JP2017155177A - ゴム組成物、積層体、及びコンベアベルト - Google Patents
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Abstract
Description
前記湿式シリカの配合量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して3質量部以上であり、
前記炭酸カルシウムの配合量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して100質量部超120質量部以下であることを特徴とする。かかるゴム組成物は、未加硫のまま補強材の片面又は両面に配置させ、その状態で長時間放置した場合であっても、加硫後における当該補強材との接着性が高い。そのため、補強材を帆布単体等の状態で保管するよりも、補強材とゴム組成物の接着性の低下が抑制されるので、補強材とゴム組成物とからなる積層体の使用日限を長くできるとともに、ゴム製品の製造中に設備不良等により機械停止が生じた場合であっても、ゴム組成物の接着性能の低下が抑制される。
なお、本発明において「ゴム部材」とは、ゴム製品の製造に用いられ、少なくともゴム成分を含む任意の部材を指す。
以下に、本発明を、その一実施形態に基づき詳細に例示説明する。
本発明のゴム組成物は、少なくとも、ジエン系ゴムを含むゴム成分と、湿式シリカと、カーボンブラックと、炭酸カルシウムと、更に必要に応じてその他の成分とを配合してなる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としてジエン系ゴムを用いることを要する。ジエン系ゴムは、加硫により高弾性や高い耐熱性等の性能を呈し得る。前記ジエン系ゴムとしては、特に制限はされず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム(NR);ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などのジエン系合成ゴム;等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
特に、本発明のゴム組成物は、補強材との接着性をより向上させる観点から、天然ゴム及びスチレン−ブタジエンゴムを含むことが好ましい。
また、ジエン系ゴムとして天然ゴム及びスチレン−ブタジエンゴムを併用する場合、天然ゴム及びスチレン−ブタジエンゴムの総配合量に対するスチレン−ブタジエンゴムの配合量の割合は、40質量%以上が好ましく、また、80質量%以下が好ましい。上記スチレン−ブタジエンゴムの配合量の割合が40質量%以上であることにより、得られるゴム組成物を用いたゴム部材又はゴム製品の耐老化性を向上させることができ、一方、80質量%以下であることにより、得られるゴム組成物を用いたゴム部材又はゴム製品の耐屈曲亀裂性を向上させることができる。同様の観点から、天然ゴム及びスチレン−ブタジエンゴムの総配合量に対するスチレン−ブタジエンゴムの配合量の割合は、50質量%以上がより好ましく、また、70質量%質量%以下がより好ましい。
また、本発明のゴム組成物には、ジエン系ゴム及び任意に非ジエン系ゴムを含む再生ゴムを用いることもできる。本発明のゴム組成物に再生ゴムを用いる場合、その配合量としては、得られるゴム組成物を用いたゴム製品の品質を十分に確保する観点から、再生ゴム中のポリマー成分が、配合するポリマー総量に対して20質量%以下であることが好ましい。ここで、再生ゴムに含まれ得るジエン系ゴムの具体例としては、上述したものが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、湿式シリカを用いることを要する。湿式シリカは、例えば、珪酸ソーダを原料とし、その水溶液を中和してシリカを析出させ、ろ過・乾燥して得ることができる。湿式シリカは、沈降法シリカとゲル法シリカに類別されるが、いずれの湿式シリカも用いることができる。湿式シリカをゴム組成物に用いることにより、かかるゴム組成物と、有機繊維などの補強材、特には環境劣化した補強材との接着性を向上させることができる。この理由は明らかではないが、湿式シリカ特有の高い極性が、接着性の向上に寄与しているものと考えられる。湿式シリカは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、湿式シリカの窒素吸着によるBET比表面積は、例えば、ISO5794−1に準拠して測定することができる。
なお、湿式シリカの平均一次粒子径は、例えば、透過型電子顕微鏡像、及び/又はBET比表面積を用いた算出などにより求めることができる。BET比表面積を用いた算出の方法としては、例えば、経済産業省発行「ナノマテリアル情報提供シート:非晶質コロイダルシリカ(平成23年3月時点)参考資料6.」に記載された方法などの、従来公知の方法が挙げられる。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを用いることを要する。カーボンブラックは、補強性充填剤として、ゴム組成物のモジュラスや耐摩耗性を高めるとともに、このゴム組成物と、補強材との接着性を適度に向上させる機能を有し得る。カーボンブラックは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、カーボンブラックの窒素吸着によるBET比表面積が上記の範囲内にあることで、ゴム組成物を未加硫のまま補強材の片面又は両面に配置させ、その状態で長時間放置した場合における、加硫後のゴム組成物と当該補強材との接着性を十分に高めることができる。
なお、カーボンブラックの窒素吸着によるBET比表面積は、例えば、従来公知の方法により測定することができる。
本発明のゴム組成物は、炭酸カルシウムを用いることを要する。炭酸カルシウムは、ゴム組成物の耐破壊性を低減し、それによって、当該ゴム組成物と、有機繊維などの補強材や、他のゴム部材との接着性を向上させる機能に加え、ゴム組成物を未加硫のまま補強材の片面又は両面に配置させ、その状態で長時間放置した場合における、加硫後のゴム組成物と当該補強材との接着性を向上させる機能をも有し得る。炭酸カルシウムは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、炭酸カルシウムの平均一次粒子径は、0.8μm以上がより好ましく、また、13μm以下がより好ましい。炭酸カルシウムの平均一次粒子径が0.8μm以上であることにより、未加硫のゴム組成物の粘度の増加を抑制して、安定した膜厚安定性をもたらすことができ、また、13μm以下であることにより、加硫後のゴム組成物のモジュラス及び引裂き強さの低下を抑制して、安定した補強効果を得ることができる。同様の観点から、炭酸カルシウムの平均一次粒子径は、1.0μm以上が更に好ましく、2.0μm以上が一層好ましく、また、12.0μm以下が更に好ましい。
また、炭酸カルシウムの平均一次粒子径が上記の範囲内にあることで、ゴム組成物を未加硫のまま補強材の片面又は両面に配置させ、その状態で長時間放置した場合における、加硫後のゴム組成物と当該補強材との接着性を十分に高めることができる。
なお、炭酸カルシウムの平均一次粒子径は、例えば、走査型電子顕微鏡観察などにより測定することができる。
ゴム組成物における炭酸カルシウムの配合量がジエン系ゴム100質量部に対して100質量部以下であると、ゴム組成物のコストが高くなる虞や、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー等を使用した混練において、ゴム組成物の可塑性が十分に得られない虞がある。また、炭酸カルシウムの配合量がジエン系ゴム100質量部に対して120質量部超であると、ゴム組成物の凝集破壊力が下がり過ぎてしまい、ゴム組成物と補強材との間における剥離強度が不十分となってしまう虞や、ロールを使用した圧延において、未加硫のゴム組成物がロールから浮いてしまい、十分なせん断発熱が与えられない等に因り生産性が悪化する虞や、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー等を使用した混練において、ゴム組成物中の分散性を十分に高くできない虞がある。同様の観点から、ゴム組成物における炭酸カルシウムの配合量は、105質量部以上であることが好ましく、また、115質量部以下であることが好ましい。
なお、この理由は、明らかではないが、未加硫のゴム組成物を透過するガス成分が抑制されることで、帆布等の補強材が酸化されることなどによる接着性の低下を抑制しているものと考えられる。
本発明のゴム組成物には、上述のゴム成分、湿式シリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウム以外にも、ゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤、酸化亜鉛などの加硫促進助剤、軟化剤、老化防止剤、スコーチ防止材、加工助剤、潤滑剤、乾式シリカ等の上述の湿式シリカ以外のシリカ、カーボンブラック及び炭酸カルシウム以外の充填剤、充填剤改質剤、粘着付与剤、着色剤などを、目的に応じて適宜用いることができる。
本発明のゴム組成物は、例えば、上述した成分を、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー等を用いて混練することにより調製することができる。
このようにして調製されたゴム組成物は、以下のような特徴を有する。即ち、このゴム組成物を未加硫のまま補強材の上面および下面に配置させて、中間部材としての積層体を作製し、この積層体を長時間放置し、その後、加硫を施し剥離した場合に、補強材上に残るゴム組成物の量がより多い。そして、本発明のゴム組成物は、このような特徴を有することから、製造現場における材料の長期保管や製造トラブルによるマシン停止等に依らない、安定した接着品質を発現することができ、例えば、自動車用タイヤ、コンベアベルト、ホース等のゴム製品の製造に好適に用いることができる。具体的には、ゴム製品の製造の際、このゴム組成物を、補強材同士の間に介在させたり、ゴム部材と補強材との間に介在させたりし、これらの部材を強固に接着するのに用いることができる。言い換えれば、本発明のゴム組成物は、接着用ゴム組成物として用いることができる。このゴム組成物は、例えば、層状にして、補強材層と積層することにより、コンベアベルトに用いることができる。そして、かかるコンベアベルトのエンドレス加工時において、上記のゴム組成物により接着した補強材同士を、又はゴム部材と補強材とを剥離した後に、エンドレス接着用ゴムなどを用いてこれらを再接着する際にも、強固に接着することができる。
本発明の積層体は、少なくとも本発明のゴム組成物からなる層(以下、「本ゴム組成物層」と称する場合がある。)と補強材層とを、積層し、接着させてなることを特徴とする。言い換えれば、本発明の積層体は、本ゴム組成物層と補強材層とが、積層及び接着されていることを特徴とする。なお、本発明の積層体は、複数の本ゴム組成物層と、1層又は複数の補強材層とを、それぞれ交互に積層し、接着させてなる積層体を包含するものとし、また、補強材層の両面に本ゴム組成物層を積層し、接着させたものを更に2つ以上積層してなる積層体をも包含するものとする。また、本発明の積層体は、本発明のゴム組成物からなる層に加え、本発明のゴム組成物からなる層以外のゴム層を含んでいてもよい。
本ゴム組成物層としては、上述した本発明のゴム組成物を、圧延ロールや、押出成形機等の装置によりシート状にしたものを用いることができる。
本ゴム組成物層の厚さとしては、特に制限はされず、目的に応じて適宜選択することができるが、成型中におけるゴム切れの抑制や、薄膜化の観点から、0.2mm以上2mm以下であることが好ましい。なお、複数の本ゴム組成物層を用いる場合、各本ゴム組成物層の厚さは、同一でも異なっていてもよい。
補強材層は、自動車用タイヤ、コンベアベルト、ホース等のゴム製品の補強性を向上させる機能を有し得る。ここで、補強材層としては、特に制限はされず、目的に応じて適宜選択することができる。なお、本ゴム組成物層の接着の対象となる補強材層としては、特に、有機繊維からなる層(以下、「有機繊維層」と称する場合がある。)が好ましく、また、有機繊維の帆布の層がより好ましい。なお、本明細書において「帆布」とは、繊維と繊維とを織ってなる織物を指す。
また、RFL分散液の調製の際は、必要に応じて酸・アルカリ等の反応触媒を併用してもよい。
なお、RFL分散液における、レゾルシノールと、ホルムアルデヒドと、レゾルシノール及びホルムアルデヒドの一部縮合体と、ラテックスとの質量比は、特に限定されない。
ここで、熱処理における最終処理温度は、反応促進、および実使用時の熱収縮低減の為180℃以上が好ましく、特に200℃以上であることが好ましい。
また、本発明の積層体は、所望のゴム製品の要求に応じ、少なくとも一方の最外層に、本ゴム組成物層以外のゴム層を備えていてもよい。例えば、本発明の積層体をコンベアベルトに用いる場合、当該積層体は、最外層に、カバーゴムとして機能し得るゴム層を備えていてもよい。ここで、カバーゴムとして機能し得るゴム層としては、特に制限はされず、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等、又はこれらの混合物からなるポリマー成分に対して、必要に応じて硫黄などの加硫剤、加硫促進剤、酸化亜鉛などの加硫促進助剤、軟化剤、老化防止剤、スコーチ防止材、加工助剤、潤滑剤、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、充填剤改質剤、粘着付与剤、着色剤などを、目的に応じて適宜混練したものを用いることができる。なお、カバーゴムとしては、上面カバーゴム及び下面カバーゴムが挙げられ、それぞれ同種のゴム部材を用いても良いし、異種のゴム部材を用いても良い。
また、本発明の積層体が最外層に本ゴム組成物層以外のゴム層を備える場合、かかるゴム層は、その内側で本ゴム組成物層と隣接していることが好ましい。
本ゴム組成物層と補強材層と、任意で本ゴム組成物層以外のゴム層とを積層する方法としては、特に限定はされず、常法に従って積層することができる。
ここで、本ゴム組成物層と補強材層とを用い、従来から知られているカレンダー工程を使用して積層する場合、まずゴム組成物層−補強材層−ゴム組成物層からなる積層体Aを作製することができ、この積層体Aのままでも使用できるが、コンベアベルト等のゴム製品の必要特性に応じ、積層体Aを2個以上重ねた積層体Bとして使用することもできる(即ち、積層体Aを2個重ねた場合には、[ゴム組成物層−補強材層−ゴム組成物層−ゴム組成物層−補強材層−ゴム組成物層]の積層体Bが得られる)。そして、例えばコンベアベルトの製造においては、積層体A又は積層体Bの最外面に対し、上述したカバーゴムとして機能し得るゴム層を常法に従って積層することにより、本発明の積層体を調製することができる。なお、コンベアベルトの製造の際に用いられる上記積層体Bとしては、積層体Aを2〜8個重ねたものが挙げられる。
また、積層した本ゴム組成物層と補強材層、及び任意で本ゴム組成物層と本ゴム組成物層以外のゴム層を接着する方法としては、特に限定はされないが、例えば、積層した本ゴム組成物層、補強材層及び任意で本ゴム組成物層以外のゴム層を、所定のモールド内に配置し、加硫することにより接着する方法(いわゆる加硫接着)が挙げられる。
加硫の温度としては、特に限定はされず、目的に応じて適宜選択することができるが、本ゴム組成物層と補強材層とを十分に接着させつつ、過加硫を抑制する観点から、130〜170℃であることが好ましい。また、加硫時間としては、特に限定はされないが、本ゴム組成物層と補強材層とを十分に接着させるべく、積層体の中心部付近にも十分に熱が伝達され、加硫されるように適宜設定することが好ましい。
本発明のコンベアベルトは、上述した本発明の積層体を含むことを特徴とする。本発明のコンベアベルトは、本発明の積層体を用いる以外、特に制限はされない。
本発明のコンベアベルトは、上述の通り、本ゴム組成物層と補強材層、及び任意で本ゴム組成物層と本ゴム組成物層以外のゴム層が強固に接着されているため、高い耐久性を有する。また、本発明のコンベアベルトは、同様の理由で、高い補強性をも有する。また、かかるコンベアベルトは、本発明の積層体を用いて製造することができるので、長期間に渡り安定した品質を保持することができる。
バンバリーミキサーを用い、表1〜3に示す配合(単位:質量部)に、常法に従って選択された量の加工助剤、潤滑剤、硫黄、加硫促進剤、及び酸化亜鉛を加えて、未加硫のゴム組成物を調製した。
ポリエチレンテレフタレート製の縦糸(撚数:16T/10cm、打込み数:83本/5cm)と、ナイロン製の横糸(撚数:12T/10cm、打込み数:32本/5cm)とからなる帆布を準備した。一方で、レゾルシノール、ホルマリン、水、アルカリ系反応触媒を順次混合・撹拌し、レゾルシノールとホルムアルデヒドの縮合反応を一部進行させた後、SBRラテックス、ビニルピリジンラテックス、水を混合・撹拌して、RFL分散液を調製した。そして、上述の帆布の全体を、得られたRFL分散液中に浸漬させた。浸漬後の帆布に対し、最終処理温度が210℃〜240℃の範囲となるように乾燥及び熱処理を行い、表面にRFL膜を備える「未劣化の補強材層」を得た。なお、未劣化の補強材層中のRFL膜の形成にあたっては、RFL膜におけるSBRラテックス及びビニルピリジンラテックスの合計で表されるラテックス濃度が83重量%になるように、RFL分散液を調整した。
まず、積層体サンプル用とは別に、上述の未加硫のゴム組成物を、8±1gの重量で塊状に切り出し、キュラストメータ(JSR株式会社製、「CURELASTOMETER7」)により、JIS K6300−2及びISO6502に準拠して、当該未加硫のゴム組成物の155℃における90%加硫時間(tc1(90))を求めた。
また、上記とは別に、上述の未加硫のゴム組成物を、8±1gの重量で塊状に切り出した後、40℃90%RHのオーブン中に144時間放置し、湿熱劣化させた。そして、当該未加硫のゴム組成物について、上記と同様のやり方で、155℃における90%加硫時間(tc2(90))を求めた。
次に、上述の未加硫のゴム組成物を用い、6インチ径の圧延ロールで、厚さ0.7mmのゴム組成物層を作製した。次いで、このゴム組成物層と上述の補強材層とを用い、[ゴム組成物層A−未劣化の補強材層−ゴム組成物層B−未劣化の補強材層−ゴム組成物層C−未劣化の補強材層−ゴム組成物層D]の7層構造の「未劣化未加硫の積層体サンプル」を調製した。更に、上記の「未劣化未加硫の積層体サンプル」と同様のものを調製した後、40℃90%RHのオーブン中に144時間放置し、「湿熱劣化未加硫の積層体サンプル」を得た。これら未加硫の積層体サンプルを、所定のモールド内で、148℃で、上述のようにして求めたtc(90)の1.5倍の時間だけ加硫し、室温下で一晩放置して、加硫済み積層体サンプルI(未劣化未加硫の積層体サンプルを使用)および加硫済み積層体サンプルII(湿熱劣化未加硫の積層体サンプルを使用)を得た。なお、加硫済み積層体サンプルIの作製において用いる90%加硫時間はtc1(90)とし、加硫済み積層体サンプルIIの作製において用いる90%加硫時間はtc2(90)とした。
なお、上記のゴム組成物層A〜Dは、同種のゴム組成物から調製したものである。
これらの加硫済み積層体サンプルI,IIを用い、以下の手順により、ゴム組成物層と補強材層との接着性を評価した。
上述の加硫済み積層体サンプルを25mm幅で縦糸方向に切断した後、ゴム組成物層Bの部分にナイフで10〜20mmの切り込みを入れ、株式会社ティー・エス・イー製の「オートコム万能試験機AC−10kN」を用い、切り込み部から剥離する試験を行った。ここで、剥離角度は90°、剥離速度は50mm/分とし、この試験時における剥離強度(N/25mm)を測定した。そして、加硫済み積層体サンプルI及びIIに関して、以下の通り、接着性の評価を行った。これらの結果を表1〜3に示す。
−接着性の評価−
100N/25mmより大きい・・・◎
100〜80N/25mm・・・○
80N/25mmより小さい・・・×
*2 スチレン−ブタジエンゴム・・・旭化成ケミカルズ株式会社製「タフデン2000R」
*3 再生ゴム・・・ジエン系ゴム50質量%、カーボンブラック25質量%、その他(ゴム成分、カーボンブラック、湿式シリカ、炭酸カルシウム、乾式シリカ以外)25質量%
*4 炭酸カルシウム・・・日東粉化株式会社製「NS#100」、平均一次粒子径:約2μm
*5 カーボンブラック1・・・東海カーボン株式会社製「シーストSVH」、窒素吸着によるBET比表面積:32m2/g
*6 カーボンブラック2・・・東海カーボン株式会社製「シースト3H」、窒素吸着によるBET比表面積:82m2/g
*7 カーボンブラック3・・・旭カーボン株式会社製「旭#80」、窒素吸着によるBET比表面積:115m2/g
*8 湿式シリカ1・・・東ソー・シリカ株式会社製「Nipsil AQ」、窒素吸着によるBET比表面積:205m2/g、平均一次粒子径:16nm
*9 湿式シリカ2・・・東ソー・シリカ株式会社製「Nipsil SS−50F」、窒素吸着によるBET比表面積:82m2/g
*10 湿式シリカ3・・・東ソー・シリカ株式会社製「Nipsil SS−70」、窒素吸着によるBET比表面積:42m2/g
*11 湿式シリカ4・・・エボニックデグサ社製「ウルトラシルVN3」、窒素吸着によるBET比表面積:175m2/g
*12 湿式シリカ5・・・東ソー・シリカ株式会社製「Nipsil NA」、窒素吸着によるBET比表面積:135m2/g
*13 湿式シリカ6・・・東ソー・シリカ株式会社製「Nipsil ER」、窒素吸着によるBET比表面積:95m2/g
*14 乾式シリカ1・・・日本アエロジル株式会社性「AEROSIL 130」、窒素吸着によるBET比表面積:130m2/g
00N/25mm以上をもたらす上、補強材層上に残るゴム量も多かった。従って、本発明のゴム組成物は、未加硫のまま補強材の片面又は両面に配置させ、その状態で長時間放置した場合であっても、加硫後における当該補強材との接着性が高いことがわかる。このことは、図1(a)及び図1(b)の両方において剥離面の色が濃いことからも、明らかである(一方、図2(b)及び図3(b)においては、剥離面の色が薄い)。
また、本発明によれば、ゴム製品の耐久性を向上させることができる、上述したゴム組成物を用いた積層体、及び、高い耐久性を有する、上述した積層体を用いたコンベアベルトを提供することができる。
Claims (10)
- ジエン系ゴムを含むゴム成分と、湿式シリカと、カーボンブラックと、炭酸カルシウムとを配合してなるゴム組成物であって、
前記湿式シリカの配合量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して3質量部以上であり、
前記炭酸カルシウムの配合量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して100質量部超120質量部以下であることを特徴とする、ゴム組成物。 - 前記湿式シリカの配合量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して4質量部以上9質量部以下である、請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記ゴム成分が、天然ゴム及びスチレン−ブタジエンゴムを含む、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
- 前記天然ゴム及びスチレン−ブタジエンゴムの総配合量に対する前記天然ゴムの配合量の割合が、20質量%以上60質量%以下である、請求項3に記載のゴム組成物。
- 前記湿式シリカの窒素吸着によるBET比表面積が、80m2/g以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
- 前記湿式シリカの窒素吸着によるBET比表面積が、200m2/g超である、請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
- 前記カーボンブラックの窒素吸着によるBET比表面積が、8m2/g以上100m2/g以下である、請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
- ゴム部材と補強材との間、又は、補強材同士の間に介在させ、これらを接着するために用いられる、請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物からなる層と補強材層とが、積層及び接着されていることを特徴とする、積層体。
- 請求項9に記載の積層体を含むことを特徴とする、コンベアベルト。
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| CN109054668A (zh) * | 2018-08-10 | 2018-12-21 | 阜南县力韦包装材料有限公司 | 一种阻燃防腐绝缘胶带 |
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