材34、つまりアンテナ24を下方に向かって押下可能である。ベース部材34を設けず、押圧片27によって直接的にアンテナ24を押下する構成であってもよい。
弾性部材32は、ベース部材34を介してアンテナ24を上方に向かって弾性付勢しつつ支持している。弾性部材32は、例えばコイルばねで構成される。弾性部材32で上下動可能に支持されたアンテナ24(及びベース部材34)の上下動をガイドする図示しないガイド部材を設けてもよい。
このような移動機構26では、携帯用情報機器10がノート型PCの使用形態にある場合は、図4に示すようにリンク部材30が前進位置にあり、回転軸部材28の基部28bが図中で時計回り方向に回転した状態にある。このため、押圧片27によるアンテナ24の押下力が解除された状態にある。従って、アンテナ24が弾性部材32の付勢力によって本体筐体16内で上昇した第1位置(ノート位置)に配置される。
アンテナ24が第1位置にある状態で、携帯用情報機器10がタブレット型PCの使用形態に変形されると、図5に示すようにリンク部材30が後方に移動する。これに伴って駆動端部28aが後方に移動するため、基部28bが軸周りに図中で反時計回り方向に回転する。その結果、押圧片27が下方向に揺動し、アンテナ24が弾性部材32の付勢力に抗して強制的に押し下げられて下降して第2位置(タブレット位置)に配置される。
一方、アンテナ24が第2位置にある状態で、携帯用情報機器10が再びノート型PCの使用形態に変形されると、図4に示すようにリンク部材30が前方に移動する。これに伴って駆動端部28aが前方に移動するため、基部28bが軸周りに図中で時計回り方向に回転する。その結果、押圧片27が上方向に揺動し、アンテナ24が弾性部材32の付勢力によって上昇して再び第1位置に復帰する。
本実施形態に係る携帯用情報機器10では、このような移動機構26の動作をディスプレイ筐体14の開閉位置によるヒンジ12Lの回転動作と連動する構成としている。そこで、次にディスプレイ筐体14の回動動作と移動機構26とを連動させるヒンジ12Lの構成例、及びヒンジ12Lと移動機構26との間を連係させるリンク機構50の構成例について説明する。
先ず、ヒンジ12Lの構成例を説明する。
図7は、ヒンジ12Lの一構成例を模式的に示す平面図である。本実施形態では、アンテナ24を本体筐体16の左側に配置しているため、一方のヒンジ12Lと移動機構26とを連動させる構成としたが、移動機構26は右側のヒンジ12R又は両ヒンジ12L,12Rと連動する構成であってもよい。
図7に示すように、ヒンジ12Lは、左右方向に延在する第1シャフト(第1軸)40と、第1シャフト40と平行して設置された第2シャフト(第2軸)41と、第1シャフト40及び第2シャフト41を回転可能に軸支して収納する箱状のヒンジ筐体42とを備える(図2及び図3も参照)。
第1シャフト40は、一端部がディスプレイ筐体14に設けられた図示しない嵌合孔に嵌入固定されることで該ディスプレイ筐体14と一体的に回転する。第2シャフト41は、一端部が本体筐体16に設けられた図示しない嵌合孔に嵌入固定されることで該本体筐体16と一体的に回転する。第1シャフト40及び第2シャフト41の大部分はヒンジ筐体42の内部に回転可能な状態で収納されている。これら第1シャフト40及び第2シャフト41は、例えば0度位置から180度位置までは第1シャフト40のみが回転し、180度位置から360度位置までは第2シャフト41のみが回転する構成とされている。勿論、他の回転角度位置で第1シャフト40及び第2シャフト41の回転が選択される構成であってもよく、例えば第1シャフト40及び第2シャフト41が図示しない歯車列等によって同期回転する構成であってもよい。
ヒンジ筐体42には本体筐体16の後端縁部に設けられた凸状部が入り込む凹状部42aが設けられており、この凹状部42aの一側面にはスパイラルピン44が突設されている。スパイラルピン44は本体筐体16側の第2シャフト41と同軸上に設けられ、ヒンジ筐体42の回動動作に連動して第2シャフト41と同軸で回転する。スパイラルピン44の外周面には、図8に示す展開図に示された形状からなるレール溝46が螺旋状に形成されている。
レール溝46は、スパイラルピン44の外周面で軸方向に沿って螺旋を描くように形成され、スパイラルピン44の左側から右側に向かう溝である。レール溝46には、後述するリンク機構50を構成するヒンジリンク52の係合片52aが摺動可能に係合している。
ディスプレイ筐体14が180度位置から360度位置まで回動する間は第2シャフト41が回転するため、この回転に応じてスパイラルピン44が回転し、これにより係合片52aはレール溝46を移動する。一方、ディスプレイ筐体14が0度位置から180度位置まで回動する間は第2シャフト41が回転しないためスパイラルピン44も回転せず、このため係合片52aはレール溝46の始点となる一端部に留まる。なお、例えば第1シャフト40と第2シャフト41を同期回転する構成とした場合は、レール溝46の始点となる一端部にスパイラルピン44の周方向に沿う溝(空振り溝)を設け、0度位置から180度位置の間はこの周方向に沿う溝を係合片52aが移動するように構成すればよい。
次に、リンク機構50の構成例を説明する。
図9は、0度位置から180度位置の間でのリンク機構50の状態を模式的に示す平面図であり、図10は、360度位置でのリンク機構50の状態を模式的に示す平面図である。
図9及び図10に示すように、リンク機構50は、本体筐体16の内部で動作するものであり、本体筐体16の内面で左右方向に移動可能に支持されたヒンジリンク52と、本体筐体16の内面に対して一端側の回動軸54を中心として回動可能に支持された揺動部材56と、揺動部材56の回動軸54とは反対側の他端側に対して作用ピン58を介して回転可能に連結されたリンク部材30とを備える。リンク機構50を構成するヒンジリンク52、揺動部材56及びリンク部材30は、例えば本体筐体16の表面16aを構成する筐体カバーの内面に対して移動可能に支持される。
ヒンジリンク52は、後方へと突出してスパイラルピン44のレール溝46に係合する係合片52aを有したL字形状のプレートである。ディスプレイ筐体14が回動されてスパイラルピン44が回転すると、ヒンジリンク52は係合片52aがレール溝46を摺動することで左右方向にスライド移動する(図9及び図10参照)。
揺動部材56は、回動軸54が設けられたヒンジリンク52側の一端側に膨らんだ湾曲形状を有する略三角形状のプレートである。揺動部材56は、回動軸54の後側となる位置でヒンジリンク52との間が連結ピン62によって互いに回転可能な状態で連結されている。揺動部材56の回動軸54とは反対側の他端側は、作用ピン58によってリンク部材30と回転可能に連結されている。
リンク部材30は、図示しないガイド構造によって本体筐体16に対して前後方向にスライド可能に設けられた長尺矩形状の棒状部材である。リンク部材30は、その後端部に作用ピン58が突設されており、この作用ピン58が揺動部材56に回転可能に連結されている。
このようなリンク機構50では、スパイラルピン44の回転を受けてヒンジリンク52が左右方向にスライド移動すると、連結ピン62が力点となると共に回動軸54が回動支点となって揺動部材56が回動し、作用ピン58が作用点となってリンク部材30が前後方向に移動する。
次に、リンク機構50によって連動するディスプレイ筐体14の回動動作と移動機構26及びアンテナ24の動作の関係を説明する。
先ず、ディスプレイ筐体14が0度位置から180度位置までの間は、第2シャフト41が回転しないためスパイラルピン44も回転せず、図9に示すように初期位置にあるヒンジリンク52によって揺動部材56が図中で最も反時計方向に回動した位置にあり、作用ピン58が最も前方となる位置にある。このため、リンク部材30も最も前側に移動した位置にある。
これにより、携帯用情報機器10がノート型PCの使用形態(例えば90度位置〜150度位置)にある状態では、図4に示すようにアンテナ24が弾性部材32の付勢力によって本体筐体16内で上昇した第1位置に配置される。この第1位置では、アンテナ24は、本体筐体16の裏面16bよりも表面16aに近接した位置にある。その結果、ノート型PCの使用形態で携帯用情報機器10の底面となる裏面16bとの間に電波に関する法令を所定値以下とするのに十分な距離Lを確保できる。
次に、ディスプレイ筐体14が180度位置を超えて開き方向に回動されると、ヒンジ12Lのヒンジ筐体42も回動し、スパイラルピン44が回転するため、180度位置から360度位置までの間は、ヒンジリンク52の係合片52aがレール溝46を摺動する(図9参照)。その結果、180度位置から360度位置までの間でのスパイラルピン44の回転により、図10に示すようにヒンジリンク52が進動方向(図10中で右側)に押し出し移動されて揺動部材56を時計方向に回動させる。そして、360度位置では作用ピン58を介してリンク部材30が最も後方へと進動した位置となる。
これにより、携帯用情報機器10がタブレット型PCの使用形態(360度位置)にある状態では、図5に示すようにアンテナ24が移動機構26の押圧片27によって押下されて本体筐体16内で下降した第2位置に配置される。この第2位置では、アンテナ24は、本体筐体16の表面16aよりも裏面16bに近接した位置にある。その結果、タブレット型PCの使用形態で携帯用情報機器10の底面となる表面16aとの間に電波に関する法令を所定値以下とするのに十分な距離Lを確保できる。
一方、360度位置にあるディスプレイ筐体14を閉じ方向に回動動作させる場合には、上記の開き方向への回動動作と逆方向の動作が生じる。すなわち、ディスプレイ筐体14が360度位置から180度位置へと回動されるのに伴い、リンク部材30が前方へと移動して押圧片27のアンテナ24に対する押下作用が次第に解除される。その結果、180度位置ではアンテナ24が弾性部材32の付勢力によって第1位置に復帰する。
以上のように、本実施形態に係る携帯用情報機器10では、表面16aに操作手段(例えばキーボード20)を有する本体筐体16と、表面14aにディスプレイ18を有するディスプレイ筐体14とをヒンジ12L,12Rによって回動可能に連結し、本体筐体16とディスプレイ筐体14の表面14a,16a同士が対面する0度位置から本体筐体16とディスプレイ筐体14の裏面14b,16b同士が対面する360度位置まで回動可能とした構成において、本体筐体16の内部に配設されたアンテナ24と、本体筐体16に対するディスプレイ筐体14の回動動作と連動して動作し、アンテナ24を本体筐体16の裏面16bよりも表面16aに近接した第1位置と、本体筐体16の表面16aよりも裏面16bに近接した第2位置とに移動させる移動機構26とを備える。
従って、当該携帯用情報機器10では、ノート型PCの使用形態とタブレット型PCの使用形態とで機器の底面が異なる構成のコンバーチブル型PCであっても、移動機構26によって使用形態に応じた位置にアンテナ24が移動する。これにより、各使用形態に応じた2つのアンテナを搭載しなくても、各使用形態での底面とアンテナ24との間に電波に関する法令を所定値以下とするのに十分な距離Lを確保することができ、低コストで電波に関する法令の基準を満たすことができる。しかも、本体筐体16内でアンテナ24を移動させることで、各使用形態での底面とアンテナ24との間の距離を確保できる。このため、筐体が厚くなることを阻止して薄型化を図りつつ、アンテナ24と底面の間の距離は確保できる。また、例えば一方の使用形態の場合にアンテナ24からの送信電力を低下させる必要もなく、常に所定の送信電力をアンテナ24に供給できるため、その送信品質が低下することもない。
当該携帯用情報機器10では、移動機構26はディスプレイ筐体14を本体筐体16に対して開閉させた際のヒンジ12Lの回転動作に連動してアンテナ24を移動させる。このため、使用形態を検出する手段等を用いない簡素な構成で使用形態の変化とアンテナ24の位置とを連動させることができる。
当該携帯用情報機器10は、コンバーチブル型PCのため、移動機構26は、少なくとも0度位置から180度位置までの間の所定角度範囲(本実施形態では0度位置から180度位置)ではアンテナ24を第1位置に配置し、少なくとも360度位置ではアンテナ24を第2位置に配置する。これにより、ノート型PCでの使用形態とタブレット型PCでの使用形態のそれぞれに最適な位置にアンテナ24を自動的に配置することができる。勿論、移動機構26によってアンテナ24を第1位置又は第2位置に配置する角度位置は、搭載される携帯用情報機器の仕様等によって適宜変更可能である。
移動機構26は、アンテナ24を押下する押圧片27を有する回転軸部材28と、ヒンジ12Lの回転動作に連動して回転軸部材28を回転させるリンク部材30と、アンテナ24を押圧片27による押下方向とは逆方向に付勢する弾性部材32とを備える。これにより、機械要素を用いた簡素な構成でアンテナ24の配置を制御することができる。
勿論、移動機構26やリンク機構50は他の構成であってもよい。例えば携帯用情報機器10がノート型PCの使用形態にある状態とタブレット型PCの使用形態にある状態を検知し、或いはヒンジ12Lの回転角度に応じて動作する電動モータを搭載し、この電動モータの動力を利用してアンテナ24を第1位置と第2位置とに移動させてもよい。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
上記実施形態では回転軸部材28の押圧片27によってアンテナ24を押下動作させる構成を例示したが、例えば回転軸部材28の押圧片27によってキーボード20のキートップ又はその周囲の枠体(コスメティックフレームやベゼルフレーム)を携帯用情報機器10の使用形態に応じて上下動させ、その上下動作にアンテナ24の上下動作を連動させてもよい。
10 携帯用情報機器
12L,12R ヒンジ
14 ディスプレイ筐体
14a,16a 表面
14b,16b 裏面
16 本体筐体
18 ディスプレイ
20 キーボード
24 アンテナ
26 移動機構
27 押圧片
28 回転軸部材
30 リンク部材
32 弾性部材
34 ベース部材
50 リンク機構

Claims (4)

  1. 表面に操作手段を有する本体筐体と、表面にディスプレイを有するディスプレイ筐体とをヒンジによって回動可能に連結し、前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の表面同士が対面する0度位置から前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の裏面同士が対面する360度位置まで回動可能とした携帯用情報機器であって、
    前記本体筐体の内部に配設されたアンテナと、
    前記本体筐体に対する前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動して動作し、前記アンテナを前記本体筐体の裏面よりも表面に近接した第1位置と、前記本体筐体の表面よりも裏面に近接した第2位置とに移動させる移動機構と、
    を備えることを特徴とする携帯用情報機器。
  2. 請求項1記載の携帯用情報機器において、
    前記移動機構は、前記ディスプレイ筐体を前記本体筐体に対して開閉させた際の前記ヒンジの回転動作に連動して前記アンテナを移動させることを特徴とする携帯用情報機器。
  3. 請求項2記載の携帯用情報機器において、
    前記移動機構は、少なくとも前記0度位置から180度位置までの間の所定角度範囲では前記アンテナを前記第1位置に配置し、少なくとも前記360度位置では前記アンテナを前記第2位置に配置することを特徴とする携帯用情報機器。
  4. 請求項2又は3記載の携帯用情報機器において、
    前記移動機構は、前記アンテナを押下する押圧片を有する回転軸部材と、前記ヒンジの回転動作に連動して前記回転軸部材を回転させるリンク部材と、前記アンテナを前記押圧片による押下方向とは逆方向に付勢する弾性部材とを備えることを特徴とする携帯用情報機器。
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