JP2017155136A - 無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを用いて形成される光学部材 - Google Patents
無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを用いて形成される光学部材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017155136A JP2017155136A JP2016039769A JP2016039769A JP2017155136A JP 2017155136 A JP2017155136 A JP 2017155136A JP 2016039769 A JP2016039769 A JP 2016039769A JP 2016039769 A JP2016039769 A JP 2016039769A JP 2017155136 A JP2017155136 A JP 2017155136A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicone resin
- curable silicone
- inorganic oxide
- functional group
- oxide particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L83/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/12—Powdering or granulating
- C08J3/126—Polymer particles coated by polymer, e.g. core shell structures
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/28—Treatment by wave energy or particle radiation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/18—Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
- C08K3/20—Oxides; Hydroxides
- C08K3/22—Oxides; Hydroxides of metals
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K9/00—Use of pretreated ingredients
- C08K9/04—Ingredients treated with organic substances
- C08K9/06—Ingredients treated with organic substances with silicon-containing compounds
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Silicon Polymers (AREA)
Abstract
【課題】屈折率が高く、かつ光学的透明性に優れた光学部材を形成することが可能な無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物の提供。【解決手段】無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第1の架橋性官能基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂と、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第2の架橋性官能基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂と、表面結合用官能基を介して第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と、表面結合用官能基を介して第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と、を含む無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とは、エネルギー印加により結合可能であり、無機酸化物粒子の平均一次粒子径は1〜40nmである樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを用いて形成される光学部材に関する。
LED(Light Emitting Diode)装置では、実装されるLEDチップを保護するため、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの透明な樹脂によってLEDチップを封止している。
LEDチップ封止用のエポキシ樹脂として、フェニル基を有するビスフェノールA型のエポキシ樹脂やクレゾールノボラック型のエポキシ樹脂が用いられている。このようなエポキシ樹脂を封止樹脂として用いる場合、熱や光により発生するラジカルによって封止樹脂が酸化劣化して、黄変が生じる。このため、LEDチップ封止用のエポキシ樹脂として、耐黄変性を向上させた水素添加型のエポキシ樹脂を用いる場合がある。しかしながら、このようなエポキシ樹脂を封止樹脂として用いる場合でも、LED装置の短波長化や高輝度化に伴って、LEDチップから放出されるエネルギーが増加すると、封止樹脂が黄変して、LED装置の輝度が低下する。
一方、LEDチップ封止用のシリコーン樹脂として、ジメチルシリコーン樹脂を用いる場合がある。ジメチルシリコーン樹脂は、エポキシ樹脂と比較して耐熱性や耐光性に優れている。しかしながら、ジメチルシリコーン樹脂の屈折率nDは1.4程度と低く、LEDチップの屈折率より小さい。このため、LEDチップから放出される光は、臨界角より小さな角度でジメチルシリコーン樹脂に入射すると、ジメチルシリコーン樹脂との界面で全反射する。全反射が生じると、光の取り出し効率が低下して、LED装置の輝度が低下する。
そこで、シリコーン樹脂を高屈折率化するために、フェニル基を有するシリコーン樹脂を用いる手法が検討されている。しかしながら、フェニル基は紫外光を吸収してラジカルを発生するため、LED装置の短波長化に伴って、エポキシ樹脂の場合と同様に、封止樹脂が酸化劣化して、黄変が生じる。また、出力1W以上のハイパワーLED装置に適用した場合、発生する熱によって劣化する。
また、耐熱性や耐光性を維持した状態でシリコーン樹脂を高屈折率化するために、熱的安定性に優れ、かつ屈折率の高いジルコニアなどの無機酸化物粒子をシリコーン樹脂に混合する手法が検討されている。ジルコニアなどの無機酸化物粒子をシリコーン樹脂に混合する場合、無機酸化物粒子の粒子径が数百nm以上であると、シリコーン樹脂との屈折率差から粒子表面での光の散乱が生じて、混合物が白濁する。透明な混合物を得るためには、シリコーン樹脂に混合する無機酸化物粒子の粒子径を数十nm以下にする必要がある。しかしながら、無機酸化物粒子の表面は一般的に水酸基で覆われており、親水性が高い。このため、粒子径が数十nm以下であるナノメートルサイズの無機酸化物粒子をシリコーン樹脂のような疎水性物質に混合すると、無機酸化物粒子が凝集し、無機酸化物粒子は均一に分散しない。その結果、混合物が白濁し、光学部材に求められる透明性を維持できない。
無機酸化物粒子を凝集させることなく、シリコーン樹脂に均一に分散させるために、シランカップリング剤などの表面処理剤により無機酸化物粒子の表面を疎水化させる手法が多く用いられている。しかしながら、表面処理剤により無機酸化物粒子の表面を疎水化すると、表面処理剤自体の立体障害による未反応の粒子表面水酸基や、表面処理剤の加水分解産物由来の未反応水酸基などの多くの水酸基が残存する。このため、無機酸化物粒子の疎水化は進行しない。従って、シリコーン樹脂のような疎水性物質に混合すると、無機酸化物粒子は凝集する。
特許文献1には、無機酸化物粒子の表面を疎水化させるとともに、残存する水酸基を低減させるために、無機酸化物粒子を一次表面修飾、二次表面修飾した後に、さらに残存水酸基を無くするためにアルキルシラザン系表面処理剤により三次表面修飾をする手法が開示されている。しかしながら、この手法では、多量の表面修飾剤と多段階の表面修飾工程を要することから生産性が低くなる。また、この手法では、屈折率が1.4程度の表面修飾剤を粒子重量以上に使用するため、表面修飾された無機酸化物粒子の屈折率が低くなる。また、この手法で表面修飾された無機酸化物粒子は、低粘度のシリコーン樹脂に分散させることはできるが、LEDチップ封止用に一般的に用いられている1〜10Pa・sの高粘度のシリコーン樹脂に分散させることは困難である。
特許文献2には、LEDチップ封止用に一般的に用いられる高粘度のシリコーン樹脂に無機酸化物粒子を分散させるために、表面修飾剤としてシリコーン樹脂を用いる手法が開示されている。この手法では、表面修飾剤として用いるシリコーン樹脂の末端に、無機酸化物粒子の表面と結合可能な官能基を設けて、無機酸化物粒子の表面に高分子量のシリコーン樹脂を結合させる。その結果、マトリックスとなる高粘度のシリコーン樹脂に無機酸化物粒子を分散させることを可能にしている。しかしながら、無機酸化物粒子の表面をシリコーン樹脂で修飾すると、シリコーン樹脂の分子量が大きいため、修飾層の膜厚が厚くなり、マトリックスとなるシリコーン樹脂に分散できる無機酸化物粒子が少なくなり、屈折率上昇の効果が出にくい。
非特許文献1では、マトリックスとなるシリコーン樹脂を用いることなく、無機酸化物粒子と表面修飾剤として用いるシリコーン樹脂とから構成されるマトリックスフリー型のシリコーン樹脂−無機酸化物粒子複合体が提案されている。表面修飾剤として用いるシリコーン樹脂の分子量を変えて、修飾層の膜厚を調節することにより、複合体中に入れられる無機酸化物粒子の量を調節することによって、屈折率を1.6まで向上させることができる。また、無機酸化物粒子の表面を修飾するシリコーン樹脂間を硬化剤で架橋することにより、樹脂粘度が上昇することが報告されている。この場合、シリコーン樹脂間を架橋する硬化剤がマトリックスとなるため、無機酸化物粒子とマトリックスが相分離し、白濁することが懸念される。
RSC Adv.,2015,5,14788−14795
このため、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、マトリックスとなるシリコーン樹脂や硬化剤を用いることなく、屈折率が高く、かつ光学的透明性に優れた光学部材を形成することが可能な無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを用いて形成される光学部材を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した目的を達成するために鋭意検討し、無機酸化物粒子の表面を特定のシリコーン樹脂で修飾し、そのシリコーン樹脂を介して無機酸化物粒子間を結合して硬化することにより、ナノメートルサイズの無機酸化物粒子を凝集させることなく均一に分散させることができるという知見を得るに至った。
本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、以下の構成を有する。
(構成1)
硬化性シリコーン樹脂と無機酸化物粒子とを含む無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物において、
無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第1の架橋性官能基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂と、
無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第2の架橋性官能基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂と、
前記表面結合用官能基を介して前記第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と、
前記表面結合用官能基を介して前記第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と
を含み、
前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基とは、エネルギー印加により結合可能であり、
前記無機酸化物粒子の平均一次粒子径は1nm以上40nm以下である無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
硬化性シリコーン樹脂と無機酸化物粒子とを含む無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物において、
無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第1の架橋性官能基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂と、
無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第2の架橋性官能基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂と、
前記表面結合用官能基を介して前記第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と、
前記表面結合用官能基を介して前記第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と
を含み、
前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基とは、エネルギー印加により結合可能であり、
前記無機酸化物粒子の平均一次粒子径は1nm以上40nm以下である無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成2)
前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基との結合を促進する触媒を含む構成1に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基との結合を促進する触媒を含む構成1に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成3)
無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を含み、
前記非硬化性シリコーン樹脂は、前記表面結合用官能基を介して前記無機酸化物粒子の表面に結合している構成1又は2に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を含み、
前記非硬化性シリコーン樹脂は、前記表面結合用官能基を介して前記無機酸化物粒子の表面に結合している構成1又は2に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成4)
前記非硬化性シリコーン樹脂は、分子量の異なる複数の樹脂から構成される構成3に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
前記非硬化性シリコーン樹脂は、分子量の異なる複数の樹脂から構成される構成3に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成5)
前記第1及び第2の架橋性官能基の組合せは、ヒドロシリル基及びビニル基、エポキシ基及び酸無水物基、又はアクリル基及びアクリル基である構成1から4のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
前記第1及び第2の架橋性官能基の組合せは、ヒドロシリル基及びビニル基、エポキシ基及び酸無水物基、又はアクリル基及びアクリル基である構成1から4のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成6)
前記表面結合用官能基は、カルボキシ基、スルホニル基、又はリン酸基である構成1から5のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
前記表面結合用官能基は、カルボキシ基、スルホニル基、又はリン酸基である構成1から5のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成7)
前記無機酸化物粒子は、ジルコニア、チタニア、セリア、及びチタン酸バリウムからなる群から選択される少なくとも1種類を含む構成1から6のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
前記無機酸化物粒子は、ジルコニア、チタニア、セリア、及びチタン酸バリウムからなる群から選択される少なくとも1種類を含む構成1から6のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成8)
前記第1及び第2の架橋性官能基の組合せは、ヒドロシリル基及びビニル基であり、
前記触媒は、ヒドロシリル化反応を促進する触媒である構成2に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
前記第1及び第2の架橋性官能基の組合せは、ヒドロシリル基及びビニル基であり、
前記触媒は、ヒドロシリル化反応を促進する触媒である構成2に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成9)
前記触媒は、白金を含む構成8に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物
前記触媒は、白金を含む構成8に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物
(構成10)
前記エネルギー印加は加熱である構成1から9のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
前記エネルギー印加は加熱である構成1から9のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
(構成11)
構成1から10のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を、前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基とを結合することにより硬化させてなる光学部材。
構成1から10のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を、前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基とを結合することにより硬化させてなる光学部材。
(構成12)
前記無機酸化物粒子の体積割合は、10体積%以上である構成11に記載の光学部材。
前記無機酸化物粒子の体積割合は、10体積%以上である構成11に記載の光学部材。
(構成13)
400nm以上800nm以下の波長における全光線透過率は、80%以上である構成11又は12に記載の光学部材。
400nm以上800nm以下の波長における全光線透過率は、80%以上である構成11又は12に記載の光学部材。
上述したように、本発明に係る無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物によれば、表面結合用官能基を介して第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合した無機酸化物粒子と、表面結合用官能基を介して第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合した無機酸化物粒子とを含む。第1の硬化性シリコーン樹脂は第1の架橋性官能基を有し、第2の硬化性シリコーン樹脂は第2の架橋性官能基を有する。無機酸化物粒子の平均一次粒子径は1nm以上40nm以下である。このため、この無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とが結合して、第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とが架橋することにより硬化する。その際、無機酸化物粒子間が第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とを介して結合する。従って、ナノメートルサイズの無機酸化物粒子をシリコーン樹脂中に高濃度で均一に分散させることができる。
また、本発明に係る光学部材によれば、上述した無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を、第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とを結合することにより硬化させてなるものである。このため、ナノメートルサイズの無機酸化物粒子が、シリコーン樹脂中に高濃度で均一に分散しているため、屈折率が高く、かつ光学的透明性に優れた光学部材を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、具体的に説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するものではない。
A.無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物
この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第1の架橋性官能基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂と、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第2の架橋性官能基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂と、表面結合用官能基を介して第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と、表面結合用官能基を介して第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子とを含む。第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とは、エネルギーを印加することにより結合可能である。
また、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基との結合を促進する触媒を含むことが好ましい。
さらに、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を含む場合がある。非硬化性シリコーン樹脂は、表面結合用官能基を介して無機酸化物粒子の表面に結合している。非硬化性シリコーン樹脂は、架橋性官能基を有していない。非硬化性シリコーン樹脂を用いることにより、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材の硬さを調整することができる。
この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第1の架橋性官能基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂と、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第2の架橋性官能基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂と、表面結合用官能基を介して第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と、表面結合用官能基を介して第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子とを含む。第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とは、エネルギーを印加することにより結合可能である。
また、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基との結合を促進する触媒を含むことが好ましい。
さらに、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を含む場合がある。非硬化性シリコーン樹脂は、表面結合用官能基を介して無機酸化物粒子の表面に結合している。非硬化性シリコーン樹脂は、架橋性官能基を有していない。非硬化性シリコーン樹脂を用いることにより、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材の硬さを調整することができる。
(1)硬化性シリコーン樹脂
第1の硬化性シリコーン樹脂は、シリコーン主鎖と、シリコーン主鎖に結合する表面結合用官能基及び第1の架橋性官能基とを有する。同様に、第2の硬化性シリコーン樹脂は、シリコーン主鎖と、シリコーン主鎖に結合する表面結合用官能基及び第2の架橋性官能基とを有する。第1及び第2の硬化性シリコーン樹脂の表面結合用官能基は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する。
第1及び第2の硬化性シリコーン樹脂のシリコーン主鎖の構造として、ジメチルシリコーン構造、メチルフェニルシリコーン構造、ジフェニルシリコーン構造などが挙げられる。また、シリコーン主鎖の構造は、それらの構造が組み合わさったもの(例えば、シリコーン主鎖が、ジメチルシリコーン構造の部分とジメチルフェニルシリコーン構造の部分とから構成される場合)であってもよい。第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とは、同じ構造のシリコーン主鎖を有するものでもあってよいし、異なる構造のシリコーン主鎖を有するものであってもよい。1つの無機酸化物粒子に、同じシリコーン主鎖の構造を有する第1の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なるシリコーン主鎖の構造を有する第1の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。同様に、1つの無機酸化物粒子に、同じシリコーン主鎖の構造を有する第2の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なるシリコーン主鎖の構造を有する第2の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。
無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物にエネルギーを印加することにより、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とは結合可能である。そのような第1及び第2の架橋性官能基の組合せとして、ヒドロシリル基及びビニル基、エポキシ基及び酸無水物基、アクリル基及びアクリル基などが挙げられる。無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物中、第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基は同じモル量で含まれていることが好ましい。第1及び第2の架橋性官能基のシリコーン主鎖への結合位置は、シリコーン主鎖の末端であってもよいし、末端以外のシリコーン主鎖の中間であってもよい。
第1及び第2の硬化性シリコーン樹脂は、表面結合用官能基を介して無機酸化物粒子の表面に結合している。表面結合用官能基が無機酸化物粒子表面の水酸基と結合している。そのような表面結合用官能基として、カルボキシ基、スルホニル基、リン酸基などが挙げられる。これらを表面結合用官能基として用いると、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物が透明になりやすい。第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とは、同じ表面結合用官能基を有するものであってもよいし、異なる表面結合用官能基を有するものであってもよい。また、1つの無機酸化物粒子に、同じ表面結合用官能基を有する第1の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なる表面結合用官能基を有する第1の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。同様に、1つの無機酸化物粒子に、同じ表面結合用官能基を有する第2の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なる表面結合用官能基を有する第2の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。表面結合用官能基のシリコーン主鎖への結合位置は、シリコーン主鎖の末端であってもよいし、末端以外のシリコーン主鎖の中間であってもよい。
硬化性シリコーン樹脂の粘度は、0.001Pa・s以上10Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは、0.005Pa・s以上1Pa・s以下である。粘度が10Pa・sを超えると、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を液体状態に保つことができないため、好ましくない。粘度が0.001Pa・s未満であると、無機酸化物粒子を分散させにくくなるため、好ましくない。また、粘度が0.005Pa・s未満であると、揮発成分が発生するため、好ましくない。非硬化性シリコーン樹脂の粘度は、分子量により制御することができる。すなわち、非硬化性シリコーン樹脂は、粘度が0.001Pa・s以上10Pa・s以下の範囲である分子量のものを用いる。
第1の硬化性シリコーン樹脂は、シリコーン主鎖と、シリコーン主鎖に結合する表面結合用官能基及び第1の架橋性官能基とを有する。同様に、第2の硬化性シリコーン樹脂は、シリコーン主鎖と、シリコーン主鎖に結合する表面結合用官能基及び第2の架橋性官能基とを有する。第1及び第2の硬化性シリコーン樹脂の表面結合用官能基は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する。
第1及び第2の硬化性シリコーン樹脂のシリコーン主鎖の構造として、ジメチルシリコーン構造、メチルフェニルシリコーン構造、ジフェニルシリコーン構造などが挙げられる。また、シリコーン主鎖の構造は、それらの構造が組み合わさったもの(例えば、シリコーン主鎖が、ジメチルシリコーン構造の部分とジメチルフェニルシリコーン構造の部分とから構成される場合)であってもよい。第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とは、同じ構造のシリコーン主鎖を有するものでもあってよいし、異なる構造のシリコーン主鎖を有するものであってもよい。1つの無機酸化物粒子に、同じシリコーン主鎖の構造を有する第1の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なるシリコーン主鎖の構造を有する第1の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。同様に、1つの無機酸化物粒子に、同じシリコーン主鎖の構造を有する第2の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なるシリコーン主鎖の構造を有する第2の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。
無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物にエネルギーを印加することにより、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とは結合可能である。そのような第1及び第2の架橋性官能基の組合せとして、ヒドロシリル基及びビニル基、エポキシ基及び酸無水物基、アクリル基及びアクリル基などが挙げられる。無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物中、第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基は同じモル量で含まれていることが好ましい。第1及び第2の架橋性官能基のシリコーン主鎖への結合位置は、シリコーン主鎖の末端であってもよいし、末端以外のシリコーン主鎖の中間であってもよい。
第1及び第2の硬化性シリコーン樹脂は、表面結合用官能基を介して無機酸化物粒子の表面に結合している。表面結合用官能基が無機酸化物粒子表面の水酸基と結合している。そのような表面結合用官能基として、カルボキシ基、スルホニル基、リン酸基などが挙げられる。これらを表面結合用官能基として用いると、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物が透明になりやすい。第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とは、同じ表面結合用官能基を有するものであってもよいし、異なる表面結合用官能基を有するものであってもよい。また、1つの無機酸化物粒子に、同じ表面結合用官能基を有する第1の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なる表面結合用官能基を有する第1の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。同様に、1つの無機酸化物粒子に、同じ表面結合用官能基を有する第2の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なる表面結合用官能基を有する第2の硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。表面結合用官能基のシリコーン主鎖への結合位置は、シリコーン主鎖の末端であってもよいし、末端以外のシリコーン主鎖の中間であってもよい。
硬化性シリコーン樹脂の粘度は、0.001Pa・s以上10Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは、0.005Pa・s以上1Pa・s以下である。粘度が10Pa・sを超えると、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を液体状態に保つことができないため、好ましくない。粘度が0.001Pa・s未満であると、無機酸化物粒子を分散させにくくなるため、好ましくない。また、粘度が0.005Pa・s未満であると、揮発成分が発生するため、好ましくない。非硬化性シリコーン樹脂の粘度は、分子量により制御することができる。すなわち、非硬化性シリコーン樹脂は、粘度が0.001Pa・s以上10Pa・s以下の範囲である分子量のものを用いる。
(2)無機酸化物粒子
無機酸化物粒子は、個数平均の平均一次粒子径が1nm以上40nm以下であり、好ましくは、1nm以上10nm以下、より好ましくは、1nm以上5nm以下である。平均一次粒子径が40nmを超えると、レイリー散乱が起こりやすくなるため、好ましくない。また、「1nm」は無機酸化物粒子として存在できる大きさ下限である。
無機酸化物粒子は、有機溶媒中で凝集せずに分散して存在している状態のものを用いることが好ましい。
無機酸化物粒子として、ジルコニア、チタニア、セリア、及びチタン酸バリウムからなる群から選択される少なくとも1種類を含むものを用いることが好ましい。
第1の硬化性シリコーン樹脂が結合している無機酸化物粒子と第2の硬化性シリコーン樹脂が結合している無機酸化物粒子とは、同じ材料を含むものであってもよいし、異なる材料を含むものであってもよい。
無機酸化物粒子は、第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合しているものと、第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合しているものに分けられる。ただし、光学部材の屈折率及び光学的透明性や、光学部材の硬度に影響を与えない範囲において、第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子に、第2の硬化性シリコーン樹脂が結合していてもよいし、第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子に、第1の硬化性シリコーン樹脂が結合していてもよい。
無機酸化物粒子は、個数平均の平均一次粒子径が1nm以上40nm以下であり、好ましくは、1nm以上10nm以下、より好ましくは、1nm以上5nm以下である。平均一次粒子径が40nmを超えると、レイリー散乱が起こりやすくなるため、好ましくない。また、「1nm」は無機酸化物粒子として存在できる大きさ下限である。
無機酸化物粒子は、有機溶媒中で凝集せずに分散して存在している状態のものを用いることが好ましい。
無機酸化物粒子として、ジルコニア、チタニア、セリア、及びチタン酸バリウムからなる群から選択される少なくとも1種類を含むものを用いることが好ましい。
第1の硬化性シリコーン樹脂が結合している無機酸化物粒子と第2の硬化性シリコーン樹脂が結合している無機酸化物粒子とは、同じ材料を含むものであってもよいし、異なる材料を含むものであってもよい。
無機酸化物粒子は、第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合しているものと、第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合しているものに分けられる。ただし、光学部材の屈折率及び光学的透明性や、光学部材の硬度に影響を与えない範囲において、第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子に、第2の硬化性シリコーン樹脂が結合していてもよいし、第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子に、第1の硬化性シリコーン樹脂が結合していてもよい。
(3)触媒
使用する触媒は、第1及び第2の架橋性官能基の組合せに依存する。
第1及び第2の架橋性官能基の組合せがヒドロシリル基及びビニル基である場合、ヒドロシリル化反応を促進する触媒を用いる。ヒドロシリル化反応を促進する触媒のうち、熱で活性化するものとして、白金を含むもの、パラジウムを含むものなどが挙げられる。白金は、ヒドロシリル化反応後も無色透明であるため、ヒドロシリル化反応を促進する触媒として好ましい。
第1及び第2の架橋性官能基の組合せがエポキシ基及び酸無水物基である場合、重合反応を促進する触媒を用いる。重合反応を促進する触媒として、3級アミン、3級アミン塩、イミダゾール、ホスフィンなどが挙げられる。
第1及び第2の架橋性官能基の組合せがアクリル基及びアクリル基である場合、ラジカル反応を促進する触媒を用いる。ラジカル反応を促進する触媒として、アゾ化合物、過酸化物などが挙げられる。
使用する触媒は、第1及び第2の架橋性官能基の組合せに依存する。
第1及び第2の架橋性官能基の組合せがヒドロシリル基及びビニル基である場合、ヒドロシリル化反応を促進する触媒を用いる。ヒドロシリル化反応を促進する触媒のうち、熱で活性化するものとして、白金を含むもの、パラジウムを含むものなどが挙げられる。白金は、ヒドロシリル化反応後も無色透明であるため、ヒドロシリル化反応を促進する触媒として好ましい。
第1及び第2の架橋性官能基の組合せがエポキシ基及び酸無水物基である場合、重合反応を促進する触媒を用いる。重合反応を促進する触媒として、3級アミン、3級アミン塩、イミダゾール、ホスフィンなどが挙げられる。
第1及び第2の架橋性官能基の組合せがアクリル基及びアクリル基である場合、ラジカル反応を促進する触媒を用いる。ラジカル反応を促進する触媒として、アゾ化合物、過酸化物などが挙げられる。
(4)非硬化性シリコーン樹脂
非硬化性シリコーン樹脂は、シリコーン主鎖と、シリコーン主鎖に結合する表面結合用官能基とを有する。非硬化性シリコーン樹脂の表面結合用官能基は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する。
非硬化性シリコーン樹脂のシリコーン主鎖の構造として、ジメチルシリコーン構造、ジメチルフェニルシリコーン構造、ジフェニルシリコーン構造などが挙げられる。また、シリコーン主鎖の構造は、それらの構造が組み合わさったもの(例えば、シリコーン主鎖が、ジメチルシリコーン構造の部分とジメチルフェニルシリコーン構造の部分とから構成される場合)であってもよい。1つの無機酸化物粒子に、同じシリコーン主鎖の構造を有する非硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なるシリコーン主鎖の構造を有する非硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。
非硬化性シリコーン樹脂は、表面結合用官能基を介して無機酸化物粒子の表面に結合している。そのような表面結合用官能基として、カルボキシ基、スルホニル基、リン酸基などが挙げられる。1つの無機酸化物粒子に同じ表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なる表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。
非硬化性シリコーン樹脂は、分子量の異なる複数の樹脂から構成される場合がある。
非硬化性シリコーン樹脂は、シリコーン主鎖と、シリコーン主鎖に結合する表面結合用官能基とを有する。非硬化性シリコーン樹脂の表面結合用官能基は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する。
非硬化性シリコーン樹脂のシリコーン主鎖の構造として、ジメチルシリコーン構造、ジメチルフェニルシリコーン構造、ジフェニルシリコーン構造などが挙げられる。また、シリコーン主鎖の構造は、それらの構造が組み合わさったもの(例えば、シリコーン主鎖が、ジメチルシリコーン構造の部分とジメチルフェニルシリコーン構造の部分とから構成される場合)であってもよい。1つの無機酸化物粒子に、同じシリコーン主鎖の構造を有する非硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なるシリコーン主鎖の構造を有する非硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。
非硬化性シリコーン樹脂は、表面結合用官能基を介して無機酸化物粒子の表面に結合している。そのような表面結合用官能基として、カルボキシ基、スルホニル基、リン酸基などが挙げられる。1つの無機酸化物粒子に同じ表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよいし、異なる表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂が結合する場合であってもよい。
非硬化性シリコーン樹脂は、分子量の異なる複数の樹脂から構成される場合がある。
(5)エネルギー印加
この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化させる際、エネルギーを印加する。エネルギー印加は、加熱、光照射などにより行うことができる。この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材を、LED装置に実装されるLEDチップの封止樹脂として用いる場合には、エネルギー印加を加熱により行うことが好ましい。
この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を硬化させる際、エネルギーを印加する。エネルギー印加は、加熱、光照射などにより行うことができる。この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材を、LED装置に実装されるLEDチップの封止樹脂として用いる場合には、エネルギー印加を加熱により行うことが好ましい。
(6)無機酸化物粒子及びシリコーン樹脂の含有量
この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物中の無機酸化物粒子及びシリコーン樹脂(第1の硬化性シリコーン樹脂、第2の硬化性シリコーン樹脂、非硬化性シリコーン樹脂)の含有量は、以下のように決められる。
先ず、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材の屈折率の目標値を決める。
目標値が決まると、屈折率の目標値に達するために必要な無機酸化物粒子の体積割合(体積%)が決まる。この体積割合(体積%)は、使用するシリコーン樹脂(第1の硬化性シリコーン樹脂、第2の硬化性シリコーン樹脂、非硬化性シリコーン樹脂)の種類に依存する。
体積割合(体積%)が決まると、その体積割合(体積%)を確保するために必要な無機酸化物粒子の含有量(重量%)が決まる。
無機酸化物粒子の含有量(重量%)が決まると、無機酸化物粒子が必要とする体積割合(体積%)を確保するように、第1の硬化性シリコーン樹脂及び第2の硬化性シリコーン樹脂のそれぞれの分子量及び含有量(重量%)を調整する。また、非硬化性シリコーン樹脂を用いる場合には、非硬化性シリコーン樹脂の分子量及び含有量(重量%)も調整する。また、非硬化性シリコーン樹脂が分子量の異なる複数の樹脂から構成される場合には、非硬化性シリコーン樹脂を構成する個々の樹脂の分子量及び含有量(重量%)も調整する。
シリコーン樹脂の分子量が大きくなれば、無機酸化物粒子の含有量(重量%)を高くすることができない。一方、シリコーン樹脂の分子量が小さくなれば、無機酸化物粒子の含有量(重量%)を高くすることはできるが、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物の流動性が低下する。また、非硬化性シリコーン樹脂を用いず、硬化性シリコーン樹脂だけを用いる場合、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材が硬くなりすぎる。また、無機酸化物粒子の体積割合(体積%)が同じ場合、無機酸化物粒子の粒子径が大きくなるにしたがって、シリコーン樹脂の分子量を大きくする必要がある。また、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材を、LED装置に実装されるLEDチップの封止樹脂として用いる場合、シリコーン樹脂の粘度はLEDチップ封止用に一般的に用いられている1〜10Pa・sであることが好ましい。これらの点も考慮して、第1の硬化性シリコーン樹脂及び第2の硬化性シリコーン樹脂のそれぞれの分子量及び含有量(重量%)、非硬化性シリコーン樹脂の分子量及び含有量(重量%)、非硬化性シリコーン樹脂を構成する個々の樹脂の分子量及び含有量(重量%)を調整する。
後述する実施例では、光学部材の屈折率の目標値を1.51とした。屈折率が1.51に達するために、ジルコニア粒子を18体積%以上含む必要がある。ジルコニア粒子を18体積%以上含むために、シリコーン樹脂を50重量%以上含む必要がある。このため、ジルコニア粒子を100g、数平均分子量6000程度の第1の硬化性シリコーン樹脂を54g、数平均分子量10000の第2の硬化性シリコーン樹脂を54g、数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂を16g、数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂を20g用いた。この場合、ジルコニア粒子の含有量は、52.6重量%であった。
この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物中の無機酸化物粒子及びシリコーン樹脂(第1の硬化性シリコーン樹脂、第2の硬化性シリコーン樹脂、非硬化性シリコーン樹脂)の含有量は、以下のように決められる。
先ず、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材の屈折率の目標値を決める。
目標値が決まると、屈折率の目標値に達するために必要な無機酸化物粒子の体積割合(体積%)が決まる。この体積割合(体積%)は、使用するシリコーン樹脂(第1の硬化性シリコーン樹脂、第2の硬化性シリコーン樹脂、非硬化性シリコーン樹脂)の種類に依存する。
体積割合(体積%)が決まると、その体積割合(体積%)を確保するために必要な無機酸化物粒子の含有量(重量%)が決まる。
無機酸化物粒子の含有量(重量%)が決まると、無機酸化物粒子が必要とする体積割合(体積%)を確保するように、第1の硬化性シリコーン樹脂及び第2の硬化性シリコーン樹脂のそれぞれの分子量及び含有量(重量%)を調整する。また、非硬化性シリコーン樹脂を用いる場合には、非硬化性シリコーン樹脂の分子量及び含有量(重量%)も調整する。また、非硬化性シリコーン樹脂が分子量の異なる複数の樹脂から構成される場合には、非硬化性シリコーン樹脂を構成する個々の樹脂の分子量及び含有量(重量%)も調整する。
シリコーン樹脂の分子量が大きくなれば、無機酸化物粒子の含有量(重量%)を高くすることができない。一方、シリコーン樹脂の分子量が小さくなれば、無機酸化物粒子の含有量(重量%)を高くすることはできるが、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物の流動性が低下する。また、非硬化性シリコーン樹脂を用いず、硬化性シリコーン樹脂だけを用いる場合、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材が硬くなりすぎる。また、無機酸化物粒子の体積割合(体積%)が同じ場合、無機酸化物粒子の粒子径が大きくなるにしたがって、シリコーン樹脂の分子量を大きくする必要がある。また、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材を、LED装置に実装されるLEDチップの封止樹脂として用いる場合、シリコーン樹脂の粘度はLEDチップ封止用に一般的に用いられている1〜10Pa・sであることが好ましい。これらの点も考慮して、第1の硬化性シリコーン樹脂及び第2の硬化性シリコーン樹脂のそれぞれの分子量及び含有量(重量%)、非硬化性シリコーン樹脂の分子量及び含有量(重量%)、非硬化性シリコーン樹脂を構成する個々の樹脂の分子量及び含有量(重量%)を調整する。
後述する実施例では、光学部材の屈折率の目標値を1.51とした。屈折率が1.51に達するために、ジルコニア粒子を18体積%以上含む必要がある。ジルコニア粒子を18体積%以上含むために、シリコーン樹脂を50重量%以上含む必要がある。このため、ジルコニア粒子を100g、数平均分子量6000程度の第1の硬化性シリコーン樹脂を54g、数平均分子量10000の第2の硬化性シリコーン樹脂を54g、数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂を16g、数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂を20g用いた。この場合、ジルコニア粒子の含有量は、52.6重量%であった。
B.光学部材
この実施の形態の光学部材は、上述した無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とを結合することにより硬化させてなるものである。
無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物にエネルギーを印加することにより、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とが結合する。
この実施の形態の光学部材は、上述した無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とを結合することにより硬化させてなるものである。
無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物にエネルギーを印加することにより、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とが結合する。
光学部材は、無機酸化物粒子の体積割合(体積%)が10体積%以上であることが好ましく、より好ましくは、15体積%以上である。無機酸化物粒子の体積割合(体積%)が10体積%以上であると、屈折率を十分に向上させることができる。
光学部材は、400nm以上800nm以下の波長における全光線透過率が、60%以上であることが好ましく、より好ましくは、80%以上である。
従来のように、表面修飾された無機酸化物粒子とマトリックスとなるシリコーン樹脂とを混合する手法では、得られる光学部材中の無機酸化物粒子間の距離は、マトリックスの存在によりばらつく。これに対し、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、第1の架橋性官能基を有する第1のシリコーン樹脂で表面修飾された無機酸化物粒子と第2の架橋性官能基を有する第2のシリコーン樹脂で表面修飾された無機酸化物粒子とを混合するものである。このため、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を用いて形成される光学部材中の無機酸化物粒子間は、第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とを介して結合する。従って、無機酸化物粒子間の距離のばらつきは小さい。
なお、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、光学部材の屈折率及び光学的透明性や、光学部材の硬度に影響を与えない範囲において、酸化劣化防止剤、蛍光体、その他の添加剤などを含んでいてもよい。
C.無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及び光学部材の製造方法
この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及び光学部材は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第1の架橋性官能基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂を形成する第1の硬化性シリコーン樹脂形成工程と、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第2の架橋性官能基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂を形成する第2の硬化性シリコーン樹脂工程と、無機酸化物粒子の分散液を形成する粒子分散液形成工程と、無機酸化物粒子の分散液中に、第1の硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第1の硬化性シリコーン樹脂を結合して、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を形成する第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程と、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液を形成する第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程と、無機酸化物粒子の分散液中に、第2の硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第2の硬化性シリコーン樹脂を結合して、第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を形成する第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程と、第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液を形成する第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程と、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液と第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液とを混合し、その後、混合物から溶媒を留去することにより、ゲル状物を形成するゲル状物形成工程と、ゲル状物にエネルギーを印加することにより、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とを結合し、硬化物を形成する硬化物形成工程とを行うことにより、製造することができる。ゲル状物形成工程により得られるゲル状物が、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物に該当し、硬化物形成工程により得られる硬化物が、光学部材に該当する。
また、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物が第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基との結合を促進する触媒を含む場合には、ゲル状物形成工程において、所定の触媒を添加する。
さらに、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物が無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を含む場合には、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を形成する非硬化性シリコーン樹脂形成工程を行う。そして、第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程において、無機酸化物粒子の分散液中に、第1の硬化性シリコーン樹脂と共に、非硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを結合させる。同様に、第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程において、無機酸化物粒子の分散液中に、第2の硬化性シリコーン樹脂と共に、非硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第2の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを結合させる。
この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及び光学部材は、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第1の架橋性官能基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂を形成する第1の硬化性シリコーン樹脂形成工程と、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第2の架橋性官能基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂を形成する第2の硬化性シリコーン樹脂工程と、無機酸化物粒子の分散液を形成する粒子分散液形成工程と、無機酸化物粒子の分散液中に、第1の硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第1の硬化性シリコーン樹脂を結合して、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を形成する第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程と、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液を形成する第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程と、無機酸化物粒子の分散液中に、第2の硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第2の硬化性シリコーン樹脂を結合して、第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を形成する第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程と、第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液を形成する第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程と、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液と第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液とを混合し、その後、混合物から溶媒を留去することにより、ゲル状物を形成するゲル状物形成工程と、ゲル状物にエネルギーを印加することにより、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とを結合し、硬化物を形成する硬化物形成工程とを行うことにより、製造することができる。ゲル状物形成工程により得られるゲル状物が、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物に該当し、硬化物形成工程により得られる硬化物が、光学部材に該当する。
また、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物が第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基との結合を促進する触媒を含む場合には、ゲル状物形成工程において、所定の触媒を添加する。
さらに、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物が無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を含む場合には、無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を形成する非硬化性シリコーン樹脂形成工程を行う。そして、第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程において、無機酸化物粒子の分散液中に、第1の硬化性シリコーン樹脂と共に、非硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを結合させる。同様に、第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程において、無機酸化物粒子の分散液中に、第2の硬化性シリコーン樹脂と共に、非硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第2の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを結合させる。
以下、表面結合用官能基としてリン酸基を用い、第1の架橋性官能基としてヒドロシリル基を用い、第2の架橋性官能基としてビニル基を用い、また、触媒及び非硬化性シリコーン樹脂を用い、さらに、エネルギー印加を加熱により行う場合について、無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及び光学部材の製造方法を具体的に説明する。
(1)第1の硬化性シリコーン樹脂形成工程
第1の硬化性シリコーン樹脂形成工程は、リン酸基とヒドロシリル基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂を形成する工程である。
この工程では、先ず、両末端にヒドロシリル基を有するシリコーン樹脂を溶媒に溶解させる。その溶液中に、ビニルホスホン酸を添加する。ビニルホスホン酸は、ヒドロシリル基に対して0.5当量となる量を添加する。さらに、その溶液中に、ヒドロシリル化反応を促進する触媒を添加する。その後、その溶液を、所定の温度で攪拌し、シリコーン樹脂のヒドロシリル基とビニルホスホン酸のビニル基とを結合させる。その後、溶液から沈殿物を取り出し、一方の末端にリン酸基を有し、他方の末端にヒドロシリル基を有する第1の硬化性シリコーン樹脂を得る。
第1の硬化性シリコーン樹脂形成工程は、リン酸基とヒドロシリル基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂を形成する工程である。
この工程では、先ず、両末端にヒドロシリル基を有するシリコーン樹脂を溶媒に溶解させる。その溶液中に、ビニルホスホン酸を添加する。ビニルホスホン酸は、ヒドロシリル基に対して0.5当量となる量を添加する。さらに、その溶液中に、ヒドロシリル化反応を促進する触媒を添加する。その後、その溶液を、所定の温度で攪拌し、シリコーン樹脂のヒドロシリル基とビニルホスホン酸のビニル基とを結合させる。その後、溶液から沈殿物を取り出し、一方の末端にリン酸基を有し、他方の末端にヒドロシリル基を有する第1の硬化性シリコーン樹脂を得る。
(2)第2の硬化性シリコーン樹脂工程
第2の硬化性シリコーン樹脂工程は、リン酸基とビニル基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂を形成する工程である。
この工程では、先ず、一方の末端にヒドロシリル基を有し、他方の末端にビニル基を有するシリコーン樹脂を溶媒に溶解させる。その溶液中に、ビニルホスホン酸を添加する。ビニルホスホン酸は、ヒドロシリル基に対して5.0当量となる量を添加する。さらに、その溶液中に、ヒドロシリル化反応を促進する触媒を添加する。その後、その溶液を、所定の温度で攪拌し、シリコーン樹脂のヒドロシリル基とビニルホスホン酸のビニル基とを結合させる。その後、溶液から沈殿物を取り出し、一方の末端にリン酸基を有し、他方の末端にビニル基を有する第2の硬化性シリコーン樹脂を得る。
第2の硬化性シリコーン樹脂工程は、リン酸基とビニル基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂を形成する工程である。
この工程では、先ず、一方の末端にヒドロシリル基を有し、他方の末端にビニル基を有するシリコーン樹脂を溶媒に溶解させる。その溶液中に、ビニルホスホン酸を添加する。ビニルホスホン酸は、ヒドロシリル基に対して5.0当量となる量を添加する。さらに、その溶液中に、ヒドロシリル化反応を促進する触媒を添加する。その後、その溶液を、所定の温度で攪拌し、シリコーン樹脂のヒドロシリル基とビニルホスホン酸のビニル基とを結合させる。その後、溶液から沈殿物を取り出し、一方の末端にリン酸基を有し、他方の末端にビニル基を有する第2の硬化性シリコーン樹脂を得る。
(3)非硬化性シリコーン樹脂形成工程
非硬化性シリコーン樹脂形成工程は、リン酸基を有する非硬化性シリコーン樹脂を形成する工程である。
この工程では、先ず、末端にメチロール基を有するシリコーン樹脂を溶媒に溶解させる。その溶液中に、塩化ホスホリルを添加する。塩化ホスホリルは、メチロール基に対して過剰量を添加する。その後、その溶液を、所定の温度で攪拌し、シリコーン樹脂のメチロール基と塩化ホスホリルとを結合させる。その後、その溶液中に、水を添加し、塩化ホスホリルの未反応の塩素基を水酸基に置換する。その後、溶液から沈殿物を取り出し、末端にリン酸基を有する非硬化性シリコーン樹脂を得る。
非硬化性シリコーン樹脂形成工程は、リン酸基を有する非硬化性シリコーン樹脂を形成する工程である。
この工程では、先ず、末端にメチロール基を有するシリコーン樹脂を溶媒に溶解させる。その溶液中に、塩化ホスホリルを添加する。塩化ホスホリルは、メチロール基に対して過剰量を添加する。その後、その溶液を、所定の温度で攪拌し、シリコーン樹脂のメチロール基と塩化ホスホリルとを結合させる。その後、その溶液中に、水を添加し、塩化ホスホリルの未反応の塩素基を水酸基に置換する。その後、溶液から沈殿物を取り出し、末端にリン酸基を有する非硬化性シリコーン樹脂を得る。
(4)粒子分散液形成工程
粒子分散液形成工程は、無機酸化物粒子の分散液を形成する工程である。
この工程では、先ず、個数平均の平均一次粒子径が1nm以上40nm以下である無機酸化物粒子が所定の有機溶媒中に分散している無機酸化物粒子分散液を用意する。その分散液中に、脂肪族カルボン酸を添加する。その後、その分散液を、所定の温度で攪拌し、無機酸化物粒子の表面に脂肪族カルボン酸を結合させる。その後、分散液から沈殿物を取り出し、取り出した沈殿物に溶媒を添加し、脂肪族カルボン酸で修飾された無機酸化物粒子の分散液を得る。
粒子分散液形成工程は、無機酸化物粒子の分散液を形成する工程である。
この工程では、先ず、個数平均の平均一次粒子径が1nm以上40nm以下である無機酸化物粒子が所定の有機溶媒中に分散している無機酸化物粒子分散液を用意する。その分散液中に、脂肪族カルボン酸を添加する。その後、その分散液を、所定の温度で攪拌し、無機酸化物粒子の表面に脂肪族カルボン酸を結合させる。その後、分散液から沈殿物を取り出し、取り出した沈殿物に溶媒を添加し、脂肪族カルボン酸で修飾された無機酸化物粒子の分散液を得る。
(5)第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程
第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程は、無機酸化物粒子の分散液中に、第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを添加し、無機酸化物粒子の表面に第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを結合して、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を形成する工程である。
この工程では、先ず、脂肪族カルボン酸で修飾された無機酸化物粒子の分散液中に、第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを添加する。その後、その分散液を、所定の温度で攪拌し、第1の硬化性シリコーン樹脂及び非硬化性シリコーン樹脂のリン酸基を介して、第1の硬化性シリコーン樹脂及び非硬化性シリコーン樹脂を無機酸化物粒子の表面に結合させる。その後、分散液から沈殿物を取り出し、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を得る。
第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程は、無機酸化物粒子の分散液中に、第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを添加し、無機酸化物粒子の表面に第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを結合して、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を形成する工程である。
この工程では、先ず、脂肪族カルボン酸で修飾された無機酸化物粒子の分散液中に、第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とを添加する。その後、その分散液を、所定の温度で攪拌し、第1の硬化性シリコーン樹脂及び非硬化性シリコーン樹脂のリン酸基を介して、第1の硬化性シリコーン樹脂及び非硬化性シリコーン樹脂を無機酸化物粒子の表面に結合させる。その後、分散液から沈殿物を取り出し、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を得る。
(6)第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程
第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程は、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液を形成する工程である。
この工程では、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を溶媒に添加して、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液を得る。
第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程は、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液を形成する工程である。
この工程では、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を溶媒に添加して、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液を得る。
(7)第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程
第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程は、無機酸化物粒子の分散液中に、第2の硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第2の硬化性シリコーン樹脂を結合して、第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を形成する工程である。
この工程は、上述した第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程と同様の方法に行う。
第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程は、無機酸化物粒子の分散液中に、第2の硬化性シリコーン樹脂を添加し、無機酸化物粒子の表面に第2の硬化性シリコーン樹脂を結合して、第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子を形成する工程である。
この工程は、上述した第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子形成工程と同様の方法に行う。
(8)第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程
第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程は、第2の硬化性シリコーン樹脂修で飾無された無機酸化物粒子の分散液を形成する工程である。
この工程は、上述した第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程と同様の方法に行う。
第2の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程は、第2の硬化性シリコーン樹脂修で飾無された無機酸化物粒子の分散液を形成する工程である。
この工程は、上述した第1の硬化性シリコーン樹脂修飾粒子分散液形成工程と同様の方法に行う。
(9)ゲル状物形成工程
ゲル状物形成工程は、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液と第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液とを混合し、その後、混合物から溶媒を留去することにより、ゲル状物を形成する工程である。
この工程では、先ず、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液と第2の硬化性シリコーン樹脂修で飾無された無機酸化物粒子の分散液とを混合する。ここで、混合は、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子と第2の硬化性シリコーン樹脂修で飾無された無機酸化物粒子とが所定の比になるように行う。さらに、ヒドロシリル化反応を促進する触媒を添加する。その後、その混合物が均一になるまで攪拌する。その後、混合物から溶媒を留去し、ゲル状物を得る。
ゲル状物形成工程は、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液と第2の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液とを混合し、その後、混合物から溶媒を留去することにより、ゲル状物を形成する工程である。
この工程では、先ず、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子の分散液と第2の硬化性シリコーン樹脂修で飾無された無機酸化物粒子の分散液とを混合する。ここで、混合は、第1の硬化性シリコーン樹脂で修飾された無機酸化物粒子と第2の硬化性シリコーン樹脂修で飾無された無機酸化物粒子とが所定の比になるように行う。さらに、ヒドロシリル化反応を促進する触媒を添加する。その後、その混合物が均一になるまで攪拌する。その後、混合物から溶媒を留去し、ゲル状物を得る。
(10)硬化物形成工程
硬化物形成工程は、ゲル状物を加熱することにより、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とを結合し、硬化物を形成する工程である。
この工程では、得られたゲル状物を、所定の温度で加熱し、第1の硬化性シリコーン樹脂のヒドロシリル基と第2の硬化性シリコーン樹脂のビニル基とを結合させ、硬化物を得る。
硬化物形成工程は、ゲル状物を加熱することにより、第1の硬化性シリコーン樹脂の第1の架橋性官能基と第2の硬化性シリコーン樹脂の第2の架橋性官能基とを結合し、硬化物を形成する工程である。
この工程では、得られたゲル状物を、所定の温度で加熱し、第1の硬化性シリコーン樹脂のヒドロシリル基と第2の硬化性シリコーン樹脂のビニル基とを結合させ、硬化物を得る。
D.効果
従来のように、表面修飾された無機酸化物粒子とマトリックスとなるシリコーン樹脂とを混合する手法では、無機酸化物粒子の濃度が1〜20重量%程度の低濃度の場合には、マトリックスとなるシリコーン樹脂に無機酸化物粒子を均一に分散することができる。しかしながら、無機酸化物粒子の濃度が20重量%以上の高濃度になると、粒子間距離が小さくなるため、粒子間のファンデルワールス引力が大きくなり、粒子が凝集する。このため、従来の手法では、高濃度の無機酸化物粒子を均一に分散することができず、混合物が白濁する。
これに対し、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、表面結合用官能基を介して第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合した無機酸化物粒子と、表面結合用官能基を介して第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合した無機酸化物粒子とを含む。第1の硬化性シリコーン樹脂は第1の架橋性官能基を有し、第2の硬化性シリコーン樹脂は第2の架橋性官能基を有する。第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とは、エネルギー印加により結合可能である。無機酸化物粒子の平均一次粒子径は1nm以上40nm以下である。このため、この無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、エネルギーを印加することにより、第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とが結合して、第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とが架橋することにより硬化する。その際、無機酸化物粒子間が第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とを介して結合する。
このように、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、第1の架橋性官能基を有する第1のシリコーン樹脂で表面修飾された無機酸化物粒子と第2の架橋性官能基を有する第2のシリコーン樹脂で表面修飾された無機酸化物粒子とを混合するものであり、マトリックスとなるシリコーン樹脂を用いない。このため、無機酸化物粒子の濃度を50重量%以上の高濃度にすることができる。また、マトリックスとなるシリコーン樹脂を用いないため、無機酸化物粒子の濃度が50重量%以上の高濃度の場合でも、無機酸化物粒子の表面をシリコーン樹脂で十分に修飾することができるため、粒子の凝集を防止することができる。このため、この実施の形態では、無機酸化物粒子が高濃度で均一に分散された透明な無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を得ることができる。
従来のように、表面修飾された無機酸化物粒子とマトリックスとなるシリコーン樹脂とを混合する手法では、無機酸化物粒子の濃度が1〜20重量%程度の低濃度の場合には、マトリックスとなるシリコーン樹脂に無機酸化物粒子を均一に分散することができる。しかしながら、無機酸化物粒子の濃度が20重量%以上の高濃度になると、粒子間距離が小さくなるため、粒子間のファンデルワールス引力が大きくなり、粒子が凝集する。このため、従来の手法では、高濃度の無機酸化物粒子を均一に分散することができず、混合物が白濁する。
これに対し、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、表面結合用官能基を介して第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合した無機酸化物粒子と、表面結合用官能基を介して第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合した無機酸化物粒子とを含む。第1の硬化性シリコーン樹脂は第1の架橋性官能基を有し、第2の硬化性シリコーン樹脂は第2の架橋性官能基を有する。第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とは、エネルギー印加により結合可能である。無機酸化物粒子の平均一次粒子径は1nm以上40nm以下である。このため、この無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、エネルギーを印加することにより、第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とが結合して、第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とが架橋することにより硬化する。その際、無機酸化物粒子間が第1の硬化性シリコーン樹脂と第2の硬化性シリコーン樹脂とを介して結合する。
このように、この実施の形態の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物は、第1の架橋性官能基を有する第1のシリコーン樹脂で表面修飾された無機酸化物粒子と第2の架橋性官能基を有する第2のシリコーン樹脂で表面修飾された無機酸化物粒子とを混合するものであり、マトリックスとなるシリコーン樹脂を用いない。このため、無機酸化物粒子の濃度を50重量%以上の高濃度にすることができる。また、マトリックスとなるシリコーン樹脂を用いないため、無機酸化物粒子の濃度が50重量%以上の高濃度の場合でも、無機酸化物粒子の表面をシリコーン樹脂で十分に修飾することができるため、粒子の凝集を防止することができる。このため、この実施の形態では、無機酸化物粒子が高濃度で均一に分散された透明な無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を得ることができる。
また、この実施の形態の光学部材は、上述した無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を、第1の架橋性官能基と第2の架橋性官能基とを結合することにより硬化させてなるものである。このため、ナノメートルサイズの無機酸化物粒子が、シリコーン樹脂中に高濃度で均一に分散しているため、屈折率が高く、かつ光学的透明性に優れた光学部材を得ることができる。
従って、この実施の形態の光学部材を、LED装置に実装されるLEDチップの封止樹脂として用いると、LEDチップとの屈折率差が減少する。よって、LEDチップから放出される光が封止樹脂に入射する際の反射が低減して、光の取り出し効率が高くなる。その結果、LED装置の発光輝度を向上させることができる。
従って、この実施の形態の光学部材を、LED装置に実装されるLEDチップの封止樹脂として用いると、LEDチップとの屈折率差が減少する。よって、LEDチップから放出される光が封止樹脂に入射する際の反射が低減して、光の取り出し効率が高くなる。その結果、LED装置の発光輝度を向上させることができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明をより具体的に説明する。なお、以下の実施例は、本発明の一例であって、本発明を限定するものではない。
先ず、実施例及び比較例の説明に先立って、種々の測定方法について、説明する。
<屈折率の測定方法>
屈折率は、日本工業規格:JISK7142「プラスチックの屈折率測定方法」に準拠し、アッベ屈折計(株式会社アタゴ製、DR−M2)により測定した。
屈折率は、日本工業規格:JISK7142「プラスチックの屈折率測定方法」に準拠し、アッベ屈折計(株式会社アタゴ製、DR−M2)により測定した。
<全光線透過率の測定方法>
全光線透過率は、日本工業規格:JISK7361「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法」に準拠し、ヘーズメーター(日本電色製、NDH7000(商品名))により測定した。
全光線透過率は、日本工業規格:JISK7361「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法」に準拠し、ヘーズメーター(日本電色製、NDH7000(商品名))により測定した。
製造例1.
製造例1では、リン酸基とヒドロシリル基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂の製造方法を説明する。
先ず、反応容器内で、両末端にヒドロシリル基を有する、数平均分子量6000のシリコーン樹脂(Gelest製、DMS−H21(商品名))10gをテトラヒドロフラン(THF(略称))100mlに入れ、両末端にヒドロシリル基を有するシリコーン樹脂をテトラヒドロフランに溶解させた。その後、その溶液中に、ビニルホスホン酸(東京化成製)180mgを添加した。ビニルホスホン酸は、ヒドロシリル基に対して0.5当量となる量を添加した。その後、その溶液を均一に攪拌した後、Karstedt触媒を、白金濃度がシリコーン樹脂に対して50ppmになるように添加した。その後、その溶液を70℃で一晩攪拌し、シリコーン樹脂のヒドロシリル基とビニルホスホン酸のビニル基とを結合させた。反応終了後、40℃、真空下で、溶液から溶媒を留去した。その後、メタノールを添加して、沈殿物を洗浄した。その後、洗浄に用いたメタノールを捨て、一方の末端にリン酸基を有し、他方の末端にヒドロシリル基を有する第1の硬化性シリコーン樹脂を得た。
製造例1では、リン酸基とヒドロシリル基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂の製造方法を説明する。
先ず、反応容器内で、両末端にヒドロシリル基を有する、数平均分子量6000のシリコーン樹脂(Gelest製、DMS−H21(商品名))10gをテトラヒドロフラン(THF(略称))100mlに入れ、両末端にヒドロシリル基を有するシリコーン樹脂をテトラヒドロフランに溶解させた。その後、その溶液中に、ビニルホスホン酸(東京化成製)180mgを添加した。ビニルホスホン酸は、ヒドロシリル基に対して0.5当量となる量を添加した。その後、その溶液を均一に攪拌した後、Karstedt触媒を、白金濃度がシリコーン樹脂に対して50ppmになるように添加した。その後、その溶液を70℃で一晩攪拌し、シリコーン樹脂のヒドロシリル基とビニルホスホン酸のビニル基とを結合させた。反応終了後、40℃、真空下で、溶液から溶媒を留去した。その後、メタノールを添加して、沈殿物を洗浄した。その後、洗浄に用いたメタノールを捨て、一方の末端にリン酸基を有し、他方の末端にヒドロシリル基を有する第1の硬化性シリコーン樹脂を得た。
製造例2.
製造例2では、リン酸基とビニル基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂の製造方法を説明する。
先ず、反応容器内で、一方の末端にヒドロシリル基を有し、他方の末端にビニル基を有する、数平均分子量10000のシリコーン樹脂(Gelest製、DMS−HV22(商品名))10gをテトラヒドロフラン(TFT(略称))100mlに入れ、一方の末端にヒドロシリル基を有し、他方の末端にビニル基を有するシリコーン樹脂をテトラヒドロフランに溶解させた。その後、その溶液中に、ビニルホスホン酸(東京化成製)540mgを添加した。ビニルホスホン酸は、ヒドロシリル基に対して5.0当量となる量を添加した。その後、その溶液を均一に攪拌した後、Karstedt触媒を、白金濃度がシリコーン樹脂に対して50ppmになるように添加した。その後、その溶液を70℃で一晩攪拌し、シリコーン樹脂のヒドロシリル基とビニルホスホン酸のビニル基とを結合させた。反応終了後、40℃、真空下で、溶液から溶媒を留去した。その後、メタノールを添加して、沈殿物を洗浄した。その後、洗浄に用いたメタノールを捨て、一方の末端にリン酸基を有し、他方の末端にビニル基を有する第2の硬化性シリコーン樹脂を得た。
製造例2では、リン酸基とビニル基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂の製造方法を説明する。
先ず、反応容器内で、一方の末端にヒドロシリル基を有し、他方の末端にビニル基を有する、数平均分子量10000のシリコーン樹脂(Gelest製、DMS−HV22(商品名))10gをテトラヒドロフラン(TFT(略称))100mlに入れ、一方の末端にヒドロシリル基を有し、他方の末端にビニル基を有するシリコーン樹脂をテトラヒドロフランに溶解させた。その後、その溶液中に、ビニルホスホン酸(東京化成製)540mgを添加した。ビニルホスホン酸は、ヒドロシリル基に対して5.0当量となる量を添加した。その後、その溶液を均一に攪拌した後、Karstedt触媒を、白金濃度がシリコーン樹脂に対して50ppmになるように添加した。その後、その溶液を70℃で一晩攪拌し、シリコーン樹脂のヒドロシリル基とビニルホスホン酸のビニル基とを結合させた。反応終了後、40℃、真空下で、溶液から溶媒を留去した。その後、メタノールを添加して、沈殿物を洗浄した。その後、洗浄に用いたメタノールを捨て、一方の末端にリン酸基を有し、他方の末端にビニル基を有する第2の硬化性シリコーン樹脂を得た。
製造例3.
製造例3では、リン酸基を有する非硬化性シリコーン樹脂の製造方法を説明する。以下の説明は、参考文献「Langmuir 2013、29、1211」に示される方法に基づいている。
先ず、反応容器内で、末端にメチロール基を有するシリコーン樹脂(Gelest製、MCR−C12(商品名))20gをトルエン100mlに入れ、末端にメチロール基を有するシリコーン樹脂をトルエンに溶解させた。反応容器内を窒素で置換し、その溶液中にトリエチルアミン2.5mlを添加した後、さらに、氷冷下において、塩化ホスホリル2.0mlを添加した。塩化ホスホリルは、メチロール基に対して過剰量を添加した。その後、その溶液を室温に戻し、3時間攪拌し、シリコーン樹脂のメチロール基と塩化ホスホリルの塩素基とを反応させた。その後、その溶液中に、純水10mlを添加し、塩化ホスホリルの未反応の塩素基を水酸基に置換した。トルエン層を純水を用いた分液操作により洗浄し、過剰に添加した塩化ホスホリルの加水分解物およびトリエチルアミン塩酸塩をトルエン層より除去した。トルエン層を40℃、真空下で溶媒を除去することで、末端にリン酸基を有する、数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂を得た。
また、トリエチルアミン0.5ml、塩化ホスホリルの添加量を0.4mlに変更した以外は、同様の方法により、末端にリン酸基を有する、数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂を得た。
製造例3では、リン酸基を有する非硬化性シリコーン樹脂の製造方法を説明する。以下の説明は、参考文献「Langmuir 2013、29、1211」に示される方法に基づいている。
先ず、反応容器内で、末端にメチロール基を有するシリコーン樹脂(Gelest製、MCR−C12(商品名))20gをトルエン100mlに入れ、末端にメチロール基を有するシリコーン樹脂をトルエンに溶解させた。反応容器内を窒素で置換し、その溶液中にトリエチルアミン2.5mlを添加した後、さらに、氷冷下において、塩化ホスホリル2.0mlを添加した。塩化ホスホリルは、メチロール基に対して過剰量を添加した。その後、その溶液を室温に戻し、3時間攪拌し、シリコーン樹脂のメチロール基と塩化ホスホリルの塩素基とを反応させた。その後、その溶液中に、純水10mlを添加し、塩化ホスホリルの未反応の塩素基を水酸基に置換した。トルエン層を純水を用いた分液操作により洗浄し、過剰に添加した塩化ホスホリルの加水分解物およびトリエチルアミン塩酸塩をトルエン層より除去した。トルエン層を40℃、真空下で溶媒を除去することで、末端にリン酸基を有する、数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂を得た。
また、トリエチルアミン0.5ml、塩化ホスホリルの添加量を0.4mlに変更した以外は、同様の方法により、末端にリン酸基を有する、数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂を得た。
製造例4.
製造例4では、ジルコニア粒子の分散液の製造方法を説明する。
先ず、反応容器内で、個数平均の平均一次粒子径が3〜4nmのジルコニア粒子が分散した状態で30重量%含まれているメタノール溶液(堺化学製、SZR−M(商品名))100mlに、トルエン50mlとn−オクタン酸15mlを添加した。その後、その溶液を、50℃で一晩攪拌し、n−オクタン酸のカルボキシ基を介して、n−オクタン酸をジルコニア粒子の表面に結合させた。反応終了後、40℃、真空下で、溶液から溶媒を留去した。その後、メタノールを添加して、沈殿物を洗浄した。その後、洗浄に用いたメタノールを捨て、n−オクタン酸で修飾されたジルコニア粒子を得た。その後、得られたジルコニア粒子にトルエン100mlを添加し、n−オクタン酸で修飾されたジルコニア粒子の分散液を得た。
製造例4では、ジルコニア粒子の分散液の製造方法を説明する。
先ず、反応容器内で、個数平均の平均一次粒子径が3〜4nmのジルコニア粒子が分散した状態で30重量%含まれているメタノール溶液(堺化学製、SZR−M(商品名))100mlに、トルエン50mlとn−オクタン酸15mlを添加した。その後、その溶液を、50℃で一晩攪拌し、n−オクタン酸のカルボキシ基を介して、n−オクタン酸をジルコニア粒子の表面に結合させた。反応終了後、40℃、真空下で、溶液から溶媒を留去した。その後、メタノールを添加して、沈殿物を洗浄した。その後、洗浄に用いたメタノールを捨て、n−オクタン酸で修飾されたジルコニア粒子を得た。その後、得られたジルコニア粒子にトルエン100mlを添加し、n−オクタン酸で修飾されたジルコニア粒子の分散液を得た。
合成例1.
合成例1では、第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液の合成方法を説明する。
先ず、反応容器内で、製造例4で得られたジルコニア粒子の分散液100gに、製造例1で得られた第1の硬化性シリコーン樹脂54gと、製造例3で得られた数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂16gと、製造例3で得られた数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂20gとを添加した。その後、その溶液を70℃で一晩攪拌し、ジルコニア粒子の表面に結合しているn−オクタン酸を、第1の硬化性シリコーン樹脂、数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂、及び数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂と置換させた。第1の硬化性シリコーン樹脂及び非硬化性シリコーン樹脂は、リン酸基を介して、ジルコニア粒子の表面に結合する。反応終了後、40℃、真空下で、溶液から溶媒を留去した。その後、メタノールを添加して、沈殿物を洗浄した。その後、洗浄に用いたメタノールを捨て、第1の硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液を得た。
合成例1では、第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液の合成方法を説明する。
先ず、反応容器内で、製造例4で得られたジルコニア粒子の分散液100gに、製造例1で得られた第1の硬化性シリコーン樹脂54gと、製造例3で得られた数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂16gと、製造例3で得られた数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂20gとを添加した。その後、その溶液を70℃で一晩攪拌し、ジルコニア粒子の表面に結合しているn−オクタン酸を、第1の硬化性シリコーン樹脂、数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂、及び数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂と置換させた。第1の硬化性シリコーン樹脂及び非硬化性シリコーン樹脂は、リン酸基を介して、ジルコニア粒子の表面に結合する。反応終了後、40℃、真空下で、溶液から溶媒を留去した。その後、メタノールを添加して、沈殿物を洗浄した。その後、洗浄に用いたメタノールを捨て、第1の硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液を得た。
合成例2.
合成例2では、第2の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液の合成方法を説明する。
先ず、反応容器内で、製造例4で得られたジルコニア粒子の分散液100gに、製造例2で得られた第2の硬化性シリコーン樹脂54gと、製造例3で得られた数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂16gと、製造例3で得られた数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂20gとを添加した。それ以外は、合成例1と同様と同様の手順に従って、第2の硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液を得た。
合成例2では、第2の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液の合成方法を説明する。
先ず、反応容器内で、製造例4で得られたジルコニア粒子の分散液100gに、製造例2で得られた第2の硬化性シリコーン樹脂54gと、製造例3で得られた数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂16gと、製造例3で得られた数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂20gとを添加した。それ以外は、合成例1と同様と同様の手順に従って、第2の硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液を得た。
合成例3.
合成例3では、非硬化性シリコーン樹脂で修飾されたジルコニア粒子の分散液の合成方法を説明する。
先ず、反応容器内で、製造例4で得られたジルコニア粒子の分散液100gに、製造例3で得られた数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂80gと、製造例3で得られた数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂20gとを添加した。それ以外は、合成例1と同様と同様の手順に従って、数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液を得た。
合成例3では、非硬化性シリコーン樹脂で修飾されたジルコニア粒子の分散液の合成方法を説明する。
先ず、反応容器内で、製造例4で得られたジルコニア粒子の分散液100gに、製造例3で得られた数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂80gと、製造例3で得られた数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂20gとを添加した。それ以外は、合成例1と同様と同様の手順に従って、数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液を得た。
表1は、合成例1−3で使用した原料を示している。
実施例1.
先ず、反応容器内で、合成例1で得られた、第1の硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液と、合成例2で得られた、第2の硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液とを混合した。混合は、合成例1で得られた分散液中の固形分と合成例2で得られた分散液中の固形分が、それぞれ1gになるように行った。さらに、Karstedt触媒を、固形分全体に対して白金濃度が50ppmになるように添加した。その後、その混合物が均一になるまで、自転公転ミキサーを用いて攪拌した。その後、40℃、真空下で、混合物から溶媒を留去し、無色透明なゲル状物を得た。得られたゲル状物を、150℃で1時間加熱し、第1の硬化性シリコーン樹脂のヒドロシリル基と第2の硬化性シリコーン樹脂のビニル基とを結合させ、無色透明な硬化物を得た。
得られた硬化物の屈折率nDは、1.51であった。実施例1で用いた、第1の硬化性シリコーン樹脂、第2の硬化性シリコーン樹脂、及び非硬化性シリコーン樹脂の主鎖は、ジメチルシリコーン構造である。ジメチルシリコーン樹脂の屈折率nDは1.41であるため、実施例1の硬化物は、ジルコニア粒子を含むことにより、屈折率が向上したと認められる。
また、実施例1では、ジメチルシリコーン構造のシリコーン樹脂を用いて、フェニルシリコーン樹脂と同等の屈折率を実現している。このため、実施例1の硬化物をハイパワーLED装置に適用した場合、LED装置の輝度を向上させ、消費電力の低減をもたらすことができる。
また、得られた硬化物の全光線透過率は、87.5%であり、ジルコニア粒子を含んでいても、透明な硬化物が得られたと認められる。
先ず、反応容器内で、合成例1で得られた、第1の硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液と、合成例2で得られた、第2の硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量10000の非硬化性シリコーン樹脂と数平均分子量1000の非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液とを混合した。混合は、合成例1で得られた分散液中の固形分と合成例2で得られた分散液中の固形分が、それぞれ1gになるように行った。さらに、Karstedt触媒を、固形分全体に対して白金濃度が50ppmになるように添加した。その後、その混合物が均一になるまで、自転公転ミキサーを用いて攪拌した。その後、40℃、真空下で、混合物から溶媒を留去し、無色透明なゲル状物を得た。得られたゲル状物を、150℃で1時間加熱し、第1の硬化性シリコーン樹脂のヒドロシリル基と第2の硬化性シリコーン樹脂のビニル基とを結合させ、無色透明な硬化物を得た。
得られた硬化物の屈折率nDは、1.51であった。実施例1で用いた、第1の硬化性シリコーン樹脂、第2の硬化性シリコーン樹脂、及び非硬化性シリコーン樹脂の主鎖は、ジメチルシリコーン構造である。ジメチルシリコーン樹脂の屈折率nDは1.41であるため、実施例1の硬化物は、ジルコニア粒子を含むことにより、屈折率が向上したと認められる。
また、実施例1では、ジメチルシリコーン構造のシリコーン樹脂を用いて、フェニルシリコーン樹脂と同等の屈折率を実現している。このため、実施例1の硬化物をハイパワーLED装置に適用した場合、LED装置の輝度を向上させ、消費電力の低減をもたらすことができる。
また、得られた硬化物の全光線透過率は、87.5%であり、ジルコニア粒子を含んでいても、透明な硬化物が得られたと認められる。
比較例1.
先ず、合成例1で得られた第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液と、合成例3で得られた非硬化性シリコーン樹脂で修飾されたジルコニア粒子の分散液とを混合した。それ以外は、実施例1と同様と同様の手順に従った。
比較例1では、透明なゲル状物は得られたが、150℃で加熱しても、硬化物が得られず、ゲル状のままであった。
先ず、合成例1で得られた第1の硬化性シリコーン樹脂と非硬化性シリコーン樹脂とで修飾されたジルコニア粒子の分散液と、合成例3で得られた非硬化性シリコーン樹脂で修飾されたジルコニア粒子の分散液とを混合した。それ以外は、実施例1と同様と同様の手順に従った。
比較例1では、透明なゲル状物は得られたが、150℃で加熱しても、硬化物が得られず、ゲル状のままであった。
以上のように、本発明を実施の形態及び実施例に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されない。該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白である。
Claims (13)
- 硬化性シリコーン樹脂と無機酸化物粒子とを含む無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物において、
無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第1の架橋性官能基とを有する第1の硬化性シリコーン樹脂と、
無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基と第2の架橋性官能基とを有する第2の硬化性シリコーン樹脂と、
前記表面結合用官能基を介して前記第1の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と、
前記表面結合用官能基を介して前記第2の硬化性シリコーン樹脂が表面に結合している無機酸化物粒子と
を含み、
前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基とは、エネルギー印加により結合可能であり、
前記無機酸化物粒子の平均一次粒子径は1nm以上40nm以下である無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。 - 前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基との結合を促進する触媒を含む請求項1に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
- 無機酸化物粒子の表面への結合に関与する表面結合用官能基を有する非硬化性シリコーン樹脂を含み、
前記非硬化性シリコーン樹脂は、前記表面結合用官能基を介して前記無機酸化物粒子の表面に結合している請求項1又は2に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。 - 前記非硬化性シリコーン樹脂は、分子量の異なる複数の樹脂から構成される請求項3に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
- 前記第1及び第2の架橋性官能基の組合せは、ヒドロシリル基及びビニル基、エポキシ基及び酸無水物基、又はアクリル基及びアクリル基である請求項1から4のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
- 前記表面結合用官能基は、カルボキシ基、スルホニル基、又はリン酸基である請求項1から5のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
- 前記無機酸化物粒子は、ジルコニア、チタニア、セリア、及びチタン酸バリウムからなる群から選択される少なくとも1種類を含む請求項1から6のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
- 前記第1及び第2の架橋性官能基の組合せは、ヒドロシリル基及びビニル基であり、
前記触媒は、ヒドロシリル化反応を促進する触媒である請求項2に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。 - 前記触媒は、白金を含む請求項8に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物
- 前記エネルギー印加は加熱である請求項1から9のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物。
- 請求項1から10のいずれか1項に記載の無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物を、前記第1の架橋性官能基と前記第2の架橋性官能基とを結合することにより硬化させてなる光学部材。
- 前記無機酸化物粒子の体積割合は、10体積%以上である請求項11に記載の光学部材。
- 400nm以上800nm以下の波長における全光線透過率は、80%以上である請求項11又は12に記載の光学部材。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016039769A JP2017155136A (ja) | 2016-03-02 | 2016-03-02 | 無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを用いて形成される光学部材 |
| KR1020160044985A KR102517335B1 (ko) | 2016-03-02 | 2016-04-12 | 무기 산화물 함유 경화성 실리콘 수지 조성물 및 이를 이용하여 형성된 광학 부재 |
| US15/370,452 US10106666B2 (en) | 2016-03-02 | 2016-12-06 | Curable silicone resin composition containing inorganic oxide and optical member using same |
| CN201710093032.4A CN107151449B (zh) | 2016-03-02 | 2017-02-21 | 含有无机氧化物的可固化硅氧烷树脂组合物、光学部件及其制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016039769A JP2017155136A (ja) | 2016-03-02 | 2016-03-02 | 無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを用いて形成される光学部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017155136A true JP2017155136A (ja) | 2017-09-07 |
Family
ID=59809237
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016039769A Pending JP2017155136A (ja) | 2016-03-02 | 2016-03-02 | 無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを用いて形成される光学部材 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2017155136A (ja) |
| KR (1) | KR102517335B1 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110546208A (zh) * | 2017-11-17 | 2019-12-06 | 富士高分子工业株式会社 | 二阶段固化型导热性有机硅组合物及其制造方法 |
| WO2024070352A1 (ja) * | 2022-09-26 | 2024-04-04 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 造形物の製造方法及び造形物の製造装置 |
Family Cites Families (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3360751B2 (ja) | 1993-08-30 | 2002-12-24 | 三井化学株式会社 | 超微粒子を有する分子及びその構造体 |
| JP5104337B2 (ja) | 2008-01-23 | 2012-12-19 | 住友大阪セメント株式会社 | ジルコニア含有シリコーン樹脂組成物 |
| JP5273744B2 (ja) | 2010-07-16 | 2013-08-28 | 住友大阪セメント株式会社 | 無機酸化物粒子とシリコーン樹脂との複合組成物の製造方法 |
| JP5780003B2 (ja) | 2011-06-08 | 2015-09-16 | 住友大阪セメント株式会社 | 無機酸化物粒子とシリコーン樹脂との複合組成物及び透明複合体 |
| US9187643B2 (en) | 2011-11-21 | 2015-11-17 | University Of South Carolina | Silicone based nanocomposites including inorganic nanoparticles and their methods of manufacture and use |
| US9972757B2 (en) * | 2012-03-09 | 2018-05-15 | Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd | Surface-modified-metal-oxide-particle material, composition for sealing optical semiconductor element, and optical semiconductor device |
| KR101757786B1 (ko) * | 2012-05-18 | 2017-07-14 | 스미토모 오사카 세멘토 가부시키가이샤 | 표면수식 금속산화물 입자재료, 분산액, 실리콘 수지 조성물, 실리콘 수지 복합체, 광반도체 발광 장치, 조명 기구 및 액정 화상 장치 |
| JP6022885B2 (ja) | 2012-10-11 | 2016-11-09 | 旭化成株式会社 | 表面修飾複合金属酸化物を含有する樹脂組成物 |
| JP5769154B2 (ja) | 2013-01-15 | 2015-08-26 | 住友大阪セメント株式会社 | 無機酸化物粒子とシリコーン樹脂との複合組成物ならびに透明複合体およびその製造方法 |
-
2016
- 2016-03-02 JP JP2016039769A patent/JP2017155136A/ja active Pending
- 2016-04-12 KR KR1020160044985A patent/KR102517335B1/ko active Active
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110546208A (zh) * | 2017-11-17 | 2019-12-06 | 富士高分子工业株式会社 | 二阶段固化型导热性有机硅组合物及其制造方法 |
| WO2024070352A1 (ja) * | 2022-09-26 | 2024-04-04 | 株式会社ミマキエンジニアリング | 造形物の製造方法及び造形物の製造装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| KR20170102784A (ko) | 2017-09-12 |
| KR102517335B1 (ko) | 2023-04-03 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6724898B2 (ja) | 光散乱複合体形成用組成物、光散乱複合体及びその製造方法 | |
| US10703842B2 (en) | Encapsulated polymerization initiators, polymerization systems and methods using the same | |
| CN104271495B (zh) | 表面修饰金属氧化物粒子材料、分散液、聚硅氧烷树脂组合物、聚硅氧烷树脂复合体、光半导体发光装置、照明器具及液晶图像装置 | |
| JP5325560B2 (ja) | 発光装置、および、発光装置の製造方法 | |
| KR20080066692A (ko) | 무기산화물 투명 분산액과 무기산화물 입자 함유 수지조성물, 발광소자 밀봉용 조성물 및 발광소자,하드코트막과 광학 기능막 및 광학 부품, 그리고무기산화물 입자 함유 수지 조성물의 제조 방법 | |
| JP7439824B2 (ja) | 分散液、組成物、封止部材、発光装置、照明器具、表示装置および分散液の製造方法 | |
| CN105765744A (zh) | 荧光体组合物、荧光体片材、荧光体片材层合体及使用了它们的led芯片、led封装体及其制造方法 | |
| KR102506017B1 (ko) | 중공 입자, 그 제조 방법 및 그 용도 | |
| CN105038233B (zh) | 树脂组合物及其制造方法 | |
| JP6344190B2 (ja) | 光半導体発光装置、照明器具、表示装置、及び光半導体発光装置の製造方法 | |
| US20080103276A1 (en) | Method for Controlling Fluidity of Phosphor, Phosphor and Phosphor Paste | |
| JP6937436B2 (ja) | 色変換パネルおよび色変換パネルの製造方法 | |
| JP2020189978A (ja) | 中空粒子及びその用途 | |
| JP6287747B2 (ja) | 光散乱組成物、光散乱複合体及びその製造方法 | |
| TWI846756B (zh) | 異向性薄膜、及異向性薄膜的製造方法 | |
| WO2016182007A1 (ja) | 酸化ジルコニウム粒子と(メタ)アクリレート類を含む重合性組成物とその製造方法 | |
| WO2019026956A1 (ja) | 分散液、組成物、封止部材、発光装置、照明器具、表示装置および発光装置の製造方法 | |
| US20240270915A1 (en) | Silica-coated cellulose nanofiber modified with hydrophobic functional group and pressure sensitive adhesive comprising the same | |
| JP2017155136A (ja) | 無機酸化物含有硬化性シリコーン樹脂組成物及びそれを用いて形成される光学部材 | |
| JPWO2015186521A1 (ja) | 半導体ナノ粒子含有硬化性組成物、硬化物、光学材料および電子材料 | |
| JP7128112B2 (ja) | 反射防止材 | |
| JP2009013033A (ja) | 表面被覆シリカオルガノゾルの製造方法および表面被覆シリカ粒子含有エポキシ樹脂組成物の製造方法 | |
| CN107151449B (zh) | 含有无机氧化物的可固化硅氧烷树脂组合物、光学部件及其制造方法 | |
| JP2014208735A (ja) | 表面修飾金属酸化物粒子材料、分散液、シリコーン樹脂組成物、シリコーン樹脂複合体、光半導体発光装置、照明器具及び液晶画像装置 | |
| JP6354119B2 (ja) | 表面修飾金属酸化物粒子材料、分散液、シリコーン樹脂組成物、シリコーン樹脂複合体、光半導体発光装置、照明器具及び液晶画像装置 |
