JP2017151428A - トナー及びトナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
メディア等速性に対応していくために、トナーには低温から高温まで幅広い定着温度範囲で適正に定着を完了することが求められるようになってきている。
幅広い定着温度範囲で適正にトナーを定着させるために、トナー中にワックスを含有させトナーに離型性を持たせる方法がある。この場合、トナー中のワックスの分散状態は、トナーの性質に重大な影響を及ぼすため、微細かつ均一であることが望まれる。
トナー中のワックスの分散状態を制御するために、トナー中にワックス分散剤を含有させる技術が提案されている(特許文献1)。
また、幅広い定着可能温度で定着を完了させるために、シャープメルト性を有する結晶性樹脂をトナーへ添加し、低温定着性を向上させたトナーも種々提案されている(特許文献2)。
また、特許文献2において、高速機では、依然として低温定着性が不足しており、高温高湿環境下に長期間放置されるとブロッキングを起こすことがあった。特に、結晶性樹脂とともに溶融混練した溶融混練粉砕トナーは、混練時の粘度が低くなるため、混練時に十分な混練負荷をかけることが難しい。そのため、顔料やワックスなどトナー中の各種材料が十分に分散せず、帯電性などに劣る場合があった。
以上のように、トナー中のワックスの分散状態を制御し、帯電性と低温定着性、耐ブロッキング性を満足させるためには、依然として検討の余地がある。
本発明は、上記課題を解決したトナーを提供するものである。
具体的には、トナー粒子に含まれるワックスの分散状態を制御し、かつ、ワックスのトナー粒子表面への移行を制御したトナーを提供することにある。
また、本発明は、低温定着性、耐ブロッキング性を満足しつつ、高温高湿環境下であっても、十分な帯電性を発揮できるトナーを提供することにある。
結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックス及びワックス分散剤を含む樹脂組成物を
溶融混練して得られた混練物を冷却し、得られた冷却物を粉砕して得られた樹脂粒子を熱処理する工程を経て製造されたトナー粒子を有するトナーであって、
該ワックス分散剤が、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体であり、
該スチレンアクリル系ポリマーが、シクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットを有する重合体であり、
該ポリプロピレンの融点(℃)をMp(p)とし、該炭化水素ワックスの融点(℃)をMp(w)としたときに、下記式1及び式2を満足することを特徴とするトナーに関する。
70≦Mp(p)≦90 (式1)
|Mp(p)−Mp(w)|≦20 (式2)
また、本発明は、
結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックス及びワックス分散剤を含む樹脂組成物を溶融混練し混練物を得る工程、
該混練物を冷却し冷却物を得る工程、
該冷却物を粉砕して樹脂粒子を得る工程、
該樹脂粒子を熱処理する工程、を含み、
該ワックス分散剤が、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体であり、
該スチレンアクリル系ポリマーが、シクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットを有する重合体であり、
該ポリプロピレンの融点(℃)をMp(p)とし、該炭化水素ワックスの融点(℃)をMp(w)としたときに、下記式1及び式2を満足することを特徴とするトナーの製造方法に関する。
70≦Mp(p)≦90 (式1)
|Mp(p)−Mp(w)|≦20 (式2)
また、本発明によれば、低温定着性、耐ブロッキング性を満足しつつ、高温高湿環境下であっても、十分な帯電性を発揮できるトナーを提供することが可能となる。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックス及びワックス分散剤を含む樹脂組成物を
溶融混練して得られた混練物を冷却し、得られた冷却物を粉砕して得られた樹脂粒子を熱処理する工程を経て製造されたトナー粒子を有するトナーであって、
該ワックス分散剤が、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体(以下、グラフト重合体ともいう)であり、
該スチレンアクリル系ポリマーが、シクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットを有する重合体であり、
該ポリプロピレンの融点(℃)をMp(p)とし、該炭化水素ワックスの融点(℃)を
Mp(w)としたときに、下記式1及び式2を満足することを特徴とする。
70≦Mp(p)≦90 (式1)
|Mp(p)−Mp(w)|≦20 (式2)
該ワックス分散剤は、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体である。
そして、ポリプロピレンの融点(℃)をMp(p)とし、炭化水素ワックスの融点(℃)をMp(w)としたときに、上記式1及び式2を満足する場合、ワックス分散性が制御され、ワックスのトナー表面への移行が抑制されたトナーとすることが可能となる。
つまり、該ワックス分散剤は、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合した構造を有していることによって、炭化水素ワックスと結着樹脂の界面に介在することができる。
すなわち、ワックス分散剤が、炭化水素ワックスと結着樹脂との間で界面活性剤のようにふるまうことによって、トナー粒子中で炭化水素ワックスを微分散させることができる。
また、ワックス分散剤のワックス分散効果を高めるために、ポリプロピレンを用いることが重要である。ポリプロピレンには、三級炭素が多数あり、水素引き抜きによるグラフト反応を起こす部位が多数存在するため、グラフト化率を高めることが可能で、炭化水素ワックスの分散効果を高めることができる。
本発明では、ワックス分散剤がトナー粒子表面に移行しても、スチレンアクリル系ポリマーが、嵩高いシクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットを有することから、炭化水素ワックスのトナー表面への露出を抑制していると考える。
その結果、トナーを高温高湿環境下に長期にわたり放置しても、トナーの流動性が損なわれず、耐ブロッキング性も向上し、かつ、帯電性が低下しないと考える。
また、ワックス分散剤が、トナー粒子表面に移行した場合でも、嵩高いシクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットの高い疎水性によって、トナー粒子表面の疎水性が高まり、高温高湿環境下に放置しても、水分の吸着を抑え、帯電低下などの問題を回避することができたと考える。
70≦Mp(p)≦90 (式1)
好ましくは、75≦Mp(p)≦87である。
|Mp(p)−Mp(w)|≦20 (式2)
好ましくは、|Mp(p)−Mp(w)|≦15である。
該Mp(p)及びMp(w)が上記関係を満たす場合、炭化水素ワックスが微分散された状態でトナー粒子となる。本発明のトナーでは、溶融混練後に冷却される過程で、炭化水素ワックスとワックス分散剤が同じ温度帯で固化されるため、炭化水素ワックスとワッ
クス分散剤が近接した状態で固化されていると考えらえる。
つまり、炭化水素ワックスが微分散した状態を維持したまま、結着樹脂と炭化水素ワックスの界面でワックス分散剤も固化していると考えられる。
ワックス分散剤を構成するポリプロピレンは、炭化水素ワックスと融点は近いが、分子量が炭化水素ワックスより一桁以上大きい。そのため、高温高湿環境下に長期間にわたり放置した場合や、熱処理を行うため、高温にさらされても、ワックス分散剤自体がトナー粒子表面へと移行しにくい。
そのため、該ワックス分散剤がアンカーとなることで、炭化水素ワックス自体のトナー粒子表面への移行を抑制し、炭化水素ワックスが微分散した状態を維持し得るものと推察している。
ここで、該[Mp(p)]が90℃を超える場合、ポリプロピレンの軟化点や分子量が大きくなり、ワックス分散剤としての粘度が上昇してしまう。
その結果、トナーの粘度にも影響を与え、とくに低温定着性が低下する。
一方、該[Mp(p)]が70℃よりも低い場合、トナーが熱を受けたときに、ワックス分散剤の粘度が低くなり、かつ、ポリプロピレンの分子量も小さいため、ワックス分散剤もトナー表面に移行しやすくなる。
その結果、炭化水素ワックスのトナー粒子表面への移行を抑制する効果が発現しにくくなり、帯電性が低下する。
さらに、ワックス分散剤が界面に存在しないため、アンカー効果も発現しにくく、トナー粒子が熱を受けると、炭化水素ワックスがトナー粒子表面に移行し、トナーの流動性が低下し、帯電性が低下する。
また、本発明において、トナー粒子中のワックス分散剤の含有量は、1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。
また、本発明において、ワックス分散剤のワックスに対する質量比(ワックス分散剤/ワックス)は、0.4以上5.0以下であることが好ましく、0.8以上3.0以下であることがより好ましい。
さらに、ワックス分散剤の軟化点(Tm)は、100℃以上130℃以下であることが好ましく、115℃以上125℃以下であることがより好ましい。
なお、本発明において、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーをグラフト重合させる方法は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
ここで、シクロアルキル(メタ)アクリレートは、シクロアルキルアクリレート又はシクロアルキルメタクリレートを意味する。
該シクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットは、下記式(3)で表すことができる。ここで、モノマーユニットとは、ポリマー中のモノマー物質の反応した形態をいう。
該シクロアルキル基の具体例として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、t−ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などが挙げられる。
また、該シクロアルキル基は、置換基としてアルキル基、ハロゲン原子、カルボキシ基、カルボニル基、ヒドロキシ基などを有することもできる。該アルキル基としては、炭素数1以上4以下のアルキル基が好ましい。
なお、置換基の位置及び数は任意であり、置換基を2以上有する場合、当該置換基は同一でも異なっていてもよい。
また、該ワックス分散剤のシクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットは、疎水性の観点から、シクロヘキシルメタクリレートであることが好ましい。シクロヘキシルメタクリレートを用いることで、ワックス分散剤の疎水性が向上し、ワックス分散剤の水分吸着量を低減させることできる。その結果、高温高湿環境下での水分吸着量も低減でき、帯電特性が向上していると考えられる。
非晶性ポリエステル樹脂としては、非晶性飽和ポリエステル樹脂、非晶性不飽和ポリエステル樹脂、又はその両者を適宜選択して使用することが可能である。
非晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分とから構成される通常のものが使用でき、両成分については以下に例示する。
アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ブテンジオール、オクテンジオール、シクロヘキセンジメタノール、水素化ビスフェノールA、下記式(I)で表されるビスフェノール誘導体、下記式(I)の水添物、下記式(II)で示されるジオール類が挙げられる。
さらには、炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸のような不飽和ジカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。
さらに、多価アルコール成分として、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビット、ソルビタン、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルなどが挙げられる。また、多価カルボン酸成分として、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物などが挙げられる。
チタン系の触媒を用いて縮重合した非晶性ポリエステル樹脂は、均質なポリエステル樹脂になりやすいため、トナー粒子間でのばらつきも少なくなる。
上記非晶性ポリエステル樹脂は、帯電安定性の観点から、酸価は1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることが好ましい。30mgKOH/g以下であることにより、トナーの帯電性が安定化しやすいため、特に高温高湿度環境下での現像効率が向上しやすい。
また、非晶性ポリエステル樹脂は、軟化点の低い非晶性ポリエステル樹脂Aと、軟化点の高い非晶性ポリエステル樹脂Bを混ぜ合わせて使用してもよい。非晶性ポリエステル樹脂Aと非晶性ポリエステル樹脂Bの含有比率(A/B)は質量基準で50/50〜95/5であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。
ここで、非晶性ポリエステル樹脂Aの軟化点は、65℃以上110℃以下であることが好ましく、非晶性ポリエステル樹脂Bの軟化点は、115℃以上150℃以下であること
が好ましい。
また、非晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含有することにより、より低温での定着が可能となり、低温定着性を向上させることができる点でも好ましい。
さらに、上記ワックス分散剤と結晶性ポリエステル樹脂を組合せることで、炭化水素ワックスの分散性だけでなく、着色剤の分散性も向上していることが確認された。
通常、結晶性ポリエステル樹脂を有するトナーを溶融混練して製造する場合、溶融混練系の粘度低下によって、着色剤などの分散性が低下することがある。その結果、着色力が低下し、トナー載り量を多くすることによって、画像形成する必要から、トナー消費量が増えてしまう。しかし、本発明のトナーにおいては、高い着色力が発現し、着色剤が微分散していることが確認されている。
つまり、該ワックス分散剤は、結晶性ポリエステル樹脂を含有する溶融混練系の粘度調整剤及び相溶化剤としても機能しているものと推察している。
また、ワックス分散剤のポリプロピレン部分の融点は70℃以上90℃以下と低いものの、例えば、一般的なトナーワックス用途のポリプロピレンよりも分子量が一桁以上大きい。したがって、本発明で用いるグラフト重合したワックス分散剤は、ポリプロピレンから、さらに分子量が増大していることになる。すなわち、該ワックス分散剤の分散性及び相溶性効果に加え、ワックス分散剤の高分子量化による増粘効果も加わって、結晶性ポリエステル樹脂を含有する混練物においても着色剤の分散性が向上し、トナーの着色力が向上したものと考えられる。
該結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、上記非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上15.0質量部以下であることが好ましく、2.0質量部以上10.0質量部以下であることがより好ましい。結晶性ポリエステル樹脂の含有量が上述の範囲であるとき、十分な低温定着性が発現し、トナー中に結晶性ポリエステル樹脂が微分散させることができるためより好ましい。
なお、本発明において、結晶性樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において吸熱ピークが観測される樹脂である。
本発明において、結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオール及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するアルコール成分と、炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するカルボン酸成分との縮重合物であることが好ましい。
その中でも、上記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオール及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するアルコール成分と、炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するカルボン酸成分との縮重合物であることが、低温定着性と耐ブロッキング性の観点からより好ましい。
ては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジオールであるとよい。
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブタジエングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、及び1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
これらの中でも、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、及び1,12−ドデカンジオールなどのような直鎖脂肪族α,ω−ジオールが好ましく例示される。
本発明において、誘導体としては、上記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、上記ジオールをエステル化した誘導体が挙げられる。
本発明において、結晶性ポリエステル樹脂を構成するアルコール成分において、上記炭素数2以上22以下(好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジオール及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が、全アルコール成分に対して、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
該多価アルコールのうち、上記脂肪族ジオール以外のジオールとしては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどの芳香族アルコール;1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
また、多価アルコールのうち3価以上の多価アルコール単量体としては、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンなどの芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどの脂肪族アルコールなどが挙げられる。
例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸が挙げられる。また、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルを加水分解したものなども含まれる。
本発明において、誘導体としては、上記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、上記ジカルボン酸成分の酸無水物、ジカルボン酸成分をメチルエステル化、エチルエステル化、又は酸クロライド化した誘導体が挙げられる。
本発明において、結晶性ポリエステル樹脂を構成するカルボン酸成分において、上記炭素数2以上22以下(好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジカルボン酸及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物が、全カルボン酸成分に対して、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルなども含まれる。
また、その他の多価カルボン酸において、3価以上の多価カルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、及びピロメリット酸などの芳香族カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、などの脂肪族カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルなどの誘導体なども含まれる。
特に、低温定着性と耐ブロッキング性を一段高いレベルで両立するという点から、結晶性ポリエステル樹脂のモノマー構成として、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオールと、炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸を用いることがより好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の分子鎖の末端に脂肪族化合物が縮合していることで、トナーの耐ブロッキング性が向上する。このことから、末端に脂肪族化合物が結合することで、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化速度が高まり、溶融混練後の冷却工程でより微分散した状態で固定化されると考えられる。
一般的に結晶部位は、結晶核ができた後に、結晶が成長するとされている。本発明では、結晶性ポリエステル樹脂の分子鎖末端に脂肪族化合物が結合していることで、分子鎖末端の脂肪族化合物が結晶構造をとりうる部位(以下、部位aという)の結晶成長を促進することができ、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化速度を向上させることができる。
脂肪族化合物としては、部位aよりも結晶化速度が速い化合物であれば特に制限されるものではない。但し、結晶化速度が速いという観点から、主鎖として炭化水素部位を含み、結晶性ポリエステル樹脂の分子鎖末端と反応しうる官能基を1つ以上有する化合物であることが好ましい。さらに、炭化水素部位が直鎖状であり、結晶性ポリエステル樹脂の分子鎖末端と反応する官能基数が1つである化合物が好ましい。
また、脂肪族化合物が一定数以上の炭素数を有することで、脂肪族化合物の結晶化度が高くなり、さらに、結晶性ポリエステル樹脂の部位aよりも分子運動しやすくなり、脂肪族化合物としての結晶化速度を上げることができるという観点からも好ましい。
脂肪族化合物の含有割合は、結晶化速度を上げるという観点から、結晶性ポリエステル樹脂の原料モノマー100mol部に対して、0.1mol部以上10.0mol部以下であることがより好ましく、より好ましくは0.2mol部以上7.0mol部以下である。
上記の範囲内であれば、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との相溶性を適度に調整でき、良好な低温定着性が得られる。
炭素数10以上20以下の脂肪族モノアルコールとしては、デカノール、ウンデカノール、ラウリルアルコール(ドデカノール)、トリデカノール、ミリスチルアルコール(テトラデカノール)、ペンタデカノール、パルミチルアルコール(ヘキサデカノール)、マルガリルアルコール(ヘプタデカノール)、ステアリルアルコール(オクタデカノール)、ノナデカノール、アラキジルアルコール(イコサノール)が挙げられる。
サンプル2mgを精秤し、クロロホルム2mLを加えて溶解させてサンプル溶液を作製する。樹脂サンプルとしては結晶性ポリエステル樹脂を用いるが、結晶性ポリエステル樹脂が入手困難な場合には、結晶性ポリエステル樹脂を含有するトナーをサンプルとして代用することも可能である。次に、2,5−ジヒドロキシ安息香酸(DHBA)20mgを精秤し、クロロホルム1mLを添加して溶解させてマトリックス溶液を調製する。また、トリフルオロ酢酸Na(NaTFA)3mgを精秤した後、アセトンを1mL添加して溶解させてイオン化助剤溶液を調製する。
このようにして調製したサンプル溶液25μL、マトリックス溶液50μL、イオン化助剤溶液5μLを混合してMALDI分析用のサンプルプレートに滴下させ、乾燥させることで測定サンプルとする。
分析機器として、MALDI−TOFMS(Bruker Daltonics製 ReflexIII)を用い、マススペクトルを得る。得られたマススペクトルにおいて、オリゴマー領域(m/Zが2000以下)の各ピークの帰属を行い、分子末端に脂肪族化合物が結合した組成に対応するピークが存在するか否かを確認する。
本発明のトナーに用いられる炭化水素ワックスは、上記ワックス分散剤のポリプロピレン部分と極性が近く、相互に相溶できるものであれば特に限定されない。
該炭化水素ワックスとしては、例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒又はメタロセン触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいはこれらを水素添加して得られる合成炭化水素ワックスが挙げられる。
さらに、プレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワックスの分別を行ったものが、より好ましく用いられる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの[例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物];ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素;エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好ましい。
特にアルキレンの重合によらない方法により合成されたワックスがその分子量分布からも好ましいものである。また、パラフィンワックスも好ましく用いられる。
低温定着性、耐ホットオフセット性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素ワックスも好適に例示できる。
本発明において、炭化水素ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
また、示差走査熱量測定(DSC)装置で測定される昇温時の吸熱曲線において、炭化水素ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度としては、45℃以上140℃以下であることが好ましい。炭化水素ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度が上記範囲内であるとトナーの耐ブロッキング性と耐ホットオフセット性を両立できるため好ましい。
トナーに含有できる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30.0質量部以下であることが好ましい。
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。
ポジ系荷電制御剤としては、四級アンモニウム塩、前記四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。
荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
本発明のトナーには、必要に応じて無機微粒子を含有させることもできる。
無機微粒子は、トナー粒子に内添してもよいし外添剤としてトナー粒子と混合してもよい。
外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムのような無機微粒子が好ましい。無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物のような疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。
流動性向上のための外添剤としては、比表面積が50m2/g以上400m2/g以下の無機微粒子が好ましく、耐久性安定化のためには、比表面積が10m2/g以上50m2/g以下の無機微粒子であることが好ましい。流動性向上や耐久性安定化を両立させるためには、比表面積が上記範囲の無機微粒子を併用してもよい。
外添剤は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10.0質量部以下使用することが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いることができる。
本発明のトナーは、一成分系現像剤としても使用できるが、ドット再現性をより向上させるために、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として用いることが好ましい。また、長期にわたり安定した画像が得られるという点でも好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、又は、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライトなどの磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)など、一般に公知のものを使用できる。
本発明のトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際の磁性キャリアの混合比率は、二成分系現像剤中のトナー濃度として、好ましくは2質量%以上15質量%以下であり、より好ましくは4質量%以上13質量%以下である。
次に、本発明における粉砕法でのトナーを製造する手順について説明するが、下記に限定されるものではない。
本発明のトナーの製造方法は、結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックス及びワックス分散剤、並びに、必要に応じて荷電制御剤などの材料を含む樹脂組成物を溶融混練し混練物を得る工程、
該混練物を冷却し冷却物を得る工程、
該冷却物を粉砕して樹脂粒子を得る工程、
該樹脂粒子を熱処理する工程、を含む。
すなわち、本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックス及びワックス分散剤を含む樹脂組成物を溶融混練して得られた混練物を冷却し、得られた冷却物を粉砕して得られた樹脂粒子を熱処理する工程を経て製造されたトナー粒子を有するトナーである。
混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(三井鉱山社製)が挙げられる。
(2)樹脂組成物を溶融混練して、結着樹脂中に着色剤などを分散させる。
該溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーのようなバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(三井鉱山社製)が挙げられる。
(3)溶融混練して得られた混練物は、2本ロールなどで圧延され、水などによって冷却する。
(4)冷却物は、下記手段により所望の粒径にまで粉砕し、樹脂粒子を得る。
例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルのような粉砕機で粗粉砕した後、さらに、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕するとよい。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級してもよい。
(5)上記樹脂粒子を熱処理する。
該熱処理工程は、熱を加えて樹脂粒子を処理するものであれば、特に限定されない。
本発明では、熱処理工程での樹脂粒子の合一、形状の均一性の観点から、熱風による処理であることが好ましい。
原料定量供給手段1により定量供給された樹脂粒子は、圧縮気体流量調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管3を通過した樹脂粒子は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室6に供給された樹脂粒子は、処理室6内に設けられた樹脂粒子の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室6に供給された樹脂粒子は、処理室6内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された樹脂粒子を熱処理するための熱風は、熱風供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室6内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる(なお、11は熱風供給手段出口を示す)。処理室6内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100℃以上300℃以下であることが好ましく、130℃以上170℃以下であることがより好ましい。熱風供給手段7の出口部における温度が上記の範囲内であれば、樹脂粒子を加熱しすぎることによる粒子の融着や合一を防止しつつ、粒子を均一に処理することが可能となる。
次に、冷却された熱処理樹脂粒子は、処理室6の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段10の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された樹脂粒子の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、回収手段10も、旋回された樹脂粒子の旋回方向を維持するように、処理室6の外周部に接線方向に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体粒子供給口14から供給される熱処理前樹脂粒子の旋回方向、冷風供給手段8から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段7から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が
強化され、熱処理前樹脂粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前樹脂粒子の分散性がさらに向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃った熱処理樹脂粒子を得ることができる。
なお、上記熱処理工程は上記微粉砕の後であってもよいし、分級の後でもよい。
樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂約3mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、以下の条件で測定する。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:30℃
測定終了温度:180℃
測定範囲30〜180℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。一度180℃まで昇温させ10分間保持し、続いて30℃まで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、温度30〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度(Tg)とする。
ポリプロピレン及び炭化水素ワックスの融点、並びに、結晶性ポリエステル樹脂の融点は、示差走査熱量分析装置「Q2000」(TA Instruments社製)を用いて、以下の条件にて測定する。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料約3mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、一回測定を行う。リファレンスとしてはアルミニウム製の空パンを用いる。
本発明において、得られた最大吸熱ピークのピーク温度を、融点(℃)とする。なお、最大吸熱ピークとは、ピークが複数あった場合に、吸熱量が最大となるピークのことを意味する。
実施例における、分級工程にて分級された樹脂粒子、及び、樹脂粒子と分別され回収された微粒子側粉体を、上記融点の測定方法を用い、ワックス由来の最大吸熱ピークの吸熱量(ΔH)をそれぞれ測定する。樹脂粒子のΔHをM、微粒子側粉体のΔHをFとして、FをMで除した値(F/M)にてワックス分散性を評価する。
上記において、ワックス由来の最大吸熱ピークがワックス以外に由来する吸熱ピークと重なっていない場合には、得られた最大吸熱ピークの吸熱量をそのままワックスに由来する最大吸熱ピークの吸熱量として扱う。
一方、ワックス由来の最大吸熱ピークがワックス以外に由来する吸熱ピークと重なっている場合は、ワックス以外に由来する吸熱量を、得られた最大吸熱ピークの吸熱量から差し引く。
なお、最大吸熱ピークの吸熱量(ΔH)はピークの面積から上記装置付属の解析ソフトを用いて計算により求める。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10mL
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
樹脂などの軟化点は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。
本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。
なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm2
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer
3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメック
ス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。
まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2mL加える。
さらに、測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2mL添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナーを計測する。
そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定し、トナーの平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
加熱乾燥した10Lのオートクレーブに、4000mLのn−ヘプタンを入れ、脱気した後、水素0.2MPaを導入した。さらに、プロピレンを導入し、重合温度90℃、全圧0.8MPaまで昇温及び昇圧した。
これに、トリイソブチルアルミニウム 5ミリモル、ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート 5マイクロモル、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド 1マイクロモルを加え、50分間重合した。
重合反応終了後、反応物を減圧下、乾燥することにより、プロピレン系重合体としてポリプロピレン1を得た。ポリプロピレン1の物性を表1に示した。
触媒量、重合温度、反応時間を調整し、所定の物性となるよう制御した以外は、ポリプロピレン1の製造例と同様してポリプロピレン2〜5を製造した。
表2に記載の原材料、及び配合比(質量部)で準備した。
まず、攪拌羽付き攪拌棒、窒素導入管、温度計、冷却管付四つ口フラスコにポリプロピレン3(PP3)10質量部を投入し、窒素を導入しながら160℃に昇温した。
その後、スチレン(St)70質量部、n−ブチルアクリレート(BA)10質量部、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)10質量部、ジ−t−ブチルパーオキシド 1質量部を5時間かけて滴下し、添加終了後、1時間減圧蒸留してワックス分散剤1を得た。ワックス分散剤1の物性を表2に示した。
なお、ワックス分散剤1は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた分子量分布の分析により、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体であることを確認した。
表2に記載の原材料、及び配合比(質量部)にて、反応時間とジ−t−ブチルパーオキシドの量を適宜調整して、所定の軟化点(Tm)が得られるよう調整した以外は、ワックス分散剤1と同様にして、ワックス分散剤2〜12を得た。ワックス分散剤2〜12の物性を表2に示した。
なお、ワックス分散剤2〜12は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた分子量分布の分析により、ポリプロピレン又はフィッシャートロプシュワックスにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体であることを確認した。
表2中において、略号の意味は以下の通りである。
St:スチレン
BA:n−ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
PP1:ポリプロピレン1
PP2:ポリプロピレン2
PP3:ポリプロピレン3
PP4:ポリプロピレン4
PP5:ポリプロピレン5
表3に示した原料モノマー及びオクチル酸錫(II)(原料モノマー総量100質量部に対して0.5質量部)を、冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に入れた。窒素ガス雰囲気下で撹拌しながら、160℃まで徐々に昇温し、撹拌しながら、160℃で5時間かけて反応させた。
その後、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、200℃に昇温し4時間反応させた(第一反応工程)。
その後、反応槽内の圧力を徐々に開放して常圧へ戻した後、原料カルボン酸成分及びアルコール成分の総量100mol部に対して、5.0mol部のオクタデカン酸を加え、常圧下にて200℃で2時間反応させた。その後、再び反応槽内を5kPa以下へ減圧して200℃で3時間反応させることにより結晶性ポリエステル樹脂1を得た(第二反応工程)。
得られた結晶性ポリエステル樹脂1の物性を表3に示す。
結晶性ポリエステル樹脂1の製造例において、第一反応工程のアルコール成分及び/又はカルボン酸成分のモル比率を表3となるようにそれぞれのモノマー量を変更し、第二反応工程の脂肪族化合物のモル比率も表3となるようにそれぞれ変更した以外は、同様にして結晶性ポリエステル樹脂2〜5を得た。
得られた結晶性ポリエステル樹脂2〜5の物性を表3に示す。
窒素導入管、冷却管、攪拌機及び熱電対を装備した5Lの四つ口フラスコを窒素で置換した後、表4に示した原料モノマー及びオクチル酸錫(II)を投入し、180℃で昇温後、10時間反応させた。さらに15mmHgで5時間反応させた後(第一反応工程)、第二反応工程として、表4に従い無水トリメリット酸を加え、180℃で3時間反応させて、非晶性ポリエステル樹脂Aを得た。樹脂物性を表4に示す。
非晶性ポリエステル樹脂Aの製造例において、表4に示した原材料を用い、第二反応工程において、軟化点が表4に示す温度に到達したのを確認して、反応を停止した以外は同様にして、非晶性ポリエステル樹脂Bを製造した。非晶性ポリエステル樹脂の物性を表4に示す。
表4中において、略号の意味は以下の通りである。
BPA−PO:ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物
BPA−EO:ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物
TPA:テレフタル酸
無水TMA:無水トリメリット酸
還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管、及びすり合わせ方式の撹拌装置を有する四つ口フラスコに、スチレン40質量部、シクロヘキシルメタクリレート10質量部、及びn−ブチルアクリレート20質量部を加えた。さらに、トルエン30質量部、メチルエチルケトン30質量部及びアゾビスイソバレロニトリル2.0質量部を加えた。得られた混合物を、窒素気流下、70℃で10時間保持し反応を行い、得られた反応物にヘキサンを注入して樹脂を沈殿析出させた。沈殿物を濾別後、洗浄を繰り返し、真空乾燥して樹脂C(ガラス転移温度(Tg):84℃、重量平均分子量(Mw):1.5×104)を得た。
・非晶性ポリエステル樹脂A 62.5質量部
・非晶性ポリエステル樹脂B 30.0質量部
・ワックス分散剤1 5.0質量部
・結晶性ポリエステル樹脂1 15.0質量部
・炭化水素ワックス(日本精蝋(株)製:HNP51) 5.0質量部
・カーボンブラック Nipex35(デグサ社製) 9.0質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.3質量部
(ボントロンE88 オリエント化学工業社製)
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した後、温度145℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて溶融混練した。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。
得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。
さらに、ファカルティF−300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、樹脂粒子1を得た。
運転条件は、分級ローター回転数を130s−1、分散ローター回転数を120s−1とした。また、分級工程にて樹脂粒子1と分別された微粒子側粉体については、別途回収し分析に供した。
得られた樹脂粒子1を、図1に示す熱処理装置を用いて熱処理を行い、トナー粒子1を得た。
運転条件は、フィード量を5kg/hr、熱風温度を170℃、熱風流量を6m3/min.、冷風温度を−5℃、冷風流量を4m3/min.、ブロワー風量を20m3/min.、インジェクションエア流量を1m3/min.とした。
100質量部のトナー粒子1、ヘキサメチルジシラザンで表面処理した疎水性シリカ微粒子(BET:200m2/g)1.0質量部、及びイソブチルトリメトキシシランで表面処理した酸化チタン微粒子(BET:80m2/g)1.0質量部を、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井三池化工機(株)製)で回転数30s−1、回転時間10minで混合して、トナー1を得た。
トナー1の重量平均粒径(D4)は6.0μmであり、平均円形度は0.965であった。トナーの物性を表5に示す。
トナー1の製造例において、表5に記載の材料を、表5に従い配合して製造した以外は、同様にして、トナー2〜22を得た。
表5において、略号の意味は以下の通りである。
FNP0090は、炭化水素ワックス(供給元 日本精蝋(株))
151Pは、炭化水素ワックス(供給元 三洋化成工業(株))
HNP11は、炭化水素ワックス(供給元 日本精蝋(株))
・工程1(秤量・混合工程):
Fe2O3 62.7質量部
MnCO3 29.5質量部
Mg(OH)2 6.8質量部
SrCO3 1.0質量部
上記材料を上記組成比となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた乾式振動ミルで5時間粉砕及び混合した。
・工程2(仮焼成工程):
得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、バーナー式焼成炉を用いて、窒素雰囲気下(酸素濃度0.01体積%)で、温度1000℃で4時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。得られた仮焼フェライトの組成は、下記の通りである。
(MnO)a(MgO)b(SrO)c(Fe2O3)d
上記式において、a=0.257、b=0.117、c=0.007、d=0.393
・工程3(粉砕工程):
得られた仮焼フェライトをクラッシャーで0.3mm程度に粉砕した後に、直径1/8インチのジルコニアビーズを用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を30質量部加え、湿式ボールミルで1時間粉砕した。得られたスラリーを、直径1/16インチのアルミナビーズを用いた湿式ボールミルで4時間粉砕し、フェライトスラリー(仮焼フェライトの微粉砕品)を得た。
・工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、仮焼フェライト100質量部に対して分散剤としてポリカルボ
ン酸アンモニウム1.0質量部、バインダーとしてポリビニルアルコール2.0質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、球状粒子に造粒した。得られた粒子を粒度調整した後、ロータリーキルンを用いて、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーの有機成分を除去した。
・工程5(焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%)で、室温から温度1300℃まで2時間で昇温し、その後、温度1150℃で4時間焼成した。その後、4時間をかけて、温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
・工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、磁力選鉱により低磁力品をカットし、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、体積分布基準の50%粒径(D50)37.0μmの磁性コア粒子1を得た。
シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8質量%
メチルメタクリレートモノマー 0.2質量%
メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4質量%
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
トルエン 31.3質量%
メチルエチルケトン 31.3質量%
アゾビスイソブチロニトリル 2.0質量%
上記材料のうち、シクロヘキシルメタクリレートモノマー、メチルメタクリレートモノマー、メチルメタクリレートマクロモノマー、トルエン、メチルエチルケトンを、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに入れ、窒素ガスを導入して窒素ガスで系内を置換した。その後、80℃まで加温し、アゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥して被覆樹脂1を得た。
次いで、30質量部の被覆樹脂1を、トルエン40質量部、及びメチルエチルケトン30質量部に溶解させて、重合体溶液1(固形分30質量%)を得た。
重合体溶液1(樹脂固形分濃度30%) 33.3質量%
トルエン 66.4質量%
カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 0.3質量%
(一次粒径25nm、窒素吸着比表面積94m2/g、DBP吸油量75mL/100g)
を、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーで1時間分散をおこなった。得られた分散液を、5.0μmのメンブランフィルターで濾過をおこない、被覆樹脂溶液1を得た。
(樹脂被覆工程):
常温で維持されている真空脱気型ニーダーに、磁性コア粒子1及び被覆樹脂溶液1を投入した(被覆樹脂溶液1の投入量は、100質量部の磁性コア粒子1に対して、樹脂成分として2.5質量部になる量)。投入後、回転速度30rpmで15分間撹拌し、溶媒が一定以上(80質量%)揮発した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、2時間かけてトルエンを留去し、冷却した。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口70μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)38.2μmの磁性キャリア1を得た。
92.0質量部の磁性キャリア1に対して、8.0質量部のトナー1を加え、V型混合機(V−20、セイシン企業製)により混合し、二成分系現像剤1を得た。
二成分系現像剤1の製造例において、表6のようにトナーを変更した以外は同様の操作を行い、二成分系現像剤2〜22を得た。
上記二成分系現像剤1を用いて、評価を行った。
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimageRUNNER ADVANCE C9075 PRO改造機を用い、シアン位置の現像器に二成分系現像剤を入れ、静電潜像担持体又は紙上のトナーの載り量が所望になるように現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、レーザーパワーを調整し、後述の評価を行った。改造点としては、定着温度、及びプロセススピードを自由に設定できるように変更したことである。
<評価1:ワックス分散性(F/M)>
トナー1の製造例の分級工程にて分級された樹脂粒子と、樹脂粒子と分別され回収された微粒子側粉体を用い、ワックス由来の最大吸熱ピークの吸熱量(ΔH)をそれぞれ測定した。
樹脂粒子のΔHをM、微粒子側粉体のΔHをFとして、FをMで除した値(F/M)にてワックス分散性を評価した。
ワックスが微分散せず、大きなドメインとして混練物中に存在する場合、粉砕過程において、ドメインが粉砕界面となり、ワックスドメインが樹脂中から遊離することになる。
遊離したワックスは分級工程にて、微粒子側粉体として回収されるため、ワックスの分散性が悪いと、ドメインを形成していたワックスが微粒子側粉体に回収される。
そのため、樹脂粒子と微粒子側粉体のワックス由来の最大吸熱ピークの吸熱量(ΔH)を比較することで、ワックス分散性の評価とし、下記評価基準で判断した。
(評価基準)
A:F/Mが1.00以上1.05未満 (非常に優れている)
B:F/Mが1.05以上1.10未満 (優れている)
C:F/Mが1.10以上1.20未満 (良好である)
D:F/Mが1.20以上1.30未満 (問題ないレベル)
E:F/Mが1.30以上 (本発明において許容できないレベル)
100mLのプラスティック製容器にトナー5gを入れ、温度及び湿度可変型の恒温槽(設定;55℃、41%RH)に48時間放置し、放置後にトナーの凝集性を評価した。
凝集性は、ホソカワミクロン社製パウダーテスタPT−Xにて0.5mmの振幅にて10秒間、目開き20μmのメッシュで篩った際に、残ったトナーの残存率を評価指標とした。
(評価基準)
A:残存率が2.0%未満 (非常に優れている)
B:残存率が2.0%以上10.0%未満 (良好である)
C:残存率が10.0%以上15.0%未満 (本発明において許容レベル)
D:残存率が15.0%以上 (本発明では許容できないレベル)
静電潜像担持体上のトナーを金属円筒管と円筒フィルターを用いて吸引捕集することにより、トナーの摩擦帯電量及びトナー載り量を算出した。
具体的には、静電潜像担持体上のトナーの摩擦帯電量及びトナー載り量は、図2に示すような、ファラデー・ケージ(Faraday−Cage)によって測定した。
軸径の異なる金属筒を同軸になるように配置した内外2重筒101、102と、内筒101内に更にトナーを取り入れるためのフィルター103を備えたファラデー・ケージ100を用いて、静電潜像担持体上のトナーをエアーで吸引する。
ファラデー・ケージ100は、内筒101と外筒102が絶縁部材104で絶縁されており、フィルター内にトナーが取り込まれるとトナーの電荷量Qによる静電誘導が生じる。この内筒の中に電荷量Qの帯電体を入れたとすると、静電誘導によりあたかも電荷量Qの金属円筒が存在するのと同様になる。この誘起された電荷量をエレクトロメーター(ケスレー6517A ケスレー社製)で測定し、内筒中のトナー質量M(kg)で電荷量Q(mC)を割ったもの(Q/M)をトナーの摩擦帯電量とした。
また、吸引した面積Sを測定することで、トナー質量Mを吸引した面積S(cm2)で除して、単位面積あたりのトナー載り量とした。
トナーは静電潜像担持体上に形成されたトナー層が中間転写体に転写される前に静電潜像担持体の回転を止め、静電潜像担持体上のトナー像を直接、エアー吸引して測定した。トナーの載り量(mg/cm2)=M/S
トナーの摩擦帯電量(mC/kg)=Q/M
上記画像形成装置において、高温高湿環境下(32.5℃、80%RH)で静電潜像担持体上のトナーの載り量が0.35mg/cm2となるように調整し、上記金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集した。その際金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q、及び捕集されたトナー質量Mを測定し、単位質量当たりの電荷量Q/M(mC/kg)を計算し、静電潜像担持体上の単位質量当たりの電荷量Q/M(mC/kg)とした(初期評価)。
上記の評価(初期評価)を行った後に、現像器を機外に取り外し、高温高湿環境下(32.5℃、80%RH)に72時間放置した。放置後、再度現像器を機内に装着し、初期評価と同じ直流電圧VDCで静電潜像担持体上の単位質量当たりの電荷量Q/Mを測定した(放置後評価)。
上記の初期評価における静電潜像担持体上の単位質量当たりのQ/Mを100%とし、72時間放置後(放置後評価)の静電潜像担持体上の単位質量当たりの電荷量Q/Mの維持率(放置後評価/初期評価×100)を算出して以下の基準で判断した。
(評価基準)
A:維持率が80%以上 (優れている)
B:維持率が70%以上80%未満 (少し優れている)
C:維持率が60%以上70%未満 (本発明において許容レベル)
D:維持率が60%未満 (本発明において許容できないレベル)
キヤノン製フルカラー複写機imagePRESS C1+のシアンステーションに二成分系現像剤1を入れた現像器を搭載し、定着器を取り外した状態で画像形成できるように改造を行い、評価紙上に定着されていないトナー像(以下、未定着画像)を形成した。
評価には、カラー複写機・プリンター用普通紙 GF−C104(A4:104g/cm2、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用いた。
実際には、FFH画像(以下、ベタ部)のトナーの紙上への載り量が1.2mg/cm2となるように現像条件を適宜調整し、A4縦評価紙先端から3cm、評価紙の中心の位置に2cm×10cmの未定着画像を形成した。未定着画像は低湿低温環境下(15℃/10%Rh)に24時間調湿した。
続いて、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9
075PROから定着器を取り出し、プロセススピード、上下の定着部材温度を独立に制御できるよう定着試験用治具を準備した。
定着性評価は、低温低湿環境下(15℃/10%RH)で実施し、定着試験用治具を、プロセススピード450mm/secとなるよう調整した前記定着試験用治具を用いた。
実際の評価では、前記定着試験用治具の上ベルト温度を100℃〜200℃の範囲で5℃おきに調整しながら未定着画像を通紙し、その間、下ベルト温度は100℃に固定した状態で評価を行った。
定着器を通過させた定着画像を4.9kPaの荷重をかけたレンズクリーニングワイパー(ダスパー、小津産業株式会社製)で5往復摺擦し、摺擦前後の画像濃度の濃度低下率が10%以下になる点を定着温度とした。10%を超えて濃度低下がおこると定着できていないとの判定基準のもと、画像濃度低下率10%を超えない最も低い上ベルト設定温度を低温定着温度とし、下記の評価基準に従って評価した。
(評価基準)
A:125℃未満 (優れている)
B:125℃以上140℃未満 (少し優れている)
C:140℃以上160℃未満 (本発明において許容レベル)
D:160℃以上 (本発明において許容できないレベル)
キヤノン製フルカラー複写機imagePRESS C1+のシアンステーションに二成分系現像剤1を入れた現像器を搭載し、定着器を取り外した状態で画像形成できるように改造を行い、評価紙上に定着されていないトナー像(以下、未定着画像)を形成した。
評価には、カラー複写機・プリンター用普通紙 CS680 A4(A4、68g/m2、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用い、常温常湿(23℃、50%RH)環境下で実施した。紙上のトナーの載り量が0.2mg/cm2〜0.8mg/cm2の範囲の数種類のベタ未定着画像を作製した。
続いて、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROから定着器を取り出し、プロセススピード、上下の定着部材温度を独立に制御できるよう定着試験用治具を常温常湿環境下(23℃/50%Rh)準備した。
プロセススピードを450mm/secに調整し、前記定着試験用治具の上ベルト温度を、先述の低温定着性評価結果の最低定着温度から20℃高い温度を適正定着温度として各トナーにあわせ設定した。
下ベルト温度は100℃に固定した状態で、未定着画像を通紙して定着されたベタ画像を得た。得られた定着画像の画像濃度をX−Riteカラー反射濃度計を用いて測定し、転写紙上のトナー量と画像濃度の関係をグラフ化した。そして、紙上のトナーの載り量が0.55mg/cm2のときの画像濃度をグラフから読み取り、以下のようにして相対的に着色力を評価した。
(評価基準)
A:1.60以上 (優れている)
B:1.55以上1.60未満 (少し優れている)
C:1.50以上1.55未満 (本発明において許容レベル)
D:1.50未満 (本発明において許容できないレベル)
表6に示す二成分系現像剤2〜22を用いて、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表6に示す。
Claims (10)
- 結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックス及びワックス分散剤を含む樹脂組成物を
溶融混練して得られた混練物を冷却し、得られた冷却物を粉砕して得られた樹脂粒子を熱処理する工程を経て製造されたトナー粒子を有するトナーであって、
該ワックス分散剤が、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体であり、
該スチレンアクリル系ポリマーが、シクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットを有する重合体であり、
該ポリプロピレンの融点(℃)をMp(p)とし、該炭化水素ワックスの融点(℃)をMp(w)としたときに、下記式1及び式2を満足することを特徴とするトナー。
70≦Mp(p)≦90 (式1)
|Mp(p)−Mp(w)|≦20 (式2) - 前記シクロアルキル(メタ)アクリレートが、シクロヘキシルメタクリレートである、請求項1に記載のトナー。
- 前記結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂を含有する、請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂が、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオール及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するアルコール成分と、炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するカルボン酸成分との縮重合物であり、
該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、該非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上15.0質量部以下である、請求項3に記載のトナー。 - 前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数10以上20以下の脂肪族モノカルボン酸及び炭素数10以上20以下の脂肪族モノアルコールからなる群より選ばれた一種以上の脂肪族化合物が縮合した分子鎖末端を有する、請求項3又は4に記載のトナー。
- 結着樹脂、着色剤、炭化水素ワックス及びワックス分散剤を含む樹脂組成物を溶融混練し混練物を得る工程、
該混練物を冷却し冷却物を得る工程、
該冷却物を粉砕して樹脂粒子を得る工程、
該樹脂粒子を熱処理する工程、を含み、
該ワックス分散剤が、ポリプロピレンにスチレンアクリル系ポリマーがグラフト重合している重合体であり、
該スチレンアクリル系ポリマーが、シクロアルキル(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットを有する重合体であり、
該ポリプロピレンの融点(℃)をMp(p)とし、該炭化水素ワックスの融点(℃)をMp(w)としたときに、下記式1及び式2を満足することを特徴とするトナーの製造方法。
70≦Mp(p)≦90 (式1)
|Mp(p)−Mp(w)|≦20 (式2) - 前記シクロアルキル(メタ)アクリレートが、シクロヘキシルメタクリレートである、請求項6に記載のトナーの製造方法。
- 前記結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶性ポリエステル樹脂を含有する、請
求項6又は7に記載のトナーの製造方法。 - 前記結晶性ポリエステル樹脂が、炭素数6以上12以下の脂肪族ジオール及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するアルコール成分と、炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有するカルボン酸成分との縮重合物であり、
該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、該非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して、1.0質量部以上15.0質量部以下である、請求項8に記載のトナーの製造方法。 - 前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数10以上20以下の脂肪族モノカルボン酸及び炭素数10以上20以下の脂肪族モノアルコールからなる群より選ばれた一種以上の脂肪族化合物が縮合した分子鎖末端を有する、請求項8又は9に記載のトナーの製造方法。
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